説明

ショーケース

【課題】夜間や閉店時などの顧客の少ない時間帯におけて、陳列室内を適切に冷却しつつ、省エネ運転を実現することができるショーケースを提供する。
【解決手段】本発明は、陳列室11内の目標温度(冷却設定温度)と庫内温度センサ48が検出する陳列室11内の温度との偏差eに基づいてPID制御により圧縮機モータ26Mの運転周波数を制御するPID制御モードと、陳列室11内の温度が目標温度まで低下した場合に圧縮機モータ26Mを停止し、陳列室11内の温度が所定の上限温度まで上昇した場合に圧縮機26を運転し、目標温度に低下するまでPID制御により圧縮機モータ26Mの運転周波数を制御するON−OFF制御モードとを有し、陳列室11内を照明する照明灯8が点灯している場合はPID制御モードを、照明灯8が消灯している場合にはON−OFF制御モードを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸発器と熱交換した冷気を冷気循環用送風機により陳列室内に循環して冷却するショーケースであって、特に、夜間や閉店時などの省エネ運転に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店舗に設置されるショーケースには、内部に商品を陳列するための陳列室が形成されており、当該陳列室内を圧縮機や凝縮器、蒸発器などから構成される冷却装置によって、所定の温度に冷却している。多くの顧客が来店する昼間などは、ショーケースの開口に設けられる扉の開閉回数が多く、陳列室内の温度が外気の侵入によって上昇しやすくなる。また、大きな開口部を有するオープンショーケースなどでは、開口部に冷気エアーカーテンを形成し、外気の陳列室内への侵入を抑制しているが、顧客や店員などの往来によって、外乱が生じるため、冷気が漏洩しやすくなると共に、外気が陳列室内に侵入するため、陳列室内の温度を所定の冷却温度に維持することが困難となる。そのため、当該昼間などの開店時における冷却運転では、扉の開閉や外乱による温度上昇を考慮した上で、冷却目標温度が設定されて、所定の冷却温度に維持される。
【0003】
他方、顧客の来店が少なくなる夜間や閉店時などでは、ショーケースの前面開口に設けられた扉の開閉回数が少なくなり、また、顧客等の往来による外乱が減少するため、冷気の漏洩が減少する。また、前面開口を有するオープンショーケースなどでは、当該前面開口を閉塞するナイトカバーが設けられることによって、外気の侵入や冷気の漏洩が抑制される。そのため、従来では、特許文献1に示されるように、閉店時に手動で、若しくは、ナイトカバーが閉じられたことを検出して、陳列室内の冷却設定温度を上昇させる、所謂ナイトセットバック制御が行われる。
【特許文献1】特開2002−257451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したようなナイトセットバック制御を行うことにより、開店時における冷却運転に比べて冷却設定温度を所定温度例えば2℃上昇させて冷却運転が行われるため、消費電力量が減少し、省エネ運転を実行することができる。
【0005】
しかしながら、上述した如きナイトセットバック制御を実施した場合であっても、陳列室内を適切な冷却温度に維持する必要があるため、圧縮機や冷気循環用送風機、凝縮器用送風機などが昼間の開店時間帯と略同様に運転制御されている。そのため、閉店時や夜間などの顧客の来店が少なく外乱の影響が小さい時間帯におけるショーケースの消費電力量の更なる低減が望まれている。
【0006】
また、ナイトセットバック制御は、制御装置が開店中か否かを時刻で判断して自動的に制御するか、あるいは、使用者による手動の切換操作によって行われていた。
【0007】
手動による切換操作では、極めて作業が面倒となると共に、失念する危険性もある。そこで、時刻によって自動的に制御すれば係る問題は解消されるが、実際に当該ショーケースにおける商品陳列等の作業が終了しているか否かについては不明であり、未だ商品の陳列作業が行われていて、ナイトカバーが閉じられていないにもかかわらず、時刻が来たことによって冷却設定温度が上昇してしまう危険性もあった。
【0008】
そこで、本発明は従来の技術的課題を解決するためになされたものであり、夜間や閉店時などの顧客の少ない時間帯におけて、陳列室内を適切に冷却しつつ、省エネ運転を実現することができるショーケースを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のショーケースは、圧縮機、蒸発器を含む冷媒回路から構成された冷却装置を備え、蒸発器と熱交換した冷気を冷気循環用送風機により陳列室内に循環して冷却すると共に、該陳列室内を照明する照明灯を備えたものであって、照明灯の点灯/消灯を行うための照明灯スイッチと、陳列室内の温度を検出する温度センサと、圧縮機を駆動する圧縮機モータの運転周波数を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、陳列室内の目標温度と温度センサが検出する陳列室内の温度との偏差に基づいてPID制御により圧縮機モータの運転周波数を制御するPID制御モードと、陳列室内の