説明

スルホニルイミド酸銀の製造方法

【課題】有機合成触媒として有用なスルホニルイミド酸銀を工業的に容易に効率良く製造できるスルホニルイミド酸銀の製造方法を提供すること。
【解決手段】M[N(Rf1SO2)(Rf2SO2)]x [式中、Rf1及びRf2は、同じかまたは異なり、炭素原子数1から12までの直鎖状または分岐状のペルフルオロアルキル基、フルオロアルキル基、フルオロアルケニル基、またはフルオロアリル基のいずれかを表し、Mは、Hまたは元素周期表第Ia族のアルカリ金属のうち、Li、Na、K、Cs、および第IIa族のアルカリ土類金属のうち、Mg、Ca、Sr、Baを表す。また、xは自然数うち1、2を表す。]で示されるスルホニルイミド化合物と、無機銀化合物とを、フッ化水素酸液中で反応、あるいは水溶液中で反応させた溶液とフッ化水素酸液とを混合することにより、AgN(Rf1SO2)(Rf2SO2)で示されるスルホニルイミド酸銀を製造することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スルホニルイミド酸銀の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特表2002−531648号公報
【特許文献2】WO99/40124号公報
【特許文献3】特表2003−192661号公報
【0003】
スルホニルイミド酸銀をはじめとしたスルホニルイミド化合物は、慣用的にルイス酸により触媒される反応に特に有効な触媒であり、ルイス酸を触媒とするか又はルイス酸が仲介とする多数の化学変換に利用できる。例えば、芳香族化合物のアシル化やアルキル化といったフリーデル・クラフト反応で使用するのに適しており、芳香族化合物のスルホニル化にも使用できる。また、多様な酸化状態をとることができるので、酸化及び還元の化学変換で利用できる。化学変換としては、異性化反応、カップリング反応、デカップリング、縮合、重合、オリゴマー化、二量化、付加、脱離、付加/脱離、水和、脱水、水素化、脱水素、ハロゲン化、スルホン化及びニトロ化が挙げられる。
【0004】
触媒だけでなく、イオン導電性材料を構成する物質としても、例えば、非水電解質二次電池は、従来の鉛電池やニッケルーカドミウム電池に変わる高容量型の電池として近年開発が進んできており、その電解質として有望であり、近年の電子機器の小型、軽量化に伴う移動用電源の需要においては更なるサイクル寿命の向上が望まれており、サイクル性を向上させる手段として電解液中に塩類を含有させる添加剤としても有望である。また、ポリマー材料用帯電防止剤やエレクトロクロミック素子としても有用な物質である。
【0005】
また、近年、開発、商品化が目覚しいプラズマディスプレイは、原理的にも明らかなように、プラズマ放電の際に近赤外線が発生し、この近赤外線の波長が、家電用電子機器のリモートコントロールシステムが使用する近赤外線の波長と近似するため、プラズマディスプレイの近傍にこれらの電子機器がある場合に、その誤動作を誘発することが問題となっている。
【0006】
そこで、近赤外線波長領域の光を吸収して遮蔽するフィルターを利用することが提案されていて、このような近赤外線吸収フィルター中に配合される近赤外線領域の波長を吸収する色素としてイモニウム系色素が好適であり、通常はアニオンが6フッ化アンチモン酸アニオンのものが使用されているが、これに代わるアニオンとしてスルホニルイミド酸アニオンはアンチモンを含まないため環境に対する負荷の小さい近赤外線吸収色素を提供するのに好適である。有機合成反応における触媒作用として、各種酸の銀化合物は酸化剤あるいは塩交換材料として有用であることは一般に知られており、イモニウム系色素を合成するプロセスにおいても、酸化反応と塩交換反応を伴う場合、スルホニルイミド酸の銀化合物があれば工程を減らすことが可能であり、かつ容易に合成することができる。
【0007】
スルホニルイミド酸銀の製造方法は、一般的に、スルホニルイミド酸を水と混合したところに、炭酸銀を添加することによって銀塩に転化することにより得られた水溶液を、乾燥工程を経て目的のスルホニルイミド酸銀を単体として得ることができる。例えば、特許文献1、2には、炭酸銀とスルホニルイミド酸とを水溶液中で反応させ、ろ過後に乾燥させる技術が記載されている。
【0008】
しかし、このように水を溶媒として用いて溶媒から濃縮乾固させて結晶を得る方法では、乾燥では除去できない金属不純物やイオン性不純物が残存してしまう。結果として、例えば、これを非水溶媒中に溶解して電池の電解液とする場合には、残存した不純物が電池性能に悪影響を及ぼすことが懸念される。非水溶媒などに再溶解させて濾過などにより不純物を除去することも可能だが、乾燥は、一般に、送風乾燥、噴霧乾燥又は減圧乾燥などの方法が用いられているが、再度、濃縮乾固させて結晶を得るとなると乾燥除去工程が製造のコストの上昇の一因にもなる。
【0009】
他方、非水溶媒中で反応させる技術として特許文献3には、(R−SOX−Hで示される酸をアルカリ金属化合物と非水溶媒中で混合し、それを中和することを含む、(R−SOX−Mで示されるアルカリ金属塩の製造方法が記載されている。ここで、「Rfは、各々独立に、炭素数が1〜12個の直鎖もしくは枝分かれのフッ素化されたアルキル基であり、Xは酸素、窒素又は炭素であり、Xが酸素であるときにはnは1であり、Xが窒素であるときにはnは2であり、Xが炭素であるときにはnは3である。また、非水溶媒としては、非水溶媒としては、メタノール、エタノールなどのアルコール類や、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチルなどの炭酸エステル類が挙げられる。中和後に、目的とするアルカリ金属塩化合物の溶液から溶媒を除去して、アルカリ金属塩化合物を単離する場合には、フッ素イオンや硫酸イオンなどの塩類を殆ど溶解せずかつ目的のアルカリ金属塩化合物の溶解度が高い非水溶媒を選択することが望ましい。」と記載されている(段落番号0013−0014)。
