説明

タイル素地への加飾装置

【課題】 タイル素地に対して安価で且つ同一の模様を安定的に施すことができる新規なタイル素地への加飾装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 押出成形機から順次押し出されてくるタイル素地Tの左右両側面に先端で模様を施す左側の加飾部材(加飾工具)11,13と右側の加飾部材(加飾工具)12,14とからなる少なくとも一対の加飾部材と、これら一対の加飾部材を構成する左側加飾部材11,13を昇降動作させる左側昇降機構5と、上記一対の加飾部材を構成する右側加飾部材12,14を昇降動作させる右側昇降機構6と、を備え、上記左側昇降機構5と右側昇降機構6とは、上記左側加飾部材11,13又は右側加飾部材12,14の昇降ストローク長さ又は昇降速さの少なくとも何れか一方を互いに独立して変更可能とされてなるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイル素地に対して装飾を加える(加飾する)ために使用されるタイル素地への加飾装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タイルは、粘土が充填された押出成形機を駆動させ、その押出成形機の正面に配置された金型(口金)を粘土が通過することにより、2つのタイル素地が裏面側で連結した基本形状が成形される。上記金型により連続的に成形されたタイル素地は、所定の長さで切断され、乾燥工程、焼成工程を経た上で、それまで裏面側で連結していた2つのタイルを、ハンマー等を用いるなどして分割することにより、単一のタイルとして完成させる方法が採用されている。
【0003】
ところで、上記タイルの表面には、そのタイルの用途や機能に応じて凹凸が施されたり、筋状の溝を形成したりすることにより、様々なデザインが施されてきた(加飾されてきた)。従来、こうした加飾工程は、押出成形機から連続的に排出された上記タイル素地を所定長さで切断した後に、該タイル素地の左右両方の表面に対して、凹凸が形成された金型を押圧することにより該凹凸形状を転写したり、凹凸が先端に形成された成形片や複数のピンや針の先端を用いて筋状の凹凸を形成したりするなどして、模様を施していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したタイル素地表面への加飾工程は、作業者による手作業が中心であり、安価に製造することができなかったばかりか、施される模様が同一とはならなかったり、不良率が高くなったりしていた。
【0005】
そこで、本発明は、上述した従来のタイル素地への加飾作業が有する課題を解決するために提案されたものであって、タイル素地に対して安価で且つ同一の模様を安定的に施すことができる新規なタイル素地への加飾装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するために提案されたものであって、第1の発明(請求項1記載の発明)は、押出成形機から順次押し出されてくるタイル素地の左右両側面に先端で模様を施す左側加飾部材と右側加飾部材とからなる少なくとも一対の加飾部材と、これら一対の加飾部材を構成する左側加飾部材を昇降動作させる左側昇降機構と、上記一対の加飾部材を構成する右側加飾部材を昇降動作させる右側昇降機構と、を備え、上記左側昇降機構と右側昇降機構とは、上記左側加飾部材又は右側加飾部材の昇降ストローク長さ又は昇降速さの少なくとも何れか一方を互いに独立して変更可能とされてなることを特徴とするものである。
【0007】
この第1の発明に係るタイル素地への加飾装置では、押出成形機から順次タイル素地が成形された状態で押し出されてくると、上記一方及び他方の加飾部材の先端が当接し、該タイル素地の左右両側面に凹溝状の装飾が自動的に施される。そして、上記第1の発明に係るタイル素地への加飾装置では、上記左側昇降機構と右側昇降機構とは、上記左側加飾部材又は右側加飾部材の昇降ストローク長さ又は昇降速さの少なくとも何れか一方を互いに独立して変更可能とされてなる。したがって、例えば、昇降速さが同一とされている場合において、左側加飾部材と右側加飾部材との昇降ストローク長さを互いに同一の長さに設定すれば、上記タイル素地の左右両側面には、同じ模様が施される。したがって、同一の模様が施されたタイルを量産する場合には、こうした設定とすれば良い。他方、昇降速さが同一とされている場合において、左側加飾部材と右側加飾部材との昇降ストローク長さを互いに異なる長さに設定したり、昇降ストローク長さを同一とされている場合に、昇降速さを左側加飾部材と右側加飾部材とで異なる速さに設定したりした場合には、左右両側に施されるタイルの模様はそれぞれ異なるものとすることが可能となる。またさらに、左側加飾部材と右側加飾部材との昇降ストローク長さと昇降速さとの両方が異なるものとなるように、上記左側昇降機構と右側昇降機構の昇降動作を設定した場合には、さらに異なる種類の模様をタイル素地に施すことが可能となる。
【0008】
すなわち、この第1の発明に係るタイル素地への加飾装置によれば、タイル素地に対して安価で且つ同一の模様を安定的に施すことができるばかりではなく、上記左側加飾部材又は右側加飾部材の昇降ストローク長さ又は昇降速さの少なくとも何れか一方を互いに独立して変更可能とされてなることから、該左側加飾部材又は右側加飾部材の昇降ストローク長さ又は昇降速さを変更することにより、使用者のニーズに応じた様々な模様が施されたタイルを製造することが可能となる。
【0009】
なお、上記第1の発明を構成する左側加飾部材や右側加飾部材は、少なくともタイル素地の左右両側面に先端が当接することにより、筋状の凹凸を施す機能を備えているものであれば、その形状や構造は特に限定されない。また、左側加飾部材や右側加飾部材の個数は、複数でも単数でも良い。
【0010】
また、第2の発明(請求項2記載の発明)は、上記第1の発明において、前記左側昇降機構は、左側駆動モータと、この左側駆動モータの回転軸に固定された左側回転プレートと、この左側回転プレートと前記左側加飾部材とを連結してなる左側連結部材と、上記左側加飾部材の昇降駆動をガイドする左側ガイド部材と、を備え、上記左側回転プレートには、上記回転軸までの距離が異なる複数の取付部が形成され、上記左側連結部材の一端は、上記複数の取付部の何れに選択的に取り付けられてなり、前記右側昇降機構は、右側駆動モータと、この右側駆動モータの回転軸に固定された右側回転プレートと、この右側回転プレートと前記右側加飾部材とを連結してなる右側連結部材と、上記右側加飾部材の昇降駆動をガイドする右側ガイド部材と、を備え、上記右側回転プレートには、上記回転軸までの距離が異なる複数の取付部が形成され、上記右側連結部材の一端は、上記複数の取付部の何れに選択的に取り付けられてなることを特徴とするものである。
【0011】
