説明

タブレット及びノートブックPCキャリア

本発明は、タブレット型及びノートブック型のコンピュータをハンドフリーで支持し、直立した状態で装置の使用を可能にするキャリアを提供する。このキャリアは、使用中の態様とキャリングケースの態様との間で切り替え可能である。このキャリアは、プラットホームと側壁が協働して可搬型のコンピュータ又は他の表示装置を受容するのに適した上部開放の容器を規定するように、内側部分及び外側部分を有するプラットホームと、この外側部分から延びる側壁とを備える。この容器は、ユーザーストラップの対向端を接続するためのストラップ固定具を取り付け、或いはさもなくば固定するための少なくとも2つの対向部分を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年10月24日に出願された米国仮出願番号60/513,677号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、可搬型コンピュータ装置のためのキャリア、特にタブレット型のパーソナルコンピュータのためのキャリアに関する。
【背景技術】
【0003】
電子技術の進展により、表示装置と検知型のユーザ入力を単一装置内で結合することが可能となった。この技術は、ノートブックコンピュータのコンセプトと更に結合されて、一般にタブレットコンピュータ(又はタブレットPC)と称されるものを実現した。タブレットコンピュータは、入力ペン(スタイラス)又は直接触れることでユーザ入力を受け付けることができる表示装置を備えている。例示的なタブレットPCはエイサーアメリカから「トラベルメイト(TravleMate)」の品名で市場で入手することができる。
【0004】
従来のノートブックコンピュータと比較してタブレットPCでは、データ入力に片手のみが必要であるため、増進された可搬性が提供されると言える。入力スタイラスによって、使用者は片手でタブレットコンピュータを支持する一方、他方の手でデータを入力できる。しかし、タブレットPCは片手で長時間に渡って快適に支持するには重すぎる。
【0005】
同様に、真の使用時の可搬性がノートブックコンピュータの問題である。ノートブックコンピュータは驚くべき商業上の成功を続けている。ノートブックコンピュータは、オフィスの据え置き型のデスクトップやタワーコンピュータシステムに比べて殆ど機能的な妥協を伴わずに可搬性を提供する。しかしながら、ノートブックコンピュータは、立った状態で使用するには使いにくく、或いは使用出来ないという意味で、完全な可搬性を有していない。入手可能なより軽量のノートブックPCでさえ、実用的な時間に渡って使用者が片手で保持するには重すぎる。更に、効率的なキーボード入力やカーソル制御(例えば、タッチパッド)には両手の使用を必要とする。
【0006】
ハンドフリーでのラップトップコンピュータの支持のための器具が提案されている。例えば、ボルクに付与された米国特許第5,667,114号は、立った状態でラップトップコンピュータを支持する装置に関する。この装置は、プラットフォームと、ストラップにそれぞれ連結された一対の支持部材とを含む。マダリ等に付与された米国特許第6,381,127号は、平面的な支持台であって、その先端に取り付けられた肩紐を備える支持台と、その支持台の後端に取り付けられた背紐を有するラップトップコンピュータ支持具に関する。
【特許文献1】米国特許第5,667,114号公報
【特許文献2】米国特許第6,381,127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような従来のデザインは、これまでのところ商業的には成功していない。従来の支持のデザインは、いずれも使用者が交換するのに簡単ではなく、いずれもコンピュータ装置の適切な周辺保護を提供していない。
【0008】
必要とされているものは、使用者が起立している状態で、タブレット及びノートブックPCの双方を保護し、支持するのに適した丈夫なキャリアデザインである。更に、使用時の形態とキャリングケース(手提げ鞄)の形態との間で容易に切り替えできるキャリアを提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のキャリアは、起立状態での使用を許容するようにタブレット及びノートブックPCのハンドフリーでの支持を提供する。特に、本発明のキャリアシステムは、使用時の形態とキャリングケースの形態の間で切り替えが可能である。
【0010】
