説明

セフジニル酸式複塩化合物および調製方法

【課題】
【解決手段】セフジニル酸式複塩の溶解度が高く、生物利用度が高いなどの明らかなメリットを有し、経口固体製剤と注射剤に作ることができ、セフジニルの抗菌スペクトルが広く、活性が強く、薬物効能が優れている特徴をより良く発揮させる。
セフジニル酸式複塩は、セフジニルを酸とアルカリ金属元素又はアンモニウム(アンモニアなど)化合物との反応、又は酸式塩との反応によって得られ、酸又は酸式塩が硫酸根である場合は、セフジニル硫酸複塩が得られ、酸又は酸式塩がリン酸根である場合は、セフジニルリン酸複塩が得られ、デザインが合理的で、プロセスが安定で、生産性に優れている。
本発明は次の構造通式を有する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化合物調製に関するもので、セフジニル酸式複塩および調製方法と作用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
セフジニル(Cefdinir)は日本のアステラス製薬(旧藤沢薬品工業)より1988年に最初に合成された第三世代の経口用セファロスポリンであり、セフィキシムの構造を変えることによって得られたもので、セファロスポリンのステムニュークリアイ(stem nuclei)C位置上にビニール基を入れることによって、経口投与の吸収率を向上した。その側鎖上のアミドキシル、アミノチアゾルは、グラム陽性菌に対する抗菌活性とβ-ラクタマーゼに対する安定性を増強するだけでなく、グラム陽性球菌に対する抗菌活性、特に黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性を増強した。本品の製剤は1991年12月に初めて日本にて発売され、商品名はCefzonであった。1997年12月にはアメリカのFDAの承認を受け、アメリカにて発売され、商品名はOmnicefで、1998年にすでにアメリカ薬典によって収録された。1999年には韓国にて発売された。天津市中央薬有限公司と天津薬物研究院の長年間の協力、共同の研究によってセフジニルの生産合成技術を開発したが、そのカプセル剤商品名は「世扶尼」で、2001年に国内にて発売された。その製剤としてはカプセル剤と顆粒剤がある。
【0003】
セフジニルは広い抗菌スペクトルを持っており、活性が強く、耐薬性に優れており、非常に優れた第3世代セファロスポリン抗菌物質である。しかし、最も大きな欠点は溶解度が低く、生物利用度も比較的に低い。元の研究開発工場のセフジニルカプセルの生物利用率は僅か16〜20%しかなく、液体サスペンションも僅か25%しかない。生物利用度が低いと薬品資源の浪費になるだけでなく、余分の抗菌物質は腸内細菌群れの紊乱を引き起こし、下痢などの腸内副作用の原因にもなる。また、セフジニルは水に溶けなく、直接注射剤に作ることができない。
【0004】
セフジニル経口投与の生物利用度も低く、水に溶けないので、国内外の多くの研究者は絶えない努力を経て、数多くの特許を公示した。セフジニルの構造にはカルボキシル酸とアミノ基が含まれているため、アルカリ式塩になり得るだけでなく、酸式塩になり得る。
【0005】
CN1415615にはセフジニルナトリウムおよび調製方法が公示されており、CN1251590のセフジニルには ジシクロヘキシルアミンで形成された塩が公示されており、CN1512996には硫酸又はメチルスルホン酸を結晶塩とするセフジニルが公示されており、US4559334にはセフジニル塩に、ナトリウムや、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニア、有機アンモニア、塩酸、硫酸、臭酸、リン酸、蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マイレン酸、酒石酸、メチルスルホン酸、トルエンスルホン酸、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸などが含まれることを公示しており、KR20070088757にはセフジニル塩の調製およびそのセフジニル純化に対する作用が公示されており、DE60311869にはセフジニル塩の調製およびそのセフジニル純化に対する作用が公示されている。
【0006】
ある特許ではセフジニルアルカリ式塩は安定性に欠けているとの報道も現れている。
【0007】
上記特許中のセフジニル塩の目的は、大部セフジニル純化のための一種の方式として使われるだけで、世界範囲において、今までセフジニル酸式塩や、アルカリ式塩原料と製剤に関する申告と発売に関する報道はまだ見られていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は一種のセフジニル酸式複塩を提供することで、本発明のもう一つの目的は前記セフジニル酸式複塩の調製方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は一種のセフジニル酸式複塩を提供することで、次の構造通式を有する。
【0010】
【化1】

【0011】
その中:Mは Na+ (ナトリウムイオン)、K+ (カリウムイオン)、NH4+ (アンモニアイオン)、Cs+ (セシウムイオン)中のいずれかである。
【0012】
YがSO42-(硫酸根)であるとき、m=1であればn=1、m=0.5であればn =1.5である。
【0013】
YがPO42-(リン酸根)であるとき、m=1であれば n=2である。
【0014】
本発明のもう一つの目的は前記セフジニル酸式複塩の調製方法を提供することで、次のステップによって実現される。つまり、セフジニルを酸とアルカリ金属元素又はアンモニア(アンモニウムなど)化合物と反応させるか、或いは酸式塩と反応させることによって得られる。酸又は酸式塩が硫酸根である場合は、セフジニル硫酸複塩が得られ、酸又は酸式塩がリン酸根である場合は、セフジニルリン酸複塩が得られる。
【0015】
前記セフジニル硫酸複塩の調製方法は次のとおりである。
【0016】
(1)セフジニルと等モルの硫酸を混合してから、セフジニルとのモル比が0.5:1又は1:1のアルカリ金属元素化合物を入れて、十分反応させてから、濃縮し、エーテルを入れて結晶化させ、ろ過の後、固体を乾燥させることによって、セフジニル硫酸(1又は1.5)水素(1又は0.5)ナトリウム複塩、又はセフジニル硫酸(1又は1.5)水素(1又は0.5)カリウム複塩、又はセフジニル硫酸(1又は1.5)水素(1又は0.5)セシウム複塩が得られる。
【0017】
(2)セフジニルと等モルの硫酸を混合してから、セフジニルとのモル比が0.5:1又は1:1の酢酸アンモニウム、アンモニア又はアンモニア水を入れて、十分反応させてから、濃縮し、エーテルを入れて結晶化させ、ろ過の後、固体を乾燥させることによって、セフジニル硫酸(1又は1.5)水素(1又は0.5)アンモニウム複塩が得られる。