上記第2の発明では、左側駆動モータや右側駆動モータが駆動し、上記左側回転プレートや右側回転プレートがそれぞれ回転すると、上記左側連結部材や右側連結部材を介して上記左側加飾部材や右側加飾部材が、左側ガイド部材や右側ガイド部材にガイドされながら昇降駆動する。この際、上記左側回転プレートに対する左側連結部材の取付位置や、右側回転プレートに対する左側連結部材の取付位置により、左側加飾部材や右側加飾部材の昇降ストローク長さは異なるものとなる。すなわち、上記取付位置が、左側回転プレートや右側回転プレートの回転中心(左側駆動モータや右側駆動モータの回転軸の中心)に近い取付部である場合には、昇降ストローク長さは短いものとなり、遠い場合における昇降ストローク長さは短いものとなる。すなわち、この第2の発明に係るタイル素地への加飾装置によれば、上記左側回転プレートや右側回転プレートには、それぞれ回転軸までの距離が異なる複数の取付部が形成され、左側連結部材や右側連結部材の一端は、上記複数の取付部の何れに選択的に取り付けられてなることから、容易に左側加飾部材や右側加飾部材の昇降ストローク長さを同一のものに設定することは勿論、それぞれ別個に変更することも可能となる。
【0012】
また、第3の発明(請求項3記載の発明)は、上記第1又は第2の発明の何れかにおいて、前記左側昇降機構は、左側駆動モータと、この左側駆動モータの回転軸に固定された左側回転プレートと、この左側回転プレートと前記左側加飾部材とを連結してなる左側連結部材と、上記左側加飾部材の昇降駆動をガイドする左側ガイド部材と、を備え、前記右側昇降機構は、右側駆動モータと、この右側駆動モータの回転軸に固定された右側回転プレートと、この右側回転プレートと前記右側加飾部材とを連結してなる右側連結部材と、上記右側加飾部材の昇降駆動をガイドする右側ガイド部材と、を備え、上記左側駆動モータと右側駆動モータとは、該左側駆動モータと右側駆動モータとの回転速度を別個に設定する制御装置にそれぞれ接続されてなることを特徴とするものである。
【0013】
この第3の発明に係るタイル素地への加飾装置では、上記左側駆動モータと右側駆動モータとは、該左側駆動モータと右側駆動モータとの回転速度を別個に設定する制御装置にそれぞれ接続されてなることから、それぞれの回転速度を同一とすることにより、押出成形機から押し出されてくるタイル素地の左右両側面に施すべき模様をそれぞれ同一のものとすることができるとともに、異なる速度とすれば、異なる模様を施すことが可能となる。
【0014】
また、第4の発明(請求項4記載の発明)は、上記第1ないし第3の発明の何れかにおいて、前記一対の加飾部材を構成する左側加飾部材と右側加飾部材とを同時に上記タイル素地側及びその逆方向に移動させる深度変更機構を備えてなることを特徴とするものである。
【0015】
この第4の発明では、上記左側加飾部材と右側加飾部材とを一体的に上記タイル素地側及びその逆方向に移動させる深度変更機構を備えてなることから、押出成形機から順次押し出されてきたタイル素地に対して深さを変えて加飾することが可能となる。
【0016】
また、第5の発明(請求項5記載の発明)は、上記第4の発明において、前記深度変更機構は、前記タイル素地側及びその逆方向への移動が交互に且つ連続的に駆動されるよう構成されてなることを特徴とするものである。
【0017】
上記第5の発明では、タイル素地側及びその逆方向への移動が交互に且つ連続的に駆動される深度変更機構が設けられていることから、タイル素地の左右両側面に形成される模様は、前述した左側昇降機構と右側昇降機構によって施される模様に加えて、深さ(深度)も異なる模様を施すことができる。また、この第5の発明によれば、この深度変更機構による左側加飾部材の先端と右側加飾部材の先端とが、タイル素地の左右両側面から離間する位置まで移動させることにより、該左側加飾部材の先端と右側加飾部材の先端による模様が一部形成されない形態を実現することができる。
【0018】
また、第6の発明(請求項6記載の発明)は、上記第4又は第5の発明の何れかにおいて、前記深度変更機構は、前記左側加飾部材をタイル素地側及びその逆方向へガイドする左側水平ガイド部材と、該左側加飾部材を常時タイル素地側に押圧する左側弾性部材と、前記右側加飾部材をタイル素地側及びその逆方向へガイドする右側水平ガイド部材と、該右側加飾部材を常時タイル素地側に押圧する右側弾性部材と、一端は、上記左側加飾部材に固定されてなる左側連結部材と、一端は、上記右側連結部材に固定されてなる右側連結部材と、これら左側連結部材と右側連結部材との他端がそれぞれ固定されてなるとともにスライド自在となされてなる単一のスライド部材と、第3の駆動モータと、この第3の駆動モータの回転軸に固定された第3の回転プレートと、この第3の回転プレートと上記スライド部材とを連結するモータ側連結部材と、を備え、上記第3の回転プレートには、上記第3の駆動モータの回転軸の中心とは離間した位置であってそれぞれ離間距離が異なる複数の連結部材取付部が形成され、上記モータ側連結部材の一端は、上記複数の連結部材取付部の何れに選択的に取り付けられてなることを特徴とするものである。
【0019】
この第6の発明では、第3の駆動モータと、この第3の駆動モータの回転軸に固定された第3の回転プレートと、この第3の回転プレートと上記スライド部材とを連結するモータ側連結部材とが設けられていることから、第3の駆動モータの回転に伴い第3の回転プレートが回転すると、上記スライド部材が所定のストローク長さの範囲(ストローク幅)に亘って往復動する。こうしたスライド部材の往復動に伴い、上記左側連結部材と右側連結部材とは、上記左側加飾部材と右側加飾部材とが、上記左側弾性部材や右側弾性部材の弾性力に抗してタイル素地側とは反対側に移動するとともに、該タイル素地側に移動する。すなわち、上記左側加飾部材と右側加飾部材とは、タイル素地側及びその逆方向に所定のストローク幅に移動を連続的に繰り返す。そして、こうしたストローク幅は、上記複数の連結部材取付部の何れを選択することにより変更することができる。したがって、この第6の発明によれば、タイル素地に対してさらに多種類の模様を施すことが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
上記第1の発明(請求項1記載の発明)に係るタイル素地への加飾装置では、上記左側昇降機構と右側昇降機構とは、上記左側加飾部材又は右側加飾部材の昇降ストローク長さ又は昇降速さの少なくとも何れか一方を互いに独立して変更可能とされてなることから、タイル素地の左右両側面に同一の模様を施すことができるばかりでなく、該左側加飾部材又は右側加飾部材の昇降ストローク長さ又は昇降速さを変更することによりタイル素地の左右両側面に異なる模様を施すことができる。すなわち、左右両側面に同一の模様を施すことにより量産効果を高めて製造コストの低減を図ることができるとともに、左右両側面に異なる模様を施すことにより使用者のニーズに応じた様々な模様が施されたタイルを製造することが可能となる。
【0021】
また、第2の発明(請求項2記載の発明)では、上記左側回転プレートや右側回転プレートには、それぞれ回転軸までの距離が異なる複数の取付部が形成され、左側連結部材や右側連結部材の一端は、上記複数の取付部の何れに選択的に取り付けられてなることから、容易に左側加飾部材や右側加飾部材の昇降ストローク長さを同一に設定して、タイル素地の左右両側面に同一の模様を形成することは勿論、それぞれ別個に設定して、左右両側面に異なる模様を施すことにより使用者のニーズに応じた様々な模様が施されたタイルを製造することが可能となる。
【0022】
また、第3の発明(請求項3記載の発明)では、上記左側駆動モータと右側駆動モータとは、該左側駆動モータと右側駆動モータとの回転速度を別個に設定する制御装置にそれぞれ接続されてなることから、それぞれの回転速度を同一とすることにより、押出成形機から押し出されてくるタイル素地の左右両側面に施すべき模様をそれぞれ同一のものとすることができるとともに、異なる速度とすれば、左右両側面に異なる模様を施すことが可能となる。
