説明

スクリーンセーバ制御システム、画像処理装置、画像表示装置、スクリーンセーバ制御方法、及びコンピュータプログラム

【課題】スクリーンセーバの実行中の負荷を低減することができるスクリーンセーバ制御システム、画像処理装置、画像表示装置、スクリーンセーバ制御方法、及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】スクリーンセーバ制御システムは、端末装置2a,2b,2cに表示すべき画像に係る画像データをリモートマシン1で生成する。リモートマシン1は、端末装置2a,2b,2cにスクリーンセーバを起動させるか否かを判定し、起動させると判定した場合、端末装置2a,2b,2cへ起動を通知すると共に、画像データの生成を停止する。端末装置2a,2b,2cは、リモートマシン1から起動が通知された場合に、スクリーンセーバを起動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリーンセーバの起動に係るスクリーンセーバ制御システム、画像処理装置、画像表示装置、スクリーンセーバ制御方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータ内のハードウェア資源、例えばCentral Processing Unit(CPU)又はメモリ等は高性能化が進んでおり、複雑な処理を短時間で実行できるようになっている。しかし、コンピュータが文書作成などの簡単な作業に用いられる場合、ハードウェア資源の性能は十分に利用されていないため、ハードウェア資源の余剰性能を効率よく利用することが望まれている。そこで、ハードウェア資源を仮想的に複数に分割する仮想化技術が提案されている。この仮想化技術では、ハードウェア資源を仮想的に複数のパーティションに分割し、各パーティションで擬似的にコンピュータが稼働しているようにコンピュータを構築する。即ち、1つのコンピュータ上で仮想的に複数のコンピュータ(以下、仮想マシン(VM:Virtual Machine)と言う)を動作させることができる。
【0003】
各VM上では、Operating System(OS)を稼働させることが可能となる。従って、1台のコンピュータに複数のOSが稼働する。これにより、各ユーザが所有するコンピュータを1台に集約することで、コンピュータの設置スペース、又は消費電力等の削減が可能となる。また、ユーザのコンピュータ環境を集約することにより、集中管理によるメンテナンスコストを削減することができる。
【0004】
上述の仮想化技術は、シンクライアントの情報処理システムに用いることができる。仮想化技術が用いられた情報処理システムは、各ユーザが操作する端末装置と、その端末装置とネットワークを介して接続されたサーバ装置とを備えている。サーバ装置では、複数のVMが動作し、それぞれのVM毎にOSを稼働させることができる。各ユーザは、手元にある端末装置から、ネットワークを介してサーバ装置で動作するVMを操作することができる。
【0005】
VMを操作する各端末装置は、利用可能とする最低限の機能で実現されるシンクライアント端末、又は、一般的なパーソナルコンピュータ上のアプリケーションを使うことで実現することができ、独自にOSの稼働が可能となっている。そして、端末装置及びVMで稼働する一般的なOSは、スクリーンセーバを起動させる機能を備えている。スクリーンセーバを起動することで、一定時間操作をしない場合に同一画面が長時間モニタに表示されることで発生する画面焼けの防止、又は第三者からの覗きの防止が可能となる。
【0006】
このスクリーンセーバの起動に関して、上述のようにネットワークを介して接続される装置の一方から、他方でスクリーンセーバが起動するよう駆動制御する方法がある。例えば、スキャナで読み取った画像データをコンピュータに転送する際に、コンピュータ上でスクリーンセーバが起動するようスキャナから駆動制御する方法がある(特許文献1参照)。この場合、画像データの転送時に、転送された画像データがコンピュータの画面に表示され、他人に見られるおそれを防止することが可能となる。
【0007】
また、ネットワークを介して端末装置から他の装置(リモートマシン)を操作する環境において、端末装置からリモートマシンにスクリーンセーバを起動させるよう指示する方法がある(例えば、特許文献2参照)。この方法では、リモートマシンの出力する画面を端末装置に転送し、ユーザに画面を出力し、リモートマシンと端末装置とには同じ画面が出力される。このため、リモートマシンのみスクリーンセーバを実行することで、リモートマシンを介して、端末装置でのユーザの操作画面が他人に見られるおそれを防止することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−282052号公報
【特許文献2】特開2003−85135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したコンピュータで動作する複数のVMの一つを、特許文献1及び特許文献2のように、端末装置からスクリーンセーバを起動させた場合、一般的に処理の為に必要となるマシンリソースを削減することが可能である。1VMで使用するマシンリソースが余れば、他のVMへ提供する事が可能となり、マシンリソースを効率的に利用することができる。ところが、スクリーンセーバ自体が少なからずCPU資源を消費するため、立体(3D)画像を表示するなど処理負荷が高いスクリーンセーバの場合、コンピュータ自身の処理動作が遅くなり、他のVMに影響が及ぶおそれがある。
【0010】
また、特許文献2では、リモートマシンは、端末装置からユーザによる操作によりスクリーンセーバが起動するため、リモートマシンではスクリーンセーバが実行しているにも拘わらず、端末装置ではスクリーンセーバが実行しない状況となる。従って、端末装置でスクリーンセーバを起動させた場合、リモートマシン及び端末装置毎に別々にスクリーンセーバが動作することになり、CPU等のリソースが無駄に消費される。さらに、スクリーンセーバ稼働中もネットワーク経由でVM画面を端末へ送信し続ける為、ネットワークリソースも無駄に消費される。
【0011】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スクリーンセーバの実行中の負荷を低減することができるスクリーンセーバ制御システム、画像処理装置、画像表示装置、スクリーンセーバ制御方法、及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願に開示するスクリーンセーバ制御システムは、第1の情報処理装置が有する画像表示装置に表示すべき画像に係る画像データを第2の情報処理装置が有する画像処理装置で生成する。画像処理装置は、画像表示装置にスクリーンセーバを起動させるか否かを判定し、起動させると判定した場合、画像表示装置へ起動を通知すると共に、画像データの生成を停止する。画像表示装置は、画像処理装置から起動が通知された場合に、スクリーンセーバを起動する。
【発明の効果】
【0013】
本願に開示するスクリーンセーバ制御システムの一観点によれば、第2の情報処理装置が有する画像処理装置は、第1の情報処理装置が有する画像表示装置にスクリーンセーバの起動を通知するため、自身がスクリーンセーバを起動していなくても、第1の情報処理装置が有する画像表示装置でスクリーンセーバが起動していることが把握できる。このため、画像処理装置でスクリーンセーバを起動させる必要がなくなり、画像処理装置での画像データの生成を停止することができる。その結果、スクリーンセーバの動作中の画像処理装置におけるリソース消費を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態1に係る情報処理システムを模式的に示す図である。
【図2】実施形態1の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態1の情報処理システムの機能を示す機能ブロック図である。
【図4】端末装置のモニタに表示する設定画面の一例を示す図である。
【図5】リモート操作の開始及び停止時に端末装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図6】リモート操作の開始及び停止時にリモートマシンが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図7】設定情報の設定時に、端末装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図8】設定情報の設定時に、リモートマシンのVMが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図9】スクリーンセーバの起動及び停止時に、リモートマシンのVMが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図10】スクリーンセーバの起動及び停止時に、端末装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図11】実施形態2の情報処理システムの機能を示す機能ブロック図である。
【図12】スクリーンセーバの起動及び停止時に、端末装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図13】スクリーンセーバの起動及び停止時に、リモートマシンが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図14】実施形態3の情報処理システムに係るリモートマシンの機能を示す機能ブロック図である。
【図15】端末装置のモニタに表示する設定画面の一例を示す図である。
【図16】リモート操作の開始及び停止時に端末装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図17】リモート操作の開始及び停止時にリモートマシンが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図18】設定情報の設定時に、リモートマシンのVMが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図19】スクリーンセーバの起動及び停止時に、リモートマシンのVMが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図20】実施形態4の情報処理システムの機能を示す機能ブロック図である。
【図21】アプリケーション監視時に端末装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図22】アプリケーション監視時にリモートマシンのVMが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図23】実施形態5に係る情報処理システムの端末装置の構成を示すブロック図である。
【図24】実施形態5に係る情報処理システムの端末装置の機能を示す機能ブロック図である。
【図25】リモート用ウィンドウを表示しているモニタの特定時に端末装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図26】スクリーンセーバの起動及び停止時に、端末装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係るスクリーンセーバ制御システムの好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
