説明

シート折り装置

【課題】シートのW折りにおいて、谷折りの2箇所の折り位置を一致させることを可能とするシート折り装置を提供する。
【解決手段】上流側、下流側搬送ローラ対101乃至104は、シートの中央部分を、第1の折りローラ対201,202と第2の折りローラ対211,212との各ニップと対向する間に搬送させる。下流側の搬送ローラ対が逆転し、揺動ガイド301乃至304が傾動してシートの中央部分を第1の折りローラ対201,202に案内する。第1の折りローラ対は中央部分を折って逆転し、揺動ガイドが他方の側へ傾動し、シートの中央部分と下流側、上流側部分とを第2の折りローラ対211,212に案内させる。第2の折りローラ対は下流側、上流側部分の2箇所を折る。シートは、中央部分が山形状の折り端Paとなり、上流側部分と下流側部分とが谷部の折り端Pbとなり、W折りになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート折り装置、特に、シートを連続にして複数回ジグザク状に折り畳むことのできるシート折り装置と、このシート折り装置を装置本体に備えた画像形成装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シート折り装置として、図11に示すものがある(特許文献1参照)。このシート折り装置60は、フィードローラ対10と、第1ローラ対21と、第2ローラ対22と、用紙ガイド30と、用紙案内ガイド40とを備えている。フィードローラ対10は、互いに圧接して配置された駆動ロール11とピンチロール12とで構成されている。同様に、第1ローラ対21も、互いに圧接して配置された折りロール23と折りピンチロール24とで構成されている。さらに、第2ローラ対22も、互いに圧接して配置された折り折りロール25と折りピンチロール26とで構成されている。
【0003】
用紙ガイド30は、上方より下方に向かうシートを案内する通路を有している。駆動ロール11はピンチロール12とでシートPを挟んで上方から下方に向けて搬送する。フィードローラ対10の下流には用紙ガイド30が設けられている。用紙ガイド30の両側には、不図示の第1ソレノイドおよび第2ソレノイドが接続されている。用紙ガイド30は、第1、第2ソレノイドが交互に作動することにより、軸50を回動中心として図11において左右方向の実線の位置と破線の位置とに傾くようになっている。
【0004】
以上のシート折り装置60は、シート折り装置60は、用紙ガイド30を第1ローラ対21また第2ローラ対22側に交互に向けることによって、シートをジグザグ状(蛇腹状)に折ることができるようになっている。
【0005】
すなわち、シート折り装置60は、フィードローラ対10によりシートPを送り、かつ用紙ガイド50の左右の振りに応じて中央のガイド40A上で交互に向きの異なるループをシートに形成する。シート折り装置60は、同時に、第1ローラ対21と第2ローラ対22とが、適宜に正転または逆転して、ループを受け入れて押し潰すことにより折り目をシートに形成するようになっている。
【0006】
【特許文献1】特開昭61ー226461号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来のシート折り装置は、シートのジグザグ折りを、シートの先端側から一つずつ1つの平面上(用紙案内ガイド40上)で累積的に行うため、検知誤差、シート搬送時のすべり折り等が発生しやすかった。すなわち、従来のシート折り装置は、順次、折りを形成したシートを重ね合わせた状態で第1および第2ローラ間を平行移動して、シートの折りを繰り返すため、すべり折り等が発生しやすかった。
【0008】
したがって、従来のシート折り装置は、折り位置に狂いが生じやすく、所望の位置でシートを折ることができなった。
【0009】
さらに、従来のシート折り装置は、ジグザグ折りしかできないという問題もあった。
【0010】
本発明は、多種多様なシートの折り方を実現し、かつ安定したシートの折りを行うことのできるシート折り装置と、このシート折り装置を装置本体に備えた画像形成装置とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のシート折り装置は、シートを搬送する上流側回転体対と、前記上流側回転体対の下流側に配設されて正逆回転可能な下流側回転体対と、前記上流側回転体対と前記下流側回転体対との間に配列されてシートを案内し、かつ互いに対向する端部がシート搬送方向に対して交差する一方の側と他方の側とに傾動可能な1対のガイド部材と、前記一方の側に配設されてシートの中間部分を折る折り処理を行う正逆回転可能な第1の折り回転体対と、前記他方の側に配設されてシートの前記中間部分とは異なる部分を折る折り処理を行う第2の折り回転体対と、前記上流側回転体対、下流側回転体対、1対のガイド部材、第1の折り回転体対及び第2の折り回転体対を制御する制御手段と、を備えている。
【発明の効果】
【0012】
本発明のシート折り装置は、第1の折り回転体対によってシートの中間部分を折った後、第2の折り回転体対がシートの中間部部分と異なる部分とを受け入れて、異なる部分を折るようになっているので、折り位置を容易に合わせて折ることができる。しかも、第2の折り回転体対で中間部分を再度挟んで搬送することができるので、中間部分を確実に折ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、実施形態のシート折り装置と、このシート折り装置を装置本体に備えた画像形成装置とを説明する。
