セルライトに対する光力学療法および美容法
【課題】セルライト組織を破壊する光化学品とレーザー、LEDまたは他の(例えばフィルターつきランプ)の放射とを使用してセルライトを減少させる美容治療の方法の提供。
【解決手段】a.治療されるべき生体の選択領域を確認する段階、b.生体に少なくとも1つの光感作物質を投与する段階、c.該光感作物質が治療の選択領域のセルライトに蓄積するのに十分な時間をかける段階、およびd.該選択領域の該光感作物質を光により選択的に活性化してセルライトを減少/排除する段階からなる生体の選択領域の望ましくないセルライトを減少させる方法。光感作物質として、例えばテモポルフィンを使用する。
【解決手段】a.治療されるべき生体の選択領域を確認する段階、b.生体に少なくとも1つの光感作物質を投与する段階、c.該光感作物質が治療の選択領域のセルライトに蓄積するのに十分な時間をかける段階、およびd.該選択領域の該光感作物質を光により選択的に活性化してセルライトを減少/排除する段階からなる生体の選択領域の望ましくないセルライトを減少させる方法。光感作物質として、例えばテモポルフィンを使用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容治療の領域に関し、特に、脂肪細胞の形成をしやすい身体の領域におけるセルライト組織および過剰な脂肪細胞を除去するための光力学療法に関する。
【背景技術】
【0002】
近代社会が、容易に利用できる食品すなわち「ファーストフード」を豊富に製造し、そしてまた、高カロリーのスナック食品を食べながら、テレビを見たり、ビデオゲームで遊んだりそして電話をしたりするような座りがちなライフスタイルをエンターテイメントがすすめている環境を生じさせていることは、周知の事実である。これにより、人々は、脂肪組織に脂肪細胞を増やすことにより過剰な体重を得ることになる。或る遺伝形質は、食事および運動により影響されないかまたは影響されても最低である点で、除くのが難しい過剰な脂肪細胞の領域を、さらにつくりだしている。脂肪細胞が過剰に蓄積される領域、通常特に女性では臀部、腰および腿では、コラーゲン繊維は変形し、脂肪細胞のくぼみは、皮膚の表面を変形させて、セルライトととも呼ばれるぶつぶつまたは波状物を生成する。
【0003】
「浮腫状・繊維硬化性−皮下脂肪組織異常(edematous−fibrosclerotic panniculopathy)が、セルライトを記述する医学用語である。セルライトは、思春期後の女性の80−90%に影響する。セルライトは、腰、腿および臀部に通常見られ、身体のこれらの領域に「えくぼ」状のものを生ずる。それは、病気ではないが、個々の人々に美容上の関心の問題である。セルライトは、最もしばしば、脂肪組織の構造上の相違によって男性よりも女性に見られる。セルライトは、肥満または太りすぎには関係がない。それは、それが正常なやせた女性でも生ずるからである。
【0004】
セルライトは、身体の脂肪細胞の層とは異なる。個々の人のもっとも多い脂肪の蓄積は、彼/彼女の体重、ライフスタイルおよび遺伝的体質に依存する。身体の脂肪層は、断熱、生命維持に必要な器官の保護などの重要な機能を有するが、セルライトは、主として、不均一なくぼみまたは橙皮状皮膚を生ずる閉じこめられた脂肪の塊だらけのポケット状物として生ずる皮膚の下の構造的な形態による。
【0005】
セルライトは、皮下組織または皮下の脂肪層で発達し、そこでは、脂肪の丸い突出部は、結合組織の周囲の繊維により房状物に構成される。この層の下では、体重が増えるとき脂肪細胞が大きくなるスカルパ筋膜がある。この層は、結合組織によって房状物に分割され、それは皮膚の上端の層を筋肉の下方の層に付着させる。これらの結合組織が弱くなるとき、スカルパ筋膜は、上方に盛り上がり、皮膚に特徴的な不均一な凹んだ外観を生じさせる。
【0006】
ほとんどの方法は、長期間のダイエットおよび運動を除いて、セルライトを除くのに有効ではない。セルライトは、遺伝的に発達しそして正常な状態と考えられ、従って除くのが難しい。
過剰な脂肪の付着すなわち「脂肪異栄養(リポジストロフィー)」は、脂肪細胞の皮下の細胞組織の深部の突出部のセクションにおける不均衡な増加により生成する。
【0007】
脂肪異栄養は、特定の経路でそれらを発達させる遺伝子コードを肥満症の人が有するために生ずる。それぞれの脂肪細胞は、その膜にベータ1(脂肪生成)およびアルファ2(脂肪分解)の受容体を有する。特定の領域に、より多くのベータ1受容体が存在するとき、局所的な肥満すなわち脂肪異栄養が生ずる。或る家族では過剰のベータ受容体のために、これらの家族は、脚、胸、ウエストなどが大きくなる傾向を有する。低カロリー食事のみによるこれらの患者の治療では、通常成功することがなく、治療の放棄、除かれた局所的な脂肪の回復および同じ不健康な習慣への回帰を生ずる。
【0008】
セルライトを治療する唯一の有効な方法は、治療領域の遺伝的に変化した脂肪組織および同様な組織に直接作用することである。
歴史的に、種々の方法が、この問題を治療するのに開発されてきており、身体のこれらの領域の脂肪組織を取り除くか減少させるために、人々により毎年多くのドルが使われてきている。70年代後半までに、吸引脂肪除去の使用が開始され、次に80年代後半では、リポスカルプチュアー(liposculpture)が、流体を除くために外傷性套管針を使用して局所麻酔の下行われる改良された吸引脂肪除去である。後に、超音波リポスカルプチュアーが、90代半ばに開発され、そして「レーザー吸引脂肪除去」(外部レーザー源を使用する)についていくつかの報告があるが、レーザー使用吸引脂肪除去は、今まで有効であることがはっきりと証明されてきていない。
【0009】
レーザー技術の現状をカバーする特許のなかには、以下のものがある。
特許文献1は、中心に光ファイバーを有する中空の針を開示している。脂肪組織、脂肪細胞は、細胞の壁が破壊されたときに液状化される。流体は、針を通る吸引によって除かれる。レーザーは、細胞壁を単に熱的に劣化するのに使用される。レーザーの波長は、0.75ミクロンから2.5ミクロンであると記されているが、1.06という好ましい波長が明記されている。丸い光ファイバーの末端が、針の末端を越えて図3に示されている。この方法では、Nd:YAGタイプのレーザーを使用し、上記の波長の範囲を述べている。さらに、生成した液体は、通常の吸収により身体から除くことができる。
【0010】
特許文献2では、それらの出力エネルギーが880−935nm、1150−1230nmまたは2280−2360nmの波長の範囲にあるYAG源および他のレーザーである外部レーザーを使用して脂質に富む組織の除去を開示している。低いバンド特に900−930nmおよび1150−1230nmの放射が、脂肪組織の治療に好ましいことを述べている。特に、水/OH吸収に近い波長域は、好ましくないものとして確認されている。また、冷却システムの使用が推薦されている。
【0011】
特許文献3は、すりむいた皮膚の表面に化合物を適用し次に電気的および機械的にセルライトを除くことを含む方法を開示している。
特許文献4は、700nmと900nmとの間の波長の光により活性化されたPSを有するリポソームの光感作物質処方を開示している。この発明は、製薬および美容の応用に使用される光感作物質の有効な処方に基本的に関しているが、光感作物質または前駆物質は、活性バンドを有しない。
【0012】
上記のほとんどの従来の方法は、減少(過剰な体重または肥満)に有用であるが、セルライトは、上記の方法を使用して有効に解決できない脂肪細胞に関する異なる症状である。現在のところ、セルライトに関して本当に有効な治療は存在しない。
従って、表面のゆがみ、手術後の合併症を最低にしつつ、選択された領域からセルライトを除くかまたは低下させる治療の技術が要望されている。
【0013】
【特許文献1】米国特許6206873
【特許文献2】米国特許6605080
【特許文献3】米国特許6743215
【特許文献4】WO99/48474
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