(実施形態1)
図1は、本実施形態1に係る情報処理システムを模式的に示す図である。本実施形態1に係る情報処理システム(スクリーンセーバ制御システム)は、1つのリモートマシン(第2の情報処理装置、画像処理装置)1と、複数の端末装置(第1の情報処理装置、画像表示装置)2a,2b,2cとを備えている。リモートマシン1と端末装置2a,2b,2cとは、Local Area Network(LAN)又はWide Area Network(WAN)等のネットワークを介して接続している。なお、端末装置2a,2b,2cの数、リモートマシン1と端末装置2a,2b,2cとの接続方式等は適宜変更可能である。また、リモートマシン1と端末装置2a,2b,2cとは、有線又は無線の何れにより接続されていてもよい。
【0017】
リモートマシン1は、例えば通信機能を備えたサーバ装置又はパーソナルコンピュータ等であって、仮想化技術により複数のVM(本実施形態では、3つ)が動作する。VMは、独自にOS及びアプリケーションを物理コンピュータと同じように実行させる仮想的なコンピュータである。従って、リモートマシン1は、複数のコンピュータを仮想的に動作させている。各VMには、接続された端末装置2a,2b,2cが割り当てられ、端末装置2a,2b,2cにより操作される。
【0018】
端末装置2a,2b,2cは、モニタ、キーボード及びマウス等を備えたコンピュータであり、独自にOS及びアプリケーション等を実行する。また端末装置2a,2b,2cは、ネットワークを介してリモートマシン1とデータ通信する。端末装置2a,2b,2cは、操作対象とするVMへネットワーク経由で接続することで、各VMを操作可能となる。その後、端末装置2a,2b,2cは、VMに対する操作をキーボード及びマウスから受け付ける。端末装置2a,2b,2cは、受け付けた操作をリモートマシン1の各VMへ送信し、操作に対する処理結果を受信する。端末装置2a,2b,2cは、受信した処理結果、又はVMの動作状態等をモニタに表示する。
【0019】
本実施形態1では、端末装置2a,2b,2cは、自身が実行するOSの基本的な操作画面(所謂デスクトップ)をモニタ全体に表示する。そして、端末装置2a,2b,2cは、画面一部にサイズが調整可能なウィンドウ(以下、リモート用ウィンドウと言う)を表示して、リモート用ウィンドウ内に上述したVMの処理結果等を表示する。
【0020】
端末装置2a,2b,2cは、スクリーンセーバの実行が可能となっている。スクリーンセーバが起動した場合、端末装置2a,2b,2cは、画面全体にスクリーンセーバ画面を表示する。端末装置2a,2b,2cでスクリーンセーバを実行させるか否かの判定は、リモートマシン1の各VMにおいて行われる。リモートマシン1の各VMは、端末装置2a,2b,2cからリモートマシン1の各VMに対する操作が一定時間入力されない場合に、端末装置2a,2b,2cにスクリーンセーバを起動させる。スクリーンセーバが起動することで、端末装置2a,2b,2cのユーザが席を離れるなどした場合であっても、第三者からの覗き見を防止することができる。
【0021】
図2は、本実施形態1の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【0022】
リモートマシン1は、CPU10、Read Only Memory(ROM)11、Random Access Memory(RAM)12、大容量記憶装置13、及びネットワークに接続するための通信部14等のハードウェア各部を備える。これらのハードウェア各部はバスを介して相互に接続されている。
【0023】
CPU10は、ROM11又は大容量記憶装置13等に予め格納されている制御プログラムを適宜RAM12に読み出して実行すると共に、上述したハードウェア各部の動作を制御する。ROM11は、リモートマシン1を本願に開示する画像処理装置として動作させるために必要な制御プログラム11aを予め格納している。RAM12は、例えばStatic RAM(SRAM)、Dynamic RAM(DRAM)、フラッシュメモリ等である。RAM12は、CPU10による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
【0024】
大容量記憶装置13は、例えばハードディスクドライブ(以下、HDDと言う)である。大容量記憶装置13は、Virtual Machine Monitor(VMM)プログラム、管理OSプログラム、ゲストOSプログラム、アプリケーションプログラム、及び各種のデータ等を格納している。各プログラムは、CPU10が読み出して実行する制御プログラムであって、CPU10によりRAM12に読み出しされて実行される。なお各プログラムは、ROM11に格納されていてもよい。また、CD−ROM等の外部メディアより、本願に開示する画像処理装置として動作させるために必要な制御プログラム11aを大容量記憶装置13にインストールし、使用する形態でもよい。
【0025】
VMMプログラムは、リモートマシン1でVMの動作を可能にする仮想化技術を実現するためのソフトウェアプログラムである。CPU10は、リモートマシン1の起動後にVMMプログラムを実行することにより仮想マシンモニタ(以下、VMMと言う)としての動作を開始する。CPU10がVMMとして動作することにより、リモートマシン1には、複数のVMが独立して動作可能な仮想環境が提供される。
【0026】
管理OSプログラムは、仮想環境上でVMを起動及び停止する機能、及びVMに対してリソースを割り当て及び割り当てを解放する機能を実現するためのソフトウェアプログラムである。CPU10は、リモートマシン1の起動後に管理OSプログラムを実行することにより管理OSとしての動作を開始する。VMに割り当てるリソースは、CPU10、RAM12、及び大容量記憶装置13等である。
【0027】
ゲストOSプログラムは、VM上でOSを実行させるためのソフトウェアプログラムである。CPU10は、各VMが起動した後、ゲストOSプログラムを実行することによりOS(以下、ゲストOSと言う)としての動作を開始する。ゲストOSは、例えばWindows(登録商標)又はLinux(登録商標)等である。ゲストOSは、実行した処理に応じて表示すべきCommand User Interface(CUI)、Graphic User Interface(GUI)等を含む表示画面を生成し、VMMが提供する仮想的な表示装置へ表示させる。また、ゲストOSは、VMMが提供する仮想的な入力装置から制御信号を受け付ける。そして、ゲストOSは、受け付けた制御信号に応じて各種処理を実行する実行手段として機能する。端末装置2a,2b,2cが各VMに接続すると、VMが生成した表示画面は、端末装置2a,2b,2cに送られ、端末装置2a,2b,2cのモニタに表示させる。また、ゲストOSは、接続されたキーボード及びマウスからの制御信号を受け付ける。そして、ゲストOSは、受け付けた制御信号に応じて各種処理を実行する実行手段として機能する。
【0028】
アプリケーションプログラムは、ゲストOSのそれぞれによって実行されるソフトウェアプログラムである。リモートマシン1は、アプリケーションプログラムが記録された外部メモリからアプリケーションプログラムを読み取って大容量記憶装置13に格納してもよい。また、リモートマシン1は、ネットワークを介してアプリケーションプログラムをダウンロードして大容量記憶装置13に格納させてもよい。
【0029】
端末装置2a,2b,2cは、CPU20、ROM21、RAM22、HDD23、入出力部24、及びネットワークに接続するための通信部25等のハードウェア各部を備える。これらのハードウェア各部はバスを介して相互に接続されている。
【0030】
CPU20は、ROM21又はHDD23等に予め格納されている制御プログラムを適宜RAM22に読み出して実行すると共に、上述したハードウェア各部の動作を制御する。ROM21は、端末装置2a,2b,2cを本願に開示する画像表示装置として動作させるために必要な制御プログラム21a、及び各種データ等を予め格納している。RAM22は、例えばSRAM、DRAM、フラッシュメモリ等であり、CPU20による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。また、端末装置2a,2b,2cは、HDD23のような記憶装置を持たず、電源オフ時にデータの保持を不可能にするシンクライアント端末でもよい。
【0031】
入出力部24は、キーボード24a、マウス24b及びモニタ24c等の入出力装置が接続されている。入出力部24は、例えばUniversal Serial Bus(USB)ポート及びモニタ接続ポートを有している。そして、入出力部24は、USBケーブル及びモニタ接続用ケーブルを介して接続されたキーボード24a、マウス24b及びモニタ24cとの間でデータの送受信を行なう。
【0032】
キーボード24a及びマウス24bは、ユーザが端末装置2a,2b,2c及びリモートマシン1で動作するVMを操作するために必要な各種の操作検知装置を備えている。ユーザにより各操作キーが操作された場合、キーボード24a及びマウス24bは、操作された操作キーに対応した制御信号を出力する。
【0033】
モニタ24cは、液晶モニタ又はCathode Ray Tube(CRT)モニタ等である。モニタ24cは、端末装置2a,2b,2cの動作状態、ユーザによって入力された情報、及びユーザに対して通知すべき情報等を表示する。またモニタ24cは、接続されたリモートマシン1で動作し、自身の端末装置2a,2b,2cと対応するVMから送出されるデータに従って各種情報を表示する。
【0034】
以下に、上述の情報処理システムにおいて、リモートマシン1及び端末装置2a,2b,2cで実現される機能について説明する。図3は、本実施形態1の情報処理システムの機能を示す機能ブロック図である。
【0035】
リモートマシン1に電源が投入され、リモートマシン1のハードウェア各部の起動が完了した場合、CPU10は、VMMプログラムを実行することによりVMM100の機能を備える。次にCPU10は、管理OSプログラムを実行することにより管理OSとしての動作を開始し、VM1a,1b,1cを起動する。また、VM1a,1b,1cは、端末装置からの要求に応じて起動されてもよい。
【0036】
管理OSとして動作するCPU10は、起動したVM1a,1b,1cに、例えばCPU10、RAM12、大容量記憶装置13、及び端末装置2a,2b,2c等のリソースの割り当てを開始する。VM1a,1b,1cが起動し、リソースが割り当てられた後、管理OSとして動作するCPU10は、ゲストOSプログラムを実行する。これにより、起動したVM1a,1b,1c上では、ゲストOSの動作が開始される。なお図3では、VM1aの機能のみ示しているが、他のVM1b,1cについても同様である。また以下では、VM1aと端末装置2aとを接続し、端末装置2aからVM1aを操作する場合について説明する。
【0037】
ゲストOSが動作したVM1aは、VM1aに割り当てられたCPU10がROM11に格納された制御プログラム11aを実行することで、リモート側操作部101、スクリーンセーバ(以下、SSと言う)設定情報受付部102、SS設定情報送信部103、SS起動・停止判定部104、SS制御情報送信部105、リソース解放部106、描画停止SS制御部107、SS実行部108、及びSS情報保存部109等の機能を備える。