【0014】
(画像形成装置)
図10は、本発明のシート折り装置を装置本体に備えた画像形成装置のシート搬送方向に沿った断面図である。
【0015】
画像形成装置700は、装置本体701の上部に原稿を読み取る画像読取装置702を備え、装置本体701の脇にシート折り装置650を備えている。シート折り装置650は、オプションとして装置本体701に連結自在に備えられていてもよいし、装置本体701内に一体に組み込まれていてもよい。
【0016】
画像読取装置702は、不図示のプラテンガラスにユーザによって置かれた原稿や、原稿自動供給装置703によってプラテンガラスに自動的に送り込まれた原稿を読み取るようになっている。画像読取装置702と原稿自動供給装置703は、公知であるので構造の説明は、省略する。
【0017】
画像形成装置700の装置本体701は、画像読取装置702からの画像情報、あるいは外部からの画像情報に基づいて、シートPに画像を形成するようになっている。カセット711,712から給送ローラ713,714によって給送されたシートPは、レジストローラ対715によって一旦受け止められて、斜行を補正されてから感光体ドラム716と転写器717との間に送り込まれる。
【0018】
感光体ドラム716には、画像情報に基づいて潜像を形成されて、その潜像が現像器718によってトナー現像されることによって、トナー画像が予め形成されている。感光体ドラム716と転写器717との間に送り込まれたシートは、転写器717によって、トナー画像を感光体ドラム716から転写されて、定着器719に送り込まれる。シートは定着器719で加熱加圧されてトナー画像を定着される。両面にトナー画像を形成されるシートは、シート反転パス720を搬送されて、表裏反転された後、再度、感光体ドラム716と転写器717との間に送り込まれる。そして、他方の面にトナー画像を転写、定着される。
【0019】
片面、或いは両面にトナー画像を形成されたシートは、排出ローラ対721によって装置本体701からシート折り装置650に送り込まれる。
【0020】
以上の構成において、感光体ドラム716と現像器718等は、画像形成部722を構成している。
【0021】
(シート折り装置)
図1は、本発明の実施形態におけるシート折り装置の外観斜視図であり、一部省略した図である。図2は、図1において、手前側の側板を取り除いた図である。図3は、図1のシート折り装置を奥側の側板の下方から見た図である。図4は、図1のシート折り装置のシート搬送方向に沿った断面図である。
【0022】
シート折り装置650(図10)は、画像形成装置の装置本体701から給送されたシートをW折り、Z折り、V折りの折り処理ができるようになっている。また、シート折り装置650は、装置本体701から給送されたシートを切替部材161と直進パス162との案内によって、折らないでトレイ163,164に排出できるようになっている。シート折り装置650(図1)は、シート搬送部100と、シート折りローラ対を具備する第1、第2の折り形成部200,210と、揺動ガイドパス群300と、連動機構部400と、駆動部500(図3)と等を備えている。
【0023】
シート搬送部100(図1)は、上流側の搬送ローラ対101,102と、搬送パスを形成する搬送ガイド111,112及び搬送ガイド113,114と、下流側の搬送ローラ対103,104とを備えている。下流側の搬送ローラ対103,104のさらに下流側には、シートの搬送量を検出する搬送量検出センサ151(図4)が配設されている。
【0024】
第1の折り形成部200は、互いに圧接して配置された第1の折りローラ対201,202を備えている。第2の折り形成部210も、互いに圧接して配置された第2の折りローラ対211,212を備えている。第1の折り形成部200と第2の折り形成部210は、シート搬送部100の両側に配設されている。
【0025】
上流側の搬送ローラ対101,102のニップと下流側の搬送ローラ対103,104のニップとを結ぶ線と、第1の折りローラ対201,202のニップと第2の折りローラ対211,212のニップとを結ぶ線は、互いに直交している。
【0026】
搬送ガイド111,112と搬送ガイド113,114の間には、揺動して搬送パスを山形状、あるいは谷形状に変化させる揺動ガイドパス群300が配置されている。第1の折りローラ対201,202に近傍の揺動ガイド301,302には、シートの折り部を第1の折り形成部200のニップに案内するスライドガイド311,312がスライド可能に取り付けられている。また、第2の折りローラ対211,212に近傍のシートを支える揺動ガイド303,304同士の対向端部は、図3に示すように、先端が櫛歯状になっており、搬送パスに平行となるときには互い違いに入り組んで搬送パスを形成するようになっている。
【0027】
図2に示すように、上下1対の揺動ガイド301,303は、シート搬送方向に対して交差する方向の両端をリンク321,322で連結されて、揺動の状態に係わらず互いに平行を保てるようになっている。同様に、上下1対の揺動ガイド302,304も、シート搬送方向に対して交差する方向の両端をリンク323,324で連結されて、揺動の状態に係わらず互いに平行を保てるようになっている。
【0028】
