説明

ストレス評価装置及びストレス評価方法

【課題】脈波測定の際の被験者の負担を軽減するとともに、短時間の測定でもストレス診断を精度良く行うことができるストレス評価装置及びストレス評価方法を提供すること。
【解決手段】接触した指を透過又は反射した光から被験者の脈波を測定する脈波測定部3と、取得した脈波データから被験者のストレスを診断するストレス評価診断部7と、を備えるストレス評価装置であって、脈波測定部3が、指との接触の有無を検知する押圧力検知部22と、接触時の指の加速度を検出する加速度測定部23と、を備え、押圧力検知部22及び加速度測定部23からの情報に基づき、脈波データの取得の可否を判断するデータ取得判定部25と、一定時間における脈波データの計測値及びこれの変動幅と所定の閾値とを比較して、ストレス評価診断部7における脈波データの処理の可否を判断するデータ処理判定部26と、を有するデータ前処理部5を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被験者の心拍に伴う波動である脈波についてカオス解析を行うことにより、被験者の心身の状態を診断するストレス評価装置及びストレス評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光部の光源から測定対象体である人体の特定部位(指尖、耳たぶ等)に特定波長の光を照射した後、特定部位内の血管を透過又は反射した光の光量信号のピーク間隔の変位に基づいて、心拍数に伴う指尖の血液の容積変動、いわゆる脈波を測定することにより、被験者の心理状態やストレス等を解析する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−223258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ストレス診断では脈波の微妙な変動を分析する必要があるので、上記従来のストレス評価装置では、指尖、耳たぶ等を挟み込んで脈波を計測している。そのため、脈波データを取得する間、被験者は装着の煩わしさや痛みに耐えなければならず、それがかえってストレスになってしまうといった問題がある。一方、指尖や耳たぶ等を挟まずに測定した場合、発光部及び受光部に対して測定対象体が変動しやすくなるため、分析には不適切な脈波データやノイズを取得及び処理する可能性が高くなり、正確な診断ができない、という問題もある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、脈波測定の際の被験者の負担を軽減するとともに、短時間の測定でもストレス診断を精度良く行うことができるストレス評価装置及びストレス評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係るストレス評価装置は、接触した測定対象体を透過又は反射した光から被験者の脈波を測定する脈波測定部と、取得した脈波データから被験者のストレスを診断するストレス評価診断部と、を備えるストレス評価装置であって、前記脈波測定部が、前記測定対象体との接触の有無を検知する押圧力検知部と、接触時の前記測定対象体の加速度を検出する加速度測定部と、を備え、前記押圧力検知部及び前記加速度測定部からの情報に基づき、脈波データの取得の可否を判断するデータ取得判定部と、一定時間における脈波データの計測値及びこれの変動幅と所定の閾値とを比較して、前記ストレス評価診断部における前記脈波データの処理の可否を判断するデータ処理判定部と、を有するデータ前処理部を備えていることを特徴とする。
【0007】
この発明は、測定対象体との接触の有無や、接触時の加速度に応じて脈波データの取得を判定するので、安定したデータを好適に取得することができる。また、安定した診断が可能な領域の脈波データをさらに使用した処理を行うことにより、ストレス診断をより好適に行うことができる。
【0008】
また、本発明に係るストレス評価装置は、前記ストレス評価装置であって、前記測定対象体に向けて光を照射する発光部と、該発光部から照射されて前記測定対象体を透過又は反射した光の受光部と、前記測定対象体が接する筐体壁と、前記発光部と接続された第一導光部と、前記受光部と接続された第二導光部と、を備え、前記測定対象体が前記筐体壁を押圧する際に一部が食い込んで挿入される孔部が前記筐体壁に設けられ、前記第一導光部及び前記第二導光部の端部が、前記孔部に挿入された前記測定対象体に当接若しくは食い込む位置に配されていることを特徴とする。
【0009】
この発明は、脈波測定時に筐体壁に測定対象体を載置して孔部に押し込むことにより、測定対象体を第一導光部及び前記第二導光部の端部に好適に当接させることができ、より安定した脈波データを取得することができる。
【0010】
また、本発明に係るストレス評価装置は、前記ストレス評価装置であって、脈波データの取得及び取得した前記脈波データの処理の可否を表す表示部を備えていることを特徴とする。
【0011】
この発明は、脈波データ取得及び処理の可否を容易に確認することができる。
【0012】
