説明

タブ付き包装体及び陳列棚

【課題】サイズ等の商品関連表示を容易、迅速に認識できるようにする。
【解決手段】陳列棚の奥から手前側に突き出る陳列棒に吊り下げられて複数個が厚さ方向に並んで陳列される包装体であって、箱型の本体12と、本体12における陳列棒に吊り下げられた状態で前面から見た上部の中心付近に取り付けられ、陳列棒に本体12を吊り下げるための所定高さのフック16と、本体12の上部における上方に向かって突出している商品関連表示が付された第1タブ14と、を備え、本体12の正面には意匠が提示されており、第1タブ14は、本体12の裏面側に配置されると共にフック16より高さが小さく、第1タブ14に付された商品関連表示は、該商品関連表示の内容に従って、水平方向における異なる位置に配置され、第1タブ14とフック16とは、本体の厚さ方向における位置が異なって配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タブ付き包装体及び陳列棚に関する。
【背景技術】
【0002】
生理用ショーツ、生理用ナプキン、タンポン、オリモノ用ライナー等の生理関連商品は、箱型等の包装体に包まれてスーパーマーケット、薬局等の小売店に陳列されている。生理用ショーツを例にとると、生理用ショーツを内包した包装体を棚の上で奥から手前に向かって立てて陳列したり、あるいは、奥から手前に陳列棒が突き出していて、その陳列棒にフックを介して複数の包装体を吊るしたりして陳列されている。
【0003】
生理用ショーツ、生理用ナプキン等の種類は、年々増加している。例えば、生理用ショーツでは、機能別に複数の商品があり、更に、各機能別の中でも複数の色があり、サイズも例えば、M、L等複数の種類があったりする。具体的には、同じ商品に複数のサイズ(MとL等)があり、サイズ毎に複数箇所のスペースが必要であった。例えば、ボクサータイプのMとL、エレガントタイプのMとL、スタンダードタイプのMとL、消臭タイプのMとLなどが挙げられる。SやLLといったサイズがあれば、そのサイズ分の場所も必要であった。即ち、アイテム数にサイズ数をかけた分の場所が必要であった。このように、売る商品の種類が多いと、売り場の面積は限られているため、パッケージを小さくせざるを得なかった。また、生理関連商品に限られず、一つの商品群が多数の商品からなる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、一つの店舗の中では、これらの商品群の陳列スペースは限られているので、同じ商品であっても、異なるサイズの商品を重ねて置いたり、重ねて吊るしたりする場合があった。
【0005】
このような場合には、消費者が商品の品定めをする際に、商品を一旦手にとって、商品名、色、サイズ等を確認し、買い物かごに入れるか、あるいは、陳列棚に戻すことになる。すると、商品名、サイズ等をすぐに確認できない場合には、消費者が煩雑な作業をすることになった。また、消費者が生理関連商品又は尿失禁関連商品を購買する際には、羞恥心から、商品を迅速に購入したいというニーズがある。従って、商品の表示は迅速に確認できるものであることが所望される。
【0006】
また、異なるサイズの商品の重ね置き等の場合には、小売店の在庫管理が煩雑であった。商品名、色、サイズ毎に商品の補充をするためには、商品名、色、サイズ別にどれだけ売れたかをすぐに確認できることが望まれていた。
【0007】
そこで、本発明では、サイズ等の商品関連表示を迅速かつ容易に認識できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上のような課題を解決するために本発明においては、包装体に商品関連表示が付された第1タブを設けることとした。
【0009】
より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
【0010】
(1) 商品関連表示が付された第1タブが設けられたことを特徴とする包装体。
【0011】
本発明の包装体では、第1タブに商品関連表示、例えば、商品のサイズが付されているので、小売店にとっても、消費者にとっても、商品関連表示を容易に確認することができる。従って、小売店の店頭でのメンテナンス、在庫管理が容易になり、また、消費者も商品を選ぶ際に、求めている商品を容易に手にすることができるようになる。
【0012】
(2) 前記第1タブが前記包装体から突出している上記に記載の包装体。
【0013】