【0018】
(3)セフジニルと等モルの重硫酸ナトリウム又は重硫酸カリウム又は重硫酸アンモニウムを混合してから、十分反応させてから、濃縮し、エーテルを入れて結晶化させ、ろ過の後、固体を乾燥させることによって、セフジニル硫酸の複塩が得られる。
【0019】
セフジニル硫酸の複塩は次の構造中のいずれかである。
【0020】
【化2】

【0021】
前記セフジニルリン酸二水素複塩の調製方法は次のとおりである。
【0022】
(1)セフジニルと等モルのリン酸を混合してから、セフジニルと等モルのアルカリ金属元素化合物を入れて、十分反応させてから、濃縮し、エーテルを入れて結晶化させ、ろ過の後、固体を乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素ナトリウム複塩、又はセフジニルリン酸二水素カリウム複塩、又はセフジニルリン酸二水素セシウム複塩が得られる。
【0023】
(2)セフジニルと等モルのリン酸を混合してから、セフジニルと等モルのアンモニア又はアンモニア水又は酢酸アンモニウムを入れて、十分反応させてから、濃縮し、エーテルを入れて結晶化させ、ろ過の後、固体を乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素アンモニウム複塩が得られる。
【0024】
(3)セフジニルと等モルのリン酸二水素ナトリウム又はリン酸二水素カリウム又はリン酸二水素アンモニウムを混合し、十分反応させてから、濃縮し、エーテルを入れて結晶化させ、析出される固体をろ過した後、固体を乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素ナトリウム又はセフジニルリン酸二水素カリウム又はセフジニルリン酸二水素アンモニア複塩が得られる。
【0025】
得られたセフジニルリン酸二水素複塩は次の構造中のいずれかである。
【0026】
【化3】

【0027】
上記セフジニル酸式複塩の調製中に使われるアルカリ金属元素化合物は、ナトリウムメトキシドや、カリウムメトキシド、セシウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、セシウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、カリウムプロポキシド、セシウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキシド、セシウムブトキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムイソプロポキシド、セシウムイソプロポキシド、ナトリウムーt−ブトキシド、カリウムーt−ブトキシド、セシウムーt−ブトキシド、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム、プロピオン酸セシウム、酪酸ナトリウム、酪酸カリウム、酪酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化セシウム中のいずれかである。
【0028】
前記アンモニウム(アンモニアなど)化合物は、アンモニア、アンモニア水、酢酸アンモニウム、プロピオン酸アンモニウム又は酪酸アンモニウム中のいずれかを使用する。
【0029】
セフジニル硫酸複塩には、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸ナトリウムや、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸カリウム、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸アンモニウムおよび(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸セシウム複塩が含めれており、また、セフジニル硫酸複塩には、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸2/3水素1/2ナトリウムや、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸2/3水素1/2カリウム、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸2/3水素1/2アンモニウム、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸2/3水素1/2セシウムの複塩が含まれている。
【0030】
セフジニルリン酸二水素複塩には、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸リン酸二水素ナトリウムや、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸リン酸二水素カリウム、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸リン酸二水素アンモニウム、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸リン酸二水素セシウムの複塩が含まれている。
【発明の効果】
【0031】
上記セフジニル硫酸複塩や、セフジニルリン酸複塩は安定性に優れており、溶解度も明らかに増大され、生物利用度も著しく向上されていて、経口投与薬と注射投与薬の2種の用途に使える。
【0032】
本発明の新しい化合物の融点は明らかでなく、いずれも203℃から黄色になり始め、270℃から色が濃くなり始め、褐色になり、303℃になっても消えない。これは、CN1415615A中のセフジニルナトリウムとは違って、当該特許請求範囲中の化合物は約160℃から黄色になり、約190℃になると黒色になり、分解された。ということは本発明の新しい化合物の安定性が著しく向上されていることを説明している。
【0033】
セフジニルは抗菌スペクトルが広く、グラム陽性・陰性細菌に対して、いずれも優れた抗菌作用があり、粘膜炎モラクセラ菌や、肺炎クレブシェラ菌、変形菌、大腸エシェリキア菌およびグラム陽性菌などによる呼吸系感染や、泌尿系感染および皮膚軟組織感染などに優れた治療効果がある。また、セフジニルはβ-ラクタマーゼに対して高度に安定しており、一部の酵素を発生させる細菌に対しても優れた抗菌作用がある。本発明は硫酸セフジニル複合塩に関するもので、その水溶性が良いため、経口固体製剤と注射剤に作ることができる。
【0034】
