説明

シールドコネクタ

【課題】接続信頼性が良好なシールドコネクタを提供する。
【解決手段】シールドコネクタ10は、相手導体と接続可能な導電性の内導体20と、内導体20を収容する絶縁性のハウジング40と、ハウジング40を収容し、かつその周囲を取り囲む導電性の外導体60と、コア線101及びその周りを覆うシールド層102を有するシールド電線100とを備える。外導体60にシールド層102が直接又は間接的に接続され、かつ、外導体60内で待ち受け状態にある内導体20にコア線101が接続される。外導体60には、内導体20とコア線101との接続部位200と対応する位置に、レーザ光を通すための孔66が貫通して形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールドコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来のシールドコネクタが開示されている。このものは、内導体端子と、内導体端子を収容する誘電体ハウジングと、誘電体ハウジングを収容し、その周りを取り囲む外導体シェルと、外導体シェルに連結され、かつシールド電線のシールド層と接続される外導体端子とを備えている。シールド電線は、保持部材を介して外導体端子側に保持されている。内導体端子は、外導体シェル内に収容された状態で、外導体シェルに外導体端子が連結されるに伴い、シールド電線の信号線と圧接接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−77593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の場合、例えば、外導体シェルと外導体端子との組み付け誤差が大きいと、信号線が内導体端子との正規の圧接位置からずれる可能性があり、接続信頼性が損なわれるおそれがあった。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、接続信頼性が良好なシールドコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、相手導体と接続可能な導電性の内導体と、前記内導体を収容する絶縁性のハウジングと、前記ハウジングを収容し、かつその周囲を取り囲む導電性の外導体と、コア線及びその周りを覆うシールド層を有するシールド電線とを備え、前記外導体に前記シールド層が接続され、かつ、前記外導体内で前記ハウジングに収容された前記内導体に前記コア線が接続されるシールドコネクタであって、前記外導体には、前記内導体と前記コア線との接続部位と対応する位置に、レーザ光を通すための孔が貫通して形成されているところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記外導体の前記孔と前記接続部位との間に空間があけられているところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のものにおいて、前記内導体及び前記コア線が複数設けられることにより、前記接続部位が複数個所に設置され、前記孔が各接続部位と対応する位置毎に形成されているところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1又は2に記載のものにおいて、前記内導体及び前記コア線が複数設けられることにより、前記接続部位が複数個所に設置され、前記孔が複数の前記接続部位にまたがって形成されているところに特徴を有する。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のものにおいて、前記内導体には前記コア線を支持する支持板が形成され、前記支持板には、前記接続部位と対応する位置に、前記コア線を前記孔へ近づける向きに突出する突起が形成されているところに特徴を有する。
【0011】
請求項6の発明は、請求項5に記載のものにおいて、前記内導体には、前記支持板と対向する位置に、対向板が形成され、前記対向板の端部には、前記コア線の先端部を前記内導体内に誘導するための誘導部が拡開して形成され、前記誘導部が、前記接続部位と前記孔との間にあけられた空間に臨むように配置され、前記内導体と前記コア線との接続位置では、前記コア線の中間部が前記突起によって前記孔側へ持ち上げられ、前記コア線の先端部が前記誘導部によって前記支持部側へ押し下げられているところに特徴を有する。
【0012】
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のものにおいて、前記コア線の中間部には、前記内導体に接続される芯線が露出しており、前記コア線の先端部には、前記芯線の周りを覆う被覆が残存しているところに特徴を有する。
【0013】
