説明

タクシー運賃の釣銭入れ、並びに該釣銭入れ付帯の回収切片の頒布回収方法。

【課題】 タクシー運賃の決済のときに乗務員が乗客に手渡す釣銭を、迅速確実経済的に手渡せる釣銭入れを得る。
【解決手段】基体1とフイルム袋2を長形成にし該フイルム袋2に基体1を内挿して、基体1とフイルム袋2の間に貨幣を挿入して封緘し、釣銭入れとしてタクシー車内に備えることでタクシー運賃の決済が迅速確実に履行される。基体1面に広告提供会社Aの広告宣伝の表記枠を備えてスポンサーを募り釣銭入れを広告受託会社Bが製作発行して、乗客Eがタクシー運賃の決済で受け取った釣銭入れを所定数集めて特典に交換すべく釣銭入れ発行元の広告受託会社Bに請求し、乗客Eが得た特典の行使により、広告提供会社Aとタクシー会社Cに利益の還元が齎され、広告媒体として釣銭入れの実用性の占める役割が約され、釣銭入れの頒布と収集に特典を付加することで、広告提供会社Aとタクシー会社Cとタクシー乗務員Dと乗客Eの間に新規な社会構造が創造される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予定した金額の貨幣を封緘した釣銭入れをタクシー車内に携行して、タクシー乗務員が乗客に対して、タクシー運賃の決済で使用する釣銭入れに関する。
【背景技術】
【0002】
現在は、タクシー乗務員が同額の貨幣を、数種の異なる金額に分けて釣銭箱の窪みに並べて揃えて置き、釣銭の発生したときに釣銭入れに分別した異種の金額の硬貨と紙幣を寄せ集めて釣銭を作成したり、それぞれのタクシー乗務員が各々工夫した釣銭箱を作って、釣銭を作りやすい方法で対処している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在も、タクシー乗務員が釣銭の発生したその都度、異種金額の貨幣を寄せ集めて釣銭を作成しているので、その作業に時間と集中力を費やし、タクシー周囲への気配りが行き届かなく車輛周囲への安全確認が疎かになったり、短い時間で釣銭の決済を済ませようとする気の焦りから金額を間違えたり、狭道での後続車両への停止待ちが長引き、渋滞の発生源になる諸問題が発生している。
【0004】
本発明は、釣銭の金額が定まっているタクシー運賃の決済を鑑みて、予め数種の釣銭額を予測して貨幣を釣銭入れに封緘して、タクシー車内に備えておくことで、確実で速やかな釣銭の受け渡しが履行される。そして、この釣銭入れに広告の表記を募り、広告提供会社が釣銭入れの製作費用を負担することで、タクシー会社へ障壁無くスムーズに釣銭入れの頒布の委嘱を委ねることが容易であり、タクシー乗務員が無償で釣銭入れを手に入れ、経済的負担を伴わずにタクシー運賃の決済に利用できることが要素であり、更に釣銭入れに特典を付加価値として備えることで釣銭入れの有用性が高まることが期待される、この釣銭入れと、釣銭入れの頒布方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、釣銭入れに広告提供会社の社名、ロゴマーク、屋号、所在地、連絡先、取り扱い商品の紹介、商品の価格、商品の特徴を表記して、特典を付加価値として備え、その特典の一部をタクシー乗務員に分け与え、タクシー乗務員が釣銭入れの頒布を好意的に行える環境を整えることが優先される、そのために釣銭入れを広告宣伝の媒体として活用する企業を募ると共に、この釣銭入れの頒布を自社の営業向上に役立てようと希望するタクシー会社に釣銭入れの頒布を委嘱することが肝要になる。
【0006】
上記の釣銭入れを製作するにあたり、資源の節約、ゴミの増大、簡便な製作過程の見地から、最少の要素で構成した釣銭入れに、最大の効果が望まれる。
【0007】
以上の制約を鑑みて、そのフイルム袋内に挿入する基体は紙製を使用して、釣銭入れを構成し、その基体面に広告提供会社の要項、要覧を集約することが大切である。
【0008】
そして、フイルム袋に内挿する基体の幅と、フイルム袋の幅を調整して、フイルム袋が膨らみ過ぎず、貨幣を挿入しやすく、挿入した貨幣が特に、硬貨が重なることの無いようにフイルム袋と基体の幅と厚みをプロトタイプ製作の段階で考慮することが求められる。その整然とした貨幣の配置により、乗客が貨幣の種類と金額の判別を明瞭且つ正確に行える備えが最も重要であり、ましてタクシー乗務員が釣銭を釣銭入れに封緘するにあたり、釣銭入れ内の金額を再確認できるように、釣銭入れの一端に金額書き込み欄を兼ねた補強片を備えることでステイプラーの締め付けから起こるフイルムの裂開を回避することが不可欠である。封緘手段は補強片をステイプラーで締めることが最も手際よく始末できる。
【0009】