【0038】
端末装置2aは、ROM21に格納された制御プログラム21aを実行することで、端末側操作部201、SS設定情報受信部202、SS制御情報受信部203、SS制御部204、SS実行部205、及びSS情報保存部206等の機能を備える。
【0039】
端末装置2aの端末側操作部201は、リモートマシン1で動作するVM1aの操作を可能にする。端末側操作部201は、入出力デバイス207との間でデータの送受信を行う。入出力デバイス207は、端末装置2aが有するキーボード24a、マウス24b及びモニタ24cである。端末側操作部201は、リモート用ウィンドウへのキーボード24a及びマウス24b等からの操作を受け付け、操作情報としてリモートマシン1のVM1aへ送信する。また端末側操作部201は、リモートマシン1のVM1aから画像データを含む表示情報を受信し、モニタ24cのリモート用ウィンドウに表示する。
【0040】
リモートマシン1のVM1aのリモート側操作部101は、端末側操作部201から操作情報を受信し、操作情報に対する結果に係る表示情報を端末側操作部201へ送信する。VM1aは、仮想的な画面(以下、仮想モニタと言う)を設け、この仮想モニタに表示する画像データの描画を行う。リモート側操作部101は、この描画された画像データを表示情報として端末側操作部201へ送信する。これにより、VM1aの仮想モニタと、端末装置2aのモニタ24cとは同期し、それぞれのモニタには同じ画像が表示される。また、端末側操作部201へ送信するデータは、仮想モニタに描画するコマンドデータでもよい。端末側操作部201では受信したコマンドデータを元に描画を行う。
【0041】
リモートマシン1のSS設定情報受付部102は、スクリーンセーバに関する設定情報を受け付ける。設定情報は、例えば端末装置2aのモニタ24cのリモート用ウィンドウ内に表示した設定画面に従って入力される。図4は、端末装置2aのモニタ24cに表示する設定画面の一例を示す図である。設定画面では、起動するスクリーンセーバの種類、及びスクリーンセーバを起動するまでの待ち時間が設定される。待ち時間とは、リモートマシン1のVM1aが端末装置2aから操作情報を受信してから次に受信するまでの時間である。リモートマシン1のVM1aは、設定された時間以上端末装置2aから操作情報を受信しない場合に、スクリーンセーバを起動する。SS設定情報受付部102は、図4に示す設定画面に従って入力された設定情報をリモート側操作部101を介して端末装置2aから受信する。SS設定情報受付部102は、受け付けた設定情報をSS情報保存部109へ保存すると共に、設定情報をSS設定情報送信部103へ出力する。なお、同期の設定は、リモートマシン1側で行えるようにしてもよい。
【0042】
SS設定情報送信部103は、SS設定情報受付部102から出力された設定情報を端末装置2aのSS設定情報受信部202へ送信する。SS設定情報受信部202は、SS設定情報送信部103から送信された設定情報を受信し、SS情報保存部206へ保存する。この結果、SS情報保存部109とSS情報保存部206とに、同じ設定情報を保存することができる。この設定情報には、リモートマシン1のVM1aに新しくインストールされたスクリーンセーバプログラムが含まれてもよい。
【0043】
リモートマシン1のVM1aのSS起動・停止判定部104は、SS情報保存部109に保存されている設定情報に基づき、スクリーンセーバの起動又は停止を判定する。例えば、一定時間以上、端末装置2aから操作情報を受信しない場合、SS起動・停止判定部104は、スクリーンセーバを起動する。また、端末装置2aから操作情報を受信した場合、SS起動・停止判定部104は、起動中のスクリーンセーバを停止する。SS起動・停止判定部104は、SS制御情報送信部105、リソース解放部106及び描画停止SS制御部107へ、判定結果を出力する。
【0044】
SS制御情報送信部105は、SS起動・停止判定部104から出力された判定結果に基づいて、制御情報を端末装置2aのSS制御情報受信部203へ送信する。制御情報は、スクリーンセーバを起動させるための情報(以下、起動情報と言う)又は停止させるための情報(以下、停止情報と言う)である。SS制御情報受信部203は、SS制御情報送信部105から受信した制御情報を、SS制御部204へ出力する。
【0045】
SS制御部204は、SS制御情報受信部203から出力された制御情報に従って、SS実行部205を駆動制御する。制御情報が起動情報である場合、SS制御部204は、SS実行部205に、指定されたスクリーンセーバの設定情報をSS情報保存部206から取得させ、スクリーンセーバを起動させる。これにより、端末装置2a,2b,2cのモニタには、スクリーンセーバ画像が表示される。制御情報が停止情報である場合、SS制御部204は、SS実行部205に、起動したスクリーンセーバを停止させる。
【0046】
描画停止SS制御部107は、SS起動・停止判定部104から出力された制御情報に従って、SS実行部108を駆動制御する。制御情報が起動情報である場合、描画停止SS制御部107は、仮想モニタに表示する画像データの描画を停止し、ブランク状態のスクリーンセーバ画像を仮想モニタに表示させるようにSS実行部108を制御する。また制御情報が停止情報である場合、描画停止SS制御部107は、スクリーンセーバ画像の表示を停止させるようにSS実行部108を制御し、仮想モニタに表示する画像データの描画を開始する。
【0047】
リソース解放部106は、SS起動・停止判定部104から出力された制御情報に従って、VMM100に対してリソースの割り当ての変更を依頼する。具体的には、リソース解放部106は、CPU10のweight値の変更をVMM100に依頼する。weight値は、各VM1a,1b,1cが専有するCPU10の使用時間を示す値であって、VM1a,1b,1cの起動時に設定される。各値の比率により、CPU10の使用時間が変化する。例えば、VM1a,1b,1cの起動時に、256、128、64のweight値が設定された場合、CPU10の使用時間比は、4:2:1となる。即ち、VM1aに割り当てられたCPU10の使用時間は、全体の4/7となる。このweight値の変更を、リソース解放部106はVMM100へ依頼する。
【0048】
スクリーンセーバが起動したVM1aは他の処理を実行しないため、CPU10の処理負荷は軽減する。また、描画停止SS制御部107によりブランク状態のスクリーンセーバ画像を仮想モニタに表示させることで、スクリーンセーバ画像を立体画像とした場合との対比において、必要なCPU10の処理負荷を抑制できる。このため、スクリーンセーバの起動時には、VM1aが占有するCPU10の使用時間を小さくすることができる。
【0049】
従って、リソース解放部106は、制御情報が起動情報である場合、CPU10のweight値を小さくするようVMM100へ依頼する。また、制御情報が停止情報である場合、リソース解放部106は、CPU10のweight値を元の値に戻すようVMM100へ依頼する。これにより、スクリーンセーバの起動中に、不要なリソースを解放することができ、リソースの有効活用が可能となる。この例ではCPU割り当て率の変更を行ったが、その他メモリ量や入出力デバイス等、他の解放可能なマシンリソースでもよい。
【0050】
次に、本実施形態1に係る情報処理システムの動作について、フローチャートに基づいて説明する。以下に説明する動作は、リモートマシン1及び端末装置2a(又は2b,2c)のCPU10及びCPU20が、ROM11及びROM21に等に格納してある制御プログラムを実行することにより実行される。なお、以下では、VM1aに端末装置2aが接続するものとして説明する。
【0051】
まず、リモート操作の開始及び停止時の処理について説明する。リモート操作とは、端末装置2aをリモートマシン1のVM1aに接続し、リモートマシン1で動作するVM1aを端末装置2aから操作することを言う。図5は、リモート操作の開始及び停止時に端末装置2aが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0052】
CPU20は、リモート操作を開始する(S1)。リモート操作は、例えばリモート操作用のアプリケーションを実行することで開始される。CPU20は、この専用のアプリケーションを、端末装置2aの電源がオンされたときに実行を開始してもよいし、ユーザの操作により実行を開始してもよい。CPU20は、リモート操作を開始することにより、図3で説明した各機能を有するようになり、以下の処理を実行する。
【0053】
端末側操作部201は、リモートマシン1のVM1aとの通信接続を確立する(S2)。端末側操作部201は、リモート操作の開始と同時にリモートマシン1のVM1aと接続するようにしてもよいし、例えばユーザ認証を行い、認証結果に応じてリモートマシン1のVM1aと接続するようにしてもよい。リモートマシン1のVM1aとの通信接続が確立することで、リモートマシン1のVM1aと端末装置2aとの間で、操作情報及び表示情報等の送受信が可能となる。
【0054】
リモートマシン1のVM1aとの接続が確立した後、端末側操作部201は、リモート用ウィンドウへキーボード24a又はマウス24bからユーザの操作が入力されたか否かを判定する(S3)。操作が入力された場合(S3:YES)、端末側操作部201は、操作情報をリモートマシン1へ送信する(S4)。操作情報の送信後、又は、S3で操作が入力されていない場合(S3:NO)、端末側操作部201は、表示情報をリモートマシン1から受信したか否かを判定する(S5)。
【0055】
表示情報を受信した場合(S5:YES)、端末側操作部201は、表示情報に基づいて、モニタ24cに画像を表示する(S6)。例えば、端末側操作部201は、リモート操作を開始したときに、モニタ24cの画面の一部にリモート用ウィンドウを表示し、リモート用ウィンドウ内に、表示情報に基づく画像を表示する。画像を表示した後、又は、S5で表示情報を受信していない場合(S5:NO)、端末側操作部201は、リモート操作を終了するか否かを判定する(S7)。リモート操作は、例えばリモート操作用のアプリケーションの実行を終了することで終了される。
【0056】
リモート操作を終了しない場合(S7:NO)、端末側操作部201は、S3以降の処理を実行する。リモート操作を終了する場合(S7:YES)、端末側操作部201は、リモート操作の終了をリモートマシン1へ通知する(S8)。そして、端末側操作部201は、リモートマシン1との接続を切断し(S9)、CPU20は本処理を終了する。
【0057】
図6は、リモート操作の開始及び停止時にリモートマシン1が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0058】
リモートマシン1に電源が投入され、リモートマシン1のハードウェア各部の起動が完了した後、CPU10は、VMMプログラム及び管理OSプログラムを順に実行し、VM1a,1b,1cを起動する(S20)。また、VM1a,1b,1cは、端末装置からの要求に応じて起動されてもよい。起動後、CPU10は、ゲストOSプログラムを実行することで、VM1a,1b,1c上にOSが動作する。そして、VM1a,1b,1cは、図3で説明した各機能を有するようになり、以下の処理を実行する。
