シート積載装置及び画像形成装置
【課題】大量のシートを安定して積載することのできるシート積載装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】装置本体500Aの側面に、シートを排出する排出ローラ対510,514に対応して配置され、排出ローラ対510,514により排出されたシートを積載するそれぞれ独立して昇降可能なトレイ515,516の間に、下トレイ516に積載されたシートの幅方向の位置を順次整合する下トレイ整合部518を設けることにより、大量のシートを安定して積載することができる。
【解決手段】装置本体500Aの側面に、シートを排出する排出ローラ対510,514に対応して配置され、排出ローラ対510,514により排出されたシートを積載するそれぞれ独立して昇降可能なトレイ515,516の間に、下トレイ516に積載されたシートの幅方向の位置を順次整合する下トレイ整合部518を設けることにより、大量のシートを安定して積載することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排出されるシートを大量に積載することができるシート積載装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、シートに画像を形成する画像形成装置においては、技術の進歩により画像形成の高速化が図られており、このような画像形成の高速化に伴い画像形成装置本体から排出されるシートの排出速度も高速化している。そして、このように高速で排出されるシートを大量に整列、積載するため、従来の画像形成装置においては、シート積載装置を備えたものがある(特許文献1参照)。
【0003】
このようなシート積載装置としては、複数の排出口を備えると共に、各排出口に対応して、それぞれ互いに独立して昇降可能な積載トレイを設け、これら複数の積載トレイにシートを積載するようにしたものがある(特許文献1参照)。そして、積載トレイにシートを積載する場合、積載枚数が増えるに連れて積載トレイを下降させることにより、シートの積載枚数を増加することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−062907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような複数の積載トレイを設けることによりシートの積載枚数を増加させるようにした従来のシート積載装置において、装置の安定性を向上させるため、下方の積載トレイに、より多くのシートを積載するようにしている。そして、このように上方の積載トレイに比べて下方の積載トレイに、より多くのシートを積載できるようにすることによって、最大積載時のシート積載装置全体の重心位置が低く抑えられ、装置の安定性が向上する。
【0006】
しかし、このように下方の積載トレイに大量のシートを積載しようとすると、不安定となって積載性が低下する。このように、積載トレイに大量のシートを積載しようとすると、安定したシートの積載が困難になる。
【0007】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、大量のシートを安定して積載することのできるシート積載装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、シートを積載するシート積載装置において、上下方向に設けられ、シートを排出する複数の排出部と、前記複数の排出部に対応してそれぞれ独立して昇降可能に配置され、前記排出部から排出されたシートを積載する複数のシート積載部と、前記複数のシート積載部の間に配置され、前記複数のシート積載部のうちの下方のシート積載部に排出されたシートの排出方向と直交する幅方向の位置を整合する整合部と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明のように、昇降可能な複数のシート積載部の間に、複数のシート積載部のうちの下方のシート積載部に積載されたシートの幅方向の位置を順次整合する整合部を設けることにより、大量のシートを安定して積載することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るシート積載装置を備えた画像形成装置の一例である白黒/カラー複写機の構成を示す図。
【図2】上記シート積載装置の構成を説明する図。
【図3】上記シート積載装置に設けられたトレイ整合部の構成を説明する第1の図。
【図4】上記トレイ整合部の構成を説明する第2の図。
【図5】上記トレイ整合部の構成を説明する第3の図。
【図6】上記トレイ整合部の構成を説明する第4の図。
【図7】上記トレイ整合部の構成を説明する第5の図。
【図8】上記シート積載装置に設けられた上及び下トレイの昇降機構を説明する第1の図。
【図9】上記上及び下トレイの昇降機構を説明する第2の図。
【図10】上記上及び下トレイに設けられた上及び下トレイ紙有無検知センサの構成を説明する図。
【図11】上記白黒/カラー複写機の制御ブロック図。
【図12】上記シート積載装置を制御するシート積載装置制御部の制御ブロック図。
【図13】上記トレイ整合部に設けられた整合部材の退避位置制御を説明するフローチャート。
【図14】上記上トレイの位置と整合部材の退避位置との関係を示す図。
【図15】上記上トレイの下降に伴って整合部材が下降する様子を示す図。
【図16】本発明の第2の実施の形態に係るシート積載装置のトレイ整合部に設けられた整合部材の退避位置制御及び下トレイの位置制御を説明するフローチャート。
【図17】上記下トレイに積載されたシートを取り出す際の整合部材と、下トレイと、上トレイとの位置関係を示す図。
【図18】上記下トレイに積載されたシートを取り出す際の整合部材と、下トレイと、上トレイとの位置関係を示す他の図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るシート積載装置を備えた画像形成装置の一例である白黒/カラー複写機の構成を示す図である。図1において、100は白黒/カラー複写機、100Aは白黒/カラー複写機本体(以下、複写機本体という)である。
【0012】
複写機本体100Aは、画像形成するためのシートPを積載する給紙カセット101a,101b、電子写真プロセスを用いてシート上にトナー画像を形成する画像形成部100B、シートに形成されたトナー画像を定着させる定着部103等を備えている。また、複写機本体100Aの上面にはユーザが複写機本体100Aに対して各種入力/設定を行うため操作部601が、また複写機本体100Aの側方には、シート積載装置500が接続されている。なお、このシート積載装置500は、オプションとして使用されることがあり、複写機本体100Aは、単独でも使用できるようになっている。また、シート積載装置500と複写機本体100Aは一体であってもよい。630は複写機本体100A及びシート積載装置500の制御を司る制御部であるCPU回路部である。
【0013】
このような白黒/カラー複写機100において、画像形成時、まず画像形成部100Bに設けられたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの感光ドラム102a〜102d上に4色のトナー像を形成する。そして、このトナー像を給紙カセット101a,101bから供給されたシートに転写した後、定着部103によりトナー画像を定着する。なお、このようにトナー画像を定着した後、シートの片面に画像を形成するモードであれば、そのまま、シートを排出ローラ対104から、複写機本体100Aの側部に接続されたシート積載装置500に排出する。
【0014】
また、シートの両面に画像を形成するモードであれば、シートを定着部103から反転ローラ105に受け渡しし、この後、所定のタイミングで反転ローラ105を反転させ、シートを両面搬送ローラ106a〜106fの方向へ搬送する。そして、この後、再度、シートを画像形成部100Bに搬送し、裏面にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像を転写する。なお、このように裏面に4色のトナー像が転写されたシートは、再度定着部103に搬送されてトナー画像が定着され、この後、排出ローラ対104から排出され、シート積載装置500に搬送される。
【0015】
シート積載装置500は、複写機本体100Aから排出されたシートを順に取り込み、装置本体500Aの側面に設けられたシート積載部としての上トレイ515、下トレイ516のいずれかに積載するものである。これら2個のトレイ515,516は、状況により使い分けられ、コピー出力、プリンタ出力、サンプル出力、割り込み出力、スタックトレイオーバーフロー時の出力、ファンクション仕分け出力、ジョブ混載時出力等によってユーザが選択できるようになっている。
【0016】
そして、このシート積載装置500は、図2に示すように、シートを装置本体500Aの内部に取り込むための入口ローラ対501を備えており、複写機本体100Aから排紙されたシートは、入口ローラ対501に受け渡される。この後、入口ローラ対501により搬送されたシートは、搬送ローラ対502〜507からバッファローラ対508へと順次搬送される。そして、シートを上トレイ515に排出する場合は、不図示のソレノイド等の駆動ユニットにより、上パス切換部材509がイニシャル位置から切替えられる。これにより、シートは上排出ローラ510により、複写機本体100Aに上下方向に設けられた排出部である上排出口500Bから、上排出口500Bに対応した上トレイ515に排出される。
【0017】
また、シートを下トレイ516に排出する場合は、駆動ユニットの停止により上パス切換部材509がイニシャル位置に戻る。これにより、搬送されたシートは、上パス切換部材509により搬送ローラ対511〜513へと搬送された後、下排出ローラ514により排出部である下排出口500Cから、下排出口500Cに対応した下トレイ516に積載される。このように、複写機本体100Aから排出されたシートは、シート積載装置500により順に取り込まれ、上トレイ515、下トレイ516のいずれかに積載される。
【0018】
ところで、上トレイ515の上方には整合部である上トレイ整合部517が設けられており、この上トレイ整合部517により、上トレイ515に積載されたシートのシート排出方向と直交する幅方向の位置が整合される。また、下トレイ516の上方には整合部である下トレイ整合部518が設けられており、この下トレイ整合部518により、下トレイ516に積載されたシートの幅方向の位置が整合される。
【0019】
図3は、下トレイ516上に排出されたシートを整合する下トレイ整合部518の構成を説明する図である。下トレイ整合部518は、図3の(a)及び(b)に示すように、排出されたシートを整合する整合部材である整合部材519を備えている。なお、整合部材519は、後述する図5に示すように、シート積載装置500の幅方向両端側である奥側及び手前側にそれぞれ設けられている。
【0020】
