説明

タキサン誘導体の調製法

本発明は、13−(N−Boc−β−イソブチルセリニル)−14−β−ヒドロキシバッカチンIII−1,14−カーボネート(I)の改良合成法に関し、バッカチン骨格の1,14ヒドロキシ基のカーボネート化は、ビス(トリクロロメチルカーボネート)で行い、7−ヒドロキシ基は、トリクロロアセチル基で保護する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タキサン誘導体、特に13−(N−Boc−β−イソブチルセリニル)−14−β−ヒドロキシバッカチンIII−1,14−カーボネート(I)の調製法に関する。
【0002】
【化1】

【背景技術】
【0003】
国際公開第01/02407号に初めて開示された化合物(I)は、乳房、肺、卵巣、結腸、前立腺、腎臓および膵臓の各腫瘍に対して、アドリアマイシン、ビンブラスチンおよびいくつかのPt誘導体などの知られている抗腫瘍剤に抵抗性がある場合にも特に活性を有する。
【0004】
オキサゾリジン保護側鎖の使用を含む、(I)を調製するいくつもの合成法が、文献に報告されている。米国特許第6737534号では、Taxus baccata葉から容易に入手できる出発物質である10−デアセチルバッカチンIIIは、最初に7位および10位で保護され、13位で酸化され、次に14位でヒドロキシ化される。その後、ビシナル−1,14ヒドロキシ基の、1,14−カーボネート誘導体を得るためのカーボネート化を、ホスゲンで行い、次いで13−ケト基のヒドロキシ基への還元、および保護基の7位と10位からの除去を行って、10−デアセチル−14β−ヒドロキシバッカチンIII−1,14カーボネートを取得し、これを10−ヒドロキシ基で選択的にアセチル化し、7−トリエチルシリル誘導体へ変換し、(4S,5R)−N−Boc−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−イソブチル−1−オキサゾリジン−5−カルボン酸と反応させる。トリエチルシリルおよびジメトキシベンジリデン保護基を除去すると、化合物(I)が得られる。
【0005】
国際公開第01/02407号には、化合物(I)の2つの合成経路が開示されており、両経路は、Taxus wallichiana葉の成分である14β−ヒドロキシ−10−デアセチルバッカチンIIIから出発する。プロセス(A)と称する最初の経路は、以下のステップを含む。
【0006】
(a)14β−ヒドロキシ−10−デアセチルバッカチンIIIの7−トリエチルシリル誘導体への変換、
(b)1,14ヒドロキシ基のカーボネート化、
(c)10−ヒドロキシ基のアセチル化、
(d)ステップ(c)の生成物の(4S,5R)−N−Boc−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−イソブチル−1−オキサゾリジン−5−カルボン酸との反応、
(e)トリエチルシリル基およびジメトキシベンジリデン基の、ステップ(d)の生成物からの切断。
【0007】
プロセス(B)と称する2番目の経路は、以下のステップを含む。
【0008】
(a’)14β−ヒドロキシ−10−デアセチルバッカチンIIIの10−ヒドロキシ基のアセチル化、
(b’)1,14ヒドロキシ基のカーボネート化、
(c’)7−ヒドロキシ基のシリル化、
(d’)ステップ(c’)からの生成物の、(4S,5R)−N−Boc−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−イソブチル−1−オキサゾリジン−5−カルボン酸との反応、
(e’)トリエチルシリル基およびジメトキシベンジリデン基のステップ(d’)の生成物からの切断。
【0009】
プロセスBでは、7位基の保護前に10−ヒドロキシ基のアセチル化を行うと、7位ヒドロキシ基の保護後にアセチル化を行う場合、常にプロセスAで起こる7位と10位の位置異性体の混合物の形成を回避できる。それ故に、プロセスBは、非常に位置選択的であるので、プロセスAと比較して有利である。しかし、プロセスBを何キロもの規模にスケールアップすることは困難である。というのは多量のホスゲンは、その安全性のために反応器に投入できず、したがって、ステップ(b’)を、ホスゲンに14β−ヒドロキシ−10−デアセチルバッカチンIIIを加えることにより、行うことはできないからである。その代わりに、14β−ヒドロキシ−10−デアセチルバッカチンIII溶液中にホスゲンを気泡として入れれば、それ相当の量(約7%)の不純物(II)が形成する。
【0010】
【化2】

