スプール
【課題】釣糸を傷つけずに確実に係止することができるスプールを提供する。
【解決手段】スプール10は、筒状の胴部21と胴部21の軸線方向の端部に設けられたフランジ部22Fとを有する本体20を具備し、胴部21の外周面22aに釣糸Lが巻回される。また、スプール10は、胴部20に取り付けられた糸止め部材40を備え、フランジ部22には、溝部29が形成されている。この糸止め部材40は、フランジ部22の側面22cに当接する当接部47を有している。スプール10では、外周面22aに巻回された釣糸Lの先端側を、溝部29内に通して外部に引き出すと共に、釣糸Lを溝部29に引っ掛けて張った状態とする。この状態で、引き出された釣糸Lをフランジ部22Fの側面22cと当接部47との間に進入させる。これにより、かかる間でもって釣糸Lが挟み込まれて掛止され、釣糸Lが確実に係止される。
【解決手段】スプール10は、筒状の胴部21と胴部21の軸線方向の端部に設けられたフランジ部22Fとを有する本体20を具備し、胴部21の外周面22aに釣糸Lが巻回される。また、スプール10は、胴部20に取り付けられた糸止め部材40を備え、フランジ部22には、溝部29が形成されている。この糸止め部材40は、フランジ部22の側面22cに当接する当接部47を有している。スプール10では、外周面22aに巻回された釣糸Lの先端側を、溝部29内に通して外部に引き出すと共に、釣糸Lを溝部29に引っ掛けて張った状態とする。この状態で、引き出された釣糸Lをフランジ部22Fの側面22cと当接部47との間に進入させる。これにより、かかる間でもって釣糸Lが挟み込まれて掛止され、釣糸Lが確実に係止される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣糸を巻回するためのスプールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のスプールとしては、筒状の胴部と胴部の軸線方向の端部に設けられたフランジ部とを有する本体を具備し、胴部の外周面に釣糸が巻回されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなスプールでは、フランジ部に設けられたスリット状の係止溝によって、釣糸の一端部が挟持され係止される。
【特許文献1】特開2000−32895号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したようなスプールにおいては、釣糸を係止するに際して釣糸を屈曲させることから、釣糸に係止痕が残ったり糸撚れが生じたりし易く、係止された釣糸が傷ついてしまうという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、釣糸を傷つけずに確実に係止することができるスプールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るスプールは、筒状の胴部と胴部の軸線方向の端部に設けられたフランジ部とを有する本体を具備し、胴部の外周面に釣糸が巻回されるスプールであって、本体に取り付けられ、釣糸を係止する糸止め部材を備え、フランジ部には、該フランジ部の両側面に連通し、釣糸を通して外側に引き出すと共に釣糸を引っ掛けるための溝部が形成されており、糸止め部材は、フランジ部の外側の側面に当接する当接部を有し、引き出された釣糸を外側の側面と当接部との間で係止することを特徴とする。
【0006】
このスプールでは、まず、胴部の外周面に巻回された釣糸の先端側を、溝部内に通して外部に引き出す。これと共に、釣糸を溝部に引っ掛けて張った状態とする。そして、この状態で、引き出された釣糸をフランジ部の外側の側面と当接部との間に進入させる。これにより、かかる間でもって釣糸が挟み込まれて掛止され、釣糸が確実に係止されることになる。従って、釣糸を係止するに際し釣糸を屈曲させる必要が無く、その結果、釣糸を傷つけずに確実に係止することが可能となる。さらに、上記のように、釣糸は、フランジ部に形成された溝部を通じて引き出される。そのため、フランジ部の周方向長さを基準にして、引き出された釣糸の長さを調整することができる。よって、釣糸の取扱い性を向上することもできる。
【0007】
また、糸止め部材は、胴部の筒孔を塞ぐように胴部に着脱可能に取り付けられていることが好ましい。この場合、糸止め部材を胴部に着脱可能に取り付けるだけで釣糸が係止可能となる。よって、釣糸を簡易に係止することが可能となる。
【0008】
また、フランジ部には、溝部が周方向に複数形成されていることが好ましい。この場合、フランジ部を周方向に分けた周方向長さを基準にして、引き出された釣糸の長さを調整することができる。よって、複数の溝部のうちの適宜選択した一の溝部を通じて釣糸を引き出すことで、引き出された釣糸の長さが所望な長さとなる。よって、釣糸の取扱い性を一層向上することができる。
【0009】
また、糸止め部材は、当接部を複数有することが好ましい。ここで、通常、釣糸が太い場合、釣糸自体の弾性力が高くなることから、釣糸を係止するのが困難になる。この点、当接部が複数存在すると、複数の当接部とフランジ部の外側の側面との間でもって釣糸が挟まれ掛止されるため、釣糸が太くてその弾性力が高い場合でも、釣糸を確実に係止することができる。
【0010】
また、当接部の当接する側の面には、所定方向に延在する凸条が複数設けられており、糸止め部材は、フランジ部の外側の側面と凸条との間で釣糸を係止することが好ましい。この場合、釣糸に対する当接部の接触領域が低減するため、釣糸が傷つくのを一層抑制することができる。これと共に、釣糸に対する当接部の摩擦係数が増加するため、釣糸を確実に係止することができる。
【0011】
このとき、凸条は、胴部の径方向に延在することが好ましい。この場合、糸止め部材で釣糸を係止したとき、凸条の延在方向と釣糸の延在方向とが互いに交差(ほぼ線接触)するため、釣糸に対する当接部の接触領域が好適に低減することとなる。
【0012】
ここで、当接部は、第1の当接部及び第2の当接部からなり、第2の当接部において隣接する凸条の間隔は、第1の当接部において隣接する凸条の間隔よりも広いことが好ましい。この場合、例えば、釣糸が細い場合には、目の細かい第1の当接部の凸条によってその釣糸を確実に係止できる一方、釣糸が太い場合には、目の粗い第2の当接部の凸条によってその釣糸を確実に係止できる。すなわち、釣糸の径の大小に柔軟に対応することが可能となる。
【0013】
また、凸条の高さは、胴部の径方向の内側に行くに従って高くなることが好ましい。この場合、例えば、フランジ部の外側の側面と凸条との間で挟まれ掛止された釣糸を径方向内側に移動させることで、該釣糸を一層強く挟み込むことができる。すなわち、釣糸を係止する係止力を調整することができる。
【0014】
また、糸止め部材は、釣糸に関する情報を表示する表示部を有することが好ましい。この場合、釣糸を釣り現場で選別する際の容易性や利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、釣糸を傷つけずに確実に係止することができる。これと共に、釣糸の取扱い性を向上することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0017】
まず、本発明の第1実施形態に係るスプールについて説明する。
【0018】
