説明

シンクライアント端末

【課題】電磁波の遮断性および放熱性に優れかつ、小型のシンクライアント端末を提供すること。
【解決手段】本発明のシンクライアント端末1は、一方の面に中央演算装置を構成する第1の半導体素子124が搭載された硬質な第1の回路基板121と、第1の回路基板121の一方の面側に間隙を介して対向配置された硬質な第2の回路基板122と、金属材料の金属層1231aを有し第1の回路基板121と第2の回路基板122とを連結する可撓性を有する連結板123と、第1の回路基板121と前記第2の回路基板122との間隙に設置され金属層1231aと第1の半導体素子124とに接触して、第1の半導体素子124が発生した熱を放熱する放熱板125とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシンクライアント端末に関する。
【背景技術】
【0002】
サーバおよびサーバと接続して動作するシンクライアント端末からなるシンクライアントシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなシンクライアントシステムでは、シンクライアント端末は単独では動作せず、サーバがシンクライアント端末からの指示に従って各種アプリケーションの実行、データの格納、読み込み等を行ない、これらの結果をシンクライアント端末に逐次送信する。そして、シンクライアント端末は、受信した結果を用いて、例えば、ユーザに各種情報を提供する。このため、シンクライアント端末は、データを格納したり、アプリケーションの実行等による演算等を行う必要がない。この結果、通常のコンピュータと比較してハードディスク等の補助記憶装置等の部品を省略することができ、シンクライアント端末を小型化することが可能である。また、部品を省略できるとともに、高速の中央演算装置を用いる必要がないため、シンクライアント端末は、一般のコンピュータと比較して消費電力が小さく環境への負荷が小さい。
【0003】
上述したようなシンクライアント端末において、さらなる小型化が求められている。しかしながら、シンクライアント端末をただ単純に小型化すると、中央演算装置等によって発生する熱がシンクライアント端末内に蓄積しやすく、シンクライアント端末の故障が起きやすいものとなる。また、中央演算装置や電源等から発生する電磁波をシンクライアント端末から外部に放出しないように通常、シンクライアント端末のケース内部には電磁波の遮断部材が設けられているが、このような遮断部材を十分に配置することが困難となる。このような場合、シンクライアント端末から放出される電磁波がシンクライアント端末周囲の電子機器の動作に影響を与える場合がある。
【0004】
【特許文献1】特開2008−269198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、電磁波の遮断性および放熱性に優れかつ、小型のシンクライアント端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的は、下記(1)〜(10)の本発明により達成される。
(1) ネットワークを介してサーバにより動作されるシンクライアント端末であって、
一方の面に中央演算装置を構成する半導体素子が搭載された硬質な第1の回路基板と、
前記第1の回路基板の前記一方の面側に間隙を介して対向配置された硬質な第2の回路基板と、
金属材料で構成された金属層を有し、前記第1の回路基板と前記第2の回路基板とを連結するように配置され、かつ、前記第1の回路基板と前記第2の回路基板とを接続する、可撓性を有する連結板と、
前記第1の回路基板と前記第2の回路基板との間隙に設置され、前記金属層と前記半導体素子に接触して、該半導体素子が発生した熱を放熱する放熱板とを有することを特徴とするシンクライアント端末。
【0007】
(2) 前記金属層は、接地されたグラウンド層である上記(1)に記載のシンクライアント端末。
【0008】
(3) 前記放熱板の前記金属層が接触する部位とは異なる部位に接触して設置された補助放熱部材を有する上記(1)または(2)に記載のシンクライアント端末。
【0009】
(4) 前記第1の回路基板と前記第2の回路基板とを支持する支持部材を有し、
前記補助放熱部材は、前記支持部材に設けられている上記(3)に記載のシンクライアント端末。
【0010】
(5) ネットワークを介してサーバにより動作されるシンクライアント端末であって、
一方の面に中央演算装置を構成する半導体素子が搭載された硬質な第1の回路基板と、
前記第1の回路基板の前記一方の面側に間隙を介して対向配置された硬質な第2の回路基板と、
前記第1の回路基板と前記第2の回路基板とを連結するように配置され、かつ、前記第1の回路基板と前記第2の回路基板とを接続する、可撓性を有する連結板と、
前記第1の回路基板と前記第2の回路基板との間隙に設置され、前記金属層と前記半導体素子に接触して、該半導体素子が発生した熱を放熱する放熱板と、
前記第1の回路基板と前記第2の回路基板とを支持する支持部材とを有し、
前記支持部材には、前記放熱板に接触して設置された補助放熱部材が設けられていることを特徴とするシンクライアント端末。
【0011】
(6) 前記支持部材は、回路が形成されている上記(4)または(5)に記載のシンクライアント端末。
【0012】
(7) 前記第1の回路基板と前記第2の回路基板とは、前記間隙の幅が可変である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のシンクライアント端末。
