説明

スピーカとしての機能を有するヘッドホン

【課題】ヘッドホンとしての機能とスピーカとしての機能の切換を随時行なうことができるヘッドホンを提供する。
【解決手段】二つのイヤパッド2、プラグ11を有するケーブル1および切換スイッチ8を備える。二つのイヤパッド2には、ヘッドホンスピーカ3がそれぞれ設けられる。各イヤパッド2のチャンバにはヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路が設けられ、伝送線路の開孔はイヤパッド2のケーシングに位置する。プラグ11を有するケーブル1は、二つのイヤパッド2内のヘッドホンスピーカ3と電気的に接続され、ケーブル1上にはオーディオパワーアンプ6が設置され、オーディオパワーアンプ6はプラグ11と二つのヘッドホンスピーカ3との間に電気的に接続される。切換スイッチ8は、二つのヘッドホンスピーカ3へ出力されるオーディオ信号の出力パワーの切換に使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッドホンに関し、特に、スピーカとしての機能を有するヘッドホンに関する。
【背景技術】
【0002】
ヘッドホンおよびスピーカは、共にスピーカを備え、どちらもオーディオ信号を音声に変換する音声出力装置である。ヘッドホンは、体積、出力パワーおよび出力音量が小さく、使用時は、耳に掛けるか、頭部に搭載してヘッドホンスピーカを耳穴に貼合させて使用する。スピーカは、体積、出力パワーおよび出力音量が大きく、臨場感に溢れたステレオ音声を生成することができる。
【0003】
ニーズの多様化に伴い、音楽などの音声に対する楽しみ方も様々な形式が見られ、例えば、ヘッドホンとスピーカを交互に使用したり、同じ曲の中で、ある部分はヘッドホンを使用して聞き、ある部分はスピーカを使用して聞いたりする場合がある。現在、市場において、ヘッドホンとスピーカの変換器が存在し、ヘッドホンおよびスピーカのプラグを変換器に接続し、操作スイッチを操作することによって、ヘッドホンとスピーカの切換を随時行なうことができる。しかし、この種の変換器はヘッドホンおよびスピーカが同時に存在する場合に適用され、未だユーザの欲求を満たしてはいない。
【0004】
特許文献1の「スピーカとして使用可能なステレオヘッドホン」および特許文献2の「外部に音声を出力可能なヘッドホン」において、ヘッドホンおよびスピーカの機能を有するヘッドセットタイプのヘッドホンが開示されている。しかし、これらの構造はヘッドホンに2組のステレオスピーカを設置することによって、ヘッドホン機能およびスピーカ機能を達成するものであるので、ヘッドホンの重量が増加し、使用時に快適に使用できないという欠点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】中国特許200620137507.2
【特許文献2】中国特許200620157870.0
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、1組のヘッドホンスピーカが設けられ、ヘッドホンとしての機能とスピーカとしての機能の切換を随時行なうことができるヘッドホンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を解決するために、本発明のスピーカとしての機能を有するヘッドホンは、二つのイヤパッド、プラグを有するケーブルおよび切換スイッチを備える。二つのイヤパッドの各イヤパッドにはヘッドホンスピーカが設置され、各イヤパッドのチャンバにはヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路が設けられ、伝送線路の通気孔である開孔はイヤパッドのケーシングに位置する。プラグを有するケーブルは、二つのイヤパッド内のヘッドホンスピーカと電気的に接続され、ケーブル上にはオーディオパワーアンプが設置され、オーディオパワーアンプはプラグと二つのヘッドホンスピーカとの間に電気的に接続される。切換スイッチは、二つのヘッドホンスピーカに送信されるオーディオ信号の出力パワーの切換に使用される。
【0008】
上述のプラグは通常のヘッドホンで使用されるRCAオーディオプラグである。USBインターフェイスを有し、そのUSBインターフェイスがオーディオ出力機能を有するオーディオ出力装置(例えばコンピュータ)に対しては、プラグはUSBプラグとすることができ、USBオーディオ信号変換インターフェイスがUSBプラグとオーディオパワーアンプとの間のケーブル上に直列接続される。オーディオ出力装置が生成するデジタルオーディオ信号はUSBプラグからUSBオーディオ信号変換インターフェイスへ伝送され、USBオーディオ信号変換インターフェイスがデジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号へと変換し、アナログオーディオパワーアンプを経由してヘッドホンスピーカに出力される。このとき、ヘッドホンの機能がスピーカモードの場合、ヘッドホンスピーカの出力パワーは大きく、出力音声も大きい。ヘッドホンの機能がヘッドホンモードの場合、ヘッドホンスピーカの出力パワーは小さく、出力音声も小さい。切換スイッチによってヘッドホンスピーカへの出力パワーを切り換えることができる。この切換方式は多種あり、例えば、減衰器に切り換えたり、オーディオパワーアンプの増幅倍率を一にしたり、ヘッドホンスピーカの入力端とUSBオーディオ信号変換インターフェイスのオーディオ出力端を直接接続したりすることができる。
