説明

ジエン重合体およびその製造方法

【課題】耐熱性と加工性のバランスに優れたジエン重合体およびその製造方法。
【解決手段】下記式(1)で表される単位を含む重合体および重合体の製造方法。


(ただし、上記式(1)において、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A10、A11およびA12はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトリル基、アルキル基、アラルキル基、シリル基、シロキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基または炭化水素チオ基を表し;mは0または1を表し;nは1〜20の整数を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐熱性と加工性とのバランスに優れたジエン重合体およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
後記の式(3)で表される炭素−炭素二重結合を2個有する非共役ジエン化合物(例えば、1,6−ヘプタジエン)を、一般的な付加重合触媒で重合させて得られる重合体は、耐熱性と加工性とのバランスに優れたジエン重合体ではない。なぜなら、2個の炭素−炭素二重結合の中の一方は付加重合反応に関与するものの、他方は該付加重合反応ではなく架橋反応のような不都合な反応に関与し、その結果、得られる重合体は、主鎖中に耐熱性に寄与する環構造を有さず、また、優れた加工性に寄与する熱可塑性重合体であるとは限らないからである。
【0003】
また、「マクロモレキュールス(Macromolecules)」、第35巻、2002年、9640−9647ページに記載されている、配位開環重合で得られるエチレン−シクロペンタン交互共重合体は、主鎖中に環構造が存在するので優れた耐熱性を有するものの、(1)融点が180℃以上と高いので200℃以上という高い成形温度を必要とする、(2)重合後の水素化工程が必要である、という問題点を持っている。
【0004】
【非特許文献1】マクロモレキュールス(macromolecules)、第35巻、2002年、9640−9647ページ
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかる現状において、本発明が解決しようとする課題、すなわち、本発明の目的は、耐熱性と加工性のバランスに優れたジエン重合体およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下式(1)で表される単位を含む重合体である:

式中、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A10、A11およびA12はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトリル基、アルキル基、アラルキル基、シリル基、シロキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基または炭化水素チオ基を表し;mは0または1を表し;nは1〜20の整数を表す。
【0007】
本発明はまた、下式(3)で表される化合物を重合させる工程を含む、上式(1)で表される単位を含む重合体の製造方法である:

式中、Zは−(CH2n-1−(CA910mHを表し;A1〜A12、mおよびnは上記と同義である。
【0008】
本発明における「単位」という用語は、重合されたモノマーの繰り返し単位を意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
上式中のA1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A10、A11およびA12におけるハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子を例示することができる。中でも、好ましくはフッ素原子である。
【0010】
上式中のA1〜A12におけるアルキル基として、メチル基、エチル基およびn−ブチル基のような直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基、およびネオペンチル基のような分岐状アルキル基;ならびに、シクロヘキシル基およびシクロオクチル基のような環状アルキル基を例示することができる。
【0011】
上式中のA1〜A12におけるアラルキル基として、ベンジル基、フェネチル基、2−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、4−メチルベンジル基、2,6−ジメチルベンジル基、および3,5−ジメチルベンジル基を例示することができる。該アラルキル基は、ハロゲン原子、炭化水素オキシ基、ニトロ基、スルホネート基、シリル基、およびシアノ基のような置換基を有していてもよい。
【0012】
上式中のA1〜A12におけるシリル基として、メチルシリル基、エチルシリル基およびフェニルシリル基のような1置換シリル基;ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、およびジフェニルシリル基のような2置換シリル基;ならびにトリメチルシリル基、トリメトキシシリル基、ジメチルメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、トリエチルシリル基、トリエトキシシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリイソブチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、シクロヘキシルジメチルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、およびトリフェニルシリル基のような3置換シリル基を例示することができる。該シリル基は、ハロゲン原子、炭化水素オキシ基、ニトロ基、スルホネート基、シリル基、およびシアノ基のような置換基を有していてもよい。
【0013】
上式中のA1〜A12におけるシロキシ基として、トリメチルシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基、ジエチルメチルシロキシ基、エチルジメチルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、トリ−n−プロピルシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基、トリ−n−ブチルシロキシ基、トリ−sec−ブチルシロキシ基、tert−ブチルジメチルシロキシ基、tert−ブチルジフェニルシロキシ基、シクロヘキシルジメチルシロキシ基、シクロヘキシルジフェニルシロキシ基、トリシクロヘキシルシロキシ基、およびトリエチルシロキシ基を例示することができる。該シロキシ基は、ハロゲン原子、炭化水素オキシ基、ニトロ基、スルホネート基、シリル基、およびシアノ基のような置換基を有していてもよい。
【0014】
上式中のA1〜A12におけるアミノ基として、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−n−ブチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、およびN,N−ジ−n−ブチルアミノ基のような直鎖状アルキルアミノ基;N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−ジイソブチルアミノ基、N,N−ジ−tert−ブチルアミノ基、およびN,N−ジネオペンチルアミノ基のような分岐状アルキルアミノ基;ならびに、N,N−ジシクロヘキシルアミノ基およびN,N−ジシクロオクチルアミノ基のような環状アルキルアミノ基を例示することができる。
【0015】
上式中のA1〜A12におけるアミド基として、エタンアミド基、N−n−ブチルエタンアミド基、N−メチルエタンアミド基、N−エチルエタンアミド基、N−n−ブチルヘキサンアミド基、イソプロパンアミド基、イソブタンアミド基、tert−ブタンアミド基、ネオペンタンアミド基、シクロヘキサンアミド基およびシクロオクタンアミド基を例示することができる。
【0016】
上式中のA112におけるイミド基として、スクシンイミド基、マレイイミド基、およびフタルイミド基を例示することができる。
【0017】
上式中のA1〜A12における炭化水素チオ基としてメチルチオ基、エチルチオ基およびn−ブチルチオ基のような直鎖状アルキルチオ基;イソプロピルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、およびネオペンチルチオ基のような分岐状アルキルチオ基;ならびに、シクロヘキシルチオ基およびシクロオクチルチオ基のような環状アルキルチオ基を例示することができる。
【0018】
中でも、A1〜A12として、水素原子、ハロゲン原子、または炭素原子数1〜10のアルキル基が好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。
【0019】
3とA4とは、A5とA6とは、または、A11とA12とは、互いに結合して環を形成してもよい。該環として、シクロブタン環、シクロペンタン環およびシクロヘキサン環のような脂肪族の環を例示することができる。該環は置換基を有していてもよい。
【0020】
式(1)において、5員環上のA7とA8との相対的な配置は特に限定されない。本発明の重合体の耐熱性を高める観点から、A7とA8とは好ましくは下式(2)で表されるトランス形である。該観点から、式(2)で表される単位の量は、式(1)で表される単位の合計量を100モル%として、好ましくは50モル%以上、より好ましくは95モル%以上である。

【0021】
前記トランス形の割合は、本発明の重合体の重クロロホルム溶液を用いた13C−NMRスペクトルによって求められる。該スペクトルにおいて、溶媒である重クロロホルムのピーク位置を77ppmとした場合、45〜48ppmに現れるピーク(i)はA7とA8とがトランス形である炭素原子に帰属され、39〜42ppmに現れるピーク(ii)はA7とA8とがシス形である炭素原子に帰属される。したがって、トランス形の割合(モル%)は、ピーク(i)の面積と、ピーク(i)および(ii)の合計面積との比[100(i)/{(i)+(ii)}]で求められる。
【0022】
本発明の重合体の立体規則性は、式(1)で表される単位を含む重合体の主鎖中の2つの不斉炭素原子(A7およびA8がそれぞれ結合している2つの炭素原子)の絶対立体配置によって決定される。該立体規則性には下式の、エリトロジアイソタクチック、エリトロジシンジオタクチック、トレオジアイソタクチック、およびトレオジシンジオタクチックの4種類がある。これら4種類の立体規則性は、「エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Encyclopedia of polymer Science and Engineering)」(米国)、セカンド・エディション(2nd Ed.)、第10巻、ジョン・バイリー アンド サンズ(John Wiley & Sons)、1987年、p.191〜203)に定義されている。

エリトロジアイソタクチック


エリトロジシンジオタクチック


トレオジアイソタクチック


トレオジシンジオタクチック
【0023】
上式において、C1は、A3およびA4が結合している炭素原子を表し、C2は、A5およびA6が結合している炭素原子を表し、C1およびC2を結ぶ曲線は、それら2つの炭素原子の間に存在する結合を表し、式(1)で表される単位中の他の炭素原子および他の置換基は省略されている。
【0024】
本発明の重合体の立体規則性は特に限定されない。耐熱性に優れた重合体を製造する観点から、本発明の重合体は、式(1)で表される単位の合計量を100モル%として、エリトロジアイソタクチックトライアッドもしくはトレオジアイソタクチックトライアッドを好ましくはモル25%超、より好ましくは30モル%以上、さらに好ましくは50モル%以上含む重合体、または、エリトロジシンジオタクチックトライアッドもしくはトレオジシンジオタクチックトライアッドを好ましくは25モル%超、より好ましくは30モル%以上、さらに好ましくは50モル%以上含む重合体である。
【0025】
上記の立体規則性は、本発明の重合体の重クロロホルム溶液を用いた13C−NMRスペクトルによって求められる。該スペクトルにおいて、溶媒である重クロロホルムのピーク位置を77ppmとした場合、46.2〜46.6ppmに現れるピーク(iii)は、トレオジアイソタクチックトライアッドに由来する炭素原子に帰属され、46.9〜47.3ppmに現れるピーク(iv)は、トレオジシンジオタクチックトライアッドに由来する炭素原子に帰属される。したがって、トレオジアイソタクチックトライアッドの割合(モル%)は、ピーク(iii)の面積と、ピーク(iii)および(iv)の合計面積との比[100(iii)/{(iii)+(iv)}]で求められ、トレオジシンジオタクチックトライアッドの割合(モル%)は、ピーク(iv)の面積と、該合計面積との比[100(iv)/{(iii)+(iv)}]で求められる。
【0026】
式(3)中のZとして、水素原子(m=0、n=1の場合)または炭素原子数1〜20のアルキル基(m=1、n=1〜20、A9=水素原子、A10=水素原子の場合)が好ましい。
【0027】
式(3)で表される化合物は公知の化合物であってもよく、特に好ましい化合物は、1,6−ヘプタジエン、1,6−オクタジエン、1,6−ノナジエン、1,6−デカジエン、および1,6−ウンデカジエンのようなアルキルジエン;4−メトキシ−1,6−ヘプタジエン、4−エトキシ−1,6−ヘプタジエン、4−(n−イソプロポキシ)−1,6−ヘプタジエン、4−イソプロポキシ−1,6−ヘプタジエン、4−(n−ブトキシ)−1,6−ヘプタジエン、4−sec−ブトキシ−1,6−ヘプタジエン、4−tert−ブトキシ−1,6−ヘプタジエン、4−ネオペントキシ−1,6−ヘプタジエン、4−(2’−ノルボルネオキシ)−1,6−ヘプタジエン、および4−アダマントキシ−1,6−ヘプタジエンのような4−アルキルオキシ−1,6−ヘプタジエン;4−(ベンジルオキシ)−1,6−ヘプタジエン、4−(ホモベンジルオキシ)−1,6−ヘプタジエン、4−(2’−ナフチルメチルオキシ)−1,6−ヘプタジエン、4−(9’−フルオレニルメチルオキシ)−1,6−ヘプタジエン、および4−(ベンジルオキシメトキシ)−1,6−ヘプタジエンのような4−アラルキルオキシ−1,6−ヘプタジエン;4−フェノキシ−1,6−ヘプタジエン、4−(2’−ナフチルオキシ)−1,6−ヘプタジエン、および4−(9’−フルオレニルオキシ)−1,6−ヘプタジエンのような4−アリールオキシ−1,6−ヘプタジエン;ならびに4−(トリメチルシロキシ)−1,6−ヘプタジエン、4−(トリエチルシロキシ)−1,6−ヘプタジエン、4−(トリフェニルシロキシ)−1,6−ヘプタジエン、4−(トリイソプロピルシロキシ)−1,6−ヘプタジエン、4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−1,6−ヘプタジエン、4−(ジメチルシクロヘキシルシロキシ)−1,6−ヘプタジエン、および4−(ジフェニル−tert−ブチルシロキシ)−1,6−ヘプタジエンのような4−(3置換ケイ素オキシ)−1,6−ヘプタジエンである。
【0028】
本発明の重合体として、前記化合物のそれぞれを単独重合させて得られる単独重合体を例示することができ、代表的な単独重合体は、ポリ−1,6−ヘプタジエン、ポリ−4−(トリイソプロピルシロキシ)−1,6−ヘプタジエン、およびポリ−4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)―1,6−ヘプタジエンである。
【0029】
本発明の重合体は、式(3)で表される化合物を、重合させることによって製造することができる。該重合は好ましくは、遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物および/またはホウ素化合物との接触によって生成される重合触媒の存在下に行われる。
【0030】
本発明の重合体は、少なくとも式(3)で表される化合物を、重合させることによって製造することができる。該重合は好ましくは、遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物および/またはホウ素化合物との接触によって生成される重合触媒の存在下に行われる。
【0031】
遷移金属化合物は、付加重合活性のある遷移金属化合物であれば特に限定されず、公知の遷移金属化合物であってもよい。中でも、元素の周期表第4〜10族の遷移金属原子またはランタノイド系列の遷移金属原子を有する遷移金属化合物が好ましい。遷移金属化合物として、下式(4)で表される遷移金属化合物や、該遷移金属化合物と水との反応で得られる2量体であるμ−オキソタイプの遷移金属化合物を例示することができる:

a11b (4)

式中、M1は元素の周期表(IUPAC1985年)第4〜10族の遷移金属原子またはランタノイド系列の遷移金属原子を表し;Lはシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基、またはヘテロ原子を含有する基を表し、複数のLが存在する場合、それらは相互に、直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されている;X1はハロゲン原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し;aは0<a≦8を満たす数を表し;bは0<b≦8を満たす数を表す。
【0032】
1として、チタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子、バナジウム原子、ニオビウム原子、タンタル原子、クロム原子、鉄原子、ルテニウム原子、コバルト原子、ロジウム原子、ニッケル原子、パラジウム原子、サマリウム原子、およびイッテルビウム原子を例示することができる。
【0033】
Lにおけるシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基として、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、フルオレニル基、および置換フルオレニル基を例示することができる。
【0034】
シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基として具体的には、η5−シクロペンタジエニル基、η5−メチルシクロペンタジエニル基、η5−tert−ブチルシクロペンタジエニル基、η5−1,2−ジメチルシクロペンタジエニル基、η5−1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基、η5−1−tert−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル基、η5−1−tert−ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル基、η5−1−メチル−2−イソプロピルシクロペンタジエニル基、η5−1−メチル−3−イソプロピルシクロペンタジエニル基、η5−1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基、η5−1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル基、η5−テトラメチルシクロペンタジエニル基、η5−ペンタメチルシクロペンタジエニル基、η5−インデニル基、η5−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、η5−2−メチルインデニル基、η5−3−メチルインデニル基、η5−4−メチルインデニル基、η5−5−メチルインデニル基、η5−6−メチルインデニル基、η5−7−メチルインデニル基、η5−2−tert−ブチルインデニル基、η5−3−tert−ブチルインデニル基、η5−4−tert−ブチルインデニル基、η5−5−tert−ブチルインデニル基、η5−6−tert−ブチルインデニル基、η5−7−tert−ブチルインデニル基、η5−2,3−ジメチルインデニル基、η5−4,7−ジメチルインデニル基、η5−2,4,7−トリメチルインデニル基、η5−2−メチル−4−イソプロピルインデニル基、η5−4,5−ベンズインデニル基、η5−2−メチル−4,5−ベンズインデニル基、η5−4−フェニルインデニル基、η5−2−メチル−5−フェニルインデニル基、η5−2−メチル−4−フェニルインデニル基、η5−2−メチル−4−ナフチルインデニル基、η5−フルオレニル基、η5−2,7−ジメチルフルオレニル基、およびη5−2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル基を例示することができる。
【0035】
Lにおけるヘテロ原子を含有する基にかかるヘテロ原子として、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、およびリン原子を例示することができる。該基として、アルコキシ基、アリールオキシ基、チオアルコキシ基、チオアリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アルキルホスフィノ基、アリールホスフィノ基、酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはリン原子を環構造内に有する芳香族もしくは脂肪族複素環基、およびキレート性配位子を例示することができる。
【0036】
ヘテロ原子を含有する基として、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、およびブトキシ基のようなアルコキシ基;フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基,2,6−ジメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、2−エチルフェノキシ基、4−n−プロピルフェノキシ基、2−イソプロピルフェノキシ基、2,6−ジイソプロピルフェノキシ基、4−sec−ブチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、2,6−ジ−sec−ブチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ基、および2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシ基のようなアリールオキシ基;4−メトキシフェノキシ基、2,6−ジメトキシフェノキシ基、3,5−ジメトキシフェノキシ基、2−クロロフェノキシ基、4−ニトロソフェノキシ基、4−ニトロフェノキシ基、2−アミノフェノキシ基、3−アミノフェノキシ基、4−アミノチオフェノキシ基、2,3,6−トリクロロフェノキシ基、および2,4,6−トリフルオロフェノキシ基のような置換アリールオキシ基;チオメトキシ基のような炭化水素チオ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、tert−ブチルアミノ基のようなアルキル置換アミノ基、およびジフェニルアミノ基のようなアリール置換アミノ基;ピロリル基;ジメチルホスフィノ基のようなホスフィノ基;ならびに、2−(2−オキシ−1−プロピル)フェノキシ基、カテコール、レゾルシノール、4−イソプロピルカテコール、3−メトキシカテコール、1,8−ジヒドロキシナフチル基、1,2−ジヒドロキシナフチル基、2,2’−ビフェニルジオール基、1,1’−ビ−2−ナフトール基、2,2’−ジヒドロキシ−6,6’−ジメチルビフェニル基、4,4’,6,6’−テトラ−tert−ブチル−2,2’メチレンジフェノキシ基、および4,4’,6,6’−テトラメチル−2,2’−イソブチリデンジフェノキシ基のようなアリールジオキシ基を例示することができる。
【0037】
上記のキレート性配位子とは、複数の結合部位を有する配位子を意味する。該配位子として、アセチルアセトナート、ジイミン、オキサゾリン、ビスオキサゾリン、テルピリジン、アシルヒドラゾン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポルフィリン、クラウンエーテル、およびクリプタートを例示することができる。
【0038】
複数のLが存在する場合、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基同士、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基とヘテロ原子を含有する基、またはヘテロ原子を含有する基同士は、それぞれ、直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されている。かかる残基として、エチレン基およびプロピレン基のようなアルキレン基;ジメチルメチレン基およびジフェニルメチレン基のような置換アルキレン基;シリレン基、ジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、およびテトラメチルジシリレン基のような置換シリレン基;ならびに、窒素原子、酸素原子、硫黄原子およびリン原子のようなヘテロ原子を例示することができる。
【0039】
式(4)にかかるX1におけるハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を例示することができ、炭素原子数1〜20の炭化水素基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、フェニル基、およびベンジル基を例示することができる。
【0040】
式(4)におけるaおよびbは、M1の価数と、LおよびX1の価数とを考慮して、遷移金属化合物として中性となるよう適宜選択される。
【0041】
式(4)で表される、M1がチタン原子である遷移金属化合物として、ビス(シクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(エチルメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ビス(インデニル)チタンジクロライド、ビス(4,5,6,7ーテトラヒドロインデニル)チタンジクロライド、ビス(フルオレニル)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(インデニル)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(フルオレニル)チタンジクロライド、インデニル(フルオレニル)チタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(インデニル)チタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(フルオレニル)チタンジクロライド、
【0042】
エチレンビス(シクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(3−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2−n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(3−n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2−エチル−3−メチルメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2−エチル−4−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2−エチル−5−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(3−エチル−5−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレンビス(インデニル)チタンジクロライド、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2−フェニルインデニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2−メチルインデニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)チタンジクロライド、エチレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)チタンジクロライド、エチレンビス(フルオレニル)チタンジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、エチレン(メチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、エチレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、エチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、エチレン(メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、エチレン(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、エチレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、エチレン(テトラメチルペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、エチレン(インデニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、
【0043】
イソプロピリデンビス(シクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(3−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2−n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(3−n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2−エチル−3−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2−エチル−4−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2−エチル−5−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(3−エチル−5−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(インデニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2−フェニルインデニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2−メチルインデニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)チタンジクロライド、イソプロピリデンビス(フルオレニル)チタンジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、イソプロピリデン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、イソプロピリデン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、イソプロピリデン(インデニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、
【0044】
ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(3−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(3−n−ブチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−エチル−3−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−エチル−5−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(3−エチル−5−メチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−フェニルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(フルオレニル)チタンジクロライド、
【0045】
シクロペンタジエニルチタントリクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリクロライド、シクロペンタジエニル(ジメチルアミド)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(フェノキシ)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(2,6−ジメチルフェニル)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジクロライド、シクロペンタジエニル(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)チタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(2,6−ジメチルフェニル)チタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニル(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)チタンジクロライド、インデニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジクロライド、フルオレニル(2,6−ジイソプロピルフェニル)チタンジクロライド、
【0046】
メチレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、メチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、
【0047】
イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、イソプロピリデン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、
【0048】
ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−トリメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジフェニルメチレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、
【0049】
ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(n−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(3−tert−ブチル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3,5−ジメチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3,5−ジ−tert−ブチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(5−メチル−3−フェニル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3−tert−ブチルジメチルシリル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(5−メチル−3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3−tert−ブチ
ル−5−メトキシ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3−tert−ブチル−5−クロロ−2−フェノキシ)チタンジクロライド、ジメチルシリレン(フルオレニル)(3,5−ジアミル−2−フェノキシ)チタンジクロライド、および、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル))(1−ナフトキシ−2−イル)チタンジクロライド、これらの化合物の(2−フェノキシ)を(3−フェニル−2−フェノキシ)、(3−トリメチルシリル−2−フェノキシ)、または(3−tert−ブチルジメチルシリル−2−フェノキシ)に置き換えた化合物、これらの化合物のジメチルシリレンをジエチルシリレン、ジフェニルシリレン、またはジメトキシシリレンに置き換えた化合物、ならびに、これらの化合物のジクロライドをジフルオライド、ジブロマイド、ジアイオダイドジメチル、ジエチル、ジイソプロピル、ビス(ジメチルアミド)、ビス(ジエチルアミド)、ジメトキシド、ジエトキシド、ジ−n−ブトキシド、ジイソプロポキシドに置き換えた化合物を例示することができる。
【0050】
式(4)で表される、M1がチタン原子である遷移金属化合物として、更に、(tert−ブチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニル−1,2−エタンジイルチタンジメチル、(tert−ブチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニル−1,2−エタンジイルチタンジベンジル、(メチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(エチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジメチル、(tert−ブチルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジベンジル、(ベンジルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジクロライド、(フェニルフォスファイド)テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルシランチタンジベンジル、(tert−ブチルアミド)インデニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)インデニル−1,2−エタンジイルチタンジメチル、(tert−ブチルアミド)テトラヒドロインデニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)テトラヒドロインデニル−1,2−エタンジイルチタンジメチル、(tert−ブチルアミド)フルオレニル−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)フルオレニル−1,2−エタンジイルチタンジメチル、(tert−ブチルアミド)インデニルジメチルシランチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)インデニルジメチルシランチタンジメチル、(tert−ブチルアミド)テトラヒドロインデニルジメチルシランチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)テトラヒドロインデニルジメチルシランチタンジメチル、(tert−ブチルアミド)フルオレニルジメチルシランチタンジクロライド、(tert−ブチルアミド)フルオレニルジメチルシランチタンジメチル、
【0051】
(ジメチルアミノメチル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタン(III)ジクロライド、(ジメチルアミノエチル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタン(III)ジクロライド、(ジメチルアミノプロピル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタン(III)ジクロライド、(N−ピロリジニルエチル)テトラメチルシクロペンタジエニルチタンジクロライド、(B−ジメチルアミノボラベンゼン)シクロペンタジエニルジルコニウムジクロライド、シクロペンタジエニル(9−メシチルボラアントラセニル)ジルコニウムジクロライド、
【0052】
2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジクロライド、2,2’−チオビス[4−メチル−6−(1−メチルエチル)フェノキシ]チタンジクロライド、2,2’−チオビス(4,6−ジメチルフェノキシ)チタンジクロライド、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジクロライド、2,2’−エチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジクロライド、2,2’−スルフィニルビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジクロライド、2,2’−(4,4’,6,6’−テトラ−tert−ブチル−1,1’ビフェノキシ)チタンジクロライド、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジイソプロポキサイド、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジイソプロポキサイド、2,2’−エチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジイソプロポキサイド、2,2’−スルフィニルビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)チタンジイソプロポキサイド、
【0053】
(ジ−tert−ブチル−1,3−プロパンジアミド)チタンジクロライド、(ジシクロヘキシル−1,3−プロパンジアミド)チタンジクロライド、[ビス(トリメチルシリル)−1,3−プロパンジジアミド]チタンジクロライド、[ビス(tert−ブチルジメチルシリル)−1,3−プロパンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(2,6−ジメチルフェニル)−1,3−プロパンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,3−プロパンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−1,3−プロパンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(トリイソプロピルシリル)ナフタレンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(トリメチルシリル)ナフタレンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(tert−ブチルジメチルシリル)ナフタレンジアミド]チタンジクロライド、[ビス(tert−ブチルジメチルシリル)ナフタレンジアミド]チタンジブロマイド、
【0054】
[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]チタントリクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]チタントリブロマイド、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]チタントリアイオダイド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]チタントリクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]チタントリブロマイド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]チタントリアイオダイド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]チタントリクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]チタントリブロマイド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]チタントリアイオダイド、[トリス(3,5−ジメチルピラゾリル)メチル]チタントリクロライド、[トリス(3,5−ジメチルピラゾリル)メチル]チタントリブロマイド、[トリス(3,5−ジメチルピラゾリル)メチル]チタントリアイオダイド、[トリス(3,5−ジエチルピラゾリル)メチル]チタントリクロライド、[トリス(3,5−ジエチルピラゾリル)メチル]チタントリブロマイド、[トリス(3,5−ジエチルピラゾリル)メチル]チタントリアイオダイド、[トリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)メチル]チタントリクロライド、[トリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)メチル]チタントリブロマイド、[トリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)メチル]チタントリアイオダイド、
【0055】
μ−オキソビス[イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタンメトキシド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンクロライド]、μ−オキソビス[ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタンメトキシド]、ジ−μ−オキソビス[イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタン]、ジ−μ−オキソビス[イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタン]、ジ−μ−オキソビス[イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタン]、ジ−μ−オキソビス[イソプロピリデン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタン]、ジ−μ−オキソビス[イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタン]、ジ−μ−オキソビス[イソプロピリデン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタン]、ジ−μ−オキソビス[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタン]、ジ−μ−オキソビス[ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタン]、ジ−μ−オキソビス[ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタン]、ジ−μ−オキソビス[ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタン]、ジ−μ−オキソビス[ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−フェノキシ)チタン]、および、ジ−μ−オキソビス[ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタン]を例示することができる。
【0056】
また、式(4)で表される、M1がジルコニウム原子またはハフニウム原子である遷移金属化合物として、上記チタン化合物におけるチタン原子を、ジルコニウム原子またはハフニウム原子に置き換えた化合物を例示することができる。
【0057】
式(4)で表される、M1がバナジウム原子である遷移金属化合物として、バナジウムアセチルアセトナート、バナジウムテトラクロライド、およびバナジウムオキシトリクロライドを例示することができる。
【0058】
式(4)で表される、M1がサマリウム原子である遷移金属化合物として、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)サマリウムメチルテトラヒドロフランを例示することができる。
【0059】
式(4)で表される、M1がイッテルビウム原子である遷移金属化合物として、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)イッテルビウムメチルテトラヒドロフランを例示することができる。
【0060】
式(4)で表される、M1がパラジウム原子である遷移金属化合物として、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジメチルオキサゾリン]パラジウムジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジメチルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジエチルオキサゾリン]パラジウムジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジエチルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジ−n−プロピルオキサゾリン]パラジウムジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジ−n−プロピルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジイソプロピルオキサゾリン]パラジウムジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジイソプロピルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジシクロヘキシルオキサゾリン]パラジウムジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジシクロヘキシルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジメトキシオキサゾリン]パラジウムジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジメトキシオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジエトキシオキサゾリン]パラジウムジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジエトキシオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジフェニルオキサゾリン]パラジウムジクロライド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジフェニルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、
【0061】
メチレンビス[(4R)−4−メチル−5,5’−ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、メチレンビス[(4R)−4−メチル−5,5’−ジ−(3−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、メチレンビス[(4R)−4−メチル−5,5’−ジ−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、メチレンビス[(4R)−4−メチル−5,5’−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、メチレンビス[(4R)−4−メチル−5,5’−ジ−(3−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、メチレンビス[(4R)−4−メチル−5,5’−ジ−(4−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、メチレンビス[スピロ{(4R)−4−メチルオキサゾリン−5,1’−シクロブタン}]パラジウムジブロマイド、メチレンビス[スピロ{(4R)−4−メチルオキサゾリン−5,1’−シクロペンタン}]パラジウムジブロマイド、メチレンビス[スピロ{(4R)−4−メチルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]パラジウムジブロマイド、メチレンビス[スピロ{(4R)−4−メチルオキサゾリン−5,1’−シクロヘプタン}]パラジウムジブロマイド、
