説明

セメントレス脛骨トレイ

本発明は、脛骨トレイ、およびその製造方法を提供する。一例によると、上面を有する基材を形成する。基材における上面に多孔性の金属材料を接着させる。基材の選択された領域を除去して、脛骨トレイにおける第一形状を形成する。ポリマー部の選択された領域を除去して、脛骨トレイにおける第二形状を形成する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本願は、2007年9月25日に出願された米国特許仮出願番号60/975,012による利益を享受する出願であり、当該出願の全内容は、参照により本願に含まれる。
【0002】
〔発明の分野〕
本発明は、脛骨トレイ、およびその製造方法に関する。
【0003】
〔背景技術〕
多項質な金属インプラント、または多孔性の金属部を有するインプラントは、周囲の骨組織および軟組織がインプラントの内部へ成長することを促進するために使用される。金属の多孔率、統合性(integrity)および連続性(continuity)が十分であれば、多孔質インプラントは、組織が内部にて成長のための足場として機能して、宿主の骨に好適に固着する。例えば、金属の個体片をエッチングするなどにより、金属物質から断片を除去することによって、多孔性の材料を形成することができる。粉末などの金属微粒子を用いて、多孔性の材料を形成することもできる。
【0004】
〔要約〕
本発明は、脛骨トレイおよびその製造方法を提供する。例えば、上面をもつ基材を形成することができる。当該基材の上面に多孔性の金属材料を取り付けてもよい。基材の選択された領域を除去して、脛骨トレイの第一構造(first features)を形成してもよい。ポリマー部の選択された領域を除去して、脛骨トレイの第二構造(second features)を形成してもよい。
【0005】
さらなる特徴によると、多孔性の金属材料を接着させる工程は、基材の上面へ多孔性の金属材料を焼結させる工程を含んでいてもよい。ポリマー部を接着させる工程は、多孔性の金属材料上にポリマー部を成形する工程を含んでいてもよい。基材の選択された領域を除去する工程は、脛骨ステム(tibial stem)を形成する工程を含んでいてもよい。ポリマー部の選択された領域を除去する工程は、軸受を選択的に固定するための接合形状を含む脛骨トレイの上面を形成する工程を含んでいてもよい。
【0006】
他の特徴によると、ホイルバリア(foil barrier)を多孔性の金属部とポリマー部との間に取り付けてもよい。
【0007】
下記の詳細な説明から、本発明の用途に関するさらなる領域が明らかとなる。詳細な説明および具体例は、例示のみを目的としており、本発明の範囲を限定する意図はない。
【0008】
〔図面の簡単な説明〕
図1は、本発明の基材の前面図である。
【0009】
図2は、図1の基材の前面図であり、多孔性の材料が取り付けられている基材を示す。
【0010】
図3Aは、図2の基材および多孔性の材料の前面図であり、ポリマー部が取り付けられている基材および多孔性の材料を示す。
【0011】
図3Bは、図2の基材および多孔性の材料の前面図であり、付与された形状に基づいて、多孔性の金属材料に沿って伸びるホイルバリアに対してポリマー部が取り付けられた基材および多孔性の材料を示す。
【0012】
図4は、図3Aの基材、多孔性の金属およびポリマー部材の前面図であり、基材の一部が除去されている基材、多孔性の金属およびポリマー部材を示す。
【0013】
図5は、本発明に従って作製された脛骨トレイの前面図であり、ポリマー部の選択された領域と基材部とが除去されて、これにより脛骨トレイの付加的な構造が形成されている脛骨トレイを示す。
【0014】
図6は、図5の脛骨トレイを含む人工膝関節の一例の前面図である。
【0015】
図7は、図5の脛骨トレイの製造工程を例示する図である。
【0016】
〔詳細な説明〕
下記説明は、本質的に例示のみを目的としており、本発明、その応用または使用を限定する意図は全くない。脛骨トレイに使用する多孔性の金属インプラントについての様々な実施形態を記載しているが、本発明のインプラントおよび方法は、図示されたものに限定されず、あらゆる適した基材または形状であってもよく、あらゆる適切な方法を使用してもよい。
【0017】
まず、図5には、本発明に基づいて作製された脛骨トレイが示されており、当該脛骨トレイを符号10として表す。脛骨トレイ10は概して、固体の金属基材部12、多孔性の金属部14、およびポリマー部18を有する。後述するように、脛骨トレイ10は単一部材であり、一連の製造工程によって作製される。脛骨トレイ10は、内部における骨の成長を助ける多孔性の金属の下面20を有する。ポリマー部18は、脛骨トレイ10の上面22を形成する。脛骨トレイ10は、一体化して形成されている1対の柱部26および柱部28を有する。柱部26および柱部28は、ポリマー部18によって形成されており、脛骨トレイ10の前縁において上方に向かって伸びている。柱部26および柱部28は、ロッキングバー30(図6)を収容することができる溝(特に図示せず)を形成する。ロッキングバー30は、以下に記載する方法にしたがって、脛骨挿入部32(図6)を脛骨トレイ10に対して固定することができる。
