説明

スピードスプレーヤ、表示支持体及び表示付設方法

【課題】 車体の後部に配設された軸流送風機の機能に支障を来たさない好適な位置に後続車向けの表示を有するスピードスプレーヤを提供する。
【解決手段】 軸流送風機4のハブ13の輪郭内に実質的に収まる大きさの表示Mを、車体3を後から見て前記ハブ13の輪郭内に実質的に収まる位置に取り付ける。好ましくは、前記表示Mが、底辺部21と、該底辺部21に対して同一の角度を有する左右の斜辺部22,23と、を有するとともに、前記ハブ13の輪郭内にぎりぎりの状態で収まる大きさを有する板体であり、前記表示Mの中心Oが、前記車体3を後から見て前記ハブ13の中心Xより所定間隔Sだけ下方に位置するように、前記表示Mを配設する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体の後部に回転軸を前後方向へ向けて配設された軸流送風機を有するスピードスプレーヤに関するものであり、特に、後続車向けの表示を適位置に備えた前記スピードスプレーヤに関するものである。本発明はまた、車体の後部に回転軸を前後方向へ向けて配設された軸流送風機を有するスピードスプレーヤに、後続車向けの表示を付設するための表示支持体及び表示付設方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般道を移動中の農用トラクタ等の作業車は、一般車両に比して低速で走行しているため、特に薄暮の時間帯や夜間においては、後続の一般車両に追突されてしまう等の危険が大きい。この危険を避けるためには、低速で走行している作業車の存在を、早めに後続車に視認してもらうことが重要である。
【0003】
このため、トラクタ等の作業車に、低速走行車両であることを示す表示(低速車標識)を付することが望ましく、その表示を容易且つ確実に取り付けることができるようにするための手段として、下記特許文献1において、車体標識板ホルダー及び車体標識板の取付構造が提案されている。
【特許文献1】特開2003−216050号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、低速走行車両の一種として、果樹園等で薬液の噴霧作業に用いられる農用スピードスプレーヤが知られているが、該スピードスプレーヤに前記低速車標識等の表示を取り付ける場合、前記スピードスプレーヤは、樹木間を縫うようにして走行しながら液体を散布する作業車である関係上、車体を前後方向から見た時に、前記標識を車体の輪郭から外方に突出した位置に取り付けることは好ましくない。
【0005】
また、前記スピードスプレーヤは、噴霧ノズルからの噴霧を樹木へ向けて拡散せしめるため、前記車体の後部に、回転軸を前後方向へ向けて配設された大風量の軸流送風機を備えているので、その送風性能の障害となる位置に取り付けることも、避けなければならない。
【0006】
本発明は、前記の如き事情に鑑みてなされたもので、車体の後部に回転軸を前後方向へ向けて配設された軸流送風機を有するスピードスプレーヤであって、その作業に支障を来たさない好適な位置に後続車向けの表示を有するスピードスプレーヤを提供しようとするものである。
【0007】
本発明はまた、車体の後部に回転軸を前後方向へ向けて配設された軸流送風機を有するスピードスプレーヤについて、その作業に支障を来たさない好適な位置に、後続車向けの表示を付設するための表示支持体及び表示付設方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明に係るスピードスプレーヤは、車体の後部に回転軸を前後方向へ向けて配設された軸流送風機を有するスピードスプレーヤであって、前記軸流送風機のハブの輪郭内に実質的に収まる大きさの表示を、前記車体を後から見て前記ハブの輪郭内に実質的に収まる位置に備えたものである(請求項1)。
【0009】
本発明によれば、前記表示は、前記軸流送風機のハブの輪郭内に実質的に収まる大きさを有し、且つ、前記車体を後から見て前記ハブの輪郭内に実質的に収まる位置に備えられているので、前記車体を前後方向から見た時に、前記表示が車体の輪郭から外方へと突出することもなく、前記軸流送風機の送風性能の障害となることもない。
【0010】