更に、貨幣を取り出した後に、基体に表記された広告提供会社の会社名、屋号、ロゴマーク、商品の特徴を乗客が簡単に視認でき、基体面に通し番号と、タクシー会社名、広告提供会社名を自動認識コードに内在させ同時表記することが後の回収切片の回収作業が、より速やかに行える工程が可能になる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、上述したように広告提供会社がスポンサーになり釣銭入れを活用することで広告提供会社が新規で低廉な広告媒体の獲得により、商品の販路が開き多くの人に自社のブランドを周知してもらうことができ地域社会の経済が潤う。またタクシー会社とタクシー乗務員は利便性が大きく、固定客倍増の囲い込みの小道具として、乗客は特典と地方の優良会社の情報を容易に得ることができる。そして、広告受託会社は新しい分野での企業が叶い社会への参入が拡大し会社の業績を伸ばすことができる。
【0011】
釣銭入れの基体を紙で製作し、フイルム袋を焼却しても有毒ガスの発生しない素材で製作することで、人体へ悪い影響を及ぼす事もなく、不要になったときには焼却したり土壌への回帰を行うことが容易であり、廉価な製作費用で量産をすることができる。そして、釣銭入れの発行数の通し番号とタクシー会社名を自動認識コードに内在させて、釣銭入れを個別に確認できる体勢を整えることで、乗客がタクシーを利用して得た釣銭入れを収集して特典に結び付けようとする行為に対し、広告受託会社が速やかで効率の良い回収切片の回収確認作業を行うことができる。
【0012】
乗客が釣銭を受け取るときに貨幣がフイルムでパッケージングしてあるので釣銭入れ内に並べられた貨幣を一瞬にして視認することが可能で、乗客が手の中で貨幣を数えて金額の再確認をすることが無くなり間違いのない釣銭の授受が行われる。そしてタクシー乗務員も乗客への釣銭の受け渡しが迅速確実に決済でき、釣銭入れ内に貨幣を封緘する作業も勤務時間以外に作成して備え、釣銭入れの補強片に封緘した貨幣の金額を記入しておくことで勤務に際して時間と心の余裕を持つことができ、安全な車両の運行に専念することができる。さらにタクシー運賃の決済のために車両を停止して行う作業では、釣銭作成に集中して惹起される車両周囲への気配り欠如の緩和に役立つ、そして釣銭受け渡しの作業を行う時間が大幅に短縮され狭道での決済がスムーズになり後続車両への停止待ちも短時間になる。
【0013】
この釣銭入れに広告宣伝の表記枠を備えて広告の提供会社を募り、製作費用と釣銭入れの頒布費用を広告提供会社が賄って広告受託会社が釣銭入れを編集発行することで、タクシー会社からタクンー乗務員、さらに乗客に釣銭入れが経済的負担無く流通して釣銭入れの有用性を確保でき。この釣銭入れに特典が付加され乗客がこの特典を求めると広告提供会社が特典を利用して、自らの商品の販路拡大に繋げることに活用でき、さらに広告提供会社が社会貢献向上に寄与し良い衆評を得る。そして頒布流通段階での役割をしているタクシー会社の顧客獲得に役立つように、釣銭入れ付帯の回収切片に自動認識コードを表記して、その自動認識コードにタクシー会社の会社名を内在し、釣銭入れを広告受託会社が回収したときに乗客に特典として、頒布したタクシー会社専用のタクシークーポン券を贈呈することでタクシー会社と乗客に特典としてタクシー再利用の還元ができる。
【発明の実施するための最良の形態】
【0014】
発明の実施の形態を図1〜図5に基ずいて説明する。
【0015】
フイルム袋2を透明、且つ長方形に形成することで封緘が容易確実になり、フイルム袋2内に封入した貨幣を見定めることが間違いなく速やかに行われ、ノッチ5をつなぐ標示線と閉じた短辺の間の標示線際に溶接部3を備え、基体1の短辺を湾出に形成してフイルム袋2の内奥に挿入することで、溶接部3と基体1の接点が小さく滑らかになり、空白が大きく取られてノッチ5からの引き裂き幅の確保につながっている。
【0016】
補強片4は開封のときの引き裂き性能大を求めて素材にOPを用いているため、ステイプラーで直接フイルム袋2を締めると軽微な引きつれと衝撃にもぜい弱性が現れるので、このぜい弱性を補い、併せて数字書き込みのできる余白を生み出すことに役立っている。
【0017】
基体1を図4のイ・ロ・ハのように折り畳んで一部に切り離し可能な回収切片を備えることで限られた面積の紙面に最大の情報を表記することと、特典として使用する部位を備えもつことで釣銭入れ製作の過程が縮小して、部品点数の減少に大いに寄与している。
【0018】
