説明

タッチスクリーン上の2本指入力の使用

【課題】感知グリッドを使用する2本指入力を特定する技術上の必要を満足する。
【解決手段】コンピュータ等のようなディスプレイのタッチスクリーン上の少なくとも2本指入力を検出するためのシステム及び方法は、ディスプレイスクリーンと、ディスプレイスクリーン上のタッチを感知するために配置された感知グリッドと、感知グリッドに電気的に接続された複数の電極とを含む。コントローラが、感知グリッドからの出力を受け取り、モジュールが、使用者によってタッチされたディスプレイスクリーンの場所を表示するグリッド上の少なくとも2つの地点を特定し、且つ、少なくとも2つの地点に基づき特定されるべきディスプレイスクリーンの地理的部分を特定する。指の位置はX座標の方向の変化を介してスクリーンの位置に関係するので、複数指がディスプレイスクリーンから感知される異なる距離に比例する感知グリッドによって、可変ズームをもたらし得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ端末、キオスク、携帯情報端末等において使用されるタッチスクリーンディスプレイに関する。本発明は、より詳細には、タッチスクリーン上の複数指入力に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーンは、現代生活の多くの地域において巨大に成長している。タッチスクリーンは、今や、全ての種類の空港にあるキオスク、自動預金支払機(ATM)、自動販売機、コンピュータのような場所において一般的である。多くの用途において、位置指示装置及び/又はライトペンの必要の排除が広く成功している。
【0003】
幾つかの異なるタッチ技術があり、それらの多くはタッチが検出される方法において異なる。例えば、操作者の体を通じて接地に流れる小さな交流のための分流器として指を利用する容量技術。走査赤外線システムを用いると、使用者のタッチは、指(又はスタイラス)が赤外線ビームの配列に直面するときに達成される。表面音波タッチスクリーンもあり、スクリーンはタッチ表面上に伝播する音波を吸収し、タッチはタッチ場所からの音響信号の降下によって特定される。抵抗タッチ技術は、小さな殆ど見えないスペーサによって離間して保持される伝導性材料の2つの層に基づく。スクリーンがタッチされると、2つの層は接触するようになり、二次元座標情報が、タッチ場所で生成される電圧によって生成される。
【0004】
典型的なタッチ機構の問題点の1つは、1つよりも多い指が使用されるならば、それらがスクリーンに対して押し付けられる指の正確な位置を決定し得ないことである。そのような検出機構が複数指指示と問題を有する1つの理由は、多数の地点センサの代わりに感知グリッドが使用されることである。
【0005】
図1は、感知グリッドを例証している。この図面は、所定形状を有する一連のグリッドを示している。よって、もし2本の指が同時にスクリーンにタッチするならば、グリッドA’、A、B’、Bが、A’及びB又はA及びAにタッチする指によって引き起こされるのか決定し得ない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
2つの垂直線及び2つの水平線の双方が活性化されるよう(即ち、異なるY及び異なるY座標の双方を有する各地点)、2つの指が異なる垂直線にタッチする(地点A及びBは異なる垂直線及び異なる水平線の上にある)ときに、何が起こるかについて問題がある。よって、感知グリッドを使用する2本指入力を特定する技術上の必要が依然としてある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
現在請求されている発明は、タッチスクリーン上の2本指入力を検出するタッチ機構のための方法及び装置を提供する。典型的な感知グリッドシステムにおいては、グリッド上の指の配置を決定するのは困難であるが、本発明の第一の特徴においては、2本指タッチによって引き起こされる感知グリッド上の線の活性化によって形成される正方形を使用し得ることで、選択し、ズームし、コピーし、移動し、削除し、或いは、グリッドの含有物を回転するようダイアルを選択するために、この正方形内に表示されるアイテムの選択を行う。本発明において、2つの指を用いて正方形を表示するために、組み合わせ行列タッチスクリーンが使用される。
【0008】
本発明の他の特徴においては、本発明の2本指入力を使用する3D仮想タッチスクリーンが、選択アイテムをZ軸の周りで回転するために用いられ得るZ座標を許容する。加えて、Z座標は、スクリーンへの距離の関数として選択のサイズを変更することによって、Z座標は「ズーム」として用いられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】タッチスクリーン検出機構によって使用されるグリッド配列を示す概略図である。