好適な実施の一形態として、前記表示が、底辺部と、該底辺部に対して同一の角度を有する左右の斜辺部と、を有するとともに、前記ハブの輪郭内にぎりぎりの状態で収まる大きさを有する板体であり、前記表示の中心が、前記車体を後から見て前記ハブの中心より所定間隔だけ下方に位置しているものとすることもできる(請求項2)。このようにすれば、前記表示を可及的に大きくできるので、前記スピードスプレーヤが遠方からでも視認され易く、且つ、前記左斜辺部及び前記右斜辺部が、前記軸流送風機による吸気の妨げになりにくいので、一層好適である。
【0011】
次に、本発明に係る表示支持体は、車体の後部に回転軸を前後方向へ向けて配設された軸流送風機を有するスピードスプレーヤに、前記軸流送風機のハブの輪郭内に実質的に収まる大きさの表示を付設するための表示支持体であって、前記車体への取付部と、該取付部を前記車体に取り付けた状態において、前記車体を後から見て前記ハブの輪郭内に実質的に収まる位置に前記表示を支持する表示支持部と、を備えたものである(請求項3)。
【0012】
前記表示支持体は、前記取付部によって前記車体に対して取り付けられる。そして、該車体への取付状態において、前記表示は、前記表示支持部によって、前記ハブの輪郭内に実質的に収まる位置に支持される。このため、前記表示は、前記車体を前後方向から見た時に、該車体の輪郭から外方へと突出することもなく、前記軸流送風機の送風性能の障害となることもない。
【0013】
好適な実施の一形態として、前記表示が、底辺部と、該底辺部に対して同一の角度を有する左右の斜辺部と、を有するとともに、前記ハブの輪郭内にぎりぎりの状態で収まる大きさを有する板体であり、前記表示支持部が、前記車体を後から見て、前記表示の中心が前記ハブの中心より所定間隔だけ下方に位置するように前記表示を支持するものとすることもできる(請求項4)。このようにすれば、前記表示を可及的に大きくできるので、前記スピードスプレーヤが遠方からでも視認され易く、且つ、前記左斜辺部及び前記右斜辺部が、前記軸流送風機による吸気の妨げになりにくいので、一層好適である。
【0014】
前記表示支持体の好適な実施の一形態として、前記取付部が、前記軸流送風機の吸気口グリッドへの取付部であるものとすることもできる(請求項5)。
【0015】
また、他の実施の一形態として、前記表示支持部は、少なくとも前記ハブの半径方向に延びる板状部を備えているものとすることもできる(請求項6)。このようにすれば、該板状部に前記表示が確実に支持され易く、該表示の支持安定性も良好となる。
【0016】
なお、前記板状部は、前記ハブの直径に沿って上下方向又は左右方向に延びるものであってもよいし、あるいは、前記ハブの半径に沿って、例えば三方向等に、放射状に延びるものであってもよい。
【0017】
本発明に係る表示付設方法は、車体の後部に回転軸を前後方向へ向けて配設された軸流送風機を有するスピードスプレーヤに、後続車向けの表示を付設する方法であって、前記表示として、前記軸流送風機のハブの輪郭内に実質的に収まる大きさのものを用い、前記車体を後から見て前記ハブの輪郭内に実質的に収まる位置に前記表示を支持せしめることを特徴とするものである(請求項7)。
【0018】
好適な実施の一形態として、前記表示が、底辺部と、該底辺部に対して同一の角度を有する左右の斜辺部と、を有するとともに、前記ハブの輪郭内にぎりぎりの状態で収まる大きさを有する板体であり、前記表示の中心が、前記車体を後から見て前記ハブの中心から所定間隔だけ下方に位置するように、前記表示を支持せしめるようにすることもできる(請求項8)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の一形態に係るスピードスプレーヤの右側面図、図2は、図1のスピードスプレーヤの拡大後面図、図3は、図2のIII−III矢視要部拡大断面図である。
【0021】
図1において、前記スピードスプレーヤ1は、果樹園等で防除液等の大規模散布を効率的に行うのに適した作業車である。前記スピードスプレーヤ1は、噴霧液タンク2を搭載した車体3の後部に、大風量の軸流送風機4を備えている。該軸流送風機4は、前記車体3の前後方向に沿った軸線を有する風胴5と、該風胴5内に回転軸6を前後方向へ向けて配設された動翼7と、を備えている。該動翼7は、前記スピードスプレーヤ1を走行駆動せしめる内燃エンジン8等を原動機として回転駆動せしめられる。前記風胴5内には、前記動翼7の前方位置に、整流羽根9が固定されている。前記風胴5の前方の円弧状吐風口11には、多数の噴霧ノズル10が、前記車体3の上方及び左右外方へ向けて前記吐風口11の周方向に沿って配設されている。前記動翼7の回転によって前記車体3の後方の吸気口15から吸入された空気は、前記整流羽根9で整流されるとともにエアガイド12に案内され、前記吐風口11から高速気流となって、前記車体3の上方及び左右外方へと放射状に吐出される。これにより、前記各噴霧ノズル10から噴霧された噴霧粒子が、樹木の葉等の目的物に向けて、より広範囲に、且つ、より遠くへと拡散せしめられる。
