説明

シングルスキャン・マルチプロシージャ・イメージング

方法は、複数の異なるイメージングプロシージャに基づくパラメータを持つイメージングプロトコルを使用して実行されるスキャンに対してイメージングシステムにより生成されたイメージングデータを受け取るステップと、前記複数の異なるイメージングプロシージャの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのアルゴリズムを使用して前記イメージングデータを処理するステップと、前記処理されたイメージングデータを提示するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下は、一般に、イメージングに関し、コンピュータ断層撮影(CT)イメージングに応用を見つけ、より具体的には、複数の異なるイメージングプロシージャに基づき、イメージングデータを処理し、及び/又は処理されたイメージングデータを提示及び/又は報告するプロトコルを持つシングルスキャンに応用を見つける。しかしながら、他の医療イメージングアプリケーション及び非医療イメージングアプリケーションをも受け入れる。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ断層撮影(CT)スキャナは、一般に、検査領域及びその中で患者支持器により支持される患者を横切る放射線を発するX線管を含む。検出器アレイは、前記検査領域及び前記患者を横切る放射線を検出する。前記検出器アレイは、前記検出された放射線を示す信号を生成する。再構成器は、前記信号を再構成し、前記患者を示す体積画像データを生成する。前記体積画像データは、前記患者の1以上の画像を生成するように処理されることができる。前記1以上の画像は、モニタに表示される及び/又はフィルムに印刷されることができる。
【0003】
一般に、1以上の生体構造特有のスキャンプロトコルが、複数の異なる解剖学的構造に対して生成される。例として、1以上のプロトコルは、特に骨スキャンに対して設計されるのに対し、1以上の他のプロトコルは、肝臓又は脳のスキャンのような軟組織スキャンに対して設計される。各プロトコルは、特定の解剖学的構造に基づくスキャンパラメータ値で構成される。このようなスキャンパラメータの例は、mA、kVp、スライス厚、解像度、スライス数等を含む。
【0004】
不幸なことに、このような生体構造特有のプロトコルを使用する場合、軟組織スキャン及び骨スキャンを受ける患者は、しばしば前記軟組織スキャンに対して1回、前記骨スキャンに対して1回、合計2回スキャン及び照射され、各スキャンが、前記患者の生涯放射線量を増加する。加えて、前記スキャンは、2つの異なる時間及び/又は場所で実行されるかもしれず、第1のスキャンからのスキャン結果は、容易にアクセス可能ではなく、他のスキャンからの結果から分離される。更に、スクリーニング型スキャン(例えば、CTコロノグラフィ)のような順序づけられたスキャンは、事前承認プロシージャリストに含まれていないスキャンのために実行されることができない。一例において、これは、症状のない患者を照射する懸念によるかもしれない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の態様は、上記の問題等に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様によると、方法は、複数の異なるイメージングプロシージャに基づくパラメータを持つイメージングプロトコルを使用して実行されるスキャンに対してイメージングシステムにより生成されるイメージングデータを受け取るステップを含む。前記方法は、更に、前記複数の異なるイメージングプロシージャの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのアルゴリズムを使用して前記イメージングデータを処理するステップを含む。前記方法は、更に、前記処理されたイメージングデータを提示するステップを含む。
【0007】
他の態様によると、システムは、1以上のイメージングプロトコルを記憶するプロトコルバンクを含む。前記プロトコルの少なくとも1つは、複数の異なるイメージングプロシージャに基づく。前記システムは、更に、前記少なくとも1つのプロトコルに基づいて患者をスキャンするのに使用されるイメージングシステムを含み、前記イメージングシステムは、前記患者を示すイメージングデータを生成する。前記システムは、更に、前記複数の異なるイメージングプロシージャの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのアルゴリズムを使用して前記生成されたイメージングデータを処理するイメージングデータプロセッサを含む。前記システムは、更に、前記処理されたイメージングデータを提示する提示コンポーネントを含む。
【0008】
他の態様によると、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータにより実行される場合に、コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウムスコアイメージングプロシージャに基づくイメージングプロトコルを用いて取得されたイメージングデータを受け取るステップと、前記イメージングプロシージャの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのアルゴリズムを使用して前記イメージングデータを処理するステップと、前記処理されたイメージングデータを提示するステップとを前記コンピュータに実行させる命令を含む。
