説明

セラミックカラー組成物、セラミックカラーペースト、セラミックカラー層付きガラス板の製造方法

【課題】鉛を含有せず、耐酸性および型離れ性の両者において優れるセラミックカラー組成物の提供。
【解決手段】質量百分率表示で、BiおよびTiOを含有するケイ酸塩ガラス粉末50〜90%、ビスマスチタン酸化物粉末0.01〜10%、耐熱顔料粉末9〜40%および耐火物フィラー0〜30%、から本質的になるセラミックカラー組成物。前記ビスマスチタン酸化物粉末が、BiTi11、Bi12TiO20、BiTiおよびBiTi12からなる群から選ばれる1種以上のビスマスチタン酸化物の粉末である前記セラミックカラー組成物。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用ガラス板に焼き付けるのに好適なセラミックカラー組成物およびセラミックカラーペーストに関する。また、自動車の窓ガラスに好適なセラミックカラー層付きガラス板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の窓ガラスの車内側周縁部には不透明着色層であるセラミックカラー層が形成されている。
セラミックカラー層は、窓ガラスと該窓ガラスをその周縁で車内側から保持するウレタンシーラントとの間に介在して該ウレタンシーラントの紫外線による劣化を防止し、また、窓ガラスの車内側周縁部に設けられた電熱線等の端子が車外側から見えないようにするために設けられる。
【0003】
セラミックカラー層は、セラミックカラー組成物をペースト化し、ガラス板に塗布、乾燥後焼成することによりガラス板上に焼き付けて形成される。前記セラミックカラー組成物は、ガラス粉末、耐熱顔料粉末を必須成分として含有し、必要に応じて耐火物フィラーを含有する。なお、耐熱顔料粉末としては通常黒色のものが用いられる。
【0004】
セラミックカラー組成物をガラス板上に焼き付けるときに同時にガラス板をプレス曲げ加工して曲面ガラス板を製造する場合には、該プレス曲げ加工に用いられるプレス型にセラミックカラー層が付着しないこと、すなわち型離れ性が良好であることが求められる。
【0005】
このような型離れ性向上の課題を解決すべくケイ酸ビスマス種物質を含有するセラミックカラー組成物が提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−175832号公報(第2−6頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年雨水が酸性であることが問題となっており、セラミックカラー層がこの酸性雨水と接触すると白化等の変色が起る可能性がある。そのため、セラミックカラー層の耐酸性を向上させこの変色を防止することが求められる。
しかし、従来のセラミックカラー組成物によって前記型離れ性向上の課題に加えこの耐酸性向上の課題を解決することは困難であった。
本発明はこのような問題を解決できる、セラミックカラー組成物、セラミックカラーペースト、さらに、セラミックカラー層付きガラス板の製造方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、質量百分率表示で、BiおよびTiOを含有するケイ酸塩ガラス粉末50〜90%、ビスマスチタン酸化物粉末0.01〜10%、耐熱顔料粉末9〜40%および耐火物フィラー0〜30%、から本質的になるセラミックカラー組成物を提供する。
【0009】
また、前記セラミックカラー組成物、バインダおよび有機溶剤から本質的になるセラミックカラーペーストを提供する。
また、前記セラミックカラーペーストが塗布されたガラス板を加熱し、該セラミックカラーペースト中のセラミックカラー組成物を前記ガラス板に焼き付けてセラミックカラー層とすることを特徴とするセラミックカラー層付きガラス板の製造方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のセラミックカラー組成物(以下、本発明の組成物という。)は、通常、エチルセルロース等のバインダおよびα−テルピネオール等の有機溶剤と混練してペースト化され、ソーダライムシリカガラス板等のガラス板に塗布して乾燥後焼成され、ガラス板上に焼き付けられたセラミックカラー層とされる。