図2に示すように、揺動ガイド301,302にスライド可能に取り付けられたスライドガイド311,312の両端にはガイド軸313,314を突設してある。スライドガイド311,312は、スライドガイドにシート搬送方向に沿って形成された溝315,316と揺動ガイド301,302に突設したガイドピン317,318とを案内にして、互いに接近離間する方向にスライドするようになっている。ガイド軸313,314には、側板601,602から外方に突出している。側板601,602には、ガイド軸313,314の軌道となるガイド溝319(図1,2)が形成されている。側板のガイド溝319に沿ってガイド軸313,314が動くことにより、スライドガイド311,312は、シートと干渉しないで折りローラ対のニップまでシートを案内したり、退避位置まで退避したりするようになっている。
【0029】
図3は、図1のシート折り装置を奥側の側板の下方から見た図であり、揺動ガイドパス群300と第1の折り形成部200、第2の折り形成部210との駆動部500を示した斜視図でもある。
【0030】
側板601,602の外側には、連動機構部400である揺動ガイドカム401,402が配置されている。揺動ガイドカム401,402には、スライドガイド311,312のガイド軸313,314を動作させる不図示のカム溝が構成されている。揺動ガイドカム401,402の側面には、ラックギア413,414(図1)が形成されている。ラックギア413,414は、折りローラ対201,202の端部に設けられている折りローラギア221,222とギア列415,416とによって折りモータ520に動力連結されている。
【0031】
折りモータ520により第1の折りローラ対201,202が1回目の折り処理を行う方向(図では上方向)に回転するとき、揺動ガイドカム401,402は、第1の折りローラ対201,202側にスライドするようになっている。揺動ガイドカム401,402がスライドすると、揺動ガイドパス群300は、山形状になりシートを第1の折りローラ対201,202のニップに導くようになっている。
【0032】
第1の折りローラ対201,202が第2の折りを行う方向(図では下方向)に回転するとき、揺動ガイドカム401,402は、第2の折りローラ対211,212側にスライドするようになっている。揺動ガイドカム401,402がスライドすると、揺動ガイドパス群300は、谷形状となりシートを第2の折りローラ対211,212のニップに導くようになっている。
【0033】
揺動ガイドカム401,402のラックギア413,414に噛み合う2段カムギア411,412は、双方向トルクリミッターを内蔵しており、ある一定以上のトルクが加わると滑るようになっている。このため、揺動ガイドパス群300が動作終了後、第1の折りローラ対201,202、第2の折りローラ対211,212が回転をしていても、折りモータ520、ギア列415,416は、ロックされないようになっている。
【0034】
上流側の搬送ローラ対101,102と下流側の搬送ローラ対103,104は、搬送モータ510とギア列513,514によって動力連結されている。このため、搬送モータ510の回転方向が切り替ると、下流側の搬送ローラ対103,104の回転方向も切り替り、シートの搬送方向を下流側から上流側へと切り替えることができるようになっている。しかし、上流側の搬送ローラ対101,102は、搬送モータ510の回転方向が切り替っても、ワンウェイギア511,512によって、回転方向が切り替ることなく、常時、シートを下流側に搬送する方向に回転するようになっている。
【0035】
すなわち、上流側の搬送ローラ対101,102に動力を伝えるギア列513の途中には、ワンウェイギア511,512が配置されている。搬送モータ510が正回転するときにはワンウェイギア511から上流側の搬送ローラ対101,102に動力の伝達が行われる。このときワンウェイギア512は空転する。したがって、上流側の搬送ローラ対101,102は、正転してシートを下流側に搬送できるようになっている。また、搬送モータ510が逆回転するときにはワンウェイギア512から上流側の搬送ローラ対101,102に動力の伝達が行われる。このときワンウェイギア511は空転する。この結果、上流側の搬送ローラ対101,102は、正転してシートを下流側に搬送できるようになっている。このように、上流側の搬送ローラ対101,102は、2つのワンウェイギア511,512によって、搬送モータ510の正転、逆転に関係なく、常に、シートを下流側へ搬送するようになっている。
【0036】
なお、各図において、符号101a,102a,103a,104a,201a,202a,211a,212aは、各ローラ101,102,103,104,201,202,211,212の軸を示している。
【0037】
図9は、シート折り装置650の制御ブロック図である。制御装置150は、画像形成装置の装置本体701、画像読取装置702、原稿自動供給装置703等を制御する制御装置730と種々の情報や、制御信号の授受を行いながら、シート折り装置650を制御するようになっている。なお、制御装置150と制御装置730は、いずれか一方が他方と一体であってもよい。
【0038】
制御装置150は、搬送量検出センサ151,152のシート検出動作に基づいて、搬送モータ510と折りモータ520とを制御するようになっている。
【0039】
シートをW折り(ジグザグ折り)する動作を説明する。
【0040】
