説明

シール供給装置、そのシール供給方法およびそのシール供給システム

【課題】シール供給装置21A、21B、21Cからのシール片12の発行供給の順序を制御して、シール片12の貼り忘れや貼り間違いなどを防止可能なシール供給装置、そのシール供給方法およびそのシール供給システムを提供すること。
【解決手段】それぞれのシール供給装置21A、21B、21Cに識別番号を付しておくこと、および識別番号にもとづいてシール供給の順番(シール供給番)を設定しておくことに着目したもので、制御部は、シール供給装置21A、21B、21Cの識別番号を認識し、識別番号がシール片12のシール供給番である場合に移送部を駆動することにより剥離部においてシール片12を剥離するように制御することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシール供給装置、そのシール供給方法およびそのシール供給システムにかかるもので、とくに各種のデザインや情報を表示しているシールを剥離して供給するためのシール供給装置、そのシール供給方法およびそのシール供給システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からのシール供給装置、そのシール供給方法およびそのシール供給システムについて、図6および図7にもとづき概説する(特許文献1を参照)。
図6は、従来のシール供給システム1を示す概略斜視図であって、シール供給システム1は、複数機(たとえば図示の例では3機)のシール供給装置2を有し、それぞれのシール供給装置2をケーブル3により互いに信号送受信可能に接続している。
【0003】
図7は、それぞれのシール供給装置2の概略側面図であって、シール供給装置2は、装置ハウジング4と、シール連続体5の供給部6と、移送部7と、剥離部8と、検出部9と、制御部10と、を有する。
【0004】
シール連続体5は、帯状の台紙11に複数枚のシール片12が仮着されているもので、供給部6にロール状にこれを保持して、この供給部6からシール連続体5を移送路13に帯状の繰り出し可能とする。
シール片12には、商品説明や販売促進などに役立てるための任意のデザインあるいは固定情報をあらかじめ表示可能としている。
【0005】
移送部7は、シール連続体5の台紙11を巻き取る台紙巻取りローラー14を有し、剥離部8において台紙11のみを転向してシール片12を台紙11から剥離可能とする。
なお、台紙巻取りローラー14とは別に、移送路13の上流側に一対の移送ローラー15(図7中、仮想線)を設けてシール連続体5を移送可能とすることもできる。
【0006】
剥離部8は、剥離板16を有し、上述のように剥離板16において台紙11のみを台紙巻取りローラー14方向に転向可能とし、移送部7によるシール連続体5の移送にともなって台紙11からシール片12を剥離する。
剥離されたシール片12は、装置ハウジング4のシール発行口17から装置ハウジング4の外部に発行供給される
【0007】
検出部9は、透過型または反射型など任意のタイプの光学的センサーからなるシールセンサー18を有し、剥離部8において剥離されてくるシール片12を検出する。
【0008】
制御部10は、検出部9および移送部7を制御する。
なお、検出部9の上流側に任意の方式による印字部19を設けて、シール片12上に任意の可変情報を印字可能とすることもできる。
【0009】
こうした構成のシール供給システム1およびシール供給装置2において、それぞれのシール供給装置2からシール片12を一枚ずつ発行供給し、被貼付け体M(たとえば商品)などの所定領域に貼り付ける。
ただし、従来のシール供給システム1では、それぞれのシール供給装置2が発行したシール片12をすべて取り除いた時点でつぎのセット(図示の例では3枚セット)のシール片12を同時にシール発行口17から供給するものである。
【0010】
しかしながら、被貼付け体Mに貼り付ける作業者が、それぞれのシール供給装置2から取り除いてゆくシール片12の貼付け順番あるいは貼付け位置を間違えたり、あるいは貼り忘れたりするという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2005−104666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、シール供給装置からのシール片の発行供給の順序を制御可能なシール供給装置、そのシール供給方法およびそのシール供給システムを提供することを課題とする。
【0013】
また本発明は、シール片の貼り忘れや貼り間違いなどを防止可能なシール供給装置、そのシール供給方法およびそのシール供給システムを提供することを課題とする。
【0014】