この実施態様では、第1タブが前記包装体から突出しているので、包装体を重ねておいた場合でも、第1タブが更に見易くなる。また、小売店の店頭でのメンテナンス、在庫管理が更に容易になり、かつ、消費者も商品を選ぶ際に更に容易、迅速に求めている商品を手にすることができる。
【0014】
また、商品の購入時や小売店の商品の補充時に、タブを手がかりにして、タブをつまんで商品を抜き取ったり、整列させたりすることができる。消費者は、所望する商品の包装体のタブをつかむことにより、棚や、陳列棒の奥から簡単に商品を取り出すことができる。また、陳列棒に商品を吊り下げている場合には、商品の補充が必要な場合には、タブをつまんで商品を奥に押し込み、一番前に商品を補充することができる。一方、在庫がない場合には、一番奥の商品のタブをつまんで手前に出すだけで、配列が整う。
【0015】
(3) 前記第1タブと前記包装体とが一体的に形成されている上記に記載の包装体。この実施態様では、第1タブ付きの包装体を容易に製造することができるので、製造コストを低減することができる。
【0016】
(4) 前記第1タブと前記包装体との材質が同じである上記に記載の包装体。この実施態様では、製造コストを低減することができる。
【0017】
(5) 前記商品関連表示に従って、前記第1タブの位置が異なっている上記に記載の包装体。
【0018】
この実施態様では、商品関連表示に従って、第1タブの位置が異なっているので、第1タブの位置により第1タブに表示されている内容を読まなくても、一見して商品関連表示、例えば、商品サイズが分かる。小売店の店頭でのメンテナンス、在庫管理が更に容易になり、また、消費者も商品を選ぶ際に更に容易に求めている商品を手にすることができる。例えば、第1タブの位置を順番にずらしていくことができる。
【0019】
(6) 前記商品関連表示は商品サイズを示すものであり、前記商品サイズに従って、前記第1タブの位置が異なっている上記に記載の包装体。
【0020】
この実施態様では、商品サイズに従って、第1タブの位置が異なっているので、第1タブの位置により商品サイズが分かる。小売店の店頭でのメンテナンス、在庫管理が更に容易になり、また、消費者も商品を選ぶ際に更に容易に求めている商品を手にすることができる。例えば、商品サイズに従って、第1タブの位置を順番にずらしていくことができる。
【0021】
この実施態様では、同じ陳列場所に複数のサイズを陳列することができるので、ひとつのパッケージの前面の面積を大きく取ることができる。パッケージの前面の面積を大きくすることで、写真やイラストで大きく商品表示をすることができる。その結果、その商品が何かということが消費者に分かりやすくなり、商品を手早く選ぶことができる。前面のパッケージでその商品の種類を識別し、サイズについてはタブで識別することができる。
【0022】
(7) 商品の種類に応じて、前記第1タブの背景に用いられる色が異なるものである上記に記載の包装体。
【0023】
この実施態様では、機能が異なる同種の商品群から、求めている商品の種類を容易に認識することができる。例えば、生理用ショーツを例とすると、ボクサータイプ、エレガントタイプ、スタンダードタイプ、消臭タイプの各々でタブの背景色を決めておき、タブの背景色から所望の商品を選択できるようにすることができる。
【0024】
(8) 前記第1タブが前記包装体の前面から見た上部に取り付けられている上記に記載の包装体。
【0025】
商品の店頭での陳列状態としては、目線と同じ高さか、目線より下の高さに商品が陳列されることが多く、消費者は商品を斜め下に見下ろすようになる。そのような場合には、商品の上部に第1タブがあるほうが見やすい。特に、複数の包装体を重ねて陳列してある場合に、奥の方に陳列されている包装体の第1タブを容易に見ることができる。
【0026】
また、包装されている商品を納入するのに、ダンボール箱に多数の商品を立てて収納しているような場合、ダンボール箱の上蓋を開けるだけで、上部に設けられた第1タブを目にすることができるので、内容物が何かを容易に把握することができる。
【0027】
(9) 陳列棒に引っ掛けるためのフックが前記包装体の前面から見た上部に取り付けられている、上記に記載の包装体。
【0028】
本実施態様では、包装体、特に、商品が内包されている包装体をフックで陳列棒等に引っ掛けることにより、複数の包装体を重ねて陳列することができる。
【0029】
(10) 前記第1タブの高さは前記フックの高さより小さい上記に記載の包装体。