【0011】
(II)の形成は、7位ヒドロキシ基が、ホスゲンにも反応し、化合物(III)を生ずるという事実のためである。
【0012】
【化3】

【0013】
したがって、カーボネート化を、大規模で行い、かつホスゲンを反応器に中に気泡として入れる場合、化合物(III)は、14β−ヒドロキシ−10−デアセチルバッカチンIIIと反応し、(II)を生じる。
【0014】
この不純物は、プロセス(B)をより小規模で行う場合にも形成するが、0.4%未満の量である。
【0015】
14β−ヒドロキシバッカチンIII−1,14カーボネートとの近い構造類似性のために、化合物(II)は、カラムクロマトグラフィーを通してしか除去できず、それ故に、特に工業規模で、収率の低下およびプロセスコストの増加を招き得る。
【0016】
プロセスBのさらなる欠点には、TES基の除去後に形成するトリエチルシリルフルオライドが、結晶化により完全に除去できず、低圧カラムクロマトグラフィーが、医薬品の純度要件を満たす最終生成物を得るために必要であるという事実がある。しかし、工業規模では、低圧カラムクロマトグラフィーは、困難で、高価であり、しかも毒性物質で汚染されたシリカの取扱いおよび分解上の問題を起こすことがよく知られている。
発明の説明
前記の欠点は、ホスゲンの代わりにビス(トリクロロメチル)カーボネートでステップ(b’)を行い、トリエチルシリルクロライドの代わりにトリクロロアセチルクロライドでステップ(c’)を行うことにより克服できることが、今や判明した。
【0017】
したがって、本発明は、以下のステップを含む下式(I)の化合物の調製法に関する。
【0018】
【化4】

【0019】
a)14β−ヒドロキシ−10−デスアセチルバッカチンIII(IV)の10−ヒドロキシ基のアセチル化、
【0020】
【化5】

【0021】
b)(V)の、1,14カーボネート誘導体(VI)を得るためのビス(トリクロロメチル)カーボネートとの反応、
【0022】
【化6】

【0023】
c)(VI)の、(VII)を得るためのトリクロロアセチルクロライドとの反応、
【0024】
【化7】

【0025】
d)(VII)の、(VIII)を得るための(4S,5R)−N−Boc−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−イソブチル−1−オキサゾリジン−5−カルボン酸との反応、
【0026】
【化8】