【図2A】活性化されている感知グリッドの単一の線を示す本発明の第一の特徴を示す概略図である。
【図2B】タッチによって感知されるより正確な地域を形成するよう正方形の中心を利用する本発明の第二の特徴を示す概略図である。
【図3】三次元ビューイングシステムと共に用いられ得る本発明の第三の特徴を示す概略図である。
【図4】本発明に従って使用され得るハードウェアの一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の記載は限定の目的ではなく例証の目的で提供されていることが当業者によって理解されるべきである。技術者は、本発明の精神及び添付の請求項の範囲内にある多くの変形があることを理解する。本発明のより細かい部分を曖昧にしないよう、既知の機能及び動作の不必要な詳細は現記載から省略され得る。
【0011】
本発明のある特徴によれば、A,B,A’,B’によって形成される図1に示される正方形は、4つの地点のどの2つが使用者によってタッチされるか正確に特定することなしに、システムによって使用され得る。換言すれば、地点A及びB若しくはA’及びB’(又はA’及びB若しくはA及びB’)の間を区別するよりもむしろ、境界付き長方形A’BB’Aが入力として取られ、次に、それは選択、ズーム、色変更、ハイライト、削除等のような機能のために使用される。スクリーンに沿った指の移動は、スクリーンの選択部分を変更し得る。しかしながら、例えば、アイテムが一旦選択されると、スクリーンに亘って指を移動することは、そのために人が普通マウスのような指示装置を使用するドラッグ機能を遂行し得る。
【0012】
加えて、その場合には、例えば、アイテムを選択し、ズームの程度を変更し、境界付きボックスの地域内の色を変更するために、或いは、境界付きボックス内のアイテムをハイライトするためにさえ、指がスクリーンから位置付けられる距離を用い得る。
【0013】
本発明の他の特徴によれば、もし同一の線が複数の場所でタッチされるならば、この複数指タッチは、どの線が水平方向においてタッチされるかを比較することによって検出される。図2は、単一の線の感知グリッドABを活性化する、2つの地点でタッチされる単一の線を例証している。この特別な場合が起こる可能性は第一の実施例よりは高くなく、例えば、選択され得る表示アイテムの粒度を条件として、もし特定方向において活性化される線の間の差が多き過ぎなければ、特別な値を有する。
【0014】
図2Aに示される具体的な場合において、垂直線は2つの指タッチによって活性化されると推定され、一方の指は地点A205にタッチし、他方の指は地点B215にタッチする。地点A215と地点B205との間には(Y方向に)測定可能な垂直距離があるが、水平距離は本質的に2つの地点間でゼロである。ABが線210が活性であることを感知する場合に限り、本発明に従って、正方形は、AABに直交し且つその中点を通過する線を使用して、スクリーン上をハイライトし得る。1つより多くの指が同一の水平線に沿ってタッチされて1つの水平線及び2つの垂直線を活性化する水平活性線、或いは、場合によっては対角線のような他の角度にも同一の着想が当て嵌まることが留意されるべきである。何故ならば、これらの用語はタッチスクリーンを見る使用者の位置に関するからである。
【0015】
換言すれば、もし人がAB210間の距離を測定するならば、その距離の半分は、線の中心又は中点である。AB210の正確な長さであるが、線AB210に対して垂直な、他の線は、中点を通じて活性化され、図2bに示されるように、水平線A’B’を形成する。よって、例えば、一方の指が地点205にタッチし、他方の指が地点221にタッチすると推定すると、感知グリッド上の単一の正方形/長方形は、2本指入力から成るディスプレイスクリーン上で照明され得る。
【0016】
従って、境界付きボックスが、双方とも異なるX及びY座標を有する2つの地点に由来する本発明の第一の特徴と異なり、この実施例では、ディスプレイ上に表示される長方形のサイズは、少なくとも1つの感知線の長さの感知によって、並びに、少なくとも1つの感知線の中点で、少なくとも1つの感知線に対して垂直であり、少なくとも1つの感知線210と同一の長さを有する第二の線220を計算することによって計算される。従って、少なくとも2つの指によってタッチされるディスプレイスクリーンの少なくとも2つの地点205,220の場所によって定められる長さ、及び、第二の線220の2つの終点225,230によって特定される長方形の幅に基づき、ディスプレイスクリーン上に特定される長方形を示すために、座標が提供される。
【0017】