【0022】
図2に示すように、前記軸流送風機4の前記動翼7は、前記回転軸6に固着された円筒状のハブ13と、該ハブ13の外周に沿って放射状に突設された複数枚の羽根14と、を備えている。また、前記風胴5の、後方へ向けて開口した前記吸気口15には、吸気口グリッド16が配設されている。該吸気口グリッド16は、細い金属丸棒材を円板状に組み合わせて溶接し、前記車体3の後方から見てドーナツ形状の網目状または格子状に形成したものであり、前記風胴5の後面5aに対して、ねじ17等の固着具を用いて取着されている。前記吸気口グリッド16は、前記動翼7の後方で大きく開口した前記吸気口15を通気可能に覆い、主として、回転する前記動翼7による事故発生を防止する。前記吸気口グリッド16の中央開口部16aは、図3に示すように、開口部18aを前方の前記動翼7の前記ハブ13側へ向けて前記吸気口グリッド16の裏面(前面)に固定された、気流案内作用をも奏する椀状の蓋部材(固定式スピンナー)18で閉じられている。該蓋部材18の外径は、前記動翼7の前記ハブ13の外径とほぼ同一径とされている。
【0023】
図1に示すように、前記スピードスプレーヤ1は、前記車体3に運転席19と操縦装置20とを備えていて、作業時には果樹園内等を走行するが、作業現場へ向けての移動時や、該作業現場からの戻り時等には、一般道を低速(最高でも時速40km程度)で走行することがある。そこで、一般道を走行中に、低速走行車であることを後続の一般車両に知らしめ、後方からの追突事故等を防止する目的で、前記スピードスプレーヤ1の後面1aには、表示の一例としての低速車標識Mが後ろ向きに取り付けられている。該低速車標識Mとしては、表面に蛍光シートや反射シート等を用いて板状に形成されたそれ自体公知のものを使用することができ、これを取り付けることで、昼夜を問わず、後方からの視認性が向上せしめられる。
【0024】
前記低速車標識Mは、図2に示すように、前記動翼7の前記ハブ13の輪郭内に実質的に収まる大きさの表示とされていて、前記車体3を後から見て、前記ハブ13の輪郭内に実質的に収まる位置に配設されている。したがって、前記低速車標識Mを付設したままの状態で、前記スピードスプレーヤ1が果樹園等の樹木の中を走行しても、前記低速車標識Mが樹木の枝や葉に引っ掛かったりする等の問題はない。また、前記低速車標識Mが、前記軸流送風機4の送風性能の障害となることもない。
【0025】
具体的には、前記低速車標識Mは、底辺部21と、該底辺部21に対して同一の角度を有する左右の斜辺部22,23と、を有するとともに、前記ハブ13の輪郭内にぎりぎりの状態で収まる大きさを有する板体とされている。このため、前記低速車標識Mが可及的に大きく形成でき、前記スピードスプレーヤ1の後方の遠方からでも視認され易い。本実施の形態では、前記低速車標識Mは、正三角形状の板体の三つの頂部を、それぞれの頂部に対向する辺と平行な直線で、互いに同じ大きさだけ切除した形状となっている。したがって、前記底辺部21の長さと、前記左斜辺部22の長さと、前記右斜辺部23の長さは、互いに同一となっている。
【0026】
前記低速車標識Mは、前記車体3を後から見て、前記低速車標識Mの中心Oが前記動翼7の前記ハブ13の中心Xより所定間隔Sだけ下方に位置するように、前記スピードスプレーヤ1に対して固定されている。このため、前記低速車標識Mの中心Oと前記ハブの中心Xとが一致するように配設した場合に比べて、前記低速車標識Mの前記左右の斜辺部22,23が下がった位置にある。よって、前記左斜辺部22及び前記右斜辺部23が、前記動翼7の回転による吸気の妨げになりにくく、前記吐風口11からの上方及び左右方向への吐風に悪影響を及ぼすことがなく、一層好適である。
【0027】
すなわち、前記スピードスプレーヤ1は、前記吐風口11から上方及び左右外方へと高速気流を吐出するものであるから、前記吸気口15の下半部に比較して、上半部からの空気の円滑吸入がより重要となる。このため、前記形状を有する前記低速車標識Mを、その中心Oが前記ハブ13の中心Xよりやや下がった位置に来るように配設することで、前記吸気口15の相対的に重要な上半部からの吸気の妨げとなることを、効果的に防止できる。