治療の領域におけるセルライト組織の破壊用の光化学品と関連するレーザー、LEDまたは他の(例えばフィルターつきランプ)の放射とを使用する美容治療の方法を提供するのが、本発明の目的である。
皮下の脂肪組織に直接影響する光化学品および放射を使用する美容治療の方法を提供するのが本発明の他の目的である。
【0015】
脂肪細胞に直接影響して脂肪組織の乳化次に吸収による排除、リンパ系および排液による除去を生じさせる光力学治療(PDT)を用いる美容治療の方法を提供するのが本発明の他の目的である。
PDTを使用してセルライトを減少させる美容治療の方法に使用されるべき光感作物質を提供するのが本発明の他の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0016】
簡単にいえば、本発明は、光感作物質、並びにセルライト形成の領域中への混合物の皮下注入次に光照射によって、セルライトを治療する方法を提供する。光感作物質は、脂肪細胞および/またはコラーゲンまたはヒアルロン酸または吸引脂肪除去により予め取り出された化合物を含む1つ以上の細胞性生成物と組み合わすことができる。この混合物は、また、光感作物質の拡散を改善するかまたはそれを希釈するために、他の化合物例えばリポフンジン(Lipofundin)MCT10%を含むことができる。種々の濃度が、治療の領域およびセルライトの程度そしてセルライトが皮膚のくぼんだ領域で存在するのかまたは隆起した領域で存在するのかに応じて使用される。美容治療法は、その中に適用された光感作物質を有する治療の領域の局所的なレーザー、LEDまたは他の光放射により局所的な脂肪異栄養および/または弛緩および/またはセルライトを実質的に減少させるかまたは取り除く。光エネルギーは、細胞壁が破裂して細胞の流体を放出する主として化学反応と温度との組み合わせにより「脂肪」細胞を破壊するように適用される。光の放射は、一般に、治療の領域に放射を導く装置を通して適用される。1つ以上の光源例えばレーザーダイオードまたはLEDは、1つ以上の光ファイバーと組み合わされて、適用範囲の領域を増大させさらに適用範囲のその領域の放射の量を増加させる。光ファイバーは、治療の領域に皮下でまたはおそらく組織内で導入できる。治療の領域における細胞の流体は、技術の組み合わせにより除かれる。従来の治療できないセルライト脂肪組織を有する領域における急速かつ長持ちのする美容上の変化は、外傷を最低にしつつ達成される。
本発明の上記のそして他の目的、特徴および利点は、図面を参照しつつ以下の記述を読むことから明らかになるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
多くの女性は、その生涯においてセルライトに現在苦しめられるか、苦しめられてきているかまたは将来苦しめられようとしている。それは、病理学の一般的な意味を有する美容上の病理学の問題である。
それは、一般に多くは女性そして通常20歳より年上の女性に生ずる問題である。
【0018】
セルライトの外観は、多くの女性にとって心理的にうつ的な事象である。それは、例えば水着を着たとき露出される身体の領域に現れるからである。皮膚は、くぼみおよび隆起を有するぶつぶつの外観を有する。多くのドルが、美容産業による多数の広告された療法に毎年治癒を求める女性により消費されている。これらの療法の多くは、長い期間の解決をもたらすことがなく、細胞組織からの過剰の水の排除による一時的な助けに過ぎない。
【0019】
適切かつ明確な解決策はなく、医学上および美容上の治療は、患者の完全な満足を得ることはない。
セルライトの治療に関する本発明の目標は、(1)眼で見える点を改善するための皮膚の美的な変化の方法を提供すること、(2)セルライトの治療において変化する細胞のホメオスタシスの方法を提供すること、(3)セルライトを治療するとき脂肪移植の結果を最適にするためにコラーゲンの網を増大させることである。
【0020】
本発明では、テモポルフィン、クローリン、バクテリオフェオホルバイド、バクテリオクローリンなどを含む好適な光感作物質ポルフィリンおよびそれらの誘導体が使用される。選択された光感作物質は、選択された目標細胞への能率的な医薬伝達のために、リポソーム、プロドラッグなどのような好適な伝達システムを使用して投与できる。本明細書において一般に使用されるとき、「光感作物質」は、前駆物質として患者中に導入された後、光感作物質に自然になる光感作物質の前駆物質を含む。
【0021】
図1から図6の一連の写真は、わずか1回または数回の治療後そして治療わずか数日後の、3人の患者におけるセルライトの形状および外見を実質的に縮小させた本発明の成功の劇的な証拠を示す。
【0022】
光感作物質テモポルフィンが例えば652nmの波長のダイオードレーザーからの光により活性化されるとき、これは、細胞膜の性質、細胞質、リボソーム、ゴルジ装置および核を改変するように働き、最後には細胞のアポトーシスを生ずる一連の事象の引き金を引くものと思われる。
【0023】
細胞は、テモポルフィンまたは他の光感作物質の作用に曝されたとき、一連の形態学的な変化を開始する。細胞膜は変化し、そして特徴的な泡状突起が現れる。細胞の容積はかなり減少しそして細胞質は凝縮する。核は小さくなり、クロマチンは濃くなりそして最後には破裂していくつかの球に分裂する。
【0024】
アポトーシスの終わりに、細胞は、食作用によりまたは近くの細胞により摂取され、通常の細胞の壊死中に典型的な炎症反応を避けることができる。たとえ細胞が消滅しても、コラーゲン網が増加する。これは、コラーゲンの支持、コラーゲン繊維およびエラスチンの再配列を改善し、基本的な細胞内物質のゼラチン状硬さを低下させ、酸素化および細胞の栄養を改善し、そして有毒な代謝物の保持および水腫を低下させる。
【0025】
テモポルフィンは、医薬の多量の投与量を必要とせずまたは光への長期の暴露を必要としない活性酸素の非常に有効な発生剤である。
図7は、活性化によるテモポルフィンの相互作用の過程を示す。
細胞内酸化は、細胞の死すなわち細胞のアポトーシスを生ずる、膜の表面および核、ミトコンドリア、ゴルジ装置、全内形質およびリボソームの変化に関係がある。
テモポルフィンは、過去において、或る頭部および頚部のガンの治療に使用されていた。
テモポルフィンは、暗所では全く無害かつ不活性であり、低密度の光により活性化されそして有力な遊離した酸素発生剤になる。
【実施例1】
【0026】
セルライトにかかった患者を、いくつかのセッションでテモポルフィンにより治療する。
この治療プログラムの項目は、以下の通りである。
1.患者のセルライトの段階の決定。
2.テモポルフィンの投与および濃度の決定、およびセルライトに対する改善を生ずるかどうかの確認、および全身投与の必要なしにメソセラピーにより直接適用することが可能かどうかのさらなる確認。
3.レーザー照射の時間に対する適用時間に基づくテモポルフィンの効力に関する決定。
4.同時に行われる治療に関する決定。
治療に使用される希釈は、以下の表1に示される。
【0027】
〔表1〕
製品(g) 精製テモポルフィン(mg) 生理学的血清(mL) 濃度(mg/mL)
5 7.5 5 1.5
5 7.5 25 0.3
5 7.5 37.5 0.2
5 7.5 50 0.15
5 7.5 75 0.1
【0028】
セルライトを治療するために、0.005mg/mLの濃度が、メソセラピーにより直接適用される。この濃度は、腫瘍の治療に使用されるm−THPCの最適の濃度(腫瘍組織1gあたり0.1−0.3ミクロg)の検討から得られる。美容上の投与量は、目的がコラーゲンマトリックスの成長にあり腫瘍を壊すものではないので、10倍低い。そのため、美容上の投与量は、セルライト50gあたり5−15μgである。
【0029】
50gの組織にメソセラピーを適用するために、2ccの溶液が適用される(100cm2の領域、深さ0.5cmの拡散)。
最後に、2ccのメソセラピー溶液は、m−THPC0.005−0.015mgを含まねばならず、その濃度は以下の通りでなければならない。セルライトに対するメソセラピーのm−THPCの濃度:0.005mg/mL−0.01mg/mL。
【0030】
(一般的な方法)