この整合部材519は、第1整合支軸520により上下方向に回動自在に支持されると共に、第1整合支軸520に沿ってスライドするスライド部材521を介して第1整合支軸520に沿ってスライドする。なお、このスライド部材521には、回転止めとしての第2整合支軸522が挿通されており、この第2整合支軸522により、後述するように整合部材519が第1整合支軸520を中心として上下方向に回動する際、スライド部材521は回動が規制される。
【0021】
なお、図3において、523はスライド位置検知部材、525は第2スライド駆動伝達ベルトであり、第2スライド駆動伝達ベルト525は、図3の(c)に示すようにスライド部材521と、スライド位置検知部材523とにより挟持されている。そして、この第2スライド駆動伝達ベルト525が回転すると、スライド位置検知部材523とスライド部材521がスライドし、スライド部材521のスライドに伴って整合部材519がスライドする。なお、スライドしたスライド位置検知部材523を、後述する図5の(b)に示す奥整合部材HPセンサS1が検知することにより、整合部材519(スライド部材521)がスライドHP(ホームポジション)に移動したことを検知することができる。
【0022】
第2スライド駆動伝達ベルト525は、スライド駆動伝達プーリ526a,526bに巻き付けられている。なお、スライド駆動伝達プーリ526aは、図4に示すように段プーリとなっている。そして、このスライド駆動伝達プーリ526aには第2スライド駆動伝達ベルト525及び奥整合部材スライドモータM1により回転する第1スライド駆動伝達ベルト524が巻き付けられている。
【0023】
これにより、奥整合部材スライドモータM1が回転すると、この回転が第1スライド駆動伝達ベルト524、スライド駆動伝達プーリ526a、第2スライド駆動伝達ベルト525を介してスライド部材521へと伝わる。これにより、スライド部材521と一体に整合部材519が第1整合支軸520にガイドされながら幅方向(前奥方向)へと移動する。
【0024】
なお、図4に示すように、スライド駆動伝達プーリ526aはプーリ支板528にカシメ結合されているプーリ支軸527により支持され、第1整合支軸520及び第2整合支軸522はEリングによって両端がプーリ支板528に保持されている。そして、整合部材519、プーリ支板528等は図4のような状態でユニット化され、かつ図5の(a)に示すように、上ステイ529の奥側に取り付けられている。また、図5の(b)に示すように、奥整合部材スライドモータM1はスライド駆動モータ支板530を介して上ステイ529の奥側に取り付けられている。
【0025】
下トレイ整合部518は、上ステイ529の前側にも、同じ構成の整合部材519、プーリ支板528等のユニット、前整合部材スライドモータM2等が上ステイ529に取り付けられている。なお、図5の(b)において、S1はスライド位置検知部材523の位置を検知して奥側の整合部材519の位置を検知する奥整合部材HPセンサであり、この奥整合部材HPセンサS1は整合位置検知支板531と共に上ステイ529に取り付けられている。また、S2は前側の整合部材519の位置を検知する前整合部材HPセンサであり、この前整合部材HPセンサS2は、整合位置検知支板531と共に上ステイ529に取り付けられている。
【0026】
そして、この奥側と前側の整合部材519が対を成すと共に幅方向にスライドすることにより、下トレイ516上に排出されたシートの整合が行われる。例えば、下トレイ516上にシートが排出されると、奥側と前側の整合部材519を、例えばホームポジションから、シートサイズに応じた整合位置にスライド移動させることにより、シートの幅方向の位置が整合される。
【0027】
また、図6に示すように、スライド部材521の下部に形成されたガイド溝521a及び整合部材519には第3整合支軸532が挿通されている。ここで、この第3整合支軸532は両端が、整合部材昇降プーリ533a,533bの嵌合穴533hに嵌合しており、これにより整合部材昇降プーリ533a,533bが回転すると、これに伴って第3整合支軸532は上下方向に回動する。なお、整合部材昇降プーリ533も整合部材519と同様に第1整合支軸520に支持されている。
【0028】
そして、第1整合支軸520と整合部材昇降プーリ533a,533bは不図示の平行ピンにより係合しているため、整合部材昇降プーリ533a,533bは第1整合支軸520と同期して回転する。ここで、このように整合部材昇降プーリ533a,533bが同期して回転すると、第3整合支軸532はスライド部材521のガイド溝521aに沿って上下方向に移動し、これに伴い整合部材519が昇降する。このとき、既述したように、スライド部材521は第2整合支軸522により回動が規制されるので、整合部材519だけが昇降する。
【0029】
なお、図7のように、整合部材昇降プーリ533b,533bと、第2昇降プーリ534a,534bには、それぞれ駆動伝達ベルト535が巻き付けられている。なお、この第2昇降プーリ534a,534bは、昇降伝達軸536の両端に設けられており、昇降伝達軸536の回転と同期して回転する。また、この昇降伝達軸536には第3昇降プーリ537が設けられており、この第3昇降プーリ537には、整合部材昇降モータM3の駆動を伝達する駆動伝達ベルト538が巻き付けられている。
【0030】
これにより、整合部材昇降モータM3が回転すると、整合部材昇降モータM3の駆動が駆動伝達ベルト538、第3昇降プーリ537、昇降伝達軸536、第2昇降プーリ534a,534b、駆動伝達ベルト535に伝わる。さらに、整合部材昇降モータM3の駆動が駆動伝達ベルト535、整合部材昇降プーリ533b、第3整合支軸532を介して整合部材519へと伝わり、これにより一対の整合部材519が同期して昇降動作する。このように、本実施の形態では、整合部材昇降モータM3、駆動伝達ベルト538、昇降伝達軸536、駆動伝達ベルト535等により整合部材519を、後述する整合可能位置及び下排出ローラ514よりも上方の退避位置に移動させる移動部550が構成される。
【0031】
なお、奥側の整合部材昇降プーリ533aの近傍には、後述するように整合部材519が上昇した際、整合部材519が昇降HP(ホームポジション)に達したことを検出する整合部材昇降HPセンサS3が設けられている。また、既述した図6の(a)に示すように整合部材昇降プーリ533aには、整合部材昇降HPセンサS3をON/OFFさせるフラグ部533fが設けられている。これにより、整合部材昇降プーリ533a,533bが回転して一対の整合部材519が同期して昇降動作すると、整合部材昇降HPセンサS3がON/OFFする。そして、この整合部材昇降HPセンサS3のON/OFFにより、整合部材519の昇降位置を検出・制御することができる。
【0032】
そして、このように構成することにより、例えばシートを下トレイ516に幅方向において所定枚数ずつ位置をずらして積載する仕分け積載(オフセット積載)の際、整合部材519を上昇させ、後述する退避位置に移動させることができる。また、ジョブ終了時、ユーザが下トレイ516に積載されたシートを取り出す際、取り出し性を良くするために整合部材を上昇させて退避位置に移動させることができる。
【0033】
一方、積載部である上トレイ515及び下トレイ516は、シートが積載される際は、一旦、紙面の位置を検知することができる位置まで上昇し、シートが積載されるにつれて下降する。次に、このような上トレイ515及び下トレイ516を昇降させる昇降機構について説明する。これら上及び下トレイ515,516は、図8に示すように双方とも独立して上下方向に自走可能となるように、それぞれステッピングモータである上トレイ駆動モータM4、下トレイ駆動モータM5を有している。そして、シート積載装置500のフレーム570に対して上下方向に設けられたラック571に取り付けられる。
【0034】
ここで、上及び下トレイ駆動モータM4,M5は、ベースプレート572に取り付けられており、モータ軸上に圧入されているプーリ573aは、タイミングベルト573によってプーリ574に駆動を伝える。そして、プーリ574に平行ピンで継がる軸575は、同じく平行ピンで軸575に継がるラチェット576に駆動を伝え、ラチェット576はアイドラギア577に不図示のばねにより付勢されている。
【0035】
そして、アイドラギア577はギア578に噛合して駆動を伝え、ギア578は軸580の一端に固定されたギア579に噛合して駆動を伝える。なお、この軸580の他端には他のギア579が固定されており、ギア579の回転は軸580を介して他のギア579にも伝達され、これにより上及び下トレイ515,516は手前奥両方で駆動される。さらに、この2つのギア579はギア581を介してラック571に連結されている。ここで、上及び下トレイ515,516は片側に2個あるコロ582がコロ受けを兼ねるラック571に納まることで水平に保持されている。
【0036】
そして、このように構成することにより、上及び下トレイ駆動モータM4,M5の駆動が伝わることで、上及び下トレイ515,516は、図2の矢印Z方向に昇降可能となる。なお、上及び下トレイ515,516は、上及び下トレイ駆動モータM4,M5、アイドラギア577、これらを支持するベースプレート572、ベースプレート572上に取り付けられた不図示のシート支持板等が一体となってトレイユニットを構成している。
【0037】
ところで、上及び下トレイ515,516の紙面(最上面位置)を検知するため、図2に示すように不図示の発光部と受光部とを備えた光学センサである上及び下トレイ紙面検知センサS4,S5が設けられている。なお、紙面検知の際は、下方から上及び下トレイ515,516を上昇させるようにしている。そして、これらに積載されたシート、もしくは上及び下トレイ515,516の上面が上及び下トレイ紙面検知センサS4,S5の光軸を遮断した状態をホームポジションとしている。
【0038】
また、このように上及び下トレイ515,516をホームポジションに移動させた後、一旦上及び下トレイ515,516を下降させる。そして、この後、順次シートを排出し、やがて積載されたシートの上面が上及び下トレイ紙面検知センサS4,S5の光軸を遮断すると、光軸が現れるまで上及び下トレイ515,516を降下させる。なお、この後、例えば、上及び下トレイ515,516からシートが取り除かれると、再び光軸を遮断するまで、上及び下トレイ515,516を上昇させてホームポジションに移動させる。そして、このような動作を繰り返すことにより、上及び下トレイ515,516の位置を把握することができる。
【0039】
なお、図9において、S8(S9)は、検知部としての上(下)トレイエリア検知センサであり、上及び下トレイ515,516が、どのエリアに位置しているかを検知するものである。そして、この上トレイエリア検知センサS8により、例えば後述する図14に示すように、上トレイ515がどのエリアに位置しているかを検知することができる。上(下)トレイエリア検知センサS8(S9)は、ベースプレート572に取り付けられたセンサ取付板587に固定されており、上及び下トレイ515,516が昇降すると、上(下)トレイエリア検知センサS8(S9)も昇降する。
【0040】