【0011】
軟化点が典型的には730℃であるソーダライムシリカガラス板上にセラミックカラー層を焼き付ける場合、たとえば、前記塗布はスクリーン印刷によって行われ、前記乾燥は80〜140℃で、前記焼成は600〜750℃でそれぞれ行われる。
【0012】
なお、前記ペースト化されたものは本発明のセラミックカラーペースト(以下、本発明のペーストという。)であり、前記セラミックカラー層をガラス板に焼き付ける方法は本発明のセラミックカラー層付きガラス板の製造方法(以下、本発明の製造方法という。)である。
【0013】
前記焼成によってガラス板上に本発明の組成物を焼き付けるときに同時に該ガラス板をプレス曲げ加工して曲面ガラス板としてもよく、このときの焼成温度すなわち曲げ加工温度は典型的には700℃である。
【0014】
次に、本発明の組成物の成分について質量百分率表示を用いて説明する。
BiおよびTiOを含有するケイ酸塩ガラス粉末(以下、本ガラス粉末という。)はセラミックカラー層をガラス板に焼き付ける成分であり必須である。50%未満では焼き付けが不充分になる。好ましくは55%以上である。また、その含有量は好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下である。
【0015】
本ガラス粉末の軟化点Tは500〜600℃、50〜350℃における平均線膨張係数αは50×10−7〜130×10−7/℃であることがそれぞれ好ましい。ソーダライムシリカガラス板(典型的には、前記線膨張係数は87×10−7/℃。)に焼き付ける場合、Tが上記範囲外では良好な焼き付けが困難になり、αが上記範囲外ではガラス板の強度の低下が大きくなる。
【0016】
本ガラス粉末の質量平均粒径D50は典型的には1〜6μmである。
また、本ガラス粉末は、組成が1種類の、BiおよびTiOを含有するケイ酸塩ガラスの粉末であってもよいし、組成が2種類以上の同ガラスの混合粉末であってもよい。
前記ケイ酸塩ガラスは無鉛ガラスであることが好ましい。
【0017】
本ガラス粉末は、下記成分基準のモル%表示で、SiO 40〜65%、Bi 1〜30%、TiO 0.5〜20%、LiO+NaO+KO 1〜25%、B 0〜10%、MgO+CaO+SrO+BaO 0〜10%、ZnO 0〜10%、ZrO+SnO 0〜10%、Al0〜5%、CeO 0〜2%、F 0〜2%、から本質的になる無鉛ガラスの粉末である、または該無鉛ガラスの粉末を含有することが好ましい。
【0018】
前記無鉛ガラスは上記成分から本質的になるが、その他の成分を本発明の目的を損なわない範囲で含有してもよい。その場合、当該その他の成分の含有量の合計は10%以下であることが好ましい。
なお、たとえば「B 0〜10%」は、Bは必須ではないが10%まで含有してもよいことを示す。
【0019】
前記無鉛ガラスは、同表示で、SiO 50〜60%、Bi 10〜20%、TiO 5〜15%、LiO+NaO+KO 10〜20%、B 0〜5%、MgO+CaO+SrO+BaO 0〜5%、ZnO 0〜5%、ZrO+SnO 0〜5%、Al 0〜3%、CeO 0〜1%、F 0〜1%、から本質的になることがより好ましい。
【0020】
本ガラス粉末は670℃に保持したときにビスマスチタン酸化物を析出するケイ酸塩ガラス粉末である、またはそのようなケイ酸塩ガラス粉末を含有していることが好ましい。そのようなものでないとソーダライムシリカガラス板に適用する場合等において型離れ性が低下するおそれがある。なお、前記670℃に保持する時間は典型的には5分間またはそれ以上である。
【0021】
前記ビスマスチタン酸化物としては、BiTi11、Bi12TiO20、BiTiおよびBiTi12が例示される。
【0022】
