スクリーン捺染による本藍の模様染め方法。
【課題】天然繊維の白生地に、直接、スクリーン捺染で高品質の本藍による模様染めを可能にする方法を提供する。
【解決手段】天然繊維製品に、本藍染料を含む糊を用いてスクリーン捺染するに際して、前記糊に還元剤とアルカリ助剤を含有させて捺染の後、還元処理と酸化処理で染める方法を特徴とする、天然繊維製品のスクリーン捺染による本藍染の模様染め方法。
【解決手段】天然繊維製品に、本藍染料を含む糊を用いてスクリーン捺染するに際して、前記糊に還元剤とアルカリ助剤を含有させて捺染の後、還元処理と酸化処理で染める方法を特徴とする、天然繊維製品のスクリーン捺染による本藍染の模様染め方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
天然繊維製品のスクリーン捺染による、本藍の模様染め方法。
【背景技術】
【０００２】
浸染による本藍の「発酵建」「化学建」による染色方法は確立しており、これまでよく行なわれている。
【背景技術】
【０００３】
従来、本藍染は「発酵建」「化学建」の染色方法で無地に染め、濃く染めるには、浸染した後に酸化、乾燥を繰り返して染める方法。
【０００４】
その後、浸染で本藍を無地染した生地に、抜染で二度染めして模様にする方法が開発されているが、染め工程が複雑で工業化されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、従来の浸染による「発酵建」「化学建」の本藍染方法では出来なかった模様染を、スクリーン捺染による本藍の模様染で可能にする方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明では、天然繊維商品に本藍染料を含む糊で模様染するに際して、前記糊に還元剤とアルカリ助剤を含有させて捺染し、飽和蒸気で蒸して還元させ、酸化剤で酸化して染めることで前記課題を解決した。
【０００７】
還元剤はハイドロサルファイトの中でも、持久性及び取り扱いやすさの面から見て、ロンガリッドＣ、５％〜３０％の使用が特に好ましい。
【０００８】
アルカリ助剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムもあるが、炭酸ナトリウム、５％〜２０％を使用するのが好ましい。
【０００９】
捺染された製品を還元させるには、飽和蒸気で５分〜３０分の蒸が好ましい。
【００１０】
還元した製品を酸化させるには、過酸化水素１％〜５％に浸した後、水洗、ソーピング、水洗、乾燥するのが好ましい。
【実施例】
【００１１】
本発明の実施及び、染色堅牢度検査を行なう、使用生地は、天然繊維製品の綿デニム（厚手）を使用。
Ａ糊：ロンガリッドＣ８％、炭酸カリウム１０％、本藍染料１０％の糊
Ｂ糊：ロンガリッドＣ８％、炭酸カリウム１０％、本藍染料５％の糊
Ａ・Ｂの糊で、前記綿デニム生地に２枚の型を使ってスクリーン捺染で模様染し、飽和蒸気で５分間蒸した後、過酸化水素１％溶液に浸した後、水洗、ソーピング、水洗、乾燥した本藍の模様染製品を試作した。
染まり具合を見るのに、日本化学繊維検査協会で行なった検査結果は、表−１に示すとおりである。
【表−１】
【００１２】
この発明に係る天然繊維製品のスクリーン捺染による本藍の模様染め方法は、染色堅牢度試験（表−１）の結果から見て、高品質の本藍染ができ、実用に耐えることが証明された。
【産業上の利用・可能性】
【００１３】
従来の本藍染は、浸染で無地に染めることしか出来なく、模様を染めるには、前記の無地染した生地に抜染で二度加工して模様を染めなければならず、手間がかかりコストが高く、工業化できない。
この発明に係るスクリーン捺染による本藍の模様染め方法を使えば、本藍染の工業化が可能となり、アパレル、インテリア、きもの、小物業界の新商品として提供できる。
【技術分野】
【０００１】
天然繊維製品のスクリーン捺染による、本藍の模様染め方法。
【背景技術】
【０００２】
浸染による本藍の「発酵建」「化学建」による染色方法は確立しており、これまでよく行なわれている。
【背景技術】
【０００３】
従来、本藍染は「発酵建」「化学建」の染色方法で無地に染め、濃く染めるには、浸染した後に酸化、乾燥を繰り返して染める方法。
【０００４】
その後、浸染で本藍を無地染した生地に、抜染で二度染めして模様にする方法が開発されているが、染め工程が複雑で工業化されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、従来の浸染による「発酵建」「化学建」の本藍染方法では出来なかった模様染を、スクリーン捺染による本藍の模様染で可能にする方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明では、天然繊維商品に本藍染料を含む糊で模様染するに際して、前記糊に還元剤とアルカリ助剤を含有させて捺染し、飽和蒸気で蒸して還元させ、酸化剤で酸化して染めることで前記課題を解決した。
