説明

シート搬送装置及び画像読取装置

【課題】シート材の有無及び位置を検知するセンサ数を低減でき、コストを削減し、装置を小型化する。
【解決手段】シート搬送装置は、シート状の第1の媒体を搬送路に給送する第1の給送手段と、シート状の第2の媒体を前記搬送路に給送する第2の給送手段と、前記第1の給送手段又は前記第2の給送手段の駆動を制御する駆動制御手段と、前記第1の給送手段又は前記第2の給送手段から給送される媒体のそれぞれが通過する前記搬送路中の搬送領域に対応して設けられ、当該搬送路中の媒体の有無を検知する媒体検知手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート搬送技術に関する。
【背景技術】
【0002】
シート搬送装置の一例として、積層されたシート状の媒体(シート材)を連続的に読み取ることができるADF(Auto Document Feeder)を搭載する画像読取装置がある。ADFは、所定サイズの積層されたシート材を1枚ずつ分離して連続的に自動給送して、画像の読み取り処理を行うことができることから、大量の原稿を自動的に搬送して読み取ることができる。
【0003】
一方、シート材が、薄い媒体やフィルム状の媒体、或いは、カード等、一般的に使用される紙類とは異なる媒体の場合、自動給送に適さない場合がある。そこで、自動給送に適さない媒体については、排出部側からの手差し給送とし、通常時とは搬送系の搬送方向を逆方向とすることで装置内にシート材を導入して、画像の読み取りを対応可能としたものが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
【0004】
従来の画像読取装置では、異なる給送口から挿入されたシート材に対しては、それぞれの給送口から搬送されたシート材を搬送路上で検知するために、別個にセンサを設けていた。また、載置台上のシート材の有無及び搬送路上のシート材の位置を検知するために、別個のセンサを設けていた。
【0005】
シート材の有無や位置を検知する手段は、発光部により発光された光が受光部まで到達する光の経路を確立し、載置台にシート材が載置された、又は搬送路中にシート材が特定位置まで搬送された際に、上記光の経路を遮断する位置関係となるように構成される。
【0006】
受光部が受光する光量は、受光部で光電変換され、電圧に変換される。この電圧値をA/D変換器によりデジタル信号に変換し、装置内のCPUなどがシート材の有無及び位置を判定していた。
【0007】
また、特許文献3には、上記装置の部品点数を減らす目的で、シート材の有無と位置の検知を両立させるために、1つの発光手段からの光を別個に設けた2つの受光手段へ入射させる構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平9−284478号公報
【特許文献2】特開2008−270954号公報
【特許文献3】特開2010−168131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来技術では、シート材の有無や位置の検知が必要な数だけセンサが必要になり、部品点数が多くなり、コストが高くなってしまうと同時に、センサを配置するだけのスペースが必要となり、装置を小型化できない。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、シート材の有無及び位置を検知するセンサ数を低減でき、コストを削減し、装置を小型化できるシート搬送装置及び画像読取装置を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決し、目的を達成するため、本発明のシート搬送装置は、シート状の第1の媒体を搬送路に給送する第1の給送手段と、シート状の第2の媒体を前記搬送路に給送する第2の給送手段と、前記第1の給送手段又は前記第2の給送手段の駆動を制御する駆動制御手段と、前記第1の給送手段又は前記第2の給送手段から給送される媒体のそれぞれが通過する前記搬送路中の搬送領域に対応して設けられ、当該搬送路中の媒体の有無を検知する媒体検知手段と、を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、シート材の有無及び位置を検知するセンサ数を低減でき、コストを削減し、装置を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る実施形態のシート搬送装置の外観図(a)、概略側面図(b)及び制御ブロック図(c)。
【図2】シート材検知ユニットの構成を示す模式図。
【図3】実施形態1のシート搬送動作を示すフローチャート。
【図4】実施形態2の制御ブロック図。
【図5】実施形態2のシート搬送動作を示すフローチャート。
【図6】シート材検知ユニット及び第2挿入検知部の構成を示す模式図(a)及び発光タイミングチャート(b)。
【図7】実施形態3の制御ブロック図。
【図8】実施形態3のシート搬送動作を示すフローチャート。
【図9】シート材検知ユニット及び第2挿入検知部の構成を示す模式図(a)及び発光タイミングチャート(b)。
【図10】実施形態4の制御ブロック図。
【図11】実施形態4のシート搬送動作を示すフローチャート。
【図12】実施形態5の制御ブロック図。
【図13】実施形態5のシート搬送動作を示すフローチャート。
