説明

ジェミナル((ジフルオロシクロアルキル)メチル)アミンの製造方法

本発明は、式II、ここで、R1、n、m及びpは明細書で定義される、の化合物を製造する方法に関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジフルオロ化合物を製造する方法、特にアミノ基を含有するジフルオロ化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アミノ基を含有するジフルオロ化合物は、治療効果を有する化合物の合成に有用な中間体である。PCT国際特許公報第2004/108688号は、アミノ基含有のこれらの化合物の1つである、[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メチル]アミンを製造する方法を記載している。しかしながら、これらの化合物を製造する改良法は、依然として望まれている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つの態様において、本発明は、化合物の製造方法であって、式I:
【化1】

ここで、
1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−OH及びアミノから選択され;
n、m及びpは、独立に、0、1及び2から選択される;
の化合物を(ジアルキルアミノ)硫黄トリフルオリドと反応させて、第1の生成物を生成する第1の工程を含む方法を提供する。
【0004】
本明細書で使用される、単独で、又は接頭辞として使われる用語「Cm-n」若しくは「Cm-n基」は、m〜n個の炭素原子を有するいずれかの基を意味する。
【0005】
単独で、又は接尾辞若しくは接頭辞として使われる用語「炭化水素」は、14個までの炭素原子及び水素原子のみを有するいずれかの構造を意味する。
【0006】
単独で、又は接尾辞若しくは接頭辞として使われる用語「炭化水素基」又は「ヒドロカルビル」は、炭化水素から1つ又はそれ以上の水素原子を除去して得られるいずれかの構造を意味する。
【0007】
単独で、又は接尾辞若しくは接頭辞として使われる用語「アルキル」は、1個〜約12個の炭素原子を有する、飽和で、一価の直鎖状又は分枝鎖状の炭化水素基を意味する。アルキルの説明のための実例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−3−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル及びヘキシルの様なC1-6アルキル、及びヘプチル及びオクチルの様なより長いアルキル基が挙げられるが、それらに限定されない。アルキルは、無置換又は1つ若しくは2つの好適な置換基で置換されることもあり得る。
【0008】
単独で、又は接尾辞若しくは接頭辞として使われる用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有し、そして少なくとも2個から約12個までの炭素原子を含む、一価の直鎖状又は分枝鎖状の炭化水素基を意味する。アルケニルの二重結合は、他の不飽和の基に対して、非共役又は共役であっても良い。好適なアルケニル基としては、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、2−エチルヘキセニル、2−プロピル−2−ブテニル、4−(2−メチル−3−ブテン)−ペンテニルの様なC2-6アルケニル基が挙げられるが、それらに限定されない。アルケニルは無置換又は1つ若しくは2つの好適な置換基で置換されることもあり得る。
【0009】
単独で、又は接尾辞若しくは接頭辞として使われる用語「シクロアルキル」は、少なくとも3個から、約12個までの炭素原子を含む、飽和で、一価の環を有する炭化水素基を意味する。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルの様なC3-7シクロアルキル、並びに飽和の環状及び二環のテルペン類が挙げられるが、それらに限定されない。シクロアルキルは、無置換、又は1つ若しくは2つの好適な置換基で置換されることもあり得る。
【0010】
単独で、又は接尾辞若しくは接頭辞として使われる用語「アルコキシ」は、一般式−O−R、ここで、Rは炭化水素基から選択される、を意味する。典型的なアルコキシとしては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、イソブトキシ、シクロプロピルメトキシ、アリルオキシ及びプロパルギルオキシが挙げられる。
【0011】
用語「アミノ」は、−NH2を意味する。
ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。
基の接頭辞として使われる「ハロゲン化」は、基の1つ又はそれ以上の水素原子を1つ又はそれ以上のハロゲンで置換することを意味する。
「RT」又は「rt」は、室温を意味する。
用語「Ra−Ni」は、Raney(登録商標)2800ニッケルの様な、Raney(登録商標)ニッケルを意味する。
【0012】
1つの実施態様においては、本方法で使われる(ジアルキルアミノ)硫黄トリフルオリドは、(ジメチルアミノ)硫黄トリフルオリド、(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド及び(モルホリノ)硫黄トリフルオリドから選択される。
別の実施態様においては、R1は、水素及びC1-6アルキルから選択される。
更に別の態様においては、n、m及びpは1であり、そして、R1は水素である。
【0013】
別の実施態様においは、化合物を製造する方法において、式Iの化合物及び(ジアルキルアミノ)硫黄トリフルオリドをモル比1:10と10:1の間で反応させる。特別には、式Iの化合物及び(ジアルキルアミノ)硫黄トリフルオリドのモル比は、2:1と1:2の間である。より特別には、モル比は約1:1.1である。
【0014】
別の実施態様においては、式Iの化合物及び(ジアルキルアミノ)硫黄トリフルオリドを反応させる第1の工程は、−25℃と150℃の間の温度で行われる。特別には、反応温度は−25℃と25℃の間である。より特別には、反応温度は約0℃である。
【0015】
別の実施態様においては、化合物を製造する方法は、反応混合物から、水及び水不溶性溶媒で第1の化合物を抽出する精製工程を更に含む。特別には、水不溶性溶媒は、クロロホルム、ジクロロメタン及びジクロロエタンから選択される。より特別には、水不溶性溶媒はジクロロメタンである。
【0016】
更に別の態様においては、化合物を製造する方法は、好適な溶出液を用いたフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーの様なクロマトグラフィーにより第1の化合物を精製する、別の精製工程を更に含む。
【0017】
更に別の態様においては、化合物を製造する方法は、該第1の化合物を還元剤と反応させて、式II:
【化2】