また本発明は、作業者が被貼付け体に貼り付ける作業の順番を示すようにシール片を供給可能なシール供給装置、そのシール供給方法およびそのシール供給システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
すなわち本発明は、それぞれのシール供給装置に識別番号を付しておくこと、およびこの識別番号にもとづいてシール供給の順番(シール供給番)を設定しておくことに着目したもので、第一の発明は、帯状の台紙に複数枚のシール片が仮着されているシール連続体の供給部と、この供給部からこのシール連続体を移送路において移送する移送部と、この移送部による上記シール連続体の移送にともなって上記台紙から上記シール片を剥離する剥離部と、この剥離部において剥離された上記シール片を検出する検出部と、この検出部および上記移送部を制御する制御部と、を有するシール供給装置であって、上記制御部は、当該シール供給装置の識別番号を認識し、この識別番号が上記シール片のシール供給番である場合に上記移送部を駆動することにより上記剥離部において上記シール片を剥離するように制御することを特徴とするシール供給装置である。
【0016】
第二の発明は、帯状の台紙に複数枚のシール片が仮着されているシール連続体の供給部と、この供給部からこのシール連続体を移送路において移送する移送部と、この移送部による上記シール連続体の移送にともなって上記台紙から上記シール片を剥離する剥離部と、この剥離部において剥離された上記シール片を検出する検出部と、この検出部および上記移送部を制御する制御部と、を有するシール供給装置のシール供給方法であって、上記制御部は、上記シール供給装置の識別番号を認識し、この識別番号が上記シール片のシール供給番である場合に上記移送部を駆動することにより上記剥離部において上記シール片を剥離するように制御することを特徴とするシール供給装置のシール供給方法である。
【0017】
第三の発明は、帯状の台紙に複数枚のシール片が仮着されているシール連続体の供給部と、この供給部からこのシール連続体を移送路において移送する移送部と、この移送部による上記シール連続体の移送にともなって上記台紙から上記シール片を剥離する剥離部と、この剥離部において剥離された上記シール片を検出する検出部と、この検出部および上記移送部を制御する制御部と、を有するシール供給装置を複数機備えたシール供給装置のシール供給システムであって、上記シール供給装置を互いに信号送受信可能に接続するとともに、上記シール供給装置は、それぞれの上記剥離部において剥離された上記シール片が取り除かれたタイミングで出力されるステータス信号を互いに入出力可能とし、上記シール供給装置のそれぞれの識別番号を認識するとともに、この識別番号にもとづき上記シール供給装置のシール供給番を判断し、上記シール供給装置が上記シール片の上記シール供給番である場合に、上記ステータス信号にもとづき、上記移送部を駆動することにより上記剥離部において上記シール片を剥離するように制御することを特徴とするシール供給装置のシール供給システムである。
【0018】
上記制御部は、上記剥離部において剥離された上記シール片が取り除かれたタイミングで、そのステータス信号を出力可能であることができる。
【0019】
上記制御部は、上記ステータス信号にもとづき、上記移送部による上記シール連続体の移送を開始することができる。
【0020】
上記シール供給番は、上記識別番号にもとづきこれを設定していることができる。
【0021】
上記検出部からのシール検出信号を入出力するためのシール検出信号入出力端子を備えていることができる。
【0022】
上記ステータス信号を入出力するためのステータス入出力端子を備えていることができる。
【0023】
上記識別番号を入力するための識別番号入力部を備えていることができる。
【0024】
上記制御部は、上記剥離部において剥離された上記シール片が取り除かれたタイミングで、つぎの上記シール片を上記剥離部において剥離可能とすることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によるシール供給装置、そのシール供給方法およびそのシール供給システムにおいては、シール供給装置の識別番号にもとづいてシール供給の順番(シール供給番)を設定し、それぞれのシール供給装置からシール片を順次発行して供給するようにしたので、それぞれのシール供給装置からは一枚ずつのシール片を供給することになり、貼付け作業者は、供給されてきたシール片を順に取り除いて被貼付け体に貼り付けてゆけばよく、貼り間違いや貼り忘れを回避することができる。
【0026】