【図14】他の実施形態にかかる画像読取装置の要部を拡大した概略図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、添付図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。以下の実施の形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本実施形態の構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものである。
【0015】
[実施形態1]以下に、実施形態1のシート搬送装置及びシート搬送動作について説明する。
【0016】
まず図1を参照して、本実施形態のシート搬送装置及び画像読取装置の構成について説明する。
【0017】
本実施形態のシート搬送装置は、図1(a)に示す画像読取装置に搭載される。
【0018】
図1(b)に示すシート搬送装置において、第1載置部1は第1のシート材F1の束が載置可能であり、給送ローラ6は、給送モータ8により回転駆動される。給送ローラ6に対向する位置には分離ローラ7が配置されている。給送ローラ6と分離ローラ7は第1の給送手段として、第1のシート材F1の給送開始位置兼第2のシート材F2の排出位置である第1給送・排出部13から第1のシート材F1を搬送路12に沿って第1の搬送方向(黒矢印)に搬送する。ここで、第1給送ローラ対6,7が第1給送・排出部13となる。
【0019】
搬送モータ10は、搬送ローラ18,21及び第2給送ローラ23を第1の搬送方向に正転駆動する。搬送ローラ18,21及び第2給送ローラ23に対向する位置には従動ローラ17,20及び22が配置されている。搬送ローラ18,21及び第2給送ローラ23と従動ローラ17,20,22により、第1のシート材F1を搬送路12に沿って第1の搬送方向に搬送する。
【0020】
ニップ隙間調整モータ11は、給送ローラ6と分離ローラ7との隙間、或いは分離ローラ7に対する給送ローラ6の圧接圧力を調整する。給送ローラ6と分離ローラ7は、第1のシート材F1の厚さに適合した隙間及び圧力で第1のシート材F1を把持・分離して給送する。本例では、ニップ隙間調整モータ11を用いているが、より構成を簡略化するためには本部品を省略してもよい。
【0021】
搬送ローラ18,21、第2給送ローラ23は、従動ローラ17,20,22とそれぞれ対となって第1のシート材F1を把持し、搬送路上を第1の搬送方向に第2給送・排出部14まで搬送する。ここで、第2給送・排出部14は、第2のシート材F2の給送開始位置兼第1のシート材F1の排出位置であり、第2給送ローラ対22,23が、第2給送・排出部14となる。
【0022】
一方、第2載置部2は第2のシート材F2が載置可能であり、搬送モータ10が第1の搬送方向とは反対に回転することで、第2給送ローラ23及び従動ローラ22が第2の給送手段として第2給送・排出部14から第2のシート材F2を把持する。そして、搬送ローラ18,21と従動ローラ17,20が搬送手段として第2のシート材F2を搬送路12に沿って第2の搬送方向(斜線矢印)に搬送する。更に、給送モータ8により給送ローラ6を第1の搬送方向と逆回転させて、第1給送ローラ対6,7から、つまり第1給送・排出部13から第2のシート材F2が排出される。
【0023】
また、第1給送・排出部13は第1の給送手段の少なくとも一部となる第1のシート材F1が導入される第1導入口13aを含み、この第1導入口13aは第2シート材F2が排出される排出口を兼ねる。また、第2給送・排出部14は第2の給送手段の少なくとも一部となる第2のシート材F2が導入される第2導入口14aを含み、この第2導入口14aは第1シート材F1が排出される排出口を兼ねる。そして、上記第1導入口13aから第2導入口14aに至るシート材の搬送路には、搬送路を上下に挟むように対面して配置され、第1及び第2のシート材F1、F2の両面を読み取る処理を行う媒体処理手段としての画像読取ユニット104が設けられている。
【0024】
また、搬送ローラ対17,18,20,21は、画像読取ユニット104で処理するために、第1のシート材F1を第1導入口13aから第2導入口(排出口)14aへ搬送する一方、第2のシート材F2を第2導入口14aから第1導入口(排出口)13aへ搬送する(スイッチバック搬送)。スイッチバック搬送の際は、第2のシート材F2は、装置本体の背面側に一時的に一部突出した後、搬送方向を反転して第2導入口14aに排出される。このとき、第2のシート材F2は、装置本体の背面側に一部が突出するが、その突出部分は、第1のシート材F1の給送トレイとなる第1載置部1を装置本体から開いた状態で、装置本体の背面と第1載置部1とで画成された装置の背面空間内に収まっている。このため、第2のシート材F2が装置背面に一部突出しても、装置使用状態において、第2のシート材F2が装置背面側に存在する障害物へ衝突することを未然に防ぐことができる。
【0025】
なお、本実施形態においては、第2のシート材F2を第1給送・排出部13から排出する構成としたが、第2のシート材F2の排出部を第1のシート材F1の給送部と別に設けても良い。
【0026】
なお、第1のシート材F1は紙やフィルムなどのフレキシブルな薄いシート状の媒体(第1の媒体)、第2のシート材F2はカードなどの比較的硬質のシート状の媒体(第2の媒体)を対象としている。
【0027】