【0009】
上述の切換スイッチの主な機能は、二つのヘッドホンスピーカに送信されるオーディオ信号の出力パワーの切換を行なうことにあるので、切換スイッチはオーディオパワーアンプをオンオフすることによってオーディオ信号の出力パワーを切り換える目的を達成する。切換スイッチは機械構造のスライダスイッチ、ボタンスイッチまたは音量調節機能を有するダイヤルスイッチとすることができる。
【0010】
好適な方式として、本発明のオーディオパワーアンプおよびUSBオーディオ信号変換インターフェイスなどのオーディオ信号処理電子素子は、二つのイヤパッドの任意の一イヤパッド内に設置することができる。或いは、被覆ケースを備えることができ、オーディオパワーアンプおよびUSBオーディオ信号変換インターフェイスなどのオーディオ信号処理電子素子などを被覆ケース内に被覆する構造にすることができる。更に、上述の切換スイッチを被覆ケース内に設置することができる。融通性を更に高めるために、被覆ケースはジャックを備えることができ、ジャックはオーディオ入力インターフェイスであり、外部のオーディオ信号源を接続することができ、外部のオーディオ信号源のオーディオ出力プラグがオーディオ入力インターフェイスに接続されたとき、ヘッドホンの回路内の全てのUSBオーディオ信号変換インターフェイスのオーディオ出力端と接続されていたものが全てオーディオ入力インターフェイスとの接続に切り換わる。本発明がスピーカモードのときのオーディオ出力パワーを更に大きくするために、被覆ボックスには更にジャックを設けることができ、ジャックは電源入力インターフェイスであり、オーディオパワーアンプに電気を供給できる外部電源を接続でき、それによってオーディオパワーアンプの出力パワーを更に大きくすることができる。オーディオパワーアンプは、独立して出力する重低音アンプ機能を備えることができ、被覆ボックスに重低音の出力に使用されるBASS出力ジャックが設置され、重低音スピーカ装置が接続される。
【0011】
本発明は通常の耳掛け式のヘッドホンの構造にする以外に、更にヘッドバンドを備え、ヘッドバンドの両端に二つのイヤパッドをそれぞれ接続してヘッドバンド式ヘッドホンを構成することができる。更に、二つのイヤパッドは、回動接続構造または分離可能な接続構造によってヘッドバンドに接続することができ、二つのイヤパッドをヘッドバンドに対して回動させたり、ヘッドバンドから取り外したりすることができ、ヘッドホンモードおよびスピーカモードの使用上の必要に対応させることができる。ヘッドバンドは折り畳み式または分離可能式のヘッドバンドとすることができ、ヘッドバンド本体の任意の部位(ヘッドバンド本体の中央部が好ましい)に折り畳み構造または分離可能な接続構造を設置することができ、ヘッドバンドに二つの相対した運動部位が形成され、両部位間の相対運動によってそれぞれ一つのイヤパッドを可動させ、二つのイヤパッドの位置を変更させることができ、ヘッドホンモードおよびスピーカモードでの使用上の必要に対応させることができる。また、切換スイッチの自動操作のために、切換スイッチは上述のイヤパッドとヘッドバンドとの間の回動接続構造または分離可能な接続構造、或いは、ヘッドバンド上の折り畳み構造または分離可能な接続構造と連動させることができる。
【0012】
更に、各イヤパッドのチャンバにはヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路が設けられ、伝送線路の開孔はイヤパッドのケーシングに位置し、即ち、イヤパッド後面のケーシング壁の通気孔に位置する。ヘッドホンスピーカはイヤパッドのケーシング前端に設置され、ケーシングとヘッドホンスピーカによって大きな空間のチャンバが形成される。イヤパッド後端のケーシング内部には通気孔を中心とした同心円状体が設けられ、同心円状蓋体が通気孔および同心円状体を被覆して環状の通路を形成する。環状の通路はチャンバからケーシング後端の通気孔を連通してヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路となり、ヘッドホンスピーカの低周波数応答を強化し、定在波を最小にする。或いは、イヤパッドのチャンバに吸音材料が充填され、音質を更に優れたものにする。また、ヘルムホルツ共鳴器となる伝送線路の通気孔およびヘッドホンスピーカは同一の中心軸線上に設けることができる。また、イヤパッドのケーシングの内径は孤形状に形成することができ、ヘッドホンスピーカが生成する音波を弧形状の表面に反射させ、次に、ヘルムホルツ共鳴器である伝送線路を経由させることによって良好な音響効果を達成する。
【0013】
本発明の通気孔は、孔の大きさの調節機能に基づいて遮蔽部材を増設することができ、本発明の低周波音の出力を調節し、本発明がヘッドホンモードのとき、遮蔽部材は孔の大きさを調節するか、通気孔を封止し、低周波音の出力が大きすぎてユーザに不快感を与えるのを防止する。スピーカモードのときは、遮蔽部材を開ければよい。遮蔽部材は一種の板体であり、操作部材の制御を受けて通気孔から移動し、孔の大きさを調整するか、通気孔の開閉を行なう。遮蔽部材は栓とすることもでき、直接通気孔を塞いだり、取り外したりすることができる。