【0062】
2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5’−ジメチルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5’−ジエチルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5’−ジ−n−プロピルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5’−ジイソプロピルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5’−ジシクロヘキシルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5’−ジフェニルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5’−ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5’−ジ−(3−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5’−ジ−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5’−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5’−ジ−(3−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−5,5’−ジ−(4−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−イソプロピルオキサゾリン−5,1’−シクロブタン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−イソプロピルオキサゾリン−5,1’−シクロペンタン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−イソプロピルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−イソプロピルオキサゾリン−5,1’−シクロヘプタン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5’−ジメチルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5’−ジエチルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5’−ジ−n−プロピルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5’−ジ−イソプロピルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5’−ジシクロヘキシルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5’−ジフェニルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5’−ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5’−ジ−(3−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5’−ジ−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5’−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5’−ジ−(3−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソブチル−5,5’−ジ−(4−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−イソブチルオキサゾリン−5,1’−シクロブタン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−イソブチルオキサゾリン−5,1’−シクロペンタン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−イソブチルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−イソブチルオキサゾリン−5,1’−シクロヘプタン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5’−ジメチルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5’−ジエチルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5’−ジ−n−プロピルオキサゾリン] パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5’−ジ−イソプロピルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5’−ジフェニルオキサゾリン] パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5’−ジシクロヘキシルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5’−ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5’−ジ−(3−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5’−ジ−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5’−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5’−ジ−(3−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−tert−ブチル−5,5’−ジ−(4−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、
【0063】
2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−tert−ブチルオキサゾリン−5,1’−シクロブタン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−tert−ブチルオキサゾリン−5,1’−シクロペンタン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−tert−ブチルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−tert−ブチルオキサゾリン−5,1’−シクロヘプタン}]パラジウムジブロマイド、
【0064】
2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジメチルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジエチルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジ−n−プロピルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジ−イソプロピルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジシクロヘキシルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジフェニルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジ−(3−メチルフェニ)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジ−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジ−(3−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5’−ジ−(4−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、
【0065】
2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−フェニルオキサゾリン−5,1’−シクロブタン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−フェニルオキサゾリン−5,1’−シクロペンタン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−フェニルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−フェニルオキサゾリン−5,1’−シクロヘプタン}]パラジウムジブロマイド、
【0066】
2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5’−ジメチルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5’−ジエチルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5’−ジ−n−プロピルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5’−ジ−イソプロピルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5’−ジシクロヘキシルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5’−ジフェニルオキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5’−ジ−(2−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5’−ジ−(3−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5’−ジ−(4−メチルフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5’−ジ−(2−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5’−ジ−(3−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−5,5’−ジ−(4−メトキシフェニル)オキサゾリン]パラジウムジブロマイド、
【0067】
2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−ベンジルオキサゾリン−5,1’−シクロブタン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−ベンジルオキサゾリン−5,1’−シクロペンタン}]パラジウムジブロマイド、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−ベンジルオキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン}]パラジウムジブロマイド、および、2,2’−メチレンビス[スピロ{(4R)−4−ベンジルオキサゾリン−5,1’−シクロヘプタン}]パラジウムジブロマイド、ならびに、上記各化合物における(4R)が(4S)に相当する化合物を例示することができる。また、メソ型異性体として、ビスオキサゾリン類の光学活性体として前記した各化合物における(4R)が、一つのオキサゾリン骨格が(4R)、他方のオキサゾリン骨格が(4S)に相当する化合物を例示することができる。
【0068】
式(4)で表される、M1がパラジウム原子である遷移金属化合物として、更に、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]パラジウムクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]パラジウムブロマイド、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]パラジウムアイオダイド、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]パラジウムメチル、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]パラジウムエチル、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]パラジウムアリル、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]パラジウムメタリル、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]パラジウムクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]パラジウムブロマイド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]パラジウムアイオダイド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]パラジウムメチル、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]パラジウムエチル、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]パラジウムアリル、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]パラジウムメタリル、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]パラジウムクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]パラジウムブロマイド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]パラジウムアイオダイド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]パラジウムメチル、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]パラジウムエチル、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]パラジウムアリル、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]パラジウムメタリル、
【0069】
クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(アニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−メチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−エチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−n−プロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−イソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−イソブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−n−ヘキシルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(4−メチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジメチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジエチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジ−n−プロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジイソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジ−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジイソブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジ−n−ヘキシルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−メチル−6−エチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−メチル−6−n−プロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−メチル−6−イソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−メチル−6−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−エチル−6−n−プロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−エチル−6−イソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−エチル−6−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−n−プロピル−6−イソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−n−プロピル−6−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス(2−イソプロピル−6−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−メチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−エチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−n−プロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−イソプロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2,6−ジメチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2,6−ジエチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2,6−ジ−n−プロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2,6−ジイソプロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−エチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−n−プロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−イソプロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−エチル−6−n−プロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−エチル−6−イソプロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(エタン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(1−ナフチル)アニリン−κN}]パラジウム、
【0070】
クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(アニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−メチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−エチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−n−プロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−イソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−イソブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−n−ヘキシルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(4−メチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2,6−ジメチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2,6−ジエチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2,6−ジ−n−プロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2,6−ジイソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2,6−ジ−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2,6−ジイソブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2,6−ジ−n−ヘキシルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−メチル−6−エチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−メチル−6−n−プロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−メチル−6−イソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−メチル−6−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−エチル−6−n−プロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−エチル−6−イソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−エチル−6−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−n−プロピル−6−イソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−n−プロピル−6−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2−イソプロピル−6−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス(2,4,6−トリメチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−メチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−エチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−n−プロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−イソプロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2,6−ジメチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2,6−ジエチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2,6−ジ−n−プロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2,6−ジイソプロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−エチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−n−プロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−イソプロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−エチル−6−n−プロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−エチル−6−イソプロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(ブタン−2,3−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(1−ナフチル)アニリン−κN}]パラジウム、
【0071】
クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビスアニリン−κN]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−メチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−エチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−n−プロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−イソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(4−メチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−イソブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−n−ヘキシルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジメチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジエチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジ−n−プロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジイソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジ−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジイソブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジ−n−ヘキシルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2,6−ジクロロアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−メチル−6−エチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−メチル−6−n−プロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−メチル−6−イソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−メチル−6−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−エチル−6−n−プロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−エチル−6−イソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−エチル−6−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−n−プロピル−6−イソプロピルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−n−プロピル−6−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2−イソプロピル−6−n−ブチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス(2,4,6−トリメチルアニリン−κN)]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−メチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−エチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−n−プロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−イソプロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2,6−ジメチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2,6−ジエチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2,6−ジ−n−プロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2,6−ジイソプロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−エチルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−n−プロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−イソプロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−エチル−6−n−プロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(2−エチル−6−イソプロピルフェニル)アニリン−κN}]パラジウム、および、クロロ(メチル)[N,N’−(1,2−ジヒドロアセナフチレン−1,2−ジイリデン)ビス{2,4−ジメチル−6−(1−ナフチル)アニリン−κN}]パラジウムを例示することができる。
【0072】
式(4)で表される、M1がニッケル原子、コバルト原子、ロジウム原子、またはルテニウム原子である遷移金属化合物として、上記パラジウム化合物におけるパラジウム原子を、ニッケル原子、コバルト原子、ロジウム原子、またはルテニウム原子に置き換えた化合物を例示することができる。
【0073】
式(4)で表される、M1が鉄原子である遷移金属化合物として、2,6−ビス−[1−(2,6−ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド、2,6−ビス−[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド、2,6−ビス[1−(2,6−ジクロロフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド、2,6−ビス[1−(2−メチル−6‐イソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド、2,6−ビス−[1−(2−tert−ブチル−フェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]アイロンクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]アイロンブロマイド、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]アイロンアイオダイド、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]アイロンメチル、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]アイロンエチル、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]アイロンアリル、[ヒドロトリス(3,5−ジメチルピラゾリル)ボレート]アイロンメタリル、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]アイロンクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]アイロンブロマイド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]アイロンアイオダイド、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]アイロンメチル、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]アイロンエチル、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]アイロンアリル、[ヒドロトリス(3,5−ジエチルピラゾリル)ボレート]アイロンメタリル、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]アイロンクロライド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]アイロンブロマイド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]アイロンアイオダイド、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]アイロンメチル、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]アイロンエチル、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]アイロンアリル、および、[ヒドロトリス(3,5−ジ−tert−ブチルピラゾリル)ボレート]アイロンメタリルを例示することができる。
【0074】
式(4)で表される、M1がコバルト原子またはニッケル原子である遷移金属化合物として、上記の鉄化合物における鉄原子を、コバルト原子またはニッケル原子に置き換えた化合物を例示することができる。
上記の遷移金属化合物は、二種以上を組合せてもよい。
【0075】
遷移金属化合物は、好ましくは下式[I]で表される化合物である:

式中、M2は元素の周期表第10族の遷移金属原子を表し;R3およびR4はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、またはアリールオキシ基を表し;R5およびR6はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し;R7およびR8はそれぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、R7とR8とは互いに結合して環を形成していてもよい。
【0076】
式[I]におけるM2は、好ましくはニッケル原子またはパラジウム原子、さらに好ましくはパラジウム原子である。
【0077】
3およびR4のハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を例示することができる。中でも、好ましくは塩素原子または臭素原子である。
【0078】
3およびR4のアルキル基として、メチル基、エチル基およびn−ブチル基のような直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基およびネオペンチル基のような分岐状アルキル基;ならびに、シクロヘキシルおよびシクロオクチルのような環状アルキル基を例示することができる。中でも、好ましくは直鎖状アルキル基、より好ましくは炭素原子数1〜12の直鎖状アルキル基、さらに好ましくはメチル基である。
【0079】
3およびR4のアラルキル基として、ベンジル基およびフェネチル基を例示することができる。中でも、好ましくはベンジル基である。
【0080】
3およびR4のアリール基として、フェニル基、ナフチル基、4−トリル基、メシチル基およびビフェニル基を例示することができる。中でも、好ましくはフェニル基、4−トリル基またはメシチル基である。
【0081】
3およびR4のシリル基として、メチルシリル基、エチルシリル基およびフェニルシリル基のような1置換シリル基;ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、およびジフェニルシリル基のような2置換シリル基;ならびにトリメチルシリル基、トリメトキシシリル基、ジメチルメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、トリエチルシリル基、トリエトキシシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリイソブチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、シクロヘキシルジメチルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基およびトリフェニルシリル基のような3置換シリル基を例示することができる。中でも、好ましくは3置換シリル基であり、さらに好ましくはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、シクロヘキシルジメチルシリル基、またはトリイソプロピルシリル基である。
【0082】
3およびR4のシロキシ基として、トリメチルシロキシ基、トリメトキシシロキシ基、ジメチルメトキシシロキシ基、メチルジメトキシシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、トリ−n−プロピルシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基、トリ−n−ブチルシロキシ基、トリ−sec−ブチルシロキシ基、tert−ブチルジメチルシロキシ基、トリイソブチルシロキシ基、tert−ブチルジフェニルシロキシ基、シクロヘキシルジメチルシロキシ基、トリシクロヘキシルシロキシ基、およびトリフェニルシロキシ基を例示することができる。中でも、好ましくはトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基、tert−ブチルジメチルシロキシ基、tert−ブチルジフェニルシロキシ基、シクロヘキシルジメチルシロキシ基、またはトリイソプロピルシロキシ基である。
【0083】
3およびR4のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、およびn−エイコシルオキシ基を例示することができる。中でも、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基またはtert−ブトキシ基である。
【0084】
3およびR4のアラルキルオキシ基として、ベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2、3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2、4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2、5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2、6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、およびアントラセニルメトキシ基を例示することができる。中でも、好ましくはベンジルオキシ基である。
【0085】
3およびR4のアリールオキシ基として、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2、3−ジメチルフェノキシ基、2、4−ジメチルフェノキシ基、2、5−ジメチルフェノキシ基、2、6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−5−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−6−メチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,4−ジメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,5−ジメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,6−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−3−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−4,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,4,6−トリメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−3,4−ジメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,5,6−トリメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−3,5−ジメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、ナフトキシ基、およびアントラセノキシ基を例示することができる。中でも、好ましくは炭素原子数6〜20のアリールオキシ基である。
【0086】
3およびR4は、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアリール基、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、または炭素原子数1〜12のアルキル基、特に好ましくは塩素原子またはメチル基である。
【0087】
5およびR6の炭素原子数1〜30の炭化水素基として、アルキル基、アラルキル基およびアリール基を例示することができる。これらの基は、ハロゲン原子、炭化水素オキシ基、ニトロ基、スルホニル基、およびシリル基のような置換基を有していてもよい。
【0088】
5およびR6のアルキル基として、メチル基、エチル基およびn−ブチル基のような直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基、およびネオペンチル基のような分岐状アルキル基;ならびにシクロヘキシルおよびシクロオクチルのような環状アルキル基を例示することができる。中でも、好ましくは分岐状アルキル基、より好ましくは炭素原子数1〜12の分岐状アルキル基、さらに好ましくはイソプロピル基またはtert−ブチル基である。
【0089】
5およびR6のアラルキル基として、ベンジル基およびフェネチル基を例示することができる。中でも、好ましくはベンジル基である。
【0090】
5およびR6のアリール基として、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−n−プロピルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、2−n−ブチルフェニル基、2−イソブチルフェニル基、2−n−ヘキシルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2,6−ジ−n−プロピルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、2,6−ジ−n−ブチルフェニル基、2,6−ジイソブチルフェニル基、2,6−ジ−n−ヘキシルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基、2−メチル−6−n−プロピルフェニル基、2−メチル−6−イソプロピルフェニル基、2−メチル−6−ブチルフェニル基、2−エチル−6−n−プロピルフェニル基、2−エチル−6−イソプロピルフェニル基、2−エチル−6−n−ブチルフェニル基、2−n−プロピル−6−イソプロピルフェニル基、2−n−プロピル−6−n−ブチルフェニル基、2−イソプロピル−6−n−ブチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−メチルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−エチルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−n−プロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−イソプロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2,6−ジエチルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2,6−ジ−n−プロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2,6−ジイソプロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−エチルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−n−プロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−イソプロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−エチル−6−n−プロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−エチル−6−イソプロピルフェニル)フェニル基、および2,4−ジメチル−6−(1−ナフチル)フェニル基を例示することができる。
【0091】
7およびR8の炭素原子数1〜20の炭化水素基として、アルキル基およびアリール基を例示することができる。これらの基は、ハロゲン原子、炭化水素オキシ基、ニトロ基、スルホニル基、およびシリル基のような基で置換されていてもよい。
【0092】
7およびR8のアルキル基として、メチル基、エチル基、およびn−ブチル基のような直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基、およびネオペンチル基のような分岐状アルキル基;ならびに、シクロヘキシル基およびシクロオクチル基のような環状アルキル基を例示することができる。中でも、好ましくは直鎖状アルキル基であり、より好ましくは炭素原子数1〜12の直鎖状アルキル基であり、さらに好ましくはメチル基またはエチル基である。
【0093】
7およびR8のアリール基として、フェニル基、ナフチル基、4−トリル基、およびメシチル基を例示することができる。中でも、好ましくは炭素原子数6〜20のアリール基であり、より好ましくは炭素原子数6〜12のアリール基であり、さらに好ましくはフェニル基またはメシチル基である。
【0094】
7とR8とが互いに結合して環を形成している場合、該環として脂肪族の環および芳香族の環を例示することができる。これらの環は置換基を有していてもよい。脂肪族の環を形成する2価の基として、1,2−エチレン基、1,2−シクロへキシレン基、1,2−ノルボルネン基、2,3−ブテン基、2,3−ジメチル−2,3−ブテン基、および2,4−ペンテン基を例示することができる。芳香族の環を形成する2価の基として、1,2−フェニレン基およびナフタレン−1,8−ジイル基を例示することができ、好ましくはナフタレン−1,8−ジイル基である。これら2価の基の1つの結合手は、式[I]においてR7が結合している炭素原子と結合し、残り1つの結合手は、式[I]においてR8が結合している炭素原子と結合する。
【0095】
本発明で用いられる遷移金属化合物は、ジアイソタクチックトライアッド(好ましくは、トレオジアイソタクチックトライアッド)を25モル%超含む重合体を製造する観点から、好ましくは、上式[I]で表される化合物に属する下式[II]で表される化合物である:

式中、M2、R3、R4、R7およびR8は式[I]のそれらと同義であり;R9およびR10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基、または炭化水素チオ基を表し;R11およびR12はそれぞれ独立に、炭素原子数7〜20のアリール基を表し;R13およびR14はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基、または炭化水素チオ基を表す。
【0096】
9およびR10は、好ましくはアルキル基、さらに好ましくは炭素原子数1〜12のアルキル基、特に好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、またはtert−ブチル基である。
【0097】
11およびR12として、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,6−ジメチルフェニル基、ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、3−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、2,3−ジメチル−1−ナフチル基、2,4−ジメチル−1−ナフチル基、2,5−ジメチル−1−ナフチル基、2,6−ジメチル−1−ナフチル基、3,4−ジメチル−1−ナフチル基、3,5−ジメチル−1−ナフチル基、3,6−ジメチル−1−ナフチル基、アントラセニル基、2−メチル−1−アントラセニル基、3−メチル−10−アントラセニル基、4−メチル−10−アントラセニル基、2,3−ジメチル−10−アントラセニル基、2,4−ジメチル−10−アントラセニル基、2,5−ジメチル−1−10−アントラセニル基、2,6−ジメチル−10−アントラセニル基、3,4−ジメチル−10−アントラセニル基、3,5−ジメチル−10−アントラセニル基、3,6−ジメチル−10−アントラセニル基、および2−メチル−10−アントラセニル基を例示することができる。中でも、好ましくは置換フェニル基、ナフチル基、またはアントラセニル基、さらに好ましくは2−メチルフェニル基またはナフチル基である。
【0098】
13およびR14は、好ましくは水素原子またはアルキル基、より好ましくは水素原子または炭素原子数1〜12のアルキル基、さらに好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、またはイソブチル基である。
【0099】
本発明で用いられる遷移金属化合物はまた、ジシンジオタクチックトライアッド(好ましくは、トレオジシンジオタクチックトライアッド)を25モル%超含む重合体を製造する観点から、好ましくは、上式[I]で表される化合物に属する下式[III]で表される化合物である:

式中、M2、R3、R4、R7およびR8は式[I]のそれらと同義であり;R15、R16、R17およびR18はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基、または炭化水素チオ基を表し;R19およびR20はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基、または炭化水素チオ基を表す。
【0100】
15、R16、R17およびR18は、好ましくは水素原子、アルキル基、またはアリール基、より好ましくは水素原子、炭素原子数1〜12のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基、さらに好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、またはフェニル基である。
【0101】
19およびR20は、好ましくは水素原子、アルキル基、またはアリール基、より好ましくは水素原子、炭素原子数1〜12のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基、さらに好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、またはフェニル基である。
【0102】
下式[IV]で表される化合物も、遷移金属化合物として好ましい:

式中、M3は元素の周期表第8〜11族の遷移金属原子を表し;R3およびR4は式[I]のそれらと同義であり;R21〜R27はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基、または炭化水素チオ基を表し、R21〜R27の中のいずれか2つ以上は互いに結合して環を形成していてもよい。
【0103】
3は、好ましくは鉄原子、ルテニウム原子、コバルト原子、ロジウム原子、ニッケル原子、パラジウム原子または銅原子であり、さらに好ましくは鉄原子またはコバルト原子である。
【0104】
21〜R27のハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を例示することができる。中でも、好ましくは塩素原子または臭素原子である。
【0105】
21〜R27のアルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、およびn−ペンチル基のような直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基、およびネオペンチル基のような分岐状アルキル基;ならびにシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基およびシクロオクチル基のような環状アルキル基を例示することができる。中でも、好ましくは分岐状アルキル基、より好ましくは炭素原子数1〜12の分岐状アルキル基、さらに好ましくはイソプロピル基またはtert−ブチル基である。
【0106】
21〜R27のアラルキル基として、ベンジル基およびフェネチル基を例示することができる。中でも、好ましくはベンジル基である。
【0107】
21〜R27のアリール基として、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−n−プロピルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、2−n−ブチルフェニル基、2−イソブチルフェニル基、2−tert−ブチルフェニル基、2−n−ヘキシルフェニル基、2−シクロヘキシルフェニル基、3−メチルフェニル基、3−エチルフェニル基、3−n−プロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、3−n−ブチルフェニル基、3−イソブチルフェニル基、3−tert−ブチルフェニル基、3−n−ヘキシルフェニル基、3−シクロヘキシルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2,6−ジ−n−プロピルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、2,6−ジ−n−ブチルフェニル基、2,6−ジイソブチルフェニル基、2,6−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,6−ジ−n−ヘキシルフェニル基、2,6−ジシクロヘキシルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基、2−メチル−6−n−プロピルフェニル基、2−メチル−6−イソプロピルフェニル基、2−メチル−6−n−ブチルフェニル基、2−メチル−6−イソブチルフェニル基、2−メチル−6−tert−ブチルフェニル基、2−メチル−6−n−ヘキシルフェニル基、2−メチル−6−シクロヘキシルフェニル基、2−エチル−6−n−プロピルフェニル基、2−エチル−6−イソプロピルフェニル基、2−エチル−6−n−ブチルフェニル基、2−エチル−6−イソブチルフェニル基、2−エチル−6−tert−ブチルフェニル基、2−エチル−6−n−ヘキシルフェニル基、2−メチル−6−シクロヘキシルフェニル基、2−n−プロピル−6−イソプロピルフェニル基、2−n−プロピル−6−n−ブチルフェニル基、2−n−プロピル−6−イソブチルフェニル基、2−n−プロピル−6−tert−ブチルフェニル基、2−n−プロピル−6−n−ヘキシルフェニル基、2−n−プロピル−6−シクロヘキシルフェニル基、2−イソプロピル−6−n−ブチルフェニル基、2−イソプロピル−6−イソブチルフェニル基、2−イソプロピル−6−tert−ブチルフェニル基、2−イソプロピル−6−n−ヘキシルフェニル基、2−イソプロピル−6−シクロヘキシルフェニル基、2−n−ブチル−6−イソブチルフェニル基、2−n−ブチル−6−tert−ブチルフェニル基、2−n−ブチル−6−n−ヘキシルフェニル基、2−n−ブチル−6−シクロヘキシルフェニル基、2−イソブチル−6−tert−ブチルフェニル基、2−イソブチル−6−n−ヘキシルフェニル基、2−イソブチル−6−シクロヘキシルフェニル基、2−tert−ブチル−6−n−ヘキシルフェニル基、2−tert−ブチル−6−シクロヘキシルフェニル基、2−n−ヘキシル−6−シクロヘキシルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,4−ジエチルフェニル基、2,4−ジ−n−プロピルフェニル基、2,4−ジイソプロピルフェニル基、2,4−ジ−n−ブチルフェニル基、2,4−ジイソブチルフェニル基、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,4−ジ−n−ヘキシルフェニル基、2,4−ジシクロヘキシルフェニル基、2−エチル−4−メチルフェニル基、2−n−プロピル−4−メチルフェニル基、2−イソプロピル−4−メチルフェニル基、2−n−ブチル−4−メチルフェニル基、2−イソブチル−4−メチルフェニル基、2−tert−ブチル−4−メチルフェニル基、2−n−ヘキシル−4−メチルフェニル基、2−シクロヘキシル−4−メチルフェニル基、2−n−プロピル−4−エチルフェニル基、2−イソプロピル−4−エチルフェニル基、2−n−ブチル−4−エチルフェニル基、2−イソブチル−4−エチルフェニル基、2−tert−ブチル−4−エチルフェニル基、2−n−ヘキシル−4−エチルフェニル基、2−シクロヘキシル−4−エチルフェニル基、2−イソプロピル−4−n−プロピルフェニル基、2−n−ブチル−4−n−プロピルフェニル基、2−イソブチル−4−n−プロピルフェニル基、2−tert−ブチル−4−n−プロピルフェニル基、2−n−ヘキシル−4−n−プロピルフェニル基、2−シクロヘキシル−4−n−プロピルフェニル基、2−n−ブチル−4−イソプロピルフェニル基、2−イソブチル−4−イソプロピルフェニル基、2−tert−ブチル−4−イソプロピルフェニル基、2−n−ヘキシル−4−イソプロピルフェニル基、2−シクロヘキシル−4−イソプロピルフェニル基、2−イソブチル−4−n−ブチルフェニル基、2−tert−ブチル−4−n−ブチルフェニル基、2−n−ヘキシル−4−n−ブチルフェニル基、2−シクロヘキシル−4−n−ブチルフェニル基、2−tert−ブチル−4−イソブチル−フェニル基、2−n−ヘキシル−4−イソブチルフェニル基、2−シクロヘキシル−4−イソブチルフェニル基、2−n−ヘキシル−4−tert−ブチルフェニル基、2−シクロヘキシル−4−tert−ブチルフェニル基、2−シクロヘキシル−4−n−ヘキシル−フェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,5−ジエチルフェニル基、2,5−ジ−n−プロピルフェニル基、2,5−ジイソプロピルフェニル基、2,5−ジ−n−ブチルフェニル基、2,5−ジイソブチルフェニル基、2,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,5−ジ−n−ヘキシルフェニル基、2,5−ジシクロヘキシルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリエチルフェニル基、2,4,6−トリ−n−プロピルフェニル基、2,4,6−トリイソプロピルフェニル基、2,4,6−トリ−n−ブチルフェニル基、2,4,6−トリイソブチルフェニル基、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル基、2,4,6−トリ−n−ヘキシルフェニル基、2,4,6−トリシクロヘキシルフェニル基、2,6−ジエチル−4−メチルフェニル基、2,6−ジ−n−プロピル−4−メチルフェニル基、2,6−ジイソプロピル−4−メチルフェニル基、2,6−ジ−n−ブチル−4−メチルフェニル基、2,6−ジイソブチル−4−メチルフェニル基、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル基、2,6−ジ−n−ヘキシル−4−メチルフェニル基、2,6−ジシクロヘキシル−4−メチルフェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−メチルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−エチルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−n−プロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−イソプロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2,6−ジメチルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2,6−ジエチルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2,6−ジ−n−プロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2,6−ジイソプロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−エチルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−n−プロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−メチル−6−イソプロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−エチル−6−n−プロピルフェニル)フェニル基、2,4−ジメチル−6−(2−エチル−6−イソプロピルフェニル)フェニル基、および2,4−ジメチル−6−(1−ナフチル)フェニル基を例示することができる。
【0108】
21〜R27のシリル基として、メチルシリル基、エチルシリル基およびフェニルシリル基のような1置換シリル基;ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、およびジフェニルシリル基のような2置換シリル基;ならびにトリメチルシリル基、トリメトキシシリル基、ジメチルメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、トリエチルシリル基、トリエトキシシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリイソブチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、シクロヘキシルジメチルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、およびトリフェニルシリル基のような3置換シリル基を例示することができる。中でも、好ましくは3置換シリル基、さらに好ましくはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、シクロヘキシルジメチルシリル基、またはトリイソプロピルシリル基である。
【0109】
21〜R27のシロキシ基として、トリメチルシロキシ基、トリメトキシシロキシ基、ジメチルメトキシシロキシ基、メチルジメトキシシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、トリ−n−プロピルシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基、トリ−n−ブチルシロキシ基、トリ−sec−ブチルシロキシ基、tert−ブチルジメチルシロキシ基、トリイソブチルシロキシ基、tert−ブチルジフェニルシロキシ基、シクロヘキシルジメチルシロキシ基、トリシクロヘキシルシロキシ基、およびトリフェニルシロキシ基を例示することができる。中でも、好ましくはトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基、tert−ブチルジメチルシロキシ基、tert−ブチルジフェニルシロキシ基、シクロヘキシルジメチルシロキシ基、またはトリイソプロピルシロキシ基である。
【0110】
21〜R27のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、およびn−エイコシルオキシ基を例示することができる。中でも、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基またはtert−ブトキシ基である。
【0111】
21〜R27のアラルキルオキシ基として、ベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2、3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2、4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2、5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2、6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、およびアントラセニルメトキシ基を例示することができる。中でも、好ましくはベンジルオキシ基である。
【0112】
21〜R27のアリールオキシ基として、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2、3−ジメチルフェノキシ基、2、4−ジメチルフェノキシ基、2、5−ジメチルフェノキシ基、2、6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−5−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−6−メチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,4−ジメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,5−ジメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,6−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−3−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−4,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,4,6−トリメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−3,4−ジメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,5,6−トリメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−3,5−ジメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、ナフトキシ基、およびアントラセノキシ基を例示することができる。
【0113】
21〜R27のアミノ基として、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−n−ブチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、およびN,N−ジ−n−ブチルアミノ基のような直鎖状アルキルアミノ基;N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−ジイソブチルアミノ基、N,N−ジ−tert−ブチルアミノ基、およびN,N−ジネオペンチルアミノ基のような分岐状アルキルアミノ基;ならびに、N,N−ジシクロヘキシルアミノ基およびN,N−ジシクロオクチルアミノ基のような環状アルキルアミノ基を例示することができる。
【0114】
21〜R27のアミド基として、エタンアミド基、N−n−ブチルエタンアミド基、N−メチルエタンアミド基、N−エチルエタンアミド基、N−n−ブチルヘキサンアミド基、イソプロパンアミド基、イソブタンアミド基、tert−ブタンアミド基、ネオペンタンアミド基、シクロヘキサンアミド基およびシクロオクタンアミド基を例示することができる。
【0115】
21〜R27のイミド基として、スクシンイミド基、マレイイミド基、およびフタルイミド基を例示することができる。
【0116】
21〜R27の炭化水素チオ基として、メチルチオ基、エチルチオ基、イソプロピルチオ基、およびtert−ブチルチオ基のようなアルキルチオ基;フェニルチオ基、およびナフチルチオ基のようなアリールチオ基;ならびに、ベンジルチオ基および9−フルオレニルメチルチオ基のようなアラルキルチオ基を例示することができる。
21〜R27の基は、ハロゲン原子、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、イミド基、シリル基、シロキシ基、スルホニル基、および炭化水素チオ基のような置換基を有していてもよい。
【0117】
21〜R27の中のいずれか二つ以上が互いに結合して環を形成している場合、該環として脂肪族の環および芳香族の環を例示することができる。これらの環はハロゲン原子、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、イミド基、シリル基、シロキシ基、スルホニル基、および炭化水素チオ基のような置換基を有していてもよい。
【0118】
21〜R27の中のいずれか二つが互いに結合して脂肪族の環を形成する2価の基として、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、エチレン−1,2−ジイル基、シクロヘキサン−1,2−ジイル基、シクロヘキサン−1,3−ジイル基、ノルボルナン−1,2−ジイル基、ノルボルナン−1−エン−1,2−ジイル基、ブタン−1−エン−1,2−ジイル基、ブタン−1−エン−1,3−ジイル基、ブタン−1−エン−2,3−ジイル基、ブタン−2−エン−1,2−ジイル基、ブタン−2−エン−1,3−ジイル基、ブタン−2−エン−2,3−ジイル基、ブタン−1,3−ジエン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジエン−1,3−ジイル基、ブタン−1,3−ジエン−1,4−ジイル基、ジメチル−2,3−ブテン−2,3−ジイル基、およびペンテン−2,4−ジイル基を例示することができる。
【0119】
21〜R27の中のいずれか二つが互いに結合して芳香族の環を形成する2価の基として、ベンゼン−1,2−ジイル基、3−メチルベンゼン−1,2−ジイル基、4−メチルベンゼン−1,2−ジイル基、3−エチルベンゼン−1,2−ジイル基、4−エチルベンゼン−1,2−ジイル基、3−n−プロピルベンゼン−1,2−ジイル基、4−n−プロピルベンゼン−1,2−ジイル基、3−n−ブチルベンゼン−1,2−ジイル基、4−n−ブチルベンゼン−1,2−ジイル基、3−イソプロピルベンゼン−1,2−ジイル基、4−イソプロピルベンゼン−1,2−ジイル基、3−イソブチルベンゼン−1,2−ジイル基、4−イソブチルベンゼン−1,2−ジイル基、3−tert−ブチルベンゼン−1,2−ジイル基、4−tert−ブチルベンゼン−1,2−ジイル基、ベンゼン−1,3−ジイル基、2−メチルベンゼン−1,3−ジイル基、4−メチルベンゼン−1,3−ジイル基、ビフェニル−2,2’−ジイル基、ベンゼン−1,2−ジメチレン基、ベンゼン−1,3−ジメチレン基およびナフタレン−1,8−ジイル基を例示することができる。
【0120】
前記の脂肪族または芳香族の環を形成する2価の基の1つの結合手は、式[IV]においてR21〜R27の中のいずれか2つの中の1つが結合している炭素原子と結合し、残り1つの結合手は、式[IV]においてR21〜R27の中のいずれか2つの中の残りの1つが結合している炭素原子と結合する。
【0121】
本発明における有機アルミニウム化合物は公知の化合物であってもよい。有機アルミニウム化合物として、下記の各化合物およびそれらの2種以上の組合せを例示することができる:
(1)式E1dAlX23-dで表される有機アルミニウム化合物;
(2)式{−Al(E2)−O−}eで表される環状のアルミノキサン;および
(3)式E3{−Al(E3)−O−}fAlE32で表される線状のアルミノキサン;
式中、E1、E2およびE3はそれぞれ炭化水素基を表し、複数のE1、複数のE2または複数のE3が存在する場合、それらは互いに同じか異なる;X2は水素原子またはハロゲン原子を表し、X2が複数ある場合、それらは同じか異なる;dは0<d≦3を満たす数を表し;eは2以上の整数であり、好ましくは2〜40の整数であり;fは1以上の整数であり、好ましくは1〜40の整数である。
【0122】
1、E2およびE3における炭化水素基は、好ましくは炭素原子数1〜8の炭化水素基、より好ましくは炭素原子数1〜8のアルキル基である。E1、E2およびE3として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、およびネオペンチル基のようなアルキル基を例示することができる。中でも、メチル基またはイソブチル基が好ましい。
【0123】
上式(1)で表される有機アルミニウム化合物として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、およびトリヘキシルアルミニウムのようなトリアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジプロピルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、およびジヘキシルアルミニウムクロライドのようなジアルキルアルミニウムクロライド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、プロピルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、およびヘキシルアルミニウムジクロライドのようなアルキルアルミニウムジクロライド;ならびに、ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、およびジヘキシルアルミニウムハイドライドのようなジアルキルアルミニウムハイドライドを例示することができる。中でも、好ましくはトリアルキルアルミニウムであり、より好ましくはトリエチルアルミニウムまたはトリイソブチルアルミニウムである。
【0124】
前記の環状または線状のアルミノキサンは、各種の方法で製造することができる。それらの製造方法は特に限定されず、公知の製造方法であってもよい。製造方法として、トリメチルアルミニウムのようなトリアルキルアルミニウムを、ベンゼンおよび脂肪族炭化水素のような適当な有機溶剤に溶解した溶液を水と接触させて製造する方法、トリメチルアルミニウムのようなトリアルキルアルミニウムを、硫酸銅水和物のような結晶水を含んでいる金属塩に接触させて製造する方法を例示することができる。
【0125】
本発明におけるホウ素化合物は公知の化合物であってもよい。ホウ素化合物として、下記の各化合物およびそれらの2種以上の組合せを例示することができる:
(1)式BQ123で表されるホウ素化合物;
(2)式G+(BQ1234-で表されるホウ素化合物;および
(3)式(J−H)+(BQ1234-で表されるホウ素化合物;
式中、Bは3価の原子価状態のホウ素原子を表し、Q1〜Q4はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、アミド基、またはイミド基を表し;G+は無機または有機のカチオンを表し;Jは中性ルイス塩基を表し;(J−H)+はブレンステッド酸を表す。
【0126】
上記第1式〜第3式におけるQ1〜Q4は、好ましくは、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭素原子数1〜20のシリル基、炭素原子数1〜20のシロキシ基、炭素原子数2〜20の炭化水素基で置換されたアミノ基、炭素原子数2〜20の炭化水素基で置換されたアミド基、炭素原子数2〜20の炭化水素基で置換されたイミド基であり、より好ましくは、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基または炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基であり、さらに好ましくは、少なくとも1個のフッ素原子を含む炭素原子数1〜20のフッ素化炭化水素基であり、特に好ましくは、少なくとも1個のフッ素原子を含む炭素原子数6〜20のフッ素化アリール基である。