本発明によって提供されるセフジニル酸式複塩は如何なる報道も見られず、すでに公示された特許と重なるものがない。本発明に記載の調製方法は、プロセスが安定で、生産性に優れている。本発明に記載の化合物は溶解度が高く、生物利用度が高いなどのメリットがあって、臨床上では、セフジニルの抗菌スペクトルが広く、活性が強く、薬の効能が良いとの特徴をさらに発揮させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0035】
次は実施例に合わせて本発明に対してさらに説明するものとし、如何なる形式によっても本発明に対して制限することはできない。
【実施例1】
【0036】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水メタノールで、硫酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、0.273gのナトリウムメトキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸ナトリウムが得られる。その収率は99%、含有量は98.7%、純度は≧99%である。
【実施例2】
【0037】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水エタノールで、硫酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、0.1365gのナトリウムメトキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル硫酸1.5水素0.5ナトリウムが得られる。その収率は98.1%、含有量は98.4%、純度は≧99%である。
【実施例3】
【0038】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水メタノールで、硫酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、0.355gのカリウムメトキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸カリウムが得られる。その収率は98%、含有量は98.3%、純度は≧99%である。
【実施例4】
【0039】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水アセトンを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水アセトンで、硫酸の無水アセトン溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、0.1775gのカリウムメトキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてアセトンを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル硫酸1.5水素0.5カリウムが得られる。その収率は96.5%、含有量は97.1%、純度は≧99%である。
【実施例5】
【0040】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水メタノールで、硫酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、密封条件の下でゆっくりと0.086gのアンモニアを入れて、15分間密封反応させてから、反応を中止させ、30℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でn-ヘキサンを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸アンモニウムが得られる。その収率は96.4%、含有量は98.6%、純度は≧99%である。
【実施例6】
【0041】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水エタノールで、硫酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、密封条件の下でゆっくりと0.043gのアンモニアを入れて、15分間密封反応させてから、反応を中止させ、30℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル硫酸1.5水素0.5アンモニウムが得られる。その収率は96.7%、含有量は97.7%、純度は≧99%である。
【実施例7】
【0042】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.516gの重硫酸ナトリウムを取って、30mlの無水エタノールで、均一に混ぜて、ゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸ナトリウムが得られる。その収率は97%、含有量は98.4%、純度は≧99%である。
【実施例8】
【0043】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.689gの重硫酸カリウムを取って、30mlの無水メタノールで、均一に混ぜて、ゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸カリウムが得られる。その収率は97%、含有量は98%、純度は≧99%である。
【実施例9】
【0044】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.582gの重硫酸アンモニウムを取って、30mlの無水メタノールで、均一に混ぜて、ゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸アンモニウムが得られる。その収率は98%、含有量は98.7%、純度は≧99%である。
【実施例10】
【0045】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gのリン酸を取って、10mlの無水エタノールで、リン酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、0.273gのナトリウムメトキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素ナトリウムが得られる。その収率は96%、含有量は98.5%、純度は≧99%である。
【実施例11】
【0046】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.4966gのリン酸を取って、10mlの無水メタノールで、リン酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、0.355gのカリウムメトキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素カリウムが得られる。その収率は96.8%、含有量は98.7%、純度は≧99%である。