本発明のキャリアは、内側部分及び外側部分を有するプラットホームと、前記外側部分から延びる側壁とを備える。前記プラットホームと前記側壁が協働して、タブレットコンピュータを受容するように適合された上部解放の容器を提供する。前記容器は、ユーザーストラップの対向する端部を連結するための固定具を取付又はさもなくば固定するための少なくとも2つの対向部分を有する。
【0011】
前記側壁は、好ましくは、タブレットPCの上部の表示表面又はノートブックPCのキーボード表面の外縁部分と重なるように適合された弾性のある織地である。キャリアにコンピュータが装荷されたときには側壁の向きは変わる場合があるが、キャリアが装荷されていないときには、好ましくは、側壁はプラットホームの内側部分に向けて内側に傾斜している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
ここに開示される発明は、当然のことながら多くの異なる態様の実施形態を許容する。図面に示され、ここに詳述されるものは本発明の好ましい実施形態である。しかしながら、本開示は本発明の原理の例示であり、開示された実施形態に本発明を限定するものでないことを理解すべきである。
【0013】
図1〜5を参照すると、タブレット型のパーソナルコンピュータ12の形態の電子表示装置とともに本発明に従うキャリア10が示されている。タブレットPC12は、表示スクリーン−スタイラスの入力のための組合せ14を有する。キャリア10は、プラットホーム16、側壁18及びカバー20を有する。プラットホーム16は内側部分22と外側の外縁部分24を有する。側壁18は、外側部分24から延びて遠位端(又はリップ)26において終端する。側壁18及びプラットホーム16が協働してタブレットPC12などの表示装置を受容するように適合された上部開口の容器28を形成する。
【0014】
プラットホーム16は、平面的で実質的に矩形であり、好ましくは、剛性又は半剛性の挿入物(インサート)をキャンバス地を有する耐久性のナイロン織地30(例えば、デュポン社の「Cordura」タイプの織地)でくるむことにより構成される。皮革及び合成皮革をプラットホーム16及びキャリア10の他の部分に使用することも考えられる。織地層30は、好ましくは縫い付け32により固定される。耐衝撃性を付与するために、上部の容器側34及び底部の外側36の一方又は双方において、上記インサートと織地層30の間に(別途図示されない)発泡体や他の詰め物の層が任意的に配置される。プラットホーム16の外側部分24は端部38で終端する。
【0015】
側壁18は、外側部分24から延出するよう構成され、キャリア10に表示装置12が装荷されていないときには内側部分22に向けて傾斜し又は湾曲している。コンピュータ又は他の表示装置が装荷されたときには、側壁18の向きはその装置の相対的なサイズに応じて変化する。キャリア10と表示装置12のサイズは、側壁18の遠位端26が表示装置12の上部表面14の外縁部分に重なるように調整されていることが好ましい。キャリア10が空か表示装置が装荷されているかに関わらず、側壁18は内側部分22に向かう凹状の断面を呈する。
【0016】
側壁18は、好ましくは、側壁が表示装置12の周囲の覆いを形成することを許容するように、織地のような形態の弾性のある材料により形成される。側壁18は、また、好ましくは、衝撃を吸収して表示装置12を防護するように圧縮可能な材料により形成される。特に好ましい織地は、Glomex社(カナダ国オンタリオ州)から市場で入手できる2.5milのニット被覆ポリクロロプレン発泡材料である。ポリクロロプレン(ネオプレン−デュポンダウエラストマーズ)を含む材料は、弾性があり圧縮可能である。
【0017】
側壁18は縫い付け32によりプラットホーム16に固定される。側壁18又はプラットホームを覆う織地30のいずれかの摩耗を防ぐために、シームのバインディング40がプラットホーム14の端部38を覆っている。
【0018】
表示装置のための特別の空気流又は冷却の必要特性に対処するために、側壁は穴のあいた、又はメッシュの材料41で形成され、或いは図7に示すような穴あき部分を有することができる。
【0019】
図1〜5に戻って、側壁は、実質的にプラットホーム16の内側部分22を枠取りしている(又は取り囲んでいる)。この完全な枠取りの形態が表示装置12をキャリア10に完全に固定するのに好ましいが、側壁に隙間が存在する変形形態も考えられる。例えば、簡略化された概略図である図8(側壁の隙間50が示される)に示されるように、側壁18が各角部42、44、46及び48の周辺において存在し、プラットホーム16を完全に取り囲まなくてもよい。