【0013】
(8) 前記第1の回路基板の前記中央演算装置の半導体素子が設けられた主面とは反対側の主面に主記憶装置を構成する半導体素子が設けられている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のシンクライアント端末。
【0014】
(9) 前記第2の回路基板には、チップセットを構成する半導体素子が設けられている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のシンクライアント端末。
【0015】
(10) 前記第1の回路基板または前記第2の回路基板に設けられた半導体素子のうち少なくとも1つは、当該半導体素子の端子と前記第1の回路基板または前記第2の回路基板の端子とが、ろう材またはダイパッドを介して実装されている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のシンクライアント端末。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を、好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のシンクライアント端末が好適に適用されるクライアントシステムの概略構成図、図2は、本発明のシンクライアント端末の一例を示す断面図((a)は、図1中のA−A線断面図、(b)は、図1中のB−B線断面図)である。なお、図1中の左右方向(一端と他端とを結ぶ方向)を「x軸方向」、該x軸方向に垂直かつ水平な方向を「y軸方向」、鉛直方向を「z軸方向」と言う。また、図2、図3中のx、y、z軸は、図1のx、y、z軸と対応している。
【0017】
まず、本発明のシンクライアント端末の説明に先立ち、本発明のシンクライアント端末が好適に適用されるシンクライアントシステムについて説明する。
【0018】
図1に示すように、シンクライアントシステム1000は、複数のシンクライアント端末1と、サーバ100とを有する。
【0019】
シンクライアント端末1は、ネットワーク200を介してサーバ100と通信可能である。シンクライアント端末1は、単独では動作せず、サーバ100と接続することにより動作する。シンクライアント端末1は、データの送受信を行う送受信手段2と、サーバ100から受信した情報をシンクライアント端末1に接続されたディスプレイ等の表示機器に出力して表示し、サーバ100へ送信する情報の入力を行う入出力手段3とを有している。シンクライアント端末1の装置構成については、後述する。
【0020】
サーバ100は、ネットワーク200に接続されており、データの送受信を行う送受信手段101と、データを格納する格納手段102と、アプリケーションを動作させるアプリケーション動作手段103を有している。
【0021】
また、サーバ100としては、中央演算装置(CPU、Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置、I/F(Interface)等を備えた公知の構成の電子計算機を用いることができる。
【0022】
ネットワーク200は、公知の各種ネットワークを用いることができ、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、そしてインターネットのようなグローバルネットワークが挙げられる。さらに、ネットワーク200は、任意の接続形式を用いることができ、例えば、IEEE 802.3標準(イーサネット(「イーサネット」は登録商標、以下同じ))のような有線接続、IEEE 802.11標準のいずれかの無線接続、また、任意の有線および無線接続の組み合わせを用いることができる。
【0023】
このようなシンクライアントシステム1000において、シンクライアント端末1は、入出力手段3から入力された指示(情報)を送受信手段2によってネットワーク200を介し、サーバ100へ送信する。
【0024】
送受信手段101により指示を受信したサーバ100は、指示の内容に沿って、アプリケーション動作手段103によってアプリケーションを動作させる。または、格納手段102を用いて情報の読み込み、格納を行う。そして、サーバ100は、これらの動作の結果を、送受信手段101によりシンクライアント端末1へネットワーク200を介して送信する。
【0025】
シンクライアント端末1は、送受信手段2によって上記動作の結果を受信し、シンクライアント端末1と入出力手段3を介して接続された表示機器に情報を表示する。
【0026】
以上のように、シンクライアント端末1は、アプリケーションの動作、データの読み込み、格納を行わず、これらの動作をサーバ100が代わりに行う。このため、シンクライアント端末1が行う処理(計算)は比較的少ないものとなっている。また、シンクライアント端末1は、SSD、HDD等の大量のデータの格納を行う補助記憶装置を備える必要がない。
【0027】
次に、本発明のシンクライアント端末の装置構成について説明する。
図2に示すように、シンクライアント端末1は、ケース11と、回路基板組立体12と、入出力部13と、送受信部14とを備えている。
【0028】
また、図2(a)に示すように、ケース11は、上部に開口部を有する箱状の本体112と、本体112の開口部を覆う蓋体113とを有している。本体112と蓋体113とで画成された空間111内に回路基板組立体12等の各構成部品が収納される。