【実施例12】
【0047】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水アセトンを入れて、均一に攪拌する。それから、0.4966gのリン酸を取って、10mlの無水アセトンで、リン酸の無水アセトン溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、密封条件の下でゆっくりと0.086gのアンモニアを入れて、25分間密封反応させてから、反応を中止させ、30℃の下で圧力を下げてアセトンを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素アンモニウムが得られる。その収率は92.4%、含有量は98.6%、純度は≧99%である。
【実施例13】
【0048】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.607gのリン酸二水素ナトリウムを取って、40mlの無水メタノールで、均一に混ぜて、ゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でn-ヘキサンを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素ナトリウムが得られる。その収率は96.8%、含有量は98.7%、純度は≧99%である。
【実施例14】
【0049】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlのDMFを入れて、均一に攪拌する。それから、0.607gのリン酸二水素ナトリウムを取って、40mlのDMFで、均一に混ぜて、ゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてDMFを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でn-ヘキサンを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素ナトリウムが得られる。その収率は96.7%、含有量は97.5%、純度は≧99%である。
【実施例15】
【0050】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.688gのリン酸二水素カリウムを取って、30mlの無水エタノールで、均一に混ぜて、ゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素カリウムが得られる。その収率は93.6%、含有量は98.7%、純度は≧99%である。
【実施例16】
【0051】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlのDMSOを入れて、均一に攪拌する。それから、0.688gのリン酸二水素カリウムを取って、30mlのDMSOで、均一に混ぜて、ゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてDMSOを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素カリウムが得られる。その収率は95.4%、含有量は97.2%、純度は≧99%である。
【実施例17】
【0052】
2.0gのセフジニルを量り、100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.582gのリン酸二水素アンモニウムを取って、30mlの無水エタノールで、均一に混ぜて、ゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素アンモニウムが得られる。その収率は96.4%、含有量は98.7%、純度は≧99%である。
【実施例18】
【0053】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水エタノールで、硫酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのナトリウムエトキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸ナトリウムが得られる。その収率は98.2%、含有量は98.3%、純度は≧99%である。
【実施例19】
【0054】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水エタノールで、硫酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、2.53mMのカリウムプロポキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル硫酸3/2水素1/2カリウムが得られる。その収率は98.3%、含有量は98.8%、純度は≧99%である。
【実施例20】
【0055】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水アセトンを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水アセトンで、硫酸の無水アセトン溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのセシウムブトキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてアセトンを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸セシウムが得られる。その収率は97.3%、含有量は98.5%、純度は≧99%である。
【実施例21】
【0056】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水アセトンを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水アセトンで、硫酸の無水アセトン溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、2.53mMのカリウムイソプロポキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてアセトンを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル硫酸1.5水素0.5カリウムが得られる。その収率は96.5%、含有量は97.1%、純度は≧99%である。