【0023】
また、第4の発明(請求項4記載の発明)では、上記左側加飾部材と右側加飾部材とを一体的に上記タイル素地側及びその逆方向に移動させる深度変更機構を備えてなることから、押出成形機から順次押し出されてきたタイル素地に対して深さを変えて加飾することが可能となる。
【0024】
また、第5の発明(請求項5記載の発明)では、タイル素地側及びその逆方向への移動が交互に且つ連続的に駆動される深度変更機構が設けられていることから、タイル素地の左右両側面に形成される模様は、前述した左側昇降機構と右側昇降機構によって施される模様に加えて、深さ(深度)も異なる模様を施すことができる。また、この第5の発明によれば、この深度変更機構による左側加飾部材の先端と右側加飾部材の先端とが、タイル素地の左右両側面から離間する位置まで移動させることにより、該左側加飾部材の先端と右側加飾部材の先端による模様が一部形成されない形態を実現することができる。
【0025】
また、第6の発明(請求項6記載の発明)では、この第6の発明では、第3の駆動モータと、この第3の駆動モータの回転軸に固定された第3の回転プレートと、この第3の回転プレートと上記スライド部材とを連結するモータ側連結部材とが設けられていることから、第3の駆動モータの回転に伴い第3の回転プレートが回転すると、上記スライド部材が所定のストローク長さの範囲(ストローク幅)に亘って往復動する。こうしたスライド部材の往復動に伴い、上記左側加飾部材と右側加飾部材とは、タイル素地側及びその逆方向に所定のストローク幅に移動を連続的に繰り返す。そして、こうしたストローク幅は、上記複数の連結部材取付部の何れを選択することにより変更することができる。したがって、この第6の発明によれば、タイル素地に対してさらに多種類の模様を施すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態に係るタイル素地への加飾装置を示し、図4に示すA−A矢視断面図である。
【図2】図1に示す加飾装置の下半部の拡大図である。
【図3】図1に示す加飾装置の上半部の拡大図である。
【図4】図1に示す加飾装置のB−B矢視断面図である。
【図5】図4に示す加飾装置の下半部の拡大図である。
【図6】図4に示す加飾装置の上半部の拡大図である。
【図7】図1に示す加飾装置のC−C矢視断面図である。
【図8】図7に示す加飾装置のD−D矢視断面図である。
【図9】加飾装置によりタイル素地に模様を加飾するための制御系を示すブロック図である。
【図10】図9に示す制御装置に配置されるタッチパネルの一例であって、メニューの画面を示す。
【図11】図9に示す制御装置に配置されるタッチパネルの一例であって、模様付けパターンの画面を示す。
【図12】図9に示す制御装置に配置されるタッチパネルの一例であって、手動操作の画面を示す。
【図13】加飾装置によりタイル素地に加飾された模様の一例を示す正面図である。
【図14】他の加飾工具を示すものであって、(a)は上面図、(b)は側断面図である。
【図15】さらに他の加飾工具を示すものであって、(a)は上面図、(b)は側断面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 タイル素地への加飾装置
3,4 左側及び右側の加飾機構
5,6 左側及び右側の昇降機構
7 深度変更機構
11,12,13,14 加飾工具(加飾部材)
17,18 取付け面板
19,20 案内軸
37,38 ガイドポスト
43,44 昇降移動板
47,48 コイルばね
51,52 上左側及び上右側の駆動モータ
53,54 上左側及び上右側の回転プレート
61,62 連結ロッド
71 下側の駆動モータ
72 下側の回転プレート
76 連結ロッド
78 上下移動板
85,85 ガイドポスト
95,96 ワイヤロープ
131 制御装置
T タイル素地
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明を実施するための最良の形態に係るタイル素地Tへの加飾装置(以下、加飾装置と言う)1を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0029】
この加飾装置1は、図示しない押出成形機の正面に配置され、タイル素地Tの原料である粘土が図示しない金型により所定の形状に成形された状態で連続的に排出される部位の近傍に配置されるものであって、図1及び図4に示すように、鉛直方向に長い方形状に成形されたフレーム8の上部側において上記タイル素地Tの左右両側面に棒状に形成され先端で凹溝状の模様(図13参照)を施す加工工具である左側の複数(本例では13個)の加飾工具(本発明の加飾部材)11,13と、右側の複数(本例では13個)の加飾工具(本発明の加飾部材)12,14とがそれぞれ対向して配置された左側の加飾機構3と右側の加飾機構4とからなる一対の加飾機構(符号は省略する)がそれぞれ配置されている。これらのうち、一方の左側の加飾機構3には、該左側の加飾機構3を昇降動作させる左側の昇降機構5が配置され、他方の右側の加飾機構4には、該右側の加飾機構4を昇降動作させる右側の昇降機構6が配置されている。また、上記加飾装置1の下部側には、上記一対の加飾機構を構成する左側の加飾機構3と右側の加飾機構4とを同時に上記タイル素地T側及びその逆方向に移動させる深度変更機構7が配置されている。また、上記加飾装置1の下端部にはキャスタ123,124が配置され、図示しない押出成形機に対する設置位置が調整可能になっている。以下、これらについて詳述する。
【0030】
まず、一対の加飾機構を構成する左側の加飾機構3及び右側の加飾機構4について説明する。これら左側及び右側の加飾機構3,4は、左右対称で同一の構成であることから、左側の加飾機構3について説明し、右側の加飾機構4については左側の加飾機構3と対応する符号を括弧内に付して説明する。上記加飾機構3(4)は、図3,図6又は図7に示すように、タイル素地Tの左右両側面(タイル完成品としてのそれぞれの表面)に図13に示す筋状の凹溝(断面の図示は省略する)Ta,Tcを形成すべく円柱状に形成された左側(右側)の加飾工具11,13(12,14)を取付けるための取付け面板17(18)がフレーム8内の上方に鉛直に配置されている。この取付け面板17(18)は、後述する深度変更機構7の水平ガイド部材を構成する一対の案内軸19,19(20,20)を介して背面側に配置された背面板23(24)と平行で一体的に連結されている。この取付け面板17(18)の前面には、一対の植設ブロック25,25(26,26)が上側及び下側の2段にそれぞれ固定されている。これらの植設ブロック25,25(26,26)の前面に形成された直接穴(符号は省略する)には、前記加飾工具11,13(12,14)が櫛歯状に等間隔で水平状にそれぞれ植設され、これらの加飾工具11,13(12,14)は止めねじ27,27(28,28)により固定されている。そして、上記加飾機構3(4)は、後述する昇降機構5(6)の昇降移動板43(44)を介して後述するガイドポスト37,37(38,38)に案内されて上下移動が可能とされている。なお、上記加飾工具11,13(12,14)の円柱状に形成された先端部は平坦面に限定されず、例えば、図示しない半球状の曲面に形成しても良く、又は先端に(ボールペンの先端に配置されているような)回転自在なボールを埋め込んだものであっても良い。