図1は本発明の第1実施形態に係るスプールを示す斜視図、図2は図1のスプールの正面図、図3は図1のスプールの平面図、図4は図1のスプールの背面図である。図1〜4に示すように、本実施形態のスプール10は、釣糸L(図16参照)を巻回するためのものである。釣糸Lとしては、その太さや強さは限定されず種々の糸状を呈するものが用いられる。
【0019】
このスプール10は、釣糸Lを巻き付ける本体20と、この本体20の前側に取り付けられ釣糸Lを係止する糸止め部材40と、を備えている。
【0020】
図5は図1のスプールにおける本体の前側を示す斜視図、図6は図1のスプールにおける本体の後側を示す斜視図、図7は図5のVII−VII線に沿っての断面図、図8は図5のVIII−VIII線に沿っての断面図である。図5〜8に示すように、本体20は、例えば樹脂を成形してなる樹脂成形品であり、ここでは、巻回される釣糸Lの視認性の点で好ましいとして、透明樹脂により形成されている。この本体20は、胴部21とフランジ部22とを有している。
【0021】
胴部21は、円筒状を呈している。具体的には、胴部21は、大径部23と小径部24とを有する2重円筒構造とされている。大径部23は、図7,8に示すように、その外周面23aに例えば整列巻きで釣糸Lが巻回される。小径部24は、その軸線方向の長さが大径部23よりも短くされ、大径部23の筒孔23h内において軸線方向の中央に同軸で配設されている。この小径部24の内周面24bにおいて後端部には、糸止め部材40を係止するための係止溝25が、周方向に沿う4等配の位置に形成されている。
【0022】
なお、図5,6に示すように、小径部24の内周面24bには、軸線方向に延在する凹部26が、対向するように一対形成されている。この凹部26は、本体20を回転させて釣糸Lを外周面23aに巻回する際に、小径部24の筒孔24hに挿通されるシャフト(巻回用治具)の回転止めとして機能するものである。
【0023】
これら大径部23及び小径部24は、図7に示すように、それぞれの後端部が円環板状の連結部27で互いに連結され連続されている。連結部27は、大径部23の後端部に連続し、径方向内側に向かって前側に傾斜するように延び、小径部24の後端部に連続している。また、大径部23の内周面23bと小径部24の外周面24aとの間には、これらを互いに連結するリブ28が、周方向に沿う8等配の位置に設けられている。
【0024】
フランジ部22は、所定の厚さを有する円環状を呈している。このフランジ部22は、胴部21の軸線方向の両端部に、径方向外側に突出するようにそれぞれ形成されている。各フランジ部22の外周面22aにおける周方向の同位置には、径方向外側に開口する溝部29がそれぞれ形成されている。
【0025】
溝部29は、フランジ部22の外周面22a側を矩形状に切り欠くように形成されており、フランジ部22の両側面22c,22dに連通している。また、溝部29は、巻回された釣糸Lがフランジ部22に納まるような深さ、つまり、軸線方向視において巻回される釣糸Lが露出しない深さとなっている
【0026】
この溝部29は、図5に示すように、周方向に複数形成されている。ここでの溝部29は、樹脂成形の容易化のために好ましいとして、互いに対向するように1対形成されている。そして、この溝部29にあっては、その内部に釣糸Lの先端側を通し、該釣糸Lを外側に引き出すと共に、その縁29eに釣糸Lを引っ掛ける(図18参照)。これにより、フランジ部22の周方向長さを基準にして(ここでは、フランジ部22の周方向長さの1/2単位で)、釣糸Lを外側に引き出すことが可能とされる。
【0027】
また、前側のフランジ部22Fにおける外側(前側)の側面22cには、係合溝30が形成されている。係合溝30は、糸止め部材40と周方向に係合するためのものである。この係合溝30は、具体的には、側面22cの径方向内側の端部において周方向に沿う4等配の位置に形成されている。ここでの係合溝30は、上記の係止溝25に対し周方向の同位置に形成されている。
【0028】
図9は図1のスプールにおける糸止め部材の前側を示す斜視図、図10は図1のスプールにおける糸止め部材の後側を示す斜視図、図11は図9のXI−XI線に沿っての断面図、図12は図9のXII−XII線に沿っての断面図である。図11に示すように、糸止め部材40は、円板状の本体部41と、本体部41の後面41bに設けられ本体部41に同軸の円筒部42と、を含んで構成されている。
【0029】
本体部41は、その外径が胴部21の大径部23の内径よりも僅かに小さくされている。ここでは、大径部23の内径がφ38.2mmであるのに対し、本体部41の外径が37.8mmとされている。この本体部41の前面41aの外縁部には、該外縁部に沿って延在し且つ前方に凸の山型形状を呈する環状凸部43が設けられている。
【0030】
また、図9に示すように、本体部41の前面41aの一部には、釣糸Lに関する情報、商品名、使用説明等の様々な文字や図形等を表示する表示部44が設けられている。ここでは、表示部44として、ラベルが接着剤等で貼付されている。
【0031】
円筒部42は、図12に示すように、その外径が胴部21の小径部24の内径よりも僅かに小さくされている。ここでは、小径部24の内径がφ20mmであるのに対し、円筒部42の外径がφ19.8mmとされている。この円筒部42の後端部には、胴部21の係止溝25に係止するものとして、径方向外側に突出する鉤状の係止爪45が設けられている。この係止爪45は、周方向に沿う4等配の位置に形成されている。
【0032】
また、本体部41において係止爪45に対応する位置には、本体部41の前面41a及び後面41bに貫通するスリット46が形成されている。このスリット46により、係止爪45を係止溝25に係止する際、本体部41の剛性が適度なものとされる。つまり、係止爪45を係止溝25に係止させ易くなっている。
【0033】
また、本実施形態の糸止め部材40は、フランジ部22Fの側面22cに当接する板状の当接部47を有している。当接部47は、本体部41の環状凸部43に連続し、且つ本体部41よりも径方向外側に突出するように設けられている。すなわち、当接部47にあっては、糸止め部材40を本体20に取り付けた状態(以下、「取付状態」という)において、その先端側がフランジ部22Fの側面22cに乗り上げるよう構成されている(図17参照)。
【0034】
この当接部47は、図9,10に示すように、本体部41の前面41aにおいて周方向に沿う4等配の位置に設けられている。ここでの当接部47は、上記の係止爪45に対し周方向の同位置に設けられている。また、図10,12に示すように、当接部47における環状凸部43側には、係合溝30と係合するためのものとして、後側に突出する係合凸部48が設けられている。
【0035】
この当接部47の後面(当接する側の面)47bには、径方向に沿って延在し且つ後方に凸の凸条49が複数形成されている。具体的には、図10,13に示すように、当接部47のうち片側の当接部(第2の当接部)47Lでは、凸条49Lの断面が櫛歯状となっている。一方、図10,14に示すように、当接部47のうち片側の当接部(第1の当接部)47Rでは、凸条49Rの断面がのこぎり歯状となっている。つまり、図13,14に示すように、隣接する凸条49L,49Lの間隔A1は、隣接する凸条49R,49Rの間隔A2よりも広くなっている。また、凸条49の高さは、径方向内側に行くに従って高くなっている。
【0036】