【0020】
再度図1〜5に戻って、側壁18は、例えば対向側部52A、52B及び対向側部54A、54Bのような複数の対向側部を容器28に提供する。この点において、「対向側部」の用語は、角部42と48や角部44と46などの対向する角部をも含む。容器28は、対向側部52A及び52Bのそれぞれにストラップ連結固定具56A及び56Bを有する。ストラップ連結固定具56A及び56Bは、それぞれ織地の輪60A及び60Bにより側壁18に取り付けられたDリング58A及び58Bを含む。
【0021】
上記したように側壁18は4つの角部42、44、46及び48を規定する。キャリア10は、少なくとも一つの、しかし、好ましくは2以上の角部ストラップ62、64を含む。斜めストラップと称することもできる角部ストラップ62、64は、好ましくは、側壁18とプラットホーム16の隣接する側部に縫い付けられた弾性のある長紐である。角部ストラップ62及び64は、更に、表示装置をキャリア10に固定する。3以上の角部に渡るストラップも考えられるが、より長い側部54Bに配列された角部ストラップ(62及び64)がノートブックPCを収容するためには好ましい。
【0022】
本発明のキャリアは、少なくとも一組の対向部分を有し、各対向部分は少なくとも一つの固定具を有している。例えば、キャリア10は側部52Aに固定具56Aを有し、対向側部52Bに固定具56Bを有している。更に後述されるように、少なくとも一組の連結固定具は、対向部分に分配されることで、(図2に最も良く示されるように)使用者の肩又は首に掛けられたストラップ66でつり下げられたときの安定性を提供する。ストラップ66は対向端部68A及び68Bを有している。ユーザーストラップ66の各端部68A及び68Bは、それぞれDリング58A、58Bに係合するためのスイベル式フック70A及び70Bを有している。
【0023】
図1及び6に最も良く示されるように、本発明の好ましい実施形態は、ユーザーストラップ66と容器28の間に連結された安定ストラップ72を有している。より詳細には、安定ストラップ72は、ユーザーストラップ66の各対向端68A、68Bの近くの結合部の間で、側壁18に縫い付けられた輪74、76を介して延びている。ここで使用されるように、安定ストラップの用語は、メインのユーザーストラップ66と輪74のような容器28上の一点の間で結合された機械的なリンク、ライン、紐、ロープ、ケーブル又はその類似物に言及したものである。安定ストラップ72は、スナップ式の連結部材78によってユーザーストラップ66に取り外し可能に接続される。図6に示すようなノートブック型のコンピュータ80を支持するためにキャリア10が使用されるときに、安定ストラップ72は配置される。蓋を開けたときには、ノートブックPCの重みは後ろのスクリーン側82に向けて不均一に分配される。安定ストラップのリンクは、キャリア10の後部54Aに向かうこの余剰の力に対抗する。
【0024】
キャリア10は、容器28にヒンジ付けされ、キャリングケース位置(図3、5)と使用時の容器開放位置(図1、4)の間で可動のカバー20を有する。カバー20は、メインパネル84、末端部の垂れ蓋(フラップ)86及びヒンジ90を含む。カバー20は、プラットホーム16と同様の材料で形成される。メインパネル84及びフラップ88は、それぞれ、織地にくるまれた剛性又は半剛性のインサートを含む。メインパネル84の上部側92は、好ましくは、織地層とインサートの間の詰め物を含む。ヒンジ部90をプラットホーム16に取り付け、ヒンジ90及びフラップ88の双方をパネル84に取り付けるために、縫い付け32が使用される。
【0025】
カバー20は、取り外し可能に係合できる相補的なファスナー94及び96を使用して、キャリングケース位置(図3、5)及び開放位置(図1、4)に移動可能に固定される。これらのファスナーは、Velcro Industries B.V.(ニューハンプシャー州マンチェスター)及び他の小売業者から「ベルクロ(VELCRO)」の商品名で市場で入手できる。これらの結合部材は、小ループ(即ちパイル)の形態の複数の繊維を有する一の領域と、小フックの形態の複数の比較的堅い繊維を有する、ここではマルチ小フックパッドとも示称する一の領域を含む。この小フックの領域は、バール(burr)とも呼ぶことができる。
【0026】