図3は、本発明のさらに他の特徴を例証しており、スクリーンは3D仮想タッチスクリーンを含む。典型的には、本発明のこの特徴において、スクリーンは、好ましくは、容量感知スクリーンを含む。しかしながら、他の種類のタッチスクリーンにおける用途もあり得ることは本発明の精神内及び範囲内である。
【0018】
スクリーン305は、各地点310,312で2つの指を用いて使用者によってタッチされる。よって、2つの指が(使用者の体を通じて)接地に流れる小さな交流のための分流器として作用するので、容量感知場は複数の「ブリップ」を感知する。図1及び2に示される水平座標及び垂直座標(即ち、X及びY)に加えて、タッチスクリーンの表面からの高さであるZ座標を前述の2本指入力と共に実施し得る。
【0019】
タッチスクリーンの表面からの各指の距離は、使用者を通じて分流される電流の量に影響を及ぼし得る。例えば、値の表に対する電流の降下に基づく指の距離に関してなされる決定があり得る。もちろん、もし指が使用者が分流器として作用することを許容するスクリーンからの距離を超えるならば、特定の指は「スクリーンにタッチしている」としてもはや感知されない。実際上、指は必ずしもスクリーン上を押圧することなしにスクリーンディスプレイの活性化を引き起こし得るので、「タッチ」という用語はこの例では相対的である。
【0020】
例えば、スクリーン上の選択アイテムをZ軸の周りで回転するために、Z座標を用い得る。追加的に、本発明によれば、特に、スクリーン上で意図される選択のサイズが手の指のスパンよりも大きいときに、Z座標をズームとしても用い得る。このズームは、大型コンピュータモニタ、テレビ、浴室鏡等において特に有用である。可変のズームを提供するために、スクリーンからの指の距離を変化し得る。
【0021】
この場合には、スクリーンへの距離の関数として、選択のサイズをズームするために、Z座標を使用し得る。もし角度α(図3に示されている)が全距離に亘って一定に保たれるならば、選択の表面のサイズは、スクリーンからの距離の変化の平方で増大する。もし使用者が、彼の指を動かして互いにより近付け或いはさらに離すことによって、角度αを変更するならば、これは選択地域を構成するものの原因となり、角度αの変化の故に、図3に示される地点310と312との間にあるものよりもより多い或いはより少ないものが選択されることを意味する。
【0022】
例えば、図3は、スクリーン305とほぼ接触する使用者の指を先ず示している。もし使用者が、彼/彼女の指をスクリーンから距離2hとするよう、それらを引き戻すならば、地点310及び312にある指の間の可視的な地域は、地点320と322との間に表示されるよう今や拡大される。もし指が距離2hよりもスクリーンに幾分より近く移動されるが、地点310,312よりもスクリーンから依然としてさらに離れているならば、地点310と312との間の地域は、地点330と332との間の空間を覆うよう拡大される。よって、彼/彼女の指をスクリーンからより近く或いは離れるよう移動することによって、使用者は必要に応じてズームを変更し得る。
【0023】
図3に示されるhは、比例的変化を直観的にするために、手からスクリーンの距離又は指の長さとほぼ等しく取られていることが留意されるべきである。表面のズーム因数をタッチスクリーンからの距離の平方として取ることの関数は、必要に従って変化され得る。ズーミングに関して、位置に変化があるときの距離「d」(図3に示されている)と高さ「h」との間の関係は、以下によって定められ得る。
【0024】
【数1】

(ここで、Δh>0である。)
【0025】
例えば、もしhが二倍になると、Δhはhと等しく、dは以下の通りである。
【0026】
【数2】

【0027】
角度α(図3に示されるアルファ)が一定であり且つΔh>0である限り、上記の関係が当て嵌まる。しかしながら、所与のアルファのために、使用者は全スクリーンに亘り得ず、角度アルファが変更されなければならないこともあり得る。そのような場合には、dとhとの間の関係は以下によって定められ得る。
【0028】
【数3】

ここで、イプシロン(e)は余剰常数である。例えば、もしイプシロンが2と等しければ、距離を二倍にすることは、d(地域の高さ及び幅)の4倍化を招く。
【0029】
例えば、感知グリッドに沿って分流される感知電流の量に基づき、タッチスクリーンからの指の距離に従ってズームを変更するとき、スクリーンからの指の距離を決定する精度は、スクリーンからの全ての距離に関して一定ではない。例えば、指がスクリーンからさらに離れると、距離検出が最終的には指によって引き起こされる分流効果を検出し得なくなるまで、距離検出は余り正確でなる傾向がある。再度述べると、たとえ指が検出され得るスクリーンからの距離が現在検出可能であるものから変化するとしても、本発明は適用可能である。加えて、図3はズーム因数は厳密に線形であるという印象を人に与えるが、実際には、それは全く線形ではないことが理解されよう。スクリーンにより近い距離の僅かな差は、スクリーンから比較的さらに離れたときの指の距離の僅かな差と比べ同一ではないズームの量の変化をもたらし得る。