この糸止め部材40にあっては、図15〜17に示すように、取付状態において、その円筒部42が胴部21の小径部24の筒孔24hに前側から内挿されている。そして、その本体部41の後面41bが、小径部24の前端面24cに当接されている。併せて、図17に示すように、小径部24の係止溝25に係止爪45が係止されると共に、フランジ部22Fの係合溝30に係合凸部48が係合されている。これにより、糸止め部材40は、本体20に対して周方向に位置決めされると共に、胴部21の大径部23の筒孔23hを塞ぐように胴部21に対して着脱可能に取り付けられる。そして、当接部47の凸条49が、フランジ部22Fの側面22cに当接されることになる。
【0037】
以上に説明したスプール10を用いて釣糸Lの糸止めを行う場合、図18に示すように、まず、本体20の外周面23aに巻回された釣糸Lの先端側を、溝部29内に通して外部に引き出す。これに併せて、溝部29の縁29eに釣糸Lを引っ掛けることで、釣糸Lにテンション(張力)を与え、釣糸Lを張った状態とする。このとき、引き出された釣糸Lの長さ(以下、「引出し長さ」という)を所望な長さとすべく、一対の溝部29,29のうちの一方が適宜選択されると共に、引き出し長さがフランジ部22Fの周方向長さの1/2単位で調整される。
【0038】
続いて、この状態で、フランジ部22Fの側面22cと、糸止め部材40における当接部47R,47Rの凸条49R,49Rのそれぞれとの間に、引き出した釣糸Lを進入させる。これにより、側面22cと凸条49Rとの間でもって、釣糸Lが挟み込まれて掛止される。つまり、糸止め部材40と本体20との圧着、及び当接部47Rの剛性によって、凸条49R,49Rが釣糸Lを側面22cに付勢することとなる。その結果、釣糸Lが確実に係止される。
【0039】
従って、本実施形態によれば、釣糸Lを係止するに際し釣糸Lを屈曲させる必要が無く、よって、釣糸Lの表面に凹凸が形成されたり、釣糸Lに係止痕が残ったり、糸撚れが生じたりするのを防止することができる。その結果、釣糸Lを傷つけずに確実に係止することが可能となる。ひいては、釣糸Lの取扱い性を向上できると共に、水中に投入された釣糸Lの「あたり」(魚信)に対する感度が高められる。
【0040】
また、本実施形態では、上述したように、糸止め部材40が、胴部21の大径部23の筒孔23hを塞ぐように胴部21に着脱可能に取り付けられている。よって、糸止め部材40を胴部21に着脱可能に取り付けるだけで釣糸Lが係止可能となり、釣糸Lを簡易に係止することができる。
【0041】
また、本実施形態では、上述したように、フランジ部22Fに溝部29が周方向に複数形成されている。そのため、フランジ部22Fを周方向に分けた周方向長さ(ここでは、フランジ部22Fの周方向長さの1/2)を基準にして、引出し長さを調整することができる。よって、上記のように、複数の溝部29のうちの適宜選択された一の溝部29を通じて釣糸を引き出すことで、引出し長さを所望な一定長さにすることが可能となる。その結果、釣糸Lの取扱い性を向上することができる。
【0042】
ここで、通常、釣糸Lが太い場合、釣糸L自体の弾性力が高くなることから、釣糸Lを係止するのが困難になる。この点、本実施形態では、上述したように、糸止め部材40は、当接部47を複数有している。よって、複数の当接部47とフランジ部22Fの側面22cとの間でもって釣糸Lが挟まれ掛止されるため、釣糸Lが太くてその弾性力が高い場合でも、釣糸Lを確実に係止することができる。加えて、釣糸Lが太い場合には、従来、別途に糸止め機構が必要であったが、本実施形態では、前述のように太い釣糸Lをも確実に係止できるため、パーツ点数を少なくすることが可能となる。
【0043】
また、本実施形態では、上述したように、当接部47の後面47bには、凸条49が複数設けられている。そして、糸止め部材40は、この凸条49とフランジ部22Fの側面22cとの間で釣糸Lを係止する。よって、釣糸Lを係止する際、釣糸Lに対する当接部47の接触領域が低減するため、釣糸Lが傷つくのを一層抑制できる。これと共に、釣糸Lに対する当接部47の摩擦係数が増加するため、釣糸Lを確実に係止することができる。
【0044】
また、本実施形態では、上述したように、凸条49が胴部21の径方向に延在している。よって、釣糸Lを係止したとき、凸条49の延在方向と釣糸Lの延在方向とが互いに交差(ほぼ線接触)することから、釣糸Lに対する当接部47の接触領域が一層低減するため、釣糸Lが傷つくのをより一層抑制することができる。
【0045】
また、本実施形態では、上述したように、当接部47Lにおいて隣接する凸条49L,49Lの間隔A1が、当接部47Rにおいて隣接する凸条49R,49Rの間隔A2よりも広くなっている。よって、釣糸Lが細い場合には、目の細かい凸条49Rによってその釣糸Lを係止できる一方、釣糸Lが太い場合には、目の粗い凸条49Lによってその釣糸Lを係止できる。すなわち、釣糸Lの径の大小に柔軟に対応することが可能となる。
【0046】
また、本実施形態では、上述したように、凸条49の高さが、径方向の内側に行くに従って高くなっている。よって、例えば、フランジ部22Fの側面22cと凸条49との間で挟み込まれ掛止された釣糸Lを径方向内側に移動させることで、釣糸Lを一層強く挟み込むことができる。一方、掛止された釣糸Lを径方向外側に移動させることで、釣糸Lを比較的弱い力で挟み込むことができる。すなわち、釣糸Lを係止する係止力を調整することができる。
【0047】
また、本実施形態では、上述したように、糸止め部材40が表示部44を有している。そのため、釣糸Lを釣り現場で選別する際における容易性や利便性を向上することができる。また、糸止め部材40が、本体20の大径部23の筒孔23hを塞ぐような蓋状を呈していることから、表示部44が特に視認され易いものとなる。なお、複数のスプール10を連結させずにそれぞれ単独で所持する際(例えば、磯釣りの際)には、糸止め部材40における表示部44が一層視認し易くなることから、かかる効果は顕著である。
【0048】
ちなみに、本実施形態では、フランジ部22に形成された溝部29を、スプール2に釣糸Lを巻回する際、釣糸Lの糸巻(不図示)側を通すための溝部として利用することも可能である。
【0049】
次に、本発明の第2実施形態に係るスプールついて説明する。なお、以下の説明においては、上記実施形態と異なる点について主に説明する。
【0050】
図19は本発明の第2実施形態に係るスプールの前側を示す斜視図、図20は図19のXX−XX線に沿っての断面図である。図19に示すように、スプール50は、釣糸Lを巻き付ける本体60と、この本体60の前側に取り付けられ釣糸Lを係止する糸止め部材80と、を備えている。
【0051】
図20に示すように、本体60は、胴部61とフランジ部22とを有している。胴部61は、円筒状を呈し、その外周面61aに例えば整列巻きで釣糸Lが巻回される。胴部61の内周面61bにおいて軸線方向の中央には、糸止め部材80を係止するためのものとして、径方向内側に凸の環状凸部62が設けられている。
【0052】
フランジ部22Fの外側(前側)の側面22cには、糸止め部材80の当接部83(後述)が当接するためのものとして、前側に隆起する隆起部64が設けられている。この隆起部64は、側面22cにおいて周方向に沿う4等配の位置に配設されている。
【0053】
糸止め部材80は、円板状の本体部81と、本体部81の後面に設けられ本体部81と同軸の円筒部82と、フランジ部22Fの側面22cに当接する板状の当接部83と、を含んで構成されている。
【0054】