患者のセルライトの段階および位置を決定するために、接触サーモグラフィーを使用する。
小さい変化も治療中明らかになるため、高分解能接触サーモグラフィーが、セルライトの程度の分類および治療中の患者の追跡を達成するのに理想的である。
この方法は、カプセルに入った液晶のプレートを皮膚の表面と接触して置くとき、皮膚の表面の温度を測定する。結晶の色は、その下の皮膚の温度の指標である。皮膚への適用に適切な種々の温度範囲を有するいくつかのプレートが利用される。これらのプレートの2つが示される。
【0031】
茶色は、血液循環の悪い低体温ゾーンを示し、青色は、血液循環の良い低体温ゾーンを示す。温度は、皮膚に記録されそして皮下組織の温度の3または4の等級を示す。同質心像は、セルライトの状態を示し、そして診断の正確さ、部位描画法およびセルライトの程度を提供する。以下は、セルライトの領域からの心像、およびそのセルライトに伴う程度の例である。
【0032】
(正常のサーモグラフィー)
これは、セルライトのない部分で得られる均一な非染色カラー像である。参照サーモグラフィーは、概してセルライトが存在しない腕または前腕のゾーンでなされる。
【0033】
(患者の治療に使用される放射の等級またはセルライトの程度)
以下の条件が段階IおよびIIの指標である。真皮の深部の細静脈の拡張を伴う静脈およびリンパ液の循環の減速。脂肪細胞の周りのゾーンでの間隙の水腫。滲出は、皮下の組織の毛管から血清について急速に増加する。水腫を有するゾーンは、結膜繊維および神経要素を圧縮し、それは接触による痛みそしてときには自発的な痛みによって明らかになる。感受性の変化および伸展の痕跡の形成が存在する。
【0034】
脂肪細胞および毛管を囲む細網繊維の過形成および肥大の組織学的現象が存在する。これらの相は可逆的である。
これらの段階のサーモグラフィーは、低体温の大きな拡散の境界を示し、周囲の斑点は低体温の拡散ゾーンを明らかにし、そして像は、ゾーンの微小循環の変化および不安定を示す。
【0035】
(段階IおよびII(主としてII))
段階IIIでは、繊維状の増殖が存在する。繊維は膨張し、そしてコラーゲンの減少、フィブリンの増加および指定されたフィブリノイドタイプを包む微小繊維の個々の特徴の損失が存在する。コラーゲンは、分解し劣化して、不規則な無定形のブロックを形成し、その構造を失い、トリグリセリドの完全な脂肪細胞の閉じこめを誘発する。臨床上および視覚上の点から、「橙皮状皮膚」と呼ばれる。細胞の脈管の相互交換が減速し、それにより微小結節を形成する。外見の可逆性は、この相ではさらに困難になる。
【0036】
サーモグラフィーの証拠。像は、マルチカラーの像であって、主な色は、真緑色およびピンク色である。皮膚のヒョウのような斑点のある外観は、微小結節の作用による皮膚の温度の不規則性の起源を確認することになる。黒色が示す非常に冷たいゾーンは、段階IVセルライトを特徴づける「ブラックホール」として現れ始める。
【0037】
(ヒョウのような斑点のある皮膚または微小結節または段階III(III))
(段階IV)
繊維化は増え、静脈および神経を圧迫し、結膜組織の要素の変化を生ずる。脂肪組織は、その低い血液の循環のために、大きな低体温ブロックを有するコンパートメント様の平板状物に分割される。脂肪細胞は正常であるが、圧迫される。いくつかの繋がった介在する微小結節は、1つのカプセルとして融合し、触診できる巨大結節をつくる。
【0038】
臨床では、皮膚は、詰め物をした外観を示し、痛みのある点在する巨大結節またはそれ自体明らかな剛いプレートを形成する集塊が存在する。この段階で、弛緩が存在する。
サーモグラフィーでは、像は、巨大結節が存在することを示す広範囲な低体温ゾーンを有するブラックホールの1つを示す。
【0039】
この実施例では、患者は、テモポルフィンを以下のように投与される。すべてのテストにおいて、治療は、治療されるべき領域あたり1セッションのみからなり、もし必要ならば、それを30日後繰り返す。一般に、観察されたところでは、適切な理学療法すなわち補完的セッション(超音波、リンパ排液、等張性および等尺性の電気刺激など)を伴うわずか1回のセッションが、80%よい多い患者では通常十分であった。もし繰り返すことが必要であるならば、評価は30日後になされる。
【0040】
この方法に含まれる他の治療は、例えば以下のものを含む。超音波、リンパ排液およびプレソセラピー、温熱療法および等尺性電気緊張療法。
表2は、セルライトの段階、mTHPC(テモポルフィン)の濃度、投与量、治療される表面積、レーザーの強さ、電力レベルおよび時間に関するさらなる情報を提供する。PDTの適用テモポルフィンは、以下のパラメーターに従う。
【0041】
〔表2〕
セルライト m−THPC 投与量 表面 強さ ワット 時間PDT
(Iハロー)(mg/mL)(cc) (cm2) (′)(W)(′各100cm2)
I II 0.1 10 600 30 2 2
III 0.2 10 600 30 2 2
IV 0.2 10 400 30 2.5 3
これらのパラメーターは、患者の症状に従って調節される。
以下は、各セッションにおける事象の結果のリストである。
【0042】
区分にわけた(図9参照)サーモグラフィー像によりマップをつくりそして治療中参考のために各患者についてこの情報の記録をする。治療の領域が存在するゾーンを患者の身体で確認する。アルコールにより皮膚を消毒する。確定した治療プランに従ってテモポルフィン溶液を適用する。セルライト組織内に製品が分布するのをさらに助ける表面の各100cm2について1分間の割合で超音波を適用する。30分間待つ。皮膚の表面から約6.25−2.5cmで、3cmのスポット、連続モード、2ワットの効力、段階および適用する投与量に応じて各100cm2あたり2または2分間レーザー照射を行う。治療の領域にプラスチックフィルムによりカバーされた冷ゲルを適用する。2時間冷ゲルフィルムを適用する。治療セッション後、天然スポンジで円状に拭いて冷ゲルを患者から取り除く。
【0043】
治療の結果は、冷ゾーン、微小結節およびブラックホールを示すサーモグラフィーを伴わなければならない。患者の身体は、それぞれについて示される程度のレベルにより区分に分割されねばならない。これは、次の治療および診察に有益である。異なる区分の数を示す身体の図が含まれる。
【0044】
区分1:殿筋。区分2:腿の後部。区分3−8:腿の前部。
テモポルフィンの低投与量のために、費用は安く手ごろなものになる。
さらに、リポフンジンMCT10%は、セルライトが存在する組織に適用されてテモポルフィンの拡散を改善する。さらに、リポフンジンはテモポルフィンを希釈するのに使用できる。
【実施例2】
【0045】
テモポルフィンは、ホスホリピドおよび細胞膜に対して親和性を有するがトリグリセリドに溶解しない群からの光感作物質である。
かなり進行した程度のセルライトの外観は、くぼんだ領域および丘様の領域を有するつぶつぶの外見である。これらの領域は、以下のような特別の治療を要する。
【0046】
1)くぼんだ領域を満たすためには以下のことを行う。
a.希釈したテモポルフィン(リポソーム内に処方される)を1mLあたり0.3mg混合する。b.吸引脂肪除去からの脂肪を洗い、そして1部に対して5部の割合で希釈したテモポルフィンと混合する。c.18Gの針を使用してくぼんだ領域にこの混合物を注射する。d.注射後30分まつ。e.PDT治療。f.治療される領域を洗う。
【0047】
2)隆起したゾーンすなわち丘状については以下のことを行う。
a.1mLあたり0.3mgを有するテモポルフィン(リポソーム内に処方される)によるメソセラピー用物を希釈する。b.この混合物を治療の領域中に注入する。c.30分待つ。d.PDT治療。
一般に、方法は以下の通りである。1.治療される領域の分析およびマークづけ。2.局所麻酔の適用後流体を領域に添加。3.治療の各領域内の組織のレーザー照射。4.溶けた脂肪の押し出しおよび吸引。5.治療後軟膏などの適用。
【実施例3】
【0048】
局在化したセルライトに対する患者の評価および治療の段階。