温度が目標温度まで低下した場合に圧縮機モータを停止し、陳列室内の温度が所定の上限温度まで上昇した場合に圧縮機を運転し、目標温度に低下するまでPID制御により圧縮機モータの運転周波数を制御するON−OFF制御モードとを有し、照明灯が点灯している場合はPID制御モードを実行し、照明灯が消灯している場合にはON−OFF制御モードを実行することを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明のショーケースは、圧縮機、蒸発器を含む冷媒回路から構成された冷却装置を備え、蒸発器と熱交換した冷気を冷気循環用送風機により陳列室内に循環して冷却すると共に、該陳列室内を照明する照明灯を備えたものであって、照明灯の点灯/消灯を行うための照明灯スイッチと、冷気循環用送風機を駆動する冷気循環用送風機モータの回転数を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、照明灯が消灯している場合は冷気循環用送風機モータの回転数を低下させることを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明のショーケースは、圧縮機、凝縮器、及び、蒸発器を含む冷媒回路から構成された冷却装置を備え、蒸発器と熱交換した冷気を冷気循環用送風機により陳列室内に循環して冷却すると共に、該陳列室内を照明する照明灯を備えたものであって、照明灯の点灯/消灯を行うための照明灯スイッチと、凝縮器を空冷するための凝縮器用送風機を駆動する凝縮器用送風機モータの回転数を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、照明灯が消灯している場合は凝縮器用送風機モータの回転数を低下させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、圧縮機、蒸発器を含む冷媒回路から構成された冷却装置を備え、蒸発器と熱交換した冷気を冷気循環用送風機により陳列室内に循環して冷却すると共に、該陳列室内を照明する照明灯を備えたショーケースにおいて、照明灯の点灯/消灯を行うための照明灯スイッチと、陳列室内の温度を検出する温度センサと、圧縮機を駆動する圧縮機モータの運転周波数を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、陳列室内の目標温度と温度センサが検出する陳列室内の温度との偏差に基づいてPID制御により圧縮機モータの運転周波数を制御するPID制御モードと、陳列室内の温度が目標温度まで低下した場合に圧縮機モータを停止し、陳列室内の温度が所定の上限温度まで上昇した場合に圧縮機を運転し、目標温度に低下するまでPID制御により圧縮機モータの運転周波数を制御するON−OFF制御モードとを有し、照明灯が点灯している場合はPID制御モードを実行し、照明灯が消灯している場合にはON−OFF制御モードを実行することにより、陳列室内を照明する照明灯の点灯/消灯に基づいて圧縮機の運転制御モードを切り換えることが可能となる。
【0013】
これにより、照明灯が点灯されている場合には、圧縮機モータの運転周波数を陳列室内の目標温度と温度センサが検出する陳列室内の温度との偏差に基づいてPID制御するPID制御モードとすることによって、庫内温度の急激な変化を抑制して、所謂オーバーシュートやアンダーシュートを小さくした適切な温度制御を実行することが可能となる。
【0014】
他方、照明灯が消灯されている場合には、外乱の影響による陳列室内の温度上昇が小さい時間帯であると判断して、陳列室内の温度が目標温度まで低下した場合に圧縮機モータを停止し、陳列室内の温度が所定の上限温度まで上昇した場合に圧縮機を運転し、目標温度に低下するまでPID制御により圧縮機モータの運転周波数を制御するON−OFF制御モードとすることによって、陳列室内の温度が目標温度まで低下した後、所定の上限温度まで上昇するまでの間は、圧縮機モータを停止することが可能となるため、圧縮機モータの停止時間を長く採ることができ、これによって、全体としての消費電力量を低減、ひいては、省エネ運転を実現することが可能となる。
【0015】
従って、高い冷却能力が要求されていない状況を、照明灯の消灯によって検出し、圧縮機の圧縮機モータの運転周波数を低減させて制御することにより、支障なく陳列室内を冷却しつつ、省エネ運転を実現することが可能となる。
【0016】
特に、本発明では、所定の上限温度まで上昇した場合には、圧縮機モータの運転周波数をPID制御することにより、陳列室内を目標温度にまで冷却することが可能となるため、適切な陳列室内の冷やし込みが可能となる。
【0017】
請求項2の発明によれば、圧縮機、蒸発器を含む冷媒回路から構成された冷却装置を備え、蒸発器と熱交換した冷気を冷気循環用送風機により陳列室内に循環して冷却すると共に、該陳列室内を照明する照明灯を備えたショーケースにおいて、照明灯の点灯/消灯を行うための照明灯スイッチと、冷気循環用送風機を駆動する冷気循環用送風機モータの回転数を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、照明灯が消灯している場合は冷気循環用送風機モータの回転数を低下させることにより、消費電力量の低減を図ることができ、省エネ運転を実行することが可能となる。