【0018】
図1〜図5に基づいて、脛骨トレイの形成方法を例示する。最初に、基材12は、略平面である上部36および円筒形である柱部38を有するように形成され得る。基材12は、チタンなどの生態適合性を有する固体材料によって構成されていてもよいが、チタンに限定されない。機械加工、成形、鋳造または他の方法などの適した方法を用いて、基材12を図1に示したような形状に形成する。本願において、「成形」という用語は、あらゆる成形を表し、例えば、射出成形、または(直接)圧縮成形などが意図されるがこれらに限定されない。
【0019】
図2によると、多孔性の金属材料14が、上部36の上面40に接着され得る。例えば、金属パウダー、空隙形成剤(spacing agent)(図示せず)、および非極性である液体結合剤(図示せず)の混合物によって、多孔性の金属材料14を形成してもよい。空隙形成剤および非極性である液体結合剤を除去するために十分な温度にまで混合物を加熱し、相互に接続している金属パウダー粒子44の間に複数の孔42を形成することによって、多孔性の金属材料14が形成される。
【0020】
多孔性の金属材料14としては、移植片としての使用に適しているとともに、所望の強度や耐荷重能力を有しており、多孔質になり得るあらゆる金属または合金を使用することができる。好適な金属の例としては、チタン、コバルト、クロム、タンタル、それらの合金、ステンレス鋼、およびそれらの組み合せが挙げられる。金属パウダー粒子44は、直径が約5ミクロメートル〜約1500ミクロメートルであってもよい。様々な実施形態では、金属パウダー44が少なくとも2つの異なる粒子サイズによって構成されていてもよい。
【0021】
空隙形成剤は、多孔性の金属材料14の孔42を生じさせるための空間を占めるものである。空隙形成剤は、混合物から除去できるようになっており、空隙形成剤が多孔性の金属材料14内に残留しないことが望ましい。さらに、空隙形成剤は、拡張または収縮して、多孔性の金属材料14内で所望の大きさの孔42を形成し得るものであることが好ましい。空隙形成剤は、過酸化水素、尿素、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、リン酸水素カルシウム、ナフタレン、およびそれらの混合物からなる群から選択されてもよいし、または、他のあらゆる適した昇華材料または空間形成材料であってもよい。概して、空隙形成剤の融点、沸点、昇華温度などは、約250℃未満である。空隙形成剤が分解されて、金属パウダー粒子44間において空隙形成剤があったところに孔(すなわち孔42)または空間が形成されるので、空隙形成剤によって、熱サイクル処理の前または熱サイクル処理中に、マクロ多孔率(macroporosity)またはミクロ多孔率(microporosity)の生体適合性金属パウダーが得られる。米国特許出願第11/357,929(出願日:2006年2月17日、発明の名称「多孔性の金属移植片の形成方法および装置」、出願人:バイオメット マニュファクチャリング コーポレイション(インディアナ州ワルシャワ))には、適した多孔性の金属およびその製造方法が記載されており、当該内容は参照により本願に含まれる。
【0022】
上記混合物の成分比率および/または成分の大きさを変更することによって、多孔性の金属材料14の多孔率を調整したり、その耐荷重能力を高めたり、その内部における骨の成長能力を最適化することができ、また、特定の身体部(例えば、本実施例のように膝など)に適するように多孔性の金属材料14を調整することができる。金属パウダーと空隙形成剤との比率を8:1とすることにより、微細な孔をもつ比較的高密度な多孔質材料を得ることができる。その他に、例えば、空隙形成剤の直径が少なくとも約25ミクロメートルであり、金属パウダーの直径が約10ミクロメートルであり、金属パウダーと空隙形成剤との比率が3:1である混合物であれば、大きい孔が得られる。金属パウダーの直径と空隙形成剤の直径とが逆であれば、小さい孔が得られる。当該形態は単なる例示であり、多孔性の金属材料14は、あらゆる適した多孔率をとり得る。例えば、ある実施形態では、多孔性の金属材料14は、約100ミクロン〜約600ミクロンの範囲の大きさの孔を含む。ある実施形態では、孔の大きさは平均約300ミクロンである。
【0023】
混合物は、異なる粒子サイズの金属パウダーを含んでいてもよい。少なくとも2種類の異なるサイズの金属パウダー粒子を含むことによって、多孔率の勾配(porosity gradient)を実現することができる。多孔率の勾配は、例えば、多孔性の金属材料14の多孔率が、多孔性の金属材料14の厚み全体において約80%まで増減し得る。多孔率の勾配は、所望の量にまで連続的であってもよいし、または増減してもよく、あるいは、多孔率の勾配は、異なる多孔率の領域を含んでいてもよい(例えば、80%の多孔率を有する領域が40%の多孔率を有する領域に変化し、そして75%の多孔率を有する領域に変化する)。上述した領域間における変化は、多孔性の金属材料14内において連続的であってよい。異なる多孔率を得るために、ある多孔率に対応する混合物が、異なる多孔率を有する混合物の上面上、または近傍に積層されてもよい。