【0009】
他の態様によると、方法は、複数の異なるイメージングプロシージャに対して最適化されたプロトコルを使用してイメージングプロシージャを実行し、イメージングデータを生成するステップと、前記プロトコルが少なくとも1つの他のイメージングプロシージャを満たすことを決定するステップと、前記イメージングデータが前記少なくとも1つの他のイメージングプロシージャを満たすことを示す第1の指標(indicia)と前記イメージングデータを関連付けるステップと、前記イメージングデータ及び前記第1の指標を第1のデータリポジトリに記憶するステップとを含む。
【0010】
本発明は、様々なコンポーネント及びコンポーネントの構成、並びに様々なステップ及びステップの構成の形を取りうる。図面は、好適な実施例を説明する目的のみであり、本発明を限定すると解釈されるべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】イメージングシステムと接続された一例のイメージングデータ分析システムを示す。
【図2】イメージングデータを提示する一例のグラフィックユーザインタフェース及び/又はそこから得られた情報を示す。
【図3】一例の方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、コンピュータ断層撮影(CT)スキャナのようなイメージングシステム100を示す。イメージングシステム100は、静止ガントリ102及び静止ガントリ102により回転可能に支持される回転ガントリ104を含む。回転ガントリ104は、長手又はz軸を中心に検査領域106の周りを回転する。
【0013】
X線管のような放射線源108は、回転ガントリ104により支持され、検査領域106の周りを回転する。放射線源108は、放射線を発し、コリメータは、前記発せられた放射線をコリメートし、検査領域106を横切る、概して扇形、楔形、又は円錐形放射線ビームを生成する。
【0014】
放射線感受性検出器アレイ110も、回転ガントリ104により支持され、検査領域106の反対側の放射線源108の真向かいの角度アークの範囲を定める。検出器アレイ110は、検査領域106を横切る放射線を検出し、前記放射線を示す投影データを生成する。
【0015】
カウチのような患者支持器112は、検査領域106において前記患者を支持する。
【0016】
汎用コンピューティングシステム114は、オペレータコンソールとして機能する。前記コンソールは、少なくとも1つのプロセッサ及びコンピュータ可読媒体に常駐するソフトウェア又はコンピュータ実行可能命令を含む。前記ソフトウェアは、前記プロセッサ又は他のプロセッサにより実行される場合、前記オペレータが、イメージングプロトコルの選択、イメージングプロトコルの作成、イメージングプロトコルの修正、スキャナの起動、イメージングデータの転送等を含むシステム100の動作を制御することを可能にする。
【0017】
プロトコルバンク116は、システム100により使用される1以上のスキャン又はイメージングプロトコルを記憶する。プロトコルバンク116内のプロトコルの少なくとも1つは、異なるイメージングプロシージャのセットに適合される。例えば、一例において、前記プロトコルの少なくとも1つは、コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管(例えば、大動脈)カルシウムイメージングプロシージャを含む4つの異なるイメージングプロシージャに対して最適化される。一例において、前記プロトコルは、個別の特有のプロトコルのスキャン要件とは対照的に、前記異なるイメージングプロシージャの集合スキャン要件に対して最適化される。他の例において、重みづけ係数(例えば、0から1)が、前記プロトコルを前記異なるイメージングプロシージャの1以上のサブセットに対して焦点を合わせる又は中心にするのに使用される。更に他のプロトコルは、1以上の異なるイメージングプロシージャに対して最適化されることができる。
【0018】
一例のコロノグラフィスキャンは、結腸内異常の解釈のために通気された前記患者の結腸に対する腹部‐骨盤スキャンを含む。一例の骨ミネラル濃度スキャンは、腹部‐骨盤スキャンを含み、その結果が、例えば、骨粗鬆症スクリーニング/診断に対して、患者の骨密度を測定するのに使用される。脂肪評価スキャンは、内臓及び/又は皮下脂肪を測定するのに使用される。血管カルシウムスキャンは、血管石灰化の存在及び/又は度合いを示す血管カルシウムスコアを生成するのに使用される。
【0019】
スキャンに対して異なるイメージングプロシージャのセットに基づいて生成されたプロトコルを使用することにより、シングルスキャンからのイメージングデータは、前記イメージングプロシージャの4つすべて(コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価、及び血管カルシウム)に対して使用される。上記のように、このようなプロトコルは、すべての前記イメージングプロシージャの集合、重みづけされた集合、前記イメージングプロシージャのサブセット、又は他に基づいて最適化されることができる。