本発明に係るストレス評価方法は、接触した測定対象体を透過又は反射した光から被験者の脈波を測定し、該脈波から被験者のストレスを診断するストレス評価方法であって、前記測定対象体との接触の有無を検知して、検知結果から脈波データの取得の可否を判断する第一データ取得判定工程と、接触時の前記測定対象体の加速度を検出して、該加速度の大きさから脈波データの取得の可否を判断する第二データ取得判定工程と、前記測定対象体から脈波データを取得するデータ取得工程と、一定時間における前記脈波データの計測値及びこれの変動幅と所定の閾値とを比較して前記脈波データの処理の可否を判断するデータ処理判定工程と、所定時間以上取得した前記脈波データから前記ストレスを診断する診断工程と、を備えていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るストレス評価方法は、前記ストレス評価方法であって、前記所定時間内で前記脈波データの処理を不可とする脈波データを取得したときに、それまでに取得した前記脈波データの脈波データ列を削除するデータ列リセット工程を備えていることを特徴とする。
【0014】
この発明は、ストレス診断可能な脈波データ列を取得できない場合に再取得する際、診断に使用できなかったデータを廃棄することによって、最新の脈波データに基づく診断を行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、脈波測定の際の被験者の負担を軽減するとともに、短時間の測定でもストレス診断を精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の(a)一実施形態に係るストレス評価装置、(b)〜(d)他の実施形態に係るストレス評価装置、をそれぞれ示す概要図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るストレス評価装置を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るストレス評価装置のセンサ部の構成を示す(a)要部平面図、(b)(a)のIII−III断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るストレス評価方法を示すフロー図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るストレス評価装置により取得した安静時の(a)脈波データ、(b)〜(d)そのときの加速度データを示すグラフである。
【図6】本発明の一実施形態に係るストレス評価装置により取得した腕を振った時の(a)脈波データ、(b)〜(d)そのときの加速度データを示すグラフである。
【図7】本発明の一実施形態に係るストレス評価装置により取得した脈波データの処理の判定結果を示すグラフである。
【図8】本発明の一実施形態に係るストレス評価装置により取得したストレス診断処理が(a)可能な脈波データ、(b)〜(e)不可能な脈波データを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る一実施形態について、図1から図4を参照して説明する。
本実施形態に係るストレス評価装置1は、図1(a)に示すように、ロボットRのハンド部Hに配されて、指(測定対象体)を反射した光から被験者の脈波を測定するセンサ部2と、脈波データの取得及び処理に関する演算を行う不図示の演算処理部、各種演算に必要なプログラムを格納する不図示のプログラムメモリ部、外部との間でデータの送受信を行う不図示の入出力インタフェース部、を有する不図示の制御部と、備えている。これらは相互に通信可能に接続されている。
【0018】
なお、センサ部2は、ロボットRのハンド部Hに限らず、図1(b)に示すようなエクササイズ機器E、図1(c)に示すようなゲームコントローラC、図1(d)に示すようなマウスM等、手で把持した際に指が当接される場所に配されていても構わない。
【0019】
また、ストレス評価装置1は、ストレス評価プログラムの機能手段(プログラムモジュール)として、図2に示すように、脈波測定部3と、データ前処理部5と、表示部6と、ストレス評価診断部7と、を備えている。これらの機能手段は、演算処理部やプログラムメモリ部によって実現される制御部8によってそれぞれ制御される。
【0020】
センサ部2は、図3に示すように、基板10と、脈波測定を行う指Fに向けて光を照射する発光部11と、発光部11から照射されて指Fを反射した光の受光部12と、指が接触する筐体壁13と、基板10を安定させるためのスプリング14と、発光部11と接続された第一導光部15と、受光部12と接続された第二導光部16と、指Fとの接触の有無を検知するタッチセンサ17と、基板10の加速度を検出する加速度センサ18と、光電流を増幅するプリアンプ20と、表示ランプ21と、を備えている。
【0021】
発光部11は、脈波測定に好適な公知の周波数の光を発するLEDを有する。また、受光部12は、フォトダイオードを有する。何れも基板10に配されている。
【0022】
筐体壁13は、指Fを載置するために基板10を覆うように配されている。この筐体壁13には、指Fが筐体壁13上に載置されて筐体壁13を押圧する際に、一部が内部に食い込んで挿入される大きさの孔部13Aが設けられている。そして、第一導光部15及び第二導光部16の端部15A,16Aが、孔部13Aに挿入された指Fとの間から光が漏れないよう、指Fに当接若しくは食い込む位置の略同一平面上に配されている。
【0023】
タッチセンサ17は、指Fが第一導光部15及び第二導光部16の端部15A,16Aに均等に当接していることを検知するため、第一導光部15及び第二導光部16の端部15A,16Aと略同一平面上に配されている。孔部13Aの大きさを変化させることによって、第一導光部15及び第二導光部16の端部15A,16A、並びにタッチセンサ17への指Fの押圧力が調節される。