【0014】
本発明は、上述の構造によって、構造が簡単で、軽量で、一つのヘッドホンをヘッドホンとしてまたはスピーカとして即座に切り換えて使用することができ、操作が簡単で、携帯に便利で、コストが安いヘッドホンを提供することができる。
【発明の効果】
【0015】
切換スイッチがスピーカモードに切り換えられたとき、オーディオ出力装置が生成するデジタルオーディオ信号はUSBプラグを通じてUSBオーディオ信号変換インターフェイスに伝送され、USBオーディオ信号変換インターフェイス内部のデジタルアナログ変換器(DAC)がデジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号へと変換し、アナログオーディオパワーアンプによって増幅された後、ヘッドホンスピーカに出力される。このとき、ヘッドホンスピーカが出力する音声はパワーが大きく、音量が大きいというスピーカとしての特性を有する。切換スイッチがヘッドホンモードに切り換えられたとき、USBオーディオ信号変換インターフェイスから出力されたアナログオーディオ信号はオーディオパワーアンプによって処理されることなく直接ヘッドホンスピーカへと出力され、このとき、ヘッドホンスピーカから出力される音声はパワーが小さく、音量が小さいというヘッドホンとしての特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施例を示す斜視図である。
【図2A】本発明の第1の実施例の回路原理を示すブロック図である。
【図2B】本発明の第1の実施例の回路原理を示すブロック図である。
【図3A】本発明の第1の実施例の使用状態を示す正面図である。
【図3B】本発明の第1の実施例の使用状態を示す正面図である。
【図3C】本発明の第1の実施例の使用状態を示す正面図である。
【図4A】本発明の第2の実施例の使用状態を示す斜視図である。
【図4B】本発明の第2の実施例の使用状態を示す正面図である。
【図4C】本発明の第2の実施例の使用状態を示す正面図である。
【図4D】本発明の第2の実施例の使用状態を示す正面図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示す斜視図である。
【図6A】本発明の第3の実施例の回路原理を示すブロック図である。
【図6B】本発明の第3の実施例の回路原理を示すブロック図である。
【図7】本発明の第4の実施例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第5の実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明のイヤパッドの構造を示す断面図である。
【図10】本発明の構造と従来技術の音圧出力を比較した図である。
【図11】本発明のイヤパッドのケーシング後面に遮蔽部材を設置し、通気孔を遮蔽した状態を示す断面図である。
【図12】図11に示す遮蔽部材が操作されて通気孔が開いた状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の目的、特徴および効果を示す実施例を図に沿って詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明のスピーカとしての機能を有するヘッドホンを示し、ヘッドバンド4、二つのイヤパッド2およびプラグ11を有するケーブル1から構成される。各イヤパッド2は接続部材41によってヘッドバンド4の両端に接続され、各イヤパッド2内にはヘッドホンスピーカ3が設置される。ケーブル1はヘッドホンスピーカ3と電気的に接続され、一端上のプラグ11はUSBプラグであり、ケーブル1上には被覆ボックス5が設置され、被覆ボックス5内には順番に、USBオーディオ信号変換インターフェイス7、切換スイッチ8、BASS出力ジャック9およびオーディオパワーアンプ6が設けられる。USBプラグ、USBオーディオ信号変換インターフェイス7、切換スイッチ8、オーディオパワーアンプ6およびヘッドホンスピーカ3によって本発明の作業回路が構成され、作業回路の原理は、図2Aおよび図2Bに示す。以下に、回路原理を通じて本発明のヘッドホン機能とスピーカ機能との間の切換の原理を説明する。
【0019】
図2Aは、本実施例の回路構造原理を示す図である。切換スイッチ8(切換スイッチはボタン式スイッチまたはスライダ式スイッチである)がスピーカモードに切り換えられたとき、オーディオ出力装置(USBインターフェイスがオーディオ出力機能を有する装置)が生成するデジタルオーディオ信号はUSBプラグ11を通じてUSBオーディオ信号変換インターフェイス7に伝送され、USBオーディオ信号変換インターフェイス7内部のデジタルアナログ変換器(DAC)によってデジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号へと変換され、アナログオーディオパワーアンプ6によって増幅された後、ヘッドホンスピーカ3に出力される。このとき、ヘッドホンスピーカ3が出力する音声はパワーが大きく、音量が大きいというスピーカとしての特性を有する。切換スイッチ8がヘッドホンモードに切り換えられたとき、USBオーディオ信号変換インターフェイス7から出力されたアナログオーディオ信号はオーディオパワーアンプ6によって処理されることなく直接ヘッドホンスピーカ3へと出力され、このとき、ヘッドホンスピーカ3から出力される音声はパワーが小さく、音量が小さいというヘッドホンとしての特性を有する。