そして、このようにエリア検知センサS8(S9)が昇降すると、フレーム570に取り付けられたエリアフラグ589により、エリア検知センサS8(S9)のON/OFFが切り替わり、これによりエリア位置が判断される。なお、本実施の形態においては、上(下)トレイエリア検知センサS8(S9)は複数配置されており、エリアフラグ589の形状も、上及び下トレイ515,516の昇降に伴ってONするセンサの数が決まるように形成されている。これにより、センサがONする数により、上及び下トレイ515,516が位置するエリアが判断される。
【0041】
また、図9において、S10(S11)は、上(下)トレイモータクロック検知センサであり、上及び下トレイ駆動モータM4,M5のクロックを検知するものである。そして、この上(下)トレイモータクロック検知センサS10(S11)からのクロック情報に基づき上及び下トレイ515,516の位置を検知することができる。なお、この上及び下トレイモータクロック検知センサS10(S11)は、ギア578の延長上に取り付けられた回転フラグ588のフラグ部を検知することによって上及び下トレイ駆動モータM4,M5モータのクロックをカウントする。
【0042】
さらに、図10に示すように、上及び下トレイ515,516には、積載されたシートの有無を検知する紙有無検知フラグ583が突出しており、この紙有無検知フラグ583は、紙有無検知板584を介してベースプレート572に取り付けられている。また、この紙有無検知フラグ583は、紙有無検知板584にカシメ締結されたフラグ回転軸585を回転中心として、矢印R方向に回動するようになっている。なお、この紙有無検知フラグ583は、上及び下トレイ上にシートが載置されていないとき、回転バネ586によって引かれて上及び下トレイ515,516から突出した状態となっている。この時、紙有無検知板584に取り付けられた上及び下トレイ上の積載シートの有無を検知するシート有無検知部である上及び下トレイ紙有無検知センサS6,S7はOFF状態となっている。
【0043】
一方、上及び下トレイ515,516上にシートが積載されると、シートの重さにより、紙有無検知フラグ583が下方回動し、これに伴い上及び下トレイ紙有無検知センサS6、S7がONする。つまり、上及び下トレイ紙有無検知センサS6,S7は、上及び下トレイ515,516上にシートが積載されるとOFFからONになる。
【0044】
図11は白黒/カラー複写機100の制御ブロック図である。図11に示すように、CPU回路部630は、CPU629、ROM631、RAM650を有している。CPU回路部630は、画像信号制御部634、プリンタ制御部635、シート積載装置制御部636、外部インターフェース637を制御している。CPU回路部630は、ROM631に格納されているプログラム、及び、操作部601の設定に従って制御する。RAM650は、制御データを一時的に保持する領域や、制御に伴う演算の作業領域として用いられる。
【0045】
プリンタ制御部635は複写機本体100Aを制御するものであり、シート積載装置制御部636はシート積載装置500を制御するものである。外部インターフェース637は、コンピュータ(PC)620からのインターフェースであり、プリントデータを画像に展開して画像信号制御部634へ出力する。そして、画像信号制御部634は画像情報をプリンタ制御部635へ出力し、プリンタ制御部635は画像情報を不図示の露光制御部へ入力する。
【0046】
図12は、シート積載装置制御部636の制御ブロック図である。なお、本実施の形態において、シート積載装置制御部636をシート積載装置500に搭載した構成について説明する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU回路部630と一体的に複写機本体100Aに設け、複写機本体側からシート積載装置500を制御するようにしてもよい。
【0047】
シート積載装置制御部636は、CPU701、RAM702、ROM703、I/O705、ネットワークインターフェース704、通信インターフェース706等で構成されている。I/O705は搬送制御部707、積載部制御部708への信号の入出力を司っている。ここで、積載部制御部708には、前及び奥整合部材スライドモータM1,M2、整合部材昇降モータM3、上及び下トレイ駆動モータM4、M5が接続されている。
【0048】
また、積載部制御部708には、前及び奥整合部材HPセンサS1,S2、整合部材昇降HPセンサS3、上及び下トレイ紙面検知センサS4,S5、上及び下トレイ紙有無検知センサS6,S7が接続される。さらに、積載部制御部708には、上及び下トレイエリア検知センサS8,S9、上及び下トレイモータクロック検知センサS10,S11が接続される。そして、これら各センサS1〜S11からの信号に基づき、モータM1〜M5を制御する。
【0049】
ここで、本実施の形態において、積載部制御部708は、上トレイ515の上限及び下限位置と、上トレイ紙面検知センサS4までのエリアのうち、上トレイ515がどのエリアに位置しているのかを検知するようにしている。そして、この検知結果に基づいて、整合部材519の退避位置を制御するようにしている。なお、本実施の形態においては、整合部材昇降モータM3を駆動する際のクロック数を制御することにより、整合部材519の退避位置制御を行うようにしている。
【0050】
次に、このような本実施の形態における整合部材519の退避位置制御について図13に示すフローチャートを用いて説明する。ユーザがシートを下トレイ516に積載するモードを選択すると、まず下トレイ駆動モータM5を駆動して下トレイ516を上昇させる(S801)。そして、上昇した下トレイ516又は積載シートが下トレイ紙面検知センサS5の光軸を遮断すると(S802のY)、シート積載装置制御部636は、このとき上トレイ515が、どこのエリアに位置しているかを把握(判断)する(S803)。なお、本実施の形態においては、このような上トレイ515の位置判断は、上トレイエリア検知センサS8からの信号と、上トレイモータクロック検知センサS10からの信号に基づいて行う。
【0051】
次に、前及び奥整合部材スライドモータM1,M2を駆動し、整合部材519をイニシャル動作させてスライドHP(ホームポジション)へ移動させる。ここで、整合部材519がスライドHPにスライドしたことは、奥側、手前側に設けられた前及び奥整合部材HPセンサS1,S2によって行われる。そして、前及び奥整合部材HPセンサS1,S2により整合部材519がスライドHPにスライドしたことを検出した後、前及び奥整合部材スライドモータM1,M2を駆動し、整合部材519をシートサイズに応じた幅方向の整合位置に移動させる(S804)。なお、この整合部材519の整合位置は、シートの幅方向の両端より、所定距離離れた位置である。
【0052】
次に、整合部材昇降モータM3を駆動し、整合部材519を上方回動させて昇降HPへ移動させる。そして、整合部材519が昇降HPに達し、これを整合部材昇降HPセンサS3が検知すると、整合部材昇降モータM3を駆動し、整合部材519を下降させ、整合可能位置に移動させる(S805)。なお、この整合可能位置は、整合部材519が下降した後、幅方向に移動すると、シートと当接する位置である。よって、このように整合部材519を整合可能位置に移動させることにより、この後、整合部材519が幅方向に移動すると、シートと当接してシート幅方向の整合が可能となる。
【0053】
ところで、このとき上トレイ515の位置によっては、整合部材519を昇降HPまで移動させると、整合部材519が上トレイ515と干渉する場合があるので、整合部材519の昇降HPへの移動は行わない場合がある。この場合は、整合部材519を昇降HPまで移動させることなく、整合部材519を整合可能位置に移動させる(S805)。
【0054】
次に、このように整合部材519を整合可能位置に移動した後、シートの搬送を開始する(S806)。そして、シート後端が下排出ローラ514を抜けて下トレイ516にシートが積載されると、シートサイズに応じた整合位置にある整合部材519を幅方向にスライドさせ(S807)、下トレイ516に積載されたシートの幅方向の整合を行う。この後、この動作を最終シートが下トレイ516に積載されるまで、シートが積載されるごとに繰り返す。
【0055】
次に、最終シートが積載され(S808のY)、最終シートに対する整合動作が終了すると、下トレイ紙面検知センサS5の光軸が遮断されている場合には、紙面位置を確認するため、下トレイ駆動モータM5を駆動して下トレイ516を下降させる(S809)。そして、下トレイ紙面検知センサS5の光軸が透過すると(S810のY)、下トレイ516を上昇させる(S811)。この後、上昇した下トレイ516又は積載シートが下トレイ紙面検知センサS5の光軸を遮断すると(S812のY)、このとき上トレイ515が、どこのエリアに位置しているかを再度把握(判断)する(S813)。
【0056】
なお、この処理は下トレイ516を上昇させるとき、上トレイ515の位置が移動している場合があるためである。例えば、上トレイ紙有無検知センサS6により上トレイ515上にシートが積載されていないことを検知した場合、上トレイ515が上限位置にあると判断できるので、この場合には整合部材519をホームポジションまで退避(上昇)させる。
【0057】
そして、この上トレイ515のエリア位置の判断結果に基づいて、シートの積載を再開する際、あるいはシートを取り出す際の、整合部材519の退避位置を制御する。例えば、上トレイ515が、図14の(a)に示すようにエリアE1の上方である上限位置に位置している場合(S815のY)、整合部材519を図14の(a)に示す退避位置であるホームポジションまで退避(上昇)させる(S831)。
【0058】
また、上トレイ515が、エリアE1の上方に位置しておらず(S815のN)、図14の(b)に示すエリアE1とエリアE2との間に位置している場合には(S832のY)、整合部材519を図14の(b)に示す中間退避位置へ退避させる(S833)。また、上トレイ515が、図14の(c)に示すようにエリアE1の上方に位置しておらず(S815のN)、エリアE2とエリアE3(下限位置)との間に位置している場合がある。この場合は(S832のN)、整合部材519を図14の(b)に示す下限退避位置へ退避させる(S834)。
【0059】
このように、上トレイ515の位置によって、整合部材519の退避位置を変えることで、上トレイ515の位置によらず、上トレイ515と整合部材519が干渉しないようにすることができる。また、下トレイ516上のシートの取り出す際も、整合部材519を上トレイ515の位置に応じた位置まで上昇させることができるので、シートの取り出し性を向上させることができる。
【0060】
一方、上トレイ515にシートを積載する場合は、上トレイ515は、シートが積載されるにつれて下降していく。なお、この上トレイ515にシートが排出される都度、上トレイ整合部517によりシートの幅方向の位置が規制される。また、この時、下トレイ整合部518の整合部材519は、例えば図2に示すホームポジションに退避している。そして、この後、シートPが順次積載され、これに伴って上トレイ515が、図15の(a)に示す整合部材519を押す位置まで下降すると、上トレイ515は、整合部材519に上方より当接する。