とくに第一の発明のシール供給装置によれば、シール供給装置の識別番号を認識し、この識別番号がそのシール供給装置からのシール片のシール供給番である場合に移送部を駆動することにより剥離部においてシール片を剥離するようにしたので、貼付け作業者は、供給されてきたシール片を順に取り除けばよく、貼り間違いや貼り忘れを回避することができる。
【0027】
とくに第二の発明のシール供給装置のシール供給方法によれば、シール供給装置の識別番号を認識し、この識別番号がシール片のシール供給番である場合に移送部を駆動することにより剥離部においてシール片を剥離するようにしたので、貼付け作業者は、供給されてきたシール片を順に取り除けばよく、貼り間違いや貼り忘れを回避することができる。
【0028】
とくに第三の発明のシール供給装置のシール供給システムによれば、シール供給装置を互いに信号送受信可能に接続するとともに、シール供給装置は、それぞれの剥離部において剥離されたシール片が取り除かれたタイミングで出力されるステータス信号を互いに入出力可能とし、シール供給装置の識別番号にもとづきシール供給装置のシール供給番を判断し、ステータス信号にもとづき移送部を駆動することにより剥離部においてシール片を剥離するようにしたので、それぞれのシール供給装置からシール片を貼付けの順番に合わせて供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施例によるシール供給装置21およびそのシール供給システム20の概略説明図である。
【図2】同、それぞれのシール供給装置21(第1のシール供給装置21A(親機)、第2のシール供給装置21B(第1の子機)、第3のシール供給装置21C(第2の子機))の結線状態を示す説明図である。
【図3】同、シール供給装置21A、21B、21Cにおけるシール片12の発行および除去のタイミングを示すタイミングチャート図である。
【図4】同、それぞれのシール供給装置21A、21B、21Cにおけるシール片12の発行供給の順序を説明するための説明図であって、図4(1)は、シール供給装置21Aからシール片12が発行供給された状態の要部平面図、図4(2)は、シール供給装置21Bからシール片12が発行供給された状態の要部平面図、図4(3)は、シール供給装置21Cからシール片12が発行供給された状態の要部平面図、図4(4)は、シール供給装置21Aからつぎのセットのシール片12が発行供給された状態の要部平面図である。
【図5】同、シール供給システム20およびシール供給装置21A、21B、21Cの動作を説明するフローチャート図である。
【図6】従来のシール供給システム1を示す概略斜視図である。
【図7】同、それぞれのシール供給装置2の概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は、シール供給装置からのシール片の供給に順序をつけるようにしたので、簡便かつ確実なシール片の貼付け作業を実現することができるシール供給装置、そのシール供給方法およびそのシール供給システムを実現した。
【実施例】
【0031】
つぎに本発明の実施例によるシール供給装置21、そのシール供給方法およびそのシール供給システム20を図1ないし図5にもとづき説明する。ただし、図6および図7と同様の部分には同一符号を付し、その詳述はこれを省略する。
図1は、シール供給システム20の概略説明図、図2は、それぞれのシール供給装置21(第1のシール供給装置21A(親機)、第2のシール供給装置21B(第1の子機)、第3のシール供給装置21C(第2の子機))の結線状態を示す説明図である。
シール供給システム20は、ケーブル(第1のケーブル22、第2のケーブル23、第3のケーブル24)により、それぞれのシール供給装置21A、21B、21Cを互いに信号送受信可能に接続している。
【0032】
それぞれのシール供給装置21(第1のシール供給装置21A、第2のシール供給装置21B、第3のシール供給装置21C)は、シール供給装置としての基本的構造は前記シール供給装置2(図7)と同様であるが、第1のケーブル22、第2のケーブル23および第3のケーブル24との結線端子、および後述する識別番号が異なる。
【0033】
すなわち、第1のケーブル22、第2のケーブル23および第3のケーブル24により、シール供給装置21A、21B、21Cを互いに信号送受信可能に接続している。
まず、第1のケーブル22、第2のケーブル23および第3のケーブル24の結線端子には、それぞれのシール供給装置21A、21B、21Cの識別番号を入力するための識別番号入力部25を備えている。
識別番号入力部25は、たとえばディップスイッチによりこれを構成してあり、シール供給装置21Aの識別番号はたとえば「HH」(すなわち、「11」)に、シール供給装置21Bの識別番号はたとえば「HL」(すなわち、「10」)に、シール供給装置21Cの識別番号はたとえば「LH」(すなわち、「01」)にそれぞれ設定して、互いに識別可能としている。