上記搬送路中における搬送ローラ対20,21と第2給送ローラ対22,23との間には、第1又は第2シート材F1、F2の有無を検知する媒体検知手段としてのシート材検知ユニット3,4が配置されている。シート材検知ユニット3,4は、第1給送・排出部13又は第2給送・排出部14から給送される媒体のそれぞれが通過する搬送路中の搬送領域に対応して設けられ、当該搬送路中のシート材の有無を検知する。シート材検知ユニット3,4のいずれか一方が搬送路に向けて発光する発光部、他方が発光部からの光を受ける受光部となり、発光部により発光された光が、導光部を経由して受光部に到達する。なお、画像読取ユニット104でのシート材F1、F2の画像読取タイミングは、画像読取ユニット104の上流側に配置された不図示の光学センサ等によって検出される。
【0028】
図2はシート材検知ユニット3,4の詳細な構成を示している。発光部201から発光された光が搬送路12に設けられた穴12aを通過して導光部203に入射し、導光部203から受光部202へ入射する。図2では、第1のシート材F1の幅が第2のシート材F2の幅よりも大きい場合を例示している。この場合、搬送路上において、第1のシート材F1のみが通過する第1搬送領域R1と、第1及び第2のシート材F2の両方が通過する第2搬送領域R2のそれぞれに、導光部203の出射面及び入射面を配置する。このように、シート材検知ユニット3,4のシート媒体検知領域は、搬送路内に設けられる第2のシート材F1の第2搬送領域R2から、第1のシート材F1の第1搬送領域R1に対応する部分まで延設されている。なお、図1(b)では便宜上、導光部がシート材の搬送方向に延びているが、図2に示すように発光部201や受光部202、導光部203は、シート材の幅方向、つまり、搬送方向と直交する方向に配置されている。
【0029】
第1又は第2シート材F1、F2がシート材検知ユニット上に位置すると、発光部201から受光部202まで到達していた光が遮断され、受光部202の出力電圧値が変化する。この受光部202の出力電圧値を、後述するCPU101によって検出し、閾値を基準にシート材の有無を判定する。
【0030】
次に、図1(c)を参照して、本実施形態のシート搬送装置の制御ブロックについて説明する。
【0031】
図1(c)において、シート材検知ユニット3,4は、検知結果をCPU101へ出力し、CPU101は、シート材検知ユニット3,4の検知結果に基づいてシート材の有無を判定する。操作部103は装置に設けられたボタンやダイヤル、タッチパネルなどであり、ユーザによる操作入力を受け付け、CPU101へ出力する。CPU101は、上記判定結果や操作入力に基づいて装置全体を統括して制御するが、特に本例では、駆動制御部102を介して給送モータ8や搬送モータ10の駆動、回転数及び回転方向を制御する。駆動制御部102はCPU101の制御指令に基づいて、第1給送モータ8及び搬送モータ10を駆動する。
【0032】
ここで、ユーザが第1給送・排出部13に第1のシート材F1を載置して、操作部103を介して第1のシート材F1の画像読取指示を入力すると、CPU101の制御指令を受けて駆動制御部102が給送モータ8を正転又は逆転駆動する。また同時に、画像読取ユニット104が読取準備を開始する。給送モータ8の回転により、第1給送・排出部13の第1給送ローラ対6,7が第1載置部1から第1のシート材F1を1枚ずつ把持・分離して搬送路12へ搬送していく。そして、シート材検知ユニット3,4の検知結果により第1のシート材F1の存在が確認されると、CPU101の制御指令を受けて画像読取ユニット104が画像読取処理を開始する。
【0033】
次に、図3を参照して、本実施形態のシート搬送動作について説明する。以下に説明するフローチャートは、CPU101がROMに格納されたプログラムをRAMのワークエリアに展開することにより実行される。
【0034】
図3において、操作部103を介して画像読取指示を受けると(S301)、CPU101はシート材の給送開始位置を判定する(S302)。ここで、CPU101は第1給送・排出部13からの給送開始と判定すると、駆動制御部102により第1給送ローラ6、搬送ローラ18,21、第2給送ローラ23を正転駆動して第1のシート材F1の給送を開始する(S303)。そして、CPU101は、シート材検知ユニット3,4からの検知結果により第1のシート材F1の有無を判定する(S305)。
【0035】
第1のシート材F1ありと判定すると、CPU101は、第1のシート材F1の給送開始時からシート材ありと判定するまでに一定時間が経過したか判定する(S307)。ここで、第1のシート材F1の給送開始時からの時間が一定時間未満であった場合、CPU101は、所定位置まで第1のシート材F1が正常に搬送されたと判定する(S308)。一方、第1のシート材F1の給送開始時から一定時間以上経過した場合には、シート材の詰まりなどの異常が発生したと判定する(S309)。
【0036】
また、S302において、CPU101は第2給送・排出部14からの給送開始と判定すると、駆動制御部102により第1給送ローラ6、搬送ローラ18,21、及び第2給送ローラ23を逆転駆動して第2のシート材F2の給送を開始する(S304)。そして、CPU101は、シート材検知ユニット3,4からの検知結果により第2のシート材F2の有無を判定する(S306)。
【0037】
第2のシート材F2ありと判定すると、CPU101は、第2のシート材F2の給送開始時からシート材ありと判定するまでに一定時間が経過したか判定する(S308)。ここで、第2のシート材F2の給送開始時からの時間が一定時間未満であった場合、CPU101は、所定位置まで第2のシート材F2が正常に搬送されたと判定する(S310)。一方、第2のシート材F2の給送開始時から一定時間以上経過した場合には、シート材の詰まりなどの異常が発生したと判定する(S309)。