請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のものにおいて、前記外導体が、前記ハウジングを収容するメインシェルと、前記シールド層が接続されるカバーシェルとからなり、前記メインシェルと前記カバーシェルとが前記レーザ光を照射してなるレーザ溶接部によって接合されているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0014】
<請求項1の発明>
外導体に形成された孔を通してレーザ光を照射することにより、内導体とコア線との接続部位を溶接することが可能となる。つまり、外導体の組み付け誤差等に関わりなくレーザ溶接がなされるため、接続信頼性が向上する。なお、例えば、接続部位を半田で溶接する場合には、外導体に作業用の大きな孔を開けねばならず、孔を塞ぐ部材が必須となるが、本発明によれば、孔の開口径を小さくできるため、孔を塞ぐ部材が必ずしも必要とされない。
【0015】
<請求項2の発明>
外導体の孔と接続部位との間に空間があけられているため、接続部位に非接触状態で溶接作業を行える。また、孔から接続部位までの距離に基づいて孔の開口径を適宜寸法に調整できる。
【0016】
<請求項3の発明>
各接続部位と対応する位置毎に孔が形成されているため、外導体に占める孔全体の開口面積を小さくすることができ、シールド性能を良好に維持することができる。
【0017】
<請求項4の発明>
複数の接続部位にまたがって孔が形成されているため、孔を通して接続部位を視認することが可能となる。
【0018】
<請求項5の発明>
支持板にコア線を孔へ近づける向きに突出する突起が形成されているため、接続部位が突起によって確定され、内導体とコア線との接続信頼性がより高められる。
【0019】
<請求項6の発明>
コア線の中間部が突起によって孔側へ持ち上げられ、コア線の先端部が誘導部によって支持部側へ押し下げられているため、内導体とコア線との接続信頼性がよりいっそう高められる。また、コア線の中間部にレーザ光をスポット的に照射することができる。
【0020】
<請求項7の発明>
コア線の先端部には芯線の周りを覆う被覆が残存しているため、溶接時等に芯線がばらけるのが回避される。
【0021】
<請求項8の発明>
メインシェルとカバーシェルとがレーザ光を照射してなるレーザ溶接部によって接合されているため、耐ノイズ性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態1に係るシールドコネクタの断面図である。
【図2】シールドコネクタの側面図である。
【図3】シールドコネクタの底面図である。
【図4】シールドコネクタの平面図である。
【図5】メインシェルの平面図である。
【図6】図5のA−A線断面図である。
【図7】メインシェル、ハウジング、及び内導体の断面図である。
【図8】ハウジングの断面図である。
【図9】保持部材の平面図である。
【図10】内導体の断面図である。
【図11】カバーシェルの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図11によって説明する。本実施形態に係るシールドコネクタ10は、図示しない相手コネクタと嵌合可能とされ、図1に示すように、内導体20、ハウジング40、外導体60、シールド電線100、ホルダ110、及びスリーブ120を備えている。また、外導体60は、メインシェル61及びカバーシェル80からなる。なお、以下の説明において前後方向については図示しない相手コネクタに対する嵌合面側を前方とする。
【0024】
内導体20は金属製の板材を折り曲げて形成されたものであって、図10に示すように、前後方向に細長い角筒状の筒部21を有している。筒部21は、後述するコア線101の芯線104が載置される支持板22と、支持板22と対向して配置される対向板23とを有している。筒部21内には、支持板22の前端から後方へ折り返された形態の受け片24が形成され、かつ受け片24と対向する位置に、前方へ向けて突出する弾性接触片25が形成されている。相手コネクタとの嵌合時には、筒部21内に前方から図示しない相手端子金具のタブが挿入され、挿入されたタブが受け片24と弾性接触片25との間に弾性的に挟持接続されるようになっている。
【0025】
支持板22の後端部には、図10に示すように、対向板23の後端よりも後方へ突出する支持本体部26が形成されている。支持本体部26は、前方の支持板22より一段高く配置され、その中間部に、山型の突起27が上方への叩き出しによって形成されている。突起27の上方は開放されている。対向板23の後端部には、後方へ向けて上り勾配となる誘導部28が拡開して形成されている。誘導部28は、コア線101の先端部を筒部21内に誘い込むためのものであって、突起27より前方に配置されている。なお、内導体20は、コア線101の本数に応じて複数設けられている。
【0026】