【0031】
次に、上記左側の昇降機構5及び右側の昇降機構6について説明する。これら左側及び右側の昇降機構5,6は、左右対称で同一の構成であることから、左側の昇降機構5により説明し、右側の昇降機構6については左側の昇降機構5の説明に際して対応する符号を括弧内に付して説明する。上記昇降機構5(6)は、図3に示す背面板23(24)の背面側であって、図6又は図7に示すフレーム8の支柱8a,8a(8b、8b)に一対の縦長のベース31,31(32,32)が平行に固定され、これらのベース31,31(32,32)には、それぞれの上下及び左右位置に2対の保持部材33,33(34,34)及び33,33(34,34)が固定されている。これらの保持部材33,33(34,34)及び33,33(34,34)には上側と下側とが同軸心の軸穴(符号は省略する)がそれぞれ形成され、これらの軸穴には、本発明を構成するガイド部材としての一対のガイドポスト37,37(38,38)がそれぞれ鉛直方向に挿通されて上下に移動しないように保持されている。また、これらのガイドポスト37,37(38,38)の中間部には、一対のスライド41,41(42,42)が上下移動自在に挿通され、これらのスライド41,41(42,42)の前方側に昇降移動板43(44)が固定されている。この昇降移動板43(44)には、図3に示すように、上下に本発明を構成する水平ガイド部材としての一対のガイドブッシュ45,45(46,46)がそれぞれ固定され、これらのガイドブッシュ45,45(46,46)は、上述した加飾機構3(4)の案内軸19,19(20,20)に該案内軸19,19(20,20)が前後移動自在にそれぞれ挿通されている。
【0032】
したがって、上記加飾機構3(4)の植設ブロック25,25(26,26)に植設された加飾工具11,13(12,14)は、取付け面板17(18)及び案内軸19,19(20,20)とともに上記ガイドブッシュ45,45(46,46)にそれぞれ案内されて前後方向(水平方向)移動することができる。そして、上記取付け面板17(18)の背面側と、昇降移動板43(44)の前面側とには、該昇降移動板43(44)に対して該取付け面板17(18)を前方側(タイル素地T側)へ常時付勢するための弾性部材としてのコイルばね47(48)が介挿されている。また、前記背面板23(24)の背面側には、後述する深度変更機構7を構成するワイヤ取付け具89(90)が固定され、このワイヤ取付け具89(90)には、上記コイルばね47(48)の付勢力に抗して上記取付け面板17(18)を後退させるべく後方(タイル素地Tから離隔する方向)へ牽引するための(後述する)ワイヤロープ95(96)が固定されている。
【0033】
また、上記フレーム8には、天板8cを備え、この天板8cには、図3又は図6に示すように、図示しないインバータ装置により回転速度を変速可能な減速機付の上左側(上右側)の駆動モータ(本発明の左側(右側)駆動モータ)51(52)がそれぞれ据え付けられ、こ(れら)の駆動モータ51(52)の出力軸(符号は省略する)に上左側(上右側)の回転プレート53(54)が固定されている。この回転プレート53(54)には、回転中心からの距離がそれぞれ相違する複数(本例では3個)の軸穴53a(本発明の連結部材取付部)が形成され、これらのうちから選択された軸穴53aには、ボルト55(56)及びナット59(60)により揺動継手57(58)が上記ボルト55(56)の軸(符号は省略する)に対して回動自在に連結され、この揺動継手57(58)には、連結ロッド61(62)の一端側が螺着されている。なお、この揺動継手57(58)を上記回転プレート53(54)に形成された複数の軸穴53aのうちの何れに連結させるかは、前記昇降移動板43(44)を介して前記加飾工具11,13(12,14)をそれぞれ上下移動させるためのストローク長に対応して選択する。また、上記連結ロッド61(62)の他端側には、下側の揺動継手63(64)が螺着されるとともに、この揺動継手63(64)は、上記昇降移動板43(44)の上端部にボルト65(66)及びナット67(68)により該ボルト65(66)の軸(符号は省略する)に対して回動自在に連結されている。
【0034】
したがって、上記駆動モータ51(52)の駆動により回転プレート53(54)が回転され、この回転プレート53(54)の回転により上記連結ロッド61(62)を介して上記昇降移動板43(44)が上下移動されることから、前記加飾機構3(4)の植設ブロック25,25(26,26)に植設された加飾工具11,13(12,14)は、タイル素地Tの高さH、Hに対応して選択された上記回転プレート53(54)の軸穴53aの回転半径により得られるストローク長により上下移動される。また、タイル素地Tに形成される凹溝Ta,Tc(図13参照)は、図示しない押出成形機から押し出されてくるタイル素地Tの送出し速度に対して、上記駆動モータ51(52)の回転速度を選択することにより図13に示す所定の傾斜角度αにより模様付けをすることができる。なお、上記の揺動継手57(58)、連結ロッド61(62)、揺動継手63(64)、昇降移動板43(44)などにより、本発明の連結部材を構成する。
【0035】
次に、上記深度変更機構7について説明する。この深度変更機構7は、図示しないインバータ装置により回転速度を変速可能な減速機付の下側の駆動モータ(本発明を構成する第3の駆動モータ)71(図2又は図5参照)が前記フレーム8を構成する土台8d、8dに固定されたベース69を構成要素としている。そして、この駆動モータ71の出力軸(符号は省略する)には中空筒体79が固定され、この中空筒体79の前面には、下側の回転プレート(本発明の第3の回転プレート)72が固定されている。この回転プレート72には、それぞれ中心から距離が異なる複数(本例では3個)のねじ穴72a(本発明を構成する連結部材取付部)が形成され、これらのねじ穴72aのうちの何れかには、ボルト73及びナット74により下側の揺動継手75が該ボルト73の軸(符号は省略する)に回動自在に連結され、この揺動継手75には、連結ロッド76の一端側が螺着されている。この揺動継手75を上記回転プレート72の複数のねじ穴72aのうちの何れに連結させるかは、前記背面板23(24)を介して前記加飾工具11,13(12,14)をそれぞれタイル素地Tから離隔する方向へ後退移動させるためのストローク長に対応して選択する。また、上記連結ロッド76の他端側には、上側の揺動継手77が螺着されるとともに、この揺動継手77は、本発明を構成するスライド部材としての上下移動板78の下端部にボルト81及びナット82により該ボルト81の軸(符号は省略する)に回動自在に連結されている。
【0036】
また、上記フレーム8の上記駆動モータ71の上方の桁8fには、ベース83が固定され、このベース83の前面には、図2に示すそれぞれの上下位置及び左右位置に2対の保持部材84,84及び84,84が固定されている。これらの保持部材84,84及び84,84には上側と下側とが同軸心の軸穴(符号は省略する)がそれぞれ形成され、これらの軸穴には、一対のガイドポスト85,85がそれぞれ鉛直に挿通されて上下に移動しないように保持されている。これらのガイドポスト85,85の中間部には、一対のスライド86,86が上下移動自在にそれぞれ挿通され、これらのスライド86,86の前方側に上記上下移動板78が固定されている。