【0061】
ここで、既述したように、整合部材519が下降するように、第1整合支軸520と第3整合支軸532に支持され、第1整合支軸520を中心に回転可能に構成されている。これにより、この後、さらに上トレイ515が下降すると、図15の(b)及び(c)に示すように整合部材519は上トレイ515により押されながら下降していく。つまり、上トレイ515にシートPを積載する場合、上トレイ515が下降すると、整合部材519は整合部材昇降モータM3を駆動させることなく下降する。
【0062】
以上説明したように、昇降可能な上トレイ515と下トレイ516の間に、下トレイ516に積載されたシートの幅方向の位置を順次整合する下トレイ整合部518を設けることにより、大量のシートを安定して積載することができる。つまり、複数のシート積載部の間に下トレイ整合部518を配置し、複数のシート積載部のうちの下方のシート積載部に積載されたシートの幅方向の位置を順次整合することにより、大量のシートを安定して積載することができる。上述した実施の形態において、カールしたシートが大量に積載されたとしても、積載シートの傾斜による積載性の低下を抑制することができる。
【0063】
また、整合部材519の退避位置を、上トレイ515の位置に応じて変更することにより、整合部材519が上昇した際、上トレイ515に接触することがないようにすることができる。さらに、下トレイ516上のシートの取り出す際も、整合部材519を上トレイ515の位置に応じた位置まで上昇させることができるので、シートの取り出し性を向上させることができる。
【0064】
なお、本実施の形態においては、既述したように上トレイ515の位置判断は、上トレイエリア検知センサS8からの信号と、上トレイモータクロック検知センサS10からの信号に基づいて行うようにしている。しかし、既述したように、例えば上トレイ紙有無検知センサS6により上トレイ515上にシートが積載されていないことを検知した場合、上トレイ515が上限位置にあると判断できる。そして、この場合には整合部材519の上方への退避量(移動量)を最大とし、整合部材519をホームポジションまで退避させるようにする。このように、上トレイ紙有無検知センサS6の検知結果に基づいて整合部材519の退避位置を制御することができる。
【0065】
ところで、これまでの説明においては、下トレイ516にシートが排出された後、排出シートを取り出す際、整合部材519を上トレイ515の位置に応じた退避位置に上昇させることにより、シートの取り出し性を向上させる場合について説明した。しかし、本発明は、これに限らない。例えば、下トレイ516に排出されたシートを取り出す際、下トレイ516を下降させ、上トレイ515の位置に応じた退避位置に移動している整合部材519との間隔を広げることにより、シートの取り出し性を向上させるようにしても良い。
【0066】
次に、このような排出シートを取り出す際、下トレイ516を下降させるようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。図16は本実施の形態における整合部材519の退避位置制御及び下トレイの位置制御を説明するフローチャートである。
【0067】
ユーザがシートを下トレイ516に積載するモードを選択すると、まず下トレイ駆動モータM5を駆動して下トレイ516を上昇させる(S817)。そして、上昇した下トレイ516又は積載シートが下トレイ紙面検知センサS5の光軸を遮断すると(S818のY)、シート積載装置制御部636は、このとき上トレイ515が、どこのエリアに位置しているかを把握(判断)する。
【0068】
次に、前及び奥整合部材スライドモータM1,M2を駆動し、整合部材519をイニシャル動作させてスライドHPへ移動させる。ここで、整合部材519がスライドHPにスライドしたことは、前及び奥整合部材HPセンサS1,S2によって行われる。そして、このように前及び奥整合部材HPセンサS1,S2により整合部材519がスライドHPにスライドしたことを検出した後、前及び奥整合部材スライドモータM1,M2を駆動し、整合部材519をシートサイズに応じた整合位置に移動させる(S820)。
【0069】
次に、整合部材昇降モータM3を駆動し、整合部材519を上方回動させて昇降HPへ移動させる。そして、整合部材519が昇降HPに達し、これを整合部材昇降HPセンサS3が検知すると、整合部材昇降モータM3を駆動し、整合部材519を下降させ、整合可能位置に移動させる(S821)。なお、このとき上トレイ515の位置によっては、整合部材519を昇降HPまで移動させると、整合部材519が上トレイ515と干渉する場合があるので、整合部材519の昇降HPへの移動は行わない場合がある。この場合は、整合部材519を昇降HPまで移動させることなく、整合部材519を整合可能位置に移動させる(S821)。
【0070】
次に、このように整合部材519を整合可能位置へと移動した後、シートの搬送を開始する(S822)。そして、シート後端が下排出ローラ514を抜けて下トレイ516にシートが積載されると、シートサイズに応じた整合位置にある整合部材519を幅方向にスライドさせ(S825)、下トレイ516に積載されたシートの幅方向の整合を行う。この後、この動作を最終シートが下トレイ516に積載されるまで、シートが積載されるごとに繰り返す。
【0071】
次に、最終シートが積載され(S826のY)、最終シートに対する整合動作が終了すると、下トレイ紙面検知センサS5の光軸が遮断されている場合には、下トレイ駆動モータM5を駆動して下トレイ516を下降させる(S827)。そして、下トレイ紙面検知センサS5の光軸が透過すると(S828のY)、所定量下トレイ516を下降させ(S829)、この後、下トレイ516を停止させる(S830)。
【0072】
図17は、この時の下トレイ516の位置を示した図である。図17の(a)は、下トレイ516上に積載されるシートPを整合しながら積載している位置であり、ジョブが終了すると、下トレイ516は図17の(b)に示すように下トレイ紙面検知センサS5の光軸が透過した状態から所定量L下降する。
【0073】
そして、このようにジョブが終了した後、下トレイ516を所定量L下降させることにより、整合部材519と下トレイ516上のシートPが干渉しない位置関係となり、下トレイ516上のシートPの取り出し性が向上する。なお、このジョブ終了後の下トレイ516の下降量Xを、図18の(a)及び(b)に示すように上トレイ515の位置に応じた整合部材519の退避位置によって変えるようにしても良い。例えば整合部材519の退避位置が昇降HPよりも低い場合には、その分、下トレイ516の下降量を増やすようにしても良い。そして、このように整合部材519の退避位置に応じて下トレイ516の下降量を変更することにより、整合部材519の退避位置に拘らず一定のシート取り出し性を確保することができる。
【0074】
なお、これまでの説明においては、2つ(複数)のトレイ515,516を備えたシート積載装置500を例に説明したが、3つ以上のトレイ(シート積載部)を備えたシート積載装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0075】
100…白黒/カラー複写機、100A…白黒/カラー複写機本体、100B…画像形成部、500…シート積載装置、500A…装置本体、500B…上排出口、500C…下排出口、510…上排出ローラ、514…下排出ローラ、515…上トレイ、516…下トレイ、517…上トレイ整合部、518…下トレイ整合部、519…整合部材、550…移動部、630…CPU回路部、636シート積載装置制御部、S4,S5…上及び下トレイ紙面検知センサ、S6,S7…上及び下トレイ紙有無検知センサ、S8,S9…上及び下トレイエリア検知センサ、S10,S11…上及び下トレイモータクロック検知センサ、M3…整合部材昇降モータ、P…シート
【技術分野】
【0001】
本発明は、排出されるシートを大量に積載することができるシート積載装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、シートに画像を形成する画像形成装置においては、技術の進歩により画像形成の高速化が図られており、このような画像形成の高速化に伴い画像形成装置本体から排出されるシートの排出速度も高速化している。そして、このように高速で排出されるシートを大量に整列、積載するため、従来の画像形成装置においては、シート積載装置を備えたものがある(特許文献1参照)。
【0003】
このようなシート積載装置としては、複数の排出口を備えると共に、各排出口に対応して、それぞれ互いに独立して昇降可能な積載トレイを設け、これら複数の積載トレイにシートを積載するようにしたものがある(特許文献1参照)。そして、積載トレイにシートを積載する場合、積載枚数が増えるに連れて積載トレイを下降させることにより、シートの積載枚数を増加することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−062907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような複数の積載トレイを設けることによりシートの積載枚数を増加させるようにした従来のシート積載装置において、装置の安定性を向上させるため、下方の積載トレイに、より多くのシートを積載するようにしている。そして、このように上方の積載トレイに比べて下方の積載トレイに、より多くのシートを積載できるようにすることによって、最大積載時のシート積載装置全体の重心位置が低く抑えられ、装置の安定性が向上する。
【0006】
しかし、このように下方の積載トレイに大量のシートを積載しようとすると、不安定となって積載性が低下する。このように、積載トレイに大量のシートを積載しようとすると、安定したシートの積載が困難になる。
【0007】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、大量のシートを安定して積載することのできるシート積載装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、シートを積載するシート積載装置において、上下方向に設けられ、シートを排出する複数の排出部と、前記複数の排出部に対応してそれぞれ独立して昇降可能に配置され、前記排出部から排出されたシートを積載する複数のシート積載部と、前記複数のシート積載部の間に配置され、前記複数のシート積載部のうちの下方のシート積載部に排出されたシートの排出方向と直交する幅方向の位置を整合する整合部と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明のように、昇降可能な複数のシート積載部の間に、複数のシート積載部のうちの下方のシート積載部に積載されたシートの幅方向の位置を順次整合する整合部を設けることにより、大量のシートを安定して積載することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るシート積載装置を備えた画像形成装置の一例である白黒/カラー複写機の構成を示す図。