【0024】
表示ランプ21は、後述する表示部6における脈波データの取得及び取得した脈波データの処理の可否結果に応じて点灯又は消灯する。
【0025】
脈波測定部3は、筐体壁13に接触した指Fを反射した光から被験者の脈波を測定するためのもので、タッチセンサ17により指Fとの接触の有無を検知する押圧力検知部22と、基板10を介して加速度センサ18により筐体壁13に接触時の指Fの加速度を検出する加速度測定部23と、を備えている。
【0026】
データ前処理部5は、押圧力検知部22及び加速度測定部23からのデータに基づき、脈波データの取得の可否を判断するデータ取得判定部25と、一定時間における脈波データの計測値及びこれの変動幅と所定の閾値とを比較して、ストレス評価診断部7における脈波データの処理の可否を判断するデータ処理判定部26と、を備えている。
【0027】
表示部6は、データ前処理部5で行った脈波データの取得及び取得した脈波データの処理の可否の判定結果を表示ランプ21に表示する。
【0028】
ストレス評価診断部7は、例えば、特開2009−66017号公報に記載のように、取得した脈波データについてカオス処理を行って被験者の心身状態を診断するための不図示の各種演算部を備えている。
【0029】
次に、本実施形態に係るストレス評価装置1の作用について、ストレス評価方法と合わせて説明する。
【0030】
ストレス評価方法は、図4に示すように、第一データ取得判定工程(S01)と、第二データ取得判定工程(S02)と、データ取得工程(S03)と、データ処理判定工程(S04)と、診断工程(S05)と、データ列リセット工程(S06)と、を備えている。
【0031】
脈波を計測する際には、まずは、被験者が筐体壁13の孔部13Aを塞ぐように指Fを筐体壁13に押し付けて開始する。そして、第一データ取得判定工程(S01)では、タッチセンサ17を介して、指Fと、第一導光部15及び第二導光部16の端部15A,16Aと、の接触の有無を押圧力検知部22によって検知する。
【0032】
検知結果はデータ取得判定部25に送られ、両者が接触している場合には、脈波データの取得は可能と判断する。そして表示部6を介して表示ランプ21を点灯するとともに、データ取得工程(S03)に移行する。一方、両者が接触していない場合には、脈波データの取得は不可能と判断し、両者が接触している状態になるまでこれを繰り返す。
【0033】
第二データ取得判定工程(S02)では、加速度センサ18を介して、第一導光部15及び第二導光部16の端部15A,16Aと接触している指Fの加速度を加速度測定部23によって検出する。検知結果はデータ取得判定部25に送られ、加速度の大きさから脈波データの取得の可否を判断する。
【0034】
この際、例えば、加速度の閾値を各軸方向とも±0.5m/secとし、検出した加速度がこの閾値以下の場合には、脈波データの取得が可能と判断する。この場合、表示部6を介して表示ランプ21を点灯するとともに、データ取得工程(S03)に移行する。一方、加速度がこの閾値を超えている場合には、脈波データの取得は不可能と判断し、閾値以下の加速度データが得られるまでこれを繰り返す。
【0035】
データ取得工程(S03)では、第一導光部15を介して発光部11からの光を指Fに照射する。そして、第二導光部16を介して反射した光を受光部12に導光し、被験者の脈波データを取得する。
【0036】
データ処理判定工程(S04)では、データ処理判定部26にて一定時間における脈波データの計測値及びこれの変動幅と所定の閾値とを比較して、ストレス診断のための脈波データの処理の可否を判断する。
【0037】
例えば、脈波データのサンプリングレートを10msecとした場合、ストレス診断に適する脈波の上限値及び下限値を設定し、60msec間といった一定時間で1回以上、脈波が上限値又は下限値に達していないときには、データ処理判定部26にて脈波データの処理が可能であると判断する。
【0038】
さらに、サンプリング前後の脈波の変動幅が所定の閾値未満の場合にも、データ処理判定部26にて脈波データの処理が可能であると判断する。そして、例えば、6秒間といった所定時間分の脈波データを取得できた場合に、表示部6を介して表示ランプ21を点灯するとともに、診断工程(S05)に移行する。
【0039】
診断工程(S05)では、処理可能な脈波データを6秒間以上取得できた場合には、取得した脈波データの先頭を削除しつつ、最新のデータを最後尾に加えた脈波データ列を生成する。そして、このデータ列に基づき、ストレス評価診断部7にて、例えば、特開2009−66017号公報に記載の方法によってストレス診断を行う。
【0040】
一方、60msec間連続して脈波が上限値又は下限値に達しているときには、データ処理判定部26にて脈波データの処理が不可能であると判断する。また、変動幅が所定の閾値以上の場合にも、データ処理判定部26にて脈波データの処理が不可能であると判断する。そして、データ列リセット工程(S06)に移行するとともに、脈波データが上記閾値未満となるまで、データ取得工程(S03)及びデータ処理判定工程(S04)を繰り返す。
【0041】
データ列リセット工程(S06)では、例えば、6秒間といった所定時間内で脈波データの処理を不可とする脈波データを取得したときに、それまでに取得した脈波データの脈波データ列を削除する。
【0042】