ここで、
1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−OH及びアミノから選択され;
n、m及びpは、独立に、0、1及び2から選択される;
の化合物を生成する、第2の工程を更に含む。
【0018】
1つの実施態様においては、上記還元剤は、ナトリウム又はリチウムアルミニウムヒドリド、ナトリウムボロヒドリド、カリウムボロヒドリド、リチウムトリメトキシボロヒドリド、リチウムシアノボロヒドリド、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド、カリウムヒドリド、カルシウムヒドリド、ナトリウムヒドリド、及びRa−Niを用いる水素から選択される。特別には、還元剤は、Ra−Niを用いる水素及びリチウムアルミニウムヒドリドである。
【0019】
1つの実施態様においては、式IIのR1は、水素及びC1-6アルキルから選択される。
別の実施態様においては、式IIのn、m及びpは1であり、そして、R1は水素である。
別の実施態様においては、上記反応の第2の工程は、0℃と150℃の間の温度で、テトラヒドロフランの様な極性溶媒中で行われる。特別には、反応温度は50℃と100℃の間である。より特別には、反応温度は約75℃である。
【0020】
別の実施態様においては、式IIの化合物は、蒸留、抽出及びクロマトグラフィーの様な一般的な精製手順を用いて、更に精製することができる。
【0021】
別の実施態様においては、式Iの化合物は、式III:
【化3】

ここで、
1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−OH及びアミノから選択され;
n、m及びpは、独立に、0、1及び2から選択される;
の化合物を水及び加水分解触媒と反応させる方法により、製造することができる。
【0022】
特別の実施態様においては、式IIIのR1は、水素及びC1-6アルキルから選択される。より特別な実施態様においては、式IIIのn、m及びpは1であり、そして、R1は水素である。
【0023】
1つの実施態様においては、式IIIのエチレンアセタール又はケタール(1,3−ジオキソラン誘導体)は、T.W. Greene & P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis (2nd edition) J. Wiley & Sons, 1991に例示されている他のタイプのケトン保護基で置換することができる。
【0024】
1つの実施態様においては、加水分解触媒は酸である。特別には、加水分解触媒は硝酸アンモニウムセリウム(IV)である。
別の実施態様においては、式IIIの化合物を水と反応させる工程は、0℃と100℃の間の温度で行われる。特別には、反応は約70℃で行われる。
【0025】
1つの実施態様においては、式IIIの化合物は、式IV:
【化4】

ここで、
1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−OH及びアミノから選択され;
n、m及びpは、独立に0、1及び2から選択される;
の化合物を、トシルメチルイソシアニドと−25℃と150℃の間の温度で反応させることを含む方法により、製造することができる。
【0026】
特別の実施態様においては、式IVのR1は、水素及びC1-6アルキルから選択される。より特別の実施態様においては、式IVのn、m及びpは1であり、そして、R1は水素である。
【0027】
更なる実施態様においては、本発明は、式II:
【化5】