本体部81の前面のほぼ全域には、上記表示部44と同様な表示部88(図19参照)が設けられている。本体部81の後面には、環状凸部62に係止するためのものとして、後方に突出する爪部84が設けられている。爪部84は、後面において周方向に沿う4等配の位置に配設されている。また、これらの爪部84は、円筒部82の内周面に連続するように構成されており、その先端部が径方向外側に突出するような鉤状となっている。当接部83の後面(当接する側の面)には、径方向に沿って延在し且つ後方に凸の凸条85が複数形成されている。
【0055】
この糸止め部材80にあっては、取付状態において、その円筒部82が胴部61の筒孔61hに前側から内挿されている。そして、その円筒部82の後端面82cが、環状凸部62に当接されている。これに併せて、爪部84が環状凸部62に係止されると共に、当接部83の凸条85がフランジ部22Fの側面22cの隆起部64に当接される。これにより、糸止め部材80が、本体60に対して周方向に位置決めされて着脱可能に取り付けられることになる。
【0056】
以上に説明したスプール50を用いて釣糸Lの糸止めを行う場合、図21に示すように、上記スプール10と同様に、本体60の外周面61aに巻回された釣糸Lの先端側を、溝部29内に通して外部に引き出す。これに併せて、溝部29の縁29eに釣糸Lを引っ掛けることで、釣糸Lにテンションを与え、釣糸Lを張った状態とする。この状態で、フランジ部22Fの側面22cと、当接部83,83の凸条85,85のそれぞれとの間に、引き出された釣糸Lを進入させる。これにより、側面22cと凸条85との間でもって、釣糸Lが挟み込まれて掛止され、釣糸Lが確実に係止されることとなる。
【0057】
従って、本実施形態においても、上記実施形態と同様な効果、すなわち、釣糸Lを傷つけずに確実に係止することができるという効果を奏する。
【0058】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0059】
例えば、上記実施形態では、凸条49,85が径方向に沿って延在しているが、径方向と直交(交差)する方向に沿って延在してもよい。上記実施形態のように凸条が径方向に延在すると、上述したように、釣糸Lに対する当接部の接触領域が一層低減し、釣糸Lが傷つくのがより一層抑制される。一方、凸条が径方向と直交する方向に延在すると、釣糸Lが一層確実に係止される。
【0060】
また、上記第1実施形態では、糸止め部材40の本体部41における前面41aの一部に表示部44を設けたが、前面41aの全域に拡がるように表示部を設けてもよい。また、上記実施形態では、当接部47,83を周方向に沿う4等配の位置に設けたが、当接部は、1つであってもよく、2又は3つであってもよく、5つ以上であっても勿論よい。
【0061】
また、上記実施形態では、フランジ部22の溝部29を一対形成したが、溝部は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。溝部が複数形成されている場合、釣糸Lを通ずる溝部は、引き出すべく釣糸Lの長さに応じて適宜選択される。
【0062】
また、上記第1実施形態では、当接部47R,47Rの凸条49R,49Rと、フランジ部22Fの側面22cとの間で釣糸Lを挟み掛止したが、例えば釣糸Lが太い場合には、当接部47L,47Lの凸条49L,49Lと、側面22cとの間で釣糸Lを挟み掛止してもよい。また、1つの当接部47の凸条49と側面22cとの間のみで釣糸Lを挟み掛止してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1実施形態に係るスプールを示す斜視図である。
【図2】図1のスプールの正面図である。
【図3】図1のスプールの平面図である。
【図4】図1のスプールの背面図である。
【図5】図1のスプールにおける本体の前側を示す斜視図である。
【図6】図1のスプールにおける本体の後側を示す斜視図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿っての断面図である。
【図8】図5のVIII−VIII線に沿っての断面図である。
【図9】図1のスプールにおける糸止め部材の前側を示す斜視図である。
【図10】図1のスプールにおける糸止め部材の後側を示す斜視図である。
【図11】図9のXI−XI線に沿っての断面図である。
【図12】図9のXII−XII線に沿っての断面図である。
【図13】図10のXIII−XIII線に沿っての断面図である。
【図14】図10のXIV−XIV線に沿っての断面図である。
【図15】取付状態の説明図である。
【図16】図2のXVI−XVI線に沿っての断面図である。
【図17】図2のXVII−XVII線に沿っての断面図である。
【図18】図1のスプールを用いて釣糸の糸止めを行う場合の説明図である。
【図19】本発明の第2実施形態に係るスプールの前側を示す斜視図である。
【図20】図19のXX−XX線に沿っての断面図である。
【図21】図19のスプールを用いて釣糸の糸止めを行う場合の説明図である。
【符号の説明】
【0064】
10,50…スプール、20,60…本体、21,61…胴部、22,22F…フランジ部、22c…フランジ部の外側の側面、23a,61a…外周面、23h,61h…筒孔、29…溝部、40,80…糸止め部材、44,88…表示部、47,83…当接部、47b…後面(当接する側の面)、47L…当接部(第2の当接部)、47R…当接部(第1の当接部)、49,49L,49R,85…凸条、L…釣糸。
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣糸を巻回するためのスプールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のスプールとしては、筒状の胴部と胴部の軸線方向の端部に設けられたフランジ部とを有する本体を具備し、胴部の外周面に釣糸が巻回されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなスプールでは、フランジ部に設けられたスリット状の係止溝によって、釣糸の一端部が挟持され係止される。
【特許文献1】特開2000−32895号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したようなスプールにおいては、釣糸を係止するに際して釣糸を屈曲させることから、釣糸に係止痕が残ったり糸撚れが生じたりし易く、係止された釣糸が傷ついてしまうという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、釣糸を傷つけずに確実に係止することができるスプールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るスプールは、筒状の胴部と胴部の軸線方向の端部に設けられたフランジ部とを有する本体を具備し、胴部の外周面に釣糸が巻回されるスプールであって、本体に取り付けられ、釣糸を係止する糸止め部材を備え、フランジ部には、該フランジ部の両側面に連通し、釣糸を通して外側に引き出すと共に釣糸を引っ掛けるための溝部が形成されており、糸止め部材は、フランジ部の外側の側面に当接する当接部を有し、引き出された釣糸を外側の側面と当接部との間で係止することを特徴とする。
【0006】