【0038】
本実施形態によれば、第1のシート材F1又は第2のシート材F2の有無を、1つのシート材検知ユニット3,4で検知できるので、部品点数を低減してコストを削減し、装置を小型化できる。
【0039】
[実施形態2]次に、実施形態2のシート搬送装置及びシート搬送動作について説明する。
【0040】
実施形態2は、実施形態1のシート材検知ユニット3,4に加えて、第1載置部1に第1の挿入検知手段としての第1のシート材F1の第1挿入検知部401、第2載置部2に第2の挿入検知手段としての第2挿入検知部402がそれぞれ設けられている。第1及び第2挿入検知部401、402は、第1載置部1に第1のシート材F1又は第2のシート材2が載置されているか否か、第2載置部2に第1のシート材F1又は第2のシート材F2が載置されているか否かを示す検知結果をCPU101へ出力する。
【0041】
まず図4を参照して、本実施形態のシート搬送装置の制御ブロックについて説明するが、図1と同一の構成には同一の符号を付して示している。
【0042】
図4において、CPU101は、操作部103を介して画像読取指示を受けると、第1挿入検知部401又は第2挿入検知部402の検知結果に基づき、第1又は第2のシート材F1、F2が載置されているか判定する。そして、第1又は第2のシート材F1、F2が載置されている場合には、実施形態1と同様の手順で、駆動制御部102を制御して、第1又は第2のシート材F1、F2を搬送する。一方、第1又は第2のシート材F1、F2が載置されていない場合には、第1又は第2のシート材F1、F2の搬送を行わない。
【0043】
次に、図5を参照して、本実施形態のシート搬送動作について説明する。以下に説明するフローチャートは、CPU101がROMに格納されたプログラムをRAMのワークエリアに展開することにより実行される。
【0044】
図5において、操作部103を介して画像読取指示を受けると(S501)、CPU101は、第1挿入検知部401からの検知結果により第1のシート材F1が第1載置部1に載置されているか判定する(S502)。ここで、CPU101は第1のシート材F1が第1載置部1に載置されていると判定すると、駆動制御部102により第1給送ローラ6、搬送ローラ18,21、第2給送ローラ23を正転駆動して第1のシート材F1の給送を開始する(S503)。そして、CPU101は、シート材検知ユニット3,4からの検知結果により第1のシート材F1の有無を判定する(S505)。
【0045】
第1のシート材F1ありと判定すると、CPU101は、第1のシート材F1の給送開始時からシート材ありと判定するまでに一定時間が経過したか判定する(S507)。ここで、第1のシート材F1の給送開始時からの時間が一定時間未満であった場合、CPU101は、第2挿入検知部402からの検知結果により第1のシート材F1が第2載置部2に載置されているか判定する(S509)。CPU101は第1のシート材F1が第2載置部2に載置されていると判定すると、シート材検知ユニット3,4が第1のシート材F1ありを検知してから第2挿入検知部402が第1のシート材F1を検知するまでに一定時間が経過したか判定する(S511)。ここで、第2挿入検知部402が第1のシート材F1を検知してからの時間が一定時間未満であった場合、CPU101は、第2載置部2まで第1のシート材F1が正常に搬送されたと判定する(S512)。一方、第2挿入検知部402が第1のシート材F1を検知しないか、検知するまでに一定時間以上経過した場合には、シート材の詰まりなどの異常が発生したと判定する(S513)。
【0046】
また、S502において、第1のシート材F1が第1載置部1に載置されていないと判定すると、CPU101は、第2挿入検知部402からの検知結果により第2のシート材F2が第2載置部2に載置されているか判定する(S504)。ここで、CPU101は第2のシート材F2が第2載置部2に載置されていると判定すると、駆動制御部102により第2給送ローラ23、搬送ローラ18,21、第1給送ローラ6を逆転駆動して第2のシート材F2の給送を開始する(S506)。そして、CPU101は、シート材検知ユニット3,4からの検知結果により第2のシート材F2の有無を判定する(S508)。
【0047】
第2のシート材F2ありと判定すると、CPU101は、第2のシート材F2の給送開始時からシート材ありと判定するまでに一定時間が経過したか判定する(S514)。ここで、第2のシート材F2の給送開始時からの時間が一定時間未満であった場合、CPU101は、第1挿入検知部401からの検知結果により第2のシート材F2が第1載置部1に載置されているか判定する(S515)。CPU101は第2のシート材F2が第1載置部1に載置されていると判定すると、シート材検知ユニット3,4が第2のシート材F2ありを検知してから第1挿入検知部401が第2のシート材F2を検知するまでに一定時間が経過したか判定する(S515)。そして、シート材検知ユニット3,4が第2のシート材F2を検知してから第1挿入検知部401が検知するまでの時間が一定時間未満であった場合、CPU101は、第1載置部1まで第2のシート材F2が正常に搬送されたと判定する(S512)。一方、第1挿入検知部401が第2のシート材F2を検知しないか、検知するまでに一定時間以上経過した場合には、シート材の詰まりなどの異常が発生したと判定する(S513)。
【0048】