図5(A)は、シート折り装置650が、装置本体701(図10)から排出されたシートPを、駆動部500(図3)の搬送モータ510によってシート搬送部100の搬送ローラ101,102,103,104を回転させて、受け入れた図である。このとき、揺動ガイド301,302に取り付けられたスライドガイド311,312は、揺動ガイドカム401(図1),402(図3)に規制されて、退避位置に水平な状態に退避している。搬送されているシートPの先端Pfが下流側搬送ローラ対103,104の下流側にある搬送量検出センサ151に検出されると、その信号が制御装置150(図9)へ出力される。この制御装置150には、ユーザによってシートサイズと折り方に関する情報が予め入力されている。制御装置150は、入力された情報に基づいて、上流側の搬送ローラ対101,102、下流側の搬送ローラ対211,212のシート送り量を制御する。
【0041】
図5(B)は、第1の折りローラ対201,202のニップにシートを導き、山折りを行う過程を示す図である。制御装置150は、シートPの先端Pfが下流側の搬送ローラ対103,104のニップを通過して所定の位置まで移動すると、搬送モータ510を逆転させて下流側の搬送ローラ対103,104によってシートPをシート折り装置650内へ逆送させる。逆送とは、シートを下流側から上流側へと送ることである。このときの、逆送を開始するタイミングによって、図5に示すW折りにおける真ん中の山形状の折り端Paの位置が決まる。すなわち、逆送を開始するタイミングは、シートの中央部分が第1の折りローラ対201,201のニップと、第2の折りローラ対211,212のニップとを結ぶ不図示の線に到達したときである。
【0042】
制御装置150は、折りモータ520を駆動し第1の折りローラ対201,202によってシートの1回目の折り処理が行える方向(図では上方向)に第1の折りローラ対201,202を回転させる。折りモータ520が駆動し始めると同時に揺動ガイドパス群300は、揺動ガイドカム401,402によって持ち上げられて、山形状になる。この間、シートの後半部分(上流側部分)は、上流側の搬送ローラ対101,102によって下流側に搬送(順送)され、シートの前半部分(下流側部分)は、下流側の搬送ローラ対103,104によって上流側に逆送されている。このため、シートPの中間部分は、第1の折りローラ対201,202のニップに進入していく。第1の折りローラ対201,202はシートの中間部分を山形状の折り部に形成する(図5(C))。このとき、第1の折りローラ対201,202の下流側(上方)に設置された搬送量検出センサ152によって、折り端Paを検出される。制御装置150は、搬送量検出センサ152の検知動作に基づいて、第1の折りローラ対201,202の回転を停止させるタイミングを計る。この回転停止によって、W折りの谷部の折り端Pbの位置が決まる。
【0043】
図5(D)は、第2の折りローラ対211,212のニップにシートを導き、谷折りを2箇所同時に行う過程を示す図である。制御装置150は、図5(C)に示す山折り部を形成する工程を終了すると、第1の折りローラ対201,202を逆転させる。それと同時に、制御装置150は、搬送モータ510を停止させて、上流側の搬送ローラ対101,102によるシートの順送と、下流側の搬送ローラ対103,104によるシートの逆送を一旦停止させる。制御装置150は、折りモータ520を逆転させて、第1の折りローラ対201,202を逆転させ、シートを第2の折りローラ対211,212のニップに向けて搬送する。同時に、揺動ガイドパス群300は、揺動ガイドカム401,402によって山形状から谷形状へと形状を変更する。揺動ガイド301,302に取り付けられたスライドガイド311,312は、側板601,602のガイド溝319(図2)に沿ってスライドし、水平な状態の退避位置を通過して、第2の折りローラ対211,212のニップへシートを導く位置までせり出す。
【0044】
制御装置150は、折りモータ520の回転数によって揺動ガイドパス群300が最下位置に下降したことを判断する。制御装置150は、揺動ガイド301乃至304が最下位置まで揺動すると、搬送モータ510を再度逆転方向に回転させる。すると、上流側の搬送ローラ対101,102がシートを順送し、かつ下流側の搬送ローラ対103,104がシートを逆送するので、シートPは、第2の折りローラ対211,212のニップに押し込まれる。その後、シート上流側の谷部の折り端Pbになる部分と下流側の谷部の折り端Pbになる部分とが、同時に第2の折りローラ対211,212のニップに進入して、2箇所の谷折りが同時に行われる。すなわち、2回目の折り処理が行われる。シートは、さらに、図中下側に搬送されて、W折り(ジグザグ折り)を終了されて、収納ボックス160(図10)に収納される。
【0045】
なお、図中には、第1の折りローラ対201,202の上部、及び第2の折りローラ対211,212の下部にシートをガイドするガイド部材を記載していないが、ガイドとなるシートパスを設けてあっても良い。
【0046】