このスプールでは、まず、胴部の外周面に巻回された釣糸の先端側を、溝部内に通して外部に引き出す。これと共に、釣糸を溝部に引っ掛けて張った状態とする。そして、この状態で、引き出された釣糸をフランジ部の外側の側面と当接部との間に進入させる。これにより、かかる間でもって釣糸が挟み込まれて掛止され、釣糸が確実に係止されることになる。従って、釣糸を係止するに際し釣糸を屈曲させる必要が無く、その結果、釣糸を傷つけずに確実に係止することが可能となる。さらに、上記のように、釣糸は、フランジ部に形成された溝部を通じて引き出される。そのため、フランジ部の周方向長さを基準にして、引き出された釣糸の長さを調整することができる。よって、釣糸の取扱い性を向上することもできる。
【0007】
また、糸止め部材は、胴部の筒孔を塞ぐように胴部に着脱可能に取り付けられていることが好ましい。この場合、糸止め部材を胴部に着脱可能に取り付けるだけで釣糸が係止可能となる。よって、釣糸を簡易に係止することが可能となる。
【0008】
また、フランジ部には、溝部が周方向に複数形成されていることが好ましい。この場合、フランジ部を周方向に分けた周方向長さを基準にして、引き出された釣糸の長さを調整することができる。よって、複数の溝部のうちの適宜選択した一の溝部を通じて釣糸を引き出すことで、引き出された釣糸の長さが所望な長さとなる。よって、釣糸の取扱い性を一層向上することができる。
【0009】
また、糸止め部材は、当接部を複数有することが好ましい。ここで、通常、釣糸が太い場合、釣糸自体の弾性力が高くなることから、釣糸を係止するのが困難になる。この点、当接部が複数存在すると、複数の当接部とフランジ部の外側の側面との間でもって釣糸が挟まれ掛止されるため、釣糸が太くてその弾性力が高い場合でも、釣糸を確実に係止することができる。
【0010】
また、当接部の当接する側の面には、所定方向に延在する凸条が複数設けられており、糸止め部材は、フランジ部の外側の側面と凸条との間で釣糸を係止することが好ましい。この場合、釣糸に対する当接部の接触領域が低減するため、釣糸が傷つくのを一層抑制することができる。これと共に、釣糸に対する当接部の摩擦係数が増加するため、釣糸を確実に係止することができる。
【0011】
このとき、凸条は、胴部の径方向に延在することが好ましい。この場合、糸止め部材で釣糸を係止したとき、凸条の延在方向と釣糸の延在方向とが互いに交差(ほぼ線接触)するため、釣糸に対する当接部の接触領域が好適に低減することとなる。
【0012】
ここで、当接部は、第1の当接部及び第2の当接部からなり、第2の当接部において隣接する凸条の間隔は、第1の当接部において隣接する凸条の間隔よりも広いことが好ましい。この場合、例えば、釣糸が細い場合には、目の細かい第1の当接部の凸条によってその釣糸を確実に係止できる一方、釣糸が太い場合には、目の粗い第2の当接部の凸条によってその釣糸を確実に係止できる。すなわち、釣糸の径の大小に柔軟に対応することが可能となる。
【0013】
また、凸条の高さは、胴部の径方向の内側に行くに従って高くなることが好ましい。この場合、例えば、フランジ部の外側の側面と凸条との間で挟まれ掛止された釣糸を径方向内側に移動させることで、該釣糸を一層強く挟み込むことができる。すなわち、釣糸を係止する係止力を調整することができる。
【0014】
また、糸止め部材は、釣糸に関する情報を表示する表示部を有することが好ましい。この場合、釣糸を釣り現場で選別する際の容易性や利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、釣糸を傷つけずに確実に係止することができる。これと共に、釣糸の取扱い性を向上することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0017】
まず、本発明の第1実施形態に係るスプールについて説明する。
【0018】
図1は本発明の第1実施形態に係るスプールを示す斜視図、図2は図1のスプールの正面図、図3は図1のスプールの平面図、図4は図1のスプールの背面図である。図1〜4に示すように、本実施形態のスプール10は、釣糸L(図16参照)を巻回するためのものである。釣糸Lとしては、その太さや強さは限定されず種々の糸状を呈するものが用いられる。
【0019】
このスプール10は、釣糸Lを巻き付ける本体20と、この本体20の前側に取り付けられ釣糸Lを係止する糸止め部材40と、を備えている。
【0020】
図5は図1のスプールにおける本体の前側を示す斜視図、図6は図1のスプールにおける本体の後側を示す斜視図、図7は図5のVII−VII線に沿っての断面図、図8は図5のVIII−VIII線に沿っての断面図である。図5〜8に示すように、本体20は、例えば樹脂を成形してなる樹脂成形品であり、ここでは、巻回される釣糸Lの視認性の点で好ましいとして、透明樹脂により形成されている。この本体20は、胴部21とフランジ部22とを有している。
【0021】
胴部21は、円筒状を呈している。具体的には、胴部21は、大径部23と小径部24とを有する2重円筒構造とされている。大径部23は、図7,8に示すように、その外周面23aに例えば整列巻きで釣糸Lが巻回される。小径部24は、その軸線方向の長さが大径部23よりも短くされ、大径部23の筒孔23h内において軸線方向の中央に同軸で配設されている。この小径部24の内周面24bにおいて後端部には、糸止め部材40を係止するための係止溝25が、周方向に沿う4等配の位置に形成されている。
【0022】
なお、図5,6に示すように、小径部24の内周面24bには、軸線方向に延在する凹部26が、対向するように一対形成されている。この凹部26は、本体20を回転させて釣糸Lを外周面23aに巻回する際に、小径部24の筒孔24hに挿通されるシャフト(巻回用治具)の回転止めとして機能するものである。
【0023】
これら大径部23及び小径部24は、図7に示すように、それぞれの後端部が円環板状の連結部27で互いに連結され連続されている。連結部27は、大径部23の後端部に連続し、径方向内側に向かって前側に傾斜するように延び、小径部24の後端部に連続している。また、大径部23の内周面23bと小径部24の外周面24aとの間には、これらを互いに連結するリブ28が、周方向に沿う8等配の位置に設けられている。
【0024】
フランジ部22は、所定の厚さを有する円環状を呈している。このフランジ部22は、胴部21の軸線方向の両端部に、径方向外側に突出するようにそれぞれ形成されている。各フランジ部22の外周面22aにおける周方向の同位置には、径方向外側に開口する溝部29がそれぞれ形成されている。
【0025】
溝部29は、フランジ部22の外周面22a側を矩形状に切り欠くように形成されており、フランジ部22の両側面22c,22dに連通している。また、溝部29は、巻回された釣糸Lがフランジ部22に納まるような深さ、つまり、軸線方向視において巻回される釣糸Lが露出しない深さとなっている
【0026】
この溝部29は、図5に示すように、周方向に複数形成されている。ここでの溝部29は、樹脂成形の容易化のために好ましいとして、互いに対向するように1対形成されている。そして、この溝部29にあっては、その内部に釣糸Lの先端側を通し、該釣糸Lを外側に引き出すと共に、その縁29eに釣糸Lを引っ掛ける(図18参照)。これにより、フランジ部22の周方向長さを基準にして(ここでは、フランジ部22の周方向長さの1/2単位で)、釣糸Lを外側に引き出すことが可能とされる。
【0027】