【０００７】
還元剤はハイドロサルファイトの中でも、持久性及び取り扱いやすさの面から見て、ロンガリッドＣ、５％〜３０％の使用が特に好ましい。
【０００８】
アルカリ助剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムもあるが、炭酸ナトリウム、５％〜２０％を使用するのが好ましい。
【０００９】
捺染された製品を還元させるには、飽和蒸気で５分〜３０分の蒸が好ましい。
【００１０】
還元した製品を酸化させるには、過酸化水素１％〜５％に浸した後、水洗、ソーピング、水洗、乾燥するのが好ましい。
【実施例】
【００１１】
本発明の実施及び、染色堅牢度検査を行なう、使用生地は、天然繊維製品の綿デニム（厚手）を使用。
Ａ糊：ロンガリッドＣ８％、炭酸カリウム１０％、本藍染料１０％の糊
Ｂ糊：ロンガリッドＣ８％、炭酸カリウム１０％、本藍染料５％の糊
Ａ・Ｂの糊で、前記綿デニム生地に２枚の型を使ってスクリーン捺染で模様染し、飽和蒸気で５分間蒸した後、過酸化水素１％溶液に浸した後、水洗、ソーピング、水洗、乾燥した本藍の模様染製品を試作した。
染まり具合を見るのに、日本化学繊維検査協会で行なった検査結果は、表−１に示すとおりである。
【表−１】
【００１２】
この発明に係る天然繊維製品のスクリーン捺染による本藍の模様染め方法は、染色堅牢度試験（表−１）の結果から見て、高品質の本藍染ができ、実用に耐えることが証明された。
【産業上の利用・可能性】
【００１３】
従来の本藍染は、浸染で無地に染めることしか出来なく、模様を染めるには、前記の無地染した生地に抜染で二度加工して模様を染めなければならず、手間がかかりコストが高く、工業化できない。
この発明に係るスクリーン捺染による本藍の模様染め方法を使えば、本藍染の工業化が可能となり、アパレル、インテリア、きもの、小物業界の新商品として提供できる。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
天然繊維製品に本藍染料を含む糊を用いてスクリーン捺染で模様染するに際して、前記糊の中に還元剤とアルカリ助剤を含有させて捺染の後、還元処理と酸化処理で染める方法を特徴とする、天然繊維製品のスクリーン捺染による本藍の模様染め方法。
【請求項２】
請求項１記載の還元剤が、ハイドロサルファイトを用いることを特徴とする、スクリーン捺染による本藍の模様染め方法。
【請求項３】
請求項１記載の酸化剤が、炭酸カリウムを用いることを特徴とする、スクリーン捺染による本藍の模様染め方法。
【請求項４】
請求項１記載の還元処理が、スクリーン捺染した天然繊維製品を、飽和蒸気で蒸して還元処理することを特徴とする、スクリーン捺染による本藍の模様染め方法。
【請求項５】
請求項１記載の酸化処理が、スクリーン捺染した天然繊維製品を、飽和蒸気で蒸して還元処理した後、過酸化水素を含む液中で酸化処理して染めることを特徴とする、スクリーン捺染による本藍の模様染め方法。
【請求項１】
天然繊維製品に本藍染料を含む糊を用いてスクリーン捺染で模様染するに際して、前記糊の中に還元剤とアルカリ助剤を含有させて捺染の後、還元処理と酸化処理で染める方法を特徴とする、天然繊維製品のスクリーン捺染による本藍の模様染め方法。
【請求項２】
請求項１記載の還元剤が、ハイドロサルファイトを用いることを特徴とする、スクリーン捺染による本藍の模様染め方法。
【請求項３】
請求項１記載の酸化剤が、炭酸カリウムを用いることを特徴とする、スクリーン捺染による本藍の模様染め方法。
【請求項４】
請求項１記載の還元処理が、スクリーン捺染した天然繊維製品を、飽和蒸気で蒸して還元処理することを特徴とする、スクリーン捺染による本藍の模様染め方法。
【請求項５】
請求項１記載の酸化処理が、スクリーン捺染した天然繊維製品を、飽和蒸気で蒸して還元処理した後、過酸化水素を含む液中で酸化処理して染めることを特徴とする、スクリーン捺染による本藍の模様染め方法。
【公開番号】特開２０１１−１６２９３０（Ｐ２０１１−１６２９３０Ａ）
【公開日】平成２３年８月２５日（２０１１．８．２５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−４０９８０（Ｐ２０１０−４０９８０）
【出願日】平成２２年２月６日（２０１０．２．６）
【出願人】（５１００５３２７１）有限会社藤田 染苑 (1)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年８月２５日（２０１１．８．２５）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年２月６日（２０１０．２．６）
【出願人】（５１００５３２７１）有限会社藤田 染苑 (1)
【Ｆターム（参考）】
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