【0037】
また、上記ベース83には、L字状のアングル87が固定され、このアングル87には、図2に示す屈曲自在な左側及び右側のフレキシブルチューブ91,92の下端側がそれぞれ固定されているとともに、図3又は図7に示す昇降移動板43(44)には、クランク状のアングル93(94)がそれぞれ固定され、このアングル93(94)には、上記フレキシブルチューブ91(92)の他端側がそれぞれ固定されている。このフレキシブルチューブ91(92)の内部には、ワイヤロープ95(96)が自由な状態で挿通され、このワイヤロープ95(96)の一端は、図2又は図5に示す上記上下移動板78に固定された掛止金具97(98)により掛止されるとともに、他端は、図3又は図7に示す前記背面板23(24)の背面側に固定されたワイヤ取付け具89(90)に固定されている。
【0038】
したがって、前記加飾工具11,13(12,14)の先端を前記コイルばね47(48)により付勢された前端位置(タイル素地Tの表面から内部側へ最も遠い距離の位置)から、このコイルばね47(48)に抗して後退させることによりタイル素地Tの表面側から最も遠い距離の位置(タイル素地Tに図13に示す筋状の凹溝Ta,Tcが最も深く形成される位置)から表面側への距離を近くするか、又はタイル素地Tの表面よりも外側の位置(タイル素地Tに図13に示す筋状の凹溝Ta,Tcが形成されない位置)に後退させる場合には、図2又は図5に示す上記駆動モータ71の駆動により回転プレート72を回転さることにより、上記回転プレート72の回転によりワイヤロープ95(96)及び前記背面板23(24)を介してそれぞれの位置に調整することができる。この場合、上記加飾工具11,13(12,14)の先端位置をどの位置にするかは、後述する制御装置131のタッチパネル134によりそれぞれ設定することができる。なお、上記加飾工具11,13(12,14)の先端がタイル素地Tの表面から最も遠い距離の位置は、図3に示す植設ブロック25,25(26,26)に植設する深さにより決められる。また、上記加飾工具11,13(12,14)の先端が、上記このコイルばね47(48)により付勢された前端位置から上記回転プレート72により後退させられる移動距離は、該回転プレート72の図2に示す回転中心からの距離が相違する3個のねじ穴72aの何れかを選択して揺動継手75を保持するかにより決められる。
【0039】
次に、図示しない押出成形機から順次押し出されてくるタイル素地Tを上記加飾装置1内の加飾加工位置に誘導するワーク誘導機構9について説明する。図示しない押出成形機は、図1及び図3に示す紙面の裏側、又は図4及び図6に示す右側に配置され、上記タイル素地Tは、この押出成形機の押出口から図8に示すように、第1のタイル素地Tと第2のタイル素地Tとが背面合せで当接されるとともに、第3のタイル素地Tと第4のタイル素地Tとが背面合せで当接され、上段側の第1のタイル素地T、第2のタイル素地Tと下段側の第3のタイル素地T、第4のタイル素地Tとは、それぞれ当接された状態で上記加飾装置1内に押し出されてくる。
【0040】
このタイル素地Tを誘導するワーク誘導機構9は、図6に示すフレーム8の上方右側であって、図8に示すフレーム8の側板8gに長穴101,101が上下平行にそれぞれ形成され、これらの長穴101,101には2対の保持金具103,104及び103,104が、2対のボルト105,106及び105,106とそのナット(符号は省略する)とにより位置調整可能にそれぞれ係止されている。これらの保持金具103,104及び103,104には、一対の支持軸107,108がそれぞれ保持され、これらの支持軸107,108に、上記タイル素地Tの横方向への移動を規定するための回転ローラ111,112が回転自在にそれぞれ挿通されている(図7参照)。また、これらの回転ローラ111,112の上記タイル素地Tの押出方向の前方であって、図3又は図6に示す天板8cには一対のボルト113,113が、鉛直かつ図3に示す左側の加飾工具11,13の先端と、右側の加飾工具12,14の先端との中間位置に平行に螺着されている。
【0041】
また、図6に示すフレーム8の横板8hには一対のボルト114,114が、鉛直かつ上記一対のボルト113,113とそれぞれが対向するように螺着されている。これらのうち一方のボルト113,113の下端には中間板115が螺着され、この中間板115の下面に、前記タイル素地Tの幅と略同一の幅に形成された上面側の案内板117が固定されている。また、他方のボルト114,114の下端には中間板116が螺着され、この中間板116の下面に、上記上面側の案内板117と略同一の幅に形成された下面側の案内板118が固定されている。これらの上面側の案内板117及び下面側の案内板118のそれぞれの高さ位置は、図示しない押出成形機から押し出されてくる上記タイル素地Tの上下方向への移動を規定するとともに、該タイル素地Tが自由に前進できる高さ位置に調整されている。また、上記案内板117,118の入り口側の端部117a,118aは、上記タイル素地Tを容易に誘導すべく上下に屈折されている。
【0042】
次に、上記加飾装置1の下端部に配置され、この加飾装置1を図示しない押出成形機に対して設置位置を調整可能にするキャスタ123,124について説明する。これらのキャスタ123,124は、図5に示すように、左側のフレーム8の土台8d側に一対のキャスタ123と、右側のフレーム8の土台8d側に一対のキャスタ124との合計4個が配置されている。上記フレーム8の土台8d、8dには4個のスライド板121が配置され、これらのスライド板121のそれぞれには、図2に示す2個の長穴121a,121aが形成され、各スライド板121は、それぞれの長穴121a,121aに挿通された2個ずつのボルト122,122により、上下位置調整がそれぞれ可能に上記フレーム8の土台8d、8dに取り付けられている。また、上記スライド板121の上方には、フレーム8の土台8d、8dに長尺状のプレート125,125がそれぞれ固定され、各プレート125の両端部には、ボルト126がナット127により上下位置調整可能にそれぞれ螺着されている。これらのボルト126により、上記スライド板121の上方への移動が規制される。なお、図5に示す右側のキャスタ124は、図示しないレール上に乗せられ、このレールにより加飾装置1の進路が規定される。
【0043】
次に、タイル素地Tに模様付け(模様を加飾)すべく上述した加飾装置1を制御するための制御装置131について説明する。この制御装置131は、タイル素地Tへの模様付け加工に先立ち、所望の模様をタイル素地Tに加飾するための加飾装置1の作動条件を後述するタッチパネル134により設定するとともに、その設定された作動条件により上記加飾装置1を制御するものである。この制御装置131の構成は、図9に示すように、中央処理装置であるCPU132を備え、このCPU132には、上述した上左側の駆動モータ51,上右側の駆動モータ52及び下側の駆動モータ71と、設定された各種データを書き込むとともに読み取ることができるメモリ133と、複数の画面を表示することができるとともに、これら複数の画面から所定の画面を選択する際や、作動条件などを選択する際に操作するタッチ釦、識別や数値を表示する機能、作動条件の数値を入力するための操作手段であるキーボード機能などを備えたタッチパネル134とがそれぞれ接続されている。なお、上記各駆動モータ51,52,71は、図示しないインバータ装置により周波数(Hz)を変換することにより回転速度を変速することができる交流の三相誘導電動機(各駆動モータの回転速度(rpm)=120×周波数(Hz)÷モータ極数)であって、出力軸に減速機(符号は省略)が直結されている。