【0027】
e)トリクロロアセチル保護基の、アルカリ、好ましくは水酸化アンモニウムを用いる化合物(VIII)からの除去
【0028】
【化9】

【0029】
f)ジメトキシベンジリデン保護基の、化合物(IX)からの除去。
【0030】
【化10】

【0031】
本発明の好ましい実施形態によれば、10位のアセチル化(ステップa)を、セリウム、スカンジウム、またはイッテルビウム塩、好ましくはCeCl3・7H2Oの存在下で、無水酢酸を用いて行う。ステップb)を、0℃、塩基、好ましくはピリジンの存在下で、ジクロロメタン中のビス(トリクロロメチル)カーボネートを用いて行う。ステップcを、−10℃、塩基、好ましくはピリジンの存在下で、ジクロロメタンなどの適切な溶媒中でトリクロロアセチルクロライドを用いて行う。ステップ(d’)に使用の(4S,5R)−N−Boc−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−イソブチル−1−オキサゾリジン−5−カルボン酸を、国際公開第01/02407号に記載のように調製できる。ステップd)を、塩基、好ましくは4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)およびジシクロへキシルカルボジイミド(DCC)などの縮合剤の存在下で、無水非極性溶剤、好ましくはジクロロメタン中で行い、結晶化後、98.5%を超える純度を有する生成物を得る。7位のトリクロロアセチル基を、アセトニトリルまたはN−メチルピロリドンなどの非プロトン性双極性溶媒中の水酸化アンモニウムで除去し、水中で沈殿させることにより単離して、98.5%以上の純度を有する生成物を得ることができる。最終的に、ステップe)の生成物を、メタノール性HClで処理する。化合物(I)を、次いで酢酸エチルから結晶化し、その後、アセトン/へキサンから結晶化し、99.9%以上の純度を有する固体を得る。
【0032】
それ故に、ビス(トリクロロメチル)カーボネートを、ステップb)に使用すると、不純物(II)の形成を阻止するという利点がある。トリクロロアセチルクロライドを、中間体(VII)中の保護基として使用すると、メタノールから98.5%を超える純度で容易に結晶化する式(VIII)の化合物が得られるが、7−トリエチルシリル類似体は様々な溶媒から結晶化することができなかった。7位の脱保護後に形成するトリクロロアセトアミドが、水とアセトニトリルまたはN−メチルピロリドンいずれかとの混合物中でのその溶解度のために、水酸化アンモニウムで処理することにより化合物(IX)から効果的に除去されることは、より重要である。したがって、ジメトキシベンジリデン基の切断および結晶化後、99.9%以上の純度を有する化合物(I)が得られる。
【0033】
以下の実施例は、本発明をより詳細に説明している。
実施例
実施例1
14β−ヒドロキシバッカチンIII(V)(ステップa)
14β−ヒドロキシ−10−デアセチルバッカチンIII(VII)(10kg)を、THF(45L)中に懸濁させ、CeCl3・7H2O(0.5kg)を加えた。無水酢酸(6.6kg)を20分かけて、その反応混合物を室温で2時間攪拌し、次いで水(10L)を加えてクエンチした。THFを真空下で留去し、その残留物を、水分量が10%未満になるまで乾燥させ、次いで酢酸エチルから結晶化させ、白色固体として表題化合物(8.2kg、収率85%)を得た。
【0034】
1H−NMR(300MHz,CDCl3):1.02(s,3H)、1.08(s,3H)、1.62(s,3H)、1.78(ddd,1H)、1.99(d,3H)、2.16(s,3H)、2.24(s,3H)、2.46(ddd,1H)、3.43(OH,s)、3.73(d,1H)、3.89(d,1H)、4.18(s,2H)、4.35(dd,1H)、4.60(dd,1H)、4.91(dd,1H)、5.73(d,1H)、6.28(s,1H)、7.39(t,1H)、7.52(dt,2H)、8.06(d,2H)。
実施例2
14β−ヒドロキシバッカチンIII−1,14−カーボネート(VI)(ステップb)
14β−ヒドロキシバッカチンIII(VIII)(5.0kg)を、ジクロロメタン(48.0L)とピリジン(8.0kg)の混合物に溶解した。その反応混合物を、−10℃に冷却し、ビス(トリクロロメチルカーボネート)(5.4kg)のジクロロメタン(32.0L)溶液を30分かけて加えた。その反応物を、水(55.0L)に溶解した炭酸ナトリウム溶液(11.9kg)を加えてクエンチし、生成した二相混合物を1時間攪拌し、次いで水で希釈した。その相を分離し、水相をジクロロメタン(23.8L)で抽出した。有機相をプールし、20%塩酸(40L)で洗浄し、次いで水(30.0L)とブライン(40L)で洗浄した。溶媒の一部を、真空下で留去し、表題化合物(VI)の溶液を次のステップで直接に使用した。
【0035】