実施形態2では、実施形態1に加えて、第1及び第2載置部1,2にもシート材検知部を設けているので、給送したシート材が確実に排出されているか判定でき、シート搬送時の信頼性を高めることができる。
【0049】
[実施形態3]次に、実施形態3のシート搬送装置及びシート搬送動作について説明する。
【0050】
実施形態3は、実施形態2の第2挿入検知部402を第2の発光部604と受光部602により構成している。
【0051】
まず図6を参照して、本実施形態の第2挿入検知部について説明する。
【0052】
図6(a)において、第2挿入検知部としての第2の発光部604は、搬送路上における第2給送ローラ対22,23の近傍、つまり第2給送・排出部14の近傍に設けられる。そして、第2の発光部604から出射した光は、第2の導光部603aを通って受光部602に到達する。換言すると、受光部602は、発光部601からの光と第2の発光部604からの光を受光可能である。
【0053】
次に、図7を参照して、本実施形態のシート搬送装置の制御ブロックについて説明するが、図1及び図4と同一の構成には同一の符号を付し、主に実施形態1,2と異なるところについて説明する。
【0054】
図7において、CPU101は、発光部601の発光を制御する発光制御部702を制御して、シート材検知ユニット3,4の発光部601の発光/非発光を切り替えると共に、第2挿入検知部701の第2の発光部604の発光/非発光を切り替える。具体的には、図6(b)に示すように、シート材検知ユニット3,4の発光部601の発光(ON)時には、第2挿入検知部701の発光部604が非発光(OFF)となる一方、シート材検知ユニット3,4の発光部601の非発光(OFF)時には、第2挿入検知部701の第2の発光部604が発光(ON)となるように制御する。このようにして、受光部602に、発光部601と第2の発光部604からの光が同時に受光しないようにしている。
【0055】
次に、図8を参照して、本実施形態のシート搬送動作について説明するが、主に実施形態2と異なるところについてのみ説明する。図5と異なるのは、S803とS806であり、その他のS901、S902、S904、S905、S907〜S915は、図5のS501、S502、S504、S505、S507〜S515と同様の処理となる。また、以下に説明するフローチャートは、CPU101がROMに格納されたプログラムをRAMのワークエリアに展開することにより実行される。
【0056】
図8において、S803では、CPU101は、発光制御部702を制御して、シート材検知ユニット3,4の発光部601のON/OFFタイミングを設定すると共に、第2挿入検知部701の第2の発光部604のON/OFFタイミングを設定する。具体的には、CPU101は、発光部601と604の各発光期間が重複しないように設定する(図6(b))。
【0057】
CPU101は、図6(b)に示すON/OFFタイミングにて、発光部601と604の発光を制御すると同時に、受光部602からCPU101へ出力電圧値が入力される。CPU101は、いずれの発光部が発光しているか判別できるので、受光部602の出力電圧値と閾値とを比較することで、シート材検知ユニット3,4の検知結果か、第2挿入検知部701の検知結果かを判別し、シート材の有無を判定する。ここで、CPU101は第1のシート材F1が第1載置部1に載置されていると判定すると、駆動制御部102により第1給送ローラ6、搬送ローラ18,21、第2給送ローラ23を正転駆動して第1のシート材F1の給送を開始する(S803)。そして、CPU101は、シート材検知ユニット3,4からの検知結果により第1のシート材F1の有無を判定する(S805)。その後は、図5のS507〜S515と同様の処理となる。
【0058】
また、S806では、CPU101は、発光制御部702を制御して、シート材検知ユニット3,4の発光部601のON/OFFタイミングを設定すると共に、第2挿入検知部701の第2の発光部604のON/OFFタイミングを設定する(図6(b))。
【0059】
そして、CPU101は、受光部602の出力電圧値と閾値とを比較することで、シート材検知ユニット3,4の検知結果か、第2挿入検知部701の検知結果かを判別し、シート材の有無を判定する。ここで、CPU101は第2のシート材F2が第2載置部2に載置されていると判定すると、駆動制御部102により第2給送ローラ23、搬送ローラ18,21、第1給送ローラ6を逆転駆動して第2のシート材F2の給送を開始する(S806)。そして、CPU101は、シート材検知ユニット3,4からの検知結果により第2のシート材F2の有無を判定する(S908)。その後は、図5のS511〜S515と同様の処理となる。
【0060】
なお、発光部601と発光部604のON/OFFタイミングは一例であり、他のタイミングを設定しても構わない。
【0061】
実施形態3では、実施形態1、2に加えて、第2挿入検知部の構成の一部をシート材検知ユニットと共用しているので、より一層のコスト削減効果が期待できる。
【0062】
[実施形態4]次に、実施形態4のシート搬送装置及びシート搬送動作について説明する。
【0063】
実施形態4は、実施形態2の第2挿入検知部402を発光部902と第2の受光部904により構成している。
【0064】
まず図9を参照して、本実施形態の第2挿入検知部について説明する。
【0065】
図9(a)において、第2挿入検知部としての第2の受光部904は、搬送路上における第2給送ローラ対22,23の近傍、つまり第2給送・排出部14の近傍に設けられる。そして、発光部902から出射した光は、第2の導光部903aを通って受光部901及び904に到達する。換言すると、発光部902からの光が、受光部901と第2の受光部904の両方で受光可能である。