【0020】
一実施例において、プロトコルバンク116は、ローカルに又はコンソール114から離れて配置されたデータベースである(又はその中の情報が、追加的にデータベースに提供されることができる)。この実施例において、プロトコルバンク116内の少なくとも1つのプロトコルは、いずれのイメージングプロシージャを満たすかを示す情報(例えば、メタデータ、フラグ、指標、ルックアップテーブル等)を含む、又は関連付けられる。この情報は、承認された人(例えば、審査する医師、放射線技師、技術者等)にとってアクセス可能であり、後のスキャンに対して(そのまま又は修正して)使用されることができる。実行するコンソール、ウェブ又は他のアプリケーションは、患者情報、関心のイメージングプロシージャ等のような様々な基準に基づいてイメージングプロシージャに対する候補プロトコルについて前記データベースを検索するのに使用されることができる。
【0021】
同様に、このようなプロトコルを使用して実行されたスキャンからのイメージングデータ(及び/又はそこから得られた情報及び/又は処理されたイメージングデータ)は、いずれのイメージングプロシージャを満たすかを示す情報でタグ付けされる又は関連付けられることができる。前記イメージングデータは、画像保管通信システム(PACS)、放射線医学情報システム(RIS)、病院情報システム(HIS)及び/又はデータリポジトリのようなデータリポジトリに記憶されることができる。同様に、実行コンソール、ウェブ又は他のアプリケーションは、患者情報、関心のイメージングプロシージャ、満たされたイメージングプロシージャ等のような基準に基づいて以前のイメージングプロシージャについて前記データリポジトリを検索するのに使用されることができる。一例において、これは、医師が、新しいスキャンプロシージャに対する要求を入力し、以前のイメージングスキャンが前記新しいスキャンプロシージャに必要とされるデータを含むかどうかを決定することを可能にする。これは、前記新しいスキャンプロシージャを排除するもしくは置き換える、又は履歴比較に対するデータを提供することができる。
【0022】
プロトコル生成器118は、プロトコルバンク116に記憶されるプロトコルを含むイメージングプロトコルを生成する。図示されたプロトコル生成器118は、上記のもののようなイメージングプロシージャの特定のセット及びユーザ又は他の入力に基づいてプロトコルを生成するプロセッサを含む。前記イメージングプロシージャのセットが、コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウムイメージングプロシージャを含む場合、プロトコル生成器118は、前記コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウムイメージングプロシージャの集合、重みづけされた集合、サブセット等に基づいて最適されたイメージングプロトコルを生成することができる。
【0023】
プロトコル生成器118に提供される入力は、もしあれば、いずれのイメージングプロシージャが診断目的であるか及び/又はもしれあれば、いずれのイメージングプロシージャがスクリーニング目的であるかのような情報を含んでもよい。プロトコル生成器118は、この場合、プロトコルを生成する場合にこの情報を考慮に入れることができる。例えば、このような情報は、診断イメージングプロシージャが非診断イメージングプロシージャより高く重みづけされる特定の重みづけスキームと関連付けることができる。他の例において、プロトコル生成器118は、イメージングプロシージャが診断イメージングプロシージャであるか又はスクリーニングイメージングプロシージャであるかを決定するのにルックアップテーブル又は他の所定のリストを使用することができる。
【0024】
再構成器122は、前記投影データを再構成し、前記投影データを示す体積画像データを生成する。
【0025】
イメージングデータプロセッサ124は、マイクロプロセッサ126及びメモリ128のようなコンピュータ可読記憶媒体を含む。メモリ128は、マイクロプロセッサ126により実行可能なコンピュータ実行可能命令を記憶する。イメージングデータプロセッサ124は、システム100とは別に示されている。このように、これは、専用ワークステーション、デスクコンピュータ、サーバ及び/又は他のコンピューティングシステムの一部であることができる。他の実施例において、イメージングデータプロセッサ124は、コンソール114の一部である。
【0026】
前記命令は、システム100からの再構成された及び/又は生のイメージングデータを処理し、及び/又はそれから情報を得る1以上のアルゴリズムを含む。図示されたメモリ128は、コロノグラフィアルゴリズム130、骨ミネラル濃度アルゴリズム132、脂肪評価アルゴリズム134、血管カルシウムスコアアルゴリズム136及び1以上の他のアルゴリズム138を含む。
【0027】
提示コンポーネント140は、前記処理された及び/又は得られた情報及び/又は他の情報を提示する。これは、生イメージングデータ、再構成されたイメージングデータ、スコア及び/又は他の情報を提示することを含みうる。次により詳細に記載されるように、提示コンポーネント140は、このような情報をモニタに表示されるグラフィックユーザインタフェース(GUI)において提示することができる。GUI200に対するコンピュータ実行可能命令は、メモリ128及び/又は他の記憶部に記憶されることができる。