このストレス評価装置1及びストレス評価方法によれば、指Fと第一導光部15及び第二導光部16との接触の有無や、接触時の加速度に応じて脈波データの取得を判定するので、安定したデータを好適に取得することができる。また、脈波データを取得した後も安定したストレス診断を可能とする領域の脈波データを使用して処理を行うことにより、ストレス診断を短時間でもより好適に行うことができる。
【0043】
また、脈波測定時に筐体壁13に指Fを載置して孔部13Aに押し込むことにより、指Fの接触面が多少変化しても第一導光部15及び第二導光部16の端部15A,16Aに好適に当接させ続けることができ、より安定した脈波データを取得することができる。
【0044】
さらに、表示ランプ21の点灯の有無により、脈波データ取得及び処理の可否を容易に確認することができる。
【0045】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、脈波データの取得に際しては、光を指Fに照射してその反射光を受光する反射型としているが、透過型でも構わない。
【実施例1】
【0046】
上記実施形態におけるストレス評価装置1を用いてストレス診断を行った。
脈波データの取得の可否を事前に判断することにより、図5に示すように、安静時の安定した脈波データを取得する一方、図6に示すように、加速度が大きい場合の不安定な脈波データは取得しないことができた。
【0047】
また、脈波データの処理の可否を事前に判断することにより、図7に示す脈波データのうち、安定した領域の脈波データのみを処理した。つまり図8(a)に示すような測定データを用いる一方、図8(b)〜(e)に示すような不安定な測定データは処理しないことにより、より精度良くストレス診断を行うことができた。
【符号の説明】
【0048】
1 ストレス評価装置
3 脈波測定部
5 データ前処理部
6 表示部
7 ストレス評価診断部
11 発光部
12 受光部
13 筐体壁
13A 孔部
15 第一導光部
15A,16A 端部
16 第二導光部
22 押圧力検知部
23 加速度測定部
25 データ取得判定部
26 データ処理判定部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触した測定対象体を透過又は反射した光から被験者の脈波を測定する脈波測定部と、取得した脈波データから被験者のストレスを診断するストレス評価診断部と、を備えるストレス評価装置であって、
前記脈波測定部が、前記測定対象体との接触の有無を検知する押圧力検知部と、
接触時の前記測定対象体の加速度を検出する加速度測定部と、
を備え、
前記押圧力検知部及び前記加速度測定部からの情報に基づき、脈波データの取得の可否を判断するデータ取得判定部と、一定時間における脈波データの計測値及びこれの変動幅と所定の閾値とを比較して、前記ストレス評価診断部における前記脈波データの処理の可否を判断するデータ処理判定部と、を有するデータ前処理部を備えていることを特徴とするストレス評価装置。
【請求項2】
前記測定対象体に向けて光を照射する発光部と、
該発光部から照射されて前記測定対象体を透過又は反射した光の受光部と、
前記測定対象体が接する筐体壁と、
前記発光部と接続された第一導光部と、
前記受光部と接続された第二導光部と、
を備え、
前記測定対象体が前記筐体壁を押圧する際に一部が食い込んで挿入される孔部が前記筐体壁に設けられ、
前記第一導光部及び前記第二導光部の端部が、前記孔部に挿入された前記測定対象体に当接若しくは食い込む位置に配されていることを特徴とする請求項1に記載のストレス評価装置。
【請求項3】
脈波データの取得及び取得した前記脈波データの処理の可否を表す表示部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のストレス評価装置。
【請求項4】
接触した測定対象体を透過又は反射した光から被験者の脈波を測定し、該脈波から被験者のストレスを診断するストレス評価方法であって、
前記測定対象体との接触の有無を検知して、検知結果から脈波データの取得の可否を判断する第一データ取得判定工程と、
接触時の前記測定対象体の加速度を検出して、該加速度の大きさから脈波データの取得の可否を判断する第二データ取得判定工程と、
前記測定対象体から脈波データを取得するデータ取得工程と、
一定時間における前記脈波データの計測値及びこれの変動幅と所定の閾値とを比較して前記脈波データの処理の可否を判断するデータ処理判定工程と、
所定時間以上取得した前記脈波データから前記ストレスを診断する診断工程と、
を備えていることを特徴とするストレス評価方法。
【請求項5】
前記所定時間内で前記脈波データの処理を不可とする脈波データを取得したときに、それまでに取得した前記脈波データの脈波データ列を削除するデータ列リセット工程を備えていることを特徴とする請求項4に記載のストレス評価方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−50711(P2012−50711A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196108(P2010−196108)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(305027401)公立大学法人首都大学東京 (385)
【出願人】(390005049)ヒロセ電機株式会社 (383)
【Fターム(参考)】