シールド電線100は、図1に示すように、複数本のコア線101と、各コア線101の周りを一括して覆う編組からなるシールド層102と、シールド層102の外周面に被着される樹脂製のシース103とからなる。また、シース103には、金属製で円筒状のスリーブ120が外嵌されている。シールド電線100の前端部にはシース103の除去によってシールド層102が露出して配置され、露出したシールド層102が折り返されてスリーブ120の外周面に被せられている。また、シールド電線100の前端部には、シース103の前端から各コア線101が引き出されている。コア線101は、芯線104とその周りを覆う被覆105とからなる。コア線101の中間部には被覆105の除去によって芯線104が露出して配置され、内導体20との接続時には、この露出した芯線104が突起27と接触するようになっている。コア線101の前端部は、芯線104の周りを覆う残存被覆からなる先端被覆106とされている。
【0027】
ハウジング40は合成樹脂製であって、図8に示すように、扁平ブロック状のハウジング本体41を有している。ハウジング本体41には、複数のキャビティ42が幅方向に並んで形成されている。図7に示すように、各キャビティ42内には後方から内導体20が挿入される。各キャビティ42の前方には、内導体20を前止めする前壁43が形成され、前壁43にはタブの挿入孔44が貫通して形成されている。ハウジング本体41の後部には、各キャビティ42を断絶して、後方及び上方に向けて開放された形態の導入部45が形成されている。図7に示すように、ハウジング本体41のキャビティ42内に内導体20が挿入されると、内導体20の誘導部28及び突起27が導入部45内に配置されるようになっている。この場合、誘導部28は、キャビティ42の上端より上方に位置している。
【0028】
そして、導入部45は、図8に示すように、底壁46とその両側縁から立ち上がる一対の側壁47とを有している。底壁46は各キャビティ42の下面と段差なく連続しており、内導体20は底壁46に沿って各キャビティ42内に挿入される。底壁46の後端は両側壁47の後端より前方に控えており、導入部45の後端部には、底壁46の後端後方に、ホルダ110の収容空間48が形成されている。両側壁47には、収容空間48にてホルダ110を係止可能な一対の弾性係止部49が撓み可能に形成されている。弾性係止部49には、係止孔50が貫通して形成されている。
【0029】
ホルダ110は合成樹脂製であって、図9に示すように、複数の保持溝111が横並びで形成されている。各保持溝111は、ホールド可能な形状とされ、その内部に各コア線101が嵌合可能とされている。各コア線101は、ホルダ110の保持溝111内に上方から挿入され、これによって対応する内導体20に位置決め状態で整列される。ホルダ110の両側縁には、一対の係止突部112が形成されている。ホルダ110が導入部45の収容空間48内に挿入されると、弾性係止部49の撓み動作を伴った後、係止突部112が係止孔50に弾性的に嵌合され、これによってホルダ110がハウジング40に係止されるようになっている。
【0030】
メインシェル61は金属製の板材を折り曲げて形成されたものであって、図5及び図7に示すように、ハウジング40の周りを取り囲みつつハウジング40を収容保持する扁平角筒状のシェル本体62を有している。シェル本体62の上下両壁には、図6に示すように、ハウジング40を前止めする規制片63が折り曲げて形成され、シェル本体62の上壁には、ハウジング40を抜け止めする係止片64が切り起こして形成されている。また、シェル本体62の上壁には、係止片64より後方に、相手コネクタに係止されるロック突部65が切り起こして形成されている。
【0031】
さらに、シェル本体62の上壁には、図5に示すように、レーザ光を通すための複数の孔66が貫通して形成されている。各孔66は、円形をなし、ロック突部65の前方で横一列に並んで配置されている。詳細には各孔66は、図1に示すように、メインシェル61内でハウジング40に収容された各内導体20と各コア線101との接続部位200とその直上方で対向する位置毎に配置されている。各孔66と接続部位200との間には所定距離の空間があけられている。なお、各孔66は、シールドコネクタ10のシールド性能に影響を与えない範囲でその開口径が設定されている。
【0032】
メインシェル61の下壁の後端には、図3に示すように、カバーシェル80の係止爪85(後述する)を受ける一対の係止凹部67が形成されている。また、メインシェル61の上壁の後端には、図1及び図6に示すように、連結片68が後方へ突出して形成されている。連結片68の外側にはカバーシェル80が被着される。
【0033】