【0028】
なお、前記低速車標識Mの中心Oとは、前記底辺部21、前記左斜辺部22及び前記右斜辺部23の垂線二等分線の交点をいう。
【0029】
前記低速車標識Mは、本発明の一実施の形態に係る表示支持体24を用いて、前記スピードスプレーヤ1に対して取り付けることができる。前記表示支持体24は、前記スピードスプレーヤ1への取付部25,26と、該取付部25,26を前記スピードスプレーヤ1に取り付けた状態において、前記車体3を後から見て前記ハブ13の輪郭内に実質的に収まる位置に前記低速車標識Mを支持する表示支持部27と、を備え、該表示支持部27は、少なくとも前記ハブ13の半径方向に延びる板状部28を備えている。
【0030】
本実施の形態では、前記表示支持体24は、最もシンプルな形態として、前記車体3を後から見て、前記ハブ13の直径に沿って上下に垂直に延びる一本の縦棒部材29を主体として形成されている。該縦棒部材29の上下長さは、前記動翼7の前記ハブ13の直径とほぼ同一とされている。そして、前記縦棒部材29が、前記取付部となる上下両端部25,26のそれぞれにおいて、前記スピードスプレーヤ1の前記吸気口グリッド16の前記中央開口部16aに対して取り付けられ、前記縦棒部材29によって、前記低速車標識Mが支持されている。
【0031】
図3に示すように、前記縦棒部材29の前記上端部25には、該上端部25の後面との間で前記吸気口グリッド16の半径方向の最も内側のリング材30の最上部30aを挟持する上側挟持片31が、ねじ32で止着可能とされている。前記上側挟持片31と、前記縦棒部材29の前記上端部25と、の間に前記内側リング材30の前記最上部30aを挟んで、前記ねじ32で前記上側挟持片31を前記縦棒部材29に対して固定することにより、前記縦棒部材29の前記上端部25を前記吸気口グリッド16に対して取着することができる。
【0032】
同様に、前記縦棒部材29の前記下端部26にも、該下端部26の後面との間で前記吸気口グリッド16の前記内側リング材30の最下部30bを挟持する下側挟持片33が、ねじ34で止着可能とされている。前記下側挟持片33と、前記縦棒部材29の前記下端部26と、の間に前記内側リング材30の前記最下部30bを挟んで、前記ねじ34で前記下側挟持片33を前記縦棒部材29に対して固定することにより、該縦棒部材29の前記下端部26も前記吸気口グリッド16に対して取着することができる。
【0033】
前記縦棒部材29の後面には、予め、前記表示支持部としての標識ステー27が固着されている。該標識ステー27は、前記縦棒部材29に沿ってそれと平行に上下に延びる前記板状部28と、上下の折り曲げ部35,36と、を一体に備え、該上下の折り曲げ部35,36のそれぞれを前記縦棒部材29の後面に密着させて、溶接やねじ等の適宜の固着手段で、前記縦棒部材29に対して固着されている。前記標識ステー27には、その上下の適宜の位置にねじ孔37,38が形成され、前記低速車標識Mを容易にねじ39,40で固定することができるようになっている。したがって、前記低速車標識Mは、前記板状部28に重合されて確実に安定的に支持される。
【0034】
他の実施の形態として、前記板状部28の後面に、図示しないマグネットシートを固着しておき、鉄板製の低速車標識Mを磁力で固着可能としてもよいし、それとは逆に、前記標識ステー27を鉄板製とし、マグネットシート付の低速車標識Mを、その磁力で固着可能とすることもできる。
【0035】
また、前記縦棒部材29に代えて、前記車体3の左右方向に延びる横棒部材を採用し、これに対応して、前記板状部28も、左右方向に延びるように形成することもできる。さらに、前記板状部28は、前記動翼7の前記ハブ13の半径に沿って、例えば三方向等に、放射状に延びるものであってもよい。
【0036】
前記スピードスプレーヤ1は、前記低速車標識M等の必要な表示を予め付設した状態で、ユーザーに対して提供してもよいし、前記表示支持体24のみを付設してユーザーに提供し、前記低速車標識Mは、必要に応じてユーザーに取り付けてもらうようにしてもよい。また、前記表示支持体24をオプションとして提供すれば、既存のスピードスプレーヤに対しても適用できる利点がある。この場合、ユーザーは、自分のスピードスプレーヤに対して前記表示支持体24を取り付け、前記低速車標識M等の表示として、軸流送風機のハブの輪郭内に実質的に収まる大きさのものを用い、車体を後から見て前記ハブの輪郭内に実質的に収まる位置に、前記表示を支持せしめればよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の一形態に係るスピードスプレーヤの右側面図である。