【0020】
図2Bは、本実施例の他の回路構造原理を示す。USBプラグ11、USBオーディオ信号変換インターフェイス7、切換スイッチ8、オーディオパワーアンプ6およびヘッドホンスピーカ3が順番に直列接続されて作業回路が構成される。このとき、切換スイッチ8は減衰器となり、また、抵抗を調整できるダイヤルスイッチまたは段階スイッチとすることができる。オーディオ出力装置(USBインターフェイスがオーディオ出力機能を有する装置)が生成するデジタルオーディオ信号はUSBプラグ11を通じてUSBオーディオ信号変換インターフェイス7に伝送され、USBオーディオ信号変換インターフェイス7内部のデジタルアナログ変換器(DAC)によってデジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号に変換された後、減衰器を調整することによってアナログオーディオ信号は異なる倍率でオーディオパワーアンプ6に出力され、オーディオパワーアンプ6が異なる倍率でヘッドホンスピーカ3に出力し、減衰器によってオーディオパワーアンプ6の出力倍率が一に調節されたとき、ヘッドホンモードに設定され、出力倍率を減少させたり、増大させたりすることによって、ヘッドホンモードでの音量調整が行なわれる。減衰器を調整することによってオーディオパワーアンプ6が出力する倍率を所定の倍数まで増大させたとき、耳に設置しなくてもヘッドホンスピーカ3からの音声が聞こえるようになり、スピーカモードとなり、出力倍率を増大させることによって、スピーカモードでの音量調整が行なわれる。また、切換スイッチ8を調整可能な電気抵抗とすることができ、オーディオパワーアンプ6およびUSBオーディオ信号変換インタ−フェイス7は調整可能な電気抵抗に基づいて様々な倍率の出力に調整することができる。BASS出力ジャック9は外部に低音信号を提供する低音信号出力源である。
【0021】
図3A、図3Bおよび図3Cに示すように、本実施例の二つのイヤパッド2とヘッドバンド4との間の接続部材は回動接続構造であり、イヤパッド2が回動されてヘッドバンド4と図3Aに示す位置関係となったときは、ヘッドホンモードとなる。イヤパッド2が回動されてヘッドバンド4と図3Bおよび図3Cに示す位置関係となったときは、スピーカモードとなる。ヘッドホンモードとスピーカモードとの間の切換を自動的に行なうために、上述の切換スイッチをイヤパッド2上に設置して回動接続構造と連動させることができる。即ち、回動接続構造がイヤパッド2部分において図3Aに示す位置にあるとき、切換スイッチ8が操作され、作業回路がヘッドホンモードになる。回動接続構造がイヤパッド部分において図3Bまたは図3Cに示す位置にあるとき、切換スイッチ8が操作され、作業回路がスピーカモードになる。この機械的な連動関係によって回路を制御する技術は公知技術であるので、説明は行わない。
【0022】
上述の被覆ボックス内に設けられたオーディオ処理装置に含まれる電子素子は二つのイヤパッド2の任意の一イヤパッド2内に設置することができる。それによって本発明の融通性を更に高めることができる。被覆ボックス5またはイヤパッド2上にはジャック51を設置することができ、ジャック51はRCAオーディオ入力インターフェイスであり、外部のオーディオ信号源が接続され、外部のオーディオ信号源のオーディオ出力プラグがRCAオーディオ入力インターフェイスに接続されたとき、ヘッドホンの回路内の全てのUSBオーディオ信号変換インターフェイス7のオーディオ出力端と接続されていたものがRCAオーディオ入力インターフェイスとの接続に切り換わる。また、本発明がスピーカモードのとき、更に大きなオーディオ出力パワーを達成するために、被覆ボックス5にジャック51を設けることができ、ジャック51は電源入力インターフェイスであり、オーディオパワーアンプ6に電気を供給できる外部電源部材を接続するのに使用され、それによってオーディオパワーアンプ6は出力パワーを高めることができる。
【0023】
図4A、4B、4Cおよび4Dは、本発明の第2の実施例を示し、本実施例と第1の実施例との違いは、イヤパッド2とヘッドバンド4との間の接続部材41が二つの円柱体による関節接続構造である点にあり、二つの円柱体による関節構造によって、イヤパッド2をヘッドバンド4に対して二次元および三次元の旋回を行なうことができ、様々な使用上の要求を満足させることができる。更に、使用しないときの体積を減少させることができ、収納および携帯に便利である。
【0024】
また、接続部材は円柱体による関節と球体による関節を組み合わせた接続構造にすることができ、これらの接続構造は従来技術であるので、説明は行わない。
【0025】
図5は、本発明の第3の実施例を示し、本実施例に示すスピーカとしての機能を有するヘッドホンは、ヘッドバンド4、二つのイヤパッド2およびプラグ11を有するケーブル1から構成される。各イヤパッド2は接続部材41によってヘッドバンド4の両端に接続され、各イヤパッド2内にはヘッドホンスピーカ3が設置される。ケーブル1はヘッドホンスピーカ3と電気的に接続され、一端上のプラグ11はRCAオーディオプラグであり、ケーブル1上には被覆ボックス5が設置され、被覆ボックス5内には順番に、切換スイッチ8、BASS出力ジャック9およびオーディオパワーアンプ6が設けられる。RCAプラグ11、切換スイッチ8、オーディオパワーアンプ6およびヘッドホンスピーカ3によって本発明の作業回路が構成され、作業回路の原理は、図6Aおよび図6Bに示す。以下に、回路原理を通じて本発明のヘッドホン機能とスピーカ機能との間の切換の原理を説明する。