【0044】
上記タッチパネル134には、図10に示すメニュー画面135の操作により、図11に示す模様付けパターンの画面136(図はパターン1を示す)や図12に示す手動操作画面137の複数種の画面を表示することができるとともに、上記模様付けパターンの画面136は、図11に示すパターン1のほかに図示しないパターン2ないし15の複数を表示することができる。これらのうち、メニュー画面135は、図10に示すように、連続運転をするための作動条件が設定された(又は設定する)模様付けのパターン1ないしパターン15を選択するための15個のタッチ釦141と、これらのパターン1ないしパターン15とは別に、非連続運転をする作動条件が表示された(又は設定する)手動操作画面を選択するためのタッチ釦142とが配置され、それぞれのタッチ釦141,142は押釦機能とともに、これらのタッチ釦141,142が表示された部位にタッチすることにより、当該タッチ釦に表示された「パターン1」ないし「パターン15」や「手動操作画面へ」などの識別を表示すべく点灯する表示機能をそれぞれ備えている。また、右下の表示枠143内に表示される数値は現在の時刻であって、左から時、分、秒を示す。
【0045】
また、模様付けパターンの画面136は、連続運転をする作動条件を設定するとともに表示するための画面であって、図11に示すように、左端側の上から順に上左側の駆動モータ51,上右側の駆動モータ52,下側の駆動モータ71の何れかを使用しない場合に選択するためのタッチ釦144,145,146がそれぞれ配置されている。これらのタッチ釦144,145,146のそれぞれの右側に、模様付けの1サイクル中の1回目ないし5回目のデータを表示する上段側の表示枠147,151,153、及び下段側の表示枠148,152,154が配置されている。これらの表示枠のうち、上段側の表示枠147,151,153には、1回目ないし5回目のそれぞれの後述するキーボード155により設定された作動時間(sec)が表示される。また、下段側の表示枠148,152,154には、上記作動時間(sec)内において各駆動モータ51,52,71を所定の回転速度で回転させるための後述するキーボード155により設定された周波数(Hz)がそれぞれ表示される。
【0046】
これらの表示枠147ないし154の右方下側には、この模様付けパターンの画面136により連続運転をする場合の条件である上記各作動時間(sec)及び周波数(Hz)をそれぞれ設定する入力操作手段であるキーボード155が配置されている。また、このキーボード155の上方には、メニュー画面を表示するためのタッチ釦156が配置されている。また、上記タッチ釦144,145,146、キーボード155及びタッチ釦156は、押釦機能とともに、これらのタッチ釦144,145,146、キーボード155又はタッチ釦156が表示された部位にタッチすることにより、当該タッチ釦又はキーボードに表示された「使用しない」、「メニュー画面」又はキーボード155のキー種別などの識別を表示すべく点灯する表示機能とをそれぞれ備えている。なお、上述した制御装置131の模様付けパターンの画面136(図11参照)のパターン1ないし15のいずれかに設定された作動条件により模様付けを開始するための操作は、図示しない操作盤に配置された始動釦により実行される。
【0047】
そして、タイル素地Tへの模様付けの設定は、前記模様付けパターン1ないし15のそれぞれについて、前記上左側の駆動モータ51,上右側の駆動モータ52,下側の駆動モータ71による作動単位ごとに、模様付けの1サイクル当たりについて模様付けデザインを1回目ないし5回目のそれぞれについて作動時間(sec)及び周波数(Hz)を設定する。ここで、上記模様付けの1サイクルとは、上記1回目ないし5回目の五つのデザイン群から構成され、該模様付けの1サイクルによりタイル素地Tの所定長に模様付けをする単位であっても良く、該模様付けの複数のサイクルによりタイル素地Tの所定長に模様付けをする単位であっても良い。また、1サイクル中において、1回目ないし5回目のデザインが必ず異なるものには限定されず、例えば、すべて同一のデザインでも良く、奇数回目と偶数回目とでデザインを変えてもよい。
【0048】
また、手動操作画面137は、例えば、試験的な模様加工に際して非連続運転をする作動条件を設定するとともに表示するための画面であって、図12に示すように、この手動操作画面137の左側から順に上左側の駆動モータ51,上右側の駆動モータ52,下側の駆動モータ71のそれぞれを運転することを選択するためのタッチ釦157,158,159と、停止することを選択するタッチ釦161,162,163とがそれぞれ配置されている。これらタッチ釦161,162,163のそれぞれの下方には、上記駆動モータ51,52,71の回転速度に対応したそれぞれの後述するキーボード1167により設定され周波数(Hz)を表示するための表示枠164,165,166がそれぞれ配置されている。
【0049】
また、上記手動操作画面137の右下側には、この手動操作画面137により非連続運転をする場合の条件である上記各駆動モータ51,52,71の回転速度に対応したそれぞれの周波数(Hz)をそれぞれ設定する入力操作手段であるキーボード167が配置されている。なお、この手動操作画面137に係る非連続運転により模様付けする運転時間は、図示しない操作盤に配置された始動釦と停止釦、又は寸動釦により実行される。また、このキーボード167の上方には、メニュー画面を表示するためのタッチ釦168が配置されている。また、上記タッチ釦157,158,159,161,162,163、キーボード167及びタッチ釦168は、押釦機能とともに、これらのタッチ釦157,158,159,161,162,163、キーボード167又はタッチ釦168が表示された部位にタッチすることにより、当該タッチ釦又はキーボードに表示されたそれぞれの「運転」、「停止」、キーボードのキー種別又は「メニュー画面」などの識別を表示すべく点灯する表示機能とをそれぞれ備えている。
【0050】
次に、上述した加飾装置1の作用効果について説明する。この加飾装置1により加飾加工するためのタイル素地Tは、図1及び図3に示す紙面の裏側、又は図4及び図6に示す右側に配置された図示しない押出成形機の押出口から図8に示すように、第1のタイル素地Tと第2のタイル素地Tとが背面合せで当接されるとともに、第3のタイル素地Tと第4のタイル素地Tとが背面合せで当接され、上段側のタイル素地T,Tと下段側のタイル素地T,Tとは、それぞれ当接された状態で上記加飾装置1内に押し出されてくる。このようにして押し出されるタイル素地Tは、図3又は図6に示す上面側及び下面側の案内板117,118により上下方向が規定されるとともに、図7又は図8に示す回転ローラ111,112により横方向が規定されながら前進する。
【0051】