【0028】
図2は、一例のGUI200を示す。前記GUIは、メモリ128に記憶された前記アルゴリズムの1以上を呼び出す1以上のユーザアクティベート領域202を含む。ユーザアクティベート領域202は、マウス、デジタルペン、キーボード、タッチスクリーン及び/又は他の入力装置のような様々な入力装置によりアクティベートされることができる。
【0029】
ロードデータ領域204は、ユーザが、分析のために生及び/又は再構成イメージングデータを含む記憶されたイメージングデータを選択することを可能にする。このようなデータは、GUIアプリケーションを実行する前記システムから離れて又はローカルに記憶されることができる。例として、前記データは、ローカルハードドライブ、ポータブル記憶媒体、又は遠隔データ記憶リポジトリに記憶されることができる。遠隔データ記憶リポジトリの例は、画像保存通信システム(PACS)、放射線医学情報システム(RIS)、病院情報システム(HIS)及び/又は他の記憶部、データベース、及び/又はアーカイブシステムを含む。遠隔に配置されたデータは、ネットワーク又はバス等の上で受け取られることができる。
【0030】
図示されたGUI200は、コロノグラフィアルゴリズム呼び出し領域206、骨ミネラル濃度アルゴリズム呼び出し領域208、脂肪評価アルゴリズム呼び出し領域210及び血管カルシウムアルゴリズム呼び出し領域212をも含む。アルゴリズム呼び出し領域206ないし212は、ユーザにより個別に選択可能である。これは、ユーザが、前記選択された生及び/又は再構成イメージングデータに対して実行する分析の1以上のタイプを選択することを可能にする。例えば、前記ユーザが、コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウム分析を実行することを望む場合、前記ユーザは、領域206ないし212に4つすべてをアクティベートする。前記ユーザが、コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウム分析のサブセットを実行することを望む場合、前記ユーザは、前記サブセットに対応する領域206ないし212をアクティベートする。前記ユーザが、他の分析を実行することを望む場合、前記ユーザは、領域206ないし212のいずれもアクティベートしない。
【0031】
提示フォーマット領域214は、前記分析のどの結果がどのように表示されるかを前記ユーザが事前選択することを可能にするオプションを提供する。例えば、GUI200又はディスプレイ上に提示される他の窓は、前記コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウム分析の各々に対する結果に対して1つ、合計4つの異なる窓又はスクリーンに分割されることができる。他の例において、前記アルゴリズムの1以上に対する分析結果は、同じ窓の中に提示されることもできる。前記分析結果は、限定的ではないが、画像(2D、3D、4D及び/又は動画)、スコア、画像及びスコアの組み合わせ、及び/又は他の情報のような様々な情報を含みうる。GUI200は、デフォルト提示フォーマットを提供することができるデフォルト選好ファイルと関連付けられることもできる。この場合、領域214は、省略されることができる。
【0032】
報告ユーザアクティベート領域216は、報告が生成されるべきであるかどうか、前記報告にどの情報を含むべきか、前記報告をどこに送信すべきか等を前記ユーザが示すことを可能にする。一例において、報告ユーザアクティベート領域216をアクティベートすることは、前記ユーザにより選択可能である報告オプションのリストを持つ窓を生成する。他の例において、前記シングルスキャンからの前記異なるイメージングプロシージャの各々に関する結果及び/又は他の情報を含む包括的な単一の報告が、生成される。このように、イメージングデータプロセッサ124は、前記異なるイメージングプロシージャを単一の包括的報告に統一及び一体化することができる。
【0033】
実行ユーザアクティベート領域218は、前記ユーザが、選択されたアプリケーション領域206ないし212に対応するコンピュータ可読命令を実行するようにプロセッサ126を起動することを可能にする。
【0034】
図3は、一例のワークフローを示す。
【0035】
302において、イメージングプロトコルが、複数の異なるイメージングプロシージャに基づいて生成される。上記のように、一例において、プロトコルは、コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウムスコアイメージングプロシージャを含むイメージングプロシージャのセットに基づいて生成され、最適化される。一例において、前記イメージングプロトコルは、前述のイメージングプロシージャに対して最適化されたパラメータを持つ腹部‐骨盤スキャンを含む。ここに示されるように、前記生成されたプロトコルは、(例えば、診断、スクリーニング又は他の目的に対して)これが満たすイメージングプロシージャに関する情報と関連付けられ、記憶され、承認された人によりアクセス可能であることができる。
【0036】
304において、前記イメージングプロトコルは、患者をスキャンするのに選択される。前記選択されたプロトコルは、特定の患者及び実行されるべきイメージングプロシージャ、前記患者の以前のスキャン、異なる患者の以前のスキャンに対して生成されたプロトコル、又はここで論じられる他のプロトコルであることができる。