【0024】
溶接、焼結、レーザーなどの適した手段を用いて、多孔性の金属材料14を基材12に対して接着させることができる。様々な実施形態では、基材12は、金属(例えば、多孔性の金属材料14と同じ金属)で構成され得る。多孔性の金属材料14を基材12に対して接着するための温度条件および圧力条件は、基材の表面と隣接する多孔性の金属の表面との間において、拡散接合(diffusion bonding)および金属接合(metallurgical bonding)が達成されるように設定される。例えば、多孔性の金属部14および金属の基材12を1000℃にまで加熱する実施形態では、最終的に得られる構造体が重大な欠陥なく被移植者に移植されるような構造上の統合性(structural integrity)を得るように、圧力を加える必要がある。
【0025】
多孔性の金属材料14を接着する前に、基材12を準備してもよい。基材12に対して、例えば、酸エッチング、酸浴槽への浸漬、グリットブラスト処理(grit blasted)、または超音波洗浄等の処理を行ってもよい。他の処理の例としては、基材12に経路、孔、溝、凹み、ブリッジ、または穴を付加することが挙げられる。これらの形状を付加することによって、多孔性の金属材料14がその下にある基材12に対して接着し易くなる。
【0026】
多孔性の金属材料14、または少なくともその1面を薬剤によってコーティングしてもよい。薬剤は、吸収性セラミック、吸収性ポリマー、抗生物質、脱塩処理された骨マトリックス、血液製剤、血小板の濃縮物、同種移植片、異種移植片、自系(autologous)および同種(allogeneic)の分化細胞、または、幹細胞、栄養素、ペプチド、および/または、タンパク質、ビタミン、成長因子、およびそれらの混合物を含んでおり、これらは新たな組織が、多孔性の金属材料14の内部にて成長するのを助ける。例えば、上記薬剤がペプチドである場合には、RGBペプチドが、多孔性の金属材料14内に組み込むために好適である。
【0027】
図3Aに示すように、ポリマー部18が、多孔性の金属材料14に対して接着され得る。例えば、ポリマー部18は、多孔性の金属材料14内に成形される。例えば、ポリマー部18は、ポリエーテルエーテルケトン(polyetheretherketone:PEEK)および/または炭素繊維強化PEEK(carbon fiber reinforced peek:CFR−PEEK)を含み得る。付加的な構成としては、ホイルバリア46(図3B)が、ポリマー部18と多孔性の金属材料14との間に設けられ得る。ホイルバリア46を別途形成して、当該ホイルバリア46を多孔性の金属材料14上に配置することも可能である。その他、例えば、多孔性の金属材料の上部の上面を機械処理などによって平滑化(または、塗処理(smeared))することによって、多孔性の金属材料14の上面から、全ての多孔、または実質的に全ての多孔を除去することも可能である。その他、例えば、別途成形または機械処理したポリマー部18を、多孔性の金属材料14の上面またはホイルバリア46に対して接着させることも可能である。さらに、実施形態では、ホイルバリア46は、多孔性の金属材料14の内部に配置され得る。これによって、ポリマー部18を多孔性の金属材料14内に成形可能であるとともに、その一方で、ポリマー部が多孔性の金属材料14内を完全に通り抜けて成形されることを防ぐことも可能である。
【0028】
次に、図4によると、実質的に上部36に対応する基材12の一部が除去される。例えば、基材12を機械処理によって除去して、下面48の表面に多孔性の金属部14を露出させることも可能である。ここで図5に、形成された脛骨トレイ10の最終形状を示す。例えば、PEEK18の領域が(例えば機械処理などによって)除去されて、柱部26および柱部28が形成される。同様に、柱部38上に雌型テーパー49が形成されてもよい。脛骨トレイ10上には、特に図示していない形状を機械処理、レーザー処理、または別の方法によって形成してもよい。その他、例えば、ポリマー部18および柱部38(および、任意に柱部26および柱部28などの最終形状)を有する基材12を、最初に形成してもよい。また、多孔性の金属材料14を、別途形成してもよい。その後、何らかの適した方法を用いて、多孔性の金属材料14を基材に連結する。例えば、多孔性の金属材料14は、組立て工程中に柱部38を収容するための、金属材料14の中心を通って形成される開口部を有する。一実施例では、上記開口部はテーパー形状であり、外側テーパー形状の柱部38と、モールステーパ接続などの様式にて嵌合するように構成されてもよい。
【0029】