【0030】
指のサイズに起因する分流における個々の差があり得ることも可能であり、例えば、大きな指を有する大人と同じ量でスクリーンに近似接触するとき、子供の指は電流を分流し得ない。しかしながら、個々の分流は、他の使用者と同程度のズームを得るために、彼らの指を幾分異なる距離hに位置付けなければならない異なるサイズの指を備える人々をもたらす。ズームがスクリーンからの指の距離に従って可変である点で、原理はもちろん変更しない。
【0031】
2本指入力に基づく可変ズームに関して、現在請求されている発明は、指圧力に基づき抵抗の量が変化する抵抗スクリーンとの使用のためにも構成され得る。そのような場合には、特定の程度の圧力を伴って2つの位置でスクリーンにタッチすることは、ビューイングのための地域を初期的に選択し、次に、両方の指を用いてスクリーンをより強く(そのアイテムのためには、あるいはより弱く)押し込むことは、選択地域に可変にズームイン及びズームアウトするために用いられ得る。
【0032】
図4は、本発明に従って使用され得るハードウェアの実施例を例証している。この具体的な実施例は容量技術を例証しているが、それが他の種類のタッチスクリーンに適合され得ることは現在請求されている発明の精神内及び範囲内であることが留意されるべきである。
【0033】
電圧源401が、所定電圧を接点405,406,407,408に提供する。電圧が一部の接点にのみ供給され、次に、所定量の時間の後、他の接点に変更され得ること、或いは、全ての接点に供給され得ることも可能である。典型的には、スクリーンは、透明な酸化金属で被覆されたオーバーレイを有する。電圧が接点に印加されると、グリッド408を通じて流れる少量の電流があり得る。2本指がスクリーンにタッチするか(ドット409によって表わされている)或いは所定距離内に来ると、地点X1,Y1,X2,Y2で電圧降下を生み、それはドット409によって図面中に表わされている。指は分流器のように作用し、グリッドからの一部の電流/電圧を排出する。地点の正確な場所は、コントローラ415によって計算され、スクリーン出力をもたらすディスプレイロジック420に伝送される。
【0034】
コントローラ415は、典型的には長方形のスクリーンの地域を検出するために使用されるモジュール417を有し、その初期地域は接触されるスクリーン上の地点によって決定される。モジュール417は、地点409でのタッチによって活性化される感知線の中点を捜すことによって長方形を構成するハードウェア及び/又はソフトウェアを包含する。
【0035】
加えて、モジュール417も3D能力を許容するよう構成され、Z座標、又は、可変ズームを提供するよう指の間の共通角度にあるスクリーンからの指の近傍の周りで、選択地域を回転し得る。指が地点409から遠ざかると、ズームはより大きくなり、指が実際の地点409に近付くと、ズームは減少され得る。あなたの指をスクリーンから離れるよう移動するとズームがより小さくなり、スクリーンにより近付けるとより大きくなるよう、ズームを逆転することも可能である。
【0036】
スクリーンからの指の距離をズーム機能以外の機能のためにも使用し得ることも当業者によって理解されるべきである。例えば、距離のようなものが、制御され得る地域の選択サイズを増加/減少するために用いられ得る。
【0037】
本発明の精神又は添付の請求項の範囲から逸脱しない様々な変更が、当業者によって本発明になされ得る。例えば、タッチスクリーンは、抵抗、容量性、SAW、赤外線、又は、NFI(近接場イメージング)を使用し得る。本出願人は長方形が2本指タッチによってハイライトされることを開示しているが、依然として本発明の精神及び添付の請求項の範囲内にある他の形状を表現することも可能である。長方形がハイライトされるとき、移動、削除、回転のような一連の選択肢がスクリーン上に現れ、それらはグリッドの特定地域をタッチすることによって活性化され得る。その場合には、(削除、90度の回転、45度、移動、色変更、形状変更、等のような)言葉がハイライトされ得る。回転及び並進は、指だけよりも、むしろ手を回転又は移動することによって最良になされることが留意されるべきである。加えて、色変更及び形状変更のような他の事項はタッチによって遂行され得る。
【0038】
スクリーンは、タッチディスプレイのために、如何なる既知の膜でも被覆され得るし、鏡、窓、テレビ、車両のフロントガラス(マップがその小さな地域上に表示され得るし、指はズームイン及びズームアウトし得る)、コンピュータ、PDA、無線通信機器、標準無線電話、ビデオ携帯電話、等を含む如何なる種類のディスプレイ上でも用いられ得る。その上、タッチによって特定される地理的部分は長方形又は正方形として例示されているが、それは円形、長円形、三角形、ダイヤモンド形状(2つの反対の三角形)、多角形、平行六面体であり得る。