また、前側のフランジ部22Fにおける外側(前側)の側面22cには、係合溝30が形成されている。係合溝30は、糸止め部材40と周方向に係合するためのものである。この係合溝30は、具体的には、側面22cの径方向内側の端部において周方向に沿う4等配の位置に形成されている。ここでの係合溝30は、上記の係止溝25に対し周方向の同位置に形成されている。
【0028】
図9は図1のスプールにおける糸止め部材の前側を示す斜視図、図10は図1のスプールにおける糸止め部材の後側を示す斜視図、図11は図9のXI−XI線に沿っての断面図、図12は図9のXII−XII線に沿っての断面図である。図11に示すように、糸止め部材40は、円板状の本体部41と、本体部41の後面41bに設けられ本体部41に同軸の円筒部42と、を含んで構成されている。
【0029】
本体部41は、その外径が胴部21の大径部23の内径よりも僅かに小さくされている。ここでは、大径部23の内径がφ38.2mmであるのに対し、本体部41の外径が37.8mmとされている。この本体部41の前面41aの外縁部には、該外縁部に沿って延在し且つ前方に凸の山型形状を呈する環状凸部43が設けられている。
【0030】
また、図9に示すように、本体部41の前面41aの一部には、釣糸Lに関する情報、商品名、使用説明等の様々な文字や図形等を表示する表示部44が設けられている。ここでは、表示部44として、ラベルが接着剤等で貼付されている。
【0031】
円筒部42は、図12に示すように、その外径が胴部21の小径部24の内径よりも僅かに小さくされている。ここでは、小径部24の内径がφ20mmであるのに対し、円筒部42の外径がφ19.8mmとされている。この円筒部42の後端部には、胴部21の係止溝25に係止するものとして、径方向外側に突出する鉤状の係止爪45が設けられている。この係止爪45は、周方向に沿う4等配の位置に形成されている。
【0032】
また、本体部41において係止爪45に対応する位置には、本体部41の前面41a及び後面41bに貫通するスリット46が形成されている。このスリット46により、係止爪45を係止溝25に係止する際、本体部41の剛性が適度なものとされる。つまり、係止爪45を係止溝25に係止させ易くなっている。
【0033】
また、本実施形態の糸止め部材40は、フランジ部22Fの側面22cに当接する板状の当接部47を有している。当接部47は、本体部41の環状凸部43に連続し、且つ本体部41よりも径方向外側に突出するように設けられている。すなわち、当接部47にあっては、糸止め部材40を本体20に取り付けた状態(以下、「取付状態」という)において、その先端側がフランジ部22Fの側面22cに乗り上げるよう構成されている(図17参照)。
【0034】
この当接部47は、図9,10に示すように、本体部41の前面41aにおいて周方向に沿う4等配の位置に設けられている。ここでの当接部47は、上記の係止爪45に対し周方向の同位置に設けられている。また、図10,12に示すように、当接部47における環状凸部43側には、係合溝30と係合するためのものとして、後側に突出する係合凸部48が設けられている。
【0035】
この当接部47の後面(当接する側の面)47bには、径方向に沿って延在し且つ後方に凸の凸条49が複数形成されている。具体的には、図10,13に示すように、当接部47のうち片側の当接部(第2の当接部)47Lでは、凸条49Lの断面が櫛歯状となっている。一方、図10,14に示すように、当接部47のうち片側の当接部(第1の当接部)47Rでは、凸条49Rの断面がのこぎり歯状となっている。つまり、図13,14に示すように、隣接する凸条49L,49Lの間隔A1は、隣接する凸条49R,49Rの間隔A2よりも広くなっている。また、凸条49の高さは、径方向内側に行くに従って高くなっている。
【0036】
この糸止め部材40にあっては、図15〜17に示すように、取付状態において、その円筒部42が胴部21の小径部24の筒孔24hに前側から内挿されている。そして、その本体部41の後面41bが、小径部24の前端面24cに当接されている。併せて、図17に示すように、小径部24の係止溝25に係止爪45が係止されると共に、フランジ部22Fの係合溝30に係合凸部48が係合されている。これにより、糸止め部材40は、本体20に対して周方向に位置決めされると共に、胴部21の大径部23の筒孔23hを塞ぐように胴部21に対して着脱可能に取り付けられる。そして、当接部47の凸条49が、フランジ部22Fの側面22cに当接されることになる。
【0037】
以上に説明したスプール10を用いて釣糸Lの糸止めを行う場合、図18に示すように、まず、本体20の外周面23aに巻回された釣糸Lの先端側を、溝部29内に通して外部に引き出す。これに併せて、溝部29の縁29eに釣糸Lを引っ掛けることで、釣糸Lにテンション(張力)を与え、釣糸Lを張った状態とする。このとき、引き出された釣糸Lの長さ(以下、「引出し長さ」という)を所望な長さとすべく、一対の溝部29,29のうちの一方が適宜選択されると共に、引き出し長さがフランジ部22Fの周方向長さの1/2単位で調整される。
【0038】
続いて、この状態で、フランジ部22Fの側面22cと、糸止め部材40における当接部47R,47Rの凸条49R,49Rのそれぞれとの間に、引き出した釣糸Lを進入させる。これにより、側面22cと凸条49Rとの間でもって、釣糸Lが挟み込まれて掛止される。つまり、糸止め部材40と本体20との圧着、及び当接部47Rの剛性によって、凸条49R,49Rが釣糸Lを側面22cに付勢することとなる。その結果、釣糸Lが確実に係止される。
【0039】
従って、本実施形態によれば、釣糸Lを係止するに際し釣糸Lを屈曲させる必要が無く、よって、釣糸Lの表面に凹凸が形成されたり、釣糸Lに係止痕が残ったり、糸撚れが生じたりするのを防止することができる。その結果、釣糸Lを傷つけずに確実に係止することが可能となる。ひいては、釣糸Lの取扱い性を向上できると共に、水中に投入された釣糸Lの「あたり」(魚信)に対する感度が高められる。
【0040】
また、本実施形態では、上述したように、糸止め部材40が、胴部21の大径部23の筒孔23hを塞ぐように胴部21に着脱可能に取り付けられている。よって、糸止め部材40を胴部21に着脱可能に取り付けるだけで釣糸Lが係止可能となり、釣糸Lを簡易に係止することができる。
【0041】
また、本実施形態では、上述したように、フランジ部22Fに溝部29が周方向に複数形成されている。そのため、フランジ部22Fを周方向に分けた周方向長さ(ここでは、フランジ部22Fの周方向長さの1/2)を基準にして、引出し長さを調整することができる。よって、上記のように、複数の溝部29のうちの適宜選択された一の溝部29を通じて釣糸を引き出すことで、引出し長さを所望な一定長さにすることが可能となる。その結果、釣糸Lの取扱い性を向上することができる。
【0042】
ここで、通常、釣糸Lが太い場合、釣糸L自体の弾性力が高くなることから、釣糸Lを係止するのが困難になる。この点、本実施形態では、上述したように、糸止め部材40は、当接部47を複数有している。よって、複数の当接部47とフランジ部22Fの側面22cとの間でもって釣糸Lが挟まれ掛止されるため、釣糸Lが太くてその弾性力が高い場合でも、釣糸Lを確実に係止することができる。加えて、釣糸Lが太い場合には、従来、別途に糸止め機構が必要であったが、本実施形態では、前述のように太い釣糸Lをも確実に係止できるため、パーツ点数を少なくすることが可能となる。