の化合物を製造する方法であって、
a)式IV:
【化6】

の化合物を、トシルメチルイソシアニドと−25℃と150℃の間の温度で反応させて式IIIの化合物を生成すること;
b)式III:
【化7】

の化合物を水及び加水分解触媒と反応させて、式Iの化合物を生成すること;
c)式I:
【化8】

の化合物を(ジアルキルアミノ)硫黄トリフルオリドと反応させて、式Vの化合物を生成すること;
d)式V:
【化9】

の化合物を還元剤と反応させて、式IIの化合物を生成すること;
ここで、
1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−OH及びアミノから選択され;
n、m及びpは、独立に、0、1及び2から選択される;
の工程を含む方法を提供する。
【0028】
特別の実施態様においては、R1は水素、C1-6アルキルから選択される。より特別な実施態様においては、n、m及びpは1であり、R1は水素である。
【実施例】
【0029】
1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボニトリル
【化10】

t−BuOH及び1,2−ジメトキシエタンの1:1の混合溶媒(200mL)中のt−BuOK(22.8g、0.203mol)の溶液を、1,4−シクロヘキサンジオンモノエチレンケタール(15.5g、0.099mol)及びトシルメチルイソシアニド(20.3g、0.104mol)のジメトキシエタン(200mL)溶液に、0℃で加えた。反応混合物を1時間、0℃で撹拌し、常温まで温め、更に1時間撹拌した。反応混合物を水(500mL)中に注いだ。生成物をヘキサン(3×200mL)及びエーテル(3×200mL)で抽出した。集めた有機物を無水のNa2SO4で乾燥し、そして溶媒を濃縮した。生成物をシリカゲル上で、溶出液としてEtOAc/ヘキサン=40/60を用いたフラッシュ・クロマトグラフィーで精製し、標題の化合物を無色の液体として得た。収率:11.5g(69%)。
1HNMR(400MHz,メタノール−D4)δ:1.55−1.69(m,2H),1.70−1.80(m,2H),1.78−1.90(m,2H),1.90−2.05(m,2H),2.71−2.89(m,1H),3.86−3.98(m,4H)。
【0030】
4−オキソシクロヘキサンカルボニトリル
【化11】

硝酸アンモニウムセリウム(IV)(3.70g、6.75mmol)の水溶液(100mL)を、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−カルボニトリル(11.3g、67.5mmol)のMeCN(200mL)及び水(100mL)の溶液に、70℃で加えた。反応混合物を45分間70℃で攪拌し、常温に冷却し、ここで、水(100mL)を加えた。生成物をエーテル(4×200mL)で抽出した。集めた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥した。生成物をシリカゲル上で、溶出液としてEtOAc/ヘキサン=50/50を用いたフラッシュ・クロマトグラフィーで精製し、標題の化合物を無色の液体として得た。収率:6.30g(75%)。
1HNMR(400MHz,クロロホルム−D)δ:2.07−2.31(m,4H),2.34−2.53(m,2H),2.54−2.72(m,2H),2.95−3.14(m,1H)。
【0031】
4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボニトリル
【化12】

(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド(46.7g、289mmol)のDCM(200mL)溶液を、4−オキソシクロヘキサンカルボニトリル(32.4g、263mmol)のDCM(400mL)溶液に、0℃で徐々に加えた。反応混合物を2時間撹拌し、そして水(100mL)でクエンチした。有機層を分離し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を濃縮して、4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボニトリル及び4−フルオロシクロヘキサ−3−エン−1−カルボニトリルの混合物(7:3)を得た。MCPBA(77%、45g、200mmol)を、CHCl3(600mL)中で、30分間撹拌した。溶液を無水のNa2SO4で乾燥し、そして濾過した。4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボニトリル及び4−フルオロシクロヘキサ−3−エン−1−カルボニトリルの混合物(7:3)を、得られたMCPBAの溶液に加え、そして、常温で18時間撹拌した。反応混合物を1.5MのNaOH(3×300mL)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を濃縮し、残留物を減圧下で蒸留し、標題の化合物を無色の液体として得た。収率:18.2g(47%)。
1HNMR(400MHz,クロロホルム)δ:1.86−1.96(m,1H),1.95−2.03(m,5H),2.03−2.22(m,2H),2.68−2.85(m,1H)。
【0032】
[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メチル]アミン
【化13】

LiAlH4(2.20g、57.9mmol)を、4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボニトリル(6.10g、42.0mmol)のTHF(250mL)溶液に常温で加えた。反応混合物を75℃で還流し、そして4時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、MeOHを1時間に亘って添加することにより、徐々にクエンチした。混合物をCeliteパッドを通して濾過し、濾液を濃縮した。生成物を蒸留(65℃/15mmHg)により精製し、標題の化合物を無色の液体として得た。収率:2.55g(40%)。
1HNMR(400MHz,クロロホルム−D)δ:1.17−1.46(m,3H),1.52−1.94(m,2H),2.03−2.32(m,2H),2.57−2.70(m,2H)。
【0033】
[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)メチル]アミン
【化14】