【図2】上記シート積載装置の構成を説明する図。
【図3】上記シート積載装置に設けられたトレイ整合部の構成を説明する第1の図。
【図4】上記トレイ整合部の構成を説明する第2の図。
【図5】上記トレイ整合部の構成を説明する第3の図。
【図6】上記トレイ整合部の構成を説明する第4の図。
【図7】上記トレイ整合部の構成を説明する第5の図。
【図8】上記シート積載装置に設けられた上及び下トレイの昇降機構を説明する第1の図。
【図9】上記上及び下トレイの昇降機構を説明する第2の図。
【図10】上記上及び下トレイに設けられた上及び下トレイ紙有無検知センサの構成を説明する図。
【図11】上記白黒/カラー複写機の制御ブロック図。
【図12】上記シート積載装置を制御するシート積載装置制御部の制御ブロック図。
【図13】上記トレイ整合部に設けられた整合部材の退避位置制御を説明するフローチャート。
【図14】上記上トレイの位置と整合部材の退避位置との関係を示す図。
【図15】上記上トレイの下降に伴って整合部材が下降する様子を示す図。
【図16】本発明の第2の実施の形態に係るシート積載装置のトレイ整合部に設けられた整合部材の退避位置制御及び下トレイの位置制御を説明するフローチャート。
【図17】上記下トレイに積載されたシートを取り出す際の整合部材と、下トレイと、上トレイとの位置関係を示す図。
【図18】上記下トレイに積載されたシートを取り出す際の整合部材と、下トレイと、上トレイとの位置関係を示す他の図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るシート積載装置を備えた画像形成装置の一例である白黒/カラー複写機の構成を示す図である。図1において、100は白黒/カラー複写機、100Aは白黒/カラー複写機本体(以下、複写機本体という)である。
【0012】
複写機本体100Aは、画像形成するためのシートPを積載する給紙カセット101a,101b、電子写真プロセスを用いてシート上にトナー画像を形成する画像形成部100B、シートに形成されたトナー画像を定着させる定着部103等を備えている。また、複写機本体100Aの上面にはユーザが複写機本体100Aに対して各種入力/設定を行うため操作部601が、また複写機本体100Aの側方には、シート積載装置500が接続されている。なお、このシート積載装置500は、オプションとして使用されることがあり、複写機本体100Aは、単独でも使用できるようになっている。また、シート積載装置500と複写機本体100Aは一体であってもよい。630は複写機本体100A及びシート積載装置500の制御を司る制御部であるCPU回路部である。
【0013】
このような白黒/カラー複写機100において、画像形成時、まず画像形成部100Bに設けられたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの感光ドラム102a〜102d上に4色のトナー像を形成する。そして、このトナー像を給紙カセット101a,101bから供給されたシートに転写した後、定着部103によりトナー画像を定着する。なお、このようにトナー画像を定着した後、シートの片面に画像を形成するモードであれば、そのまま、シートを排出ローラ対104から、複写機本体100Aの側部に接続されたシート積載装置500に排出する。
【0014】
また、シートの両面に画像を形成するモードであれば、シートを定着部103から反転ローラ105に受け渡しし、この後、所定のタイミングで反転ローラ105を反転させ、シートを両面搬送ローラ106a〜106fの方向へ搬送する。そして、この後、再度、シートを画像形成部100Bに搬送し、裏面にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像を転写する。なお、このように裏面に4色のトナー像が転写されたシートは、再度定着部103に搬送されてトナー画像が定着され、この後、排出ローラ対104から排出され、シート積載装置500に搬送される。
【0015】
シート積載装置500は、複写機本体100Aから排出されたシートを順に取り込み、装置本体500Aの側面に設けられたシート積載部としての上トレイ515、下トレイ516のいずれかに積載するものである。これら2個のトレイ515,516は、状況により使い分けられ、コピー出力、プリンタ出力、サンプル出力、割り込み出力、スタックトレイオーバーフロー時の出力、ファンクション仕分け出力、ジョブ混載時出力等によってユーザが選択できるようになっている。
【0016】
そして、このシート積載装置500は、図2に示すように、シートを装置本体500Aの内部に取り込むための入口ローラ対501を備えており、複写機本体100Aから排紙されたシートは、入口ローラ対501に受け渡される。この後、入口ローラ対501により搬送されたシートは、搬送ローラ対502〜507からバッファローラ対508へと順次搬送される。そして、シートを上トレイ515に排出する場合は、不図示のソレノイド等の駆動ユニットにより、上パス切換部材509がイニシャル位置から切替えられる。これにより、シートは上排出ローラ510により、複写機本体100Aに上下方向に設けられた排出部である上排出口500Bから、上排出口500Bに対応した上トレイ515に排出される。
【0017】
また、シートを下トレイ516に排出する場合は、駆動ユニットの停止により上パス切換部材509がイニシャル位置に戻る。これにより、搬送されたシートは、上パス切換部材509により搬送ローラ対511〜513へと搬送された後、下排出ローラ514により排出部である下排出口500Cから、下排出口500Cに対応した下トレイ516に積載される。このように、複写機本体100Aから排出されたシートは、シート積載装置500により順に取り込まれ、上トレイ515、下トレイ516のいずれかに積載される。
【0018】
ところで、上トレイ515の上方には整合部である上トレイ整合部517が設けられており、この上トレイ整合部517により、上トレイ515に積載されたシートのシート排出方向と直交する幅方向の位置が整合される。また、下トレイ516の上方には整合部である下トレイ整合部518が設けられており、この下トレイ整合部518により、下トレイ516に積載されたシートの幅方向の位置が整合される。
【0019】
図3は、下トレイ516上に排出されたシートを整合する下トレイ整合部518の構成を説明する図である。下トレイ整合部518は、図3の(a)及び(b)に示すように、排出されたシートを整合する整合部材である整合部材519を備えている。なお、整合部材519は、後述する図5に示すように、シート積載装置500の幅方向両端側である奥側及び手前側にそれぞれ設けられている。
【0020】
この整合部材519は、第1整合支軸520により上下方向に回動自在に支持されると共に、第1整合支軸520に沿ってスライドするスライド部材521を介して第1整合支軸520に沿ってスライドする。なお、このスライド部材521には、回転止めとしての第2整合支軸522が挿通されており、この第2整合支軸522により、後述するように整合部材519が第1整合支軸520を中心として上下方向に回動する際、スライド部材521は回動が規制される。
【0021】
なお、図3において、523はスライド位置検知部材、525は第2スライド駆動伝達ベルトであり、第2スライド駆動伝達ベルト525は、図3の(c)に示すようにスライド部材521と、スライド位置検知部材523とにより挟持されている。そして、この第2スライド駆動伝達ベルト525が回転すると、スライド位置検知部材523とスライド部材521がスライドし、スライド部材521のスライドに伴って整合部材519がスライドする。なお、スライドしたスライド位置検知部材523を、後述する図5の(b)に示す奥整合部材HPセンサS1が検知することにより、整合部材519(スライド部材521)がスライドHP(ホームポジション)に移動したことを検知することができる。
【0022】
第2スライド駆動伝達ベルト525は、スライド駆動伝達プーリ526a,526bに巻き付けられている。なお、スライド駆動伝達プーリ526aは、図4に示すように段プーリとなっている。そして、このスライド駆動伝達プーリ526aには第2スライド駆動伝達ベルト525及び奥整合部材スライドモータM1により回転する第1スライド駆動伝達ベルト524が巻き付けられている。
【0023】
これにより、奥整合部材スライドモータM1が回転すると、この回転が第1スライド駆動伝達ベルト524、スライド駆動伝達プーリ526a、第2スライド駆動伝達ベルト525を介してスライド部材521へと伝わる。これにより、スライド部材521と一体に整合部材519が第1整合支軸520にガイドされながら幅方向(前奥方向)へと移動する。
【0024】
なお、図4に示すように、スライド駆動伝達プーリ526aはプーリ支板528にカシメ結合されているプーリ支軸527により支持され、第1整合支軸520及び第2整合支軸522はEリングによって両端がプーリ支板528に保持されている。そして、整合部材519、プーリ支板528等は図4のような状態でユニット化され、かつ図5の(a)に示すように、上ステイ529の奥側に取り付けられている。また、図5の(b)に示すように、奥整合部材スライドモータM1はスライド駆動モータ支板530を介して上ステイ529の奥側に取り付けられている。
【0025】
下トレイ整合部518は、上ステイ529の前側にも、同じ構成の整合部材519、プーリ支板528等のユニット、前整合部材スライドモータM2等が上ステイ529に取り付けられている。なお、図5の(b)において、S1はスライド位置検知部材523の位置を検知して奥側の整合部材519の位置を検知する奥整合部材HPセンサであり、この奥整合部材HPセンサS1は整合位置検知支板531と共に上ステイ529に取り付けられている。また、S2は前側の整合部材519の位置を検知する前整合部材HPセンサであり、この前整合部材HPセンサS2は、整合位置検知支板531と共に上ステイ529に取り付けられている。
【0026】
そして、この奥側と前側の整合部材519が対を成すと共に幅方向にスライドすることにより、下トレイ516上に排出されたシートの整合が行われる。例えば、下トレイ516上にシートが排出されると、奥側と前側の整合部材519を、例えばホームポジションから、シートサイズに応じた整合位置にスライド移動させることにより、シートの幅方向の位置が整合される。
【0027】
また、図6に示すように、スライド部材521の下部に形成されたガイド溝521a及び整合部材519には第3整合支軸532が挿通されている。ここで、この第3整合支軸532は両端が、整合部材昇降プーリ533a,533bの嵌合穴533hに嵌合しており、これにより整合部材昇降プーリ533a,533bが回転すると、これに伴って第3整合支軸532は上下方向に回動する。なお、整合部材昇降プーリ533も整合部材519と同様に第1整合支軸520に支持されている。
【0028】