以上、説明したように、シート折り装置650は、次の構成要素を備えている。シートを搬送する上流側回転体対である例えば上流側の搬送ローラ対101,102。上流側の搬送ローラ対101,102の下流側に配設されて正逆回転可能な下流側回転体対である例えば下流側の搬送ローラ対103,104。上流側の搬送ローラ対と下流側の搬送ローラ対との間に配列されてシートを案内し、かつ互いに対向する端部301a乃至304aがシート搬送方向に対して交差する一方の側と他方の側とに傾動可能な1対のガイド部材である例えば揺動ガイド301乃至304。一方の側に配設されてシートの中間部分を折る折り処理を行う正逆回転可能な第1の折り回転体対としての第1の折り形成部200。他方の側に配設されてシートの中間部分とは異なる部分を折る折り処理を行う第2の折り回転体対である例えば第2の折り形成部210。上流側の搬送ローラ対101,102、下流側の搬送ローラ対103,104、揺動ガイド301乃至304、第1の折りローラ対201,202及び第2の折りローラ対211,212を制御する制御手段である例えば制御装置150。一方の側とは、本実施の形態においては、図5の揺動ガイド301乃至304の上側であり、他方の側とは、揺動ガイド301乃至304の上側である。
【0047】
制御装置150の制御によるW折り動作の要点は、次のようになる。制御装置150は、上流側の搬送ローラ対101,102と下流側の搬送ローラ対103,104とによってシートの中央部分を、第1の折りローラ対201,202のニップと第2の折りローラ対211,212のニップとが対向する間に搬送させる。制御装置は、下流側の搬送ローラ対103,104を逆転させ、かつ揺動ガイド301乃至304を一方の側に傾動させて中央部分を第1の折りローラ対201,202に案内し、第1の折りローラ対201,202に中央部分を折る1回目の折り処理をさせる。揺動ガイド301乃至304は一方の側に傾動したとき、端部同士301a,302a及び303a,304aは、離間してシートが揺動ガイド301乃至304からシートが第1の折りローラ対201,202に進入できるようにする。その後、制御装置は、第1の折りローラ対201,202を逆転させ、かつ揺動ガイド301乃至304を他方の側へ傾動させて、中央部分と下流側部分と上流側部分とを第2の折りローラ対211,212に案内させる。制御装置150は、第2の折りローラ対211,212に下流側部分と上流側部分との2箇所を折る2回目の折り処理をさせる。この結果、シートの中央部分が山形状の折り端Paとなり、上流側部分と下流側部分とが谷部の折り端Pbとなり、シートは、W折りされたことになる。
【0048】
したがって、シート折り装置は、第1の折りローラ対によってシートの中間部分である中央部分を折った後、第2の折りローラ対がシートの中央部分と異なる部分である上流側部分と下流側部分とを受け入れて、上流側部分と下流側部分とを折るようになっている。このため、シート折り装置は、谷部の折り位置を容易に合わせて折ることができる。しかも、第2の折りローラ対で中央部分を再度挟んで搬送することができるので、中央部分を確実に折ることができる。
【0049】
シートをZ折りする動作を説明する。
【0050】
図6(A)は、シート折り装置650が、装置本体701(図10)から排出されたシートPを、駆動部500(図3)の搬送モータ510によってシート搬送部100の搬送ローラ101,102,103,104を回転させて、受け入れた図である。このとき、W折りのときと同様に、揺動ガイド301,302に取り付けられたスライドガイド311,312は、揺動ガイドカム401,402に規制されて、退避位置に水平な状態に退避している。搬送されているシートPの先端Pfが下流側搬送ローラ対103,104の下流側にある搬送量検出センサ151に検出されると、その信号が制御装置150(図9)へ出力される。この制御装置150には、ユーザによってシートサイズと折り方に関する情報が予め入力されている。制御装置150は、入力された情報に基づいて、上流側の搬送ローラ対101,102、下流側の搬送ローラ対211,212のシート送り量を制御する。
【0051】
図6(B)は、第1の折りローラ対201,202のニップにシートを導き、山折りを行う過程を示す図である。制御装置150は、シートPの先端Pfが下流側の搬送ローラ対103,104のニップを通過して所定の位置まで移動すると、搬送モータ510を逆転させて下流側の搬送ローラ対103,104によってシートPをシート折り装置650内へ逆送させる。このときの、逆送を開始するタイミングによって、図5に示すZ折りにおける山形状の折り端Pcの位置が決まる。
【0052】
制御装置150は、折りモータ520を駆動し第1の折りローラ対201,202によってシートの折りが行える方向(図では上方向)に第1の折りローラ対201,202を回転させる。折りモータ520が駆動し始めると同時に揺動ガイドパス群300は、揺動ガイドカム401,402によって持ち上げられて、山形状になる。この間、シートの後半部分(上流側部分)は、上流側の搬送ローラ対101,102によって下流側に順送され、シートの前半部分(下流側部分)は、下流側の搬送ローラ対103,104によって上流側に逆送されている。このため、シートPの中間部分は、第1の折りローラ対201,202のニップに進入して行き、第1の折りローラ対201,202はシートに山形状の折り部を形成する(図6(C))。Z折りの場合、シートPは、シートの先端Pfが揺動ガイド302,304を抜けるまで、搬送される。
【0053】