1)診断。セルライトの段階(I、II、IIIおよびIV)の臨床上の評価を確認するための生体測定学的測定、体重およびサーモグラフィーチャートの使用によって補完される図による臨床上の評価。
【0049】
2)治療。
a.テモポルフィン(リポソーム内で処方)メソセラピー深部注入。1.治療されるべき領域100cm2あたり2ccの0.05mg/mLのテモポルフィン希釈物を、段階IVに対して1注入のみする。2.治療されるべき領域100cm2あたり2ccの0.025mg/mLのテモポルフィン希釈物を、段階IIおよびIIIに対して1注入のみする。例えば、治療の臀部では、6または8ccの溶液が使用される(症状の段階に応じて0.05または0.025mg/mL)。重症の場合には、吸引脂肪除去を行って患者自身の脂肪のいくらかを得て、それを清浄しそしてくぼんだ領域に注入する。
【0050】
b.リンパ排液/ソフトマッサージ。これは治療の領域内に薬剤を分布するのを助ける。
c.30分まつ。
d.レーザー照射。全領域をカバーする点に領域を分割し、0.8J/cm2の照射を段階IIおよびIIIに使用し(0.5Wおよび面積による時間)、または1J/cm2を段階IVに使用する(0.75W)。
3)直後の操作。
a.ゲルの適用。
b.弱い圧縮ストッキング。
【0051】
4)4時間後の操作。
補完的セッション例えばリンパ排液、圧迫療法(プレスセラピー)、超音波、ゲルなどを適用できる。
5)追加操作。
結果の評価。
図10は、治療前後の患者の例を示す。
【実施例4】
【0052】
(セルライト減少のためのLEDに基づくPDT)
治療開始前、患者の臨床上の履歴を検討し、物理的診察を行う。セルライトは、臨床の印象およびサーモグラフィーにより段階をつけられる。5%グルコース溶液に希釈したテモポルフィンのリポソーム処方物を使用する。希釈したリポソーム処方テモポルフィン(1部)を、セルライト中への良好な薬剤の拡散を助けるリポフンジン(9部)と混合する。
【0053】
引き金をもつピストル様の器具を使用して治療部位中に薬剤を注入する。器具を使用する1回の注入は、12μLのリポソーム処方テモポルフィンを伝達し、それぞれの注入部位は、2つの注入を0.5cmの深さに受ける。各注入部位は、約0.5cm互いに離れている。薬剤の投与量は、治療されることが必要なセルライトの段階に基づいて増加できる。
波長652nm、電力密度180mW/cm2でLED配列(配列の領域は4*4cmである)を使用して行われる。
【0054】
治療スケジュール。4回のLED治療が患者になされる。第1回は、リポソーム処方テモポルフィンの注入48時間後に始まる。第2回、第3回および第4回は、それぞれ注入7日、14日および21日に行われる。
患者は、21日の終わりに診察され、そしてその後の追加操作は、滑らかな皮膚を生ずる良好な皮膚のテクスチャーを有する良い改善を示した。
【0055】
本発明そして特に請求の範囲のために、光感作物資のいくつかの前駆物質は、それらにより注入される動物の自然の活性によって光感作物質になる。これらは、前述のように、請求の範囲および明細書に使用される「光感作物質」と考えられ、それゆえ一般的な用語内に含まれると考えられる。
【0056】
図面とともに本発明の好ましい態様を記述したが、本発明は態様そのものに限定されないこと、そして種々の変化および改変が、請求の範囲で規定された本発明の範囲または趣旨から離れることなく、当業者によって実施できることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】AおよびBは、本発明の方法/組成物による1番目の患者の治療数日後の腰の領域の治療前後を示す。
【図2】AおよびBは、本発明の方法/組成物による該1番目の患者の治療数日後の臀部の下方の領域の治療前後を示す。
【図3】AおよびBは、本発明による該1番目の患者の治療数日後の腿の領域の治療前後を示す。
【図4】AおよびBは、身体の定型的な領域にセルライトを有する2番目の患者を示す。
【図5】AおよびBは、これらの同じ定型的な領域でセルライトがないことを示す、本発明の治療をうけた後の2番目の患者を示す。
【図6】本発明の方法および組成物による治療前そして治療1月および6月後の3番目の患者を示す。
【図7】細胞と相互作用するテモポルフィンの過程を示す。
【図8】テモポルフィンの化学式を示す。
【図9】AおよびBは、その上にセルライトを有する区分の適切なマーキングを示す。
【図10】段階II、IIIまたはIVのセルライトを最初に有する23歳から56歳の8人の女性患者について、種々の日々の米国出願の写真の群からの前後の例示の図を示す。それは、患者のセルライトの段階を減らすのに本発明が成功したことを、図から立証する。
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容治療の領域に関し、特に、脂肪細胞の形成をしやすい身体の領域におけるセルライト組織および過剰な脂肪細胞を除去するための光力学療法に関する。
【背景技術】
【0002】
近代社会が、容易に利用できる食品すなわち「ファーストフード」を豊富に製造し、そしてまた、高カロリーのスナック食品を食べながら、テレビを見たり、ビデオゲームで遊んだりそして電話をしたりするような座りがちなライフスタイルをエンターテイメントがすすめている環境を生じさせていることは、周知の事実である。これにより、人々は、脂肪組織に脂肪細胞を増やすことにより過剰な体重を得ることになる。或る遺伝形質は、食事および運動により影響されないかまたは影響されても最低である点で、除くのが難しい過剰な脂肪細胞の領域を、さらにつくりだしている。脂肪細胞が過剰に蓄積される領域、通常特に女性では臀部、腰および腿では、コラーゲン繊維は変形し、脂肪細胞のくぼみは、皮膚の表面を変形させて、セルライトととも呼ばれるぶつぶつまたは波状物を生成する。
【0003】
「浮腫状・繊維硬化性−皮下脂肪組織異常(edematous−fibrosclerotic panniculopathy)が、セルライトを記述する医学用語である。セルライトは、思春期後の女性の80−90%に影響する。セルライトは、腰、腿および臀部に通常見られ、身体のこれらの領域に「えくぼ」状のものを生ずる。それは、病気ではないが、個々の人々に美容上の関心の問題である。セルライトは、最もしばしば、脂肪組織の構造上の相違によって男性よりも女性に見られる。セルライトは、肥満または太りすぎには関係がない。それは、それが正常なやせた女性でも生ずるからである。
【0004】
セルライトは、身体の脂肪細胞の層とは異なる。個々の人のもっとも多い脂肪の蓄積は、彼/彼女の体重、ライフスタイルおよび遺伝的体質に依存する。身体の脂肪層は、断熱、生命維持に必要な器官の保護などの重要な機能を有するが、セルライトは、主として、不均一なくぼみまたは橙皮状皮膚を生ずる閉じこめられた脂肪の塊だらけのポケット状物として生ずる皮膚の下の構造的な形態による。
【0005】
セルライトは、皮下組織または皮下の脂肪層で発達し、そこでは、脂肪の丸い突出部は、結合組織の周囲の繊維により房状物に構成される。この層の下では、体重が増えるとき脂肪細胞が大きくなるスカルパ筋膜がある。この層は、結合組織によって房状物に分割され、それは皮膚の上端の層を筋肉の下方の層に付着させる。これらの結合組織が弱くなるとき、スカルパ筋膜は、上方に盛り上がり、皮膚に特徴的な不均一な凹んだ外観を生じさせる。
【0006】
ほとんどの方法は、長期間のダイエットおよび運動を除いて、セルライトを除くのに有効ではない。セルライトは、遺伝的に発達しそして正常な状態と考えられ、従って除くのが難しい。
過剰な脂肪の付着すなわち「脂肪異栄養(リポジストロフィー)」は、脂肪細胞の皮下の細胞組織の深部の突出部のセクションにおける不均衡な増加により生成する。
【0007】
脂肪異栄養は、特定の経路でそれらを発達させる遺伝子コードを肥満症の人が有するために生ずる。それぞれの脂肪細胞は、その膜にベータ1(脂肪生成)およびアルファ2(脂肪分解)の受容体を有する。特定の領域に、より多くのベータ1受容体が存在するとき、局所的な肥満すなわち脂肪異栄養が生ずる。或る家族では過剰のベータ受容体のために、これらの家族は、脚、胸、ウエストなどが大きくなる傾向を有する。低カロリー食事のみによるこれらの患者の治療では、通常成功することがなく、治療の放棄、除かれた局所的な脂肪の回復および同じ不健康な習慣への回帰を生ずる。