【0043】
また、本実施形態では、上述したように、当接部47の後面47bには、凸条49が複数設けられている。そして、糸止め部材40は、この凸条49とフランジ部22Fの側面22cとの間で釣糸Lを係止する。よって、釣糸Lを係止する際、釣糸Lに対する当接部47の接触領域が低減するため、釣糸Lが傷つくのを一層抑制できる。これと共に、釣糸Lに対する当接部47の摩擦係数が増加するため、釣糸Lを確実に係止することができる。
【0044】
また、本実施形態では、上述したように、凸条49が胴部21の径方向に延在している。よって、釣糸Lを係止したとき、凸条49の延在方向と釣糸Lの延在方向とが互いに交差(ほぼ線接触)することから、釣糸Lに対する当接部47の接触領域が一層低減するため、釣糸Lが傷つくのをより一層抑制することができる。
【0045】
また、本実施形態では、上述したように、当接部47Lにおいて隣接する凸条49L,49Lの間隔A1が、当接部47Rにおいて隣接する凸条49R,49Rの間隔A2よりも広くなっている。よって、釣糸Lが細い場合には、目の細かい凸条49Rによってその釣糸Lを係止できる一方、釣糸Lが太い場合には、目の粗い凸条49Lによってその釣糸Lを係止できる。すなわち、釣糸Lの径の大小に柔軟に対応することが可能となる。
【0046】
また、本実施形態では、上述したように、凸条49の高さが、径方向の内側に行くに従って高くなっている。よって、例えば、フランジ部22Fの側面22cと凸条49との間で挟み込まれ掛止された釣糸Lを径方向内側に移動させることで、釣糸Lを一層強く挟み込むことができる。一方、掛止された釣糸Lを径方向外側に移動させることで、釣糸Lを比較的弱い力で挟み込むことができる。すなわち、釣糸Lを係止する係止力を調整することができる。
【0047】
また、本実施形態では、上述したように、糸止め部材40が表示部44を有している。そのため、釣糸Lを釣り現場で選別する際における容易性や利便性を向上することができる。また、糸止め部材40が、本体20の大径部23の筒孔23hを塞ぐような蓋状を呈していることから、表示部44が特に視認され易いものとなる。なお、複数のスプール10を連結させずにそれぞれ単独で所持する際(例えば、磯釣りの際)には、糸止め部材40における表示部44が一層視認し易くなることから、かかる効果は顕著である。
【0048】
ちなみに、本実施形態では、フランジ部22に形成された溝部29を、スプール2に釣糸Lを巻回する際、釣糸Lの糸巻(不図示)側を通すための溝部として利用することも可能である。
【0049】
次に、本発明の第2実施形態に係るスプールついて説明する。なお、以下の説明においては、上記実施形態と異なる点について主に説明する。
【0050】
図19は本発明の第2実施形態に係るスプールの前側を示す斜視図、図20は図19のXX−XX線に沿っての断面図である。図19に示すように、スプール50は、釣糸Lを巻き付ける本体60と、この本体60の前側に取り付けられ釣糸Lを係止する糸止め部材80と、を備えている。
【0051】
図20に示すように、本体60は、胴部61とフランジ部22とを有している。胴部61は、円筒状を呈し、その外周面61aに例えば整列巻きで釣糸Lが巻回される。胴部61の内周面61bにおいて軸線方向の中央には、糸止め部材80を係止するためのものとして、径方向内側に凸の環状凸部62が設けられている。
【0052】
フランジ部22Fの外側(前側)の側面22cには、糸止め部材80の当接部83(後述)が当接するためのものとして、前側に隆起する隆起部64が設けられている。この隆起部64は、側面22cにおいて周方向に沿う4等配の位置に配設されている。
【0053】
糸止め部材80は、円板状の本体部81と、本体部81の後面に設けられ本体部81と同軸の円筒部82と、フランジ部22Fの側面22cに当接する板状の当接部83と、を含んで構成されている。
【0054】
本体部81の前面のほぼ全域には、上記表示部44と同様な表示部88(図19参照)が設けられている。本体部81の後面には、環状凸部62に係止するためのものとして、後方に突出する爪部84が設けられている。爪部84は、後面において周方向に沿う4等配の位置に配設されている。また、これらの爪部84は、円筒部82の内周面に連続するように構成されており、その先端部が径方向外側に突出するような鉤状となっている。当接部83の後面(当接する側の面)には、径方向に沿って延在し且つ後方に凸の凸条85が複数形成されている。
【0055】
この糸止め部材80にあっては、取付状態において、その円筒部82が胴部61の筒孔61hに前側から内挿されている。そして、その円筒部82の後端面82cが、環状凸部62に当接されている。これに併せて、爪部84が環状凸部62に係止されると共に、当接部83の凸条85がフランジ部22Fの側面22cの隆起部64に当接される。これにより、糸止め部材80が、本体60に対して周方向に位置決めされて着脱可能に取り付けられることになる。
【0056】
以上に説明したスプール50を用いて釣糸Lの糸止めを行う場合、図21に示すように、上記スプール10と同様に、本体60の外周面61aに巻回された釣糸Lの先端側を、溝部29内に通して外部に引き出す。これに併せて、溝部29の縁29eに釣糸Lを引っ掛けることで、釣糸Lにテンションを与え、釣糸Lを張った状態とする。この状態で、フランジ部22Fの側面22cと、当接部83,83の凸条85,85のそれぞれとの間に、引き出された釣糸Lを進入させる。これにより、側面22cと凸条85との間でもって、釣糸Lが挟み込まれて掛止され、釣糸Lが確実に係止されることとなる。
【0057】
従って、本実施形態においても、上記実施形態と同様な効果、すなわち、釣糸Lを傷つけずに確実に係止することができるという効果を奏する。
【0058】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0059】
例えば、上記実施形態では、凸条49,85が径方向に沿って延在しているが、径方向と直交(交差)する方向に沿って延在してもよい。上記実施形態のように凸条が径方向に延在すると、上述したように、釣糸Lに対する当接部の接触領域が一層低減し、釣糸Lが傷つくのがより一層抑制される。一方、凸条が径方向と直交する方向に延在すると、釣糸Lが一層確実に係止される。
【0060】
また、上記第1実施形態では、糸止め部材40の本体部41における前面41aの一部に表示部44を設けたが、前面41aの全域に拡がるように表示部を設けてもよい。また、上記実施形態では、当接部47,83を周方向に沿う4等配の位置に設けたが、当接部は、1つであってもよく、2又は3つであってもよく、5つ以上であっても勿論よい。
【0061】
また、上記実施形態では、フランジ部22の溝部29を一対形成したが、溝部は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。溝部が複数形成されている場合、釣糸Lを通ずる溝部は、引き出すべく釣糸Lの長さに応じて適宜選択される。
【0062】
また、上記第1実施形態では、当接部47R,47Rの凸条49R,49Rと、フランジ部22Fの側面22cとの間で釣糸Lを挟み掛止したが、例えば釣糸Lが太い場合には、当接部47L,47Lの凸条49L,49Lと、側面22cとの間で釣糸Lを挟み掛止してもよい。また、1つの当接部47の凸条49と側面22cとの間のみで釣糸Lを挟み掛止してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1実施形態に係るスプールを示す斜視図である。