【0066】
次に、図10を参照して、本実施形態のシート搬送装置の制御ブロックについて説明するが、図7と同一の構成には同一の符号を付し、主に実施形態3と異なるところについて説明する。
【0067】
CPU101は、発光部902の発光を制御し、受光部901と第2の受光部904から出力電圧値が入力される。そして、CPU101は、図9(b)に示すように、発光部902の発光と同時に受光部901と904から入力される電圧値を交互に切り替えながら、いずれかの出力電圧値が閾値以上か判定する。そして、シート材検知ユニット3、4の検知結果又は第2挿入検知部1001の検知結果によりシート材の有無を検知する。このようにして、受光部901と第2の受光部904の出力電圧値を同時に判定しないようにしている。
【0068】
次に、図11を参照して、本実施形態のシート搬送動作について説明するが、主に実施形態2と異なるところについてのみ説明する。図5と異なるのは、S1103とS1106であり、その他のS1101、S1102、S1104、S1105、S1107〜S1115は、図5のS501、S502、S504、S505、S507〜S515と同様の処理となる。以下に説明するフローチャートは、CPU101がROMに格納されたプログラムをRAMのワークエリアに展開することにより実行される。
【0069】
図11において、S1103では、CPU101は、シート材検知ユニット3,4の発光部902のON/OFFタイミングを設定する(図9(b))。
【0070】
CPU101は、図10(b)に示すON/OFFタイミングにて、発光部902の発光を制御すると同時に、受光部901と904から出力電圧値が入力される。
CPU101は、発光部902の発光と同時に受光部901と904から入力される電圧値を交互に切り替えながら、いずれかの出力電圧値と閾値とを比較する。そして、シート材検知ユニット3,4の検知結果又は第2挿入検知部1001の検知結果を用いてシート材の有無を判定する。ここで、CPU101は第1のシート材F1が第1載置部1に載置されていると判定すると、駆動制御部102により第1給送ローラ6、搬送ローラ18,21、第2給送ローラ23を正転駆動して第1のシート材F1の給送を開始する(S1103)。そして、CPU101は、シート材検知ユニット3,4からの検知結果により第1のシート材F1の有無を判定する(S1105)。その後は、図5のS507〜S515と同様の処理となる。
【0071】
また、S1106では、CPU101は、シート材検知ユニット3,4の発光部902のON/OFFタイミングを設定する(図9(b))。そして、CPU101は、発光部902の発光と同時に受光部901と904から入力される電圧値を交互に切り替えながら、いずれかの出力電圧値と閾値とを比較する。そして、シート材検知ユニット3,4の検知結果又は第2挿入検知部1001の検知結果によりシート材の有無を判定する。ここで、CPU101は第2のシート材F2が第2載置部2に載置されていると判定すると、駆動制御部102により第2給送ローラ23、搬送ローラ18,21、第1給送ローラ6を逆転駆動して第2のシート材F2の給送を開始する(S1106)。そして、CPU101は、シート材検知ユニット3,4からの検知結果により第2のシート材F2の有無を判定する(S1108)。その後は、図5のS511〜S515と同様の処理となる。
【0072】
なお、発光部601と発光部604のON/OFFタイミングは一例であり、他のタイミングを設定しても構わない。
【0073】
実施形態4では、実施形態1、2に加えて、第2挿入検知部の構成の一部をシート材検知ユニットと共用しているので、より一層のコスト削減効果が期待できる。
【0074】
[実施形態5]次に、実施形態5のシート搬送装置及びシート搬送動作について説明する。
【0075】
実施形態5は、実施形態2の図4の制御ブロックに、実施形態3の図7の発光制御部702を追加し、発光制御部702がシート材検知ユニット3,4の発光部201(図2参照)の発光/非発光の期間を可変制御する。換言すると、発光制御部702は、発光部201の発光(ON)期間と非発光(OFF)期間の比(ON/OFFデューティ比)の設定が可能である。なお、本実施形態のシート材検知ユニットは、実施形態1の図2の構成に限らず、実施形態3や実施形態4の構成でも適用できる。
【0076】
次に、図12を参照して、本実施形態のシート搬送装置の制御ブロックについて説明するが、図4及び図7と同一の構成には同一の符号を付し、主に実施形態2乃至4と異なるところについて説明する。
【0077】
図12において、CPU101は、発光制御部702を制御して、シート材検知ユニット3,4の発光部201のON/OFFデューティ比を可変に切り替える。
【0078】
次に、図13を参照して、本実施形態のシート搬送動作について説明するが、主に実施形態2と異なるところについてのみ説明する。図5と異なるのは、S1303とS1306であり、その他のS1301、S1302、S1304、S1305、S1307〜S1315は、図5のS501、S502、S504、S505、S507〜S515と同様の処理となる。以下に説明するフローチャートは、CPU101がROMに格納されたプログラムをRAMのワークエリアに展開することにより実行される。
【0079】