ビスマスチタン酸化物粉末は本ガラス粉末が焼成時に結晶、特にビスマスチタン酸化物を析出しやすくなるようにするための成分であり、必須である。0.01%未満では結晶析出促進効果が小さい。好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.2%以上である。また、その含有量は好ましくは5%以下である。
【0023】
ビスマスチタン酸化物粉末は、BiTi11、Bi12TiO20、BiTiおよびBiTi12からなる群から選ばれる1種以上のビスマスチタン酸化物の粉末であることが好ましい。
なお、ビスマスチタン酸化物粉末のD50は典型的には0.1〜5μmである。
【0024】
耐熱顔料粉末は、紫外線を遮蔽し、または可視光も遮蔽する成分であり必須である。9%未満では紫外線遮蔽効果または可視光遮蔽効果が不充分になる。好ましくは15%以上である。40%超では焼き付けが不充分になる。好ましくは30%以下である。
【0025】
耐熱顔料粉末は銅クロムマンガン系複合酸化物、クロムコバルト系複合酸化物、鉄マンガン系複合酸化物、クロム鉄ニッケル系複合酸化物、クロム銅系複合酸化物、マグネタイトおよびチタニアからなる群から選ばれる1種以上の耐熱顔料の粉末であることがより好ましい。これらのうち、チタニアは白色顔料であり、その他のものは黒色顔料である。
耐熱顔料粉末のD50は典型的には0.5〜2.5μmである。
【0026】
耐火物フィラーは必須ではないが、ガラス板の強度低下を抑制する、セラミックカラー層のαを小さくする、等のために30%まで含有してもよい。30%超では焼き付けが不充分になるおそれがある。好ましくは25%以下である。
【0027】
耐火物フィラーは典型的には、融点またはガラス転移点が700℃以上である酸化物、ホウ化物、ケイ化物等の無機物の粉末である。α−アルミナ、α−石英、ジルコン、コーディエライト、β−ユークリプタイト、フォルステライト、ムライト、ジルコニア、ステアタイト、ホウ酸アルミニウムおよび石英ガラスからなる群から選ばれる1種以上の無機物の粉末であることが好ましい。
【0028】
ガラス板の強度低下をより抑制したい場合、耐火物フィラーとしてホウ酸アルミニウムウィスカ等の耐熱ウィスカを含有することが好ましい。ここで耐熱ウィスカとは典型的には、融点またはガラス転移点が700℃以上であり、繊維径が0.1〜10μm、繊維長が0.5〜100μm、繊維径/繊維長が0.001〜2である無機ウィスカである。
【0029】
本発明の組成物は本質的に上記成分からなるが、本発明の目的を損なわない範囲でその他の成分を含有してもよい。前記その他成分の含有量の合計は5%以下であることが好ましい。
【0030】
本発明の組成物および本発明のペーストは、自動車用ガラス板に焼き付けてセラミックカラー層を形成するのに好適であるが、これに限定されず、たとえばガラスびん、ガラスコップ等へのセラミックカラー層形成にも適用できる。
【0031】
本発明の製造方法においては、本発明のペーストしたがって本発明の組成物の使用が必須である。これにより、ガラス板に塗布された本発明の組成物をそのガラス板に焼き付けると同時にそのガラス板をプレス曲げ加工してもセラミックカラー層とプレス型の付着が起こらない、または起こりにくい。
前記ガラス板は典型的にはソーダライムシリカガラス板である。
【0032】
【実施例】
モル%表示の組成が下記組成であり、D50が1〜6μmの範囲にあるガラス粉末A、Bを次のようにして作製した。すなわち、下記組成となるように原料を調合、混合して白金ルツボに入れ、1000〜1400℃で1〜3時間溶解して溶融ガラスとした。この溶融ガラスを急冷してフレーク状ガラスとし、またはこの溶融ガラスを水砕して水砕ガラスとし、その後ボールミルで粉砕してガラス粉末を作製した。
【0033】
ガラス粉末A:SiO 55.8%、Bi 18.3%%、TiO8.5%、LiO 16.0%、NaO 1.0%、CeO 0.4%。
ガラス粉末B:SiO 58.2%、Bi 15.0%%、TiO9.0%、LiO 15.0%、KO 2.4%、CeO 0.4%。
【0034】