このタイル素地Tの左右両側面には、上述した左側の加飾工具11,13及び右側の加飾工具12,14がそれぞれ配置されていることから、上左側及び上右側の駆動モータ51,52の回転駆動により回転プレート53,54がそれぞれ回転されると、連結ロッド61,62、昇降移動板43,44、取付け面板17,18などをそれぞれ介して、図3に示す左側の加飾工具11,13及び右側の加飾工具12,14は、タイル素地Tの図8に示す左側のタイル素地T,T及び右側のタイル素地T,Tのそれぞれの上端側から下端側へ下降し、折り返し下端側から上端側へ上昇される。この際、タイル素地Tは前進しているので、上記左側の加飾工具11,13及び右側の加飾工具12,14の先端部が、上記左側のタイル素地T,T及び右側のタイル素地T,Tの側面より内部側に位置決めされていると、それぞれの側面には上記回転プレート53,54の1回転により、例えば図13に示すように、左側の加飾工具11により図示左端から第1番目には、1回当たりの距離Sの間に高さH(タイル素地Tの高さ)のV字状の凹溝Taが形成される。このタイル素地Tに形成されるV字状の凹溝Taの傾斜角度αは、高さHと左側の加飾工具11の1回当たりの距離Sとの関係により決まり、1回当たりの距離Sはタイル素地Tが押し出される押出速度(mm/sec)に対する上記駆動モータ51,52の回転速度により決定されることから、これら駆動モータ51,52の回転速度を加減することにより様々な角度で凹溝Ta,Tcを形成することができる。これら駆動モータ51,52の回転速度は、図11に示す模様付けパターンの画面136や図12に示す手動操作画面137においてそれぞれの周波数(Hz)の設定により調整される。
【0052】
ところで、上記左側の加飾工具11,13及び右側の加飾工具12,14は、それぞれ複数(本例では13個ずつ)が配置されていることから、上記回転プレート53,54がそれぞれ1回転されることにより、例えば左側の加飾工具11によりタイル素地Tに加工される凹溝Taは、図13に示す用に、等間隔(ピッチ)で配置された13個の加飾工具11による1回当たりの加工幅Wの間に一度に13本の凹溝Taが等間隔に形成される。したがって、左側の13個の加飾工具11が下端側から折り返し上昇する際には、折り返し前の下降により形成された凹溝Taと、下端側から折り返し後の上昇により形成される凹溝Taとが交差し、図示のような網目模様を加工することができる。
【0053】
また、前記回転プレート53,54の1回転によりV字状の凹溝Ta,Tcが形成される間において、一部の部位又はV字状の全体について筋状の凹溝Ta,Tcを形成させないか、又は筋状の凹溝Ta,Tcの深さを変更する場合には、図2又は図5に示す下側の駆動モータ71の回転駆動により回転プレート53,54を回転させて、図3に示すワイヤロープ95,96及び背面板23,24を介して、前記左側の加飾工具11,13及び右側の加飾工具12,14のタイル素地Tの表面に対する先端位置を調整することにより変更することができる。このタイル素地Tへ加飾する凹溝Ta,Tcの最大深さから最小深さに加工するまでの時間を設定する場合には、図11に示す模様付けパターンの画面136や図12に示す手動操作画面137において、上記下側の駆動モータ71の周波数(Hz)の設定により調整される。
【0054】
そして、上述のように構成された加飾装置1では、上記左側の加飾工具11,13及び右側の加飾工具12,14を昇降させる上左側の駆動モータ51及び上右側の駆動モータ52による昇降速度と、上記上左側の回転プレート53及び上右側の回転プレート54による昇降ストローク長さとは、それぞれ独立して変更可能とされてなることから、タイル素地Tの左側側面と右側側面とには同一の模様を加工することも、異種の模様を加工することもできる(図3参照)。すなわち、左右を同一の模様にすることにより量産効果を高めることができるとともに、左右を異種の模様にすることにより多品種の模様付け加工をすることができる。また、上記加飾装置1は、図9に示す制御装置131が接続され、上記上左側の駆動モータ51と上右側の駆動モータ52とのそれぞれの回転速度を同一とすることにより、図示しない押出成形機から押し出されてくるタイル素地Tの左右両側面に施すべき模様をそれぞれ同一のものとすることができるとともに、異なる速度とすれば、異なる模様を施すことが可能となる。また、前記下側の駆動モータ71の回転により、上記左側の加飾工具11,13と右側の加飾工具12,14とを進退移動させる深度変更機構7を備えてなることから(図1参照)、図示しない押出成形機から順次押し出されてきたタイル素地Tに対して凹溝Ta,Tcの深さを変えて加飾することができるとともに、一部に凹溝Taが形成されない模様を加飾することができる。
【0055】
次に、上述した加飾装置1によりタイル素地Tに模様を加飾加工する手順について説明する。まず、図9に示す制御装置131のタッチパネル134の現在の画面において、例えば現在の画面が図12に示す手動操作画面137である場合には、右上の「メニュー画面」と表示されたタッチ釦168にタッチして、図10に示すメニュー画面135を表示する。このメニュー画面135から、例えば、図示しない押出成形機から押し出されてくるタイル素地Tに模様付けするパターン1を選択する場合には、「パターン1」と表示されたタッチ釦141にタッチして、図11に示す模様付けパターン1の画面136を表示する。
【0056】
この模様付けパターン1の画面136により「パターン1」の模様付け加工をするための作動条件を設定するが、その前提条件として、例えば、上左側の駆動モータ51、上右側の駆動モータ52を使用して(タッチ釦144、45にタッチしない)、図8に示すタイル素地Tの第1ないし第4のタイル素地T,T,T,Tの左右両面にそれぞれ模様付け加工することとする。また、下側の駆動モータ71を使用して(タッチ釦146にタッチしない)、加工される凹溝Taの加工途中において加工深さを変化させることとする。また、図示しない押出成形機からはタイル素地Tの長さが連続的に押し出され、タイル成形品(製品)は所定の長さに切断されるが、この所定の長さに模様付けする時間経過を加工の1サイクルとし、この1サイクル中の時間経過を模様付けパターン1の画面136に表示された1回目ないし5回目の五つに分割して設定することとする。
【0057】
そして、前記上左側の駆動モータ51の第1回目ないし第5回目の作動時間(sec)をキーボード155によりそれぞれ設定し、各回目の下側に配置された表示枠147にそれぞれ表示させる。これらの作動時間(sec)の設定により、第1回目ないし第5回目のそれぞれの作動時間(sec)とともに、1サイクルの作動時間(sec)が決められる。また、これらの作動時間(sec)に対応して、上記上左側の駆動モータ51の第1回目ないし第5回目のそれぞれの回転速度を決めるための周波数(Hz)をキーボード155により設定し、各回目の下側に配置された表示枠148にそれぞれ表示させる。これらの周波数(Hz)の設定により前記上左側の回転プレート53の回転速度が決められることから、第1回目ないし第5回目におけるそれぞれの作動時間(sec)内に、第1及び第3のタイル素地T,Tの側面(図8参照)に左側の加飾工具11,13により形成される凹溝Taの1回当たり(上記上左側の回転プレート53の1回転当たり)の距離S(図13参照)及び回転プレート53の回転数がそれぞれ決められるとともに、傾斜角度αもそれぞれ決められる。
【0058】
