説明

シュリンクラベル

【課題】容器から手間がかからず容易に剥離できるシュリンクラベルを提供すること。
【解決手段】シュリンクフィルム(11)の両端部(17,18)の先端(17a,18a)を互いにずらして両端部(17,18)の内面同士を貼り合わせて貼り合わせ部(12)を形成し、さらに、前記貼り合わせ部(12)から先端(17a)が他の端部(18)の先端(18a)よりも長く出ている端部(17)の内面を、前記貼り合わせ部(12)とともに、前記シュリンクフィルム(11)の外面に沿わせて、前記シュリンクフィルム(11)の外面に剥離剤(15)を介してシールして弱シール部(16)を形成した筒状のラベルであって、
前記貼り合せ部(12)から前記弱シール部(16)とは反対方向に出ていて、前記筒の内側方向にある前記シュリンクフィルム(11)に、ミシン目(13)が形成されていることを特徴とするシュリンクラベル。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシュリンクラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般にシュリンクラベルとは、加熱によって熱収縮する合成樹脂性フィルム(シュリンクフィルム)に商品表示を予め印刷しておき、そのフィルムを筒状に貼り合わせたものを容器に被せた後に、加熱した空気などで加熱することで、容器の形状に沿って装着するラベルである。
【0003】
従来、シュリンクラベルを容器から剥離し易くするものとして、貼り合わせ部の両側にそれぞれ1本ずつミシン目が入っており、シュリンクラベルの天地どちらかからその2本のミシン目を破り、容器から剥離するものがある。
【0004】
しかしながら、シュリンクラベルと容器とは密着しており、そのわずかな隙間に指を入れてミシン目を破ることが難しい。
【0005】
そこで剥離性を向上させるために、シュリンクラベルの天地何れかの端部に、ミシン目を切り裂く起点となる箇所をつまみ易くするつまみタブを設けたり(例えば特許文献1参照)、2本のミシン目の間にミシン目を破断するきっかけとなる切込みを入れたものがある(例えば特許文献2参照)。
【0006】
しかしながら、つまみタブを設けても、切込みを入れても、同様に、摘みにくく、爪に引っ掛ける程度で剥離性は良くない。
【特許文献1】特開2006−347598号公報
【特許文献2】特開2007−15732号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は斯かる背景技術に鑑みてなされたもので、容器から手間がかからず容易に剥離できるシュリンクラベルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明において上記課題を解決するために、まず請求項1の発明では、シュリンクフィルムの両端部の先端を互いにずらして両端部の内面同士を貼り合わせて貼り合わせ部を形成し、さらに、前記貼り合わせ部から先端が他の端部の先端よりも長く出ている端部の内面を、前記貼り合わせ部とともに、前記シュリンクフィルムの外面に沿わせて、前記シュリンクフィルムの外面に剥離剤を介してシールして弱シール部を形成した筒状のラベルであって、
前記貼り合わせ部から前記弱シール部とは反対方向に出ていて、前記筒の内側方向にある前記シュリンクフィルムに、ミシン目が形成されていることを特徴とするシュリンクラベルとしたものである。
【0009】
また請求項2の発明では、前記貼り合わせ部から前記弱シール部とは反対方向に出ていて、前記筒の外側方向にある前記シュリンクフィルムに、ミシン目が形成されていることを特徴とする請求項1記載のシュリンクラベルとしたものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明は、弱シール部を指で剥離して、貼り合わせ部を指で摘んで、ミシン目を破ることにより、容器から手間がかからず容易に剥離できるという効果がある。
【0011】
請求項2の発明は、筒の内側方向だけでなく外側方向にもミシン目があるので、請求項1の発明よりも容器から手間がかからず容易に剥離できるという効果がある。
【0012】
以上、本発明は、容器から手間がかからず容易に剥離できるシュリンクラベルを提供できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明の最良の一実施形態を図面に基いて説明する。
【0014】
図1は、本発明のシュリンクラベルを装着した容器の側面を示す。また図2は、本発明のシュリンクラベルの断面を一部分拡大したものである。
【0015】