プラットホーム16の下側36には細長いパイル領域94を有し、フラップ88は相補的な細長いフック領域96を有する。キャリングケース位置(図3、5)では、カバー20は、容器28の上に延在し、フラップ88は領域94と96が噛み合うように側部54Bを覆う。使用位置(図1、4)では、カバー20及びフラップ88は、同じ結合領域94、96を許容するように背部に折り畳まれる。
【0027】
図1に示されるように、キャリア10は、表示装置12を容器28の中に更に固定するために、中心に位置する締め付けストラップ98を含むことができる。締め付け具98は、容器28を覆う位置(図1)からカバー20を覆う収納位置に移動可能である。カバー20を覆っているときは、締め付け具98は、カバー20を折り畳み位置に保持する追加的な安全装置として作用する。締め付け具98は両側に、展開されたときには容器28のパイル部材102(図1)と噛み合い、収納されたときにはカバー20のパイル部材104(図4)と噛み合うベルクロの小フック部材100を有する。
【0028】
表示装置12が使用中であり、キャリア10が使用者に(図2に示すように)装着されたときの安定性を高めるために、ストラップ固定具56A、56Bは、好ましくは、それぞれ対向側部52A、52Bの中心部分に向けて位置決めされる。この中心への位置決めは、キャリア10が使用位置にあるときの安定性を高めるように作用するが、キャリア10がキャリングケース位置にあるときには不安定性を生じさせる可能性がある。キャリア10がキャリングケース位置でストラップ66につり下げられたときにグラグラしたり、ひっくり返ったりすることを防ぐために、本発明は二次的ストラップ固定具104を各側部52A、52Bに提供する。二次的ストラップ固定具(好ましくはスナップの凸片)104は、ストラップ66の両端68A、68Bの結合片(好ましくはスナップの凹片)106を取り外し可能に受容する。図示されるように、安定ストラップ72と二次的固定具104はストラップ66の両端68A、68Bの同一の結合片106を共用している。相互に結合されたときに、これらの二次的結合部材がキャリングケース(又は手提げ鞄)の形態にある際のキャリア10の安定性を改善する。
【0029】
本発明の他の重要な特徴は、スタイラスつなぎ具108である。通常のタブレットPCは、スタイラス110に表示スクリーン(例えば、スクリーン14)上での書き込み入力を提供する。つなぎ具108は、(容器28に取り付けられた)紐部分112と紐に取り付けられたスタイラス110を把持するための弾性バンド114を含む。つなぎ具108は、スタイラスの置き忘れを防ぐ。
【0030】
図9に示されるのは、本発明の他の実施形態である。キャリア210は、タブレットPC12などの表示装置を更に固定するためのクランプ213を含む。図10及び11は好ましいクランプ機構を示す。このような掛け金式のクランプ機構が好ましいが、図12に示されるようなバネ付勢式のクランプ319も考えられる。
【0031】
図1〜6に戻ってより一般的な用語で記述すると、本発明は、タブレットコンピュータ12を、通常の携帯状態(即ち、タブレット12をケース10から取り落とす試みを唯一の目的とした意図的な荒々しい急な動きをしないこと)ではどのようにケースが携帯されても、ケースから取り落とすことなく、タブレットモード(図2)においてはコンピュータ12を使用できるようにスクリーンを露出させた状態で、安全にかつこじんまりと手提げ鞄10の中に保持することができる1以上の新しい手段を記述する。
【0032】
開示されているものは、コンピュータがタブレットモードにあるときは、スクリーン14の表面を覆う広い面84(典型的には、約8.5インチ×11インチ)を他の広い(8.5インチ×11インチ)表面16に持たせ掛けるように、裏の下に折り畳むことができ、スナップ、ベルクロ又は何らかの他の手段によってタブレットコンピュータが使用のために露出するように、そこに保持されるぴったりサイズのコンピュータケース10である。
【0033】
広い表面16、92は、合板や頑丈なプラスチック板のインサートを備えたカンバス、合成素材、綿又は実用的な素材により形成され、貫通性の衝撃に対する保護を提供する。広い表面16、92及び合板/頑丈なプラスチック板は、実際のコンピュータタブレット12よりも僅かに大きく、これにより、ちょっとした落下の衝撃を吸収する。
【0034】