【0008】
セルライトを治療する唯一の有効な方法は、治療領域の遺伝的に変化した脂肪組織および同様な組織に直接作用することである。
歴史的に、種々の方法が、この問題を治療するのに開発されてきており、身体のこれらの領域の脂肪組織を取り除くか減少させるために、人々により毎年多くのドルが使われてきている。70年代後半までに、吸引脂肪除去の使用が開始され、次に80年代後半では、リポスカルプチュアー(liposculpture)が、流体を除くために外傷性套管針を使用して局所麻酔の下行われる改良された吸引脂肪除去である。後に、超音波リポスカルプチュアーが、90代半ばに開発され、そして「レーザー吸引脂肪除去」(外部レーザー源を使用する)についていくつかの報告があるが、レーザー使用吸引脂肪除去は、今まで有効であることがはっきりと証明されてきていない。
【0009】
レーザー技術の現状をカバーする特許のなかには、以下のものがある。
特許文献1は、中心に光ファイバーを有する中空の針を開示している。脂肪組織、脂肪細胞は、細胞の壁が破壊されたときに液状化される。流体は、針を通る吸引によって除かれる。レーザーは、細胞壁を単に熱的に劣化するのに使用される。レーザーの波長は、0.75ミクロンから2.5ミクロンであると記されているが、1.06という好ましい波長が明記されている。丸い光ファイバーの末端が、針の末端を越えて図3に示されている。この方法では、Nd:YAGタイプのレーザーを使用し、上記の波長の範囲を述べている。さらに、生成した液体は、通常の吸収により身体から除くことができる。
【0010】
特許文献2では、それらの出力エネルギーが880−935nm、1150−1230nmまたは2280−2360nmの波長の範囲にあるYAG源および他のレーザーである外部レーザーを使用して脂質に富む組織の除去を開示している。低いバンド特に900−930nmおよび1150−1230nmの放射が、脂肪組織の治療に好ましいことを述べている。特に、水/OH吸収に近い波長域は、好ましくないものとして確認されている。また、冷却システムの使用が推薦されている。
【0011】
特許文献3は、すりむいた皮膚の表面に化合物を適用し次に電気的および機械的にセルライトを除くことを含む方法を開示している。
特許文献4は、700nmと900nmとの間の波長の光により活性化されたPSを有するリポソームの光感作物質処方を開示している。この発明は、製薬および美容の応用に使用される光感作物質の有効な処方に基本的に関しているが、光感作物質または前駆物質は、活性バンドを有しない。
【0012】
上記のほとんどの従来の方法は、減少(過剰な体重または肥満)に有用であるが、セルライトは、上記の方法を使用して有効に解決できない脂肪細胞に関する異なる症状である。現在のところ、セルライトに関して本当に有効な治療は存在しない。
従って、表面のゆがみ、手術後の合併症を最低にしつつ、選択された領域からセルライトを除くかまたは低下させる治療の技術が要望されている。
【0013】
【特許文献1】米国特許6206873
【特許文献2】米国特許6605080
【特許文献3】米国特許6743215
【特許文献4】WO99/48474
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
治療の領域におけるセルライト組織の破壊用の光化学品と関連するレーザー、LEDまたは他の(例えばフィルターつきランプ)の放射とを使用する美容治療の方法を提供するのが、本発明の目的である。
皮下の脂肪組織に直接影響する光化学品および放射を使用する美容治療の方法を提供するのが本発明の他の目的である。
【0015】
脂肪細胞に直接影響して脂肪組織の乳化次に吸収による排除、リンパ系および排液による除去を生じさせる光力学治療(PDT)を用いる美容治療の方法を提供するのが本発明の他の目的である。
PDTを使用してセルライトを減少させる美容治療の方法に使用されるべき光感作物質を提供するのが本発明の他の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0016】
簡単にいえば、本発明は、光感作物質、並びにセルライト形成の領域中への混合物の皮下注入次に光照射によって、セルライトを治療する方法を提供する。光感作物質は、脂肪細胞および/またはコラーゲンまたはヒアルロン酸または吸引脂肪除去により予め取り出された化合物を含む1つ以上の細胞性生成物と組み合わすことができる。この混合物は、また、光感作物質の拡散を改善するかまたはそれを希釈するために、他の化合物例えばリポフンジン(Lipofundin)MCT10%を含むことができる。種々の濃度が、治療の領域およびセルライトの程度そしてセルライトが皮膚のくぼんだ領域で存在するのかまたは隆起した領域で存在するのかに応じて使用される。美容治療法は、その中に適用された光感作物質を有する治療の領域の局所的なレーザー、LEDまたは他の光放射により局所的な脂肪異栄養および/または弛緩および/またはセルライトを実質的に減少させるかまたは取り除く。光エネルギーは、細胞壁が破裂して細胞の流体を放出する主として化学反応と温度との組み合わせにより「脂肪」細胞を破壊するように適用される。光の放射は、一般に、治療の領域に放射を導く装置を通して適用される。1つ以上の光源例えばレーザーダイオードまたはLEDは、1つ以上の光ファイバーと組み合わされて、適用範囲の領域を増大させさらに適用範囲のその領域の放射の量を増加させる。光ファイバーは、治療の領域に皮下でまたはおそらく組織内で導入できる。治療の領域における細胞の流体は、技術の組み合わせにより除かれる。従来の治療できないセルライト脂肪組織を有する領域における急速かつ長持ちのする美容上の変化は、外傷を最低にしつつ達成される。
本発明の上記のそして他の目的、特徴および利点は、図面を参照しつつ以下の記述を読むことから明らかになるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
多くの女性は、その生涯においてセルライトに現在苦しめられるか、苦しめられてきているかまたは将来苦しめられようとしている。それは、病理学の一般的な意味を有する美容上の病理学の問題である。
それは、一般に多くは女性そして通常20歳より年上の女性に生ずる問題である。
【0018】
セルライトの外観は、多くの女性にとって心理的にうつ的な事象である。それは、例えば水着を着たとき露出される身体の領域に現れるからである。皮膚は、くぼみおよび隆起を有するぶつぶつの外観を有する。多くのドルが、美容産業による多数の広告された療法に毎年治癒を求める女性により消費されている。これらの療法の多くは、長い期間の解決をもたらすことがなく、細胞組織からの過剰の水の排除による一時的な助けに過ぎない。
【0019】
適切かつ明確な解決策はなく、医学上および美容上の治療は、患者の完全な満足を得ることはない。
セルライトの治療に関する本発明の目標は、(1)眼で見える点を改善するための皮膚の美的な変化の方法を提供すること、(2)セルライトの治療において変化する細胞のホメオスタシスの方法を提供すること、(3)セルライトを治療するとき脂肪移植の結果を最適にするためにコラーゲンの網を増大させることである。
【0020】
本発明では、テモポルフィン、クローリン、バクテリオフェオホルバイド、バクテリオクローリンなどを含む好適な光感作物質ポルフィリンおよびそれらの誘導体が使用される。選択された光感作物質は、選択された目標細胞への能率的な医薬伝達のために、リポソーム、プロドラッグなどのような好適な伝達システムを使用して投与できる。本明細書において一般に使用されるとき、「光感作物質」は、前駆物質として患者中に導入された後、光感作物質に自然になる光感作物質の前駆物質を含む。
【0021】
図1から図6の一連の写真は、わずか1回または数回の治療後そして治療わずか数日後の、3人の患者におけるセルライトの形状および外見を実質的に縮小させた本発明の成功の劇的な証拠を示す。
【0022】