【0037】
306において、前記患者は、前記選択されたプロトコルを使用してスキャンされる。同様に、結果として生じるイメージングデータ及び/又はそれから得られるデータは、これが満たすイメージングプロシージャに関する情報でタグ付け又は他の形で関連付けられ、記憶され、承認された人によりアクセス可能であることができる。
【0038】
308において、ユーザは、コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウムスコアアルゴリズムの1以上を含む1以上の分析アルゴリズムを選択する。
【0039】
310において、前記スキャンからのイメージングデータは、前記選択された1以上の分析アルゴリズムを使用して処理される。同様に前記処理されたイメージングデータは、これが満たすイメージングプロシージャに関する情報でタグ付け又は他の形で関連付けられ、記憶され、承認された人によりアクセス可能であることができる。
【0040】
312において、処理結果が提示される。ここに記載されるように、これは、前記ディスプレイ上の別の又は同じサブ窓において異なるアプリケーションの1以上の対する情報(例えば、画像、スコア等)を同時に提示することを含みうる。
【0041】
ここに示されるように、このようなプロトコルは、コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウム情報を得るようにシングルスキャンからのイメージングデータを分析することを可能にする。
【0042】
上記のことは、コンピュータプロセッサにより実行される場合に、ここに記載される動作を前記プロセッサに実行させるコンピュータ可読命令を用いて実施されうる。このような場合、前記命令は、関連するコンピュータと関連付けられた及び/又は他の形でアクセス可能であるメモリのようなコンピュータ可読記憶媒体に記憶される。
【0043】
図示された例は、骨ミネラル濃度、大動脈石灰化、及び脂肪分析に対するCTコロノグラフィデータの使用に関連して論じられているが、他のデータが骨ミネラル濃度、大動脈石灰化及び脂肪分析に対して追加的に又は代替的に使用されることができ、及び/又は前記アプローチを使用してキャプチャされたCTコロノグラフィデータが、ここで他のタイプの分析に対して使用されることができると理解される。
【0044】
本発明は、様々な実施例を参照してここに記載されている。修正及び変更は、ここの記載を読むと他者が思いつきうる。本発明は、添付の請求項又はその同等物の範囲内に入る限りすべてのこのような修正及び変更を含むと解釈されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の異なるイメージングプロシージャに基づくパラメータを持つイメージングプロトコルを使用して実行されるスキャンに対してイメージングシステムにより生成されたイメージングデータを受け取るステップと、
前記複数の異なるイメージングプロシージャの少なくとも1つに対応するアルゴリズムを使用して前記イメージングデータを処理するステップと、
前記処理されたイメージングデータを提示するステップと、
を有する方法。
【請求項2】
前記複数の異なるイメージングプロシージャが、コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウムスコアイメージングプロシージャに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アルゴリズムが、コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウムスコア処理アルゴリズムの少なくとも1つを含む、請求項1ないし2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも2つの異なるアルゴリズムで処理されたイメージングデータが、提示窓の別のサブ窓において同時に提示される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の異なるイメージングプロシージャの少なくとも2つに対応する情報を含む単一の報告を生成するステップを有する、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記イメージングプロトコルが、前記コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウムスコアイメージングプロシージャの集合又は重みづけされた集合の1つに基づいて最適化される、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウムスコアアルゴリズムにそれぞれ対応する1以上のユーザアクティベート領域を持つユーザインタフェースを提示するステップを有する、請求項3ないし6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記イメージングデータを処理するように1以上の前記ユーザアクティベート領域を識別する入力を受け取るステップを有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の異なるイメージングプロシージャに基づいて前記イメージングプロトコルを生成するステップを有する、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
