説明

タッチパネル入力装置

【課題】 コマンド入力の操作時間を長引かせることなく、高い応答性が得られるタッチパネル入力装置とする。
【解決手段】 コマンドデータベースに予めコマンドに対応させた登録波形を格納しておき、コマンドを指の押圧力の変化として入力させる。タッチパネルを構成する圧力パネルからの圧力信号に基づいてコマンドの入力波形を演算し、コマンドデータベースから読み出した登録波形を時間軸方向(X)に直線比例的に伸縮させて時間長さを入力波形に一致させ、入力波形との差分が最小となるように波高方向(Y)に直線比例的に伸縮させる。この入力波形との差分が所定の誤差範囲内であれば、入力波形は登録波形と一致するものと判定する。登録波形に対してコマンド入力の速度や押圧力がずれていても、入力終了後所定の操作時間を待つことなく直ちにコマンド判定ができ、高い応答性が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネルに指を触れることによりコマンドを入力するタッチパネル入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のタッチパネル入力装置として、例えば特開2004−362429号公報に開示されたものがある。
この装置は、タッチパネルに指を触れた接触時間、接触回数あるいは指がタッチパネルを離れてから次に触れるまでの接触間隔などに基づいてコマンド判定を行う。
例えば、接触時間をモールス符号のように長短に分けてパルス化し、その長短パルスを組み合わせた信号列により複数のコマンドを識別することができ、さらには接触間隔(パルス間隔)を変化させることによって、一層識別可能なコマンドの種類を増そうとするものである。
【特許文献1】特開2004−362429号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、コマンドの種類が増したときには、信号列におけるパルス数を増す必要があるので、接触回数が増え、必然的に1つのコマンドを入力するための操作時間が長くなることになる。そして、或るコマンドについては信号列の最初に1個のパルスを有するだけ、すなわち指の接触1回の操作で済む場合でも、第2回目、第3回目などの接触による次のパルスの立ち上がりがないことを確認した後でなければ、当該コマンドを特定することができない。したがって、結局どのコマンドについても信号列の最大長さのコマンドと同じ時間が経過しないとコマンドを判定できず、コマンドの種類が増すほどに応答性が低下するという問題がある。
【0004】
また、接触間隔を変化させる点についても、長短の接触時間を組み合わせた信号列のなかで接触間隔の長短を認知できる能力にはユーザの個人差があるので、エラーを回避するためには接触間隔をユーザ自ら確実に認知可能なように十分な時間間隔を与える必要があり、やはり操作時間を長引かせることとなる。
このように操作時間が長くなることは、素早く応答させたい機能がある場合に、実際の操作時間以上に余分な待ち時間を生じさせることともなり、ユーザのストレスを増大させるという問題がある。
【0005】
したがって本発明は、上記従来の問題点にかんがみ、操作時間を長引かせることなく、高い応答性が得られて快適なコマンド入力が可能なタッチパネル入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のタッチパネル入力装置は、押圧力の変化を検知して圧力信号を出力可能なタッチパネル部と、該タッチパネル部から出力される圧力信号に基づいて押圧力の変化で表わされるコマンドの入力波形を演算する入力波形演算手段と、予めコマンドに対応させて設定された登録波形を格納するコマンドデータベースと、入力波形とコマンドデータベースから読み出した登録波形のいずれかを伸縮させレベル合わせした両波形を比較して、コマンドを判定する比較判定手段とを有するものとした。
【発明の効果】
【0007】
基準として設定された登録波形に対してコマンド入力の速度や押圧力がずれていても、波形の伸縮により登録波形と入力波形をレベル合わせして比較するので、入力終了後所定の操作時間を待つことなく直ちにコマンド判定ができ、高い応答性が得られる。
同じく、登録波形と入力波形のレベル合わせにより比較が可能であるから、ユーザの個人差や体調による入力の操作速度や押圧力の相違に対して高い適用性があり、高精度のコマンド判定ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本発明を車載ナビゲーション装置の制御入力に適用した実施の形態について詳細に説明する。