ガラス粉末A、Bそれぞれについて670℃に5分間保持する焼成を行い、得られた焼成体についてX線回折測定を行った。その結果、ガラス粉末Aの焼成体についてはBiSiO結晶が主として析出し、その他にビスマスチタン酸化物結晶も析出していることが、ガラス粉末Bの焼成体についてはBiTi12結晶が主として析出していることがそれぞれわかった。
また、ガラス粉末A、BのTはそれぞれ540℃、565℃、αはそれぞれ115×10−7/℃、110×10−7/℃であった。
【0035】
ビスマスチタン酸化物粉末として、いずれも共立マテリアル社製のBiTi11粉末、Bi12TiO20粉末、BiTi粉末およびBiTi12粉末を用意した。D50は、BiTi12粉末(D50=0.8μm)を除き1.0〜3.0μmである。また、同社製Bi(SiO粉末(D50=1.8μm)も用意した。
【0036】
耐熱顔料として、日本フェロー社製の銅クロムマンガン系複合酸化物黒色耐熱顔料(D=0.9μm)および鉄マンガン系複合酸化物黒色耐熱顔料(D50=1.2μm)を用意した。表において前者は耐熱顔料Cu−Cr−Mn−O、後者は耐熱顔料Fe−Mn−Oとそれぞれ略記した。
【0037】
耐火物フィラーとして、住友化学社製α−アルミナ粉末(D50=1.8μm)、白水化学社製ジルコン粉末(D50=2.0μm)、旭硝子社製コーディエライト粉末(D50=1.5μm)、四国化成社製ホウ酸アルミニウムウィスカYS10、龍森社製石英ガラス粉末(D50=1.0μm)を用意した。
【0038】
これらを表のガラス粉末Aから石英ガラスまでの欄に質量百分率表示で示す割合で混合してセラミックカラー組成物を作製した。例1〜9は実施例、例10〜12は比較例である。
【0039】
次に、各セラミックカラー組成物80質量部に対しビヒクルを20質量部の割合で添加して混練し、三本ロールミルにより均質分散させてセラミックカラーペースト(以下、単にペーストという。)を作製した。なお、ビヒクルはα−テルピネオール溶液に質量百分率表示で10%のエチルセルロースを溶解させて作製した。
【0040】
得られたペーストを用いて、以下に述べるような焼結性、耐酸性、型離れ性の評価を行った。
ペーストを、厚さ3.5mm、大きさ10cm×10cmのソーダライムシリカガラス板のほぼ全面にスクリーン印刷し、100〜120℃で乾燥した。
ペーストが塗布された前記ガラス板を670℃に5分間保持して焼成した後、常温に冷却し、セラミックカラー層付ガラス板を得た。
【0041】
このセラミックカラー層付ガラス板を割断し、セラミックカラー層(焼成体)の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて倍率=2000倍で観察して焼結性を評価した。
焼成体に空隙が少なく緻密性が良好であるものを○、空隙が多いものを×として表に示す。
【0042】
また、前記セラミックカラー層付ガラス板を、pHが1.0、温度が80℃の硫酸溶液中に72時間浸漬後取り出した。流水洗浄後、セラミックカラー層が焼き付けられていない面からガラス板を太陽光下で目視観察し、色調変化の程度を調べて耐酸性評価とした。色調変化が認められないものを◎、色調変化が若干認められたものを○、色調変化が若干とはいえないものを△、色調変化が若干とはいえないものであって顕著であるものを×として表に示す。
【0043】
型離れ性については次のようにして評価した。
ペーストを、厚さ3.5mm、大きさ10cm×10cmのソーダライムシリカガラス板のほぼ全面にスクリーン印刷し、乾燥した。
【0044】
670℃に保持され、互いに対向する面にガラスクロスが張られた凸型プレス金型および凹型プレス金型の間に、ペーストが印刷され乾燥された前記ガラス板を挿入し、凸型プレス金型の上に10kgの重しを載せて5分間プレスしてセラミックカラー層付き曲面ガラス板を作製した。この曲面ガラス板の上から重しと凸方プレス金型を取り外し、凸方プレス金型表面へのセラミックカラー付着状況を調べ、これを型離れ性評価とした。セラミックカラーの付着が認められないまたは軽微であるものを○、付着が顕著であるものを×として表に示す。
【0045】
【表1】