【実施例22】
【0057】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水メタノールで、硫酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、密封条件の下でゆっくりと2.53mMのアンモニア水を入れて、15分間密封反応させてから、反応を中止させ、30℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でn-ヘキサンを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸アンモニウムが得られる。その収率は96.4%、含有量は98.6%、純度は≧99%である。
【実施例23】
【0058】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水エタノールで、硫酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのナトリウム-t-ブトキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸ナトリウムが得られる。その収率は98.6%、含有量は97.3%、純度は≧99%である。
【実施例24】
【0059】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水エタノールで、硫酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、2.53mMの酢酸カリウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル硫酸1.5水素0.5カリウムが得られる。その収率は95.3%、含有量は97.8%、純度は≧99%である。
【実施例25】
【0060】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水アセトンを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水アセトンで、硫酸の無水アセトン溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのプロピオン酸セシウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてアセトンを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸セシウムが得られる。その収率は96.3%、含有量は98.4%、純度は≧99%である。
【実施例26】
【0061】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水アセトンを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水アセトンで、硫酸の無水アセトン溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、2.53mMのイソプロピオン酸ナトリウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてアセトンを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル硫酸1.5水素0.5ナトリウムが得られる。その収率は96.5%、含有量は97.1%、純度は≧99%である。
【実施例27】
【0062】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gの硫酸を取って、10mlの無水エタノールで、硫酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと上記セフジニル溶液の中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのt-酪酸ナトリウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸ナトリウムが得られる。その収率は96.6%、含有量は96.7%、純度は≧99%である。
【実施例28】
【0063】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gのリン酸を取って、10mlの無水エタノールで、リン酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのナトリウムエトキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素ナトリウムが得られる。その収率は96.8%、含有量は97.5%、純度は≧99%である。
【実施例29】
【0064】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.4966gのリン酸を取って、10mlの無水メタノールで、リン酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのカリウムプロポキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素カリウムが得られる。その収率は97.3%、含有量は96.5%、純度は≧99%である。
【実施例30】
【0065】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水アセトンを入れて、均一に攪拌する。それから、0.4966gのリン酸を取って、10mlの無水アセトンで、リン酸の無水アセトン溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのアンモニア水を入れて、25分間密封反応させてから、反応を中止させ、30℃の下で圧力を下げてアセトンを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素アンモニウムが得られる。その収率は95.4%、含有量は96.6%、純度は≧99%である。
【実施例31】
【0066】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gのリン酸を取って、10mlの無水エタノールで、リン酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのセシウムブトキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素セシウムが得られる。その収率は96.8%、含有量は97.5%、純度は≧99%である。