図6(D)は、第2の折りローラ対211,212のニップにシートを導き、谷折りを行う過程を示している。制御装置150は、図6(C)に示す山折り部を形成して、シートの先端Pfが揺動ガイド302,304を抜けた後、第1の折りローラ対201,202を逆転させる。それと同時に、制御装置150は、搬送モータ510を停止させて、搬送ローラ対101,102,103,104の回転を一旦停止させる。制御装置150は、折りモータ520を逆転させて、第1の折りローラ対201,202を逆転させ、シートを第2の折りローラ対211,212のニップに向けて搬送する。同時に、揺動ガイドパス群300は、揺動ガイドカム401,402によって山形状から谷形状へと形状を変更する。なお、第1の折りローラ対201,202による逆転のタイミングによって、Z折りにおける谷部の折り端Pdの位置が決まる。揺動ガイド301,302に取り付けられたスライドガイド311,312は、側板601,602のガイド溝319(図2)に沿ってスライドし、水平な状態の退避位置を通過して、第2の折りローラ対211,212のニップへシートを導く位置までせり出す。このとき、シートの先端Pfはスライドガイド311とスライドガイド312との間にいる。
【0054】
制御装置150は、折りモータ520の回転数によって揺動ガイドパス群300が最下位置に下降したことを判断する。制御装置150は、揺動ガイド301乃至304が最下位置まで揺動すると、搬送モータ510を再度逆転方向に回転させる。すると、上流側の搬送ローラ対101,102がシートを順送するので、シートPは、第2の折りローラ対211,212のニップに押し込まれる。その後、シート上流側の谷部の折り端Pdになる部分とシートの先端Pfとが同時に第2の折りローラ対211,212のニップに入って行き、1箇所の谷折りが行われる。シートは、さらに、図中下側に搬送されて、Z折りを終了されて、収納ボックス160(図10)に収納される。
【0055】
制御装置150の制御によるZ折り動作の要点は、次のようになる。なお、上流側部分とは、中間部分に対して上流側の部分である。
、制御装置は、上流側の搬送ローラ対101,102と下流側の搬送ローラ対103,104とにシートを所定距離だけ下流側に搬送させる。制御装置は、下流側の搬送ローラ対103,104を逆転させ、かつ揺動ガイド301乃至304を一方の側に傾動させて、中間部分を第1の折りローラ対201,202に案内して第1の折りローラ対201,202に中間部分を折る1回目の折り処理をさせる。その後、制御装置は、シートの先端Pfが下流側のガイド部材である例えば揺動ガイド302,304を抜けた後に、第1の折りローラ対201,202を逆転させ、かつ揺動ガイド301乃至304を他方の側へ傾動させる。中間部分と上流側部分は第2の折りローラ対211,212に案内される。制御装置は、第2の折りローラ対211,212に上流側部分を折る2回目の折り処理をさせる。この結果、シートの中間部分が山形状の折り端Pcとなり、上流側部分が谷部の折り端Pdとなり、シートは、Z折りされたことになる。
【0056】
以上のZ折りは、図6に示すようにシートの先端Pf側に形成されているが、図7に示すように、シートの後端Pr側に形成することもできる。
【0057】
制御装置150の制御による図7のようなZ折りする場合の動作の要点は、次のようになる。なお、下流側部分とは、中間部分に対して下流側の部分である。
【0058】
制御装置は、上流側の搬送ローラ対101,102と下流側の搬送ローラ対103,104とにシートを所定距離だけ下流側に搬送させる。制御装置は、下流側の搬送ローラ対103,104を逆転させ、かつ揺動ガイド301乃至304を一方の側に傾動させて、中間部分を第1の折りローラ対201,202に案内して第1の折りローラ対201,202に中間部分を折る1回目の折り処理をさせる。その後、制御装置は、シートの後端Prが上流側のガイド部材である例えば上流側の揺動ガイド301,303を抜けた後に、第1の折りローラ対201,202を逆転させ、かつ揺動ガイド301乃至304を他方の側へ傾動させる。中間部分と下流側部分は第2の折りローラ対211,212に案内される。制御装置は、第2の折りローラ対211,212に下流側部分を折る2回目の折り処理をさせる。この結果、シートの中間部分が山形状の折り端Peとなり、下流側部分が谷部の折り端Pgとなり、シートは、Z折りされたことになる。
【0059】
したがって、シート折り装置は、第1の折りローラ対によってシートの中間部分を折った後、第2の折りローラ対がシートの中央部分と異なる部分である上流側部分又は下流側部分とを受け入れて、上流側部分又は下流側部分を折るようになっている。このため、シート折り装置は、折り位置を容易に合わせて折ることができる。しかも、第2の折りローラ対で中間部分を再度挟んで搬送することができるので、中間部分を確実に折ることができる。
【0060】
シートをV折りする動作を説明する。
【0061】
V折りは、図5(A)乃至(E)におけるW折り工程の内、図5(A)乃至(C)の山折り工程をしないで、図5(D)、(E)に示す谷折りに相当する工程のみによって、行われる。
【0062】
図8(A)は、シート折り装置650が、装置本体701(図10)から排出されたシートPを、駆動部500(図3)の搬送モータ510によってシート搬送部100の搬送ローラ101,102,103,104を回転させて、受け入れた図である。このとき、揺動ガイド301,302に取り付けられたスライドガイド311,312は、揺動ガイドカム401,402に規制されて、退避位置に水平な状態に退避している。搬送されているシートPの先端Pfが下流側搬送ローラ対103,104の下流側にある搬送量検出センサ151に検出されると、その信号が制御装置150(図9)へ出力される。この制御装置150には、この制御装置150には、ユーザによってシートサイズと折り方に関する情報が予め入力されている。制御装置150は、入力された情報に基づいて、上流側の搬送ローラ対101,102、下流側の搬送ローラ対211,212のシート送り量を制御する。