【0046】
【表2】



【0047】
例12において耐酸性が良好でないことについては次のようなことが考えられる。すなわち、例12の焼成体にはX線回折測定の結果ケイ酸ビスマス結晶が主として析出していることが判明した。このケイ酸ビスマス結晶析出にともない焼成体の残留ガラス相(マトリックス相)のSiO分が減少し、その結果残留ガラス相の耐酸性が低下し、例12の耐酸性が良好でなくなったと考えられる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によればセラミックカラー層がプレス型と付着することなくセラミックカラー層付き曲面ガラス板を製造でき、また、酸性雨水による当該セラミックカラー層の白化等の変色が起りにくく、かつ、当該セラミックカラー層が鉛を含有していないので環境面からも好ましい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
質量百分率表示で、BiおよびTiOを含有するケイ酸塩ガラス粉末50〜90%、ビスマスチタン酸化物粉末0.01〜10%、耐熱顔料粉末9〜40%および耐火物フィラー0〜30%、から本質的になるセラミックカラー組成物。
【請求項2】
ビスマスチタン酸化物粉末が、BiTi11、Bi12TiO20、BiTiおよびBiTi12からなる群から選ばれる1種以上のビスマスチタン酸化物の粉末である請求項1に記載のセラミックカラー組成物。
【請求項3】
前記ケイ酸塩ガラス粉末の軟化点が500〜600℃、50〜350℃における平均線膨張係数が50×10−7〜130×10−7/℃である請求項1または2に記載のセラミックカラー組成物。
【請求項4】
前記ケイ酸塩ガラス粉末が、670℃に保持したときにビスマスチタン酸化物を析出するケイ酸塩ガラス粉末である、または該ケイ酸塩ガラス粉末を含有している請求項1、2または3に記載のセラミックカラー組成物。
【請求項5】
前記ケイ酸塩ガラス粉末が、下記成分基準のモル%表示で、SiO 40〜65%、Bi 1〜30%、TiO 0.5〜20%、LiO+NaO+KO 1〜25%、B 0〜10%、MgO+CaO+SrO+BaO 0〜10%、ZnO 0〜10%、ZrO+SnO 0〜10%、Al 0〜5%、CeO 0〜2%、F 0〜2%、から本質的になる無鉛ガラスの粉末である、または該無鉛ガラスの粉末を含有している請求項1、2、3または4に記載のセラミックカラー組成物。
【請求項6】
耐熱顔料粉末が、銅クロムマンガン系複合酸化物、クロムコバルト系複合酸化物、鉄マンガン系複合酸化物、クロム鉄ニッケル系複合酸化物、クロム銅系複合酸化物、マグネタイトおよびチタニアからなる群から選ばれる1種以上の耐熱顔料の粉末を含有する請求項1〜5のいずれかに記載のセラミックカラー組成物。
【請求項7】
耐火物フィラーが、α−アルミナ、α−石英、ジルコン、コーディエライト、β−ユークリプタイト、フォルステライト、ムライト、ステアタイト、ジルコニア、ホウ酸アルミニウムおよび石英ガラスからなる群から選ばれる1以上の耐火物の粉末である請求項1〜6のいずれかに記載のセラミックカラー組成物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載のセラミックカラー組成物、バインダおよび有機溶剤から本質的になるセラミックカラーペースト。
【請求項9】
請求項8に記載のセラミックカラーペーストが塗布されたガラス板を加熱し、該セラミックカラーペースト中のセラミックカラー組成物を前記ガラス板に焼き付けてセラミックカラー層とすることを特徴とするセラミックカラー層付きガラス板の製造方法。

【公開番号】特開2004−269322(P2004−269322A)
【公開日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−63698(P2003−63698)
【出願日】平成15年3月10日(2003.3.10)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】