【0029】
本体112は四角形状をなす底部1121と底部1121の4つの縁部からそれぞれ立設する4つの壁部1122とで構成されている。
【0030】
蓋体113は、四角形状をなす天板1131と、天板1131の4つの縁部にそれぞれ形成された壁部1132とで構成されている。
【0031】
ケース11は、本体112と蓋体113とを組み立てた際に、本体112の壁部1122と蓋体113の壁部1132とが嵌合する。これにより、蓋体113が本体112を覆い、空間111を形成される。また、回路基板組立体12等の各構成部品が外部から保護される。
【0032】
本体112および蓋体113の構成材料としては、特に限定されず、例えば、アクリル樹脂等の各種樹脂材料;アルミニウム等の各種金属材料;ステンレス等の各種合金等を1種または2種以上組み合わせて用いることができる。本体112または蓋体113が金属材料、合金で構成されている場合、シンクライアント端末1の放熱性、および電磁波の遮断性を優れたものとすることができる。また、本体112または蓋体113が樹脂材料で構成されている場合、樹脂材料は成型が容易である。なお、本実施形態では、本体112は金属材料で構成されており、蓋体113は、樹脂材料で構成されている。
天板1131には、その厚さ方向に貫通する複数の換気孔1133が設けられている。各換気孔1133を介して空間111内の空気の外部への排出と外部の空気の空間111内への流入が可能である。すなわち、各換気孔1133を介して空間111内の換気を行うことができる。これにより、空間111内にある回路基板組立体12等の各種構成部品から発生する熱を外部に放出することができる。
【0033】
蓋体113の内面は、そのほぼ全体がアルミニウム等の金属材料、合金、金属酸化物等で構成された電磁波遮断シート114で覆われている。このような電磁波遮断シート114は、空間111内で回路基板組立体12等の各種構成部品から発生する電磁波が外部に漏出することを防止することができる。
【0034】
図2(b)に示すように、ケース11の空間111内には、回路基板組立体12が収納されている。回路基板組立体12は、第1の回路基板121と、第1の回路基板121のx方向の負方向側に、間隙115を介して(平行に)対向配置された第2の回路基板122と、第1の回路基板121と第2の回路基板122を連結し可撓性を有する連結板123と、第1の回路基板121の第2の回路基板と対向する面に搭載された第1の半導体素子124と、第1の回路基板121と第2の回路基板122との間隙115に設置され第1の半導体素子124に接触して設けられた放熱板125と、第1の回路基板121および第2の回路基板122を支持するように設けられた支持部材126と、第1の回路基板121上に搭載された第2の半導体素子127と、第2の回路基板122上に搭載された第3の半導体素子128とで構成されている。
【0035】
第1の回路基板121および第2の回路基板122は、硬質な板状のリジッド基板である。第1の回路基板121と第2の回路基板122とは、ほぼ同様の構成であるので、以下、代表的に、第1の回路基板121について説明する。
【0036】
第1の回路基板121は電気回路を構成する複数の金属層1211と、金属層1211同士の間に設けられた複数の絶縁層1212とを有している。
【0037】
金属層1211は、上述したように電気回路を構成している。複数の金属層1211同士は、互いに電気的に接続されている。また、第1の回路基板121に設けられている金属層1211のうちの一層は、接地されたグラウンド層(接地層)として、他の一層は電源層として、それぞれ第1の回路基板121のほぼ全面に渡って設けられている。
【0038】
また、第1の回路基板121の金属層1211は、例えば、銅、銅系合金、アルミニウム、アルミニウム系合金等の各種金属材料および各種合金で構成されている。
【0039】
第1の回路基板121は、このような金属材料で構成された複数の金属層1211を有しているため、後述する第1の半導体素子124や、第2の半導体素子127等の半導体素子や各種電子部品が発する電磁波を吸収することができる。また、このような金属層1211は、第1の半導体素子124や、第2の半導体素子127等の半導体素子や各種電子部品が発する熱を吸収し、外部に放熱することもできる。
【0040】
また、絶縁層1212は、絶縁性を有し、複数の金属層1211同士の間に設けられている。また、絶縁層1212は、剛性を有している。
【0041】
また、絶縁層1212は、その両面側に設けられた金属層1211同士が接触して短絡することを防止するとともに、第1の回路基板121に剛性を付与する。
【0042】
絶縁層1212を構成する材料としては、絶縁性を有し、剛性を有するものであれば特に限定されず、例えば、紙やガラス繊維等の繊維にエポキシ樹脂、フェノール樹脂等の樹脂材料を含浸させたもの;アルミナ等の各種セラミックス材料、テフロン樹脂(「テフロン」は登録商標)等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0043】
また、上述したように、第1の回路基板121と第2の回路基板122とは、ほぼ同様であるが、第2の回路基板122の後述する支持部材126と接触する縁部には、凸部が設けられており、後述する支持部材126に設けられた複数の凹部と嵌合することができる。
【0044】