【符号の説明】
【0039】
A 地点
A’ 地点
B 地点
B’ 地点
AB 感知グリッド
A’BB’A 長方形
A205 指接触地点
A215 指接触地点
B205 指接触地点
B215 指接触地点
AB210 AB感知線
220 第二の線
221 地点
225 終点
230 終点
305 タッチスクリーン
310 地点
312 地点
320 地点
322 地点
330 地点
332 地点
401 電圧源
405 地点
406 地点
407 地点
408 地点
409 地点(ドット)
415 コントローラ
417 モジュール
420 ディスプレイロジック
X1 地点
X2 地点
Y1 地点
Y2 地点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチスクリーンの上の2本指入力を検出するためのシステムであって、
ディスプレイスクリーンと、
該ディスプレイスクリーン上のタッチを感知するために配置された感知グリッドと、
該感知グリッドの隅部に配置され、且つ、前記感知グリッドに電気的に接続された複数の電極と、
前記感知グリッドからの出力を受け取るコントローラと、
使用者の1つの手の2本の指によってタッチされる前記ディスプレイスクリーンの場所を表示する前記グリッド上の少なくとも2つの地点を特定し、且つ、該少なくとも2つの地点に基づき特定されるべきディスプレイスクリーンの地理的部分を特定するモジュールとを含む、
システム。
【請求項2】
前記少なくとも2つの地点は、異なるX座標及びY座標を有し、前記地理的部分は長方形を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記長方形は、前記感知グリッド内に水平方向にある2つの活性線及び垂直方向にある2つの活性線を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
少なくとも1つの感知線は、前記少なくとも2つの地点の間に接続される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
特定されるべき前記ディスプレイスクリーンの前記地理的部分の形状は、三角形を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
もし1つだけの垂直線又は1つだけの水平線が前記感知グリッド上で活性であるならば、前記三角形のサイズは、前記少なくとも1つの感知線の長さを感知する制御モジュールによって計算され、前記少なくとも1つの感知線で、前記少なくとも1つの感知線に対して垂直であり且つ前記少なくとも1つの感知線と同一の長さを有する第二線を計算し、前記少なくとも2つの地点の場所によって定められる長さ、及び、前記第二線の2つの端部地点によって定められる幅に基づき、前記ディスプレイスクリーン上に特定されるべき長方形の座標を提供する、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御モジュールは、ディスプレイロジックに長方形の座標を提供し、該座標は前記ディスプレイスクリーン上に示される画像を制御する、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記ディスプレイスクリーンは、容量感知のために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ディスプレイスクリーンは、抵抗感知のために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記ディスプレイスクリーンは、光感知のために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記ディスプレイスクリーンは、音波感知のために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記ディスプレイスクリーンは、光感知のために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記ディスプレイスクリーンは、近接場イメージングのために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記ディスプレイスクリーンの前記特定された地理的部分は、前記感知グリッドによって感知され且つ前記コントローラによって決定される前記2本指入力の場所によって決定される前記ディスプレイスクリーン上に表示された地域の選択のために