1H−NMR(300MHz,CDCl3):1.24(s,3H)、1.28(s,3H)、1.56(OH,s)、1.75(s,3H)、1.92(ddd,1H)、2.13(d,3H)、2.60(ddd,1H)、2.28(s,3H)、2.34(s,3H)、2.82(OH,1H)、3.76(d,1H)、4.25(d,1H)、4.34(d,1H)、4.46(dd,1H)、4.83(d,1H)、5.01(dd,1H)、5.09(d,1H)、6.12(d,1H)、6.34(s,1H)、7.29(t,1H)、7.52(t,2H)、8.06(d,2H)。
実施例3
7−トリクロロアセチル−14−ヒドロキシバッカチンIII−1,14カーボネート(VII)(ステップc)
前のステップからの溶液に、ピリジン(2L)を加え、−10℃に冷却した。トリクロロアセチルクロライド(1.6kg)を、−10℃と0℃の間の温度に維持しながら15分かけて加えた。その反応混合物を、同温度で2時間攪拌した。その反応物を、NaHSO4(2kg)の水(20L)溶液を加えてクエンチした。その相を分離し、水相をジクロロメタン(2L)で抽出した。その合わせた有機相を、小容量になるまで蒸発させ、トルエン(20L)を加えた。その溶媒を、蒸留ヘッドが110℃の温度に達するまで大気圧で留去した。冷却すると、表題化合物は、白色の固体として結晶化し、それを濾過し、真空下で乾燥させた(4.96kg、2ステップの収率85%)。
【0036】
1H−NMR(300MHz,CDCl3):1.20(s,3H)、1.28(s,3H)、1.93(s,3H)、2.03(ddd,1H)、2.17(d,3H)、2.20(s,3H)、2.38(s,3H)、2.71(ddd,1H)、3.02(d,OH)、3.91(d,1H)、4.24(d,1H)、4.37(d,1H)、4.83(d,1H)、5.00(dd,1H)、5.04(m,1H)、5.71(dd,1H)、6.17(d,1H)、6.44(s,1H)、7.52(t,2H)、7.66(t,1H)、8.04(d,2H)。
実施例4
(7−トリクロロアセチル)−13−(N−Boc−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−イソブチル−5−オキサゾリジニル)−14β−ヒドロキシバッカチン−1,14−カーボネート(VIII)(ステップd)
7−トリクロロアセチル−14−ヒドロキシバッカチンIII−1,14−カーボネート(IV)(4.96kg)およびジメチルアミノピリジン(DMAP)(100g)を、(4S,5R)−N−Boc−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−イソブチル−1−オキサゾリジン−5−カルボン酸(4.0kg)のジクロロメタン(60L)溶液に加えた。その反応混合物を5℃に冷却し、そこへジシクロヘキシルカルボジイミド(2.5kg)のジクロロメタン(18L)溶液を30分かけて加えると、白色の懸濁液が得られ、これを3時間攪拌した。DCUを、濾過し、ジクロロメタン(4L)で洗浄した。生成した溶液を、pH3.5のリン酸緩衝液(100L)とブライン(50L)とで順に洗浄し、これにメタノールを加えて、表題化合物(VIII)の結晶化を起こし、それを60℃真空下で乾燥させた(収率:6.9kg、92%)。
【0037】
1H−NMR(300MHz,CDCl3):1.10(d,6H)、1.33(s,2H)、1.37(s,2H)、1.37(s,9H)、1.60(m,1H)、1.95(s,3H)、1.97(m,2H)、2.04(ddd,1H)、2.16(d,3H)、2.20(s,3H)、2.34(s,3H)、2.68(ddd,1H)、3.85(s,3H)、3.95(s,3H)、4.26 8d,1h)、4.36(d,3H)、4.63(m,1H)、4.88(d,1H)、4.97(dd,1H)、5.76(dd,1H)、6.19(d,1H)、6.46(s,3H)、6.50(t,1H)、6.50(d,2H)、6.53(dd,1H)、7.27(d,1H)、7.49(t,1H)、7.64(t,2H)、8.03(d,2H)。
実施例5
13−(N−Boc−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−イソブチル−5−オキサゾリジニル)−14β−ヒドロキシバッカチン−1,14−カーボネート(IX)(ステップe)
(7−トリクロロアセチル)−13−(N−Boc−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−イソブチル−5−オキサゾリジニル)−14β−ヒドロキシバッカチン−1,14−カーボネート(VIII)(6.9kg)を、N−メチルピロリドン(11L)に溶解した。2Mアンモニアのメタノール(293mL)溶液を、その反応混合物に10分かけて加え、室温で45分間攪拌した。反応混合物を、水(110L)に1時間かけて加え、30分間攪拌した。その生成物を、濾過し、水(50L)で洗浄した。表題化合物(IX)を、60℃真空下で乾燥させた(6.14kg、99%)。
【0038】