【0018】
この場合、照明灯が消灯される場合には、外乱が少なくなること、また、照明灯による熱負荷がなくなることから温度上昇が小さくなるため、冷気循環用送風機モータの回転数を低下させても、支障なく陳列室内を冷却する能力を維持することが可能となる。
【0019】
従って、高い冷却能力が要求されていない状況を、照明灯の消灯によって検出し、冷気循環用送風機モータの回転数を低下させて制御することにより、支障なく陳列室内を冷却しつつ、省エネ運転を実現することが可能となる。
【0020】
また、当該照明灯が消灯される場合に、冷気循環用送風機モータの回転数を低減させることから、騒音の発生を抑制することができ、静音化を図ることが可能となる。
【0021】
請求項3の発明によれば、圧縮機、凝縮器、及び、蒸発器を含む冷媒回路から構成された冷却装置を備え、蒸発器と熱交換した冷気を冷気循環用送風機により陳列室内に循環して冷却すると共に、該陳列室内を照明する照明灯を備えたショーケースにおいて、照明灯の点灯/消灯を行うための照明灯スイッチと、凝縮器を空冷するための凝縮器用送風機を駆動する凝縮器用送風機モータの回転数を制御する制御手段とを備え、該制御手段は、照明灯が消灯している場合は凝縮器用送風機モータの回転数を低下させることにより、消費電力量の低減を図ることができ、省エネ運転を実行することが可能となる。
【0022】
この場合、照明灯が消灯される場合には、外乱が少なくなること、また、照明灯による熱負荷がなくなることから温度上昇が小さくなるため、凝縮器用送風機モータの回転数を低下させても、支障なく陳列室内を冷却する能力を維持することが可能となる。
【0023】
従って、高い冷却能力が要求されていない状況を、照明灯の消灯によって検出し、凝縮器用送風機モータの回転数を低下させて制御することにより、支障なく陳列室内を冷却しつつ、省エネ運転を実現することが可能となる。
【0024】
また、当該照明灯が消灯される場合に、凝縮器用送風機モータの回転数を低減させることから、騒音の発生を抑制することができ、静音化を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に、図面に基づき本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明を適用した実施例のショーケース1の斜視図、図2は図1のショーケース1の縦断側面図を示している。実施例のショーケース1は、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの店舗に設置される前面に開口を有するオープンショーケースである。当該ショーケース1内に形成される商品を陳列する陳列室11内には、冷却領域、又は、加熱領域、若しくは、冷却領域及び加熱領域の双方を構成可能とすることで、冷/温使用が可能なものとされている。
【0026】
ショーケース1の前面に開口する断面略コ字状の断熱壁3と、その両側に取り付けられる側板4、4によって本体2が構成されている。この断熱壁3の内側には間隔を存して背面及び天面にそれぞれ背面パネル6、天面パネル7が配設され、これら背面パネル6、天面パネル7と断熱壁3間に背方から上方に渡る背面ダクト9が構成されている。
【0027】
また、背面パネル6の下端には、前方に延在するデッキパン10が設けられており、これら背面パネル6、天面パネル7及びデッキパン10の内側に陳列室11が構成されている。そして、デッキパン10の下方には背面ダクト9に連通してその一部を構成する下部ダクト14が構成されている。
【0028】
背面ダクト9の上端は陳列室11の前面開口上縁に位置する上部冷気吐出口16に連通し、下部ダクト14の前端は陳列室11の前面開口下縁に位置すると共に、複数のスリットから成る冷気吸込口17に連通している。また、デッキパン10の下方の下部ダクト14内には冷気循環用送風機19が配設され、陳列室11後方の背面ダクト9内には後述する圧縮機26や凝縮器27と共に冷凍サイクルを構成する蒸発器15が縦設されている。
【0029】
一方、断熱壁3の天壁3Aの前端には、キャノピー5が全幅に渡り取り付けられており、このキャノピー5の内側には、上部冷気吐出口16の外側に位置して蛍光灯などから構成される照明灯8が取り付けられている。なお、当該照明灯8はこれ以外にも上部冷気吐出口16の内側や陳列室11内に構成される棚装置12の下面などに取り付けられていても良いものとする。
【0030】
陳列室11内には棚装置12が複数段、本実施例では上下に4段架設されている。各棚装置12は後端に後方に突出する鉤状の爪を有した左右一対のブラケット20と、このブラケット20上に差し渡して取り付けられた棚板21と、この棚板21の商品載置面の裏側に取り付けられた加温用の電気ヒータ22(図4に示す)とから構成されている。
【0031】
そして、陳列室11内の背面パネル6の前面両側に取り付けられた図示しない棚支柱の係合孔に前記ブラケット20の爪を係脱自在に係合させることにより、各棚装置12は陳列室11内において上下位置(高さ)を変更可能に架設されている。