【0059】
リモート側操作部101は、端末装置2aからの接続要求を受信したか否かを判定する(S21)。接続要求を受信していない場合(S21:NO)、リモート側操作部101は、受信するまで待機する。接続要求を受信した場合(S21:YES)、リモート側操作部101は、通信接続を要求してきた端末装置2aとの接続を確立する(S22)リモート側操作部101は、端末装置2aから操作情報を受信したか否かを判定する(S23)。操作情報を受信した場合(S23:YES)、リモート側操作部101は、操作情報に基づく処理を実行することで、リモート操作を実行する(S24)。リモート操作後、又はS22で操作情報を受信しない場合(S23:NO)、リモート側操作部101は、表示すべき画像があるか否かを判定する(S25)。
【0060】
表示すべき画像は、例えばリモート操作に対する処理結果を示す画像、端末装置2aとの接続状態、又はVM1aの動作状態を示す画像等である。表示すべき画像がある場合(S25:YES)、リモート側操作部101は、画像データを生成し、生成した画像データを表示情報として端末装置2aに送信する(S26)。なおこのとき、仮想モニタには、生成した画像データに係る画像が表示される。
【0061】
表示情報の送信後、又は、S25で表示すべき画像がない場合(S25:NO)、リモート側操作部101は、端末装置2aからリモート操作の終了通知を受信したか否かを判定する(S27)。終了通知を受信していない場合(S27:NO)、リモート側操作部101は、S23以降の処理を実行する。終了通知を受信した場合(S27:YES)、リモート側操作部101は、端末装置2aとの接続を切断し(S28)、CPU10は本処理を終了する。
【0062】
次に、スクリーンセーバの設定情報の設定時の処理について説明する。設定情報は、例えば端末装置2aのモニタ24cに表示した設定画面(図4参照)に従って入力され、端末装置2aからリモートマシン1のVM1aへ送信される。図7は、設定情報の設定時に、端末装置2aが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0063】
端末側操作部201は、図4に示す設定画面をモニタ24cに表示し(S31)、画面に従って入力されたか否かを判定する(S32)。リモート用ウィンドウへ入力がなければ(S32:NO)、端末側操作部201は、リモート用ウィンドウへ入力されるまで待機する。リモート用ウィンドウへ入力された場合(S32:YES)、端末側操作部201は、入力された内容を設定情報としてリモートマシン1へ送信する(S33)。
【0064】
その後、SS設定情報受信部202は、リモートマシン1のVM1aから設定情報を受信したか否かを判定する(S34)。設定情報を受信していない場合(S34:NO)、SS設定情報受信部202は、受信するまで待機する。設定情報を受信した場合(S34:YES)、SS設定情報受信部202は、受信した設定情報をSS情報保存部206へ保存し(S35)、CPU20は本処理を終了する。なお端末装置2aは、リモートマシン1から受信した設定情報を保存しているが、設定画面に従って入力された設定情報をそのまま保存するようにしてもよい。
【0065】
図8は、設定情報の設定時に、リモートマシン1のVM1aが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0066】
SS設定情報受付部102は、リモート側操作部101を介して、端末装置2aから設定情報を受信したか否かを判定する(S41)。受信していない場合(S41:NO)、CPU10は本処理を終了する。受信した場合(S41:YES)、SS設定情報受付部102は、設定情報をSS情報保存部109に保存し(S42)、設定情報を端末装置2aへ送信する(S43)。これにより、リモートマシン1と端末装置2aとには、同じ設定情報が保存される。そして、CPU10は本処理を終了する。なお、CPU10は、図8に示す処理を繰り返し実行する。
【0067】
次に、スクリーンセーバの起動及び停止時の処理について説明する。図9は、スクリーンセーバの起動及び停止時に、リモートマシン1のVM1aが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0068】
SS起動・停止判定部104は、タイマを初期化(リセット)及び開始し(S51)、リモート側操作部101が端末装置2aから操作情報を受信したか否かを判定する(S52)。操作情報を受信した場合(S52:YES)、SS起動・停止判定部104は、リモート側操作部101が操作情報を受信しなくなるまでS51を繰り返す。操作情報を受信しない場合(S52:NO)、SS起動・停止判定部104は、操作情報を受信しなくなってから所定時間経過したか否かを判定する(S53)。所定時間経過していない場合(S53:NO)、SS起動・停止判定部104は、S52の処理を実行する。
【0069】
所定時間経過した場合(S53:YES)、描画停止SS制御部107は、端末装置2aが表示する画像の描画を停止し、VM1aでのスクリーンセーバを起動する(S54)。具体的には、描画停止SS制御部107は、SS実行部108を駆動制御してブランク状態のスクリーンセーバ画像を仮想モニタに表示する。スクリーンセーバ画像がブランク画像であるため、VM1aにおける画像生成を生成する処理負荷が軽減される。
【0070】
次にリソース解放部106は、リソースの割り当て変更をVMM100へ依頼する(S55)。具体的には、上述のように、リソース解放部106は、CPU10のweight値の変更をVMM100に依頼し、VM1aが占有するCPU10の使用時間を小さくする。これにより、スクリーンセーバの動作中に不要なリソースが解放される。その後、SS制御情報送信部105は、スクリーンセーバを起動させるための起動情報を端末装置2aへ送信する(S56)。
【0071】
SS起動・停止判定部104は、リモート側操作部101が端末装置2aから操作情報を受信したか否かを判定する(S57)。受信しない場合(S57:NO)、SS起動・停止判定部104は、操作情報を受信するまで待機する。操作情報を受信した場合(S57:YES)、SS起動・停止判定部104は、端末装置2aにおいて操作が入力されたと判定し、表示する画像の描画を開始し、VM1で実行しているスクリーンセーバを停止する(S58)。即ち、仮想モニタには、描画された画像が表示される。
【0072】
SS制御情報送信部105は、スクリーンセーバを停止させるための停止情報を端末装置2aへ送信する(S59)。その後、リソース解放部106は、変更したリソースの割り当てを元に戻すことをVM100へ依頼する(S60)。そしてCPU10は本処理を終了する。このように、スクリーンセーバの起動時には、リモートマシン1での描画を停止することで、CPU10の処理負荷を軽減することができる。なお、CPU10は、図9に示す処理を繰り返し実行する。
【0073】
図10は、スクリーンセーバの起動及び停止時に、端末装置2aが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0074】
SS制御情報受信部203は、リモートマシン1のVM1aから起動情報を受信したか否かを判定する(S61)。起動情報を受信していない場合(S61:NO)、CPU20は本処理を終了する。起動情報を受信した場合(S61:YES)、SS制御部204は、スクリーンセーバを起動する(S62)。即ちSS実行部205は、SS情報保存部206に保存されている設定情報に基づいて、モニタ24cにスクリーンセーバ画像を表示する。
【0075】
次に、端末側操作部201は、リモート用ウィンドウへキーボード24a又はマウス24bから操作が入力されたか否かを判定する(S63)。操作が入力されていない場合(S63:NO)、端末側操作部201は、入力するまで待機する。操作が入力された場合(S63:YES)、端末側操作部201は、操作情報をリモートマシン1のVM1aへ送信する(S64)。
【0076】
SS制御情報受信部203は、リモートマシン1のVM1aから停止情報を受信したか否かを判定する(S65)。停止情報を受信していない場合(S65:NO)、SS制御情報受信部203は、受信するまで待機する。停止情報を受信した場合(S65:YES)、SS制御情報受信部203は、起動したスクリーンセーバを停止し(S66)、CPU20は本処理を終了する。キーボード24a又はマウス24bから操作が入力された時点で、リモートマシン1のVM1aからの停止情報受信を待たずに、スクリーンセーバを停止してもよい。なお、CPU20は、図10に示す処理を繰り返し実行する。
【0077】
以上説明したように、本実施形態1では、リモートマシン1と端末装置2a,2b,2cとは、スクリーンセーバに係る設定情報を同期して保存している。そして、端末装置2a,2b,2cにスクリーンセーバを起動させるかをリモートマシン1のVM1aが判定している。これにより、リモートマシン1のVM1aと端末装置2a,2b,2cとにおけるスクリーンセーバの起動を同期させることができる。そして、スクリーンセーバを起動する場合には、リモートマシン1のVM1aでは、画像描画を停止し、画面がブランク状態のスクリーンセーバを起動させることで、リモートマシン1のVM1aでのリソース消費を抑制することができる。その結果、スクリーンセーバ起動中におけるリソースの有効活用が可能となる。
【0078】
(実施形態2)
以下に、実施形態2に係る情報処理システムについて説明する。実施形態1では、スクリーンセーバの起動及び停止の判定をリモートマシン1のVM1aにおいて行っているが、本実施形態2では、端末装置2a,2b,2cにおいて行う。なお、上述した実施形態1の情報処理システムと同様の構成によって実現することができる構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0079】
図11は、本実施形態2の情報処理システムの機能を示す機能ブロック図である。
【0080】
リモートマシン1で動作するVM1aは、リモート側操作部101、リソース解放部106、描画停止SS制御部107、SS実行部108、SS情報保存部109及びSS制御情報受信部110等の機能を備える。また端末装置2aは、端末側操作部201、SS制御部204、SS実行部205、SS情報保存部206、SS起動・停止判定部208及びSS制御情報送信部209等の機能を備える。なお、図11では、実施形態1で説明したSS設定情報受付部102、SS設定情報送信部103及び端末側操作部201等は図示していないが、実施形態1と同様である。
【0081】
SS起動・停止判定部208は、実施形態1で説明したSS起動・停止判定部104と同じ機能である。即ち、SS起動・停止判定部208は、SS情報保存部206に保存されている設定情報に基づき、スクリーンセーバの起動又は停止を判定する。例えば、一定時間以上、端末側操作部201が入出力デバイス207から操作を受け付けない場合、SS起動・停止判定部208は、スクリーンセーバを起動する。また、端末側操作部201が操作を受け付けた場合、SS起動・停止判定部208は、起動中のスクリーンセーバを停止する。SS起動・停止判定部208は、SS制御情報送信部209及びSS制御部204へ、判定結果を出力する。
【0082】