補強板(ガセット)18、即ち、概ね1〜2インチ幅であるタブレットコンピュータ12の狭い幅を覆う材料は、好ましくは、広幅弾性バンドやネオプレンなどの強い引き延ばし可能な材料である。ガセット18は、コンピュータ12がガセット18及びケースの内側の所定位置に押しつけられるように、コンピュータの幅周辺で可能な最もぴったりとした適合を提供する態様で、コンピュータケース10の台座又は背面の広い表面16に縫い合わされている。ガセット18そのものは、コンピュータ12を大変強固に保持するに十分な程度にしっかりとしており、ガセット18は、コンピュータの幅を抱え込む弾性タイプの材料が、その端部の上に延び、更に、コンピュータスクリーン14が配置される(図1参照)広い表面上に僅かに延びるように、タブレットコンピュータ12の幅よりも少なくとも1/4インチ広い。この弾性のあるガセット18は、大変快適にフィットし、コンピュータ12がケース10から落下することに対する顕著な安全性を提供するが、タブレットコンピュータ12が落下しないことを確実にする要素62、64を追加することはなおも有用である。
【0035】
これらの追加的な要素とともに、弾性型のガセット18が本発明に特有で革新的な特徴を表す。
【0036】
本明細書においていくつかの異なる機構が特定され、これらにより、タブレットコンピュータ18が、単独で、又はそれぞれ組み合わされてケース10内に保持され得る。一般のタブレットコンピュータ12は、タブレットスクリーン14の周囲に概略1/2インチの広さの余地を有している。従って、コンピュータ12の端部を越えて広い表面14上に延びる任意の要素26は、好ましくは任意の側部において概略1/4インチに制限されることが好ましい。各タブレットコンピュータは、この1/2インチの余地上の効果的な位置に機能ボタンやインジケーターを配置し得る種々のデザインを有する。従って、タブレットコンピュータを所定の場所に固定することを助けるために使用される任意の追加的な要素は、これらのコンピュータボタンやインジケーターを考慮し、これらのコンピュータの造作を妨害又は阻止することを避けるように配置されることが好ましい。いくつかの追加的な要素は、単独又は組み合わされて考慮される。
【0037】
弾性体の紐62、64は、コンピュータ12を所定の場所に保持し、コンピュータがガセット18から滑り落ちないように(図1参照)、2以上の角部42、44において、これらに渡ってガセット18に斜めに縫い付けられる。
【0038】
コンピュータスクリーンの外縁全体が実質的に薄いヨークにより覆われ、これにより、コンピュータがガセット及びケース内の所定位置に保持されるように、2又は3側のヨークをガセットの上部端に縫い付けることができる。ガセットの3又は4の側部の内側上及び/又はコンピュータタブレットが配置される広い表面の内側上にベルクロを配置することができる。相補的なベルクロの細片は、使用者がこれらの細片をコンピュータの側部や下側に取り付けることができるように、使用者がケースを購入したときに使用者に提供することができる。このように、使用者がコンピュータを所定の位置に押し入れたときに、コンピュータは、十分に堅いガセット及びベルクロの細片によりしっかりと保持される。
【0039】
実質的に手帳のバインダーに似た小さな締め具213は、下部の広いパネル18(8.5インチ×11インチ)の合板に強固に固定されたときに、コンピュータ12がネオプレン/弾性体のガセット18の内側に配置された際に所有者がコンピュータ12を所定位置に固定することを許容する。そして、圧縮レバー221が押さえられて所定位置に強固に固定され、コンピュータを所定位置に保持するようにコンピュータに圧力が加えられる。手帳のバインダーと同様に、小さなレバー221を押し下げて締め具213を解除すると、タブレットコンピュータ12が解放されてケース10から取り出すことができる(図9〜11参照)。
【0040】
ゴムやコンピュータの表面との接触を和らげる他の物質で被覆されたバネ式の金属クランプ319を、ネオプレンのガセット18の内側のコイルバネ上に5〜10ポンドの力をもって台座/背部の広い表面(又はプラットホーム)316(8.5インチ×11インチ)にリベット止めすることができる。従って所有者は、コンピュータ12がネオプレン18及びバネ式クランプ319(図12)の双方により保持されるように、ネオプレンのカフ/ガセット18の内側の所定の位置で可撓性のあるバネ式クランプのアーム323の下にコンピュータ12を配置することができる。
【0041】
これらの機構のそれぞれは、好ましい影響を有することができ、個別又は組み合わせて使用されたときの結果は新規な手段であり、この手段により、タブレットコンピュータの所有者が、コンピュータケースの中のコンピュータを、立った状態、座った状態又は歩いた状態で使用することができる。