【図2】図1のスピードスプレーヤの拡大後面図である。
【図3】図2のIII−III矢視要部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 スピードスプレーヤ
3 車体
4 軸流送風機
6 回転軸
13 ハブ
16 吸気口グリッド
21 底辺部
22,23 左右の斜辺部
24 表示支持体
25 取付部(上部取付部)
26 取付部(下部取付部)
27 表示支持部
28 板状部
M 表示(低速車標識)
O 表示の中心
X ハブの中心
S 所定間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体(3)の後部に回転軸(6)を前後方向へ向けて配設された軸流送風機(4)を有するスピードスプレーヤ(1)であって、前記軸流送風機(4)のハブ(13)の輪郭内に実質的に収まる大きさの表示(M)を、前記車体(3)を後から見て前記ハブ(13)の輪郭内に実質的に収まる位置に備えている、スピードスプレーヤ。
【請求項2】
前記表示(M)が、底辺部(21)と、該底辺部(21)に対して同一の角度を有する左右の斜辺部(22,23)と、を有するとともに、前記ハブ(13)の輪郭内にぎりぎりの状態で収まる大きさを有する板体であり、前記表示(M)の中心(O)が、前記車体(3)を後から見て前記ハブ(13)の中心(X)から所定間隔(S)だけ下方に位置している、請求項1に記載のスピードスプレーヤ。
【請求項3】
車体(3)の後部に回転軸(6)を前後方向へ向けて配設された軸流送風機(4)を有するスピードスプレーヤ(1)に、前記軸流送風機(4)のハブ(13)の輪郭内に実質的に収まる大きさの表示(M)を付設するための表示支持体(24)であって、前記車体(3)への取付部(25,26)と、該取付部(25,26)を前記車体(3)に取り付けた状態において、該車体(3)を後から見て前記ハブ(13)の輪郭内に実質的に収まる位置に前記表示(M)を支持する表示支持部(27)と、を備えている、表示支持体。
【請求項4】
前記表示(M)が、底辺部(21)と、該底辺部(21)に対して同一の角度を有する左右の斜辺部(22,23)と、を有するとともに、前記ハブ(13)の輪郭内にぎりぎりの状態で収まる大きさを有する板体であり、前記表示支持部(27)が、前記車体(3)を後から見て、前記表示(M)の中心(O)が前記ハブ(13)の中心(X)より所定間隔(S)だけ下方に位置するように前記表示(M)を支持するものである、請求項3に記載の表示支持体。
【請求項5】
前記取付部が、前記軸流送風機(4)の吸気口グリッド(16)への取付部(25,26)である、請求項3又は4に記載の表示支持体。
【請求項6】
前記表示支持部(27)は、少なくとも前記ハブ(13)の半径方向に延びる板状部(28)を備えている、請求項3,4又は5に記載の表示支持体。
【請求項7】
車体(3)の後部に回転軸(6)を前後方向へ向けて配設された軸流送風機(4)を有するスピードスプレーヤ(1)に、後続車向けの表示(M)を付設する方法であって、前記表示(M)として、前記軸流送風機(4)のハブ(13)の輪郭内に実質的に収まる大きさのものを用い、前記車体(3)を後から見て前記ハブ(13)の輪郭内に実質的に収まる位置に前記表示(M)を支持せしめることを特徴とする、表示付設方法。
【請求項8】
前記表示(M)が、底辺部(21)と、該底辺部(2)に対して同一の角度を有する左右の斜辺部(22,23)と、を有するとともに、前記ハブ(13)の輪郭内にぎりぎりの状態で収まる大きさを有する板体であり、前記表示(M)の中心(O)が、前記車体(3)を後から見て前記ハブ(13)の中心(X)から所定間隔(S)だけ下方に位置するように、前記表示(M)を支持せしめることを特徴とする、請求項7に記載の表示付設方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−168667(P2006−168667A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−367440(P2004−367440)
【出願日】平成16年12月20日(2004.12.20)
【出願人】(000141990)株式会社共立 (110)
【Fターム(参考)】