【0063】
図8(B)は、第2の折りローラ対211,212のニップにシートを導き、谷折りを1箇所行う過程を示す図である。制御装置150は、シートPを所定の位置まで搬送すると、搬送モータ510を逆転させて、下流側の搬送ローラ対103,104にシートPを折り装置内へと逆送させる。それと同時に、制御装置150は、折りモータ520を駆動して、第2の折りローラ対211,212を回転させる。このときの、下流側の搬送ローラ対103,104の逆送のタイミングによって、V折りの折り端Phの位置が決まる。第2の折りローラ対211,212は、シートの折りが行える方向(図8(B)でシートを下方向に搬送できる方向)に回転する。
【0064】
折りモータ520が駆動し始めると同時に揺動ガイドパス群300は、揺動ガイドカム401,402によって、谷形状に変形する。このとき揺動ガイド301,302に取り付けられたスライドガイド311,312は、側板601,602のガイド溝319(図2)に沿ってスライドして、退避位置から第2の折りローラ対211,212のニップへシートを導く位置までせり出す。この状態で、上流側の搬送ローラ対101,102によるシートの順送と、下流側の搬送ローラ対103,104による逆送とによって、シートPの折り端Phとなる部分が、第2の折りローラ対211,212のニップに送り込まれて、その部分が折られる。シートは、さらに、図中下側に搬送されて、V折りを終了されて、収納ボックス160(図10)に収納される。
【0065】
制御装置150の制御によるV折り動作の要点は、次のようになる。なお、シートの中間部分は、シート搬送方向の中央部分である。
【0066】
制御装置は、上流側の搬送ローラ対101,102と下流側の搬送ローラ対103,104とによって中央部分を、第1折りローラ対201,202のニップと第2折りローラ対211,212のニップとが対向する間に搬送させる。その後、制御装置は、下流側の搬送ローラ対103,104を逆転させ、かつ揺動ガイド301乃至304を他方の側に傾動させて、中央部分を第2折りローラ対211,212に案内する。そして、制御装置は、第2折りローラ対211,212に中央部分を折る2回目の折り処理をさせる。この結果、シートの中央部分が谷部の折り端Phとなり、シートは、V折りされたことになる。
【0067】
以上説明したシート折り装置650は、小型化すると共に多種多様なシートの折り方を実現し、安定したシートの折りを行うことができる。また、このように、安定したシートの折りを行うことができるシート折り装置を備えた画像形成装置700は、画像形成能率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施形態におけるシート折り装置の外観斜視図であり、一部省略した図である。
【図2】図1において、手前側の側板を取り除いた図である。
【図3】図1のシート折り装置を奥側の側板の下方から見た図であり、揺動ガイドパス群と第1の折り形成部、第2の折り形成部との駆動部を示した斜視図でもある。
【図4】図1のシート折り装置のシート搬送方向に沿った断面図である。
【図5】図1のシート折り装置によってシートをW折りするときの動作説明用の図である。
【図6】図1のシート折り装置によってシートをZ折りするときの動作説明用の図である。
【図7】Z折りの他の形態を示す図である。
【図8】図1のシート折り装置によってシートをV折りするときの動作説明用の図である。
【図9】図1のシート折り装置の制御ブロック図である。
【図10】本発明の実施形態における画像形成装置のシート搬送方向に沿った断面図である。
【図11】従来のシート折り装置の概略図である。
【符号の説明】
【0069】
P シート
Pa W折の山形状の折り端
Pb W折の谷部の折り端
Pc Z折りの山形状の折り端
Pd Z折りの谷部の折り端
Pe Z折りの山形状の折り端
Pf シートの先端
Pg Z折りの谷部の折り端
Ph V折りの折り端
Pr シートの後端
100 シート搬送部
101,102 上流側の搬送ローラ対(上流側回転体対)
103,104 下流側の搬送ローラ対(下流側回転体対)
111,112,113,114 搬送ガイド
150 制御装置(制御手段)
151,152 搬送量検出センサ
200 第1の折り形成部(第1の折り回転体対)
201,202 第1の折りローラ対
210 第2の折り形成部(第2の折り回転体対)
211,212 第2の折りローラ対
300 揺動ガイドパス群
301,303 揺動ガイド(1対のガイド部材、上流側のガイド部材)
302,304 揺動ガイド(1対のガイド部材、下流側のガイド部材)
301a乃至304a 端部
311,312 スライドガイド
510 搬送モータ
520 折りモータ
650 シート折り装置
700 画像形成装置
701 装置本体
722 画像形成部
730 装置本体の制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを搬送する上流側回転体対と、
前記上流側回転体対の下流側に配設されて正逆回転可能な下流側回転体対と、
前記上流側回転体対と前記下流側回転体対との間に配列されてシートを案内し、かつ互いに対向する端部がシート搬送方向に対して交差する一方の側と他方の側とに傾動可能な1対のガイド部材と、