図1は、実施の形態のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、指接触の時間および間隔の組み合わせに基づくパルスの信号列の代わりに、指でパネルを押圧する圧力の変化に基づく入力波形によってコマンドの判定を行う。
ナビゲーション装置10はコマンド入力部として表示部にタッチパネルおよび圧力センサ機能をもたせたタッチパネルディスプレイ20を備える。
【0009】
このため、タッチパネルディスプレイ20は、図2に示すように、地図表示、車両の現在位置、目的地への経路案内などのナビゲーション情報を表示する液晶パネル22の上に、圧力センサ26とタッチパネル24の各シートを重ねて構成されている。圧力センサ26とタッチパネル24のシートは透明で、液晶パネル22の表示の視認性を妨げない。タッチパネルディスプレイ20にはさらに振動アクチュエータ28が付設されている。
【0010】
タッチパネル24は、ユーザが表示画面内の任意の位置に指を触れると、その接触を感知して接触信号を出力する。
圧力センサ26は、その触れた指で表示画面を押圧すると、その圧力の大きさに応じた圧力信号を出力する。
タッチパネル24と圧力センサ26はそれぞれコマンド判定ユニット30に接続され、コマンド判定ユニット30はナビゲーション制御部12に接続されている。
ナビゲーション制御部12は、図示しないGPS装置からの現在位置情報に基づくナビゲーション情報やユーザへの操作要求などを、ディスプレイ駆動制御部14およびスピーカ駆動制御部16を介して液晶パネル22やスピーカ18へ出力し提示する。
【0011】
コマンド判定ユニット30は、接触時間検出部32と、入力波形演算部34と、比較判定部36と、コマンドデータベース38とを有している。
接触時間検出部32は、タッチパネル24からの接触信号に基づいて、指がタッチパネルディスプレイ20に触れていた接触時間を検出する。
入力波形演算部34は、圧力センサ26からの圧力信号および接触時間検出部32からの接触時間とから、入力波形を演算する。入力波形演算部34はまた、圧力センサ26から入力した圧力信号の時間経過にそった変化を逐次、後述する映像信号生成部40、ハプティック信号生成部44およびオーディオ信号生成部42へ出力する。
【0012】
コマンドデータベース38には、予めコマンドの登録波形が当該コマンドに対応する機能とともに格納されている。
比較判定部36は、コマンドデータベース38から登録波形を順次読み出して、入力波形演算部34で求めた圧力変化の入力波形と比較することにより、どの登録波形に対応するコマンドであるかを判定して、該当する登録波形に対応する機能の実行指令をナビゲーション制御部12へ出力する。
【0013】
図3は、比較判定部36で行う入力波形と登録波形の比較の概念を示す説明図である。登録波形は波形全体の所定時間長さtの間における圧力の変化で表され、実際の入力波形の継続時間がTであるとき、まず登録波形の時間長さtがTになるように登録波形を時間軸方向(矢示X)に直線比例的に伸縮させる。そして当該時間長さを入力波形に一致させた登録波形を、入力波形との差分が最小となるように波高(圧力値方向、矢示Y)を直線比例的に伸縮させる。この入力波形との差分が所定の誤差範囲内であれば、入力波形は登録波形と一致するものと判定する。
【0014】
具体的には、コマンドデータベース38の容量を少なくするために、図4に示すように、登録波形はその先頭点(P1)、変曲点(P2、P3、P4)および最後点(P5)をデータ点とし、各データ点での曲率の大きさを示すベクトルV1a、V2a、V2b、V3a、・・・で表して、図5に示すようなテーブルの形式でコマンドデータベース38に記憶される。登録波形の先頭点から最後点までの時間長さをtとする。
【0015】
上記構成になるコマンド判定ユニット30における制御の流れを図6のフローチャートに示す。
まずステップ100において、接触時間検出部32は、タッチパネル24から接触信号が出力されたかどうかをチェックする。接触信号が出力されるとタッチパネルディスプレイ20へのコマンド入力が開始されたことになる。接触信号がない間はステップ100のチェックを繰り返しながらコマンド入力を待つ。
接触信号が出力されると、ステップ101において、接触時間検出部32は接触開始信号を入力波形演算部34へ出力するとともに、接触時間のカウントを開始する。
【0016】
ステップ102において、入力波形演算部34は圧力センサ26からの圧力信号をサンプリング入力し、時間経過にそった圧力の変化を不図示の内蔵メモリに記憶していく。
ステップ103で、接触時間検出部32は接触信号が継続しているかをチェックし、接触信号が継続している間はステップ102へ戻る。