光感作物質テモポルフィンが例えば652nmの波長のダイオードレーザーからの光により活性化されるとき、これは、細胞膜の性質、細胞質、リボソーム、ゴルジ装置および核を改変するように働き、最後には細胞のアポトーシスを生ずる一連の事象の引き金を引くものと思われる。
【0023】
細胞は、テモポルフィンまたは他の光感作物質の作用に曝されたとき、一連の形態学的な変化を開始する。細胞膜は変化し、そして特徴的な泡状突起が現れる。細胞の容積はかなり減少しそして細胞質は凝縮する。核は小さくなり、クロマチンは濃くなりそして最後には破裂していくつかの球に分裂する。
【0024】
アポトーシスの終わりに、細胞は、食作用によりまたは近くの細胞により摂取され、通常の細胞の壊死中に典型的な炎症反応を避けることができる。たとえ細胞が消滅しても、コラーゲン網が増加する。これは、コラーゲンの支持、コラーゲン繊維およびエラスチンの再配列を改善し、基本的な細胞内物質のゼラチン状硬さを低下させ、酸素化および細胞の栄養を改善し、そして有毒な代謝物の保持および水腫を低下させる。
【0025】
テモポルフィンは、医薬の多量の投与量を必要とせずまたは光への長期の暴露を必要としない活性酸素の非常に有効な発生剤である。
図7は、活性化によるテモポルフィンの相互作用の過程を示す。
細胞内酸化は、細胞の死すなわち細胞のアポトーシスを生ずる、膜の表面および核、ミトコンドリア、ゴルジ装置、全内形質およびリボソームの変化に関係がある。
テモポルフィンは、過去において、或る頭部および頚部のガンの治療に使用されていた。
テモポルフィンは、暗所では全く無害かつ不活性であり、低密度の光により活性化されそして有力な遊離した酸素発生剤になる。
【実施例1】
【0026】
セルライトにかかった患者を、いくつかのセッションでテモポルフィンにより治療する。
この治療プログラムの項目は、以下の通りである。
1.患者のセルライトの段階の決定。
2.テモポルフィンの投与および濃度の決定、およびセルライトに対する改善を生ずるかどうかの確認、および全身投与の必要なしにメソセラピーにより直接適用することが可能かどうかのさらなる確認。
3.レーザー照射の時間に対する適用時間に基づくテモポルフィンの効力に関する決定。
4.同時に行われる治療に関する決定。
治療に使用される希釈は、以下の表1に示される。
【0027】
〔表1〕
製品(g) 精製テモポルフィン(mg) 生理学的血清(mL) 濃度(mg/mL)
5 7.5 5 1.5
5 7.5 25 0.3
5 7.5 37.5 0.2
5 7.5 50 0.15
5 7.5 75 0.1
【0028】
セルライトを治療するために、0.005mg/mLの濃度が、メソセラピーにより直接適用される。この濃度は、腫瘍の治療に使用されるm−THPCの最適の濃度(腫瘍組織1gあたり0.1−0.3ミクロg)の検討から得られる。美容上の投与量は、目的がコラーゲンマトリックスの成長にあり腫瘍を壊すものではないので、10倍低い。そのため、美容上の投与量は、セルライト50gあたり5−15μgである。
【0029】
50gの組織にメソセラピーを適用するために、2ccの溶液が適用される(100cm2の領域、深さ0.5cmの拡散)。
最後に、2ccのメソセラピー溶液は、m−THPC0.005−0.015mgを含まねばならず、その濃度は以下の通りでなければならない。セルライトに対するメソセラピーのm−THPCの濃度:0.005mg/mL−0.01mg/mL。
【0030】
(一般的な方法)
患者のセルライトの段階および位置を決定するために、接触サーモグラフィーを使用する。
小さい変化も治療中明らかになるため、高分解能接触サーモグラフィーが、セルライトの程度の分類および治療中の患者の追跡を達成するのに理想的である。
この方法は、カプセルに入った液晶のプレートを皮膚の表面と接触して置くとき、皮膚の表面の温度を測定する。結晶の色は、その下の皮膚の温度の指標である。皮膚への適用に適切な種々の温度範囲を有するいくつかのプレートが利用される。これらのプレートの2つが示される。
【0031】
茶色は、血液循環の悪い低体温ゾーンを示し、青色は、血液循環の良い低体温ゾーンを示す。温度は、皮膚に記録されそして皮下組織の温度の3または4の等級を示す。同質心像は、セルライトの状態を示し、そして診断の正確さ、部位描画法およびセルライトの程度を提供する。以下は、セルライトの領域からの心像、およびそのセルライトに伴う程度の例である。
【0032】
(正常のサーモグラフィー)
これは、セルライトのない部分で得られる均一な非染色カラー像である。参照サーモグラフィーは、概してセルライトが存在しない腕または前腕のゾーンでなされる。
【0033】
(患者の治療に使用される放射の等級またはセルライトの程度)
以下の条件が段階IおよびIIの指標である。真皮の深部の細静脈の拡張を伴う静脈およびリンパ液の循環の減速。脂肪細胞の周りのゾーンでの間隙の水腫。滲出は、皮下の組織の毛管から血清について急速に増加する。水腫を有するゾーンは、結膜繊維および神経要素を圧縮し、それは接触による痛みそしてときには自発的な痛みによって明らかになる。感受性の変化および伸展の痕跡の形成が存在する。
【0034】
脂肪細胞および毛管を囲む細網繊維の過形成および肥大の組織学的現象が存在する。これらの相は可逆的である。
これらの段階のサーモグラフィーは、低体温の大きな拡散の境界を示し、周囲の斑点は低体温の拡散ゾーンを明らかにし、そして像は、ゾーンの微小循環の変化および不安定を示す。
【0035】
(段階IおよびII(主としてII))
段階IIIでは、繊維状の増殖が存在する。繊維は膨張し、そしてコラーゲンの減少、フィブリンの増加および指定されたフィブリノイドタイプを包む微小繊維の個々の特徴の損失が存在する。コラーゲンは、分解し劣化して、不規則な無定形のブロックを形成し、その構造を失い、トリグリセリドの完全な脂肪細胞の閉じこめを誘発する。臨床上および視覚上の点から、「橙皮状皮膚」と呼ばれる。細胞の脈管の相互交換が減速し、それにより微小結節を形成する。外見の可逆性は、この相ではさらに困難になる。
【0036】
サーモグラフィーの証拠。像は、マルチカラーの像であって、主な色は、真緑色およびピンク色である。皮膚のヒョウのような斑点のある外観は、微小結節の作用による皮膚の温度の不規則性の起源を確認することになる。黒色が示す非常に冷たいゾーンは、段階IVセルライトを特徴づける「ブラックホール」として現れ始める。
【0037】
(ヒョウのような斑点のある皮膚または微小結節または段階III(III))
(段階IV)
繊維化は増え、静脈および神経を圧迫し、結膜組織の要素の変化を生ずる。脂肪組織は、その低い血液の循環のために、大きな低体温ブロックを有するコンパートメント様の平板状物に分割される。脂肪細胞は正常であるが、圧迫される。いくつかの繋がった介在する微小結節は、1つのカプセルとして融合し、触診できる巨大結節をつくる。
【0038】
臨床では、皮膚は、詰め物をした外観を示し、痛みのある点在する巨大結節またはそれ自体明らかな剛いプレートを形成する集塊が存在する。この段階で、弛緩が存在する。
サーモグラフィーでは、像は、巨大結節が存在することを示す広範囲な低体温ゾーンを有するブラックホールの1つを示す。
【0039】
この実施例では、患者は、テモポルフィンを以下のように投与される。すべてのテストにおいて、治療は、治療されるべき領域あたり1セッションのみからなり、もし必要ならば、それを30日後繰り返す。一般に、観察されたところでは、適切な理学療法すなわち補完的セッション(超音波、リンパ排液、等張性および等尺性の電気刺激など)を伴うわずか1回のセッションが、80%よい多い患者では通常十分であった。もし繰り返すことが必要であるならば、評価は30日後になされる。
【0040】
この方法に含まれる他の治療は、例えば以下のものを含む。超音波、リンパ排液およびプレソセラピー、温熱療法および等尺性電気緊張療法。
表2は、セルライトの段階、mTHPC(テモポルフィン)の濃度、投与量、治療される表面積、レーザーの強さ、電力レベルおよび時間に関するさらなる情報を提供する。PDTの適用テモポルフィンは、以下のパラメーターに従う。