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記ディスプレイスクリーンの前記特定された地理的部分は、前記感知グリッドによって感知され且つ前記コントローラによって決定される前記2本指入力の位置の変化による回転及び削除の少なくとも1つのために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記ディスプレイスクリーンの前記特定された地理的部分は、前記感知グリッドによって感知され且つ前記コントローラによって決定される前記2本指入力の位置の変化による前記ディスプレイスクリーン上のアイテムのハイライト及び色変化の少なくとも1つのために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記ディスプレイスクリーンの前記特定された地理的部分は、前記感知グリッドによって感知され且つ前記コントローラによって決定される前記2本指入力の位置の変化による前記ディスプレイスクリーン上に表示されるのアイテムの移動のために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記ディスプレイスクリーンの前記特定された地理的部分は、前記感知グリッドによって感知され且つ前記コントローラによって決定される前記2本指入力の位置の変化に基づく可変ズームのために構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記2本指入力の位置の変化は、前記コントローラによって決定される前記スクリーンからの感知距離に基づく、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
感知距離は、前記感知グリッドによって感知され且つ前記コントローラによって決定される電流の降下量によって決定される、請求項16に記載のシステム。
【請求項21】
タッチスクリーンの上の1人の使用者の1つの手の少なくとも2本の指による三次元タッチ感知のためのシステムであって、
ディスプレイスクリーンと、
該ディスプレイスクリーン上のタッチを感知するために配置される感知グリッドと、
前記感知グリッドの縁部に配置され且つ前記感知グリッドに電気的に接続される複数の電極と、
前記感知グリッドと近接近する前記1人の使用者の前記1つの手の前記少なくとも2本指の出力を受け取るコントローラと、
前記1人の使用者の前記1つの手の前記少なくとも2本の指によってタッチされる前記ディスプレイスクリーンの場所を表示する前記グリッド上の少なくとも2つの地点を特定し、且つ、各地点のためのX座標及びY座標を決定するために前記少なくとも2つの地点に基づき特定されるべき前記ディスプレイスクリーンの地理的部分を特定するモジュールとを含み、
該モジュールは、前記ディスプレイスクリーンからの前記少なくとも2本指の距離を含むZ座標に基づき可変ズーム因数を提供する、
システム。
【請求項22】
前記モジュールは、前記ディスプレイスクリーンからの前記少なくとも2本指の高さを決定するために、前記少なくとも2本指で検出される電流の降下量を計算する、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記ディスプレイスクリーンの前記特定された地理的部分のビューは、前記スクリーンからの前記2本指の高さが増大するに応じて、所定の最大まで可変に拡大される、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
可変拡大の量は、前記ディスプレイスクリーンからの2本指の高さに近似的に関係する、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記ディスプレイスクリーン上に特定された画像の前記特定された地理的部分は、前記感知グリッドによって感知され且つ前記コントローラによって決定される前記2本指入力の位置の変化に従って、回転、選択、又は、削除の少なくとも1つのために構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
前記ディスプレイスクリーン上の画像の前記特定された地理的部分は、前記感知グリッドによって感知され且つ前記コントローラによって決定される前記2本指入力の位置の変化に従って、色を変更するために構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項27】
前記ディスプレイスクリーン上の画像の前記特定された地理的部分は、前記感知グリッドによって感知され且つ前記コントローラによって決定される前記2本指入力の位置の変化に従って、形状を変更するために構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