【0127】
上記第1式で表されるホウ素化合物として、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4−トリフルオロフェニル)ボラン、およびフェニルビス(ペンタフルオロフェニル)ボランを例示することができる。中でも、最も好ましくはトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランである。
【0128】
上記第2式で表されるホウ素化合物における無機のカチオンであるG+として、フェロセニウムカチオン、アルキル置換フェロセニウムカチオン、および銀陽イオンを例示することができる。有機のカチオンであるG+として、トリフェニルメチルカチオンのようなカルベニウムカチオンを例示することができる。G+は、好ましくはカルベニウムカチオンであり、特に好ましくはトリフェニルメチルカチオンである。
【0129】
上記第2式における(BQ1234-として、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,4−トリフルオロフェニル)ボレート、フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、およびテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレートを例示することができる。
【0130】
上記第2式で表されるホウ素化合物として、リチウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、ナトリウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、カリウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、銀テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1,1’−ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラブチルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリメチルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、およびトリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレートを例示することができる。中でも、最も好ましくは、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
【0131】
上記第3式中の(J−H)+として、トリアルキル置換アンモニウム、N,N−ジアルキルアニリニウム、ジアルキルアンモニウムおよびトリアリールホスホニウムを例示することができ、(BQ1234-として上記と同様のものを例示することができる。
【0132】
上記第3式で表されるホウ素化合物として、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチル−2,4,6−トリメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジイソプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、およびトリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを例示することができる。中でも、最も好ましくは、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートまたはN,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
【0133】
本発明におけるホウ素化合物は、好ましくは、上記第2式または第3式で表されるホウ素化合物であり、特に好ましくはトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートまたはN,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
【0134】
本発明の重合体の分子量は特に限定されず、その重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1,000〜10,000,000であり、より好ましくは2,000〜5,000,000であり、最も好ましくは4,000〜3,000,000である。
【0135】
本発明の重合体の分子量分布は特に限定されず、好ましくは1.0〜100であり、より好ましくは1.0〜50であり、最も好ましくは1.0〜20である。
【0136】
本発明の重合体のガラス転移点および融点のいずれか(耐熱性の尺度)は、好ましくは−20℃以上であり、より好ましくは20℃以上であり、最も好ましくは50℃以上である。
【0137】
本発明において、遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物および/またはホウ素化合物と、式(3)で表される化合物との接触方法は、特に限定されない。
【0138】
遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物とを接触させて重合触媒を生成させる場合、重合触媒の活性を高める観点から、有機アルミニウム化合物として、環状のアルミノキサン、線状のアルミノキサン、またはこれらの組合せが好ましい。遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物とホウ素化合物とを接触させて重合触媒を生成させる場合、同じ観点から、有機アルミニウム化合物として、上記第1式で表される有機アルミニウム化合物が好ましい。
【0139】
有機アルミニウム化合物の使用量は、遷移金属化合物1モル部あたり、通常0.1〜10000モル部、好ましくは5〜2000モル部である。該使用量が0.1モル部未満であると十分な重合活性が得られず、10000モル部を超えると、得られる重合体の分子量が低下したり(例えば、有機アルミニウム化合物への連鎖移動によって)、重合触媒の活性が低下したりする場合がある。ホウ素化合物の使用量は、遷移金属化合物1モル部あたり、通常0.01〜100モル部であり、好ましくは0.5〜10モル部である。該使用量が0.01モル部未満であると、重合触媒の活性が不十分である場合があり、100モル部を超える使用はコストの面から好ましくない。
【0140】
本発明における遷移金属化合物、有機アルミニウム化合物およびホウ素化合物のそれぞれは、溶液として用いてもよい。該溶液の溶媒として、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、ペンタン、ヘキサン、およびヘプタンを例示することができる。中でも、塩化メチレン、クロロホルム、またはトルエンが好ましい。
【0141】
遷移金属化合物溶液の濃度は、通常0.01〜500μmol/Lであり、好ましくは0.05〜100μmol/Lであり、より好ましくは0.05〜50μmol/Lである。有機アルミニウム化合物溶液の濃度は、アルミニウム原子換算で、通常0.01〜10000μmol/Lであり、好ましくは0.1〜5000μmol/Lであり、より好ましくは0.1〜2000μmol/Lである。ホウ素化合物溶液の濃度は、通常0.01〜500μmol/Lであり、好ましくは0.05〜200μmol/Lであり、より好ましくは0.05〜100μmol/Lである。遷移金属化合物溶液の濃度が0.01μmol/L未満である場合や、有機アルミニウム化合物溶液の濃度が、アルミニウム原子換算で、0.01μmol/L未満である場合や、ホウ素化合物溶液の濃度が0.01μmol/L未満である場合、大量の溶媒が必要となりコスト面で好ましくなく、遷移金属化合物溶液の濃度が500μmol/Lを超える場合や、有機アルミニウム化合物溶液の濃度が、アルミニウム原子換算で、10000μmol/Lを超える場合や、ホウ素化合物溶液の濃度が500μmol/Lを超える場合、これら化合物が十分に溶解せず析出する場合がある。
【0142】
本発明における重合触媒は、無機化合物の粒子状物質または有機化合物の粒子状物質からなる担体と組合せてもよい。無機化合物として、シリカゲルおよびアルミナを例示することができる。有機化合物として、スチレン重合体を例示することができる。
【0143】
本発明における重合方法は特に限定されない。該方法として、バッチ式または連続式の、気相重合法、塊状重合法、および、適当な重合溶媒を使用しての溶液重合法またはスラリー重合法を例示することができる。重合溶媒は、重合触媒を失活させない溶媒であって、溶媒として、ベンゼン、トルエン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、およびシクロヘキサンのような炭化水素溶媒や、ジクロロメタンおよびクロロホルムのようなハロゲン化溶媒を例示することができる。
【0144】
本発明における重合温度は特に限定されず、一般に−100〜250℃であり、好ましくは−50〜200℃である。該温度が−100℃未満であると、重合触媒が十分な活性を示さない場合があり、250℃を超えると、得られる重合体の分子量が低下する場合があったり、異性化反応のような副反応の生起によって、式(1)で表される単位からなる重合体が得られない場合があったりする。
【0145】
得られる重合体の分子量を調節するために、水素のような連鎖移動剤を使用してもよい。
【0146】
本発明における重合時間は特に限定されず、一般に1分から72時間である。該時間が1分未満であると、重合体の収量が不十分である場合があり、72時間を超えると、重合体の製造コストの面で不利である。
【0147】
本発明の重合体は、目的に応じて、耐候剤、滑剤、顔料、染料、帯電防止剤、酸化防止剤、防曇剤、防錆剤、界面活性剤、潤滑剤、および導電剤のような各種の添加剤と組合せてもよい。本発明の重合体はまた、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合エラストマー、およびポリプロピレンのような公知の重合体と組合せてもよい。
【0148】
本発明の重合体は、押出成形品や射出成形品として使用することができる。押出成形方法は、公知の成形方法であってもよい。押出成形方法として、円形ダイから溶融させた樹脂を押出し、筒状に膨らませたフィルムまたはシートを巻き取るインフレーション成形法や、直線状ダイから溶融させた樹脂を押出し、フィルムまたはシートを巻き取るTダイ成形法や、カレンダー成形法を例示することができる。
【実施例】
【0149】
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0150】
[参考例1]
式(3)で表される4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)―1,6−ヘプタジエンの合成 イミダゾール6.5g(和光純薬工業社製)が入った100mL二口フラスコに脱水N,N−ジメチルホルムアミド50mL(和光純薬工業社製)および1,6−ヘプタジエン−4−オール5.78mL(アルドリッチ社製)を加え、0℃に冷却した。さらにtert−ブチルジメチルシリルクロリド6.5g(東京化成工業社製)を加え、室温に戻して12時間攪拌した。その後、過剰量の水を加え反応を停止し、生成物をヘキサンで抽出して、得られた有機層を無水硫酸ナトリウム(ナカライテスク社製)を用いて乾燥させた。これを減圧蒸留によって精製することで4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)―1,6−ヘプタジエン2.88gを無色透明な油状物質として得た(収率30%)。
【0151】
[参考例2]
式(3)で表される4−(トリイソプロピルシロキシ)−1,6−ヘプタジエンの合成
イミダゾール1.35g(和光純薬工業社製)が入った50mLのシュレンク管に脱水N,N−ジメチルホルムアミド10mL(和光純薬工業社製)および1,6−ヘプタジエン−4−オール1.2mL(アルドリッチ社製)を加え、0℃に冷却した。さらにトリイソプロピルシリルクロリド1.93mL(東京化成工業社製)を加え、室温に戻して85時間攪拌した。その後、過剰量の水を加え反応を停止し、生成物をヘキサンで抽出して、得られた有機層を無水硫酸ナトリウム(ナカライテスク社製)を用いて乾燥させた。その減圧蒸留において、21mmHg、93℃の留分を分離し、4−(トリイソプロピルシロキシ)−1,6−ヘプタジエン1.1gを無色透明な油状物質として得た(収率46%)。
【0152】
[参考例3]
以下の実施例で使用した遷移金属化合物である鉄錯体およびコバルト錯体は、George J. P. Britovsek, Michael Bruce, Vernon C. Gibson, Brian S. Kimberley, Peter J. Maddox, Sergio Mastroianni, Stuart J. McTavish, Carl Redshaw, Gregory A. Solan, Staffan Stroemberg, Andrew J. P. White, and David J. Williams著、「ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー(Journal of The American Chemical Society)」、第121巻、1999年、8728−8740ページに記載された方法を参照に合成した。上記錯体の一例である2,6−ビス[1−(2−メチル−6−イソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライドの合成例を以下に示す。
【0153】
(1)2,6−ビス[1−(2−メチル−6−イソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンの合成
2,6−ジアセチルピリジン325mg(アルドリッチ社製)の入った25mLシュレンク管に脱水エタノール5mL(関東化学社製)と2−メチル−6−イソプロピルアニリン0.62mL(東京化成工業社製)、および数滴の酢酸(関東化学社製)を加え、24時間還流させた。その後溶媒を留去し、メタノールで再結晶を行い、2,6−ビス[1−(2−メチル−6−イソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジン298mgを黄色粉末として得た(収率35%)。
(2)2,6−ビス[1−(2−メチル−6−イソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライドの合成
上記(1)で合成された2,6−ビス[1−(2−メチル−6−イソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジン100mgの入った25mLシュレンク管に脱水テトラヒドロフラン2.5mL(安定剤無添加)(関東化学社製)との塩化鉄(II)無水物(ビーズ状)30mg(アルドリッチ社製)を加え、室温で2時間反応させた。その後溶媒を留去し、得られた固体をジエチルエーテルとヘキサンを用いて洗浄することで、2,6−ビス[1−(2−メチル−6−イソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド104mgを青色粉末として得た(収率82%)。
【0154】
[実施例1]
2,6−ビス[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンコバルトジクロライド(遷移金属化合物)7.3mgの入った25mLのシュレンク管にMMAO(有機アルミニウム化合物)トルエン溶液(MMAO−3A、Al:6.6wt%)1.2mL(東ソーファインケム社製)、1,6−ヘプタジエン(式(3)で表される化合物)0.16mL(東京化成工業社製)を順に加え、室温で5時間反応させた。その後、反応溶液を過剰量の塩酸−メタノール混合溶液に注ぎ、得られた白色粉末をメタノールで洗浄し、式(1)で表される単位を有するポリマー102mgを得た。
得られた重合体はテトラヒドロフランには室温で難溶であり、クロロホルムには室温で可溶だった。得られた重合体の数平均分子量(Mn)は10000であった。A7とA8とがトランス形のものが100モル%であり、立体規則性は検出されなかった。ガラス転移点が3.2℃に検出された。得られた結果を表1に示す。
【0155】
上記のガラス転移点は、セイコー電子工業(株)社製のSSC−5200なる名称の機種を用いた示差走査熱量(DSC)測定により、以下の条件で測定した。
昇温:25℃から200℃(10℃/分) 5分間保持
冷却:200℃から−60℃(20℃/分) 5分間保持
測定:−60℃から200℃(10℃/分で昇温)
【0156】
上記の、数平均分子量(Mn)およびトランス形の割合は、日本電子社製のLA−500なる名称の機種を用いた13C−NMR解析により以下の条件で求め、また、得られた重合体が式(1)で表される単位を有することは、該13C−NMR解析のスペクトルにおける23〜50ppmの範囲のシグナル群が、式(1)で表される構造の直鎖炭化水素および五員環状炭化水素として帰属できることによって確認した:
測定溶媒:クロロホルム−d1
測定温度:室温
試料濃度:50mg/0.5ml
基準物質:クロロホルム−d1(77ppm)
【0157】
上記の立体規則性は、日本電子社製のLA−500なる名称の機種を用いた13C−NMR解析により、以下の手順からなる方法で求めた。
(1)重合体の重クロロホルム溶液(濃度は286mg/mL)を調製した。
(2)該溶液の13C−NMRスペクトルを測定した。
(3)重クロロホルムのピーク位置を77ppmとして、該スペクトルの46.2〜46.6ppmに現れるピークの面積(A3)および46.9〜47.3ppmに現れるピークの面積(A4)をそれぞれ求めた。
(4)立体規則性を、次式に基づいて算出した。
トレオジアイソタクチックトライアッド(モル%)=100A3/(A3+A4
トレオジシンジオタクチックトライアッド(モル%)=100A4/(A3+A4
【0158】
[実施例2]
実施例1において、1,6−ヘプタジエン0.16mLを4−(トリイソプロピルシロキシ)−1,6−ヘプタジエン322mgに変更したこと以外は実施例1同様に行い、定量的に白色粉末のポリマーを得た。
得られた重合体はクロロホルム、テトラヒドロフランには室温で不溶であり、1,1,2,2−テトラクロロエタンには130℃で可溶だった。A7とA8とがトランス形のものが100モル%であり、立体規則性は検出されなかった。得られた結果を表1に示す。
【0159】
[実施例3]
2,6−ビス[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド(遷移金属化合物)7.3mgの入った25mLシュレンク管に精製トルエン0.92mL、MMAO(有機アルミニウム化合物)トルエン溶液(MMAO−3A、Al:6.6wt%)0.28mL(東ソーファインケム社製)、1,6−ヘプタジエン0.16mL(東京化成工業社製)(式(3)で表される化合物)を順に加え、室温で5時間反応させた。その後、反応溶液を過剰量の塩酸−メタノール混合溶液に注ぎ、得られた白色粉末をメタノールで洗浄し、ポリマー72mgを得た。
得られた重合体は得られた重合体はクロロホルム、テトラヒドロフランには室温で不溶であり、1,1,2,2−テトラクロロエタンには130℃で可溶だった。数平均分子量(Mn)は3000であった。A7とA8とがシス形のものが70モル%であり、立体規則性はエリトロジアイソタクチックトライアッドが37モル%であった。得られた結果を表1に示す。
【0160】
[実施例4]
実施例3において、2,6−ビス[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド7.3mgを、2,6−ビス[1−(2,6−ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド(遷移金属化合物)6.0mgに変更したこと以外は実施例3同様に行い、白色粉末のポリマー90mgを得た。
得られた重合体は得られた重合体はクロロホルム、テトラヒドロフランには室温で不溶であり、1,1,2,2−テトラクロロエタンには130℃で可溶だった。得られた重合体の数平均分子量(Mn)は6000であった。A7とA8とがシス形のものが95モル%であり、立体規則性は検出されなかった。得られた結果を表1に示す。
【0161】
[実施例5]
実施例3において、2,6−ビス[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド7.3mgを、2,6−ビス[1−(2,6−ジクロロフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド(遷移金属化合物)6.9mgに変更したこと以外は実施例3同様に行い、白色粉末のポリマー112mgを得た。
得られた重合体は得られた重合体はクロロホルム、テトラヒドロフランには室温で不溶であり、1,1,2,2−テトラクロロエタンには130℃で可溶だった。得られた重合体の数平均分子量(Mn)は14000であった。A7とA8とがシス形のものが95モル%であり、立体規則性は検出されなかった。ガラス転移点が0.4℃に、融点が133℃に検出された。得られた結果を表1に示す。
【0162】
[実施例6]
実施例3において、2,6−ビス[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド7.3mgを、2,6−ビス[1−(2−メチル−6‐イソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド(遷移金属化合物)6.6mgに変更したこと以外は実施例3同様に行い、白色粉末のポリマー82mgを得た。
得られた重合体は得られた重合体はクロロホルム、テトラヒドロフランには室温で不溶であり、1,1,2,2−テトラクロロエタンには130℃で可溶だった。得られた重合体の数平均分子量(Mn)は8000であった。A7とA8とがシス形のものが90モル%であり、立体規則性はエリトロジアイソタクチックトライアッドが34モル%であった。
【0163】
[実施例7]
実施例3において、(1)2,6−ビス[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド7.3mgを、2,6−ビス[1−(2,6−ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド(遷移金属化合物)6.0mgに変更したこと、(2)精製トルエンの量を0.92mLから0.32mLに変更したこと、および(3)1,6−ヘプタジエン0.16mLを4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−1,6−ヘプタジエン(式(3)で表される化合物)292mgに変更したこと以外は実施例3同様に行い、ポリマー287mgを得た。
得られた重合体は得られた重合体はクロロホルムには室温で不溶であり、1,1,2,2−テトラクロロエタンには130℃で可溶だった。A7とA8とがシス形のものが100モル%であり、立体規則性は検出されなかった。得られた結果を表1に示す。
【0164】
[実施例8]
実施例3において、(1)2,6−ビス[1−(2,6−ジイソプロピルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド7.3mgを、2,6−ビス[1−(2,6−ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジンアイロンジクロライド(遷移金属化合物)6.0mgに変更したこと、および(2)1,6−ヘプタジエン0.16mLを4−(トリイソプロピルシロキシ)−1,6−ヘプタジエン(式(3)で表される化合物)322mgに変更したこと以外は実施例3同様に行い、定量的にポリマー322mgを得た。
得られた重合体は得られた重合体はクロロホルム、テトラヒドロフランには室温で不溶であり、1,1,2,2−テトラクロロエタンには130℃で可溶だった。A7とA8とがシス形のものが100モル%であり、立体規則性は検出されなかった。
得られた結果を表1に示す。
【0165】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下式(1)で表される単位を含む重合体:

式中、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A10、A11およびA12はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトリル基、アルキル基、アラルキル基、シリル基、シロキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基または炭化水素チオ基を表し、A3とA4とは、A5とA6とは、または、A11とA12とは、互いに結合して環を形成していてもよい;mは0または1を表し;nは1〜20の整数を表す。
【請求項2】
式(1)が、そのA7とA8とがトランス形である下式(2)である請求項1記載の重合体:

【請求項3】
式(1)で表される単位の合計量を100モル%として、トレオジアイソタクチックトライアッドを25モル%超の量で含む請求項1記載の重合体。
【請求項4】
式(1)で表される単位の合計量を100モル%として、エリトロジアイソタクチックトライアッドを25モル%超の量で含む請求項1記載の重合体。
【請求項5】
式(1)で表される単位の合計量を100モル%として、トレオジシンジオタクチックトライアッドを25モル%超の量で含む請求項1記載の重合体。
【請求項6】
式(1)で表される単位の合計量を100モル%として、エリトロジシンジオタクチックトライアッドを25モル%超の量で含む請求項1記載の重合体。
【請求項7】
下式(3)で表される化合物を重合させる工程を含む、下式(1)で表される単位を含む重合体の製造方法:



式中、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A10、A11およびA12はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトリル基、アルキル基、アラルキル基、シリル基、シロキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基または炭化水素チオ基を表し、A3とA4とは、A5とA6とは、または、A11とA12とは、互いに結合して環を形成していてもよい;Zは−(CH2n-1−(CA910mHを表し;mは0または1を表し;nは1〜20の整数を表す。
【請求項8】
重合が、遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物および/またはホウ素化合物との接触によって生成される重合触媒の存在下に行われる請求項7記載の重合体の製造方法。
【請求項9】
遷移金属化合物が、下式[I]で表される化合物である請求項8記載の重合体の製造方法:

式中、M2は元素の周期表第10族の遷移金属原子を表し;R3およびR4はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基またはアリールオキシ基を表し;R5およびR6はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し;R7およびR8はそれぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、R7とR8とは互いに結合して環を形成していてもよい。
【請求項10】
遷移金属化合物が、下式[II]で表される化合物である請求項8記載の重合体の製造方法:

上中、M2は元素の周期表第10族の遷移金属原子を表し、R3およびR4はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基またはアリールオキシ基を表し;R7およびR8はそれぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、R7とR8とは互いに結合して環を形成していてもよい;R9およびR10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基または炭化水素チオ基を表し;R11およびR12はそれぞれ独立に、炭素原子数7〜20のアリール基を表し;R13およびR14はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基または炭化水素チオ基を表す。
【請求項11】
遷移金属化合物が、下式[III]で表される化合物である請求項8記載の重合体の製造方法:

式中、M2は元素の周期表第10族の遷移金属原子を表し;R3およびR4はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基またはアリールオキシ基を表し;R7およびR8はそれぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、R7とR8とは互いに結合して環を形成していてもよい;R15、R16、R17およびR18はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、炭素原子数6のアリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基または炭化水素チオ基を表し;R19およびR20はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基または炭化水素チオ基を表す。
【請求項12】
遷移金属化合物が、下式[IV]で表される化合物である請求項8記載の重合体の製造方法:

式中、M3は元素の周期表第8〜11族の遷移金属原子を表し;R3およびR4はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基またはアリールオキシ基を表し、それぞれ互いに結合して環を形成してもよい、;R21〜R27はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基、シロキシ基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アミド基、イミド基、または炭化水素チオ基を表し、R21〜R27の中のいずれか2つ以上は互いに結合して環を形成していてもよい。

【公開番号】特開2008−239975(P2008−239975A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−47540(P2008−47540)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(304021417)国立大学法人東京工業大学 (1,821)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】