カバーシェル80は金属製の板材を折り曲げて形成されたものであって、図11に示すように、前部に矩形平板状の覆い部81が形成され、後部にオープンバレル状の圧着部82が形成されている。圧着部82は、覆い部81の後端から後方へ延びる基壁83と、基壁83の後部の両側縁から立ち上がる一対の圧着片84とからなる。基壁83には、シールド電線100が載置される。
【0034】
覆い部81の前端には、一対の係止爪85が突出して形成されている。また、覆い部81の両側縁には、一対の立上片86が起立して形成されている。ここで、カバーシェル80がメインシェル61に組み付けられると、図3に示すように、両係止爪85が係止凹部67に係止されるとともに、図1に示すように、両立上片86がメインシェル61の両側内面に沿って配置される。そして、同じく図1に示すように、両圧着片84が連結片68に外側から巻き付けられ、これによってシールド電線100がスリーブ120を介してカバーシェル80に圧着保持される。同時に、シールド電線100のシールド層102がカバーシェル80の圧着部82及びメインシェル61の連結片68に電気的に接続される。
【0035】
さて、本実施形態に係るシールドコネクタ10は適宜箇所でレーザ溶接がなされる。
まず、レーザ溶接に先立ち、シールドコネクタ10が組み上げられる。すると、図1に示すように、外導体60内にハウジング40が収容保持され、ハウジング40のキャビティ42内に内導体20が収容保持される。また、シールド電線100のコア線101が内導体20内に後方から挿入される。このとき、コア線101は、ホルダ110によって位置決めされることにより、対応する内導体20内に確実に挿入される。また、コア線101の挿入過程で、コア線101の先端被覆106が誘導部28の内面を摺動し、これによってコア線101の前端部が内導体20内に円滑に挿入される。そして、コア線101が内導体20内に正規挿入されると、コア線101の中間部における露出した芯線104が突起27により孔66側へ持ち上げられ、かつ先端被覆106は誘導部28によって支持板22側へ押し下げられる。これにより、コア線101の中間部が山型に屈曲させられ、芯線104が孔66側へ突出させられる。
【0036】
その後、内導体20の突起27とコア線101の芯線104との接続部位200に、孔66を通して上方からレーザ光が照射される。レーザ光は、孔66の開口径と孔66から接続部位200までの距離とに基づいて、その照射角度が規定される。こうしてレーザ光が照射されることにより、コア線101が内導体20に溶融接続される。結果、コア線101が内導体20に電気的に接続される。
また、メインシェル61とカバーシェル80との間にもレーザ溶接がなされる。具体的には、シールドコネクタ10を上下反転させた状態で、図3に示すように、メインシェル61の係止凹部67とカバーシェル80の係止爪85との間における2か所に、上方からレーザ光が照射されることによってレーザ溶接部300が形成される。また、図2及び図4に示すように、圧着部82と連結片68との間を含むシールドコネクタ10の上面側の複数個所にも、上方からレーザ光が照射されることによってレーザ溶接部301が形成される。こうしてメインシェル61とカバーシェル80とがレーザ溶接部300、301を介して互いに接合されることになる。なお、メインシェル61とカバーシェル80との間の電気的接続を補充してノイズ電流を確保する観点からすれば、圧着部82はそもそも抵抗が低いため、シールドコネクタ10の上面側におけるレーザ溶接部301を省略することも可能である。
【0037】
以上説明したように、本実施形態によれば、外導体60の孔66からレーザ光が照射されることにより、内導体20とコア線101とが互いに接続されるため、外導体60の組み付け誤差等に影響を受けることがなく、接続信頼性が向上する。この場合、例えば、接続部位200を半田で溶接すると、外導体60に作業用の大きな孔66を開けねばならず、孔66を塞ぐ部材が必須となるが、本実施形態によれば、孔66の開口径が小さいため、孔66を塞ぐ部材が省略される。
【0038】
また、外導体60の孔66と接続部位200との間に空間があけられているため、接続部位200に非接触状態で溶接作業を行える。そして、孔66から接続部位200までの距離に基づいて孔66の開口径を適宜寸法に調整できる。
【0039】
また、各接続部位200と対応する位置毎に孔66が形成されているため、外導体60に占める孔66全体の開口面積を小さくすることができ、シールド性能を良好に維持することができる。
【0040】
また、支持板22にコア線101を孔66へ近づける向きに突出する突起27が形成されているため、接続部位200が突起27によって確定され、内導体20とコア線101との接続信頼性がより高められる。
【0041】
また、コア線101の中間部における芯線104が突起27によって孔66側へ持ち上げられ、コア線101の先端部における先端被覆106が誘導部28によって支持部側へ押し下げられているため、内導体20とコア線101との接続信頼性がよりいっそう高められる。しかも、露出した芯線104にレーザ光をスポット的に照射することが可能となる。