SS制御情報送信部209は、SS起動・停止判定部208から出力された判定結果に基づいて、制御情報をリモートマシン1のSS制御情報受信部110へ送信する。リモートマシン1のSS制御情報受信部110は、SS制御情報送信部209から受信した制御情報を、リソース解放部106及び描画停止SS制御部107へ出力する。リソース解放部106は、SS制御情報受信部110から出力された制御情報に基づいて、VMM100に対してリソースの割り当ての変更を依頼する。描画停止SS制御部107は、SS制御情報受信部110から出力された制御情報に従って、SS実行部108を駆動制御する。
【0083】
次に、本実施形態2に係る情報処理システムの動作について、フローチャートに基づいて説明する。以下、実施形態1との相違点であるスクリーンセーバの起動及び停止時の処理についてのみ説明する。
【0084】
図12は、スクリーンセーバの起動及び停止時に、端末装置2aが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0085】
SS起動・停止判定部208は、タイマを初期化及び開始し(S71)、リモート側操作部101が入出力デバイス207から操作が入力されたか否かを判定する(S72)。操作が入力された場合(S72:YES)、SS起動・停止判定部208は、操作が入力されなくなるまでS71を繰り返す。操作が入力されない場合(S72:NO)、SS起動・停止判定部208は、操作が入力されなくなってから所定時間経過したか否かを判定する(S73)。所定時間経過していない場合(S73:NO)、SS起動・停止判定部208は、S72の処理を実行する。
【0086】
所定時間経過した場合(S73:YES)、SS起動・停止判定部208は、スクリーンセーバを起動する(S74)。具体的には、SS制御部204は、SS実行部205を駆動制御し、SS情報保存部206に保存されている設定情報に基づいて、モニタ24cにスクリーンセーバ画像を表示する。SS制御情報送信部209は、起動情報をリモートマシン1へ送信する(S75)。
【0087】
SS起動・停止判定部208は、リモート側操作部101が入出力デバイス207から操作が入力されたか否かを判定する(S76)。操作が入力されない場合(S76:NO)、SS起動・停止判定部208は、入力されるまでS76を繰り返す。操作が入力された場合(S76:YES)、SS起動・停止判定部208は、スクリーンセーバを停止する(S77)。SS制御情報送信部209は、停止情報をリモートマシン1へ送信し(S78)、CPU20は本処理を終了する。なお、CPU20は、図12の処理を繰り返し実行する。
【0088】
図13は、スクリーンセーバの起動及び停止時に、リモートマシン1が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0089】
SS制御情報受信部110は、端末装置2aから起動情報を受信したか否かを判定する(S81)。起動情報を受信していない場合(S81:NO)、CPU10は本処理を終了する。起動情報を受信した場合(S81:YES)、描画停止SS制御部107は、端末装置2aが表示する画像の描画を停止し、VM1aでのスクリーンセーバを起動する(S82)。そして、リソース解放部106は、リソースの割り当て変更をVMM100へ依頼する(S83)。
【0090】
次に、SS制御情報受信部110は、端末装置2aから停止情報を受信したか否かを判定する(S84)。停止情報を受信していない場合(S84:NO)、SS制御情報受信部110は、受信するまで待機する。停止情報を受信した場合(S84:YES)、SS実行部108は、起動したスクリーンセーバを停止する(S85)。リソース解放部106は、変更したリソースの割り当てを元に戻すことをVM100へ依頼する(S86)。そして、CPU10は本処理を終了する。なお、CPU10は、図13の処理を繰り返し実行する。
【0091】
以上説明したように、本実施形態2では、端末装置2a,2b,2cでスクリーンセーバを起動するかを端末装置2a,2b,2cが判定し、リモートマシン1のVM1aへ起動を通知している。これにより、リモートマシン1のVM1aと端末装置2a,2b,2cとにおけるスクリーンセーバの起動を同期させることができる。そして、スクリーンセーバを起動する場合には、リモートマシン1のVM1aでは、画像描画を停止し、画面がブランク状態のスクリーンセーバを起動させることで、リモートマシン1のVM1aでのリソース消費を抑制することができる。その結果、スクリーンセーバ起動中におけるリソースの有効活用が可能となる。
【0092】
(実施形態3)
以下に、実施形態3に係る情報処理システムについて説明する。実施形態1では、リモートマシン1と端末装置2a,2b,2cとが同期して、スクリーンセーバが起動するようになっている。これに対し、本実施形態3では、斯かる同期を有効にするか無効にするかを設定することができる。以下、相違点について説明する。
【0093】
図14は、本実施形態3の情報処理システムに係るリモートマシン1の機能を示す機能ブロック図である。図14では、端末装置2a,2b,2cの機能は図3と同様であるため省略している。リモートマシン1で動作するVM1aは、図3で説明した機能に加え、SS制御部111及び同期フラグ保存部112等の機能をさらに備える。
【0094】
リモート側操作部101は、実施形態1と同様に端末装置2aとの間で操作情報及び表示情報の送受信を行う。さらにリモート側操作部101は、同期フラグを端末装置2aから受信し、同期フラグ保存部112に保存する。同期フラグは、端末装置2aとリモートマシン1のVM1aとでスクリーンセーバの起動の同期を有効又は無効にするかを判定するためのフラグである。同期フラグは、例えば端末装置2aのモニタ24cに表示した設定画面に従って設定される。図15は、端末装置2aのモニタ24cに表示する設定画面の一例を示す図である。図15の設定画面では、同期を有効にする場合にチェックするチェックボックスが表示される。チェックボックスがチェックされ、OKボタンが選択された場合、同期が有効となる。またチェックされずにOKボタンが選択された場合、同期が無効となる。
【0095】
SS設定情報受付部102は、リモート側操作部101を介してスクリーンセーバに関する設定情報を受け付け、SS情報保存部109へ保存する。また、SS設定情報受付部102は、同期フラグ保存部112に保存された同期フラグに基づいて同期が有効であると判定した場合、設定情報をSS設定情報送信部103へ出力する。SS設定情報送信部103は、SS設定情報受付部102から出力された設定情報を端末装置2aへ送信する。
【0096】
SS起動・停止判定部104は、スクリーンセーバ起動・停止を判定する。SS起動・停止判定部104は、同期フラグ保存部112に保存された同期フラグに応じて、判定結果の出力先を切り替える。同期が有効である場合、SS起動・停止判定部104は、SS制御情報送信部105、リソース解放部106、及び描画停止SS制御部107へ判定結果を出力する。一方、同期が無効である場合、SS起動・停止判定部104は、SS制御部111のみに判定結果を出力する。
【0097】
即ち、同期が有効である場合は、描画停止SS制御部107が描画を停止し、ブランク状態のスクリーンセーバを起動又は停止し、リソース解放部106がリソースの開放を行う。またSS制御情報送信部105が端末装置2aへ起動を通知し、端末装置2aは、スクリーンセーバを起動する。一方、同期が無効である場合は、SS制御部111が、SS情報保存部109に保存されている設定情報に従ったスクリーンセーバを起動又は停止し、端末装置2aには起動を通知しない。即ち、端末装置2aは、スクリーンセーバを起動しない。端末装置2aではVM1aの操作以外に独自に実行するアプリケーションの操作が可能である。従って、VM1aに対する操作が入力されていないときに他の操作を行っている場合があるため、リモートマシン1と同期させないことで、操作中にスクリーンセーバが起動することを防止できる。また、同期が無効である場合でも、スクリーンセーバ起動時にリソース解放部106がリソースの開放を行ってもよい。普通、スクリーンセーバ起動中は使用可能なリソースが少なくても問題ない。リソースを解放することにより、スクリーンセーバ起動中には他のVMがリソースを利用することができ、リソースの効率的利用が可能となる。
【0098】
次に、本実施形態3に係る情報処理システムの動作について、フローチャートに基づいて説明する。
【0099】
まず、リモート操作の開始及び停止時の処理について説明する。図16は、リモート操作の開始及び停止時に端末装置2aが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0100】
CPU20は、リモート操作を開始する(S91)。リモート操作を開始したCPU20は、図3で説明した各機能を有するようになり、以下の処理を実行する。端末側操作部201は、リモートマシン1との通信接続を確立する(S92)。リモートマシン1のVM1aとの接続が確立した後、端末側操作部201は、例えばユーザの操作により、図15に示す設定画面を表示するか否かを判定する(S93)。設定画面を表示する場合(S93:YES)、端末側操作部201は、図15に示す設定画面を表示し、画面に従って入力された同期フラグをリモートマシン1のVM1aへ送信する(S94)。
【0101】
同期フラグの送信後、又はS93で設定画面を表示しない場合(S93:NO)、端末側操作部201は、リモート用ウィンドウへキーボード24a又はマウス24bからユーザの操作が入力されたか否かを判定する(S95)。操作が入力された場合(S95:YES)、端末側操作部201は、操作情報をリモートマシン1のVM1aへ送信する(S96)。操作情報の送信後、又は、S95で操作が入力されていない場合(S95:NO)、端末側操作部201は、表示情報をリモートマシン1のVM1aから受信したか否かを判定する(S97)。
【0102】
表示情報を受信した場合(S97:YES)、端末側操作部201は、表示情報に基づいて、モニタ24cに画像を表示する(S98)。画像を表示した後、又は、S97で表示情報を受信していない場合(S97:NO)、端末側操作部201は、リモート操作を終了するか否かを判定する(S99)。
【0103】
リモート操作を終了しない場合(S99:NO)、端末側操作部201は、S93以降の処理を実行する。リモート操作を終了する場合(S99:YES)、端末側操作部201は、リモート操作の終了をリモートマシン1へ通知する(S100)。そして、端末側操作部201は、リモートマシン1との接続を切断し(S101)、CPU20は本処理を終了する。
【0104】
図17は、リモート操作の開始及び停止時にリモートマシン1が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0105】
リモートマシン1に電源が投入され、リモートマシン1のハードウェア各部の起動が完了した後、CPU10は、VMMプログラム及び管理OSプログラムを順に実行し、VM1a,1b,1cを起動する(S110)。また、VM1a,1b,1cは、端末装置からの要求に応じて起動されてもよい。起動後、CPU10は、ゲストOSプログラムを実行することで、VM1a上にOSが動作する。そして、VM1aは、図14で説明した各機能を有するようになり、以下の処理を実行する。
【0106】