本発明のシュリンクラベルは、図2に示すように、方形の形状をしているシュリンクフィルム(11)の両端部(17,18)の先端(17a,18a)を、互いにずらして両端部(17,18)の内面同士を貼り合わせて貼り合わせ部(12)を形成し、さらに、貼り合わせ部(12)から先端(17a)が他の端部(18)の先端(18a)よりも長く出ている端部(17)の内面を、貼り合わせ部(12)とともに、シュリンクフィルム(11)の外面に沿わせて、シュリンクフィルム(11)の外面に剥離剤(15)を介してシールして弱シール部(16)を形成した筒状のラベルである。
【0016】
そして本発明のシュリンクラベルは、図2に示すように、貼り合わせ部(12)から弱シール部(16)とは反対方向に出ていて、筒の内側方向にあるシュリンクフィルム(11)に、連続的または断続的なミシン目(13)があり、このミシン目(13)は、図1に示すように、貼り合わせ部(12)に沿って縦方向に形成されている。
【0017】
さらに本発明のシュリンクラベルは、図2に示すように、貼り合わせ部(12)から弱シール部(16)とは反対方向に出ていて、筒の外側方向にあるシュリンクフィルム(11)に、連続的または断続的なミシン目(14)があり、このミシン目(14)は、図1に示すように、貼り合わせ部(12)に沿って縦方向に形成されていても良い。
【0018】
シュリンクフィルム(11)は、加熱によって熱収縮する合成樹脂フィルムであれば良く、例えば、ポリテレフタル酸エチレン(PET)フィルム、ポリスチレン(PS)フィルム、或いは、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルムなどが挙げられる。
【0019】
本発明のシュリンクフィルムは、容器に被せた後に、加熱した空気などで加熱することで、図1に示すように、容器の形状に沿って装着される。
【0020】
以下に、容器に装着された本発明のシュリンクフィルムを、その容器から剥離する方法を説明する。
【0021】
まず、図2に示すように、弱シール部(16)は、端部(17)の内面を、シュリンクフィルム(11)の外面に剥離剤(15)を介してシールして形成したものなので、指で手間がかからず容易に剥離することができる。そこで、弱シール部(16)を剥離すると、図3に示すように、貼り合わせ部(12)付近がシュリンクフィルム(11)の外面方向に突出するので、貼り合わせ部(12)付近を指で手間がかからず容易に摘むことが可能になる。そして、貼り合わせ部(12)付近を指で摘むことにより、貼り合わせ部(12)に沿って縦方向にミシン目(13,14)を破って、本発明のシュリンクラベルを容器から手間がかからず容易に剥離することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明のシュリンクラベルを装着した容器の側面を示す図。
【図2】本発明のシュリンクラベルの断面を一部分拡大した図。
【図3】本発明のシュリンクラベルを容器から剥離する方法を説明する拡大断面図。
【符号の説明】
【0023】
11…シュリンクフィルム
12…貼り合わせ部
13…ミシン目
14…ミシン目
15…剥離剤
16…弱シール部
17…端部
17a…先端
18…端部
18a…先端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シュリンクフィルムの両端部の先端を互いにずらして両端部の内面同士を貼り合わせて貼り合わせ部を形成し、さらに、前記貼り合わせ部から先端が他の端部の先端よりも長く出ている端部の内面を、前記貼り合わせ部とともに、前記シュリンクフィルムの外面に沿わせて、前記シュリンクフィルムの外面に剥離剤を介してシールして弱シール部を形成した筒状のラベルであって、
前記貼り合せ部から前記弱シール部とは反対方向に出ていて、前記筒の内側方向にある前記シュリンクフィルムに、ミシン目が形成されていることを特徴とするシュリンクラベル。
【請求項2】
前記貼り合せ部から前記弱シール部とは反対方向に出ていて、前記筒の外側方向にある前記シュリンクフィルムに、ミシン目が形成されていることを特徴とする請求項1記載のシュリンクラベル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−18848(P2009−18848A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−184110(P2007−184110)
【出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】