次に、上記上左側の駆動モータ51の設定と同様の要領により、前記上右側の駆動モータ52の第1回目ないし第5回目の作動時間(sec)及び周波数(Hz)をキーボード155によりそれぞれ設定し、各回目の下側に配置された表示枠151,152にそれぞれ表示させる。これら作動時間(sec)及び周波数(Hz)の設定により、前記上右側の回転プレート54の回転速度が決められることから、第1回目ないし第5回目におけるそれぞれの作動時間(sec)内に、第2及び第4のタイル素地T,Tの側面(図8参照)に右側の加飾工具12,14により形成される凹溝Taの1回当たり(上記上右側の回転プレート54の1回転当たり)の距離S(図13参照)及び回転プレート54の回転数がそれぞれ決められるとともに、傾斜角度αもそれぞれ決められる。ここで、模様付け加工の1サイクル中に設定された1回目ないし5回目の作動時間(sec)及び周波数(Hz)をすべて同一にすれば、1サイクルの間に一定な模様が加飾加工される。
【0059】
次に、前記下側の駆動モータ71の第1回目ないし第5回目の作動時間(sec)をキーボード155によりそれぞれ設定し、各回目の下側に配置された表示枠153にそれぞれ表示させる。これらの作動時間(sec)の設定により、第1回目ないし第5回目のそれぞれの作動時間(sec)とともに、1サイクルの作動時間(sec)が決められる。また、これらの作動時間(sec)に対応して、上記下側の駆動モータ71の第1回目ないし第5回目のそれぞれの回転速度を決めるための周波数(Hz)をキーボード155により設定し、各回目の下側に配置された表示枠154にそれぞれ表示させる。これらの周波数(Hz)の設定により前記下側の回転プレート72の回転速度が決められることから、第1回目ないし第5回目におけるそれぞれの作動時間(sec)内に、第1及び第3のタイル素地T,Tと第2及び第4のタイル素地T,Tとの左右両側面(図8参照)に左側の加飾工具11,13と右側の加飾工具12,14との進退移動の繰返しにより形成される凹溝Taの最大深さと最小深さとの繰返し回数が決められる。そして、上記上左側の駆動モータ51、上右側の駆動モータ52及び下側の駆動モータ71の作動条件が上記模様付けパターン1の画面136により設定された後、図示しない操作盤の始動釦を押圧することにより模様付け加工を開始する。
【0060】
なお、本発明に係る加飾部材は、上述した左側の加飾工具11,13又は右側の加飾工具12,14に限定されるものではなく、例えば、図14に示す加飾工具171のように、凹溝を加工可能に形成された複数の先端部171bを板状の基部171aの一端側に等間隔に配列したものでも良い。また、これらの先端部171bの形状は、平坦面に限定されず、図示しない半球状の曲面に形成しても良く、又は先端に図示しないボールペンの先端部状の回転自在なボールを埋め込んだものにしても良い。さらには、図15に示す加飾工具173のように、板状の基部173aの一端側に等間隔で複数の凹所173bを形成し、これらの凹所173b内に凹溝を加工可能に形成された複数の回転輪174を配置するとともに、この回転輪174を支持軸175により回転自在に支持したものでも良い。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出成形機から順次押し出されてくるタイル素地の左右両側面に先端で模様を施す左側加飾部材と右側加飾部材とからなる少なくとも一対の加飾部材と、
これら一対の加飾部材を構成する左側加飾部材を昇降動作させる左側昇降機構と、
上記一対の加飾部材を構成する右側加飾部材を昇降動作させる右側昇降機構と、
を備え、
上記左側昇降機構と右側昇降機構とは、上記左側加飾部材又は右側加飾部材の昇降ストローク長さ又は昇降速さの少なくとも何れか一方を互いに独立して変更可能とされてなることを特徴とするタイル素地への加飾装置。
【請求項2】
前記左側昇降機構は、左側駆動モータと、この左側駆動モータの回転軸に固定された左側回転プレートと、この左側回転プレートと前記左側加飾部材とを連結してなる左側連結部材と、上記左側加飾部材の昇降駆動をガイドする左側ガイド部材と、を備え、上記左側回転プレートには、上記回転軸までの距離が異なる複数の取付部が形成され、上記左側連結部材の一端は、上記複数の取付部の何れに選択的に取り付けられてなり、
前記右側昇降機構は、右側駆動モータと、この右側駆動モータの回転軸に固定された右側回転プレートと、この右側回転プレートと前記右側加飾部材とを連結してなる右側連結部材と、上記右側加飾部材の昇降駆動をガイドする右側ガイド部材と、を備え、上記右側回転プレートには、上記回転軸までの距離が異なる複数の取付部が形成され、上記右側連結部材の一端は、上記複数の取付部の何れに選択的に取り付けられてなることを特徴とする請求項1記載のタイル素地への加飾装置。
【請求項3】
前記左側昇降機構は、左側駆動モータと、この左側駆動モータの回転軸に固定された左側回転プレートと、この左側回転プレートと前記左側加飾部材とを連結してなる左側連結部材と、上記左側加飾部材の昇降駆動をガイドする左側ガイド部材と、を備え、
前記右側昇降機構は、右側駆動モータと、この右側駆動モータの回転軸に固定された右側回転プレートと、この右側回転プレートと前記右側加飾部材とを連結してなる右側連結部材と、上記右側加飾部材の昇降駆動をガイドする右側ガイド部材と、を備え、
上記左側駆動モータと右側駆動モータとは、該左側駆動モータと右側駆動モータとの回転速度を別個に設定する制御装置にそれぞれ接続されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の何れかのタイル素地への加飾装置。
【請求項4】
前記一対の加飾部材を構成する左側加飾部材と右側加飾部材とを同時に上記タイル素地側及びその逆方向に移動させる深度変更機構を備えてなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の何れかのタイル素地への加飾装置。
【請求項5】
前記深度変更機構は、前記タイル素地側及びその逆方向への移動が交互に且つ連続的に駆動されるよう構成されてなることを特徴とする請求項4記載のタイル素地への加飾装置。
【請求項6】
前記深度変更機構は、
前記左側加飾部材をタイル素地側及びその逆方向へガイドする左側水平ガイド部材と、該左側加飾部材を常時タイル素地側に押圧する左側弾性部材と、
前記右側加飾部材をタイル素地側及びその逆方向へガイドする右側水平ガイド部材と、該右側加飾部材を常時タイル素地側に押圧する右側弾性部材と、
一端は、上記左側加飾部材に固定されてなる左側連結部材と、
一端は、上記右側連結部材に固定されてなる右側連結部材と、
これら左側連結部材と右側連結部材との他端がそれぞれ固定されてなるとともにスライド自在となされてなる単一のスライド部材と、
第3の駆動モータと、この第3の駆動モータの回転軸に固定された第3の回転プレートと、この第3の回転プレートと上記スライド部材とを連結するモータ側連結部材と、を備え、
上記第3の回転プレートには、上記第3の駆動モータの回転軸の中心とは離間した位置であってそれぞれ離間距離が異なる複数の連結部材取付部が形成され、上記モータ側連結部材の一端は、上記複数の連結部材取付部の何れに選択的に取り付けられてなることを特徴とする請求項4又は5記載の何れかのタイル素地への加飾装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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