図6に、人工膝関節50の一部としての、移植部における脛骨トレイ10を示す。人工膝関節50は、脛骨トレイ10、軸受32、および大腿骨部52を有する。人工膝関節50は、脛骨56、および手術によって切除された膝関節60の大腿骨58に固定されているように、機能的に示されている。例えば、脛骨トレイ10はセメントレス(cementless)である。脛骨トレイ10の柱部38は、脛骨56の長手方向の中央(longitudinal center)に手術によって形成された開口の中に挿入されてもよい。軸受32には、脛骨トレイ10の柱部26および柱部28を収容するための相補的な形状をした凹部(特に図示せず)が形成されてもよい。第一柱部26上の溝および第二柱部28上の溝と共にロッキングバー30を収容するように、軸受32上に他の凹部(特に図示せず)が形成されてもよい。脛骨トレイ10は、あらゆる種類の膝代替物(例えば、後方安定型膝関節(posterior stabilized (PS) knee)、後十字靭帯温存型膝関節(crutiate retaining (CR) knee)、ヒンジ付き膝関節(hinged knee)、固定型膝関節(fixed knee)など)に使用するものとして形成、および/または適合されてもよい。
【0030】
脛骨トレイ10の形成方法の例が、図7に示されたフローチャート70に概説されている。方法70は、工程72から始まる。工程74では、チタンの固体ブロックなどから基材12を形成する。工程76では、多孔性の金属材料14を、基材12上に焼結する。工程78では、多孔性の金属材料14上に、ポリマー材料18が成形され得る。工程80では、基材12の部位を除去する。工程82では、トレイ10の形状が、ポリマー材料18および/または多孔性の金属材料14に形成される。工程84にて本方法は終了する。
【0031】
その他の方法によれば、基材(例えば、基材12など)を使用せずに、1つの形状へ多孔性の金属材料14を焼結してもよい。例えば、円筒形の柱部38を、多孔性の金属材料14によって形成してもよい。次いで、多孔性の金属材料14上にポリマー材料18が成形される。トレイの形状を機械処理することによって、ポリマー材料18、および/または、多孔性の金属材料14を形成してもよい。脛骨トレイ10の他の形成方法では、多孔性の金属材料14とは別に、基材12が成形または機械処理される。さらに、後で冷却収縮処理が行われる熱膨張処理によって、この2つの部材が結合され得る。例えば、基材12および多孔性の金属材料14のうちの少なくとも1つを加熱してもよい。そして、基材12を多孔性の金属材料14上に配置し、基材12および多孔性の材料14のうちの少なくとも1つを冷却する(および/または、室温に戻るまで静置する)。基材12および/または多孔性の金属材料14上に形成される連結形状(特に図示せず)は、(加熱処理によって)最初に拡張し、その後(冷却処理によって)収縮し、最終的に基材12と多孔性の金属材料14とを連結させる。本出願人による米国特許出願第12/038,570(出願日:2008年2月27日)には、当該工程による方法が詳述されており、当該出願は参照により本願に組み込まれている。
【0032】
当業者であれば、上記記載から、本開示に関する広義の教示を様々な形態にて実施可能であることがわかる。したがって、具体例に関して本開示を行ったが、本開示の実質的な範囲はこれに限定されるものではなく、当業者にとっては、図面、明細書および請求項からの他の変形が明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の基材の前面図である。
【図2】図1の基材の前面図であり、多孔性の材料が取り付けられている基材を示す。
【図3A】図2の基材および多孔性の材料の前面図であり、ポリマー部が取り付けられている基材および多孔性の材料を示す。
【図3B】図2の基材および多孔性の材料の前面図であり、付与された形状に基づいて、多孔性の金属材料に沿って伸びるホイルバリアに対してポリマー部が取り付けられた基材および多孔性の材料を示す。
【図4】図3Aの基材、多孔性の金属およびポリマー部材の前面図であり、基材の一部が除去されている基材、多孔性の金属およびポリマー部材を示す。
【図5】本発明に従って作製された脛骨トレイの前面図であり、ポリマー部の選択された領域と基材部とが除去されて、これにより脛骨トレイの付加的な構造が形成されている脛骨トレイを示す。
【図6】図5の脛骨トレイを含む人工膝関節の一例の前面図である。
【図7】図5の脛骨トレイの製造工程を例示する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脛骨トレイを製造する方法であって、
上面を有する基材を形成する工程と、
上記上面上に多孔性の金属材料を接着させる工程と、
上記多孔性の金属材料上にポリマー部を接着させる工程と、
上記脛骨トレイの第一形状を形成するために、上記基材の選択された領域を除去する工程と、
上記脛骨トレイの第二形状を形成するために、上記ポリマー部の選択された領域を除去する工程と、を含む、方法。
【請求項2】
上記多孔性の金属材料を接着させる工程が、上記基材の上記上面上に上記多孔性の金属材料を焼結させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記ポリマー部を接着させる工程が、上記多孔性の金属材料上に上記ポリマー部を成形することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
上記基材の選択された領域を除去する工程が、脛骨ステムの一部を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