【0032】
また、図2において35は、棚ダクト部材であり、この棚ダクト部材35内には、前端において斜め前下方に開口する棚下冷気吐出口37を有する棚ダクト36が構成されている。また、この棚ダクト36内には、背面ダクト9側に進退して当該背面ダクト9内を閉塞可能とするためのダンパー部材39が設けられている。
【0033】
一方、断熱壁3の下側には機械室25が構成されており、この機械室25内には圧縮機26と、凝縮器27と、凝縮器用送風機28等が設置されると共に、電源や制御基板を収納した図示しない電装箱も配設される。
【0034】
ここで、図3の冷媒回路図を参照して本実施例における冷凍サイクルを構成する冷媒回路40について説明する。圧縮機26の吐出側の配管42には、凝縮器27が接続されている。そして、この凝縮器27の出口側には、配管43を介して減圧装置としての膨張弁44が接続されている。この膨張弁44は蒸発器15に接続され、蒸発器15の出口側は圧縮機26に接続されて環状の冷凍サイクルを構成している。
【0035】
また、断熱壁3の背方には当該断熱壁3の背面と所定の間隔を存して鋼板製の背面板29が取り付けられており、この背面板29と断熱壁3間には排気用ダクト30が構成されている。この排気用ダクト30の下端は機械室25の後部に開口して連通すると共に、上端はショーケース1上方に開放している。そのため、凝縮器用送風機28が運転されることによって、機械室25内に吸引された外気は、凝縮器27を通過して熱交換した後、圧縮機26に吹き付けられて当該圧縮機26を空冷し、排気用ダクト30を介して外部に排出される。
【0036】
なお、31は機械室25の前面を開閉自在に閉塞するパネルである。32は機械室25内下部に設けられた蒸発皿であり、図示しないドレンホースを介して蒸発器15からのドレン水(露水や除霜水など)が流入し、貯留されるものである。
【0037】
次に、図4を参照して本実施例における制御装置(制御手段)Cについて説明する。制御装置Cは、汎用のマイクロコンピュータにより構成されており、各種設定スイッチや表示部などを備えたコントロールパネル47が接続されている。各種設定スイッチには、上述した如き陳列室11内を照明する照明灯8の点灯/消灯を行うための照明灯スイッチ8Aも含まれる。また、当該制御装置Cの入力側には、庫内温度を検出する庫内温度センサ48、各棚装置12の温度を検出する棚センサ49等が接続されている。
【0038】
ここで、庫内温度センサ48は、例えば、ショーケース1の陳列室11内天井部に設けられており、陳列室11内の温度である庫内温度を検出するものである。棚センサ49は、各棚装置12に設けられて、各棚装置12の温度である棚温度を検出するものである。
【0039】
他方、制御装置Cの出力側には、圧縮機26を駆動させる圧縮機モータ26Mと、各棚装置12に設けられる電気ヒータ22、冷気循環用送風機19を駆動させる送風機モータ19M、凝縮器用送風機28を駆動させる送風機モータ28M、膨張弁44等が接続されている。ここで、圧縮機モータ26Mは、インバータ装置41を介して接続されており、これによって、圧縮機モータ26Mの運転周波数を任意に変更可能とされている。また、電気ヒータ22は、ヒータ制御部51を介して接続されており、これによって、各電気ヒータ22毎に、通電量をデューティー制御などによって変更可能とされている。また、冷気循環用送風機19の送風機モータ19Mは、チョッパ回路などの駆動回路52を介して接続されており、これによって、送風機モータ19Mの回転数を任意に変更可能とされている。同様に、凝縮器用送風機28の送風機モータ28Mは、チョッパ回路などの駆動回路53を介して接続されており、これによって、送風機モータ28Mの回転数を任意に変更可能とされている。
【0040】
以上の構成で、ショーケース1の制御動作を説明する。まずはじめに、制御装置Cは、コントロールパネル47による入力設定などに基づき、陳列室11内全体を冷却領域として冷蔵使用するのか、全体を加熱領域として温蔵使用するのか、何れかの棚装置12に設けられるダンパー部材39により陳列室11内を冷却領域と加熱領域とに区画した冷/温使用とするのかを判断する。
【0041】
陳列室11内全体を加熱領域として温蔵使用すると判断した場合には、制御装置Cは、圧縮機モータ26M、凝縮器用送風機28の送風機モータ28M及び冷気循環用送風機19の送風機モータ19Mの運転を停止すると共に、各棚装置12にそれぞれ設けられる棚センサ49により検出される棚温度に基づき各棚装置12毎の電気ヒータ22への通電制御を実行する。具体的には、棚センサ49により検出される棚温度が加温設定温度にディファレンシャル温度を減算した温度以下である場合には、当該棚装置12の電気ヒータ22に通電を行い、棚センサ49により検出される棚温度が加温設定温度にディファレンシャル温度を加算した温度以上である場合には、当該棚装置12の電気ヒータ22への通電を停止する。これにより、各棚装置12上、更には、陳列室11内を加温設定温度に維持する。
【0042】