【図2】図1のスプールの正面図である。
【図3】図1のスプールの平面図である。
【図4】図1のスプールの背面図である。
【図5】図1のスプールにおける本体の前側を示す斜視図である。
【図6】図1のスプールにおける本体の後側を示す斜視図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿っての断面図である。
【図8】図5のVIII−VIII線に沿っての断面図である。
【図9】図1のスプールにおける糸止め部材の前側を示す斜視図である。
【図10】図1のスプールにおける糸止め部材の後側を示す斜視図である。
【図11】図9のXI−XI線に沿っての断面図である。
【図12】図9のXII−XII線に沿っての断面図である。
【図13】図10のXIII−XIII線に沿っての断面図である。
【図14】図10のXIV−XIV線に沿っての断面図である。
【図15】取付状態の説明図である。
【図16】図2のXVI−XVI線に沿っての断面図である。
【図17】図2のXVII−XVII線に沿っての断面図である。
【図18】図1のスプールを用いて釣糸の糸止めを行う場合の説明図である。
【図19】本発明の第2実施形態に係るスプールの前側を示す斜視図である。
【図20】図19のXX−XX線に沿っての断面図である。
【図21】図19のスプールを用いて釣糸の糸止めを行う場合の説明図である。
【符号の説明】
【0064】
10,50…スプール、20,60…本体、21,61…胴部、22,22F…フランジ部、22c…フランジ部の外側の側面、23a,61a…外周面、23h,61h…筒孔、29…溝部、40,80…糸止め部材、44,88…表示部、47,83…当接部、47b…後面(当接する側の面)、47L…当接部(第2の当接部)、47R…当接部(第1の当接部)、49,49L,49R,85…凸条、L…釣糸。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の胴部と前記胴部の軸線方向の端部に設けられたフランジ部とを有する本体を具備し、前記胴部の外周面に釣糸が巻回されるスプールであって、
前記本体に取り付けられ、前記釣糸を係止する糸止め部材を備え、
前記フランジ部には、該フランジ部の両側面に連通し、前記釣糸を通して外側に引き出すと共に前記釣糸を引っ掛けるための溝部が形成されており、
前記糸止め部材は、前記フランジ部の外側の側面に当接する当接部を有し、引き出された前記釣糸を前記外側の側面と前記当接部との間で係止することを特徴とするスプール。
【請求項2】
前記糸止め部材は、前記胴部の筒孔を塞ぐように前記胴部に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のスプール。
【請求項3】
前記フランジ部には、前記溝部が周方向に複数形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のスプール。
【請求項4】
前記糸止め部材は、前記当接部を複数有することを特徴とする請求項1〜3何れか一項記載のスプール
【請求項5】
前記当接部の当接する側の面には、所定方向に延在する凸条が複数設けられており、
前記糸止め部材は、前記フランジ部の前記外側の側面と前記凸条との間で前記釣糸を係止することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項記載のスプール。
【請求項6】
前記凸条は、前記胴部の径方向に延在することを特徴とする請求項5記載のスプール。
【請求項7】
前記当接部は、第1の当接部及び第2の当接部からなり、
前記第2の当接部において隣接する前記凸条の間隔は、前記第1の当接部において隣接する前記凸条の間隔よりも広いことを特徴とする請求項5又は6記載のスプール。
【請求項8】
前記凸条の高さは、前記胴部の径方向の内側に行くに従って高くなることを特徴とする請求項5〜7の何れか一項記載のスプール。
【請求項9】
前記糸止め部材は、前記釣糸に関する情報を表示する表示部を有することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項記載のスプール。
【請求項1】
筒状の胴部と前記胴部の軸線方向の端部に設けられたフランジ部とを有する本体を具備し、前記胴部の外周面に釣糸が巻回されるスプールであって、
前記本体に取り付けられ、前記釣糸を係止する糸止め部材を備え、
前記フランジ部には、該フランジ部の両側面に連通し、前記釣糸を通して外側に引き出すと共に前記釣糸を引っ掛けるための溝部が形成されており、
前記糸止め部材は、前記フランジ部の外側の側面に当接する当接部を有し、引き出された前記釣糸を前記外側の側面と前記当接部との間で係止することを特徴とするスプール。
【請求項2】
前記糸止め部材は、前記胴部の筒孔を塞ぐように前記胴部に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のスプール。
【請求項3】
前記フランジ部には、前記溝部が周方向に複数形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のスプール。
【請求項4】
前記糸止め部材は、前記当接部を複数有することを特徴とする請求項1〜3何れか一項記載のスプール
【請求項5】
前記当接部の当接する側の面には、所定方向に延在する凸条が複数設けられており、
前記糸止め部材は、前記フランジ部の前記外側の側面と前記凸条との間で前記釣糸を係止することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項記載のスプール。
【請求項6】
前記凸条は、前記胴部の径方向に延在することを特徴とする請求項5記載のスプール。
【請求項7】
前記当接部は、第1の当接部及び第2の当接部からなり、
前記第2の当接部において隣接する前記凸条の間隔は、前記第1の当接部において隣接する前記凸条の間隔よりも広いことを特徴とする請求項5又は6記載のスプール。
【請求項8】
前記凸条の高さは、前記胴部の径方向の内側に行くに従って高くなることを特徴とする請求項5〜7の何れか一項記載のスプール。
【請求項9】
前記糸止め部材は、前記釣糸に関する情報を表示する表示部を有することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項記載のスプール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2009−278904(P2009−278904A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−133475(P2008−133475)
【出願日】平成20年5月21日(2008.5.21)
【出願人】(000001100)株式会社クレハ (477)
【出願人】(501346836)有限会社ムーヴ (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月21日(2008.5.21)
【出願人】(000001100)株式会社クレハ (477)
【出願人】(501346836)有限会社ムーヴ (2)
【Fターム(参考)】
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