前記ディスプレイスクリーン上の画像の前記特定された地理的部分は、前記感知グリッドによって感知され且つ前記コントローラによって決定される前記2本指入力の位置の変化に従って、前記画像の照明量を変更するために構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項29】
タッチスクリーンの上の2本指入力を検出する方法であって、
ディスプレイスクリーンを提供するステップと、
前記ディスプレイスクリーン上のタッチを感知するために前記ディスプレイスクリーンと連絡する感知グリッドを配置するステップと、
複数の電極を前記感知グリッドに電気的に接続するステップと、
前記感知グリッドからの出力を受け取るコントローラを提供するステップと、
使用者によってタッチされる前記ディスプレイスクリーンの場所を表示する前記感知グリッド上の少なくとも2つの地点を特定することで、1人の使用者の1つの手の少なくとも2本の指によってタッチされる前記少なくとも2つの地点に基づき特定されるべき前記ディスプレイスクリーンの長方形部分を含む地理的部分を選択するステップとを含む、
方法。
【請求項30】
前記地理的部分のサイズは、前記少なくとも2本指によってタッチされる前記少なくとも2つの地点によって活性化される少なくとも1つの感知線の長さを感知する制御モジュールによって計算され、前記少なくとも1つの感知線の中点で、前記少なくとも1つの感知線に対して垂直であり且つ前記少なくとも1つの感知線と同一の長さを有する第二線を計算し、前記少なくとも2つの地点の場所によって定められる長さ、及び、前記第二線の2つの端部地点によって定められる幅に基づき、前記ディスプレイスクリーン上に特定されるべき地理的部分の座標を提供する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記ディスプレイスクリーン上の画像の前記地理的部分は、前記感知グリッドによって感知され且つコントローラによって決定される前記2本指の位置の変化に従って、色を変更するよう構成された、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記ディスプレイスクリーン上の画像の前記地理的部分は、前記感知グリッドによって感知され且つコントローラによって決定される前記2本指の位置の変化に従って、形状を変更するよう構成された、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記ディスプレイスクリーン上の画像の前記地理的部分は、前記感知グリッドによって感知され且つコントローラによって決定される前記2本指の位置の変化に従って、前記画像の照明量を変更するよう構成された、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
タッチスクリーンの上の1人の使用者の1つの手の少なくとも2本の指による三次元タッチ感知のための検出方法であって、
ディスプレイスクリーンを提供するステップと、
前記ディスプレイスクリーン上のタッチを感知するために前記ディスプレイスクリーンと連絡する感知グリッドを配置するステップと、
前記感知グリッドの隅部に配置される複数の電極を電気的に接続するステップと、
前記感知グリッドからの出力を受け取るコントローラを提供するステップと、
前記使用者の前記1つの手の前記少なくとも2本の指によってタッチされた前記ディスプレイスクリーンの少なくとも2つの場所を表示する前記感知グリッド上の少なくとも2つの地点を特定し、且つ、各地点のためのX座標及びY座標を決定するために、前記少なくとも2つの地点の位置に基づくべき前記ディスプレイスクリーンの地理的部分を特定するステップと、
前記ディスプレイスクリーンからの前記少なくとも2本指の距離を含むZ座標に基づき可変ズーム因数を提供するステップとを含む、
方法。
【請求項35】
前記ディスプレイスクリーンの前記特定された地理的部分のビューは、前記ディスプレイスクリーンからの高さが増大するに応じて、所定の最大まで可変に拡大される、請求項34に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−230720(P2012−230720A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−180544(P2012−180544)
【出願日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【分割の表示】特願2007−516139(P2007−516139)の分割
【原出願日】平成17年6月17日(2005.6.17)
【出願人】(511090431)アドレア エルエルシー (6)
【Fターム(参考)】