リモート側操作部101は、端末装置2aからの接続要求を受信したか否かを判定する(S111)。接続要求を受信していない場合(S111:NO)、リモート側操作部101は、受信するまで待機する。接続要求を受信した場合(S111:YES)リモート側操作部101は、通信接続を要求してきた端末装置2aとの接続を確立する(S112)。リモート側操作部101は、端末装置2aから同期フラグを受信したか否かを判定する(S113)。受信した場合(S113:YES)、リモート側操作部101は、同期フラグを同期フラグ保存部112に保存する(S114)。保存後、又は、同期フラグを受信していない場合(S113:NO)、リモート側操作部101は、端末装置2aから操作情報を受信したか否かを判定する(S115)。操作情報を受信した場合(S115:YES)、リモート側操作部101は、操作情報に基づく処理を実行することで、リモート操作を実行する(S116)。
【0107】
リモート操作の実行後、又はS115で操作情報を受信しない場合(S115:NO)、リモート側操作部101は、表示すべき画像があるか否かを判定する(S117)。表示すべき画像がある場合(S117:YES)、リモート側操作部101は、表示情報を端末装置2aに送信する(S118)。表示情報の送信後、又はS117で表示すべき画像がない場合(S117:NO)、リモート側操作部101は、端末装置2aからリモート操作の終了通知を受信したか否かを判定する(S119)。受信していない場合(S119:NO)、リモート側操作部101は、S113以降の処理を実行する。リモート操作の終了通知を受信した場合(S119:YES)、リモート側操作部101は、端末装置2aとの接続を切断し(S120)、CPU10は本処理を終了する。
【0108】
次に、スクリーンセーバの設定情報の設定時の処理について説明する。図18は、設定情報の設定時に、リモートマシン1のVM1aが実行する処理手順を示すフローチャートである。なお端末装置2a,2b,2cが実行する処理手順は、図7と同様であるため省略する。
【0109】
SS設定情報受付部102は、リモート側操作部101を介して、端末装置2aから設定情報を受信したか否かを判定する(S121)。受信していない場合(S121:NO)、CPU10は本処理を終了する。受信した場合(S121:YES)、SS設定情報受付部102は、設定情報をSS情報保存部109に保存する(S122)。SS設定情報受付部102は、同期フラグ保存部112に保存された同期フラグに基づいて、端末装置2aとの同期が有効であるか否かを判定する(S123)。有効でない場合(S123:NO)、端末装置2aと同期する必要がないため、設定情報を端末装置2aへ送信することなく、CPU10は本処理を終了する。同期が有効である場合(S123:YES)、SS設定情報送信部103は、設定情報を端末装置2aへ送信する(S124)。そしてCPU10は、本処理を終了する。なお、CPU10は、図18の処理を繰り返し実行する。
【0110】
次に、スクリーンセーバの起動及び停止時の処理について説明する。図19は、スクリーンセーバの起動及び停止時に、リモートマシン1のVM1aが実行する処理手順を示すフローチャートである。なお端末装置2aが実行する処理手順は、図10と同様であるため省略する。
【0111】
SS起動・停止判定部104は、タイマを初期化及び開始し(S131)、リモート側操作部101が端末装置2aから操作情報を受信したか否かを判定する(S132)。操作情報を受信した場合(S132:YES)、SS起動・停止判定部104は、受信しなくなるまでS131を繰り返す。操作情報を受信しない場合(S132:NO)、SS起動・停止判定部104は、操作情報を受信しなくなってから所定時間経過したか否かを判定する(S133)。所定時間経過していない場合(S133:NO)、SS起動・停止判定部104は、S132を実行する。
【0112】
所定時間経過した場合(S133:YES)、SS起動・停止判定部104は、同期フラグ保存部112に保存された同期フラグに基づいて、端末装置2aとの同期が有効であるか否かを判定する(S134)。同期が有効である場合(S134:YES)、描画停止SS制御部107は、端末装置2aが表示する画像の描画を停止し、VM1aでブランク状態のスクリーンセーバを起動する(S135)。
【0113】
次にリソース解放部106は、リソースの割り当て変更をVMM100へ依頼する(S136)。その後、SS制御情報送信部105は、起動情報を端末装置2aへ送信する(S137)。SS起動・停止判定部104は、リモート側操作部101が端末装置2aから操作情報を受信したか否かを判定する(S138)。受信しない場合(S138:NO)、SS起動・停止判定部104は、操作情報を受信するまで待機する。操作情報を受信した場合(S138:YES)、SS起動・停止判定部104は、端末装置2aにおいて操作が入力されたと判定し、VM1aで実行しているスクリーンセーバを停止する(S139)。
【0114】
SS制御情報送信部105は、停止情報を端末装置2aへ送信し(S140)、リソース解放部106は、変更したリソースの割り当てを元に戻すことをVM100へ依頼する(S141)。そして、CPU10は本処理を終了する。
【0115】
一方、S134において、同期が有効でない場合(S134:NO)、SS制御部111は、SS実行部108を駆動制御して、SS情報保存部109に保存されている設定情報に基づいて、スクリーンセーバを起動する(S142)。SS起動・停止判定部104は、リモート側操作部101が端末装置2aから操作情報を受信したか否かを判定する(S143)。受信しない場合(S143:NO)、SS起動・停止判定部104は、操作情報を受信するまで待機する。操作情報を受信した場合(S143:YES)、SS起動・停止判定部104は、端末装置2aにおいて操作が入力されたと判定し、スクリーンセーバを停止する(S144)。そして、CPU10は本処理を終了する。なお、CPU10は、図19の処理を繰り返し実行する。
【0116】
以上説明したように、本実施形態3では、リモートマシン1のVM1aと端末装置2a,2b,2cとでスクリーンセーバの起動を同期させるか否かを設定することができる。同期させない場合は、リモートマシン1のVM1aが端末装置2a,2b,2cから操作情報を一定時間受信せず、スクリーンセーバを起動する場合であっても、端末装置2a,2b,2cではスクリーンセーバを起動しない。端末装置2a,2b,2cではVM1a,1b,1cの操作以外に独自に実行するアプリケーションの操作が可能である。従って、VM1a,1b,1cに対する操作が入力されていないときに他の操作を行っている場合があるため、リモートマシン1のVM1aと同期させないことで、操作中にスクリーンセーバが起動することを防止できる。
【0117】
(実施形態4)
以下に、実施形態4に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態4では、実施形態3で説明した同期の有効又は無効の設定を、端末装置2a,2b,2cでアプリケーションが実行しているか否かに応じて行う。以下、実施形態3との相違点について説明する。
【0118】
図20は、本実施形態4の情報処理システムの機能を示す機能ブロック図である。図20では、リモートマシン1のVM1aの機能のみを示しており、他のVM1b,1c及びVMM100は省略している。
【0119】
リモートマシン1で動作するVM1aは、実施形態3で説明した機能に加え、アプリ監視受信部113の機能をさらに備える。端末装置2aは、実施形態1で説明した機能に加え、アプリ監視部210及びアプリ監視送信部211等の機能をさらに備える。
【0120】
端末装置2aのアプリ監視部210は、一定時間毎にアプリケーション情報を取得する。アプリケーション情報とは、端末装置2aがVM1aとは関係のないアプリケーションを実行しているか否かを把握するための情報である。アプリ監視送信部211は、アプリ監視部210が取得したアプリケーション情報に基づいて、同期フラグをリモートマシン1へ送信する。具体的には、アプリ監視送信部211は、アプリケーションが起動されていると判定した場合、同期を無効とする同期フラグを送信する。またアプリ監視送信部211は、アプリケーションが起動していない場合、同期を有効とする同期フラグを送信する。アプリ監視受信部113は、端末装置2aから送信された同期フラグを同期フラグ保存部112へ保存する。
【0121】
なお、端末装置2aが実行するVM1aとは関係のないアプリケーションとしては、例えば映像再生ソフト等がある。映像再生ソフトの場合、映像の再生中の端末装置2a,2b,2cでは、キーボード24a及びマウス24bが操作される可能性は低い。このため、リモートマシン1は、端末装置2a,2b,2cから操作情報が受信されず、端末装置2a,2b,2cにスクリーンセーバを起動させる場合がある。このため、端末装置2aが映像再生ソフトを実行している場合は、同期を無効とすることで、映像再生中に端末装置2a,2b,2cでスクリーンセーバが起動することを防止できる。
【0122】
次に、本実施形態4に係る情報処理システムの動作について、フローチャートに基づいて説明する。図21は、アプリケーション監視時に端末装置2aが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0123】
CPU20は、アプリ監視部210が前回アプリケーション情報を取得してから所定時間(例えば、5秒)経過したか否かを判定する(S151)。所定時間経過していない場合(S151:NO)、CPU20は本処理を終了する。所定時間経過した場合(S151:YES)、アプリ監視部210は、アプリケーション情報を取得する(S152)。取得したアプリケーション情報は、RAM22等に適宜保存される。次に、アプリ監視部210は、S152で取得したアプリケーション情報が、前回取得した情報と同じであるか否かを判定する(S153)。
【0124】
同じである場合(S153:YES)、アプリケーションの起動状況に変化はないと判定し、CPU20は、本処理を終了する。同じでない場合(S153:NO)、アプリ監視部210は、取得したアプリケーション情報に基づいて、アプリケーションが起動中であるか否かを判定する(S154)。起動中である場合(S154:YES)、アプリ監視送信部211は、同期を無効とする同期フラグをリモートマシン1のVM1aへ送信する(S155)。起動中でない場合(S154:NO)、アプリ監視送信部211は、同期を有効とする同期フラグを送信する(S156)。同期フラグの送信後、CPU20は、本処理を終了する。なお、CPU20は、図21の処理を繰り返し実行する。
【0125】
図22は、アプリケーション監視時にリモートマシン1のVM1aが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0126】
アプリ監視受信部113は、端末装置2aから同期フラグを受信したか否かを判定する(S161)。受信しない場合(S161:NO)、CPU10は、本処理を終了する。受信した場合(S161:YES)、アプリ監視受信部113は、同期フラグ保存部112へ同期フラグを保存する(S162)。そして、CPU10は本処理を終了する。なお、CPU10は、図22の処理を繰り返し実行する。
【0127】