複数の異なるイメージングプロシージャに基づいて前記イメージングプロトコルを生成するステップと、
前記イメージングプロトコルを前記イメージングプロトコルにより満たされる1以上のイメージングプロシージャを示す情報と関連付けるステップと、
前記関連付けとともに前記イメージングプロトコルを検索可能なデータリポジトリに記憶するステップと、
を有する、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記イメージングプロシージャの少なくとも1つが、診断イメージングプロシージャである、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記イメージングプロシージャの少なくとも1つが、スクリーニングイメージングプロシージャである、請求項1ないし11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記イメージングプロトコルが、前記イメージングプロトコルにより満たされる1以上のイメージングプロシージャに基づいて識別され、データリポジトリから得られる、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記イメージングデータ又は前記処理されたイメージングデータの少なくとも1つを、前記データが前記複数の異なるイメージングプロシージャに加えて1以上のイメージングプロシージャを満たすことを示す情報と関連付けるステップ、
を有する、請求項1ないし11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記関連付けとともに前記データが、データリポジトリに記憶され、前記データリポジトリが、前記イメージングプロトコルにより満たされるイメージングプロシージャのタイプに少なくとも部分的に基づいて検索可能である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
1以上のイメージングプロトコルを記憶するプロトコルバンクであって、前記プロトコルの少なくとも1つが複数の異なるイメージングプロシージャに基づく、前記プロトコルバンクと、
前記少なくとも1つのプロトコルに基づいて患者をスキャンするのに使用されるイメージングシステムであって、前記患者を示すイメージングデータを生成する前記イメージングシステムと、
前記複数の異なるイメージングプロシージャの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのアルゴリズムを使用して前記生成されたイメージングデータを生成する、前記イメージングシステムと、
前記複数の異なるイメージングプロシージャの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのアルゴリズムを使用して前記生成されたイメージングデータを処理するイメージングデータプロセッサと、
前記処理されたイメージングデータを提示する提示コンポーネントと、
を有するシステム。
【請求項17】
前記少なくとも1つのアルゴリズムが、コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウムスコア処理アルゴリズムの少なくとも1つを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記イメージングデータプロセッサが、
マイクロプロセッサと、
前記複数の異なるイメージングプロシージャの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのアルゴリズムを記憶する記憶媒体であって、前記マイクロプロセッサが、前記複数の異なるイメージングプロシージャの少なくとも1つに基づいて前記イメージングデータを処理する、前記記憶媒体と、
を有する、請求項16ないし17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記提示コンポーネントが、前記コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウムスコアアルゴリズムの2以上で処理されたイメージングデータを同時に提示する、請求項16ないし18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記イメージングデータプロセッサが、前記異なるイメージングプロシージャの2以上に基づいて単一の報告を生成する、請求項16ないし19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
前記異なるイメージングプロシージャに基づいて前記イメージングプロトコルを生成するプロトコル生成器を有する、請求項16ないし20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
