説明

スポーツマン及び子供のためのトレーニング装置

本実施形態は、人間の体力養成に関し、特に、ボクサー用のトレーニング装置、または、子供の身体能力を発達させるための玩具に関する。トレーニング装置の機能性を拡張させるとともに、使用状態を向上させることを目的として、ボクサー用のトレーニング装置は与えられ、前記装置は、可撓性ひもから成る手段により、スポーツマンの体に固定可能な機構に連結されたパンチ吸収ユニットを含む。前記パンチ吸収ユニットは、例えば、ダブルリン(dublerin)で二重に設けられた皮製のボール、梨、又はかぼちゃ状として構成されるとともに、そこに縫い付けられてコントラストを有するように塗装された挿入部、及び、緩衝充填材が充填されたその空洞をひもで締めるための切り込み及び複数の孔部で構成される。前記空洞には、液体及び/又は重りを内包する密封室も配置されている。密封室は、パンチ吸収ユニットの本体に固定された付加的な皮製の帯を貫通する合成ロープから成る手段により、ねじれたゴム製ロープ形状として構成される可撓性ひもに堅く連結されている。ゴム製ロープの最上端は、スポーツマンの体に固定可能な機構に長さ調整可能に連結され、前記機構は、固定具を有する皮製ベルトとして設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人間の体力養成に関し、特に、ボクサー用のトレーニング装置、または、子供の身体能力を発達させるための玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
格闘技をするスポーツマンのためのトレーニング装置が知られており(ソビエト社会主義共和国連邦発明者証SU1500325A)、これらは、接近戦を模擬したボクサーのトレーニングも目的としている。この装置は、固定された支持部から可撓性ひも手段により吊るされ、パンチを吸収するマネキン形状の手段と、その駆動部とを含んでいる。可撓性ひもは、ばねで留められたリンクを含んでヒンジで連結されたアーム手段によりマネキン本体に接続されている。駆動部は、スポーツマンの前部に連結される弾性部材(ゴムベルト)として使用され、スポーツマンの体に固定可能な機構を有している。弾性部材をマネキン本体に固定する位置は、その腰部領域に配置された緩衝位置よりも低い位置に配置されている。マネキンの上部は、その下部よりも重くなっている。スポーツマンが移動すると、スポーツマンと一緒にマネキンも移動する。マネキンの動作は、禁じられた頭部の動作を模擬しており、スポーツマンは実際の練習でまゆのけがに苦しめられていた。
【0003】
しかしながら、マネキンは、固定された支持部に連結されていたので、このトレーニング装置は、機能性がほとんどなく、使用に際して十分に便利でなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、その設計上の特徴が機能性を拡張させるとともに、その寸法を減少させ、使用に際してより便利な、ボクサーをトレーニングする、または、子供の身体能力を発達させるための装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的は、スポーツマン及び子供をトレーニングするための装置手段によって達成され、前記装置はパンチ吸収手段を含み、前記パンチ吸収手段は、例えば、ダブルリン(dublerin)で二重に設けられた皮製のボール、梨、又はかぼちゃ状として構成されるとともに、コントラストを有するように塗装された挿入部がその表面に縫い付けられ、緩衝充填材が充填された空洞をひもで締めるための切り込み及び複数の孔部から構成され、液体及び/又は重りを内包する密封室が前記空洞内に配置され、前記室は、前記パンチ吸収ユニットの本体に固定された皮製の帯(stripe)を貫通する合成ロープにより、ねじれたゴム製ロープ形状の可撓性ひもに堅く固定され、前記可撓性ひもの最上端は、スポーツマンの体に固定可能な機構に長さ調整可能に連結され、前記機構は、固定具を有する皮製ベルトとして設けられたことを特徴とする。
【0006】
その設計上の特徴が接近戦のみを模擬した状態を作り出す最も近い従来技術とは対照的に、本発明は、可撓性の連結器(へその緒型)から成る手段によりスポーツマンの体から自由に懸垂されて釣り合いのとれたパンチ吸収ユニットとして構成される装置を提供し、前記スポーツマンは、提案する装置とともに自由に移動可能であり、これにより、接近戦の状態だけでなく、動く対戦相手との本当の戦いの状態が作り出される。同時に、スポーツマンが前記装置とともに自由に移動することができるため、その使用の容易性がもたらされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本装置は、例えば、ダブルリン(dublerin)で二重に設けられ、ボールの空洞をひもで締めるための切り込み及び複数の孔部3を備えた皮製のボール1のように、別体で構成されていてもよいパンチ吸収ユニットを含んでいる。コントラストを有するように塗装された挿入部4がボールの表面に縫い付けられている。ボールの空洞は、緩衝充填材5で満たされ、空洞内に設けられて液体または重り7を内包する密封室6を備えている。室6は、合成ロープ8により、「お下げ髪(pigtailed)状の」ゴム製ロープ9に連結されている。ゴムロープ9は、例えば彼/彼女の頭部であるスポーツマンの体に固定可能な機構に繋がった可撓性ひもを含んでいる。前述の機構は、ロープ9の長さを調整するための固定具11及び結び目12を有するベルト10として設けられている。