他方、陳列室11内全体を冷却領域として冷蔵使用すると判断した場合には、制御装置Cは、全ての電気ヒータ22を非通電とすると共に、庫内温度センサ48が検出する陳列室11内の温度である庫内温度に基づき、冷却運転を実行する。即ち、圧縮機26の運転が開始されると、圧縮機26の吐出側の配管42から吐出された高温高圧のガス冷媒は、凝縮器27に流入する。ここで、十分に凝縮液化された冷媒は、制御装置Cより膨張弁44が開閉制御されることから、当該膨張弁44により減圧された後、蒸発器15に流入する。そして、背面ダクト9内に配設された蒸発器15に流入した冷媒は、蒸発し、周囲から熱を奪って冷却作用を発揮した後、圧縮機26に帰還する。
【0043】
この蒸発器15と熱交換した冷気は、背面ダクト9と連通する下部ダクト14内に配設された冷気循環用送風機19により上部冷気吐出口16や棚ダクト36の棚下冷気吐出口37を介してから吐出され、一部の冷気は陳列室11内を循環して陳列室11内を所定の冷却温度に冷却した後、陳列室11の前面開口下縁に位置する冷気吸込口17を介して下部ダクト14内に帰還する。これにより、陳列室11の前面開口には、冷気によるエアーカーテンが形成され、陳列室11内の冷気漏出や外気侵入を抑制している。なお、当該冷却運転の各機器の詳細な制御については後述する。
【0044】
また、陳列室11内を何れかの棚装置12により冷却領域と加熱領域とに区画して冷/温使用とする場合には、制御装置Cは、コントロールパネル47による入力設定などに基づき、いずれの棚装置12の上側を加熱領域とし、下側を冷却領域として使用するかを判断する。
【0045】
そして、制御装置Cは、庫内温度センサ44が検出する陳列室11内の温度である庫内温度に基づき冷却運転を実行する。当該冷却運転においても、上記と同様に、当該棚装置12の下側の陳列室11内を所定の設定温度に冷却する。
【0046】
また、制御装置Cは、当該棚装置12及び該棚装置12より上方に位置する棚装置12に設けられる棚センサ49により検出される棚温度に基づき、当該棚装置12毎の電気ヒータ22への通電制御を実行する。これにより、当該棚装置12の上側に位置する陳列室11内を加温設定温度に加熱する。
【0047】
次に、上述した如き各冷却運転の詳細について図5乃至図9を参照して説明する。まずはじめに圧縮機26の圧縮機モータ26Mの制御について図5及び図6を参照して説明する。図5は照明灯スイッチ8Aの点灯/消灯に基づく圧縮機26の制御を示すフローチャート、図6は図5の制御を実行した場合の庫内温度の変化を示すタイミングチャートを示している。
【0048】
今、照明灯スイッチ8Aにより照明灯8が点灯されているものとすると、制御装置Cは、圧縮機26の圧縮機モータ26Mをインバータ装置41により運転周波数をPID制御(PID制御モード)を実行し、陳列室11内を冷却設定温度に維持する(ステップS1)。
【0049】
このPID制御は、制御装置Cの内部に設けられるPID演算処理部56によって実行されるものであり、当該PID制御演算処理部56は、庫内温度センサ48により検出された温度(陳列室11内の温度)Tpと、コントロールパネル47により設定された目標とする冷却設定温度Tsとの偏差eから、比例(P)と、積分(I)と、微分(D)の演算を実行するものである。詳しくは、PID演算処理部56は、庫内温度センサ48により検出された温度Tpと、目標とする冷却設定温度Tsとの偏差eに比例してそれを減らす方向の制御量を算出する比例動作と、偏差eの積分値(冷却設定温度Tsとの偏差eを時間軸方向に積分した値)を減らす方向の制御量を算出する積分動作と、偏差eの変化の傾き(微分値)を減らす方向の制御量を算出する微分動作を行い、これらの制御量を加算した制御量から圧縮機26の圧縮機モータ26Mの運転周波数を決定する。当該演算式を下記に示す。
【0050】
演算式 Kp×偏差e+Ki×偏差eの積分値+Kd×偏差eの微分値=制御量
当該算出された制御量に基づいてインバータ装置41により圧縮機モータ26Mの運転周波数を制御することにより、陳列室11内の温度を精度良く目標温度に近づけることが可能となり、オーバーシュートやアンダーシュート、これに伴うハンチング現象の発生を抑制することができるようになる。高精度に温度制御を実現することが可能となる。
【0051】
当該PID制御モードを実行している場合には、制御装置Cは、圧縮機26の圧縮機モータ26Mの最高運転周波数を所定の高運転周波数、本実施例では80Hzとして実行するものとする。
【0052】
制御装置Cは、ステップS1において、上述した如く圧縮機26の圧縮機モータ26MのPID制御を実行開始した後、ステップS2に移行し、現在照明スイッチ8AがOFFされているか否か、即ち照明灯8が消灯されているか否かを判断する。これにより、照明灯8が消灯されていない場合、即ち点灯されている場合には、ステップS3に進み、圧縮機モータ26Mの最高運転周波数を所定の低運転周波数、本実施例では60Hzから所定の高運転周波数、本実施例では80Hzに変更した後、ステップS1に戻り、上記と同様に圧縮機26の圧縮機モータ26MのPID制御を継続して行う。なお、この場合、後述するON−OFF制御モードを経ることなくPID制御モードを実行しているため、圧縮機モータ26Mの最高運転周波数は所定の高運転周波数に設定されているため、ステップS3において、格別に設定変更を行う必要はない。