前記プロトコル生成器が、前記バンク内の前記イメージングプロトコルを前記イメージングプロトコルにより満たされる1以上のイメージングプロシージャを示す情報と関連付ける、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記プロトコル生成器が、前記イメージングプロシージャの集合又は重みづけされた集合に基づいて前記プロトコルを生成する、請求項21ないし22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
前記バンクが、前記プロトコルにより満たされるイメージングプロシージャのタイプに基づいてイメージングプロトコルについて検索可能である、請求項21ないし23のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
前記イメージングデータ又は前記処理されたイメージングデータの少なくとも1つが、検索可能なデータリポジトリに記憶され、対応するイメージングプロトコルにより満たされる1以上のイメージングプロシージャを示す情報と関連付けられる、請求項15ないし24のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項26】
前記データリポジトリが、前記イメージングシステムの少なくとも一部である、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記データリポジトリが、患者医療情報システムの少なくとも一部である、請求項25に記載のシステム。
【請求項28】
コンピュータにより実行される場合に、
コロノグラフィ、骨ミネラル濃度、脂肪評価及び血管カルシウムスコアイメージングプロシージャに基づくイメージングプロトコルで取得されたイメージングデータを受け取るステップと、
前記イメージングプロシージャの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのアルゴリズムを使用して前記イメージングデータを処理するステップと、
前記処理されたイメージングデータを提示するステップと、
を前記コンピュータに実行させる命令を含むコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項29】
前記アルゴリズムの少なくとも2つを用いて処理されたイメージングデータが、同時に提示される、請求項28に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項30】
前記命令が、前記コンピュータにより実行される場合に、前記複数の異なるイメージングプロシージャの少なくとも2つに対応する処理結果を含む報告を生成するステップを前記コンピュータに実行させる命令を含む、請求項28ないし29のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項31】
前記命令が、前記コンピュータにより実行される場合に、前記異なるアルゴリズムにそれぞれ対応する1以上のユーザアクティベート領域を提示するステップを前記コンピュータに実行させる命令を含む、請求項28ないし30のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項32】
前記命令が、前記コンピュータにより実行される場合に、前記イメージングデータを処理するために1以上の前記ユーザアクティベート領域を識別する入力を受け取るステップを前記コンピュータに実行させる命令を含む、請求項28に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項33】
複数の異なるイメージングプロシージャに対して最適化されたプロトコルを使用してイメージングプロシージャを実行し、イメージングデータを生成するステップと、
前記プロトコルが少なくとも1つの他のイメージングプロシージャを満たすことを決定するステップと、
前記イメージングデータを、前記イメージングデータが前記少なくとも1つの他のイメージングプロシージャを満たすことを示す第1の指標と関連付けるステップと、
前記イメージングデータ及び前記第1の指標を第1のデータリポジトリに記憶するステップと、
を有する方法。
【請求項34】
前記プロトコルを、前記プロトコルが前記少なくとも1つの他のイメージングプロシージャを満たすことを示す第2の指標と関連付けるステップと、
前記プロトコル及び前記第2の指標を第2のデータリポジトリに記憶するステップと、
を有する、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記第1の又は第2のデータリポジトリの少なくとも1つが、前記第1の又は第2の指標の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて検索可能である、請求項33ないし34のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−529952(P2012−529952A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−515581(P2012−515581)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【国際出願番号】PCT/IB2010/052126
【国際公開番号】WO2010/146484
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】