【0008】
ここで提案する本装置を用いたトレーニングに際しては、例えば、スポーツマンの体重に応じたボールのパンチ吸収ユニットが選択される。皮製ベルト10は、固定具11から成る手段により、スポーツマンの頭部に固定され、ゴム製ロープ9の結び目12との長さを調整することにより、ボールは、所望の高さに配置される。
【0009】
ボールがパンチされると、パンチされた方向に応じて、ボールは様々な方向に移動する。釣り合い重りにより、ボールは初期位置に戻され、その後は慣性により移動して対戦相手による様々な異なる攻撃を模擬する。明るいコントラストの挿入部が、装飾的な要素としてだけでなく、視覚コントラストも引き起こすように設けられている。同時に、スポーツマンが本装置とともに自由に移動可能なので、スポーツマンにとって都合の良いどんな場所であろうともトレーニングを行うことが可能である。
【0010】
「モレキュラ(Molecula)」装置を用いたトレーニングを行うことは、反応、調整、特定のグループの筋肉、及び周辺視野の発達や、ストレス対処に対して有益である。同時に、それはいくつかのトレーニング装置を置き換え、それを実践するのに特別な身体的訓練を必要としない。本装置は、いかなるときも、いかなる場所でも、及び、能力を向上させる又は単により健康になることを望むいかなる者にも実践されることができる。
【産業上の利用可能性】
【0011】
いずれの実施例に係る発明も、本過程及び一般的な手段を用いることにより、産業上実施されることができる。
提案した装置は、高価ではなくかつ多機能であり、製作が容易かつ使用に際して便利である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明は、スポーツマン及び子供をトレーニングするための「Molecula」装置の全体を示す添付の図1を参照して、提案する装置の構成及び作用の詳細な説明により説明される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スポーツマン又は子供をトレーニングするための「モレキュラ(Molecula)」装置であって、前記装置は、スポーツマン又は子供の体に固定可能な手段を含み、その手段にはパンチ吸収ユニットが連結され、前記パンチ吸収ユニットは、例えば、皮又は強い素材で作られたボール、梨、又はかぼちゃ状として構成されるとともに、緩衝充填材が配置された空洞を閉じるための孔部を備える装置において、
液体及び/又は重りを内包する密封室が、前記パンチ吸収ユニットの前記空洞内に配置され、前記室は、前記パンチ吸収ユニットの本体に固定された付加的な皮製の帯を貫通する連結手段により、可撓性ひもに堅く固定され、前記可撓性ひもの最上端は、スポーツマンの体に固定可能な前記手段に対し、長さ調整可能に連結されたことを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスポーツマン又は子供をトレーニングするための「モレキュラ」装置において、前記密封室は、合成ゴムロープから成る手段により、前記可撓性ひもに連結されていることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1に記載のスポーツマン又は子供をトレーニングするための「モレキュラ」装置において、スポーツマンの体に固定可能な前記手段は、固定具を有する皮製ベルトとして構成されることを特徴とする装置。

【図1】
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【公表番号】特表2010−501244(P2010−501244A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−525527(P2009−525527)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【国際出願番号】PCT/UA2007/000043
【国際公開番号】WO2008/024087
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(509017491)
【出願人】(509017206)
【Fターム(参考)】