【0034】
なお識別番号入力部25の構成としては、ディップスイッチ以外にも任意のキーボードあるいはタッチパネル(いずれも図示せず)による入力方式を採用することもできる。
さらにこの識別番号の順にシール片12を発行供給するように、ディップスイッチ、キーボードあるいはタッチパネルなどにより制御部10にあらかじめ設定しておくものである。たとえば、第1のシール供給装置21A(親機)、第2のシール供給装置21B(第1の子機)、第3のシール供給装置21C(第2の子機)の順にシール片12を一枚ずつ供給するように設定しておく。
【0035】
さらに第1のケーブル22、第2のケーブル23および第3のケーブル24の結線端子には、それぞれのシール供給装置21A、21B、21Cについてシール検出信号入出力端子26およびステータス信号入出力端子27を備えている。
【0036】
シール検出信号入出力端子26は、前記シールセンサー18によるシール片12の検出信号であって検出部9からのシール片12の剥離の状態および剥離されたシール片12がそれぞれのシール供給装置21A、21B、21Cから取り除かれたか否かの状態を示す信号(シール検出信号)を、第1のケーブル22、第2のケーブル23および第3のケーブル24を介してそれぞれのシール供給装置21A、21B、21Cに互いに送受信(入出力)するための端子である。
【0037】
ステータス信号入出力端子27は、上記シール検出信号にもとづきそれぞれのシール供給装置21A、21B、21Cの状態すなわち、シール供給装置21A、シール供給装置21Bあるいはシール供給装置21Cにおいて発行されたシール片12が取り除かれた状態にあることを示す信号(ステータス信号)を互いに送受信(入出力)するための端子である。
【0038】
図2に示すように、それぞれのシール検出信号入出力端子26およびステータス信号入出力端子27が、あるシール供給装置21A、21B、21Cについて他のシール供給装置21A、21B、21Cからの信号の二個の入力端子および単一の出力端子を設けている。
具体的には、それぞれのシール供給装置21A、21B、21Cには、シール検出信号入出力端子26として、自機以外の他の二機のシール供給装置21からのステータス信号を受ける二個の入力端子STS−IN1、STS−IN2、および自機からのステータス信号を他の二機のシール供給装置21に送る単一の出力端子STS−OUTを設けている。
また、ステータス信号入出力端子27として、自機以外の他の二機のシール供給装置21からのシール検出信号を受ける二個の入力端子DIS−IN1、DIS−IN2、および自機からのシール検出信号を他の二機のシール供給装置21に送る単一の出力端子DIS−OUTを設けている。
【0039】
図3は、シール供給装置21A、21B、21Cにおけるシール片12の発行および除去のタイミングを示すタイミングチャート図である。
それぞれの制御部10は、それぞれのシール供給装置21の識別番号を認識し、この識別番号がシール片12のシール供給番(シール片12を発行供給する順番)である場合にその移送部7を駆動することにより剥離部8においてシール片12を剥離するように制御する。
一般的なシール供給番としては、親機(シール供給装置21A)が一番と設定してあれば、電源をオンとすると、親機がその識別番号を認識し、まずシール供給装置21Aが移送部7を駆動開始し、剥離部8において台紙11からシール片12を剥離し、検出部9のシールセンサー18がこのシール片12を検出する。
親機の制御部10は、剥離部8において剥離されたシール片12が作業者により取り除かれたタイミングで、そのステータス信号をシール検出信号入出力端子26からシール供給装置21B、21Cに出力する。
【0040】
ついで第1の子機(シール供給装置21B)の制御部10は、親機のステータス信号にもとづき、移送部7によるシール連続体5の移送を開始する。
なお制御部10は、剥離部8において剥離されたシール片12が取り除かれたタイミングで、つぎの供給番がくればつぎのシール片12を剥離部8において剥離可能とする。
シール供給装置21Aにおけるシール片12が除去されたことを検出したタイミングで、シール供給装置21Aからのステータス信号が出力されると、シール供給装置21Bの移送部7が駆動開始され、シール供給装置21Aと同様にシール片12の剥離発行が行われる。
以下同様にして、シール供給装置21Cにおいてもシール片12が順次、剥離発行されてゆく。
【0041】