【0042】
図13を参照すると、キャリア10は、任意的ではあるが、キャリア10がキャリングケースの態様であってユーザーストラップ66が使用されていないときにユーザーストラップ66を保持又はさもなくば格納するためのシステムを含むことが好ましい。従って、キャリア10は、ユーザーストラップ66(又は他のストラップ)をキャリア10上に保持するための保持ストラップ118を含みうる。
【0043】
発明者が知る本発明を実施するための最良の形態を含む本発明の好ましい実施形態がここに開示された。これらの好ましい実施形態の変形形態が、上記記述を読むことにより当業者に明らかとなり得る。発明者は、当業者がこれらの変形形態を適切なものとして採用することを予期しており、発明者は、本明細書に特に記述されたとは異なるように本発明が実施されることを意図している。従って、本発明は、適用法が許容するところに従って、本明細書に添付された特許請求の範囲に述べられる主題の全ての改変と均等物を含む。更に、ここに明記され、或いは文意に明確に矛盾しない限り、全ての可能な変形形態における上記要素の任意の組合せが本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】タブレットPCが装荷された開放状態の本発明に従うキャリアの斜視図。
【図2】本発明のキャリアを装着したコンピュータ使用者の斜視図であり、使用状態にあるキャリアを示す斜視図。
【図3】キャリングケースの態様でのキャリアの斜視図。
【図4】安定ストラップが配置された使用位置にあるキャリアの側部正面図。
【図5】ユーザーストラップが二次的固定具に取り付けられたキャリングケースの態様のキャリアの側部正面図。
【図6】安定ストラップが配置された状態でノートブックPCが装荷された使用中の本発明に従うキャリアの斜視図。
【図7】側壁が穴のあいたメッシュ材料である本発明の他の実施形態に従うキャリアの斜視図。
【図8】側壁に間隙を有する本発明の他の実施形態に従うキャリアの簡略化された概略図。
【図9】容器が表示装置を固定するためのクランプを有する本発明の他の実施形態に従うキャリア。
【図10】開放状態で示される装置のクランプの斜視図。
【図11】締め付け状態で示される装置のクランプの斜視図。
【図12】バネ付勢式のクランプを有するプラットホーム部分を示す簡略化された概略図。
【図13】任意的な要素を備えるキャリアの側部正面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側部分及び外側部分を有するプラットホームと、
前記外側部分から延びる側壁とを備えるタブレットコンピュータの支持に適するキャリアであって、
前記プラットホームと前記側壁が協働して前記タブレットコンピュータを受容するように適合された上部開放の容器を規定し、前記容器が少なくとも2つの対向部分を有することを特徴とするキャリア。
【請求項2】
前記側壁が内側部分に向けて傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項3】
前記側壁が前記タブレットコンピュータの上部表面の外縁部分に重なり合うよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項4】
前記側壁が前記内側部分を向いた実質的に凹状の断面を有することを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項5】
前記側壁が前記内側部分を実質的に囲っていることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項6】
前記側壁が弾性材料からなることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項7】
前記側壁がポリクロロプレン材料からなることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項8】
前記側壁が圧縮可能な材料からなることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項9】
前記側壁が穴のあいた材料からなることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項10】
前記側壁が穴のあいた部分を有することを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項11】