接触信号が消滅したときはステップ103からステップ104へ進む。
ステップ104では、接触時間検出部32は接触終了信号を入力波形演算部34へ出力するとともに、接触信号が継続していた間のカウント値を接触時間Tとして同じく入力波形演算部34へ出力する。
【0017】
続くステップ105において、入力波形演算部34は内蔵メモリに蓄積された圧力の変化データを時間軸にしたがってプロットした曲線として、コマンドの入力波形を演算する。ここで、圧力センサ26からの圧力信号に変化がなくなり、例えば圧力ゼロが継続しても、接触時間検出部32から入力された接触開始信号から接触時間T経過までの間の曲線が入力波形となる。
演算された入力波形は比較判定部36へ出力される。
【0018】
ステップ106では、比較判定部36は、コマンドデータベース38から登録波形を読み出し、ステップ107において、前掲の図2に示したように、時間長さtの登録波形を入力波形の時間長さTと一致するように時間軸方向に直線比例的に伸縮させるとともに、差分が最小となるように圧力軸方向にも伸縮させて、比較可能に登録波形を入力波形にレベル合わせする。
そしてステップ108で、比較判定部36は、上記差分が予め設定された所定の誤差範囲内であるかどうかを判別する。所定の誤差範囲としては、実験等における統計的な手法にそって、例えば母平均の検定を行って95%の有効度をもたせるように設定する。
【0019】
差分が誤差範囲内であるときは、入力波形が比較対象の登録波形と同一であるものとして、ステップ109へ進み、当該登録波形のコマンドに対応する機能の実行指令をナビゲーション制御部12へ出力する。すなわち、例えば登録波形が図5におけるAであれば機能FAの実行を、登録波形がDであれば機能FDの実行を指令する。その後ステップ100へ戻る。
差分が誤差範囲内でないときは、ステップ106へ戻って、コマンドデータベース38から次の登録波形を読み出し、上記比較を繰り返す。
【0020】
以上のように、コマンドは、指で押す圧力の変化というアナログ値で入力し、その入力波形を予めコマンドデータベース38に記憶されている登録波形と比較して判定するので、入力速度に対する許容度が大きい。
例えば、ナビゲーション装置で駅を検索する状況を想定した場合、ユーザがこれからガレージから車両を出して家族を駅に迎えに行こうとするときに検索のコマンドを入力する際と、走行中に最寄りの駅を検索する場合とでは、ユーザの余裕の違いにより、検索のための同じコマンドでも入力速度が異なると考えられる。
しかし、入力速度がゆっくりの場合も素早い場合も、登録波形を直線比例的に伸縮させて入力波形の長さに合わせて比較するから、入力速度が判断の支障となることはない。
【0021】
本実施の形態では、上述した主要構成に加えて、コマンド入力に対するフィードバックシステムを備えている。
先の図1に示すように、コマンド判定ユニット30の入力波形演算部34には、映像信号生成部40、ハプティック信号生成部44およびオーディオ信号生成部42が接続され、各信号生成部へ圧力センサ26からの圧力信号の変化が入力波形演算部34を通じて入力される。
【0022】
映像信号生成部40は、圧力の変化状態が時間経過にしたがって延びていく入力波形を示す映像信号を生成して、その映像信号をディスプレイ駆動制御部14へ出力する。ディスプレイ駆動制御部14はこの映像信号生成部40からの映像信号が入力すると、その時点のタッチパネルディスプレイ20における液晶パネル22の画面表示の所定スペースに割り込んで入力波形を表示する。すなわち、コマンドの入力の進行に同期してその入力波形が表示される。
これにより、ユーザは画面に目を向ける余裕がある場合には、入力中のコマンドを視覚的に確認することができ、また入力が終わったコマンドの波形全体を一見して確認することができる。
【0023】
オーディオ信号生成部42は、時間経過にしたがって延びていく入力波形に対応したオーディオ信号を生成して、これをスピーカ駆動制御部16へ出力する。スピーカ駆動制御部16はオーディオ信号生成部42からのオーディオ信号が入力すると、その時点のスピーカ出力を中断しあるいは重ねて、当該オーディオ信号をスピーカ18から提示させる。オーディオ信号は例えば圧力の大きさに応じて強弱(振幅)を変化させたり、あるいは高低(周波数)を変化させる。
ユーザはこれによっても、入力中のコマンドを確認することができる。
【0024】
ハプティック信号生成部44は、同じく時間経過にしたがって延びていく入力波形に対応したハプティック信号を生成して、タッチパネルディスプレイ20に付設された振動アクチュエータ28へ出力する。振動アクチュエータ28はハプティック信号によりタッチパネルディスプレイ20を振動させてハプティック反応を生起するので、ユーザはタッチパネルディスプレイ20を指で押圧する圧力の大きさに応じて変化する触感を得るから、精度の高いコマンド入力ができる。