以上説明したように、本実施形態4では、端末装置2a,2b,2cでのアプリケーションの起動状況に応じて、リモートマシン1のVM1aと端末装置2a,2b,2cと同期するかしないかの判定を行う。これにより、例えば端末装置2aが映像再生ソフトを実行中である場合、同期を無効とすることで、映像の再生中に端末装置2a,2b,2cでスクリーンセーバが起動することを防止できる。
【0128】
(実施形態5)
以下に、実施形態5に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態5では、端末装置2a,2b,2cが複数のモニタを備えている。
【0129】
図23は、実施形態5に係る情報処理システムの端末装置2a,2b,2cの構成を示すブロック図である。図23に示すように、端末装置2a,2b,2cは、実施形態1で説明した構成に加え、モニタ24dをさらに備えている。端末装置2a,2b,2cは、モニタ24c,24dの両方に、自身が実行するOSの基本的な操作画面を表示する。そして、端末装置2a,2b,2cは、モニタ24c,24dの何れか一方にリモート用ウィンドウを表示して、リモート用ウィンドウ内にVM1a,1b,1cの処理結果等を表示する。そして、本実施形態5では、スクリーンセーバを起動する場合、端末装置2a,2b,2cは、リモート用ウィンドウが表示されているモニタに対してスクリーンセーバを実行する。
【0130】
図24は、実施形態5に係る情報処理システムの端末装置2a,2b,2cの機能を示す機能ブロック図である。なお、リモートマシン1の機能は、実施形態1と同様であるため省略する。
【0131】
端末装置2a,2b,2cは、実施形態1で説明した機能に加え、表示画面情報保存部212の機能をさらに備える。端末側操作部201は、モニタ24c,24dのうち、リモート用ウィンドウを表示しているモニタを識別し、表示画面情報保存部212に対象画面情報を保存する。対象画面情報は、リモート用ウィンドウが表示されているモニタを特定するための情報である。SS実行部205は、表示画面情報保存部212に保存されている対象画面情報に基づいて、リモート用ウィンドウが表示されているモニタにスクリーンセーバを実行する。
【0132】
次に、本実施形態5に係る情報処理システムの動作について、フローチャートに基づいて説明する。図25は、リモート用ウィンドウを表示しているモニタの特定時に端末装置2aが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0133】
端末側操作部201は、リモート用ウィンドウを表示しているモニタを特定する(S171)。端末側操作部201は、前回特定したモニタから変更しているか否かを判定する(S172)。変更している場合(S172:YES)、端末側操作部201は、対象画面情報を新たに表示画面情報保存部212に保存する(S173)。そして、CPU20は本処理を終了する。一方、変更していない場合(S172:NO)、対象画面情報を保存する必要がないため、CPU20は本処理を終了する。なお、CPU20は、図25の処理を繰り返し実行する。
【0134】
図26は、スクリーンセーバの起動及び停止時に、端末装置2aが実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0135】
SS制御情報受信部203は、リモートマシン1のVM1aから起動情報を受信したか否かを判定する(S181)。起動情報を受信していない場合(S181:NO)、CPU20は本処理を終了する。起動情報を受信した場合(S181:YES)、SS実行部205は、表示画面情報保存部212から対象画面情報を取得し、リモート用ウィンドウが表示されているモニタ24c,24dを特定する(S182)。
【0136】
SS制御部204は、SS実行部205を駆動制御して、SS実行部205が特定したモニタ24c(又は24d)に対してスクリーンセーバを起動する(S183)。即ちSS実行部205は、SS情報保存部206に保存されている設定情報に基づいて、モニタ24c(又は24d)にスクリーンセーバ画像を表示する。
【0137】
次に、端末側操作部201は、リモート用ウィンドウへキーボード24a又はマウス24bから操作が入力されたか否かを判定する(S184)。操作が入力されていない場合(S184:NO)、端末側操作部201は、入力するまで待機する。操作が入力された場合(S184:YES)、端末側操作部201は、操作情報をリモートマシン1のVM1aへ送信する(S185)。
【0138】
SS制御情報受信部203は、リモートマシン1のVM1aから停止情報を受信したか否かを判定する(S186)。停止情報を受信していない場合(S186:NO)、SS制御情報受信部203は、受信するまで待機する。停止情報を受信した場合(S186:YES)、SS制御情報受信部203は、起動したスクリーンセーバを停止し(S187)、CPU20は本処理を終了する。なお、CPU20は、図26の処理を繰り返し実行する。
【0139】
以上説明したように、本実施形態5では、2つのモニタ24c,24dを備える端末装置2a,2b,2cは、リモート用ウィンドウが表示してあるモニタ24c(又は24d)に対してスクリーンセーバを実行する。これにより、一方のモニタ24d(又は24c)で、VM1a,1b,1cとは無関係の操作を行っている場合に、スクリーンセーバが実行されることを防止することができる。この例では、2つのモニタで説明したが、さらに多くのモニタが接続されていてもよい。また、その複数のモニタのうちの複数の画面にリモート用ウィンドウが表示されていてもよい。
【0140】
以上、本発明の好適な実施形態について、具体的に説明したが、各構成及び動作等は適宜変更可能であって、上述の実施の形態に限定されることはない。例えば、上述の実施形態では、モニタの画面全体にスクリーンセーバ画像を表示する場合について説明したが、リモート用ウィンドウにのみスクリーンセーバ画像を表示するようにしてもよい。この場合、VM1a,1b,1cを操作せず、スクリーンセーバが起動した場合であっても、他の処理の操作は可能となる。
【0141】
また、上述の実施形態では、リモートマシン1は、キーボード、マウス又はモニタなどの入出力手段を備えていないが、備えていてもよい。そして、その入出力手段から、図4又は図15の設定画面に従った入力を行うようにしてもよい。上述の実施形態では、リモートマシン1に複数のVMが動作した場合について説明したが、本発明は、VMが動作しないリモートマシン1を端末装置2a,2b,2cから操作するものであってもよい。
【0142】
以下に、上述の実施形態を含む実施形態に関し、更に付記を開示する。
【0143】
(付記1)
画像を表示する表示部を有し、スクリーンセーバを実行する画像表示装置を有する第1の情報処理装置と、
該画像表示装置で表示すべき画像に係る画像データを生成し、前記画像表示装置へ前記画像データを送信する画像処理装置を有する第2の情報処理装置と
を備えており、
前記画像処理装置は、
前記画像表示装置にスクリーンセーバを起動させるか否かを判定する手段と、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、前記画像表示装置へ起動を通知する通知手段と、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、画像データの生成を停止させる停止手段と
を有しており、
前記画像表示装置は、
前記画像処理装置から起動が通知された場合に、スクリーンセーバを起動する起動手段
を有しているスクリーンセーバ制御システム。
【0144】
(付記2)
前記画像表示装置は、
前記表示部を複数有し、
前記画像処理装置から送信された画像データに基づく画像を、前記表示部の何れか一つに表示する表示制御手段と、
該表示制御手段が画像を表示した表示部を特定する特定手段と
をさらに有しており、
前記特定手段が特定した表示部に対してスクリーンセーバを実行するようにしてある
付記1に記載のスクリーンセーバ制御システム。
【0145】
(付記3)
前記画像表示装置でのスクリーンセーバの起動を、前記画像表示装置による判定結果に同期させるか否かを判定する同期判定手段
をさらに備え、
前記通知手段及び停止手段は、
前記同期判定手段が同期させると判定した場合に、起動の通知、及び画像データの生成の停止を行うようにしてある
付記1又は2に記載のスクリーンセーバ制御システム。
【0146】
(付記4)
前記画像表示装置は、
アプリケーションプログラムを実行する手段と、
前記アプリケーションプログラムが実行中であるか否かを判定する手段と
をさらに有し、
前記同期判定手段は、
前記アプリケーションプログラムが実行中でない場合に、同期させると判定するようにしてある
付記3に記載のスクリーンセーバ制御システム。
【0147】
(付記5)
画像を表示する表示部を有し、スクリーンセーバを実行する画像表示装置と、
該画像表示装置で表示すべき画像に係る画像データを生成し、前記画像表示装置へ前記画像データを送信する画像処理装置と
を備えており、
前記画像表示装置は、
スクリーンセーバを起動させるか否かを判定する手段と、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、前記画像処理装置へ起動を通知する手段と、
を有しており、
前記画像処理装置は、
前記画像表示装置から起動が通知された場合に、画像データの生成を停止させる手段
を有しているスクリーンセーバ制御システム。
【0148】
(付記6)
スクリーンセーバを実行する外部表示部に表示すべき画像に係る画像データを生成する手段と、
生成した画像データを前記外部表示部に送信する手段と、
前記外部表示部にスクリーンセーバを起動させるか否かを判定する起動判定手段と、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、前記外部表示部へ起動を通知する通知手段と、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、画像データの生成を停止させる停止手段と
を備える画像処理装置。
【0149】
(付記7)
前記外部表示部でのスクリーンセーバの起動を、前記起動判定手段による判定結果に同期させるか否かを判定する同期判定手段
をさらに備えており、
前記通知手段及び停止手段は、
同期させると判定した場合に、起動の通知、及び画像データの生成の停止を行うようにしてある
付記6に記載の画像処理装置。
【0150】
(付記8)
スクリーンセーバを実行する外部表示部に表示すべき画像に係る画像データを生成する手段と、
生成した画像データを前記外部表示部に送信する手段と、
前記外部表示部でスクリーンセーバが起動したか否かを判定する手段と、
スクリーンセーバが起動したと判定した場合、画像データの生成を停止させる手段
を備える画像処理装置。
【0151】
(付記9)
物理資源を論理的に分割して複数の仮想計算機として動作させる手段と、
前記外部表示部を、動作している仮想計算機の何れかに割り当てる手段と
をさらに備えており、
割り当てられた仮想計算機で画像データを生成するようにしてある
付記6から8の何れか一つに記載の画像処理装置。
【0152】
(付記10)
画像データの生成を停止させた場合、前記仮想計算機に対応する物理資源の一部を解放する手段
をさらに備える付記9に記載の画像処理装置。
【0153】
(付記11)
画像を表示する表示手段と、
スクリーンセーバを実行する実行手段と、