【0026】
図6Aは、本実施例の回路構造原理を示す図である。切換スイッチ8(切換スイッチはボタン式スイッチまたはスライダ式スイッチである)がスピーカモードに切換えられたとき、オーディオ出力装置が生成するアナログオーディオ信号はRCAプラグ11およびオーディオパワーアンプ6を経由した後、切換スイッチ8へと出力され、オーディオパワーアンプ6によってこのアナログオーディオ信号が増幅された後、ヘッドホンスピーカ3に出力される。このとき、ヘッドホンスピーカ3が出力する音声はパワーが大きく、音量が大きいというスピーカとしての特性を有する。切換スイッチ8がヘッドホンモードに切り換えられたとき、オーディオ出力装置が生成するアナログオーディオ信号はRCAオーディオプラグ11および切換スイッチ8を経由した後、直接ヘッドホンスピーカ3へと出力され、このとき、ヘッドホンスピーカ3から出力される音声はパワーが小さく、音量が小さいというヘッドホンとしての特性を有する。
【0027】
図6Bは、本実施例の他の回路構造原理を示す。RCAオーディオプラグ11、切換スイッチ8、オーディオパワーアンプ6およびヘッドホンスピーカ3が順番に直列接続されて作業回路が構成される。このとき、切換スイッチ8は減衰器となり、また、抵抗を調整できるダイヤルスイッチまたは段階スイッチとすることができる。オーディオ出力装置が生成するアナログオーディオ信号はRCAオーディオプラグ11から減衰器に伝送された後、減衰器を調整することによってアナログオーディオ信号は異なる倍率でオーディオパワーアンプ6に出力され、オーディオパワーアンプ6が異なる倍率でヘッドホンスピーカ3に出力し、減衰器によってオーディオパワーアンプ6の出力倍率が一に調節されたとき、ヘッドホンモードに設定され、出力倍率を減少させたり、増大させたりすることによって、ヘッドホンモードでの音量調整が行なわれる。減衰器を調整することによってオーディオパワーアンプ6が出力する倍率を所定の倍数まで増大させたとき、耳に設置しなくてもヘッドホンスピーカ3からの音声が聞こえるようになり、スピーカモードとなり、出力倍率を増大させることによって、スピーカモードでの音量調整を行なうことができる。また、切換スイッチ8を調整可能な電気抵抗とすることができ、オーディオパワーアンプ6は調整可能な電気抵抗に基づいて様々な倍率の出力に調整することができる。
【0028】
本発明がスピーカモードのとき、更に大きなオーディオ出力パワーを達成するために、被覆ボックスにジャック51を設けることができ、ジャック51は電源入力インターフェイスであり、オーディオパワーアンプ6に電気を供給できる外部電源部材52を接続するのに使用される。外部電源部材52は電源アダプタとすることができ、それによってオーディオパワーアンプ6は出力パワーを高めることができる。外部電源部材52はUSBプラグとすることもできる。
【0029】
本実施例のその他の変更可能な構造は第1の実施例と同一であるので、説明は行わない。
【0030】
図7は、本発明の第4の実施例を示し、第1の実施例との違いは、切換スイッチ8がボタンスイッチである点にあり、また、一イヤパッド2上に設置され、その回路の実施例は図2Aおよび図6Aに示すものとすることができる。このようにして迅速に機能の切換を行なうことができる。
【0031】
図8は、本発明の第5の実施例を示し、第1の実施例との違いは、切換スイッチ8が音量調整機能を有するダイヤルスイッチである点にあり、また、一イヤパッド2上に設置され、その回路の実施例は図2Bおよび図6Bに示すものとすることができる。このようにして迅速に機能の切換を行なうことができる。
【0032】
また、イヤパッド2とヘッドバンド4との間の接続関係および切換スイッチ8との連動原理に基づいて、ヘッドバンド4は折り畳み式または分離可能式のヘッドバンド4とすることができ、ヘッドバンド4本体の任意の部位(ヘッドバンド4本体の中央部が好ましい)に折り畳み構造または分離可能な接続構造を設置することができ、ヘッドバンド4に二つの相対した運動部位が形成され、両部位間の相対運動はそれぞれ一つのイヤパッド2を可動させ、二つのイヤパッド2の位置を変更させることができ、ヘッドホンモードおよびスピーカモードでの使用上の必要に対応させることができる。折り畳み構造および分離可能な接続構造は同様に、切換スイッチ8と連動させ、モードの自動切換を行なうことができる。
【0033】