【実施例32】
【0067】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.4966gのリン酸を取って、10mlの無水メタノールで、リン酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのカリウムイソプロポキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素カリウムが得られる。その収率は97.5%、含有量は97.3%、純度は≧99%である。
【実施例33】
【0068】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gのリン酸を取って、10mlの無水エタノールで、リン酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのナトリウム-t-ブトキシドを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素ナトリウムが得られる。その収率は98.1%、含有量は97.6%、純度は≧99%である。
【実施例34】
【0069】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.4966gのリン酸を取って、10mlの無水メタノールで、リン酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMの酢酸カリウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素カリウムが得られる。その収率は93.6%、含有量は96.3%、純度は≧99%である。
【実施例35】
【0070】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.4966gのリン酸を取って、10mlの無水メタノールで、リン酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMの酢酸ナトリウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素ナトリウムが得られる。その収率は92.6%、含有量は97.3%、純度は≧99%である。
【実施例36】
【0071】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gのリン酸を取って、10mlの無水エタノールで、リン酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのt-プロピオン酸ナトリウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素ナトリウムが得られる。その収率は95.2%、含有量は98.6%、純度は≧99%である。
【実施例37】
【0072】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.4966gのリン酸を取って、10mlの無水メタノールで、リン酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMの酪酸カリウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素カリウムが得られる。その収率は92.6%、含有量は98.3%、純度は≧99%である。
【実施例38】
【0073】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.4966gのリン酸を取って、10mlの無水メタノールで、リン酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMの酪酸セシウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素セシウムが得られる。その収率は92.6%、含有量は97.3%、純度は≧99%である。
【実施例39】
【0074】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gのリン酸を取って、10mlの無水エタノールで、リン酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMの水酸化ナトリウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素ナトリウムが得られる。その収率は97.2%、含有量は96.2%、純度は≧99%である。
【実施例40】
【0075】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.4966gのリン酸を取って、10mlの無水メタノールで、リン酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMの水酸化カリウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素カリウムが得られる。その収率は90.6%、含有量は97.7%、純度は≧99%である。
【実施例41】
【0076】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.4966gのリン酸を取って、10mlの無水メタノールで、リン酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMの水酸化セシウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素セシウムが得られる。その収率は89.6%、含有量は98.3%、純度は≧99%である。
【実施例42】
【0077】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、5.06mMの硫酸を取って、10mlの無水エタノールで、硫酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのt-水酸化ナトリウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸ナトリウムが得られる。その収率は96.2%、含有量は98.5%、純度は≧99%である。
【実施例43】