【0053】
他方、ステップS2において、現在照明スイッチ8AがOFFされている場合、即ち、照明灯8が消灯されている場合には、ステップS4に移行し、圧縮機モータ26Mの最高運転周波数を所定の高運転周波数、本実施例では80Hzから所定の低運転周波数、本実施例では60Hzに変更する。
【0054】
その後、ステップS5に移行し、圧縮機26の圧縮機モータ26MのON−OFF制御モードを実行する。当該ON−OFF制御モードでは、まず、庫内温度センサ48により検出される庫内温度が所定の圧縮機ON点より低いか否かを判断する。当該圧縮機ON点は、上記冷却設定温度よりも所定温度、高い温度であって、従来の圧縮機のON−OFF制御に用いられるディファレンシャル温度よりも冷却設定温度との差が大きい温度であるものとする。本実施例では、当該圧縮機ON点は、顧客等の往来が少なく、陳列室11の前面開口部に形成される冷気のエアーカーテンが殆ど乱されることがない状況において、圧縮機26の圧縮機モータ26Mの運転が再開されることで短時間で冷却設定温度にまで冷却可能とする温度であるものとする。
【0055】
そして、このステップS5において、庫内温度センサ48により検出される庫内温度が所定の圧縮機ON点より低い場合には、制御装置Cは、ステップS6に進み、圧縮機26の圧縮機モータ26Mの運転を停止した後、ステップS2に戻る。従って、圧縮機モータ26Mの運転が停止されることにより、温度が外気温に影響されて自然に上昇していく(図6参照)。
【0056】
これにより、庫内温度センサ48により検出される庫内温度が圧縮機ON点にまで上昇した場合には、ステップS5において、庫内温度センサ48により検出される庫内温度が所定の圧縮機ON点以上であると判断され、ステップS7に進む。当該ステップS7では、上記PID制御制御モードと同様に、圧縮機26の圧縮機モータ26MのPID制御を開始し、ステップS8に進む。当該PID制御による圧縮機モータ26Mの運転周波数制御が行われることにより、陳列室11内の温度が低下していき、陳列室11内の冷やし込みが行われる(図6参照)。
【0057】
ステップS8では、制御装置Cは、庫内温度センサ48により検出される庫内温度が所定の圧縮機OFF点(本実施例では、冷却設定温度とする)より高いか否かが判断される。ステップS8において、検出された庫内温度が圧縮機OFF点より高いと判断された場合には、再びステップS7に戻り、上記と同様にPID制御による圧縮機モータ26Mの運転周波数制御を行う。
【0058】
他方、ステップS8において、検出された庫内温度が圧縮機OFF点以下と判断された場合には、上記ステップS5に戻る。以後、ステップS5を経てステップS6に移行し、上記と同様に、庫内温度が圧縮機ON点以上となるまで圧縮機26の圧縮機モータ26Mの運転を停止する。
【0059】
上述した如き制御を実行している間に、照明スイッチ8AがON、即ち、照明灯8が点灯された場合には、ステップS2において、ステップS3に移行し、圧縮機モータ26Mの最高運転周波数を所定の低運転周波数、本実施例では60Hzから所定の高運転周波数、本実施例では80Hzに変更した後、ステップS1に戻り、ON−OFF制御モードからPID制御モードに移行して圧縮機26の圧縮機モータ26MのPID制御を実行する。
【0060】
このように、制御装置Cは、陳列室11内を照明する照明灯8の点灯/消灯、具体的には照明灯スイッチ8AのON/OFF出力に基づいて圧縮機26の圧縮機モータ26Mの運転制御をPID制御モードとON−OFF制御モードに切り換えることが可能となる。
【0061】
これにより、照明灯8が点灯されている場合には、圧縮機モータ26Mの運転周波数を陳列室11内の目標温度(冷却設定温度)と庫内温度センサ48が検出する陳列室11内の温度との偏差eに基づいてPID制御するPID制御モードとする。
【0062】
そのため、照明灯8が点灯されている開店時では、圧縮機モータ26MをPID制御によって運転周波数を制御するPID制御モードとすることから、顧客の往来や陳列される商品の納出作業によって生じる外乱が陳列室11内の温度に大きく影響を与える場合であっても、庫内温度の急激な変化を抑制して、所謂オーバーシュートやアンダーシュートを小さくした適切な温度制御を実行することが可能となる。
【0063】
他方、照明灯が消灯されている閉店時などでは、陳列室11内の温度が目標温度(冷却設定温度)まで低下した場合に圧縮機モータ26Mを停止し、陳列室11内の温度が所定の上限温度(圧縮機ON点)まで上昇した場合に圧縮機モータ26Mを運転し、目標温度(冷却設定温度)に低下するまでPID制御により圧縮機モータ26Mの運転周波数を制御するON−OFF制御モードを実行するため、外乱の影響による陳列室11内の温度上昇が小さい状況に適した制御を実行することができる。
【0064】
これにより、陳列室11内の温度が目標温度(冷却設定温度)まで低下した後、所定の上限温度(圧縮機ON点)まで上昇するまでの間は、圧縮機モータ26Mを停止することが可能となるため、全体としての消費電力量を低減することができ、省エネ運転を実現することが可能となる。