【0030】
二段以上に陳列した際に、下段の商品の第1タブが上段商品の下端に当たらないようにするためである。
【0031】
また、フックを陳列棒等の陳列補助具に包装体、特に商品入りの包装体を引っ掛けた場合に、棒の下端が第1タブの最上端より高くなるように設計してあるのが好ましい。2段以上に陳列した際に、下段の商品の第1タブが上段商品の下端に当たらないようにするためである。フックと第1タブとの距離は、陳列棒の直径以上であることが特に好ましい。商品入り包装体を陳列棒に架けたり、外したりするのに邪魔にならないためである。
【0032】
(11) 前記第1タブが着脱可能である上記に記載の包装体。
【0033】
予め包装体にタブが取り付けられていて、適宜取り外せるようになっていてもよい。この場合には、タブに切り込み線が入っていてもよい。小売店によっては、タブを用いることなく、きっちり商品を重ね置きしたい場合があるからである。
【0034】
あるいは、タブが別体になっていて、用途に応じてタブが付けられるようになっていてもよい。例えば、商品関連表示が値段の場合には、別体のタブを好ましく用いることができる。
【0035】
あるいは、天面又は側面に切り込み線等が入っていて、押し上げるとタブを形成できるようになっているものであってもよい。吊り下げ式の陳列をしない場合には、売り場によって陳列方法を変えることができる。
【0036】
第1タブが着脱可能である場合などには、フックも、包装体に着脱可能であってもよい。例えば、包装体の一部に切れ込みが入っており、フックをその切れ込みに差し込む形式であってもよい。あるいは、包装体の一部に切り込み線があり、押し上げるとフックになる形式であってもよい。
【0037】
(12) 異なる商品関連表示が付された第2タブが設けられた上記に記載の包装体。
【0038】
二つの商品関連表示、即ち、種類の異なる情報が一目で分かるので、商品関連表示を迅速に認識することができる。例えば、ナプキンの包装体の場合には、第1タブで羽があるものと、羽がないものの表示をして、第2タブで対象としている量の表示(少ない日用、多い日用、夜用等)などを表示することができる。
【0039】
(13) 前記包装体の内部に商品が収納されている上記に記載の包装体。
【0040】
本実施態様では、商品の商品関連表示を分かり易く表示することができるので、商品の購買欲を惹起しやすい。
【0041】
(14) 前記商品が、生理又は尿失禁関連商品である上記に記載の包装体。
【0042】
このような包装体の場合には、手にとらずに、簡単に目で認識して、商品を選択することができる。一旦、手に取ってからまた戻す、特に、奥の商品を取り出して、欲しい商品かどうかを確認してまた戻すというようなことをすると、欲しい商品を選択するのに時間がかかってしまう。このような作業をすることなく、陳列棚を見るだけで、欲しい商品がどこにあるのかを確認できるので、迅速に商品を購入することができる。
【0043】
特に、生理又は尿失禁関連商品の場合には、消費者は羞恥心により、長時間、商品を確認することができない場合もあるので、商品関連表示を迅速に確認できることには、意義がある。
【0044】
(15) 上記に記載の包装体が陳列されていることを特徴とする陳列棚。
【0045】
例えば、包装体を横に並べ、包装体の各々の背面に更に商品、特に、同種の商品を置くことができる。このように商品の各種類毎に一つの陳列棒等の陳列補助具に同種の商品を吊るすことができる。消費者としては、欲しい商品を、包装体の正面のパッケージで確認することができ、商品関連情報、例えば、商品サイズを第1タブで確認することができる。小売店としては、商品の種類毎に容易に在庫管理を行うことができる。商品関連情報、例えば、商品サイズを第1タブで確認することにより、どの商品のどのサイズが売れ残っているかを一目で確認することができる。特に、小売店の男性店員が生理関連商品の在庫をチェックする際に、商品の周辺に長時間留まると、女性消費者の購買意欲がそがれる場合もありうるので、迅速に在庫確認することができることは重要である。
【発明の効果】
【0046】
本発明では、商品関連表示が付されたタブが設けられたことを特徴とする包装体が提供されるので、商品関連表示、例えば、商品のサイズを容易、迅速に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施態様の斜視図である。
【図2】本発明の他の実施態様の斜視図である。
【図3】本発明の陳列棚の一実施態様の正面図である。