すなわち、シール供給装置21Cにおけるシール片12が取り除かれたタイミングで、シール供給装置21Aからのつぎのセットのシール片12の剥離発行が開始されるとともに、シール供給装置21Aからはカウンター信号が出力されて、シール供給装置21A、21B、21Cによる一セットのシール片12が発行されたことがカウントされ、設定した発行予定セット数のシール片12が発行されるまでカウントする。
【0042】
図4は、それぞれのシール供給装置21A、21B、21Cにおけるシール片12の発行供給の順序を説明するための説明図であって、図4(1)は、シール供給装置21Aからシール片12が発行供給された状態の要部平面図、図4(2)は、シール供給装置21Bからシール片12が発行供給された状態の要部平面図、図4(3)は、シール供給装置21Cからシール片12が発行供給された状態の要部平面図、図4(4)は、シール供給装置21Aからつぎのセットのシール片12が発行供給された状態の要部平面図である。
【0043】
こうした構成のシール供給システム20およびシール供給装置21A、21B、21Cにおける動作について説明する。
図5は、シール供給システム20およびシール供給装置21A、21B、21Cの動作を説明するフローチャート図であって、電源をオンとすると、ステップS1においてそれぞれのシール供給装置21A、21B、21Cにおける制御部10は、それぞれの識別番号を認識し、チェックする。
【0044】
ステップS2において、それぞれの自機(シール供給装置21A、21B、21Cのいずれか)にシール片12があるか否かを判断する。
すなわち、剥離する順序は親機であるシール供給装置21Aからではあるが、前回の作業の途中で電源をオフとした場合には、作業の再開にあたって、まず自機(シール供給装置21A、21B、21Cのいずれか)にシール片12があるか否かを判断する。
【0045】
ステップS2においてシール片12がなければ、ステップS3において、自機がシール片12の発行供給の順番(供給番)であるか否かを判断し、供給番であれば、ステップS4においてシール連続体5の移送を開始することにより台紙11からのシール片12の剥離を開始する。
【0046】
ついで、ステップS5において、自機にシール片12があるか否かを判断する。シール片12があればこのシール片12を作業者が取り除くまで待機する。シール片12がなければ、作業者がシール片12を取り除いたと判断してステップS6においてステータス信号のパルスを出力してステップS3に戻る。
【0047】
なお、ステップS2において自機(シール供給装置21A、21B、21Cのいずれか)にシール片12がある場合には、ステップS5において、このシール片12を作業者が取り除くまで待機する。
【0048】
かくして、本発明によるシール供給システム20においては、シール供給装置21A、21B、21Cは、それぞれの剥離部8において剥離されたシール片12が取り除かれたタイミングで出力されるステータス信号を互いに入出力可能とし、シール供給装置21A、21B、21Cそれぞれの識別番号にもとづきシール供給番を判断し、あるシール供給装置21A、21B、21Cがシール片12のシール供給番である場合に、前の供給番のシール供給装置21からのステータス信号にもとづき、移送部7を駆動することにより剥離部8においてシール片12を剥離するように制御しているので、それぞれのシール供給装置21A、21B、21Cから順番にシール片12を発行供給することができ、作業者は供給されてきたシール片12を順に取り除いて被貼付け体Mの必要部位にこれを貼り付ければよく、作業性良好であるとともに、貼り間違いや貼り忘れを防止することができる。
【符号の説明】
【0049】
1 シール供給システム(従来、図6)
2 シール供給装置(従来、図6、図7)
3 ケーブル
4 装置ハウジング
5 シール連続体
6 供給部
7 移送部
8 剥離部
9 検出部
10 制御部
11 帯状の台紙
12 シール片
13 移送路
14 台紙巻取りローラー
15 移送ローラー
16 剥離板
17 シール発行口
18 シールセンサー
19 印字部
20 シール供給システム(実施例、図1)
21(21A、21B、21C) シール供給装置(実施例)
22 第1のケーブル
23 第2のケーブル
24 第3のケーブル
25 識別番号入力部
26 シール検出信号入出力端子
27 ステータス信号入出力端子
M 被貼付け体(図6)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の台紙に複数枚のシール片が仮着されているシール連続体の供給部と、
この供給部からこのシール連続体を移送路において移送する移送部と、
この移送部による前記シール連続体の移送にともなって前記台紙から前記シール片を剥離する剥離部と、
この剥離部において剥離された前記シール片を検出する検出部と、
この検出部および前記移送部を制御する制御部と、を有するシール供給装置であって、