そして、第1整合支軸520と整合部材昇降プーリ533a,533bは不図示の平行ピンにより係合しているため、整合部材昇降プーリ533a,533bは第1整合支軸520と同期して回転する。ここで、このように整合部材昇降プーリ533a,533bが同期して回転すると、第3整合支軸532はスライド部材521のガイド溝521aに沿って上下方向に移動し、これに伴い整合部材519が昇降する。このとき、既述したように、スライド部材521は第2整合支軸522により回動が規制されるので、整合部材519だけが昇降する。
【0029】
なお、図7のように、整合部材昇降プーリ533b,533bと、第2昇降プーリ534a,534bには、それぞれ駆動伝達ベルト535が巻き付けられている。なお、この第2昇降プーリ534a,534bは、昇降伝達軸536の両端に設けられており、昇降伝達軸536の回転と同期して回転する。また、この昇降伝達軸536には第3昇降プーリ537が設けられており、この第3昇降プーリ537には、整合部材昇降モータM3の駆動を伝達する駆動伝達ベルト538が巻き付けられている。
【0030】
これにより、整合部材昇降モータM3が回転すると、整合部材昇降モータM3の駆動が駆動伝達ベルト538、第3昇降プーリ537、昇降伝達軸536、第2昇降プーリ534a,534b、駆動伝達ベルト535に伝わる。さらに、整合部材昇降モータM3の駆動が駆動伝達ベルト535、整合部材昇降プーリ533b、第3整合支軸532を介して整合部材519へと伝わり、これにより一対の整合部材519が同期して昇降動作する。このように、本実施の形態では、整合部材昇降モータM3、駆動伝達ベルト538、昇降伝達軸536、駆動伝達ベルト535等により整合部材519を、後述する整合可能位置及び下排出ローラ514よりも上方の退避位置に移動させる移動部550が構成される。
【0031】
なお、奥側の整合部材昇降プーリ533aの近傍には、後述するように整合部材519が上昇した際、整合部材519が昇降HP(ホームポジション)に達したことを検出する整合部材昇降HPセンサS3が設けられている。また、既述した図6の(a)に示すように整合部材昇降プーリ533aには、整合部材昇降HPセンサS3をON/OFFさせるフラグ部533fが設けられている。これにより、整合部材昇降プーリ533a,533bが回転して一対の整合部材519が同期して昇降動作すると、整合部材昇降HPセンサS3がON/OFFする。そして、この整合部材昇降HPセンサS3のON/OFFにより、整合部材519の昇降位置を検出・制御することができる。
【0032】
そして、このように構成することにより、例えばシートを下トレイ516に幅方向において所定枚数ずつ位置をずらして積載する仕分け積載(オフセット積載)の際、整合部材519を上昇させ、後述する退避位置に移動させることができる。また、ジョブ終了時、ユーザが下トレイ516に積載されたシートを取り出す際、取り出し性を良くするために整合部材を上昇させて退避位置に移動させることができる。
【0033】
一方、積載部である上トレイ515及び下トレイ516は、シートが積載される際は、一旦、紙面の位置を検知することができる位置まで上昇し、シートが積載されるにつれて下降する。次に、このような上トレイ515及び下トレイ516を昇降させる昇降機構について説明する。これら上及び下トレイ515,516は、図8に示すように双方とも独立して上下方向に自走可能となるように、それぞれステッピングモータである上トレイ駆動モータM4、下トレイ駆動モータM5を有している。そして、シート積載装置500のフレーム570に対して上下方向に設けられたラック571に取り付けられる。
【0034】
ここで、上及び下トレイ駆動モータM4,M5は、ベースプレート572に取り付けられており、モータ軸上に圧入されているプーリ573aは、タイミングベルト573によってプーリ574に駆動を伝える。そして、プーリ574に平行ピンで継がる軸575は、同じく平行ピンで軸575に継がるラチェット576に駆動を伝え、ラチェット576はアイドラギア577に不図示のばねにより付勢されている。
【0035】
そして、アイドラギア577はギア578に噛合して駆動を伝え、ギア578は軸580の一端に固定されたギア579に噛合して駆動を伝える。なお、この軸580の他端には他のギア579が固定されており、ギア579の回転は軸580を介して他のギア579にも伝達され、これにより上及び下トレイ515,516は手前奥両方で駆動される。さらに、この2つのギア579はギア581を介してラック571に連結されている。ここで、上及び下トレイ515,516は片側に2個あるコロ582がコロ受けを兼ねるラック571に納まることで水平に保持されている。
【0036】
そして、このように構成することにより、上及び下トレイ駆動モータM4,M5の駆動が伝わることで、上及び下トレイ515,516は、図2の矢印Z方向に昇降可能となる。なお、上及び下トレイ515,516は、上及び下トレイ駆動モータM4,M5、アイドラギア577、これらを支持するベースプレート572、ベースプレート572上に取り付けられた不図示のシート支持板等が一体となってトレイユニットを構成している。
【0037】
ところで、上及び下トレイ515,516の紙面(最上面位置)を検知するため、図2に示すように不図示の発光部と受光部とを備えた光学センサである上及び下トレイ紙面検知センサS4,S5が設けられている。なお、紙面検知の際は、下方から上及び下トレイ515,516を上昇させるようにしている。そして、これらに積載されたシート、もしくは上及び下トレイ515,516の上面が上及び下トレイ紙面検知センサS4,S5の光軸を遮断した状態をホームポジションとしている。
【0038】
また、このように上及び下トレイ515,516をホームポジションに移動させた後、一旦上及び下トレイ515,516を下降させる。そして、この後、順次シートを排出し、やがて積載されたシートの上面が上及び下トレイ紙面検知センサS4,S5の光軸を遮断すると、光軸が現れるまで上及び下トレイ515,516を降下させる。なお、この後、例えば、上及び下トレイ515,516からシートが取り除かれると、再び光軸を遮断するまで、上及び下トレイ515,516を上昇させてホームポジションに移動させる。そして、このような動作を繰り返すことにより、上及び下トレイ515,516の位置を把握することができる。
【0039】
なお、図9において、S8(S9)は、検知部としての上(下)トレイエリア検知センサであり、上及び下トレイ515,516が、どのエリアに位置しているかを検知するものである。そして、この上トレイエリア検知センサS8により、例えば後述する図14に示すように、上トレイ515がどのエリアに位置しているかを検知することができる。上(下)トレイエリア検知センサS8(S9)は、ベースプレート572に取り付けられたセンサ取付板587に固定されており、上及び下トレイ515,516が昇降すると、上(下)トレイエリア検知センサS8(S9)も昇降する。
【0040】
そして、このようにエリア検知センサS8(S9)が昇降すると、フレーム570に取り付けられたエリアフラグ589により、エリア検知センサS8(S9)のON/OFFが切り替わり、これによりエリア位置が判断される。なお、本実施の形態においては、上(下)トレイエリア検知センサS8(S9)は複数配置されており、エリアフラグ589の形状も、上及び下トレイ515,516の昇降に伴ってONするセンサの数が決まるように形成されている。これにより、センサがONする数により、上及び下トレイ515,516が位置するエリアが判断される。
【0041】
また、図9において、S10(S11)は、上(下)トレイモータクロック検知センサであり、上及び下トレイ駆動モータM4,M5のクロックを検知するものである。そして、この上(下)トレイモータクロック検知センサS10(S11)からのクロック情報に基づき上及び下トレイ515,516の位置を検知することができる。なお、この上及び下トレイモータクロック検知センサS10(S11)は、ギア578の延長上に取り付けられた回転フラグ588のフラグ部を検知することによって上及び下トレイ駆動モータM4,M5モータのクロックをカウントする。
【0042】
さらに、図10に示すように、上及び下トレイ515,516には、積載されたシートの有無を検知する紙有無検知フラグ583が突出しており、この紙有無検知フラグ583は、紙有無検知板584を介してベースプレート572に取り付けられている。また、この紙有無検知フラグ583は、紙有無検知板584にカシメ締結されたフラグ回転軸585を回転中心として、矢印R方向に回動するようになっている。なお、この紙有無検知フラグ583は、上及び下トレイ上にシートが載置されていないとき、回転バネ586によって引かれて上及び下トレイ515,516から突出した状態となっている。この時、紙有無検知板584に取り付けられた上及び下トレイ上の積載シートの有無を検知するシート有無検知部である上及び下トレイ紙有無検知センサS6,S7はOFF状態となっている。
【0043】
一方、上及び下トレイ515,516上にシートが積載されると、シートの重さにより、紙有無検知フラグ583が下方回動し、これに伴い上及び下トレイ紙有無検知センサS6、S7がONする。つまり、上及び下トレイ紙有無検知センサS6,S7は、上及び下トレイ515,516上にシートが積載されるとOFFからONになる。
【0044】
図11は白黒/カラー複写機100の制御ブロック図である。図11に示すように、CPU回路部630は、CPU629、ROM631、RAM650を有している。CPU回路部630は、画像信号制御部634、プリンタ制御部635、シート積載装置制御部636、外部インターフェース637を制御している。CPU回路部630は、ROM631に格納されているプログラム、及び、操作部601の設定に従って制御する。RAM650は、制御データを一時的に保持する領域や、制御に伴う演算の作業領域として用いられる。
【0045】
プリンタ制御部635は複写機本体100Aを制御するものであり、シート積載装置制御部636はシート積載装置500を制御するものである。外部インターフェース637は、コンピュータ(PC)620からのインターフェースであり、プリントデータを画像に展開して画像信号制御部634へ出力する。そして、画像信号制御部634は画像情報をプリンタ制御部635へ出力し、プリンタ制御部635は画像情報を不図示の露光制御部へ入力する。
【0046】
図12は、シート積載装置制御部636の制御ブロック図である。なお、本実施の形態において、シート積載装置制御部636をシート積載装置500に搭載した構成について説明する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU回路部630と一体的に複写機本体100Aに設け、複写機本体側からシート積載装置500を制御するようにしてもよい。
【0047】
シート積載装置制御部636は、CPU701、RAM702、ROM703、I/O705、ネットワークインターフェース704、通信インターフェース706等で構成されている。I/O705は搬送制御部707、積載部制御部708への信号の入出力を司っている。ここで、積載部制御部708には、前及び奥整合部材スライドモータM1,M2、整合部材昇降モータM3、上及び下トレイ駆動モータM4、M5が接続されている。
【0048】