Raney(登録商標)2800ニッケルの水スラリー液、活性化触媒(6mL)を、4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボニトリル(18.2g、125mmol)のEtOH(300mL)溶液に加えた。反応混合物をParr(登録商標)水素化装置内で、50PSIの水素雰囲気下で、終夜振盪した。反応混合物をCeliteパッドを通して濾過し、溶媒を濃縮して、標題の化合物を無色の液体として得た。収率:16g(87%)。
1HNMR(400MHz,クロロホルム−D)δ:1.17−1.46(m,3H),1.52−1.94(m,2H),2.03−2.32(m,2H),2.57−2.70(m,2H)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

(式中、
1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−OH及びアミノから選択され;
n、m及びpは、独立に、0、1及び2から選択される)
の化合物を(ジアルキルアミノ)硫黄トリフルオリドと反応させ、第1の化合物を生成する第1の工程を含む化合物の製造方法。
【請求項2】
(ジアルキルアミノ)硫黄トリフルオリドが(ジメチルアミノ)硫黄トリフルオリド、(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド及び(モルホリノ)硫黄トリフルオリドから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
方法が、第1の化合物を還元剤と反応させて、式II:
【化2】

(式中、
1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−OH及びアミノから選択され;
n、m及びpは、独立に、0、1及び2から選択される)
の化合物を生成する第2の工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
還元剤が、ナトリウム又はリチウムアルミニウムヒドリド、ナトリウムボロヒドリド、カリウムボロヒドリド、リチウムトリメトキシボロヒドリド、リチウムシアノボロヒドリド、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド、カリウムヒドリド、カルシウムヒドリド、Ra−Niを用いる水素及びナトリウムヒドリドから選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
還元剤が、Ra−Niを用いる水素及びリチウムアルミニウムヒドリドから選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
式Iの化合物、及び(ジアルキルアミノ)硫黄トリフルオリドを、1:10と10:1の間のモル比で反応させる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第1の工程の反応が−25℃と150℃の間の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
方法が、第1の生成物を水及び水不溶性溶媒で抽出する精製工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
方法が、式III:
【化3】

(式中、
1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−OH及びアミノから選択され;
n、m及びpは、独立に、0、1及び2から選択される)
の化合物を水及び加水分解触媒と反応させる第3の工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
加水分解触媒が硝酸アンモニウムセリウム(IV)である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第3の工程の反応が0℃と150℃の間の温度で行われる、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
方法が、式IV:
【化4】

(式中、
1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−OH及びアミノから選択され;
n、m及びpは、独立に、0、1及び2から選択される)
の化合物を、トシルメチルイソシアニドと−25℃と150℃の間の温度で反応させる第4の工程を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
式V:
【化5】

(式中、
1は水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−OH及びアミノから選択され;そして
n、m及びpは、独立に、0、1及び2から選択される)
の化合物を還元剤と反応させることを含む、化合物の製造方法。
【請求項14】
還元剤が、ナトリウム又はリチウムアルミニウムヒドリド、ナトリウムボロヒドリド、カリウムボロヒドリド、リチウムトリメトキシボロヒドリド、リチウムシアノボロヒドリド、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド、カリウムヒドリド、カルシウムヒドリド、Ra−Niを用いる水素及びナトリウムヒドリドから選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
還元剤が、Ra−Niを用いる水素及びリチウムアルミニウムヒドリドから選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
反応が0℃と150℃の間の温度で少なくとも30分間行われる、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
反応が極性溶媒中で行われる、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
式II:
【化6】

の化合物を製造する方法であって、下記の工程:
a)式IV:
【化7】

の化合物を、トシルメチルイソシアニドと−25℃から150℃の間の温度で反応させて、式IIIの化合物を生成すること;
b)式III:
【化8】

の化合物を水及び加水分解触媒と反応させて、式Iの化合物を生成すること;
c)式I:
【化9】

の化合物を(ジアルキルアミノ)硫黄トリフルオリドと反応させて、式Vの化合物を生成すること;
d)式V:
【化10】

の化合物を還元剤と反応させて、式IIの化合物を生成すること;
を含み、ここで、
1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、−OH及びアミノから選択され;
n、m及びpは、独立に、0、1及び2から選択される
上記方法。

【公表番号】特表2009−502912(P2009−502912A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−523840(P2008−523840)
【出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【国際出願番号】PCT/SE2006/000910
【国際公開番号】WO2007/013848
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】