図13において、S1303では、CPU101は、発光制御部702を制御して、シート材検知ユニット3,4の発光部201のON/OFFデューティ比を第1のシート材F1を検知するための第1のモードに設定する。CPU101は、設定したON/OFFデューティ比にて、発光部201の発光を制御すると同時に、受光部202からCPU101へ出力電圧値が入力される。CPU101は、受光部202の出力電圧値と閾値とを比較することで、第1のシート材F1の有無を判定する。ここで、CPU101は第1のシート材F1が第1載置部1に載置されていると判定すると、駆動制御部102により第1給送ローラ6、搬送ローラ18,21、第2給送ローラ23を正転駆動して第1のシート材F1の給送を開始する(S1303)。そして、CPU101は、シート材検知ユニット3,4からの検知結果により第1のシート材F1の有無を判定する(S1305)。その後は、図5のS507〜S515と同様の処理となる。
【0080】
また、S1306では、CPU101は、発光制御部702を制御して、シート材検知ユニット3,4の発光部201のON/OFFデューティ比を第2のシート材F2を検知するための第2のモードに設定する。そして、CPU101は、受光部202の出力電圧値と閾値とを比較することで、第2のシート材F2の有無を判定する。ここで、CPU101は第2のシート材F2が第2載置部2に載置されていると判定すると、駆動制御部102により第2給送ローラ23、搬送ローラ18,21、第1給送ローラ6を逆転駆動して第2のシート材F2の給送を開始する(S1306)。そして、CPU101は、シート材検知ユニット3,4からの検知結果により第2のシート材F2の有無を判定する(S1308)。その後は、図5のS511〜S515と同様の処理となる。
【0081】
実施形態5では、実施形態1、2に加えて、シート材検知ユニットの発光部のON/OFFデューティ比を設定可能としたので、第1又は第2のシート材F1、F2の搬送に必要な電力をより多く供給できることになる。よって、供給電力が制限された装置におけるシート材の搬送時の安定性を向上できる。
【0082】
上述した実施形態では、本発明を画像読取装置に適用して実現した例について説明したが、本発明は勿論これに限定されない。例えば、本発明のシート搬送装置を画像形成等の処理を施す画像形成装置や、このような装置とコンピュータ等の情報処理装置とからなるシステムにも適用することができる。このように本発明をシステムに適用した場合には、コンピュータで実行されるドライバやアプリケーションプログラム等からの制御信号に基づいて、シート搬送装置又はこのシート搬送装置を実装した画像読取装置、画像形成装置を制御するようにしてもよい。
【0083】
また、本発明は、シート状の第1の媒体及び第2の媒体をそれぞれ搬送する搬送路に媒体検知手段を設けたものであるが、これに限定されない。本発明の画像読取装置は、図1に示す第1載置部が装置本体の上部に折り畳み収納可能に設けられており、使用しないときは非常にコンパクトな構造になる。そして、このような画像読取装置の奥行き寸法は、クレジットカード等の長手方向の寸法と略同等とする一方、装置の高さ寸法は、奥行き寸法と比べて小さい寸法に設定され、装置全体としては薄型構造を実現している。このような薄型の画像読取装置の本体は、上部ユニットと下部ユニットとの間で搬送路が挟まれて画成され、上部ユニット及び下部ユニットそれぞれは、画像読取装置の本体を薄くするために非常に薄い構造となっている。一方、これら上部ユニット及び下部ユニットのそれぞれ若しくは一方側には、搬送路に対面して媒体の画像を読み取る画像読取手段(コンタクトイメージセンサ等)が内蔵され、それ以外にも媒体を搬送するための駆動ローラや駆動部等が設けられる。また、このような装置構造において、カード媒体と普通紙である紙媒体とを搬送するために、紙媒体を排出する排出口からカード媒体を挿入してスイッチバック搬送する構成を採用し、コンパクト構造を維持しつつ剛性の異なる媒体をそれぞれ搬送可能としている。このような装置構造では、紙媒体を搬送するのかカード媒体を搬送するのかを識別するために、紙媒体が給送部にあることを検知するセンサが設けられ、カード媒体が排出口に存在することを検知するセンサが排出口に設けられている。ここで、このようなカード媒体を検出するセンサについて、図14を用いて説明する。なお、図14は、画像読取装置の要部拡大図である。
【0084】
図14に示すように、上部ユニット1Aにある普通紙の排出口1a側には、図示しない電源部及び制御部からフレキシブルプリント配線板(FPC)500が延設されている。そして、このFPC500の搬送路側の面には、図示しないが、電源部や制御部からの配線パターンが設けられ、その配線パターンの端部には発光部(LED等)と受光部(受光素子等)とが直接実装されている。これにより、発光部及び受光部を比較的剛性のある絶縁基板上に実装し、この絶縁基板上の配線と電源部や制御部とをフレキシブルプリント配線板等で接続する従来構成と比べて、省スペース化を図ることができる。
なお、この発光部と対向する下部ユニット1B側には導光部600が設けられ、発光部からの光はこの導光部600を介してFPC500の受光部へ導かれる。これにより、カード媒体が挿入されて発光部と受光部との間の光路が遮られることで、カード媒体の存在を検出することができる。このように、FPC500に直接、発光部と受光部とを実装することにより、少ないスペースでもカード検出手段を設けることができ、画像読取装置の大型化を防ぐことができる。なお、図14では、FPC500に発光部及び受光部をそれぞれ実装したが、いずれか一方でだけを実装し、他方を対向配置した構成を採用してもよく、あるいは、発光部及び受光部を実装したFPCを上部ユニット側に設けず、下部ユニット側に設けても差し支えない。