【図4】図3の陳列棚の部分拡大図である。
【図5】本発明の他の実施態様の斜視図である。
【図6】本発明の他の実施態様の斜視図である。
【図7】本発明の他の実施態様の斜視図である。
【図8】本発明の陳列棚の他の実施態様の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1は、本発明のタブ付き包装体の一実施態様を示す。包装体10には、商品を収容するための本体12と、本体12の上部12uの背面12tから上方に向かって突出しているタブ14と、本体12の上部12uの中央部に設けられたフックを有する。
【0049】
本実施態様では、本体12の形状は、箱型又は直方体になっているが、本発明では箱型又は直方体に限られない。箱型、直方体以外の例として、半円柱、円柱、湾曲形状といった丸みを帯びたもの、多角柱、各種変形形状等がある。
【0050】
本体の正面12sと背面12tは互いに平行な平面となっていることが好ましい。複数の包装体10どうしを重ねるときに、コンパクトに重ねられるからである。
【0051】
本体12の正面12sは、例えば、線12cにより左側部分12aと、右側部分12bに分けられていてもよい。左側部分と右側部分とで別個の意匠を提示してもよい。例えば、左側部分12aに商品名を印刷し、右側部分に商品の写真等を印刷してもよい。
【0052】
タブ14には、商品関連表示が付されていて、本実施態様では、「M size」と表示されている。商品関連表示は、サイズに限られず、商品の色等であってもよい。タブ14の形状には特に制限がなく、長方形、半円形、楕円等、種々の形状が好ましく用いられる。
【0053】
タブには商品関連表示が付されているので、小売店の店頭でのメンテナンス、在庫管理が容易、迅速になり、また、消費者も商品を選ぶ際に、容易、迅速に求めている商品を手にすることができる。迅速に商品を選べるので、商品購入に要する時間を節約することができ、女性の束縛解放の一助となる。
【0054】
本実施態様では、タブ14は、本体12と一体的に形成されていることが好ましい。製造コストを低減することができるからである。
【0055】
また、タブ14と本体12との材質とが同じであることが好ましい。製造コストを低減することができるからである。例えば、タブ14と本体12は、紙で構成されていてもよいし、熱可塑性樹脂で構成されていてもよい。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等が挙げられる。
【0056】
本実施態様では、陳列棒に引っ掛けるためのフック16が包装体12の上部12uに取り付けられていることが好ましい。更に好ましくは、フック16が包装体12の上部12uの中心付近に取り付けられていることが好ましい。フック16により、複数の商品、特に、同種の複数の商品を1本の陳列棒に引っ掛けることができるからである。
【0057】
また、タブ14の高さはフック16の高さより小さいことが好ましい。本体12を陳列棒に引っ掛ける際に、タブが邪魔にならないようにするためである。
【0058】
図2は、本発明の他の実施態様を示す。二つの包装体を厚さ方向に並べた状態、即ち、一本の陳列棒(図示されていない)に二つの包装体を並べた状態を示す。
【0059】
図2では、包装体10はタブ14の表示から「M size」であることが分かり、包装体10aでは、タブ14aの表示から「L size」であることが分かる。図2の実施態様では、商品関連表示、即ち、商品のサイズに従って、タブ14の位置とタブ14aの位置が異なっている。タブ14は、本体12の裏面の上部の左端に取り付けられている。これに対して、タブ14aは、本体の裏面の上部の右端に取り付けられている。このように、タブの位置が異なっているので、タブに記載されている商品関連表示を一目で認識することができる。
【0060】
商品の種類に応じて、タブの背景に用いられる色が異なっていてもよい。タブの背景色により、商品の種類を容易に認識することができるからである。例えば、生理用ショーツを例にすると、ボクサータイプ、消臭タイプ等、複数の商品が製造、販売されている。そして、例えば、ボクサータイプは黒色、消臭タイプは緑色、というように、タブの背景に用いられる色が異なっていてもよい。タブの背景に用いられる色が、包装体の正面12s、例えば、左側部分12aに用いられてもよい。タブの背景色により、商品の種類を容易に認識することができるからである。
【0061】