【0025】
本実施の形態では、タッチパネルディスプレイ20が発明におけるタッチパネル部に対応している。
また、図6のフローチャートにおけるステップ100〜105が入力波形演算手段を構成し、ステップ106〜109が比較判定手段を構成している。
そして、入力波形演算部34、映像信号生成部40、ディスプレイ駆動制御部14および液晶パネル22で入力波形表示手段を構成し、入力波形演算部34、オーディオ信号生成部42、スピーカ駆動制御部16およびスピーカ18で入力波形報知手段を構成し、入力波形演算部34、ハプティック信号生成部44、および振動アクチュエータ28でハプティック制御手段を構成している。
【0026】
本実施の形態は以上のように構成され、押圧力の変化を検知して圧力信号を出力するタッチパネルディスプレイ20を備え、その圧力信号に基づいて入力波形演算部34がコマンドの入力波形を演算する一方、コマンドデータベース38に予めコマンドに対応させて設定された登録波形を格納しておき、比較判定部36がコマンドデータベース38から読み出した登録波形を伸縮させて入力波形とレベル合わせしたうえで両波形を比較して、コマンドを判定するものとしたので、登録波形に対してコマンド入力の速度や押圧力がずれていても、入力終了後所定の操作時間を待つことなく直ちにコマンド判定ができ、高い応答性が得られる。
同じく、登録波形と入力波形のレベル合わせにより比較が可能であるから、ユーザの個人差や体調による入力の操作速度や押圧力の相違に対して高い適用性があり、高精度のコマンド判定ができる。すなわち、ユーザは自分の好みの速さで入力が可能で、しかもそのコマンドが確実に認識される。
【0027】
入力波形は、タッチパネルディスプレイ20にユーザの指が触れている接触時間の間における圧力信号の変化として表わすので、所定の時間幅のなかで押圧力の変化の数および押圧力の大きさを種々組み合わせることで任意のコマンドを簡単に設定することができる。
そして、比較判定部36ではとくに登録波形をその時間長さが入力波形の時間長さに一致するように直線比例的に伸縮させるとともに、入力波形との差分が最小となるように波高を直線比例的に伸縮させて上記のレベル合わせとするので、とくに高い精度でコマンド判定ができる。
【0028】
そして、タッチパネルディスプレイ20へのコマンド入力の進行に同期して、形成中の入力波形が映像信号生成部40を通じてタッチパネルディスプレイ20の一画に画像表示されるから、ユーザは自分が入力しているコマンドの入力波形を認識でき、誤入力を低減することができる。
また、同様に形成中の入力波形に対応するオーディオ情報がオーディオ信号生成部42を通じてスピーカ18から出力されるので、タッチパネルディスプレイ20の画面を見ることができない状況のときにも、ユーザは自分が入力しているコマンドの入力波形を耳から確認することができる。
【0029】
さらに、タッチパネルディスプレイ20へのコマンド入力の進行に同期して、形成中の入力波形に対応するハプティック信号がハプティック信号生成部44からタッチパネルディスプレイ20に付設された振動アクチュエータ28へ出力されるので、ハプティック反応としての振動がタッチパネルディスプレイ20に生起され、ユーザはその押圧力に応じた触感を得ることができる。これによって、ユーザは自分が入力しているコマンドの入力波形を認識でき、精度の高いコマンド入力ができる。
【0030】
コマンドデータベース38には、登録波形ごとに対応させた機能が格納されており、比較判定部36は判定したコマンドの登録波形に対応する機能の実行指令を出力することにより、ナビゲーション制御部12を介して所定のアクチュエータ駆動や必要な表示を行わせることができる。
なお、登録波形は、その先頭点、変曲点および最後点の座標と、各点でのベクトルとをデータとしてコマンドデータベース38に記憶されるので、コマンドデータベースの記憶容量が少なくて済む。
【0031】
なお、実施の形態はナビゲーション装置10のディスプレイからのコマンド入力に適用した例について説明したが、本発明の適用対象に制限はなく、ナビゲーション装置のほかオーディオやメータ内ディスプレイその他にも適用できる。
また、その適用用途によりとくに応答速度が重要となるような場合には、入力波形演算部34が圧力信号を入力する際のデータサンプリング数を少なくして過去の傾向から補完するなどの処理簡略化も採用してよい。
また、ユーザ別の癖や特徴などを学習させて、個人専用のコマンドを設定しコマンドデータベース38に記憶させておくこともできる。