また、積載部制御部708には、前及び奥整合部材HPセンサS1,S2、整合部材昇降HPセンサS3、上及び下トレイ紙面検知センサS4,S5、上及び下トレイ紙有無検知センサS6,S7が接続される。さらに、積載部制御部708には、上及び下トレイエリア検知センサS8,S9、上及び下トレイモータクロック検知センサS10,S11が接続される。そして、これら各センサS1〜S11からの信号に基づき、モータM1〜M5を制御する。
【0049】
ここで、本実施の形態において、積載部制御部708は、上トレイ515の上限及び下限位置と、上トレイ紙面検知センサS4までのエリアのうち、上トレイ515がどのエリアに位置しているのかを検知するようにしている。そして、この検知結果に基づいて、整合部材519の退避位置を制御するようにしている。なお、本実施の形態においては、整合部材昇降モータM3を駆動する際のクロック数を制御することにより、整合部材519の退避位置制御を行うようにしている。
【0050】
次に、このような本実施の形態における整合部材519の退避位置制御について図13に示すフローチャートを用いて説明する。ユーザがシートを下トレイ516に積載するモードを選択すると、まず下トレイ駆動モータM5を駆動して下トレイ516を上昇させる(S801)。そして、上昇した下トレイ516又は積載シートが下トレイ紙面検知センサS5の光軸を遮断すると(S802のY)、シート積載装置制御部636は、このとき上トレイ515が、どこのエリアに位置しているかを把握(判断)する(S803)。なお、本実施の形態においては、このような上トレイ515の位置判断は、上トレイエリア検知センサS8からの信号と、上トレイモータクロック検知センサS10からの信号に基づいて行う。
【0051】
次に、前及び奥整合部材スライドモータM1,M2を駆動し、整合部材519をイニシャル動作させてスライドHP(ホームポジション)へ移動させる。ここで、整合部材519がスライドHPにスライドしたことは、奥側、手前側に設けられた前及び奥整合部材HPセンサS1,S2によって行われる。そして、前及び奥整合部材HPセンサS1,S2により整合部材519がスライドHPにスライドしたことを検出した後、前及び奥整合部材スライドモータM1,M2を駆動し、整合部材519をシートサイズに応じた幅方向の整合位置に移動させる(S804)。なお、この整合部材519の整合位置は、シートの幅方向の両端より、所定距離離れた位置である。
【0052】
次に、整合部材昇降モータM3を駆動し、整合部材519を上方回動させて昇降HPへ移動させる。そして、整合部材519が昇降HPに達し、これを整合部材昇降HPセンサS3が検知すると、整合部材昇降モータM3を駆動し、整合部材519を下降させ、整合可能位置に移動させる(S805)。なお、この整合可能位置は、整合部材519が下降した後、幅方向に移動すると、シートと当接する位置である。よって、このように整合部材519を整合可能位置に移動させることにより、この後、整合部材519が幅方向に移動すると、シートと当接してシート幅方向の整合が可能となる。
【0053】
ところで、このとき上トレイ515の位置によっては、整合部材519を昇降HPまで移動させると、整合部材519が上トレイ515と干渉する場合があるので、整合部材519の昇降HPへの移動は行わない場合がある。この場合は、整合部材519を昇降HPまで移動させることなく、整合部材519を整合可能位置に移動させる(S805)。
【0054】
次に、このように整合部材519を整合可能位置に移動した後、シートの搬送を開始する(S806)。そして、シート後端が下排出ローラ514を抜けて下トレイ516にシートが積載されると、シートサイズに応じた整合位置にある整合部材519を幅方向にスライドさせ(S807)、下トレイ516に積載されたシートの幅方向の整合を行う。この後、この動作を最終シートが下トレイ516に積載されるまで、シートが積載されるごとに繰り返す。
【0055】
次に、最終シートが積載され(S808のY)、最終シートに対する整合動作が終了すると、下トレイ紙面検知センサS5の光軸が遮断されている場合には、紙面位置を確認するため、下トレイ駆動モータM5を駆動して下トレイ516を下降させる(S809)。そして、下トレイ紙面検知センサS5の光軸が透過すると(S810のY)、下トレイ516を上昇させる(S811)。この後、上昇した下トレイ516又は積載シートが下トレイ紙面検知センサS5の光軸を遮断すると(S812のY)、このとき上トレイ515が、どこのエリアに位置しているかを再度把握(判断)する(S813)。
【0056】
なお、この処理は下トレイ516を上昇させるとき、上トレイ515の位置が移動している場合があるためである。例えば、上トレイ紙有無検知センサS6により上トレイ515上にシートが積載されていないことを検知した場合、上トレイ515が上限位置にあると判断できるので、この場合には整合部材519をホームポジションまで退避(上昇)させる。
【0057】
そして、この上トレイ515のエリア位置の判断結果に基づいて、シートの積載を再開する際、あるいはシートを取り出す際の、整合部材519の退避位置を制御する。例えば、上トレイ515が、図14の(a)に示すようにエリアE1の上方である上限位置に位置している場合(S815のY)、整合部材519を図14の(a)に示す退避位置であるホームポジションまで退避(上昇)させる(S831)。
【0058】
また、上トレイ515が、エリアE1の上方に位置しておらず(S815のN)、図14の(b)に示すエリアE1とエリアE2との間に位置している場合には(S832のY)、整合部材519を図14の(b)に示す中間退避位置へ退避させる(S833)。また、上トレイ515が、図14の(c)に示すようにエリアE1の上方に位置しておらず(S815のN)、エリアE2とエリアE3(下限位置)との間に位置している場合がある。この場合は(S832のN)、整合部材519を図14の(b)に示す下限退避位置へ退避させる(S834)。
【0059】
このように、上トレイ515の位置によって、整合部材519の退避位置を変えることで、上トレイ515の位置によらず、上トレイ515と整合部材519が干渉しないようにすることができる。また、下トレイ516上のシートの取り出す際も、整合部材519を上トレイ515の位置に応じた位置まで上昇させることができるので、シートの取り出し性を向上させることができる。
【0060】
一方、上トレイ515にシートを積載する場合は、上トレイ515は、シートが積載されるにつれて下降していく。なお、この上トレイ515にシートが排出される都度、上トレイ整合部517によりシートの幅方向の位置が規制される。また、この時、下トレイ整合部518の整合部材519は、例えば図2に示すホームポジションに退避している。そして、この後、シートPが順次積載され、これに伴って上トレイ515が、図15の(a)に示す整合部材519を押す位置まで下降すると、上トレイ515は、整合部材519に上方より当接する。
【0061】
ここで、既述したように、整合部材519が下降するように、第1整合支軸520と第3整合支軸532に支持され、第1整合支軸520を中心に回転可能に構成されている。これにより、この後、さらに上トレイ515が下降すると、図15の(b)及び(c)に示すように整合部材519は上トレイ515により押されながら下降していく。つまり、上トレイ515にシートPを積載する場合、上トレイ515が下降すると、整合部材519は整合部材昇降モータM3を駆動させることなく下降する。
【0062】
以上説明したように、昇降可能な上トレイ515と下トレイ516の間に、下トレイ516に積載されたシートの幅方向の位置を順次整合する下トレイ整合部518を設けることにより、大量のシートを安定して積載することができる。つまり、複数のシート積載部の間に下トレイ整合部518を配置し、複数のシート積載部のうちの下方のシート積載部に積載されたシートの幅方向の位置を順次整合することにより、大量のシートを安定して積載することができる。上述した実施の形態において、カールしたシートが大量に積載されたとしても、積載シートの傾斜による積載性の低下を抑制することができる。
【0063】
また、整合部材519の退避位置を、上トレイ515の位置に応じて変更することにより、整合部材519が上昇した際、上トレイ515に接触することがないようにすることができる。さらに、下トレイ516上のシートの取り出す際も、整合部材519を上トレイ515の位置に応じた位置まで上昇させることができるので、シートの取り出し性を向上させることができる。
【0064】
なお、本実施の形態においては、既述したように上トレイ515の位置判断は、上トレイエリア検知センサS8からの信号と、上トレイモータクロック検知センサS10からの信号に基づいて行うようにしている。しかし、既述したように、例えば上トレイ紙有無検知センサS6により上トレイ515上にシートが積載されていないことを検知した場合、上トレイ515が上限位置にあると判断できる。そして、この場合には整合部材519の上方への退避量(移動量)を最大とし、整合部材519をホームポジションまで退避させるようにする。このように、上トレイ紙有無検知センサS6の検知結果に基づいて整合部材519の退避位置を制御することができる。
【0065】
ところで、これまでの説明においては、下トレイ516にシートが排出された後、排出シートを取り出す際、整合部材519を上トレイ515の位置に応じた退避位置に上昇させることにより、シートの取り出し性を向上させる場合について説明した。しかし、本発明は、これに限らない。例えば、下トレイ516に排出されたシートを取り出す際、下トレイ516を下降させ、上トレイ515の位置に応じた退避位置に移動している整合部材519との間隔を広げることにより、シートの取り出し性を向上させるようにしても良い。
【0066】
次に、このような排出シートを取り出す際、下トレイ516を下降させるようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。図16は本実施の形態における整合部材519の退避位置制御及び下トレイの位置制御を説明するフローチャートである。
【0067】
ユーザがシートを下トレイ516に積載するモードを選択すると、まず下トレイ駆動モータM5を駆動して下トレイ516を上昇させる(S817)。そして、上昇した下トレイ516又は積載シートが下トレイ紙面検知センサS5の光軸を遮断すると(S818のY)、シート積載装置制御部636は、このとき上トレイ515が、どこのエリアに位置しているかを把握(判断)する。
【0068】
次に、前及び奥整合部材スライドモータM1,M2を駆動し、整合部材519をイニシャル動作させてスライドHPへ移動させる。ここで、整合部材519がスライドHPにスライドしたことは、前及び奥整合部材HPセンサS1,S2によって行われる。そして、このように前及び奥整合部材HPセンサS1,S2により整合部材519がスライドHPにスライドしたことを検出した後、前及び奥整合部材スライドモータM1,M2を駆動し、整合部材519をシートサイズに応じた整合位置に移動させる(S820)。
【0069】