さらに、図9に示すように、各イヤパッド2のチャンバ22にはヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路が設けられ、伝送線路の開孔はイヤパッド2のケーシングに位置し、即ち、イヤパッド2の後面のケーシング壁の通気孔21に位置する。ケーシングの内側表面は弧形状が好ましい。ヘッドホンスピーカ3はイヤパッド2のケーシング前端に設置され、ケーシングとヘッドホンスピーカ3によって大きな空間のチャンバ22が形成される。イヤパッド2後端のケーシング内部には通気孔21を中心とした同心円状体24が設けられ、通気孔21および同心円状体24はヘッドホンスピーカ3と同一の中心軸線上に位置する。同心円状蓋体25が同心円状体24を被覆して環状のU形またはV形の迂回式通路26が形成される。迂回式通路26の開口は通気孔21である。チャンバ22は環状の通路によってケーシング後端の通気孔21まで連通し、ヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路となり、ヘッドホンスピーカ3の低周波数応答を効果的に強化する。伝送線路の断面は通気孔21を中心とした同心円または楕円などの同心円状である。伝送線路の同心円の一つの円または最も外側の円の大きさはヘッドホンスピーカ3の永久磁石の外周と略同一であり、それによって、低周波音は最大の共鳴幅を達成し、ヘッドホンスピーカ3の低周波数応答を強化することができる。図10は本発明の構造と従来技術との音響性能を比較した曲線を示す。その中で、ヘッドホンスピーカを備えるイヤパッドの音圧出力曲線は103であり、上述のイヤパッドに孔が開設されたイヤパッドの音圧出力曲線は102であり、ヘッドホンスピーカを備え、本発明のチャンバにヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路が設けられたイヤパッドの音圧出力曲線は101である。図から分かるように、本発明のヘッドホンスピーカは低周波数応答を強化することができ、定在波を小さくし、良好な音質効果を達成することができる。同心円状蓋体25はケーシング後端の通気孔21とヘッドホンスピーカ3との間に位置するので、同心円状蓋体25およびヘッドホンスピーカ3の組立および固定を容易に行なうことができ、量産に都合が良い。また、本発明のイヤパッド2のチャンバ22には吸音材料23が充填され、更に優れた音質効果を達成できる。
【0034】
図11は、本発明の第6の実施例を示し、イヤパッド2のケーシングの後面に、孔21の大きさの調節機能に基づいて遮蔽部材104を増設することができる。遮蔽部材104は操作部材105と接続され、操作部材105によって遮蔽部材104を通気孔21から移動させ、通気孔21の大きさを調整するか、通気孔21を開(図12を参照)閉(図11を参照)することができる。本発明がヘッドホンモードのとき、操作部材105を操作して遮蔽部材104を調整し、通気孔21の大きさを調節するか、通気孔21を封止することができ、低周波音の出力が大きすぎてユーザに不快感を与えるのを防止する。スピーカモードのとき、遮蔽部材104を開けるか、通気孔21を調整して大きくすれば良い。操作部材105と遮蔽部材104との間の伝動構造は一般の歯車機構またはリンク機構とすることができ、それらの機構は電動制御または手動制御することができる。この制御機構は本発明の重点ではないので、説明を行なわない。
【0035】
以上の説明は、本発明の好適な実施例を示すものであり、本発明の技術範囲を制限するものではない。当該技術に熟知する者は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、例えば、切換スイッチの具体的な構造、自動切換スイッチの具体的な構造、回路板の具体的な設置位置、オーディオパワーアンプ回路の具体的な構造などの変更および修飾を行なうことができ、それらは全て本発明の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0036】
1 ケーブル
11 プラグ
2 イヤパッド
21 通気孔
22 チャンバ
23 吸音材料
24 同心円状体
25 同心円状蓋体
26 迂回式通路
3 ヘッドホンスピーカ
4 ヘッドバンド
41 接続部材
5 被覆ボックス
51 ジャック/電源入力インターフェイス
52 外部電源部材
6 オーディオパワーアンプ
7 USBオーディオ信号変換インターフェイス
8 切換スイッチ
9 BASS出力ジャック
101 ヘッドホンスピーカを備え、チャンバにヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路が設けられたイヤパッドの音圧出力曲線
102 ヘッドホンスピーカを備え、イヤパッドに孔が開設されたイヤパッドの音圧出力曲線
103 ヘッドホンスピーカを備えるイヤパッドの音圧出力曲線
104 遮蔽部材
105 操作部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカとしての機能を有するヘッドホンであり、
二つのイヤパッド、プラグを有するケーブルおよび切換スイッチを備え、
前記二つのイヤパッドには、ヘッドホンスピーカがそれぞれ設けられ、各イヤパッドのチャンバにはヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路が設けられ、前記伝送線路の通気孔は前記イヤパッドのケーシングに位置され、前記ヘッドホンスピーカの低周波数応答を効果的に強化し、
前記プラグを有するケーブルは、前記二つのイヤパッド内のヘッドホンスピーカと電気的に接続され、前記ケーブル上にはオーディオパワーアンプが設置され、前記オーディオパワーアンプは前記プラグと前記二つのヘッドホンスピーカとの間に電気的に接続され、