前記側壁が少なくとも一つの角部を規定し、前記キャリアが前記タブレットコンピュータを固定するための角部ストラップを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項12】
前記側壁が縫い付けにより前記プラットホームに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項13】
前記容器のそれぞれの対向する側部上のストラップ固定具を更に備えることを特徴尾する請求項1に記載のキャリア。
【請求項14】
前記ストラップ固定具に取り外し可能に取り付けられるユーザーストラップを更に備えることを特徴とする請求項13に記載のキャリア。
【請求項15】
前記ユーザーストラップと前記容器の間に連結された安定ストラップを更に備えることにより、前記プラットホームが直立した使用者に対して水平方向に安定化されることを特徴とする請求項14に記載のキャリア。
【請求項16】
前記容器のそれぞれの対向する側部上に二次的ストラップ固定具を更に備えることを特徴とする請求項13に記載のキャリア。
【請求項17】
前記ストラップ固定具が、前記側壁に取り付けられたDリングであることを特徴とする請求項13に記載のキャリア。
【請求項18】
前記容器にちょうつがい式に可動に取り付けられたカバーを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項19】
前記カバーが前記プラットホームに縫い付けられていることを特徴とする請求項18に記載のキャリア。
【請求項20】
前記カバーが、前記上部開放の容器が覆われた閉鎖ケース位置と、前記上部開放の容器へのアクセスが可能な使用位置との間で移動可能であることを特徴とする請求項18に記載のキャリア。
【請求項21】
前記カバーが使用位置において、小フック−パイルシステムによって固定されることを特徴とする請求項20に記載のキャリア。
【請求項22】
前記カバーがファスナーを有する末端部のフラップを有することを特徴とする請求項18に記載のキャリア。
【請求項23】
前記容器が通気孔を有することを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項24】
前記通気孔が前記プラットホーム又は前記側壁において規定される開口であることを特徴とする請求項23に記載のキャリア。
【請求項25】
前記通気孔が前記プラットホームの穴のあいた部分であることを特徴とする請求項24に記載のキャリア。
【請求項26】
前記プラットホームが実質的に矩形であることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項27】
前記容器に取り付けられたスタイラスつなぎ具を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項28】
内側部分と外側部分を有するプラットホームと、
前記外側部分から延びる側壁とを備える可搬型表示装置の支持に適するキャリアであって、
前記プラットホームと前記側壁が協働して前記表示装置を受容するように適合された上部開放の容器を規定し、前記容器が少なくとも2つの対向する側部を有し、
前記側壁が前記表示装置の上部表面の外縁部分に重なり合うように延伸可能であることを特徴とするキャリア。
【請求項29】
前記側壁が前記内側部分を実質的に囲っていることを特徴とする請求項28に記載のキャリア。
【請求項30】
前記側壁が前記プラットホームを実質的に囲っていることを特徴とする請求項28に記載のキャリア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2007−514213(P2007−514213A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536900(P2006−536900)
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/035348
【国際公開番号】WO2005/040990
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(506137583)
【氏名又は名称原語表記】SPENCER,Donald,B.
【住所又は居所原語表記】1006 West 31st Street,Chicago,Illinois 60608(US)
【Fターム(参考)】