包装体の内部に商品が含まれていてもよい。商品としては、タブが好適に用いられるものなら特に制限がない。
【0062】
商品が、生理又は尿失禁関連商品であってもよい。生理関連商品としては、例えば、生理用ショーツ、生理用ナプキン、タンポン、オリモノ用ライナー等が挙げられる。尿失禁関連商品としては、例えば、失禁用ショーツ、失禁用パッドが挙げられる。
【0063】
図3は、本発明の陳列棚の一実施態様を示す。本発明の包装体(商品入り)の陳列時の状態を示すものである。各陳列棒19毎に商品入りの包装体10を前後に並べたものであり、陳列棒19が3本横に並んでいる。各々の包装体10は、フック16により陳列棒19に吊り下がっている。そして、包装体10の各々の背面に更に商品、特に、同種の商品であって、サイズが同じものと、サイズが異なるものが置かれている。一番前の商品が「M size」であり、後方の商品に「L size」が置いてある。タブに商品サイズが付されており、商品サイズに従って、タブの位置が異なっているから、このようにサイズの違う商品を容易に認識することができる。即ち、正面から見たときに、サイズがMとLとが混じっていても、サイズに従ってタブの位置が異なるので、どれがMかどれがLかすぐ分かる。消費者としては、欲しい商品を、包装体10の正面のパッケージで確認することができ、商品関連情報、例えば、商品サイズをタブで確認することができる。小売店としては、商品の種類毎に容易に在庫管理を行うことができる。商品関連情報、例えば、商品サイズをタブで確認することにより、どの商品のどのサイズが売れ残っているかを一目で確認することができる。特に、小売店の男性店員が生理関連商品の在庫をチェックする際に、商品の周辺に長時間留まると、女性消費者の購買意欲がそがれる場合もありうるので、迅速に在庫確認することができることは重要である。
【0064】
図4は、図3の部分拡大図である。フック16とタブ14との距離11は、陳列棒19の直径より大きいことが好ましい。商品入り包装体を陳列棒に取り外しをすることが容易になるからである。
【0065】
図5は、本発明の他の実施態様を示す。包装体20と包装体20aと包装体20bが横向きになって前後に重ねられて置いてある。包装体20、20a、20bのそれぞれに、湾曲した形状の第1タブ24、24a、24bが横方向に突出していて、第1タブ24、24a、24bにはサイズが表示されている。また、包装体20、20a、20bのそれぞれに更に別個の第2タブ、26、26a、26bが付されている。第2タブ26、26a、26bには、サイズ以外の商品関連表示を付すことができる。第2タブについても、商品関連表示に従って、タブの位置が異なっていてもよい。第1タブと第2タブを用いることにより、同種の商品であっても、2つの商品関連表示が異なる商品を一列の陳列棚に陳列することができる。もっとも、包装体20、20a、20bは平積みになっていてもよい。
【0066】
図6は、本発明の他の実施態様を示す。包装体30は、本体32と、上方に突出しているタブ34と、フック36とを有する。タブ34は、本体32の中心方向に向かって、湾曲している。フック36は、陳列棒39に架かっている。複数の包装体がフックを介して陳列棒39に架かっていてもよい。陳列棒39の先端には、プライスカード38がかかっている。
【0067】
図7は、本発明の他の実施態様を示す。包装体40は包装体40aと包装体40bと前後に重ねられて陳列されており、包装体40、40a、40bは、本体42、42a、42bと、タブ44、44a、44bを有する。本体42、42a、42bは、直方体の上部の二つの角46、46a、46b、47、47a、47bを切り欠いた形状をしている。そして、タブ44、44bは、サイズがMであり、本体42、42bの切り欠き部46、46bの背面から上部に突出している。これに対して、タブ44aは、サイズがLであり、本体42aの切り欠き部47aの背面から上部に突出している。
【0068】
従って、複数の包装体40、40a、40bを前後に重ねて陳列しても、商品サイズに従って、タブの位置が異なっているので、容易かつ迅速に所望のサイズの商品入り包装体を選択することができる。
【0069】
図8は本発明の陳列棚の一実施態様の斜視図である。陳列棚50は、一対の側面部52、54を有していて、その側面部52、54の間に、下から上に、棚60、70、80、90が並べられている。各々の棚60、70、80、90には、商品入り包装体62、64、72、74、82、84、92、93、94、95、96、97が陳列されている。各棚の上には同種の商品が並べられていることが好ましく、異なる棚では異種の商品が並べられていてもよい。