前記切換スイッチは、前記二つのヘッドホンスピーカへ出力されるオーディオ信号の出力パワーの切換に使用され、それによって前記ヘッドホンはヘッドホンモードまたはスピーカモードに切り換えられることを特徴とするヘッドホン。
【請求項2】
前記プラグは、USBプラグであり、USBオーディオ信号変換インターフェイスが前記USBプラグと前記オーディオパワーアンプとの間のケーブル上に直列接続されることを特徴とする請求項1記載のヘッドホン。
【請求項3】
前記切換スイッチは、前記ヘッドホンスピーカと前記USBオーディオ信号変換インターフェイスの出力部との間の電気的な接続と、前記ヘッドホンスピーカと前記オーディオパワーアンプの出力部との間の電気的な接続の切換を行なうことを特徴とする請求項2記載のヘッドホン。
【請求項4】
前記切換スイッチは、前記オーディオパワーアンプのオンオフを行なうことを特徴とする請求項1記載のヘッドホン。
【請求項5】
前記切換スイッチは、機械構造のスライドスイッチ、ボタンスイッチまたは音量調節機能を有するダイヤルスイッチであることを特徴とする請求項1記載のヘッドホン。
【請求項6】
前記切換スイッチは、減衰器であり、前記プラグと前記オーディオパワーアンプとの間のケーブル上に直列接続されることを特徴とする請求項1記載のヘッドホン。
【請求項7】
前記オーディオパワーアンプを被覆するのに使用される被覆ボックスを有することを特徴とする請求項1記載のヘッドホン。
【請求項8】
前記オーディオパワーアンプおよび前記USBオーディオ信号変換インターフェイスを被覆するのに使用される被覆ボックスを有することを特徴とする請求項1記載のヘッドホン。
【請求項9】
前記切換スイッチは、前記被覆ボックス内に設置されることを特徴とする請求項7または8記載のヘッドホン。
【請求項10】
前記被覆ボックスは、ジャックを備え、前記ジャックには前記オーディオパワーアンプに電気を供給する外部電源部材が接続されることを特徴とする請求項7または8記載のヘッドホン。
【請求項11】
前記被覆ボックスは、ジャックを備え、前記ジャックにはオーディオパワーアンプにオーディオ信号を提供する外部オーディオ信号源が接続されることを特徴とする請求項7または8記載のヘッドホン。
【請求項12】
前記被覆ボックスは、BASS出力ジャックを備え、前記BASS出力ジャックは低音信号出力源であることを特徴とする請求項7または8記載のヘッドホン。
【請求項13】
前記外部電源部材は、電源アダプタまたはUSBプラグであることを特徴とする請求項10記載のヘッドホン。
【請求項14】
前記オーディオパワーアンプおよびUSBオーディオ信号変換インターフェイスは、前記二つのイヤパッドの任意の一イヤパッド内に設置されることを特徴とする請求項2記載のヘッドホン。
【請求項15】
前記切換スイッチは、ボタンスイッチまたは音量調節機能を有するダイヤルスイッチであり、前記二つのイヤパッドの任意の一イヤパッドの外側面上に設置されることを特徴とする請求項1記載のヘッドホン。
【請求項16】
ヘッドバンドを有し、前記二つのイヤパッドはそれぞれ前記ヘッドバンドの両端に接続されることを特徴とする請求項1記載のヘッドホン。
【請求項17】
前記二つのイヤパッドは、回動接続構造によって前記ヘッドバンドの両端にそれぞれ接続されることを特徴とする請求項16記載のヘッドホン。
【請求項18】
前記二つのイヤパッドは、分離可能な接続構造によって前記ヘッドバンドの両端にそれぞれ接続されることを特徴とする請求項16記載のヘッドホン。
【請求項19】
前記切換スイッチと、前記イヤパッドと前記ヘッドバンドとの間の接続構造は、連動することを特徴とする請求項17または18記載のヘッドホン。
【請求項20】
前記ヘッドバンドは、折り畳み式または分離可能式のヘッドバンドであることを特徴とする請求項16記載のヘッドホン。
【請求項21】
前記切換スイッチと、前記折り畳み式または分離可能式のヘッドバンドは、連動することを特徴とする請求項20記載のヘッドホン。
【請求項22】
前記伝送線路は、前記通気孔を中心とした複数の同心円を含む迂回式通路であることを特徴とする請求項1記載のヘッドホン。
【請求項23】
前記伝送線路の同心円形状体の最も外側の円の大きさは、前記ヘッドホンスピーカの永久磁石の外周と略同一であることを特徴とする請求項22記載のヘッドホン。
【請求項24】
前記イヤパッドのチャンバには、吸音材料が充填されることを特徴とする請求項1記載のヘッドホン。
【請求項25】
スピーカとしての機能を有するヘッドホンであり、
二つのイヤパッド、被覆ボックスおよび重低音スピーカ装置を備え、
前記二つのイヤパッドには、ヘッドホンスピーカがそれぞれ設けられ、各イヤパッドのチャンバにはヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路が設けられ、前記伝送線路の通気孔は前記イヤパッドのケーシングに位置され、前記ヘッドホンスピーカの低周波数応答を効果的に強化し、
前記被覆ボックスは、プラグを有するケーブルを備え、前記ケーブルは前記二つのイヤパッド内のヘッドホンスピーカと電気的に接続され、前記被覆ボックスにはオーディオパワーアンプ、BASS出力ジャックおよび前記二つのヘッドホンスピーカへ出力されるオーディオ信号の出力パワーの切換に使用され、それによってヘッドホンモードまたはスピーカモードの切換を行なう切換スイッチが設置され、