次に、整合部材昇降モータM3を駆動し、整合部材519を上方回動させて昇降HPへ移動させる。そして、整合部材519が昇降HPに達し、これを整合部材昇降HPセンサS3が検知すると、整合部材昇降モータM3を駆動し、整合部材519を下降させ、整合可能位置に移動させる(S821)。なお、このとき上トレイ515の位置によっては、整合部材519を昇降HPまで移動させると、整合部材519が上トレイ515と干渉する場合があるので、整合部材519の昇降HPへの移動は行わない場合がある。この場合は、整合部材519を昇降HPまで移動させることなく、整合部材519を整合可能位置に移動させる(S821)。
【0070】
次に、このように整合部材519を整合可能位置へと移動した後、シートの搬送を開始する(S822)。そして、シート後端が下排出ローラ514を抜けて下トレイ516にシートが積載されると、シートサイズに応じた整合位置にある整合部材519を幅方向にスライドさせ(S825)、下トレイ516に積載されたシートの幅方向の整合を行う。この後、この動作を最終シートが下トレイ516に積載されるまで、シートが積載されるごとに繰り返す。
【0071】
次に、最終シートが積載され(S826のY)、最終シートに対する整合動作が終了すると、下トレイ紙面検知センサS5の光軸が遮断されている場合には、下トレイ駆動モータM5を駆動して下トレイ516を下降させる(S827)。そして、下トレイ紙面検知センサS5の光軸が透過すると(S828のY)、所定量下トレイ516を下降させ(S829)、この後、下トレイ516を停止させる(S830)。
【0072】
図17は、この時の下トレイ516の位置を示した図である。図17の(a)は、下トレイ516上に積載されるシートPを整合しながら積載している位置であり、ジョブが終了すると、下トレイ516は図17の(b)に示すように下トレイ紙面検知センサS5の光軸が透過した状態から所定量L下降する。
【0073】
そして、このようにジョブが終了した後、下トレイ516を所定量L下降させることにより、整合部材519と下トレイ516上のシートPが干渉しない位置関係となり、下トレイ516上のシートPの取り出し性が向上する。なお、このジョブ終了後の下トレイ516の下降量Xを、図18の(a)及び(b)に示すように上トレイ515の位置に応じた整合部材519の退避位置によって変えるようにしても良い。例えば整合部材519の退避位置が昇降HPよりも低い場合には、その分、下トレイ516の下降量を増やすようにしても良い。そして、このように整合部材519の退避位置に応じて下トレイ516の下降量を変更することにより、整合部材519の退避位置に拘らず一定のシート取り出し性を確保することができる。
【0074】
なお、これまでの説明においては、2つ(複数)のトレイ515,516を備えたシート積載装置500を例に説明したが、3つ以上のトレイ(シート積載部)を備えたシート積載装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0075】
100…白黒/カラー複写機、100A…白黒/カラー複写機本体、100B…画像形成部、500…シート積載装置、500A…装置本体、500B…上排出口、500C…下排出口、510…上排出ローラ、514…下排出ローラ、515…上トレイ、516…下トレイ、517…上トレイ整合部、518…下トレイ整合部、519…整合部材、550…移動部、630…CPU回路部、636シート積載装置制御部、S4,S5…上及び下トレイ紙面検知センサ、S6,S7…上及び下トレイ紙有無検知センサ、S8,S9…上及び下トレイエリア検知センサ、S10,S11…上及び下トレイモータクロック検知センサ、M3…整合部材昇降モータ、P…シート
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを積載するシート積載装置において、
上下方向に設けられ、シートを排出する複数の排出部と、
前記複数の排出部に対応してそれぞれ独立して昇降可能に配置され、前記排出部から排出されたシートを積載する複数のシート積載部と、
前記複数のシート積載部の間に配置され、前記複数のシート積載部のうちの下方のシート積載部に排出されたシートの排出方向と直交する幅方向の位置を整合する整合部と、
を備えたことを特徴とするシート積載装置。
【請求項2】
前記整合部を制御する制御部を備え、
前記整合部は、幅方向に移動して前記下方のシート積載部に積載されたシートの幅方向の位置を整合する整合部材、及びシートを整合する際、前記整合部材を幅方向の移動によるシートの整合が可能な整合可能位置に下方に移動させ、シートの整合の後、前記整合部材を前記整合可能位置から上方に移動させる移動部を備え、
前記制御部は、前記下方のシート積載部に積載されたシートを取り出す際、前記整合部材を前記整合可能位置よりも上方の退避位置に移動させるよう前記移動部を制御することを特徴とする請求項1記載のシート積載装置。
【請求項3】
前記下方のシート積載部との間に前記整合部が配置される前記複数のシート積載部のうちの上方のシート積載部の位置を検知する検知部を備え、
前記制御部は、前記整合部材を前記退避位置に移動させる際、前記整合部材が前記上方のシート積載部に接触することがないよう前記退避位置を、前記検知部が検知した前記上方のシート積載部の位置に応じて変更するよう前記移動部を制御することを特徴とする請求項2記載のシート積載装置。
【請求項4】
前記上方のシート積載部の積載シートの有無を検知するシート有無検知部を備え、
前記制御部は、前記シート有無検知部により前記上方のシート積載部に積載シートが無いことを検知すると前記整合部材の上方への移動量を最大にするよう前記移動部を制御することを特徴とする請求項2又は3に記載のシート積載装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記上方のシート積載部が下降して前記退避位置に移動した前記整合部材に当接した後、前記上方のシート積載部が前記整合部材と共に下降するよう前記上方のシート積載部と前記移動部を制御することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のシート積載装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記下方のシート積載部に積載されたシートを取り出す際、前記下方のシート積載部を下降させるよう前記下方のシート積載部を制御することを特徴とする請求項2記載のシート積載装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記下方のシート積載部を下降させる際、前記下方のシート積載部を前記整合部材の位置に応じた位置に下降させるよう前記下方のシート積載部を制御することを特徴とする請求項6記載のシート積載装置。
【請求項8】
シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で画像形成されたシートを積載する請求項1乃至7いずれか1項に記載のシート積載装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
シートを積載するシート積載装置において、
上下方向に設けられ、シートを排出する複数の排出部と、
前記複数の排出部に対応してそれぞれ独立して昇降可能に配置され、前記排出部から排出されたシートを積載する複数のシート積載部と、
前記複数のシート積載部の間に配置され、前記複数のシート積載部のうちの下方のシート積載部に排出されたシートの排出方向と直交する幅方向の位置を整合する整合部と、
を備えたことを特徴とするシート積載装置。
【請求項2】
前記整合部を制御する制御部を備え、
前記整合部は、幅方向に移動して前記下方のシート積載部に積載されたシートの幅方向の位置を整合する整合部材、及びシートを整合する際、前記整合部材を幅方向の移動によるシートの整合が可能な整合可能位置に下方に移動させ、シートの整合の後、前記整合部材を前記整合可能位置から上方に移動させる移動部を備え、
前記制御部は、前記下方のシート積載部に積載されたシートを取り出す際、前記整合部材を前記整合可能位置よりも上方の退避位置に移動させるよう前記移動部を制御することを特徴とする請求項1記載のシート積載装置。
【請求項3】
前記下方のシート積載部との間に前記整合部が配置される前記複数のシート積載部のうちの上方のシート積載部の位置を検知する検知部を備え、
前記制御部は、前記整合部材を前記退避位置に移動させる際、前記整合部材が前記上方のシート積載部に接触することがないよう前記退避位置を、前記検知部が検知した前記上方のシート積載部の位置に応じて変更するよう前記移動部を制御することを特徴とする請求項2記載のシート積載装置。
【請求項4】
前記上方のシート積載部の積載シートの有無を検知するシート有無検知部を備え、
前記制御部は、前記シート有無検知部により前記上方のシート積載部に積載シートが無いことを検知すると前記整合部材の上方への移動量を最大にするよう前記移動部を制御することを特徴とする請求項2又は3に記載のシート積載装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記上方のシート積載部が下降して前記退避位置に移動した前記整合部材に当接した後、前記上方のシート積載部が前記整合部材と共に下降するよう前記上方のシート積載部と前記移動部を制御することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のシート積載装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記下方のシート積載部に積載されたシートを取り出す際、前記下方のシート積載部を下降させるよう前記下方のシート積載部を制御することを特徴とする請求項2記載のシート積載装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記下方のシート積載部を下降させる際、前記下方のシート積載部を前記整合部材の位置に応じた位置に下降させるよう前記下方のシート積載部を制御することを特徴とする請求項6記載のシート積載装置。
【請求項8】
シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部で画像形成されたシートを積載する請求項1乃至7いずれか1項に記載のシート積載装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
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【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2013−49573(P2013−49573A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−156787(P2012−156787)
【出願日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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