【0078】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、5.06mMの硫酸を取って、10mlの無水メタノールで、硫酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMの水酸化カリウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸カリウムが得られる。その収率は90.6%、含有量は97.7%、純度は≧99%である。
【実施例44】
【0079】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、5.06mMの硫酸を取って、10mlの無水エタノールで、硫酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMの水酸化セシウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸セシウムが得られる。その収率は87.6%、含有量は98.7%、純度は≧99%である。
【実施例45】
【0080】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水メタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、5.06mMの硫酸を取って、10mlの無水メタノールで、硫酸の無水メタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMの酢酸アンモニウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてメタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸アンモニウムが得られる。その収率は91.6%、含有量は98.7%、純度は≧99%である。
【実施例46】
【0081】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、5.06mMの硫酸を取って、10mlの無水エタノールで、硫酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMのプロピオン酸アンモニウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、40℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗で石油エーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニル重硫酸アンモニウムが得られる。その収率は89.6%、含有量は98.1%、純度は≧99%である。
【実施例47】
【0082】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gのリン酸を取って、10mlの無水エタノールで、リン酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMの酢酸アンモニウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素アンモニウムが得られる。その収率は94.2%、含有量は97.6%、純度は≧99%である。
【実施例48】
【0083】
5.06mMのセフジニルを100mlの反応フラスコに入れてから、20mlの無水エタノールを入れて、均一に攪拌する。それから、0.496gのリン酸を取って、10mlの無水エタノールで、リン酸の無水エタノール溶液に希釈し、アイスバスにてゆっくりと反応フラスコの中に滴り入れて、溶液が澄んだ後、5.06mMの酢酸アンモニウムを入れて、15分間反応させてから、反応を中止させ、35℃の下で圧力を下げてエタノールを回収・濃縮し、ドロッピング用漏斗でエーテルを滴り入れて結晶化させ、攪拌しながら滴り、析出された固体をろ過・乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素アンモニウムが得られる。その収率は89.2%、含有量は98.6%、純度は≧99%である。
【産業上の利用可能性】
【0084】
中国薬典2005版の溶解度名詞用語の解釈によって、本発明の新しい化合物の水での溶解度は表1のとおりで、セフジニルは水に溶け難いが、本発明に記載の化合物の溶解度は100倍以上も向上されている。
【0085】
【表1】

【0086】
生物利用度試験には、Beagle犬を使用するが、オス・メスが半分ずつ、体重10kg、禁食12h、水飲みは制限しない。対照組は市販のセフジニルカプセル剤を使用する。本発明の薬物を直接カプセルに入れて(セフジニルを基準としていずれも200mgとする)胃内投与し、約3時間後に餌をやり、それぞれ胃内投与後の0h、0.5h、1h、1.5h、2h、2.5h、3h、4h、6h、8hおよび10hに0.5mlの静脈血を採集し、血液中のセフジニル薬物濃度を測定したが、その結果は表のとおりである。結果から見れば、本発明に記載の化合物は市販のセフジニル製剤に比べて、生物利用度が20%以上も向上されており、最適には156%も向上されていた。
【0087】
【表2】

【0088】
実施例1によって調製されるセフジニル重硫酸ナトリウムと実施例3によって調製されるセフジニル重硫酸カリウムは、生産プロセスが安定で、生物利用度の向上も著しい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の構造通式を有するセフジニル酸式複塩、

その中:
Mは Na+、 K+、NH4+、又はCs+中のいずれかであり、
SO42-であるとき、m=1であればn=1、m=0.5であればn =1.5、
YがPO42-であるとき、m=1であれば n=2である。
【請求項2】
請求項1において、次のステップによって実現される。つまり、セフジニルを酸とアルカリ金属元素又はアンモニア化合物と反応させるか、或いは酸式塩と反応させることによって得られ、酸又は酸式塩が硫酸根である場合は、セフジニル硫酸複塩が得られ、酸又は酸式塩がリン酸根である場合は、セフジニルリン酸複塩が得られ、その中、アンモニウム化合物にはアンモニア化合物も含まれることを特徴とするセフジニル酸式複塩の調製方法。
【請求項3】
請求項2において、前記アルカリ金属元素化合物は、ナトリウムメトキシドや、カリウムメトキシド、セシウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、セシウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、カリウムプロポキシド、セシウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキシド、セシウムブトキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムイソプロポキシド、セシウムイソプロポキシド、ナトリウムーt−ブトキシド、カリウムーt−ブトキシド、セシウムーt−ブトキシド、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム、プロピオン酸セシウム、酪酸ナトリウム、酪酸カリウム、酪酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化セシウム中のいずれかであることを特徴とするセフジニル酸式複塩の調製方法。