前記制御部は、
当該シール供給装置の識別番号を認識し、この識別番号が前記シール片のシール供給番である場合に前記移送部を駆動することにより前記剥離部において前記シール片を剥離するように制御することを特徴とするシール供給装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記剥離部において剥離された前記シール片が取り除かれたタイミングで、そのステータス信号を出力可能であることを特徴とする請求項1記載のシール供給装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記ステータス信号にもとづき、前記移送部による前記シール連続体の移送を開始することを特徴とする請求項2記載のシール供給装置。
【請求項4】
前記シール供給番は、前記識別番号にもとづきこれを設定していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のシール供給装置。
【請求項5】
前記検出部からのシール検出信号を入出力するためのシール検出信号入出力端子を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のシール供給装置。
【請求項6】
前記ステータス信号を入出力するためのステータス入出力端子を備えていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のシール供給装置。
【請求項7】
前記識別番号を入力するための識別番号入力部を備えていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のシール供給装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記剥離部において剥離された前記シール片が取り除かれたタイミングで、つぎの前記シール片を前記剥離部において剥離可能とすることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のシール供給装置。
【請求項9】
帯状の台紙に複数枚のシール片が仮着されているシール連続体の供給部と、
この供給部からこのシール連続体を移送路において移送する移送部と、
この移送部による前記シール連続体の移送にともなって前記台紙から前記シール片を剥離する剥離部と、
この剥離部において剥離された前記シール片を検出する検出部と、
この検出部および前記移送部を制御する制御部と、を有するシール供給装置のシール供給方法であって、
前記制御部は、
前記シール供給装置の識別番号を認識し、この識別番号が前記シール片のシール供給番である場合に前記移送部を駆動することにより前記剥離部において前記シール片を剥離するように制御することを特徴とするシール供給装置のシール供給方法。
【請求項10】
帯状の台紙に複数枚のシール片が仮着されているシール連続体の供給部と、
この供給部からこのシール連続体を移送路において移送する移送部と、
この移送部による前記シール連続体の移送にともなって前記台紙から前記シール片を剥離する剥離部と、
この剥離部において剥離された前記シール片を検出する検出部と、
この検出部および前記移送部を制御する制御部と、を有するシール供給装置を複数機備えたシール供給装置のシール供給システムであって、
前記シール供給装置を互いに信号送受信可能に接続するとともに、
前記シール供給装置は、それぞれの前記剥離部において剥離された前記シール片が取り除かれたタイミングで出力されるステータス信号を互いに入出力可能とし、
前記シール供給装置のそれぞれの識別番号を認識するとともに、この識別番号にもとづき前記シール供給装置のシール供給番を判断し、
前記シール供給装置が前記シール片の前記シール供給番である場合に、
前記ステータス信号にもとづき、前記移送部を駆動することにより前記剥離部において前記シール片を剥離するように制御することを特徴とするシール供給装置のシール供給システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−188129(P2012−188129A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−51657(P2011−51657)
【出願日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(307010993)株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】(000130581)サトーホールディングス株式会社 (1,153)
【Fターム(参考)】