第1の半導体素子124は、第1の回路基板121の上方の面上に搭載されている。
第1の半導体素子124の第1の回路基板121と反対側の面は、放熱板125が接触することが容易となるように平坦なものとなっている。
第1の半導体素子124は、シンクライアント端末1において、中央演算装置を構成する。
【0045】
一般に、中央演算装置を構成する半導体素子は、シンクライアント端末の作動時に、シンクライアント端末において、他の半導体素子、電子部品と比較して、熱を最も生じやすく、また電磁波を最も生じやすい。このような熱や電磁波は、シンクライアント端末が小型化されるほど顕著な問題となる。
【0046】
しかしながら、シンクライアント端末1は、後述する理由により、第1の半導体素子124で発生する熱を好適に大気中へ放出することができる。また、第1の半導体素子124で発生する電磁波がシンクライアント端末1外に放出されることが防止される。
【0047】
第2の半導体素子127は、第1の回路基板121の第1の半導体素子124とは反対側の面に搭載されている。
【0048】
第2の半導体素子127は、サーバ100から受信した情報や第1の半導体素子124の計算結果等の各種情報を一時的に蓄積する揮発性メモリー(Random Access Memory、RAM)を構成し、主記憶装置の少なくとも一部または全部を構成する。
【0049】
第2の半導体素子127は、第1の半導体素子124と同一の回路基板(第1の回路基板13)に搭載されることにより、第1の半導体素子124と第2の半導体素子127との間での通信が高速となる。また、シンクライアント端末1が使用する電力を少ないものとすることができ、シンクライアント端末1を作動することにより発生する熱を低減することができる。
【0050】
第2の半導体素子127は、例えば、FPM DRAM(First Page Mode DRAM)、EDO DRAM(Extended Data Out DRAM)、SDRAM(Synchronous DRAM)、RDRAM(Rambus DRAM)等のDRAM(Dynamic RAM)、SRAM(Static RAM)、FeRAM(Ferroelectric RAM)、MRAM(Magnetoresistive RAM)、ReRAM(Resistive RAM)、PRAM(Phase change RAM)等の各種半導体RAMとして構成されることができる。
【0051】
第3の半導体素子128は、第2の回路基板122の第1の回路基板121とは反対側の面に搭載されている。
【0052】
第3の半導体素子128は、第1の半導体素子124が搭載された第1の回路基板121とは別の第2の回路基板122上に搭載され、第1の半導体素子124とは連結板123を介して通信する。このように、複数の半導体素子を別の回路基板に搭載し、可撓性のある連結板123によって連結することで、ケース11の形状に合わせて自由に回路基板を収納することができ、シンクライアント端末1は小型になる。
【0053】
第3の半導体素子128は、チップセットを構成しており、後述する入出力部13を制御する機能を有している。すなわち、第3の半導体素子128は、入出力部13から入力された情報を第1の半導体素子124、第2の半導体素子127等のシンクライアント端末1の各電子部品へ送信するとともに、第1の半導体素子124、第2の半導体素子127等の電子部品から受信した情報を入出力部13から外部に出力する入出力コントローラ(I/Oコントローラ)を構成する。
【0054】
また、本実施形態においては、第3の半導体素子128は、さらに、シンクライアント端末1からディスプレイへ画像を出力する際にディスプレイに適した画像の信号を生成するグラフィックコントローラとしても機能する。
【0055】
第3の半導体素子128と第1の半導体素子124との通信の量は、第2の半導体素子127と第1の半導体素子124との通信の量と比較して少なく、連結板123を介して通信しても十分な通信速度を維持することができる。
連結板123は、可撓性を有する板状のフレキシブル基板である。
【0056】
図2(b)に示すように、連結板123は、折り曲げられて(湾曲して)第1の回路基板121と第2の回路基板122とが連結している。これにより、第1の回路基板121と第2の回路基板122とが間隙115を介して対向するように配置させて回路基板組立体12をケース11内に収納することができる。すなわち、回路基板組立体12を折りたたんでケース11内に収納することができる。この結果、シンクライアント端末1は小型なものとなる。
【0057】
なお、第1の回路基板121と第2の回路基板122との間隙115を小さくすると、シンクライアント端末1をより小型にすることが可能であり、間隙115を大きくすると、シンクライアント端末1の放熱性を優れたものとすることができる。
【0058】
また、連結板123を介して第1の回路基板121と第2の回路基板122とは、電気的に接続されている。
【0059】
また、連結板123は、電気回路を有し、電気回路を構成する複数の金属層1231と、金属層1231同士の間に設けられた可撓性および絶縁性を有する複数の可撓絶縁層1232とを有している。
【0060】