すなわち、Agについては全く示唆がない。また、非水溶媒としてフッ化水素系は好ましくないものとしている。さらにこれら有機溶媒を使用する点でも火災などの危険を伴う。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は前記の問題点を解決するためになされたものである。
本発明の目的は、金属不純物やイオン性不純物の残存が極めて少なく、低コストで工業的にも製造可能なスルホニルイミド酸銀の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、前記したような課題を解決すべく鋭意検討した結果、フッ化水素酸液の存在下で反応もしくは晶析することで容易に目的とする結晶を析出させ、スルホニルイミド酸銀を回収できることを見出した。
本発明は、一般式(I) M[N(Rf1SO2)(Rf2SO2)]x (I)
[式中、Rf1及びRf2は、同じかまたは異なり、炭素原子数1から12までの直鎖状または分岐状のペルフルオロアルキル基、フルオロアルキル基、フルオロアルケニル基、またはフルオロアリル基のいずれかを表し、Mは、Hまたは元素周期表第Ia族のアルカリ金属のうち、Li、Na、K、Cs、および第IIa族のアルカリ土類金属のうち、Mg、Ca、Sr、Baを表す。また、xは自然数うち1、2を表す。]で示されるスルホニルイミド化合物と、無機銀化合物とを、フッ化水素酸液中で反応、あるいは水溶液中で反応させた溶液とフッ化水素酸液とを混合することにより、
一般式(II) AgN(Rf1SO2)(Rf2SO2)(II)
[式中、Rf1及びRf2は、一般式(I)と同様の基を表す]で示されるスルホニルイミド酸銀を製造することを特徴とするスルホニルイミド酸銀の製造方法である。
【0012】
前記無機銀化合物は、酸化銀、炭酸銀、フッ化銀、硝酸銀であることが好ましい。
前記フッ化水素酸液の濃度は、20%(重量%)以上であることが好ましい。
前記フッ化水素酸液が、無水フッ化水素酸であることが好ましい。
生成したスルホニルイミド酸銀をフッ化水素酸溶液中から晶析することにより結晶を回収することが好ましい。
スルホニルイミド酸銀を晶析させた後のフッ化水素酸溶液を反応液の一部又は全部として用いることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明のスルホニルイミド酸銀の製造方法によれば、有機合成触媒として有用なスルホニルイミド酸銀を工業的に容易に効率良く製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のスルホニルイミド酸銀の製造方法によれば、スルホニルイミド化合物と、無機銀化合物を、フッ化水素酸液中で反応させることで容易に結晶を得ることができる。
【0015】
スルホニルイミド化合物として好ましいのは、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸およびビストリフルオロメタンスルホニルイミドリチウムである。無機銀化合物は、酸化銀、炭酸銀、フッ化銀、硝酸銀などであるが、好ましくは炭酸銀、酸化銀、フッ化銀である。他の無機銀化合物に比べると、炭酸銀、酸化銀の場合は、溶媒であるフッ化水素酸と反応して、炭酸銀は水と二酸化炭素、酸化銀は水を生成するのみであるので反応系内において余分な元素を含まなく済むため好適であり、フッ化銀の場合は、溶媒であるフッ化水素酸と反応せず容易に溶解することができるため好適である。
【0016】
フッ化水素酸の濃度範囲は20%(重量%)以上であり、好ましくは50%以上および無水フッ化水素酸(すなわち、100%)である。
【0017】
反応において、フッ化水素酸が存在しない系の場合、スルホニルイミド酸銀の水溶液は容易に合成できるが、非常に溶解度が高いため晶析により結晶を得るのは困難である。
【0018】
真空下で脱水または蒸発乾固することで結晶を得ることができるが、溶液中の全ての不純物が含まれるため品質の低下が懸念される。これに対してフッ化水素酸溶液中ではフッ化水素酸の濃度が高くなるにつれてスルホニルイミド酸銀の溶解度が低下するので、高濃度域では反応によって容易に結晶が析出し、低濃度域では晶析によって容易に結晶を析出させることが可能となり、高品位のスルホニルイミド酸銀を得ることができる。特に20%を境として不純物量が著しく少なくなる。
【0019】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0020】
フッ素樹脂製反応容器中でビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸25.5gを無水フッ化水素酸105.2gに溶解した。この溶液に、フッ化銀10.8gを無水フッ化水素酸118.2gに溶解した液を、滴下ロートを用いて攪拌しながら添加したところ、速やかに白色結晶が析出した。
固液分離、乾燥後、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀の白色粉末32.2gが得られた。この結晶中の銀含量を重量分析、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン含量をイオンクロマトグラフにより求めたところ、純度99%以上のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀であった。
【0021】
次に、固液分離した反応液にビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸25.5gを溶解した。この反応液に、フッ化銀10.7gを無水フッ化水素酸80.2gに溶解した液を、滴下ロートを用いて攪拌しながら添加したところ、再び速やかに白色結晶が析出した。固液分離、乾燥後、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀の白色粉末31.7gが得られた。この結晶中の銀含量を重量分析、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン含量をイオンクロマトグラフにより求めたところ、純度99%以上、DME(1,2-ジメトキシエタン)に溶解したときの不溶解残量は150ppmの高純度品ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀であった。
【実施例2】
【0022】
フッ素樹脂製反応容器中でビストリフルオロメタンスルホニルイミドリチウム102.3gを無水フッ化水素酸191.9gに溶解した。この溶液に、フッ化銀45.3gを無水フッ化水素酸118.2gに溶解した液を、滴下ロートを用いて攪拌しながら添加したところ、速やかに白色結晶が析出した。反応後、無水フッ化水素酸で析出した結晶を洗浄し、固液分離した。結晶を乾燥後、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀の白色粉末90.3gが得られた。この結晶中の銀含量を重量分析、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン含量をイオンクロマトグラフにより求めたところ、純度99%以上のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀であった。
【実施例3】
【0023】
フッ素樹脂製反応容器中でフッ化銀10.8gを無水フッ化水素酸301.8gに溶解した。この溶液に、76%濃度のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸水溶液33.5gを、滴下ロートを用いて攪拌しながら添加したところ、速やかに白色結晶が析出した。固液分離、乾燥後、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀の白色粉末31.3gが得られた。この結晶中の銀含量を重量分析、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン含量をイオンクロマトグラフにより求めたところ、純度99%以上のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀であった。
【実施例4】
【0024】
フッ素樹脂製反応容器中で75%濃度のフッ化水素酸20.2gに、フッ化銀9.8gを溶解した。この溶液を、ビストリフルオロメタンスルホニルイミドリチウム22.3gを75%濃度のフッ化水素酸49.8gに溶解した液に滴下ロートを用いて攪拌しながら添加したところ、結晶が析出した。反応後、75%濃度のフッ化水素酸で結晶を洗浄し、固液分離した。これを乾燥してビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀の白色粉末14.5gが得られた。この結晶中の銀含量を重量分析、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン含量をイオンクロマトグラフにより求めたところ、純度99%以上のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀であった。
【実施例5】
【0025】
フッ素樹脂製反応容器中で76%濃度のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸水溶液19.8gに酸化銀を6.3g添加したところ溶液となった。遊離銀を濾別して得られた溶液を75%濃度のフッ化水素酸20.0gに滴下ロートを用いて攪拌しながら添加したところ、白色結晶が析出した。固液分離、乾燥後、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀の白色粉末18.2gが得られた。この結晶中の銀含量を重量分析、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン含量をイオンクロマトグラフにより求めたところ、純度99%以上のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀であった。次に、固液分離した反応液に無水フッ化水素酸を少量ずつ滴下してフッ化水素酸濃度を75%に調整した。この反応液に、別に調製しておいた76%濃度のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸水溶液29.2gに酸化銀を9.3g添加した溶液を滴下すると再び速やかに結晶が析出した。固液分離、乾燥後、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀の白色粉末25.8gが得られた。この結晶中の銀含量を重量分析、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン含量をイオンクロマトグラフにより求めたところ、純度99%以上のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀であった。
【実施例6】
【0026】
樹脂製反応容器中で50%濃度のフッ化水素酸29.5gに76%濃度のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸水溶液19.8gと炭酸銀を 7.5g添加したところ溶液となった。遊離銀を濾別して得られた溶液を−23℃で晶析したところ結晶が析出した。この結晶を固液分離、乾燥するとビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀の白色粉末16.1gが得られた。この結晶中の銀含量を重量分析、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン含量をイオンクロマトグラフにより求めたところ、純度99%以上のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀であった。
【実施例7】
【0027】
樹脂製反応容器中で76%濃度のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸水溶液19.8gに炭酸銀を 7.5g添加したところ溶液となった。遊離銀を濾別して得られた溶液を−23℃に冷却したが結晶は析出しなかった。この溶液を蒸発乾固させるとビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀の褐色の粉末20.7gが得られた。この粉末を25%濃度のフッ化水素酸8.0gに添加したところ、溶解した。この溶液を濾過した後、−23℃に冷却したところ結晶が析出した。この結晶を固液分離、乾燥するとビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀の白色粉末11.4gが得られた。この結晶中の銀含量を重量分析、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン含量をイオンクロマトグラフにより求めたところ、純度99%以上のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀であった。
【実施例8】
【0028】
比較例として、実施例7の合成反応と同様にフッ化水素酸を使用せずに水溶液中で合成し、得られた溶液を濾過後に蒸発乾固して得られた褐色の粉末を直接分析したところ、この褐色粉末中には原料由来の金属不純物およびイオン性不純物が存在しており、銀含量を重量分析、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン含量をイオンクロマトグラフにより求めたところ、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀の純度は97.8%であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I) M[N(Rf1SO2)(Rf2SO2)]x (I)
[式中、Rf1及びRf2は、同じかまたは異なり、炭素原子数1から12までの直鎖状または分岐状のペルフルオロアルキル基、フルオロアルキル基、フルオロアルケニル基、またはフルオロアリル基のいずれかを表し、Mは、Hまたは元素周期表第Ia族のアルカリ金属のうち、Li、Na、K、Cs、および第IIa族のアルカリ土類金属のうち、Mg、Ca、Sr、Baを表す。また、xは自然数うち1、2を表す。]で示されるスルホニルイミド化合物と、無機銀化合物とを、フッ化水素酸液中で反応、あるいは水溶液中で反応させた溶液とフッ化水素酸液とを混合することにより、
一般式(II) AgN(Rf1SO2)(Rf2SO2)(II)
[式中、Rf1及びRf2は、一般式(I)と同様の基を表す]で示されるスルホニルイミド酸銀を製造することを特徴とするスルホニルイミド酸銀の製造方法。
【請求項2】
前記無機銀化合物は、酸化銀、炭酸銀、フッ化銀、硝酸銀であることを特徴とする請求項1記載のスルホニルイミド酸銀の製造方法。
【請求項3】
前記フッ化水素酸液の濃度は、20%(重量%)以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のスルホニルイミド酸銀の製造方法。
【請求項4】
前記フッ化水素酸液が、無水フッ化水素酸であることを特徴とする請求項1又は2記載のスルホニルイミド酸銀の製造方法。
【請求項5】
請求項1乃至4記載の方法により生成したスルホニルイミド酸銀をフッ化水素酸溶液中から晶析することにより結晶を回収することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のスルホニルイミド酸銀の製造方法。
【請求項6】
スルホニルイミド酸銀を晶析させた後のフッ化水素酸溶液を反応液の一部又は全部として用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のスルホニルイミド酸銀の製造方法。

【公開番号】特開2007−8858(P2007−8858A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−191193(P2005−191193)
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(000162847)ステラケミファ株式会社 (81)
【Fターム(参考)】