【0065】
また、当該ON−OFF制御モードでは、庫内温度が所定の上限温度(圧縮機ON点)まで上昇した場合には、圧縮機モータ26Mの運転周波数をPID制御することにより、陳列室11内を目標温度(冷却設定温度)にまで冷却することが可能となるため、適切な陳列室11内の冷やし込みが可能となる。
【0066】
更に、照明灯8が消灯されている場合における圧縮機モータ26Mの運転周波数のPID制御では、ステップS4において最高運転周波数が所定の高運転周波数である80Hzから所定の低運転周波数である60Hzに低下させているため、照明灯8の消灯時において圧縮機モータ26Mの最高運転周波数を低減することが可能となる。この場合、圧縮機モータ26Mの最高運転周波数を低減させても、顧客等による往来が少なく、照明灯8による熱負荷がないことから、陳列室11内の冷却能力に大きな影響を与えることなく、好適に陳列室11内を冷却しつつ、省エネ運転を実現することが可能となる。
【0067】
従って、図7の除霜運転が実行された場合のタイミングチャートに示されるように、蒸発器15に生じた着霜を融解除去する除霜運転(本実施例では圧縮機モータ26Mの運転を停止するオフサイクルデフロスト)が、照明灯8の点灯時に行われた場合には、除霜運転終了直後の圧縮機モータ26Mの運転周波数は、所定の高運転周波数である80HzとされてPID制御が実行されることとなるが、照明灯8の消灯時に行われた場合には、除霜運転終了直後の圧縮機モータ26Mの運転周波数は、所定の低運転周波数である60Hzが最高運転周波数としてPID制御が実行されることとなる。
【0068】
従って、高い冷却能力が要求されていない時間帯、即ち、本実施例では、照明灯8の消灯により検出される時間帯は、圧縮機モータ26Mの最高運転周波数を低減させた状態で、圧縮機モータ26Mの運転周波数制御が実行されるため、支障なく陳列室11内を冷却しつつ、省エネ運転を実現することが可能となる。
【0069】
また、本実施例では、上述した如き照明灯8の点灯/消灯に応じた圧縮機26の圧縮機モータ26Mの制御モード切替に加えて、冷気循環用送風機19の送風機モータ19Mの回転数制御及び凝縮器用送風機28の送風機モータ28Mの回転数制御を実行する。以下、図8及び図9を参照して説明する。図8は照明灯スイッチ8Aの点灯/消灯に基づく各送風機19、28の制御を示すフローチャート、図9は図8の制御を実行した場合の庫内温度及び騒音値の変化を示すタイミングチャートを示している。
【0070】
今、照明灯スイッチ8Aにより照明灯8が点灯されているものとすると、制御装置Cは、冷気循環用送風機19の送風機モータ19Mは、駆動回路52により回転数を所定の高回転数、本実施例では、1500rpmとして回転させ、冷気循環を実行し、凝縮器用送風機28の送風機モータ28Mは、駆動回路53により回転数を所定の高回転数、本実施例では、1500rpmとして回転させ、凝縮器27の空冷を実行しているものとする。なお、これら送風機モータ19M、28Mの回転数は、ショーケース1の機種毎に、若しくは、任意に設定可能とされている。
【0071】
上記送風機モータ19M及び28Mの回転数制御が行われている際に、制御装置Cは、ステップS10において、現在照明灯8の照明スイッチ8AがOFFされているか否か、即ち照明灯8が消灯されているか否かを判断する。これにより、照明灯8が消灯されていない場合、即ち点灯されている場合には、再びステップS10に戻り、上記と同様に、冷気循環用送風機19の送風機モータ19M及び凝縮器用送風機28の送風機28Mを、所定の高回転数、本実施例では、1500rpmとして回転させる。
【0072】
他方、ステップS10において、現在照明灯8の照明スイッチ8AがONされている場合、即ち照明灯8が点灯されている場合には、制御装置Cは、ステップS11に進み、冷気循環用送風機19の送風機モータ19Mの回転数を駆動回路52により所定の低回転数、本実施例では、前記所定の高回転数よりも200rpm低い1300rpmの回転数で回転させる。
【0073】
その後、制御装置Cは、ステップS12に進み、凝縮器用送風機28の送風機モータ28Mの回転数を駆動回路53により所定の低回転数、本実施例では、前記所定の高回転数よりも200rpm低い1300rpmの回転数で回転させる。
【0074】
以後、照明スイッチ8AのON/OFF出力に基づき、照明灯8が点灯されている場合には、冷気循環用送風機19の送風機モータ19M及び凝縮器用送風機28の送風機モータ28Mを所定の高回転数にて回転させ、照明灯8が消灯されている場合には、これら送風機モータ19M、28Mを所定の低回転数にて回転させる制御を実行する。
【0075】
これにより、図9に示されるように、照明灯8が消灯される場合には、外乱が少なくなること、また、照明灯8による熱負荷がなくなることから温度上昇が小さくなるため、冷気循環用送風機19の送風機モータ19M及び凝縮器用送風機28の送風機モータ28Mの回転数を低下させても、支障なく陳列室11内を冷却する能力を維持することが可能となる。
【0076】