【0041】
〔表2〕
セルライト m−THPC 投与量 表面 強さ ワット 時間PDT
(Iハロー)(mg/mL)(cc) (cm2) (′)(W)(′各100cm2)
I II 0.1 10 600 30 2 2
III 0.2 10 600 30 2 2
IV 0.2 10 400 30 2.5 3
これらのパラメーターは、患者の症状に従って調節される。
以下は、各セッションにおける事象の結果のリストである。
【0042】
区分にわけた(図9参照)サーモグラフィー像によりマップをつくりそして治療中参考のために各患者についてこの情報の記録をする。治療の領域が存在するゾーンを患者の身体で確認する。アルコールにより皮膚を消毒する。確定した治療プランに従ってテモポルフィン溶液を適用する。セルライト組織内に製品が分布するのをさらに助ける表面の各100cm2について1分間の割合で超音波を適用する。30分間待つ。皮膚の表面から約6.25−2.5cmで、3cmのスポット、連続モード、2ワットの効力、段階および適用する投与量に応じて各100cm2あたり2または2分間レーザー照射を行う。治療の領域にプラスチックフィルムによりカバーされた冷ゲルを適用する。2時間冷ゲルフィルムを適用する。治療セッション後、天然スポンジで円状に拭いて冷ゲルを患者から取り除く。
【0043】
治療の結果は、冷ゾーン、微小結節およびブラックホールを示すサーモグラフィーを伴わなければならない。患者の身体は、それぞれについて示される程度のレベルにより区分に分割されねばならない。これは、次の治療および診察に有益である。異なる区分の数を示す身体の図が含まれる。
【0044】
区分1:殿筋。区分2:腿の後部。区分3−8:腿の前部。
テモポルフィンの低投与量のために、費用は安く手ごろなものになる。
さらに、リポフンジンMCT10%は、セルライトが存在する組織に適用されてテモポルフィンの拡散を改善する。さらに、リポフンジンはテモポルフィンを希釈するのに使用できる。
【実施例2】
【0045】
テモポルフィンは、ホスホリピドおよび細胞膜に対して親和性を有するがトリグリセリドに溶解しない群からの光感作物質である。
かなり進行した程度のセルライトの外観は、くぼんだ領域および丘様の領域を有するつぶつぶの外見である。これらの領域は、以下のような特別の治療を要する。
【0046】
1)くぼんだ領域を満たすためには以下のことを行う。
a.希釈したテモポルフィン(リポソーム内に処方される)を1mLあたり0.3mg混合する。b.吸引脂肪除去からの脂肪を洗い、そして1部に対して5部の割合で希釈したテモポルフィンと混合する。c.18Gの針を使用してくぼんだ領域にこの混合物を注射する。d.注射後30分まつ。e.PDT治療。f.治療される領域を洗う。
【0047】
2)隆起したゾーンすなわち丘状については以下のことを行う。
a.1mLあたり0.3mgを有するテモポルフィン(リポソーム内に処方される)によるメソセラピー用物を希釈する。b.この混合物を治療の領域中に注入する。c.30分待つ。d.PDT治療。
一般に、方法は以下の通りである。1.治療される領域の分析およびマークづけ。2.局所麻酔の適用後流体を領域に添加。3.治療の各領域内の組織のレーザー照射。4.溶けた脂肪の押し出しおよび吸引。5.治療後軟膏などの適用。
【実施例3】
【0048】
局在化したセルライトに対する患者の評価および治療の段階。
1)診断。セルライトの段階(I、II、IIIおよびIV)の臨床上の評価を確認するための生体測定学的測定、体重およびサーモグラフィーチャートの使用によって補完される図による臨床上の評価。
【0049】
2)治療。
a.テモポルフィン(リポソーム内で処方)メソセラピー深部注入。1.治療されるべき領域100cm2あたり2ccの0.05mg/mLのテモポルフィン希釈物を、段階IVに対して1注入のみする。2.治療されるべき領域100cm2あたり2ccの0.025mg/mLのテモポルフィン希釈物を、段階IIおよびIIIに対して1注入のみする。例えば、治療の臀部では、6または8ccの溶液が使用される(症状の段階に応じて0.05または0.025mg/mL)。重症の場合には、吸引脂肪除去を行って患者自身の脂肪のいくらかを得て、それを清浄しそしてくぼんだ領域に注入する。
【0050】
b.リンパ排液/ソフトマッサージ。これは治療の領域内に薬剤を分布するのを助ける。
c.30分まつ。
d.レーザー照射。全領域をカバーする点に領域を分割し、0.8J/cm2の照射を段階IIおよびIIIに使用し(0.5Wおよび面積による時間)、または1J/cm2を段階IVに使用する(0.75W)。
3)直後の操作。
a.ゲルの適用。
b.弱い圧縮ストッキング。
【0051】
4)4時間後の操作。
補完的セッション例えばリンパ排液、圧迫療法(プレスセラピー)、超音波、ゲルなどを適用できる。
5)追加操作。
結果の評価。
図10は、治療前後の患者の例を示す。
【実施例4】
【0052】
(セルライト減少のためのLEDに基づくPDT)
治療開始前、患者の臨床上の履歴を検討し、物理的診察を行う。セルライトは、臨床の印象およびサーモグラフィーにより段階をつけられる。5%グルコース溶液に希釈したテモポルフィンのリポソーム処方物を使用する。希釈したリポソーム処方テモポルフィン(1部)を、セルライト中への良好な薬剤の拡散を助けるリポフンジン(9部)と混合する。
【0053】
引き金をもつピストル様の器具を使用して治療部位中に薬剤を注入する。器具を使用する1回の注入は、12μLのリポソーム処方テモポルフィンを伝達し、それぞれの注入部位は、2つの注入を0.5cmの深さに受ける。各注入部位は、約0.5cm互いに離れている。薬剤の投与量は、治療されることが必要なセルライトの段階に基づいて増加できる。
波長652nm、電力密度180mW/cm2でLED配列(配列の領域は4*4cmである)を使用して行われる。
【0054】
治療スケジュール。4回のLED治療が患者になされる。第1回は、リポソーム処方テモポルフィンの注入48時間後に始まる。第2回、第3回および第4回は、それぞれ注入7日、14日および21日に行われる。
患者は、21日の終わりに診察され、そしてその後の追加操作は、滑らかな皮膚を生ずる良好な皮膚のテクスチャーを有する良い改善を示した。
【0055】
本発明そして特に請求の範囲のために、光感作物資のいくつかの前駆物質は、それらにより注入される動物の自然の活性によって光感作物質になる。これらは、前述のように、請求の範囲および明細書に使用される「光感作物質」と考えられ、それゆえ一般的な用語内に含まれると考えられる。
【0056】
図面とともに本発明の好ましい態様を記述したが、本発明は態様そのものに限定されないこと、そして種々の変化および改変が、請求の範囲で規定された本発明の範囲または趣旨から離れることなく、当業者によって実施できることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】AおよびBは、本発明の方法/組成物による1番目の患者の治療数日後の腰の領域の治療前後を示す。
【図2】AおよびBは、本発明の方法/組成物による該1番目の患者の治療数日後の臀部の下方の領域の治療前後を示す。
【図3】AおよびBは、本発明による該1番目の患者の治療数日後の腿の領域の治療前後を示す。
【図4】AおよびBは、身体の定型的な領域にセルライトを有する2番目の患者を示す。
【図5】AおよびBは、これらの同じ定型的な領域でセルライトがないことを示す、本発明の治療をうけた後の2番目の患者を示す。
【図6】本発明の方法および組成物による治療前そして治療1月および6月後の3番目の患者を示す。
【図7】細胞と相互作用するテモポルフィンの過程を示す。
【図8】テモポルフィンの化学式を示す。
【図9】AおよびBは、その上にセルライトを有する区分の適切なマーキングを示す。
【図10】段階II、IIIまたはIVのセルライトを最初に有する23歳から56歳の8人の女性患者について、種々の日々の米国出願の写真の群からの前後の例示の図を示す。それは、患者のセルライトの段階を減らすのに本発明が成功したことを、図から立証する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.治療されるべき生体の選択領域を確認する段階、