連結板123を構成する金属層1231は、上述したような第1の回路基板121および第2の回路基板122とほぼ同様の構成である。また、図2(b)に示すように、複数の金属層1231のうち、グラウンド層1231aは、放熱板125と接触している。そして、グラウンド層1231aは、放熱板125から伝わる熱を連結板123の全面に拡散し、効率よく空間111内の空気中へ放出することができる。空間111内の空気中へ放出された熱は、その一部がケース11を介してケース11外部の大気に放出される。または、空間111内の空気中へ放出された熱は、その一部が換気孔1133により換気されることで、ケース11外部の大気に放出される。
【0061】
また、可撓絶縁層1232は、金属層1231間に設けられており、金属層1231間の接触を防止し、金属層1231同士の短絡を防止するとともに、隣接する金属層1231を支持する。また、可撓絶縁層1232は、可撓性を有し、これにより、連結板123は可撓性を有する。
【0062】
また、その一部が可撓絶縁層1232は、放熱板125とグラウンド層1231aとが接触できるように、その一部が欠損している。
【0063】
可撓絶縁層1232を構成する材料は、可撓性および絶縁性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリイミド、アラミド等の可撓性を有する樹脂材料が挙げられる。
【0064】
また、連結板123は、その平均厚さが一般的なリジッド基板(プリント基板、0.3mm以上)よりも薄い。これにより、放熱板125から伝わった熱を効率よく大気中へ放熱することができるとともに、第1の回路基板121と第2の回路基板122とを接続するための電気回路を十分に配置することができる。
【0065】
第1の半導体素子124の第1の回路基板121と反対側の面には、放熱板125が第1の半導体素子124と接触して設けられている。
【0066】
図2(b)に示すように、放熱板125は、板状をなし、x方向に平面視した際に、第1の基板121のほぼ全面を包含するように設けられている。また、放熱板125は、そのy軸負方向の縁部の一部では、連結板123のグラウンド層1231aと接触している。また、y軸正方向縁部の一部は、後述する補助放熱部材1261と接触している。
【0067】
放熱板125は、第1の半導体素子124と接触しているため、第1の半導体素子124が発する熱を吸収し、放熱板125内で拡散することができる。放熱板125内で拡散した熱は、その一部が補助放熱部材1261およびグラウンド層1231aを経由して空間111中の空気へ放出される。また、残りの熱は、放熱板125から空間111中の空気へ放出される。空間111中に放出された熱は、換気孔1133を介して換気により、またはケース11を介してケース11の外部に放出されることができる。
【0068】
また、放熱板125は、第1の半導体素子124と接触し、かつ第1の半導体124を覆うように存在しているため、第1の半導体素子124から放出される電磁波を好適に吸収することができる。
【0069】
放熱板125は、例えば、銅、銅系合金、アルミニウム、アルミニウム系合金等の各種金属材料および各種合金で構成されている。放熱板125は、特に、銅または銅系合金で構成されていると、熱伝導性および電磁波の吸収性に特に優れたものとなる。
【0070】
また、放熱板125は、その片面または両面に、1または複数の突起または板(ヒートシンク)が立設されていてもよい。これにより、放熱板125の表面積を増加させることができ、放熱板125の放熱性を高めることができる。
【0071】
また、放熱板125は、少なくともその一部に1または複数の貫通孔が設けられていてもよい。このような貫通孔を有することにより、放熱板125から第1の回路基板121側(x軸正方向側)の間隙115での気温と、放熱板125から第2の回路基板122側(x軸負方向側)の間隙115での気温との差を、貫通孔を介して空気が換気されることにより、なくすことができる。また、放熱板125に貫通孔が存在することにより、放熱板125の表面積が増加する。以上の結果、放熱板125の放熱性を高めることができる。
【0072】
また、放熱板125は、複数の異なる材料によって複数の層が設けられていてもよい。これにより、電磁波が反射されるための界面(各層の界面)が増加し、放熱板125内で電磁波が散乱しやすくなる。この結果、放熱板125は、電磁波をより吸収しやすいものとなる。
【0073】
また、放熱板125は熱膨張等により反る場合があるが、放熱板125が熱により反っても可撓性を有する連結板123が変形することにより、放熱板125と連結板123のグラウンド層1231aとの接触が保たれる。
【0074】
また、特に、放熱板125は、第1の半導体素子124のy軸負方向側の縁部から放熱板125のy軸負方向側の縁部までの距離が、第1の半導体素子124のy軸正方向側の縁部から放熱板125のy軸正方向側の縁部までの距離よりも長い場合、放熱板125が熱膨張により反った場合においても、可撓性を有する連結板123がより確実に変形することができ、放熱板125と連結板123のグラウンド層1231aとの接触がより確実に保たれる。
【0075】
また、放熱板125は、第1の半導体素子124よりもy軸正方向側が単一の材料で構成された単板であり、第1の半導体素子124よりもy軸負方向側が複数の異なる材料で構成された複数層からなる積層体であってもよい。第1の半導体素子124よりもy軸負方向側(連結板123側)では、放熱板125が反った場合においても連結板123が変形することにより放熱板125とグラウンド層1231aとの接触が保たれやすいため、このような部分には、上記のような積層体を好適に用いることができる。一方で、支持部材126は変形しにくいため、第1の半導体素子124よりもy軸正方向側(支持部材126側)では、単一の材料で構成された板を用いることで反りを防止することができる。