【0070】
陳列棚50の上部には、複数の陳列棒が並べられており、各々の陳列棒には、商品入り包装体102、103、104、105、106、107がフックにより吊り下がっている。そして、包装体102を例示すると、商品関連表示が付されたタブ102aが設けられている。
【0071】
例えば、商品入り包装体102、103、104、105、106、107には、生理用ショーツが収納され、例えば、ボクサータイプ、エレガントタイプ、スタンダードタイプ、消臭タイプ等により、別個の陳列棒に架けられている。例えば、生理用ショーツのサンプル98が包装体107の横に架けられている。例えば、包装体92、93、94、95、96、97は、それぞれ、包装体102、103、104、105、106、107と同一であることが好ましい。
【符号の説明】
【0072】
10 包装体
12 本体
12s 正面
12t 背面
14 タブ
16 フック
19 陳列棒
20、20a、20b 包装体
24、24a、24b 第1タブ
26、26a、26b 第2タブ
30 包装体
32 本体
34 タブ
36 フック
38 プライスカード
39 陳列棒
40、40a、40b 包装体
42、42a、42b 本体
44、44a、44b タブ
46、46a、46b、47、47a、47b 角
50 陳列棚
52、54 側面部
60、70、80、90 棚
62、64、72、74、82、84、92、93、94、95、96、97 商品入り包装体
102、103、104、105、106、107 商品入り包装体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
陳列棚の奥から手前側に突き出る陳列棒に吊り下げられて複数個が厚さ方向に並んで陳列される包装体であって、
所定の厚さを有し商品が収容される箱型の本体と、
前記本体における前記陳列棒に吊り下げられた状態で前面から見た上部の中心付近に取り付けられ、前記陳列棒に該本体を吊り下げるための所定高さのフックと、
前記本体の前記上部における上方に向かって突出している商品関連表示が付された第1タブと、を備え、
前記本体の正面には意匠が提示されており、
前記第1タブは、前記本体の裏面側に配置されると共に前記フックより高さが小さく、
前記第1タブに付された前記商品関連表示は、該商品関連表示の内容に従って、水平方向における異なる位置に配置され、
前記第1タブと前記フックとは、前記本体の厚さ方向における位置が異なって配置されている包装体。
【請求項2】
前記第1タブと前記本体とが一体的に形成されている請求項1に記載の包装体。
【請求項3】
前記第1タブと前記本体との材質が同じである請求項1又は2に記載の包装体。
【請求項4】
前記商品関連表示はサイズを示すものであり、前記商品サイズに従って、前記第1タブの位置が異なっている請求項1から3のいずれかに記載に包装体。
【請求項5】
商品の種類に応じて、前記第1タブの背景に用いられる色が異なるものである請求項1から4のいずれかに記載の包装体。
【請求項6】
前記第1タブが着脱可能である請求項1から5のいずれかに記載の包装体。
【請求項7】
異なる商品関連表示が付された第2タブが設けられた請求項1から6のいずれかに記載の包装体。
【請求項8】
前記本体の内部に商品が収容されている請求項1から7のいずれかに記載の包装体。
【請求項9】
前記商品が、生理又は尿失禁関連商品である請求項8に記載の包装体。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の包装体が陳列されていることを特徴とする陳列棚。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−64794(P2010−64794A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−283369(P2009−283369)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【分割の表示】特願2002−173344(P2002−173344)の分割
【原出願日】平成14年6月13日(2002.6.13)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】