上記基材の選択された領域を除去する工程が、上記多孔性の金属材料の少なくとも一部を露出させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
上記ポリマー部の選択された領域を除去する工程が、軸受を選択的に固定するように適合された接合形状を有する脛骨トレイの上面を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
上記多孔性の金属材料と上記ポリマー部との間にホイルバリアを接着する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
脛骨トレイを製造する方法であって、
上面を有する基材を形成する工程と、
上記上面に多孔性の金属材料を接着させる工程と、
上記多孔性の金属材料上に非多孔性の層を形成する工程と、
上記非多孔性の層にポリマー部を接着させる工程と、
上記脛骨トレイの第一形状を形成するために、上記基材の選択された領域を除去する工程と、を含む、方法。
【請求項9】
上記多孔性の金属材料を接着させる工程が、上記基材の上記上面上に上記多孔性の金属材料を焼結させることを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
上記ポリマー部を接着させる工程が、上記ポリマー部および上記多孔性の金属材料のうちの少なくとも1つを加熱することと、上記多孔性の金属材料上へ上記ポリマー部を配置することと、上記ポリマー部および上記多孔性の金属材料のうちの少なくとも1つを冷却することと、を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
上記基材の選択された領域を除去する工程が、脛骨ステムの一部を形成することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
上記基材の選択された領域を除去する工程が、上記多孔性の金属材料の少なくとも一部を露出させることを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
上記非多孔性の層を形成する工程が、上記多孔性の金属材料上へホイルバリアを接着させることを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
脛骨トレイを製造する方法であって、
第一上面を有するチタン基材を形成する工程と、
上記基材、および第二上面を有する多孔性の金属材料のうちの少なくとも1つに対して、加熱および加圧の少なくとも1つの処理を行うことによって、上記多孔性の金属材料を上記第一上面に接着させる工程と、
上記第二上面上に、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を成形する工程と、
上記基材の選択された領域を除去してステムを形成する工程と、
上記多孔性の金属材料の少なくとも一部を露出させるとともに軸受を選択的に固定するように構成された接合形状を形成するために、上記ポリエーテルエーテルケトンの選択された領域を除去する工程と、を含む、方法。
【請求項15】
上記多孔性の金属材料を接着させる工程が、上記基材の上記上面に上記多孔性の金属材料を焼結させることを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
上記多孔性の金属材料を接着させる工程が、上記基材の上記上面へ上記多孔性の金属材料を溶接することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
上記多孔性の金属材料がチタンである、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
上記多孔性の金属材料を接着させる工程が、上記多孔性の金属材料へ上記基材を拡散接合させることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
上記多孔性の金属材料を接着させる工程が、上記多孔性の金属材料へ上記基材を金属接合させることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
上記ポリエーテルエーテルケトンに軸受を接着させる工程をさらに含む、請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−540077(P2010−540077A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−526935(P2010−526935)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【国際出願番号】PCT/US2008/011071
【国際公開番号】WO2009/042150
【国際公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(504278927)バイオメット・マニュファクチャリング・コーポレイション (14)
【Fターム(参考)】