広告提供会社Aの広告宣伝の依頼で、広告受託会社Bが広告宣伝のための釣銭入れ製作を行い、仕上がった釣銭入れをタクシー会社Cへ頒布の委嘱をして、タクシー会社C所属のタクシー乗務員Dに広告提供会社Aの商品とサービスが享受できる商品券に替えることのできる予備券を提供し、該タクシー乗務員Dを介して乗客Eに運賃の釣銭を封緘した釣銭入れとして手渡され、釣銭入れ内に同封している基体1の一部の回収切片7を乗客Eが集めて、諸定数に達した回収切片7を広告受託会社Bに商品券とタクシークーポン券に交換する請求を行い、広告受託会社Bが乗客Eに諸定数になった回収切片7を元に、商品券とタクシークーポン券を乗客Eに贈呈するので、乗客Eはタクシークーポン券を利用してタクシーの再利用を行うことができ、さらに、広告提供会社Aの存在を基体1に表記した自動認識コードで携帯電話の自動認識コード読み取り機能を使い、簡単に携帯電話に保存しておき必要なときに取り扱い商品を検索して商品とサービスの知識を得ることができ、全国で会社運営している独創的な商品とサービスの提供を生産地域にとどまらず、広告提供会社Aは都会の大きな消費地での展開を簡便で低廉な費用で消費地域への商品浸透を進めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】 釣銭入れの平面図
【図2】 図1のA−A断面図
【図3】 フイルム袋の部分拡大図
【図4】 基体の斜視図
【図5】 釣銭入れの頒布回収模式図
【符号の説明】
【0020】
1 基体
2 フイルム袋
3 溶接部
4 補強片
5 ノッチ
6 ミシン目
7 回収切片
A 広告提供会社
B 広告受託会社
C タクシー会社
D タクシー乗務員
E 乗客

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長方形重なる2枚のフイルム長辺の対辺縁辺2辺と短辺1辺が閉じたフイルム袋(2)に形成、該閉じた短辺の対辺縁辺に隣接したフイルム袋(2)外面両面に補強片(4)を備え、該フイルム袋(2)に同方向に任意回数折り畳んだ基体(1)を内挿、該フイルム袋(2)の前記閉じた短辺縁辺沿いの該フイルム袋(2)の重なる内接面が溶着した溶接部(3)を備え、該溶接部(3)の前記補強片(4)側に前記長辺2辺を結ぶ線条至端にノッチ(5)を刻み、前記フイルム袋(2)と前記基体(1)の間に貨幣を挿入し、前記の補強片(4)面をステイプラーで封緘したタクシー運賃の釣銭入れ。
【請求項2】
前記基体(1)を紙で製作し、該基体(1)の一部にミシン目(6)状の穿孔で囲んだ回収切片(7)を備え、タクシー会社(C)社名とタクシー団体名を前記基体(1)に表記し、該タクシー会社(C)の社名とタクシー団体名と釣銭入れの発行数量の通し番号を自動認識コードに内在し、該自動認識コードを前記回収切片(7)に表記した請求項1記載のタクシー運賃の釣銭入れ。
【請求項3】
広告提供会社(A)の社名、ロゴマーク、屋号、所在地、連絡先、商品の価格、商品の特徴、商品紹介を前記の基体(1)に列挙表記し、該列挙表記した情報を自動認識コードに内在して、該内在した自動認識コードを前記基体(1)面に表記し、該基体(1)面に広告受託会社(B)の社名、所在地、連絡先を表記し、該基体(1)面に前記の回収切片(7)が広告提供会社(A)の取り扱い商品に交換することのできる商品券に替えるための特典付きの引き換え券であり、釣銭入れを頒布するタクシー会社(C)専用のタクシークーポン券に交換可能な、併有特典付き引き換え券の併記をして、前記したタクシー会社(C)に頒布の委嘱をした請求項1.2記載のタクシー運賃の釣銭入れ。
【請求項4】
前記基体(1)の短辺を湾出に形成して、該湾出部を前記のフイルム袋(2)の内奥に挿入した請求項1.2.3記載のタクシー運賃の釣銭入れ。
【請求項5】
前記基体(1)に列挙表記した広告提供会社(A)取り扱いの商品とサービスに交換できる商品券に替えることのできる予備券を、前記の釣銭入れに添付して、該予備券をタクシー乗務員(D)に提供し、該タクシー乗務員(D)が該予備券を諸定数集めて、前記広告提供会社(A)の商品とサービスを求めて広告提供会社(A)の店舗と通信販売で使用できる商品券に交換する請求と受納の権利と行使を、前記広告受託会社(B)に請求し、該広告受託会社(B)が該請求を受理して、前記タクシー乗務員(D)に商品券を提供する請求項1.2.3.4記載のタクシー運賃の釣銭入れ。
【請求項6】
請求項2.3記載の回収切片(7)を乗客(E)が諸定数集めて広告提供会社(A)の店舗と通信販売で使用できる商品券に交換する請求と受納の権利の行使と、前記釣銭入れを頒布したタクシー会社(C)専用のタクシークーポン券の請求と受納の権利の行使を併用して広告受託会社(B)に請求し、該広告受託会社(B)が該請求を受理して、商品券とタクシークーポン券を前記乗客(E)に提供するタクシー運賃の釣銭入れ、並びに該釣銭入れ付帯の回収切片の頒布回収方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−89129(P2006−89129A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−308847(P2004−308847)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【出願人】(301030351)有限会社アリギリス (3)
【Fターム(参考)】