【0032】
また、フィードバックシステムにおいて、オーディオ信号は入力中の圧力の大きさに応じた信号を同期して提示するものとしたが、そのほか、入力が終了した時点での入力波形に対応させた効果音をスピーカ18から出力させることによって、入力結果を確認できるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】タッチパネルディスプレイの構成を示す斜視図である。
【図3】入力波形と登録波形の比較の概念を示す説明図である。
【図4】登録波形のデータ点を示す説明図である。
【図5】登録波形のデータテーブル例を示す図である。
【図6】コマンド判定の制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0034】
10 ナビゲーション装置
12 ナビゲーション制御部
14 ディスプレイ駆動制御部
16 スピーカ駆動制御部
18 スピーカ
20 タッチパネルディスプレイ
22 液晶パネル
24 タッチパネル
26 圧力センサ
28 振動アクチュエータ
30 コマンド判定ユニット
32 接触時間検出部
34 入力波形演算部
36 比較判定部
38 コマンドデータベース
40 映像信号生成部
42 オーディオ信号生成部
44 ハプティック信号生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押圧力の変化を検知して圧力信号を出力可能なタッチパネル部と、
該タッチパネル部から出力される圧力信号に基づいて押圧力の変化で表わされるコマンドの入力波形を演算する入力波形演算手段と、
予めコマンドに対応させて設定された登録波形を格納するコマンドデータベースと、
前記入力波形と前記コマンドデータベースから読み出した登録波形のいずれかを伸縮させレベル合わせした両波形を比較して、コマンドを判定する比較判定手段とを有することを特徴とするタッチパネル入力装置。
【請求項2】
前記入力波形は、前記タッチパネル部にユーザの指が触れている接触時間の間における前記圧力信号の変化として演算されることを特徴とする請求項1記載のタッチパネル入力装置。
【請求項3】
前記比較判定手段は、登録波形をその時間長さが入力波形の時間長さに一致するように直線比例的に伸縮させるとともに、入力波形との差分が最小となるように波高を直線比例的に伸縮させてレベル合わせすることを特徴とする請求項2記載のタッチパネル入力装置。
【請求項4】
前記タッチパネル部へのコマンドの入力の進行に同期して、形成中の入力波形を表示部に画像表示する入力波形表示手段を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載のタッチパネル入力装置。
【請求項5】
前記タッチパネル部へのコマンドの入力の進行に同期して、形成中の入力波形に対応するオーディオ情報を出力する入力波形報知手段を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載のタッチパネル入力装置。
【請求項6】
前記タッチパネル部へのコマンドの入力の進行に同期して、形成中の入力波形に対応するハプティック反応を前記タッチパネル部に生起させるハプティック制御手段を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載のタッチパネル入力装置。
【請求項7】
前記コマンドデータベースには、登録波形ごとに対応させた機能が格納され、
前記比較判定手段は判定した登録波形に対応する機能の実行指令を出力することを特徴とする請求項1から6のいずれか1に記載のタッチパネル入力装置。
【請求項8】
前記登録波形は、その先頭点、変曲点および最後点の座標と、各点でのベクトルとをデータとして前記コマンドデータベースに記憶されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1に記載のタッチパネル入力装置。
【請求項9】
タッチパネル部からのコマンドの入力判定方法であって、
タッチパネル部の押圧力の変化でコマンドを入力させ、
タッチパネル部から出力される圧力信号に基づいてコマンドの入力波形を演算し、
該入力波形と予めコマンドに対応させて設定された登録波形のいずれかを伸縮させレベル合わせした両波形を比較して、コマンドを判定することを特徴とするタッチパネル入力判定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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