【0042】
また、コア線101の先端部が被覆105が残存した先端被覆106とされているため、溶接時等に芯線104がばらけるのが回避される。さらに、メインシェル61とカバーシェル80とがレーザ光を照射してなるレーザ溶接部300、301によって接合されているため、ノイズ電流路としての低抵抗が確保され、耐ノイズ性が向上する。
【0043】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)内導体とコア線との各接続部位にまたがって孔が形成されていてもよい。こうすると、孔を通して接続部位を視認することが可能となる。
(2)孔がカバーシェル等で塞がる構成であってもよい。
(3)孔の形状は任意であり、例えば、孔は矩形状に開口するものであってもよい。
(4)メインシェルとカバーシェルとが一体となって外導体が形成されるものであってもよい。
【符号の説明】
【0044】
10…シールドコネクタ
20…内導体
22…支持板
23…対向板
27…突起
28…誘導部
40…ハウジング
60…外導体
61…メインシェル
66…孔
80…カバーシェル
100…シールド電線
101…コア線
102…シールド層
104…芯線
105…被覆
106…先端被覆
110…スリーブ
300、301…レーザ溶接部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手導体と接続可能な導電性の内導体と、
前記内導体を収容する絶縁性のハウジングと、
前記ハウジングを収容し、かつその周囲を取り囲む導電性の外導体と、
コア線及びその周りを覆うシールド層を有するシールド電線とを備え、
前記外導体に前記シールド層が接続され、かつ、前記外導体内で前記ハウジングに収容された前記内導体に前記コア線が接続されるシールドコネクタであって、
前記外導体には、前記内導体と前記コア線との接続部位と対応する位置に、レーザ光を通すための孔が貫通して形成されていることを特徴とするシールドコネクタ。
【請求項2】
前記外導体の前記孔と前記接続部位との間に空間があけられていることを特徴とする請求項1記載のシールドコネクタ。
【請求項3】
前記内導体及び前記コア線が複数設けられることにより、前記接続部位が複数個所に設置され、前記孔が各接続部位と対応する位置毎に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のシールドコネクタ。
【請求項4】
前記内導体及び前記コア線が複数設けられることにより、前記接続部位が複数個所に設置され、前記孔が複数の前記接続部位にまたがって形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のシールドコネクタ。
【請求項5】
前記内導体には前記コア線を支持する支持板が形成され、前記支持板には、前記接続部位と対応する位置に、前記コア線を前記孔へ近づける向きに突出する突起が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載のシールドコネクタ。
【請求項6】
前記内導体には、前記支持板と対向する位置に、対向板が形成され、前記対向板の端部には、前記コア線の先端部を前記内導体内に誘導するための誘導部が拡開して形成され、前記誘導部が、前記接続部位と前記孔との間にあけられた空間に臨むように配置され、前記内導体と前記コア線との接続位置では、前記コア線の中間部が前記突起によって前記孔側へ持ち上げられ、前記コア線の先端部が前記誘導部によって前記支持部側へ押し下げられていることを特徴とする請求項5記載のシールドコネクタ。
【請求項7】
前記コア線の中間部には、前記内導体に接続される芯線が露出しており、前記コア線の先端部には、前記芯線の周りを覆う被覆が残存していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載のシールドコネクタ。
【請求項8】
前記外導体が、前記ハウジングを収容するメインシェルと、前記シールド層が接続されるカバーシェルとからなり、前記メインシェルと前記カバーシェルとが前記レーザ光を照射してなるレーザ溶接部によって接合されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記載のシールドコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−221924(P2012−221924A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−90207(P2011−90207)
【出願日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】