前記一方の側に配設されてシートの中間部分を折る折り処理を行う正逆回転可能な第1の折り回転体対と、
前記他方の側に配設されてシートの前記中間部分とは異なる部分を折る折り処理を行う第2の折り回転体対と、
前記上流側回転体対、下流側回転体対、1対のガイド部材、第1の折り回転体対及び第2の折り回転体対を制御する制御手段と、を備えた、
ことを特徴とするシート折り装置。
【請求項2】
シートの前記中間部分は、シート搬送方向の中央部分であり、シートの前記中間部分とは異なる部分は、前記中央部分の上流側部分と下流側部分とであり、
前記制御手段は、前記上流側回転体対と前記下流側回転体対とによって前記中央部分を、前記第1の折り回転体対のニップと前記第2の折り回転体対のニップとが対向する間に搬送させた後、前記下流側回転体対を逆転させ、かつ前記1対のガイド部材を前記一方の側に傾動させて前記中央部分を前記第1の折り回転体対に案内し、前記第1の折り回転体対に前記中央部分を折る1回目の折り処理をさせ、その後、前記第1の折り回転体対を逆転させ、かつ前記1対のガイド部材を前記他方の側へ傾動させて、前記中央部分と前記下流側部分と前記上流側部分とを前記第2の折り回転体対に案内して、前記第2の折り回転体対に前記下流側部分と前記上流側部分との2箇所を折る2回目の折り処理をさせて、シートのW折りをする、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート折り装置。
【請求項3】
シートの前記中間部分と異なる部分は、前記中間部分の上流側部分であり、
前記制御手段は、前記上流側回転体対と前記下流側回転体対とにシートを所定距離だけ下流側に搬送させた後、前記下流側回転体対を逆転させ、かつ前記1対のガイド部材を前記一方の側に傾動させて、前記中間部分を前記第1の折り回転体対に案内して前記第1の折り回転体対に前記中間部分を折る1回目の折り処理をさせ、シートの先端が前記1対のガイド部材の内、下流側のガイド部材を抜けた後に、前記第1の折り回転体対を逆転させ、かつ前記1対のガイド部材を前記他方の側へ傾動させて、前記中間部分と前記上流側部分とを前記第2の折り回転体対に案内して、前記第2の折り回転体対に前記上流側部分を折る2回目の折り処理をさせて、シートのZ折りをする、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート折り装置。
【請求項4】
シートの前記中間部分と異なる部分は、前記中間部分の下流側部分であり、
前記制御手段は、前記上流側回転体対と前記下流側回転体対とにシートを所定距離だけ下流側に搬送させた後、前記下流側回転体対を逆転させ、かつ前記1対のガイド部材を前記一方の側に傾動させて、前記中間部分を前記第1の折り回転体対に案内して前記第1の折り回転体対に前記中間部分を折る1回目の折り処理をさせ、シートの後端が前記1対のガイド部材の内、上流側のガイド部材を抜けた後に、前記第1の折り回転体対を逆転させ、かつ前記1対のガイド部材を前記他方の側へ傾動させて、前記中間部分と前記下流側部分とを前記第2の折り回転体対に案内して、前記第2の折り回転体対に前記下流側部分を折る2回目の折り処理をさせて、シートのZ折りをする、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート折り装置。
【請求項5】
シートの前記中間部分は、シート搬送方向の中央部分であり、
前記制御手段は、前記上流側回転体対と前記下流側回転体対とによって前記中央部分を、前記第1の折り回転体対のニップと前記第2の折り回転体対のニップとが対向する間に搬送させた後、前記下流側回転体対を逆転させ、かつ前記1対のガイド部材を前記他方の側に傾動させて、前記中央部分を前記第2の折り回転体対に案内し、前記第2の折り回転体対に前記中央部分を折る2回目の折り処理をさせて、シートのV折りをする、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート折り装置。
【請求項6】
前記1対のガイド部材は、傾動したとき、対向する端部同士が離間する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート折り装置。
【請求項7】
前記1対のガイド部材は、互いに平行に離間した1対の揺動ガイドを有し、前記1対の揺動ガイドの間でシートを案内する、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート折り装置。
【請求項8】
前記1対の揺動ガイドの内、シートを支える揺動ガイド同士の対向端部には、前記端部が対向したとき、互いに入り組む櫛歯状に形成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート折り装置。
【請求項9】
シートに画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部によって画像を形成されたシートを折るシート折り装置と、を備え、
前記シート折り装置は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート折り装置である、
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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