1H−NMR(300MHz,CDCl3):1.09(d,6H)、1.30(s,3H)、1.37(s,12H)、1.72(s,3H)、1.79(m,3H)、1.85(m,1H)、2.04(d,3H)、2.26(s,3H)、2.31(s,3H)、2.55(m,1H)、3.76(d,1H)、3.83(s,3H)、3.88(s,3H)、4.23(d,1H)、6.53(m,1H)、4.30(d,1H)、4.45(dd,1H)、4.85(d,1H)、4.95(dd,1H)、6.14(d,1H)、6.33(s,1H)、6.48(m,1H)、6.52(m,2H)、7.25(m,1H)、7.47(t,2H)、7.61(t,2H)、8.01(d,1H)。
実施例6
13−(N−Boc−4−イソブチル−5−オキサゾリジニル)−14β−ヒドロキシバッカチン−1,14−カーボネート(I)(ステップf)
13−(N−Boc−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−イソブチル−5−オキサゾリジニル)−14β−ヒドロキシバッカチン−1,14−カーボネート(IX)(6.1kg)を、CH2Cl2(20L)に溶解した。その溶液を0℃に冷却し、これに0℃で0.5M HClのメタノール(12L)溶液を滴下して加え、生成した混合物を室温で4時間攪拌した。
【0039】
その反応混合物を、添加中pHを6と7の間に保ちながら、CH2Cl2(27L)とNaHCO3水溶液(水21L中0.6kg)との強く攪拌した二相混合物中に注いだ。その有機相を分離し、水相をCH2Cl2(2×2L)で2回抽出した。その有機相を、18Lになるまで蒸発させ、EtOAc(18L)を加え、その溶液を減じて再び18Lの容量にした。溶液を、放置して一晩かけて結晶化させた。その固体を、濾過し、EtOAc(7L)で洗浄した。ろ液を、40℃真空下で一晩かけて乾燥させた(4.53kg)。その乾燥した白色固体を、40℃でアセトン(20L)中に溶解し、n−ヘキサン(40L)で沈殿させた。その混合物を放置して、室温で一晩かけて結晶化させた。その生成物を、濾過し、n−ヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥させ、純度99.9%を有する3.75kgの生成物を得た。
【0040】
1H−NMR(300MHz,CDCl3):0.95(d,3H)、0.96(d,3H)、1.21(m,1H)、1.25(s,3H)、1.32(s,3H)、1.35(s,9H)、1.43(m,1H)、1.65(m,1H)、1.69(s,3H)、1.86(m,1H)、1.87(d,3H)、2.22(s,3H)、2.40(s,3H)、2.52(ddd,1H)、3.68(d,1H)、4.08(m,1H)、4.20(d,1H)、4.27(d,1H)、4.30(dd,1H)、4.37(m,1H)、4.72(NH,d)、4.84(d,1H)、4.91(dd,1H)、6.09(d,1H)、6.25(s,1H)、6.44(d,1H)、7.46(m,2H)、7.58(m,1H)、8.01(m,2H)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のステップを含む13−(N−Boc−β−イソブチルセリニル)−14−β−ヒドロキシバッカチンIII−1,14−カーボネート(I)の調製法であって、
【化1】

a)14β−ヒドロキシ−10−デスアセチルバッカチンIII(IV)の10−ヒドロキシ基のアセチル化と、
【化2】

b)(V)の1,14カーボネート誘導体(VI)を得るためのビス(トリクロロメチル)カーボネートとの反応と、
【化3】

c)(VI)の(VII)を得るためのトリクロロアセチルクロライドとの反応と、
【化4】

(VII)の(VIII)を得るための(4S,5R)−N−Boc−2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−イソブチル−1−オキサゾリジン−5−カルボン酸との反応と、
【化5】

d)前記トリクロロアセチル保護基のアルカリを使用する、化合物(VIII)からの除去と、
【化6】

e)ジメトキシベンジリデン保護基の化合物(IX)からの除去と
【化7】

を含む方法。
【請求項2】
式(VII)の化合物。
【化8】

【請求項3】
式(VIII)の化合物。
【化9】


【公表番号】特表2009−536928(P2009−536928A)
【公表日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−508174(P2009−508174)
【出願日】平成19年4月25日(2007.4.25)
【国際出願番号】PCT/EP2007/003643
【国際公開番号】WO2007/131601
【国際公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(591092198)インデナ エッセ ピ ア (52)
【Fターム(参考)】