【請求項4】
請求項2において、前記アンモニウム化合物は、アンモニア、アンモニア水、酢酸アンモニウム、プロピオン酸アンモニウム又は酪酸アンモニウム中のいずれかを使用することを特徴とするセフジニル酸式複塩の調製方法。
【請求項5】
請求項2において、前記セフジニル硫酸複塩の調製方法としては、(1)セフジニルと等モルの硫酸を混合してから、セフジニルとのモル比が0.5:1又は1:1のアルカリ金属元素化合物を入れて、十分反応させてから、濃縮し、エーテルを入れて結晶化させ、ろ過の後、固体を乾燥させることによって、セフジニル硫酸水素ナトリウム複塩、又はセフジニル硫酸水素カリウム複塩、又はセフジニル硫酸水素セシウム複塩が得られる。(2)セフジニルと等モルの硫酸を混合してから、セフジニルとのモル比が0.5:1又は1:1の酢酸アンモニウム、アンモニア又はアンモニア水を入れて、十分反応させてから、濃縮し、エーテルを入れて結晶化させ、ろ過の後、固体を乾燥させることによって、セフジニル硫酸水素アンモニウム複塩が得られる。(3)セフジニルと等モルの重硫酸ナトリウム又は重硫酸カリウム又は重硫酸アンモニウムを混合してから、エタノール、メタノール、アセトン、DMF又はDMSOを溶剤として、十分反応させてから、濃縮し、エーテルを入れて結晶化させ、ろ過の後、固体を乾燥させることによって、セフジニル硫酸の複塩が得られることを特徴とするセフジニル酸式複塩の調製方法。
【請求項6】
請求項5において、ステップ(3)の結晶化に使われる溶剤はエーテル、石油エーテル又はn-ヘキサンであることを特徴とするセフジニル酸式複塩の調製方法。
【請求項7】
請求項5において、セフジニル硫酸複塩には、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸ナトリウムや、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸カリウム、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸アンモニウムおよび(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸セシウム複塩が含めれており、また、セフジニル硫酸複塩には、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸2/3水素1/2ナトリウムや、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸2/3水素1/2カリウム、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸2/3水素1/2アンモニウム、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸重硫酸2/3水素1/2セシウムの複塩が含まれていることを特徴とするセフジニル酸式複塩の調製方法。
【請求項8】
請求項2において、前記セフジニル酸式複塩の調製方法としては、(1)セフジニルと等モルのリン酸を混合してから、セフジニルと等モルのアルカリ金属元素化合物を入れて、十分反応させてから、濃縮し、エーテルを入れて結晶化させ、ろ過の後、固体を乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素ナトリウム複塩、又はセフジニルリン酸二水素カリウム複塩、又はセフジニルリン酸二水素セシウム複塩が得られる。(2)セフジニルと等モルのリン酸を混合してから、セフジニルと等モルのアンモニア又はアンモニア水又は酢酸アンモニウムを入れて、十分反応させてから、濃縮し、エーテルを入れて結晶化させ、ろ過の後、固体を乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素アンモニウム複塩が得られる。(3)セフジニルと等モルのリン酸二水素ナトリウム又はリン酸二水素カリウム又はリン酸二水素アンモニウムを混合し、十分反応させてから、濃縮し、エーテルを入れて結晶化させ、析出される固体をろ過した後、固体を乾燥させることによって、セフジニルリン酸二水素ナトリウム又はセフジニルリン酸二水素カリウム又はセフジニルリン酸二水素アンモニア複塩が得られることを特徴とするセフジニル酸式複塩の調製方法。
【請求項9】
請求項8において、ステップ(3)の結晶化に使われる溶剤はエーテル、石油エーテル又はn-ヘキサンであることを特徴とするセフジニル酸式複塩の調製方法。
【請求項10】
請求項8において、セフジニル酸式複塩には、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸リン酸二水素ナトリウムや、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸リン酸二水素カリウム、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸リン酸二水素アンモニウム、(-)-(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-アミノチアゾル-4-イル)-2-オキシイミノ-アセチルアミノ]-8-オキソ-3-ビニール-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]-2-オクチレン-2-カルボキシル酸リン酸二水素セシウムの複塩が含まれていることを特徴とするセフジニル酸式複塩の調製方法。

【公表番号】特表2012−513957(P2012−513957A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542657(P2011−542657)
【出願日】平成21年12月29日(2009.12.29)
【国際出願番号】PCT/CN2009/076164
【国際公開番号】WO2010/075765
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(511151190)浙江奥默生物医▲葯▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】