【0076】
支持部材126は、板状をなしており、第1の回路基板121のy軸正方向の縁部付近と、第2の回路基板122のy軸正方向の縁部とに接触して設けられている。
【0077】
また、支持部材126は、第1の回路基板121および第2の回路基板122を支持し、固定するものである。
【0078】
また、支持部材126の第2の回路基板122と連結している面には、上下方向に複数の凹部が設けられている。各凹部は、それぞれ、第2の回路基板122に設けられた凸部と嵌合することができる。これにより、第2の回路基板122に設けられた凸部と嵌合させる凹部を選択することにより、第2の回路基板122の設置位置を変更することができる。すなわち、第1の回路基板121と第2の回路基板122とは、第1の回路基板121と第2の回路基板122との間隙の幅が可変となる。
【0079】
支持部材126は、補助放熱部材1261を有している。支持部材126は、放熱板125のy軸正方向の縁部と接触している。補助放熱部材1261は、第1の半導体素子124が発した熱を放熱板125を介して吸収する。補助放熱部材1261に吸収された熱は、補助放熱部材1261内で拡散した後に、支持部材126を介して空間111中の空気へ放出される。
【0080】
また、支持部材126は、例えば、電気回路を有し、電気回路を構成する複数の金属層を有する回路基板であってもよい。このような場合、補助放熱部材1261は、例えば、支持部材126を構成する複数の金属層のうちの一層である。
【0081】
また、補助放熱部材1261は、例えば、銅、銅系合金、アルミニウム、アルミニウム系合金等の各種金属材料および各種合金で構成されている。このため、補助放熱部材1261は、電磁波を吸収する機能を有し、第1の半導体素子124が発した電磁波を吸収することができる
図2(a)に示すように、入出力部13は、第2の回路基板122に接続されており、ケース11の蓋部113から外部に露出するように設置されている。
【0082】
入出力部13は、外部の入力デバイスと接続するための複数の入力ポート、出力デバイスと接続するための複数の出力ポートを備えている。
【0083】
入力ポートは、マウス、キーボード、タブレット、音声入力デバイス等の各種入力デバイスを接続するためのポートである。シンクライアント端末1のユーザは、これらの入力ポートに接続された入力デバイスを介して情報、指示を入力することができる。入力デバイスに入力された情報、指示等は、入力ポートを介して第1の半導体124または第2の半導体127等へ転送される。
【0084】
入力ポートとしては、PS/2キーボードコネクタ、ATキーボードコネクタ、PS/2マウスコネクタ、シリアルマウスコネクタ、ミニプラグ(マイク、入力用)等が挙げられる。
【0085】
出力ポートは、ディスプレイ、スピーカ、プリンタ等の各種出力デバイスを接続するためのポートである。シンクライアント端末1は、これらの出力デバイスに出力ポートを介して情報を送信し、出力デバイスは情報を出力する。
【0086】
このような出力ポートとしては、D-Sub 15ピン・コネクタ、ミニD-Sub 15ピン・コネクタ、5BNCコネクタ、DVI-Dコネクタ、ピンプラグ、S端子等のディスプレイアダプタ;ミニプラグ(出力用)等の音声出力アダプタ等が挙げられる。
【0087】
入力ポート、出力ポートは、必要に応じて1つのポートとして統合されていてもよい。このような入力および出力が可能なポートとしては、例えば、USB(Universal Serial bus)コネクタ、IEEE 1394コネクタ、シリアルポート、パラレルポート等が挙げられる。
【0088】
本実施形態では、入出力部13は、ディスプレイアダプタとしてのDVI-Dコネクタ、音声入出力アダプタとしてのミニプラグ(入力用、出力用)および複数のUSBコネクタを備えている。このような構成により、シンクライアント端末1で用いることのできる各種デバイスの種類を多いものとすることができるとともに、入出力部13に配置する入力ポート、出力ポートの数を減らすことができシンクライアント端末1を小型化することができる。
【0089】
また、シンクライアント端末1は、本体112の枠部から露出し、第2の回路基板122に接続された送受信ポート14を有している。
【0090】
図2(a)に示すように、送受信ポート14は、送受信ポート14に物理的に接続されるネットワークケーブルを通じてネットワーク200に接続し、サーバ100に接続する。そして、送受信ポート14を介してシンクライアント端末1とサーバ100とは通信を行うことができる。
【0091】
送受信ポート14としては、例えば、イーサネットケーブル(ツイストペア、AUI、BNC)コネクタ、アナログ電話回線、ISDN S/T端子、ISDN U端子等を用いることができるが、本実施形態では、送受信ポート14は、イーサネットケーブル(ツイストペア)コネクタである。
【0092】
また、シンクライアント端末1は、回路基板組立体12をケース11に固定する複数の固定部材を有している(図示せず)。各固定部材は、ケース11に固定される支持板と、支持板に立設し、第1の回路基板121または第2の回路基板122を狭持するように構成された2枚の固定板とを有している。ケース11の底部には、4つの固定部材が設けられており、2つは、第1の回路基板121を固定し、残りの2つ第2の回路基板122を固定している。