前記表示手段に表示すべき画像に係る画像データを生成し、前記実行手段にスクリーンセーバの実行を開始させるか否かを判定する外部装置から、前記画像データを受信する手段と、
前記外部装置が開始させると判定したか否かを判定する手段と、
開始させると判定した場合、前記実行手段にスクリーンセーバの実行を開始させる手段と
を備える画像表示装置。
【0154】
(付記12)
前記表示手段を複数備えており、
受信した画像データに基づく画像を、前記表示手段の何れか一つに表示する表示制御手段と、
該表示制御手段が画像を表示した表示手段を特定する特定手段と
をさらに備えており、
前記実行手段は、
前記特定手段が特定した表示手段でスクリーンセーバを実行するようにしてある
付記11に記載の画像表示装置。
【0155】
(付記13)
前記実行手段によるスクリーンセーバの実行の開始を、前記外部装置による判定結果に同期させるか否かを判定する同期判定手段と、
同期させないと判定した場合、前記外部装置におけるスクリーンセーバの実行を開始させるか否かの判定を停止するよう要求する手段と
をさらに備える付記11又は12に記載の画像表示装置。
【0156】
(付記14)
アプリケーションプログラムを実行する手段と、
前記アプリケーションプログラムが実行中であるか否かを判定する手段と
をさらに備え、
前記同期判定手段は、
前記アプリケーションプログラムが実行中の場合、同期させないと判定するようにしてある
付記13に記載の画像表示装置。
【0157】
(付記15)
画像を表示する表示部を有し、スクリーンセーバを実行する画像表示装置を有する第1の情報処理装置と、
該画像表示装置で表示すべき画像に係る画像データを生成し、前記画像表示装置へ前記画像データを送信する画像処理装置を有する第2の情報処理装置と
を備えたシステムにおけるスクリーンセーバ制御方法において、
前記画像表示装置にスクリーンセーバを起動させるか否かを前記画像処理装置で判定し、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、前記画像処理装置から前記画像表示装置へ起動を通知し、かつ、前記画像処理装置での画像データの生成を停止し、
前記画像処理装置から前記画像表示装置へ起動が通知された場合に、前記画像表示装置でスクリーンセーバを起動する
スクリーンセーバ制御方法。
【0158】
(付記16)
画像を表示する表示部を有し、スクリーンセーバを実行する画像表示装置を有する第1の情報処理装置と、
該画像表示装置で表示すべき画像に係る画像データを生成し、前記画像表示装置へ前記画像データを送信する画像処理装置を有する第2の情報処理装置と
を備えたシステムにおけるスクリーンセーバ制御方法において、
スクリーンセーバを起動させるか否かを前記画像表示装置で判定し、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、前記画像表示装置前記画像処理装置へ起動を通知し、
前記画像表示装置から前記画像処理装置へ起動が通知された場合に、前記画像処理装置での画像データの生成を停止する
スクリーンセーバ制御方法。
【0159】
(付記17)
スクリーンセーバを実行する外部表示部に表示すべき画像に係る画像データを生成し、生成した画像データを前記外部表示部に送信するコンピュータを、
前記外部表示部にスクリーンセーバを起動させるか否かを判定する手段、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、前記外部表示部へ起動を通知する手段、及び、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、画像データの生成を停止させる手段
として機能させるコンピュータプログラム。
【0160】
(付記18)
スクリーンセーバを実行する外部表示部に表示すべき画像に係る画像データを生成し、生成した画像データを前記外部表示部に送信するコンピュータを、
前記外部表示部でスクリーンセーバが起動したか否かを判定する手段、及び、
スクリーンセーバが起動したと判定した場合、画像データの生成を停止させる手段
として機能させるコンピュータプログラム。
【0161】
(付記19)
画像を表示する表示手段、及びスクリーンセーバ実行する実行手段を備えており、前記表示手段に表示すべき画像に係る画像データを生成し、前記実行手段にスクリーンセーバの実行を開始させるか否かを判定する外部装置から、前記画像データを受信するコンピュータを、
前記外部装置が開始させると判定したか否かを判定する手段、及び、
開始させると判定した場合、前記実行手段にスクリーンセーバの実行を開始させる手段
として機能させるコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0162】
1 リモートマシン(第2の情報処理装置、画像処理装置)
2a,2b,2c 端末装置(第1の情報処理装置、画像表示装置)
104 SS起動・停止判断部
105 SS制御情報送信部
107 描画停止SS制御部
108 SS実行部
204 SS制御部
205 SS実行部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部を有し、スクリーンセーバを実行する画像表示装置を有する第1の情報処理装置と、
該画像表示装置で表示すべき画像に係る画像データを生成し、前記画像表示装置へ前記画像データを送信する画像処理装置を有する第2の情報処理装置と
を備えており、
前記画像処理装置は、
前記画像表示装置にスクリーンセーバを起動させるか否かを判定する手段と、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、前記画像表示装置へ起動を通知する通知手段と、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、画像データの生成を停止させる停止手段と
を有しており、
前記画像表示装置は、
前記画像処理装置から起動が通知された場合に、スクリーンセーバを起動する起動手段
を有しているスクリーンセーバ制御システム。
【請求項2】
画像を表示する表示部を有し、スクリーンセーバを実行する画像表示装置と、
該画像表示装置で表示すべき画像に係る画像データを生成し、前記画像表示装置へ前記画像データを送信する画像処理装置と
を備えており、
前記画像表示装置は、
スクリーンセーバを起動させるか否かを判定する手段と、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、前記画像処理装置へ起動を通知する手段と、
を有しており、
前記画像処理装置は、
前記画像表示装置から起動が通知された場合に、画像データの生成を停止させる手段
を有しているスクリーンセーバ制御システム。
【請求項3】
スクリーンセーバを実行する外部表示部に表示すべき画像に係る画像データを生成する手段と、
生成した画像データを前記外部表示部に送信する手段と、
前記外部表示部にスクリーンセーバを起動させるか否かを判定する起動判定手段と、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、前記外部表示部へ起動を通知する通知手段と、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、画像データの生成を停止させる停止手段と
を備える画像処理装置。
【請求項4】
スクリーンセーバを実行する外部表示部に表示すべき画像に係る画像データを生成する手段と、
生成した画像データを前記外部表示部に送信する手段と、
前記外部表示部でスクリーンセーバが起動したか否かを判定する手段と、
スクリーンセーバが起動したと判定した場合、画像データの生成を停止させる手段
を備える画像処理装置。
【請求項5】
画像を表示する表示手段と、
スクリーンセーバを実行する実行手段と、
前記表示手段に表示すべき画像に係る画像データを生成し、前記実行手段にスクリーンセーバの実行を開始させるか否かを判定する外部装置から、前記画像データを受信する手段と、
前記外部装置が開始させると判定したか否かを判定する手段と、
開始させると判定した場合、前記実行手段にスクリーンセーバの実行を開始させる手段と
を備える画像表示装置。
【請求項6】
前記表示手段を複数備えており、
受信した画像データに基づく画像を、前記表示手段の何れか一つに表示する表示制御手段と、
該表示制御手段が画像を表示した表示手段を特定する特定手段と
をさらに備えており、
前記実行手段は、
前記特定手段が特定した表示手段でスクリーンセーバを実行するようにしてある
請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項7】
画像を表示する表示部を有し、スクリーンセーバを実行する画像表示装置を有する第1の情報処理装置と、
該画像表示装置で表示すべき画像に係る画像データを生成し、前記画像表示装置へ前記画像データを送信する画像処理装置を有する第2の情報処理装置と
を備えたシステムにおけるスクリーンセーバ制御方法において、
前記画像表示装置にスクリーンセーバを起動させるか否かを前記画像処理装置で判定し、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、前記画像処理装置から前記画像表示装置へ起動を通知し、かつ、前記画像処理装置での画像データの生成を停止し、
前記画像処理装置から前記画像表示装置へ起動が通知された場合に、前記画像表示装置でスクリーンセーバを起動する
スクリーンセーバ制御方法。
【請求項8】
スクリーンセーバを実行する外部表示部に表示すべき画像に係る画像データを生成し、生成した画像データを前記外部表示部に送信するコンピュータを、
前記外部表示部にスクリーンセーバを起動させるか否かを判定する手段、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、前記外部表示部へ起動を通知する手段、及び、
スクリーンセーバを起動させると判定した場合、画像データの生成を停止させる手段
として機能させるコンピュータプログラム。
【請求項9】
スクリーンセーバを実行する外部表示部に表示すべき画像に係る画像データを生成し、生成した画像データを前記外部表示部に送信するコンピュータを、
前記外部表示部でスクリーンセーバが起動したか否かを判定する手段、及び、
スクリーンセーバが起動したと判定した場合、画像データの生成を停止させる手段
として機能させるコンピュータプログラム。
【請求項10】
画像を表示する表示手段、及びスクリーンセーバ実行する実行手段を備えており、前記表示手段に表示すべき画像に係る画像データを生成し、前記実行手段にスクリーンセーバの実行を開始させるか否かを判定する外部装置から、前記画像データを受信するコンピュータを、
前記外部装置が開始させると判定したか否かを判定する手段、及び、
開始させると判定した場合、前記実行手段にスクリーンセーバの実行を開始させる手段
として機能させるコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2011−28582(P2011−28582A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−174685(P2009−174685)
【出願日】平成21年7月27日(2009.7.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】