前記重低音スピーカ装置は、プラグを有するケーブルが設置され、前記プラグは前記被覆ボックスのBASS出力ジャックと接続されることを特徴とするヘッドホン。
【請求項26】
前記プラグは、RACプラグまたはUSBプラグであることを特徴とする請求項25記載のヘッドホン。
【請求項27】
前記伝送線路は、前記通気孔を中心とした複数の同心円を含む迂回式通路であることを特徴とする請求項25記載のヘッドホン。
【請求項28】
ヘッドバンドを有し、前記二つのイヤパッドはそれぞれ前記ヘッドバンドの両端に接続されることを特徴とする請求項25記載のヘッドホン。
【請求項29】
スピーカとしての機能を有するヘッドホンであり、
二つのイヤパッドを備え、前記二つのイヤパッドにはヘッドホンスピーカおよびケーシングがそれぞれ設けられ、
前記ケーシングは、通気孔、複数の同心円状体、収容空間および同心円状蓋体を備え、
前記通気孔は、前記ケーシング後端に設けられ、
前記複数の同心円状体は、前記ケーシングの内部に設けられ、前記複数の同心円状体の中心は前記通気孔であり、
前記収容空間は、前記ケーシング前端に設けられ、前記ヘッドホンスピーカが前記収容空間に設置されてチャンバが形成され、
前記同心円状蓋体は、前記ヘッドホンスピーカと前記ケーシングとの間に設置され、前記通気孔および前記同心円状体を被覆し、前記チャンバから後端の通気孔を連通してヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路が形成され、前記ヘッドホンスピーカの低周波数応答を効果的に強化することを特徴とするヘッドホン。
【請求項30】
前記同心円状蓋体は、前記通気孔および前記同心円状体を被覆し、前記チャンバから後端の通気孔を連通する通路は、少なくともU形またはV形の通路を備えることを特徴とする請求項29記載のヘッドホン。
【請求項31】
前記伝送線路の同心円の最も外側の円の大きさは、前記ヘッドホンスピーカの永久磁石の外周と略同一であることを特徴とする請求項29記載のヘッドホン。
【請求項32】
前記同心円状蓋体は、前記ケーシング後端の通気孔と前記ヘッドホンスピーカとの間に位置することを特徴とする請求項29記載のヘッドホン。
【請求項33】
前記ヘッドホンは、ヘッドセットタイプのヘッドホンであることを特徴とする請求項29記載のヘッドホン。
【請求項34】
プラグを有するケーブルおよび切換スイッチが設けられ、
前記ケーブルは、前記二つのイヤパッド内のヘッドホンスピーカと電気的に接続され、前記ケーブル上にはオーディオパワーアンプが設置され、前記オーディオパワーアンプは前記プラグと前記二つのヘッドホンスピーカとの間に電気的に接続され、
前記切換スイッチは、前記二つのヘッドホンスピーカへ出力されるオーディオ信号の出力パワーの切換に使用されることを特徴とする請求項29記載のヘッドホン。
【請求項35】
スピーカとしての機能を有するヘッドホンであり、
二つのイヤパッドを備え、前記二つのイヤパッドにはヘッドホンスピーカおよびケーシングがそれぞれ設けられ、前記ケーシングは収容空間を有し、前記収容空間にはヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路が設けられ、前記伝送線路の通気孔は前記ヘッドホンスピーカと相対するケーシング後端に位置し、ヘッドホンスピーカの低周波数応答を効果的に強化することを特徴とするヘッドホン。
【請求項36】
同心円状蓋体が前記ヘッドホンスピーカと前記ケーシングとの間に設置され、前記同心円状蓋体は前記通気孔を被覆し、前記収容空間から前記通気孔を連通してヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路が形成され、ヘッドホンスピーカの低周波数応答を効果的に強化することを特徴とする請求項35記載のヘッドホン。
【請求項37】
前記伝送線路の前記収容空間から後端の通気孔を連通する通路は、少なくともU形またはV形の通路を備えることを特徴とする請求項35記載のヘッドホン。
【請求項38】
前記ヘルムホルツ共鳴器を構成する伝送線路の通気孔および前記スピーカは、同一の中心軸線上に位置することを特徴とする請求項1、25、29または35記載のヘッドホン。
【請求項39】
前記ケーシングの内側表面は、弧形状であることを特徴とする請求項1、25、29または35記載のヘッドホン。
【請求項40】
前記イヤパッドのケーシング後面には、遮蔽部材が設けられ、前記遮蔽部材は前記通気孔の開閉を行なうことを特徴とする請求項1、25、29または35記載のヘッドホン。
【請求項41】
前記遮蔽部材には、操作部材が接続され、前記操作部材を操作することによって、前記遮蔽部材を前記通気孔から移動させることができ、前記通気孔の大きさを調整したり、開閉を行なったりすることを特徴とする請求項40記載のヘッドホン。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−74831(P2010−74831A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−211158(P2009−211158)
【出願日】平成21年9月12日(2009.9.12)
【出願人】(598005487)
【Fターム(参考)】