【0093】
固定部材は、支持板に貫通孔が設けられている。そして、ケース11の底部1121の支持板を固定する部位には支持板の貫通孔と対応する位置に貫通孔が設けられている。この支持板の貫通孔と底部1121の貫通孔とを留め具により固定することにより、固定部材がケース11に固定される。
【0094】
なお、底部1121に設けられた貫通孔は、x軸方向に等間隔に複数設けられており、同一の固定部材がx軸方向に移動できるように構成されている。これにより、固定される回路基板の位置をx軸方向に調整できるようになっている。また、底部1121に設けられた複数の貫通孔の間隔は、支持部材126に設けられた複数の凹部の間隔とほぼ同一である。
【0095】
このような固定部材は、例えば、樹脂材料、金属材料、合金材料等の各種材料で構成されることができる。中でも固定部材を金属材料または合金材料で構成することにより、回路基板組立体12の熱を効率よくケース11に伝達させることができる。
【0096】
また、シンクライアント端末1は、ケース11の外部に電源を有している(図示せず)。そしてシンクライアント端末1の各回路基板等は、電源から電力を供給される。
【0097】
本実施形態では、電源は、入出力部13と同一の部分に設けられた電源ソケットを通じて電力をシンクライアント端末1に供給する。
【0098】
また、シンクライアント端末1は、上述した第1の半導体素子124、第2の半導体素子127、第3の半導体素子128以外にも、種々の半導体素子、電子部品を有し、これらが第1の回路基板121、第2の回路基板122、連結板123等に搭載されている。
【0099】
例えば、シンクライアント端末1は、主記憶装置の一部としてのフラッシュメモリを構成する半導体素子を有しており、当該半導体素子は、シンクライアント端末1を起動し、サーバ100に接続するためのOS等のシンクライアント端末1が動作するために最低限必要な情報を記憶している。そして、シンクライアント端末1は、起動時において当該半導体素子に記憶された情報を読み込み、起動、サーバ100に接続する。このようなシンクライアント端末1が動作するために必要な情報は、必要に応じて、更新することができる。
【0100】
また、第1の回路基板121、第2の回路基板122、連結板123を含むシンクライアント端末1に設置された各半導体素子は、それぞれの機能を発揮するものであればよく、LSI、VLSI、ULSI等の各種集積回路を用いることができる。上述した中でも、各半導体素子としてVLSI、ULSIを用いた場合、半導体素子を小さいものとすることができるため、第1の回路基板等の回路基板の面上に占める半導体素子の面積を減らすことができ、回路基板を小さいものとすることができる。この結果、ケース11が小さいものであっても第1の回路基板121等の各構成部品はケース11に収納されることができ、シンクライアント端末1は、より小さいものとなる。
【0101】
また、本実施形態において、第1の回路基板121または第2の回路基板122に設けられた第1の半導体素子124、第2の半導体素子127、第3の半導体素子128は、半導体素子の端子と第1の回路基板121、第2の回路基板122または連結板123の端子(電気回路)とが、ろう材により、またはダイパッドを介して実装されている。これにより、リードフレームによって実装する方法と比較して、回路基板上の半導体素子の実装面積を少ないものとすることができる。
【0102】
以上のように構成されたシンクライアント端末1は、連結板123を有する回路基板組立体12を用いることで回路基板組立体12を折りたたんでケース11内に収納することができるため、小型化されていると同時に、下記のような理由から放熱性、電磁波の遮断性に優れている。
【0103】
すなわち、以上のように構成されたシンクライアント端末1によれば、第1の半導体素子124の放熱を行う放熱板125は、補助放熱部材1261および連結板123のグラウンド層1231aに接触している。このため、第1の半導体素子124が発した熱を放熱板125が吸収し、放熱板125内で熱は拡散される。放熱板125内に拡散した熱のうち一部は放熱板125から空間111中の空気へ放出される。また、放熱板125内に拡散した熱のうち残りの熱は、補助放熱部材1261および連結板123のグラウンド層1231aに移動し、それぞれ、補助放熱部材1261内およびグラウンド層1231a内で熱が拡散される。そして、拡散された熱は、補助放熱部材1261およびグラウンド層1231aから、それぞれ支持部材126、連結板123を介して空間111中の空気へ放出される。そして、空間111に放出された熱は、ケース11を介して、または換気孔1133によって換気が行われることにより、シンクライアント端末1の外部へ放出される。中央演算装置を構成する第1の半導体素子124は、シンクライアント端末1内で最も熱を放出する電子部品であるが、第1の半導体素子124から放出される熱をシンクライアント端末1外に効率よく放出することにより、シンクライアント端末1の放熱性は優れたものとなる。
【0104】