また、当該照明灯8が消灯される場合に、冷気循環用送風機19の送風機モータ19M及び凝縮器用送風機28の送風機モータ28Mの回転数を低減させることから、騒音の発生を抑制することができ、静音化を図ることが可能となる。
【0077】
従って、高い冷却能力が要求されていない時間帯、即ち、本実施例では、照明灯8の消灯により検出される時間帯は、冷気循環用送風機19の送風機モータ19Mや凝縮器用送風機28の送風機モータ28Mの回転数を低下させて回転させるため、支障なく陳列室11内を冷却しつつ、省エネ運転を実現することが可能となる。
【0078】
なお、上記実施例におけるショーケース1では、陳列室11の前面開口部にナイトカバーを設けていないが、当該前面開口部に該開口部を開閉自在に閉塞するナイトカバーを設け、照明灯8の消灯時に、ナイトカバーによって該開口部を閉塞してもよい。これにより、より一層の省エネ運転を実現することが可能となる。
【0079】
なお、本実施例では、ショーケース1を例に挙げて説明してるが、これに限定されるものではなく、冷蔵庫やプレハブ冷蔵庫などの冷熱機器であれば、本発明が有効となる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明を適用したショーケースの斜視図である。
【図2】図1のショーケースの縦断側面図である。
【図3】冷媒回路図である。
【図4】制御装置の電気ブロック図である。
【図5】照明灯スイッチの点灯/消灯に基づく圧縮機の制御を示すフローチャートである。
【図6】図5の制御を実行した場合の庫内温度の変化を示すタイミングチャートである。
【図7】除霜運転が実行された場合のタイミングチャートである。
【図8】照明灯スイッチの点灯/消灯に基づく各送風機の制御を示すフローチャートである。
【図9】図8の制御を実行した場合の庫内温度及び騒音値の変化を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0081】
C 制御装置(制御手段)
1 ショーケース
8 照明灯
8A 照明灯スイッチ
9 背面ダクト
11 陳列室
14 下部ダクト
15 蒸発器
16 上部冷気吐出口
17 冷気吸込口
19 冷気循環用送風機
19M 冷気循環用送風機モータ
25 機械室
26 圧縮機
27 凝縮器
28 凝縮器用送風機
28M 凝縮器用送風機モータ
40 冷媒回路
41 インバータ装置
48 庫内温度センサ
52、53 駆動回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機、蒸発器を含む冷媒回路から構成された冷却装置を備え、前記蒸発器と熱交換した冷気を冷気循環用送風機により陳列室内に循環して冷却すると共に、該陳列室内を照明する照明灯を備えたショーケースにおいて、
前記照明灯の点灯/消灯を行うための照明灯スイッチと、
前記陳列室内の温度を検出する温度センサと、
前記圧縮機を駆動する圧縮機モータの運転周波数を制御する制御手段とを備え、
該制御手段は、前記陳列室内の目標温度と前記温度センサが検出する前記陳列室内の温度との偏差に基づいてPID制御により前記圧縮機モータの運転周波数を制御するPID制御モードと、前記陳列室内の温度が前記目標温度まで低下した場合に前記圧縮機モータを停止し、前記陳列室内の温度が所定の上限温度まで上昇した場合に前記圧縮機を運転し、前記目標温度に低下するまで前記PID制御により前記圧縮機モータの運転周波数を制御するON−OFF制御モードとを有し、前記照明灯が点灯している場合は前記PID制御モードを実行し、前記照明灯が消灯している場合には前記ON−OFF制御モードを実行することを特徴とするショーケース。
【請求項2】
圧縮機、蒸発器を含む冷媒回路から構成された冷却装置を備え、前記蒸発器と熱交換した冷気を冷気循環用送風機により陳列室内に循環して冷却すると共に、該陳列室内を照明する照明灯を備えたショーケースにおいて、
前記照明灯の点灯/消灯を行うための照明灯スイッチと、
前記冷気循環用送風機を駆動する冷気循環用送風機モータの回転数を制御する制御手段とを備え、
該制御手段は、前記照明灯が消灯している場合は前記冷気循環用送風機モータの回転数を低下させることを特徴とするショーケース。
【請求項3】
圧縮機、凝縮器、及び、蒸発器を含む冷媒回路から構成された冷却装置を備え、前記蒸発器と熱交換した冷気を冷気循環用送風機により陳列室内に循環して冷却すると共に、該陳列室内を照明する照明灯を備えたショーケースにおいて、
前記照明灯の点灯/消灯を行うための照明灯スイッチと、
前記凝縮器を空冷するための凝縮器用送風機を駆動する凝縮器用送風機モータの回転数を制御する制御手段とを備え、
該制御手段は、前記照明灯が消灯している場合は前記凝縮器用送風機モータの回転数を低下させることを特徴とするショーケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−245798(P2008−245798A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−89137(P2007−89137)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】