【符号の説明】
【0085】
F1…第1のシート材、F2…第2のシート材、1…第1載置部、2…第2載置部、3、4…シート材検知ユニット、6…第1給送ローラ、7…分離ローラ、8…給送モータ、10…搬送モータ、11…ニップ隙間調整モータ、12…搬送路、13…第1給送・排出部、14…第2給送・排出部、17、20、22…従動ローラ、23…第2給送ローラ、101…CPU、102…駆動制御部、103…操作部、104…画像読取ユニット、201、601、604、902…発光部、202、602、901、904…受光部、203、603、903…導光部、401…第1挿入検知部、402、701、1001…第2挿入検知部、702…発光制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状の第1の媒体を搬送路に給送する第1の給送手段と、
シート状の第2の媒体を前記搬送路に給送する第2の給送手段と、
前記第1の給送手段又は前記第2の給送手段の駆動を制御する駆動制御手段と、
前記第1の給送手段又は前記第2の給送手段から給送される媒体のそれぞれが通過する前記搬送路中の搬送領域に対応して設けられ、当該搬送路中の媒体の有無を検知する媒体検知手段と、を有することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
前記第1の給送手段の少なくとも一部となると共に前記第1の媒体が導入される導入口と、前記第1の媒体が排出される排出口と、前記導入口から前記排出口に至る前記第1の媒体の搬送路に設けられて前記第1の媒体を処理する媒体処理手段と、前記第1の媒体を前記導入口から前記排出口へ搬送する一方、前記第1の媒体よりも幅の狭い前記第2の媒体を前記媒体処理手段で処理するために、前記第2の給送手段の少なくとも一部となる前記排出口から導入される前記第2の媒体を前記媒体処理手段へ搬送する搬送手段と、を更に有し、
前記媒体検知手段の媒体検知領域は、前記搬送路内に設けられる前記第2の媒体を搬送する第2搬送領域から、前記第1の媒体を搬送する第1搬送領域に対応する部分まで延設されていることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記第2の給送手段は前記第1の媒体の排出部を兼ね備え、
前記第1の給送手段は前記第2の媒体の有無を検知する第1の挿入検知手段を有し、
前記第2の給送手段は前記第1の媒体の有無を検知する第2の挿入検知手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記検知手段が前記第1の媒体を検知した後、当該検知した第1の媒体を前記第2の挿入検知手段が検知した場合、前記第1の媒体が正常に搬送されたと判定する判定手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
前記検知手段は、前記搬送路に向けて発光する発光部と、前記発光部からの光を受ける受光部と、前記発光部で発光された光を前記受光部へ導く導光部とを備え、
前記搬送路を搬送される媒体が前記発光部から前記導光部への光及び/又は前記導光部から前記受光部への光を遮断するように、前記搬送路を挟んで対向する位置に前記発光部及び受光部と、前記導光部とが配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項6】
前記第1の給送手段は前記第2の媒体の有無を検知する第1の挿入検知手段を有し、
前記第2の給送手段は前記第1の媒体の有無を検知する第2の挿入検知手段を有する一方、
前記第1の挿入検知手段又は前記第2の挿入検知手段は、第2の発光部と、前記第2の発光部で発光された光を前記受光部へ導く第2の導光部と、を備え、
前記発光部の発光を制御する発光制御部は、前記第2の発光部の発光期間と、前記発光部の発光期間が重複しないように制御することを特徴とする請求項5に記載のシート搬送装置。
【請求項7】
前記第1の給送手段は前記第2の媒体の有無を検知する第1の挿入検知手段を有し、
前記第2の給送手段は前記第1の媒体の有無を検知する第2の挿入検知手段を有する一方、
前記第1の挿入検知手段又は前記第2の挿入検知手段は、第2の受光部と、前記発光部で発光された光を前記第2の受光部へ導く第2の導光部と、を備え、
前記発光部の発光を制御する発光制御部は、前記受光部からの出力を判定する期間と、前記第2の受光部の出力を判定する期間が重複しないように制御することを特徴とする請求項5に記載のシート搬送装置。
【請求項8】
前記発光制御部は、前記発光部の発光と非発光の期間の比を制御することを特徴とする請求項6又は7に記載のシート搬送装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート搬送装置を備えたことを特徴とする画像読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−75762(P2013−75762A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218292(P2011−218292)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000104652)キヤノン電子株式会社 (876)
【Fターム(参考)】