また、第1の半導体素子124は、放熱板125および第1の回路基板121とに覆われており、さらに補助放熱部材1261、第2の回路基板122、連結板123に覆われている。このような、第1の半導体素子124が電磁波の遮断性を有する部材に覆われることにより、第1の半導体素子124から放出される電磁がシンクライアント端末1外に放出されることが防止される。第1の半導体素子124シンクライアント端末1内で最も電磁波を放出する電子部品であるが、第1の半導体素子124から放出される電磁波をシンクライアント端末1外に放出することを防止することにより、シンクライアント端末1から発生する電磁波はケース11外に放出されにくいものとなる。
【0105】
また、特に、各半導体素子としてVLSI、USLI等の半導体素子を用い、これらの半導体素子が回路基板にろう材またはダイパッドを介して実装されることにより、各回路基板を小型化することができ、シンクライアント端末1は、一層の小型化が可能である。
【0106】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0107】
上述した実施形態では、放熱板は、補助放熱部材および連結板のグラウンド層と接触しているものとして説明したが、放熱板は、補助放熱部材または連結板のグラウンド層のうち少なくとも一方と接触していればよい。このような場合であっても、シンクライアント端末は、放熱性に優れたものとなる。
【0108】
また、上述した実施形態では、シンクライアントシステムは、1台のサーバと複数のシンクライアント端末によって構成されるものとして説明したが、これに限定されず、例えば、複数台のサーバと複数のシンクライアント端末によって構成されるものであってもよい。また、例えば、シンクライアントシステムは、サーバ、シンクライアント端末以外の電子機器を有するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明のシンクライアント端末が好適に適用されるクライアントシステムの概略構成図である。
【図2】本発明のシンクライアント端末の一例を示す断面図((a)は、図1中のA−A線断面図、(b)は、図1中のB−B線断面図)である。
【符号の説明】
【0110】
1 ・・・シンクライアント端末
2 ・・・送受信手段
3 ・・・入出力手段
11 ・・・ケース
111 ・・・空間
112 ・・・本体
1121 ・・・底部
1122 ・・・壁部
113 ・・・蓋体
1131 ・・・天板
1132 ・・・壁部
1133 ・・・換気孔
114 ・・・電磁波遮断シート
115 ・・・間隙
12 ・・・回路基板組立体
121 ・・・第1の回路基板
1211 ・・・金属層
1212 ・・・絶縁層
122 ・・・第2の回路基板
123 ・・・連結板
1231 ・・・金属層
1231a ・・・グラウンド層
1232 ・・・可撓絶縁層
124 ・・・第1の半導体素子
125 ・・・放熱板
126 ・・・支持部材
1261 ・・・補助放熱部材
127 ・・・第2の半導体素子
128 ・・・第3の半導体素子
13 ・・・入出力部
14 ・・・送受信部
100 ・・・サーバ
101 ・・・送受信手段
102 ・・・格納手段
103 ・・・アプリケーション動作手段
200 ・・・ネットワーク
1000 ・・・シンクライアントシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してサーバにより動作されるシンクライアント端末であって、
一方の面に中央演算装置を構成する半導体素子が搭載された硬質な第1の回路基板と、
前記第1の回路基板の前記一方の面側に間隙を介して対向配置された硬質な第2の回路基板と、
金属材料で構成された金属層を有し、前記第1の回路基板と前記第2の回路基板とを連結するように配置され、かつ、前記第1の回路基板と前記第2の回路基板とを接続する、可撓性を有する連結板と、
前記第1の回路基板と前記第2の回路基板との間隙に設置され、前記金属層と前記半導体素子に接触して、該半導体素子が発した熱を放熱する放熱板とを有することを特徴とするシンクライアント端末。
【請求項2】
前記金属層は、接地されたグラウンド層である請求項1に記載のシンクライアント端末。
【請求項3】
前記放熱板の前記金属層が接触する部位とは異なる部位に接触して設置された補助放熱部材を有する請求項1または2に記載のシンクライアント端末。
【請求項4】
ネットワークを介してサーバにより動作されるシンクライアント端末であって、
一方の面に中央演算装置を構成する半導体素子が搭載された硬質な第1の回路基板と、
前記第1の回路基板の前記一方の面側に間隙を介して対向配置された硬質な第2の回路基板と、
前記第1の回路基板と前記第2の回路基板とを連結するように配置され、かつ、前記第1の回路基板と前記第2の回路基板とを接続する、可撓性を有する連結板と、
前記第1の回路基板と前記第2の回路基板との間隙に設置され、前記半導体素子に接触して、該半導体素子が発した熱を放熱する放熱板と、
前記第1の回路基板と前記第2の回路基板とを支持する支持部材とを有し、
前記支持部材には、前記放熱板に接触して設置された補助放熱部材が設けられていることを特徴とするシンクライアント端末。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−146121(P2010−146121A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−320252(P2008−320252)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【出願人】(505183015)T4U株式会社 (3)
【Fターム(参考)】