b.生体に少なくとも1つの光感作物質を投与する段階、
c.該光感作物質が治療の選択領域のセルライトに蓄積するのに十分な時間をかける段階、および
d.該選択領域の該光感作物質を光により選択的に活性化してセルライトを減少/排除する段階
からなることを特徴とする生体の選択領域の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項2】
該光感作物質が、ホスホリピドおよび細胞膜に親和性を有するが、トリグリセリドに実質的に溶解しない請求項1の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項3】
段階bの前に、該光感作物質を該生体からの細胞組織の混合物中に混合する段階をさらに含む請求項1の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項4】
該細胞組織が、脂肪細胞およびコラーゲンからなる群から選ばれる請求項3の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項5】
該光感作物質および該細胞組織からなる治療流体が、約1容積部対5容積部の比で混合される請求項3の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項6】
該選択領域に投与される該治療流体の容積が、該セルライトが皮膚のくぼんだ領域にあるかまたは皮膚の隆起した領域にあるかに従って調節される請求項5の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項7】
該投与段階が、治療されるべき領域への局所適用による請求項1の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項8】
該選択活性化が電磁放射によるものであり、その場合該電磁放射が、該光感作物質の吸収スペクトル内の少なくとも1つのピークに適合する波長を含み、そして該電磁放射が、ダイオード、LEDおよび1つ以上のフィルターつきランプからなる群から選ばれる光源により放射される請求項1の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項9】
該確認段階が、サーモグラフィーを使用してセルライトの程度を決定することを含む請求項1の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項10】
疎水性光感作物質および担体を含むことを特徴とするセルライト組織を治療するための光感作物質混合物。
【請求項11】
該光感作物質が、ホスホリピドおよび細胞膜に対する親和性を有するが、トリグリセリドに実質的に溶解しない請求項10の光感作物質混合物。
【請求項12】
該光感作物質がテモポルフィン(mTHPC)である請求項11の光感作物質混合物。
【請求項13】
該テモポルフィンがリポソーム内に存在する請求項12の光感作物質混合物。
【請求項14】
リポフンジン、ヒアルロン酸、および吸引脂肪除去により予め取り出されたコラーゲン/脂肪からなる群から選ばれる材料をさらに含む請求項10の光感作物質混合物。
【請求項15】
該材料および該光感作物質が、それぞれ約5容積部対1容積部の比で存在する請求項14の光感作物質混合物。
【請求項1】
a.治療されるべき生体の選択領域を確認する段階、
b.生体に少なくとも1つの光感作物質を投与する段階、
c.該光感作物質が治療の選択領域のセルライトに蓄積するのに十分な時間をかける段階、および
d.該選択領域の該光感作物質を光により選択的に活性化してセルライトを減少/排除する段階
からなることを特徴とする生体の選択領域の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項2】
該光感作物質が、ホスホリピドおよび細胞膜に親和性を有するが、トリグリセリドに実質的に溶解しない請求項1の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項3】
段階bの前に、該光感作物質を該生体からの細胞組織の混合物中に混合する段階をさらに含む請求項1の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項4】
該細胞組織が、脂肪細胞およびコラーゲンからなる群から選ばれる請求項3の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項5】
該光感作物質および該細胞組織からなる治療流体が、約1容積部対5容積部の比で混合される請求項3の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項6】
該選択領域に投与される該治療流体の容積が、該セルライトが皮膚のくぼんだ領域にあるかまたは皮膚の隆起した領域にあるかに従って調節される請求項5の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項7】
該投与段階が、治療されるべき領域への局所適用による請求項1の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項8】
該選択活性化が電磁放射によるものであり、その場合該電磁放射が、該光感作物質の吸収スペクトル内の少なくとも1つのピークに適合する波長を含み、そして該電磁放射が、ダイオード、LEDおよび1つ以上のフィルターつきランプからなる群から選ばれる光源により放射される請求項1の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項9】
該確認段階が、サーモグラフィーを使用してセルライトの程度を決定することを含む請求項1の望ましくないセルライトを減少させる方法。
【請求項10】
疎水性光感作物質および担体を含むことを特徴とするセルライト組織を治療するための光感作物質混合物。
【請求項11】
該光感作物質が、ホスホリピドおよび細胞膜に対する親和性を有するが、トリグリセリドに実質的に溶解しない請求項10の光感作物質混合物。
【請求項12】
該光感作物質がテモポルフィン(mTHPC)である請求項11の光感作物質混合物。
【請求項13】
該テモポルフィンがリポソーム内に存在する請求項12の光感作物質混合物。
【請求項14】
リポフンジン、ヒアルロン酸、および吸引脂肪除去により予め取り出されたコラーゲン/脂肪からなる群から選ばれる材料をさらに含む請求項10の光感作物質混合物。
【請求項15】
該材料および該光感作物質が、それぞれ約5容積部対1容積部の比で存在する請求項14の光感作物質混合物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【公表番号】特表2009−503074(P2009−503074A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525043(P2008−525043)
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/029284
【国際公開番号】WO2007/016287
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(502359666)セラムオプテック インダストリーズ インコーポレーテッド (20)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/029284
【国際公開番号】WO2007/016287
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(502359666)セラムオプテック インダストリーズ インコーポレーテッド (20)
【Fターム(参考)】
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