説明

タンク直付け式濾過機

【課題】タンク内に収容された液体(被濾過液)を濾過するにあたり、ポンプやホースが不要で、濾過作業の準備、濾過終了後の洗浄作業が簡単となり、濾過製品の損出を少なくし、さらに敷地スペースを有効に利用することができ、かつ省エネルギーにも役立つ濾過機を提供する。
【解決手段】被濾過液を収容するタンクの底部に設けられた排出口から流入する被濾過液を濾過する濾過機であって、当該濾過機はフィルターを装着した濾過機本体と蓋部とが固着されてなり、当該蓋部の頂部には被濾過液入口が設けられ、当該濾過機本体の底部には濾液出口が設けられ、当該被濾過液入口と当該濾液出口は、それぞれの中心線が略同一となる位置に配置され、当該被濾過液入口が当該排出口に直接取り付けることが可能なタンク直付け式濾過機である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料、インキ製品、薬品等の液体(被濾過液)を収容するタンクの底部に設けられた排出口から流入する被濾過液を濾過する濾過機であり、その排出口に直接取り付けることが可能なタンク直付け式濾過機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、連続運転を予定していない小口の塗料、インキ製品、薬品等の液体を製造する場合は、所定量の液体を収容するタンク内で、反応、混合等して塗料、インキ製品、薬品等を製造することが行われている。そして、これらの液体をタンクから充填機に輸送する際に、製造段階で生じた異物等を除去するために、タンクから充填機に輸送する途中に濾過機を設置し、この濾過機により異物等を除去することが行われている。
このような濾過機としては、例えば、図4の濾過機の内部構造の概念図に示されるような濾過機101が使用されている(特許文献1参照)。
濾過機101は、本体部102と蓋部103とからなっており、本体部102と蓋部103とは、本体部102及び蓋部103のフランジ部をボルト108及びナット109、109'等の固着手段によって固着されるようになっている。
【0003】
本体部102の側面上部には被濾過液入口104が設けられており、本体部102の底部には、濾液出口105が設けられている。
この被濾過液入口104は、図示しないタンク内の被濾過液を本体部102に流入させるための流入口であり、図示しないタンクの底部に設けられた排出口と被濾過液入口104とがホースにより接続される。このような濾過機101では、通常、被濾過液の流れ抵抗が大きいので、タンクの底部に設けられた排出口と被濾過液入口104との間に図示しないポンプを設け、そのポンプにより加圧して被濾過液を本体部102へ送り込むようになっている。
また、濾液出口105は、後記するフィルターによって濾過された濾液を取り出すための流出口であり、この濾液出口105は、図示しない充填機に直接又はホースにより接続することができるようになっている。
【0004】
濾過機101の本体部102の内部は、フィルターを装着することができるようになっており、フィルターとして、筒状のカートリッジ型フィルター、金網バスケットフィルター等の公知のフィルターを装着できるようになっている。
図4では、フィルターとして筒状のカートリッジ型フィルター113を用いた例を示している。
図4において、本体部102の内部の下方には台座114が設けられ、その台座114上に筒状のカートリッジ型フィルター113が内部全体に均等間隔で複数個装着されている。なお、図4では、カートリッジ型フィルター113が2個示されているが、2個に限らず、2〜12個程度を使用するのが一般的である。
【0005】
カートリッジ型フィルター113の上部にはフィルター抑え具117が設けられており、フィルター抑え具117には、スプリング118がはめ込まれている。そして、本体部102と蓋部103とが固着されると、スプリング118に力が加わり、台座114とスプリング118とにより、カートリッジ型フィルター113を固定できるようになっている。したがって、蓋部103には、被濾過液入口104を設けることはできず、通常、本体部102の側面等に被濾過液入口104を設けることになる。
そして、通常、濾過効果を高めるために、カートリッジ型フィルター113は本体部102の内部の全体に配置されるが、本体部102に流入した被濾過液の流れからすると、カートリッジ型フィルター113は抵抗として作用することになる。そこで、上記したようなポンプにより、被濾過液を加圧して濾過時間の短縮を図ることが行われている。
【0006】
そして、ポンプにより加圧されて被濾過液入口4から流入した被濾過液は、台座114上の空間119に溜まる。溜まった被濾過液は、随時カートリッジ型フィルター113の側面からフィルターの内部に浸透することにより濾過され、カートリッジ型フィルター113の中心部の下方から台座114の下の空間120に濾液が流出し、濾液出口105から濾液を取り出すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−90119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このような従来の濾過機では、上記したように被濾過液をポンプによって加圧する必要があるので、ポンプ、さらにタンクとポンプ、ポンプと濾過機とを接続するホースが必要であった。
このような濾過機では、濾過作業の準備及び濾過終了後の洗浄作業等に時間がかかり、ポンプやホース内に被濾過液が残存し、濾過製品の損出が大きいという問題がある。すなわち、従来の濾過機では、多品種少量の製品(液体)を濾過するには、適切な濾過機とはいえなかった。このような濾過機では、ポンプの設置場所が必要となり、また、ポンプを稼動させるためのエネルギーが必要となり、敷地スペースの有効利用、エネルギーの効率的な利用の点から問題があった。
そして、ポンプは、通常、床等に固定して使用しなければならない義務があり、タンクとポンプを接続するため長いホースが必要な場合があり、このような場合、ホース内及びポンプ内に被濾過液が残存することはさけられず、残存した被濾過液を有効に利用できない状況であった。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、タンク内に収容された液体(被濾過液)を濾過するにあたり、ポンプやホースが不要で、濾過作業の準備、濾過終了後の洗浄作業が簡単となり、濾過製品の損出を少なくし、さらに敷地スペースを有効に利用することができ、かつ省エネルギーにも役立つ濾過機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、濾過機の被濾過液入口の口径を大きくして、タンクの底部に設けられた排出口に直接接続すれば、タンク内の液体(被濾過液)の圧力(自重)を利用でき、これの圧力を利用すれば、ポンプを用いなくても被濾過液を効率的に濾過することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、
(1) 被濾過液を収容するタンクの底部に設けられた排出口から流入する被濾過液を濾過する濾過機であって、当該濾過機はフィルターを装着した濾過機本体と蓋部とが固着されてなり、当該蓋部の頂部には被濾過液入口が設けられ、当該濾過機本体の底部には濾液出口が設けられ、当該被濾過液入口と当該濾液出口は、それぞれの中心線が略同一となる位置に配置され、当該被濾過液入口が当該排出口に直接取り付けることが可能なタンク直付け式濾過機、
(2) 前記被濾過液入口の口径が、前記排出口の口径と略等しい口径である上記(1)に記載のタンク直付け式濾過機、
(3) 前記濾過機が円筒型の濾過機であり、当該濾過機の円筒部分の内部高さと内径との比が1:1〜1:5である上記(1)又は(2)に記載のタンク直付け式濾過機、
(4) 前記フィルターが筒状のカートリッジ型フィルターであり、前記被濾過液入口の直下には当該カートリッジ型フィルターが存在しないようにして当該カートリッジ型フィルターが濾過機本体の台座に複数配置されている上記(1)〜(3)のいずれかに記載のタンク直付け式濾過機、
(5) 前記フィルターが金網バスケットフィルターである上記(1)〜(3)のいずれかに記載のタンク直付け式濾過機、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明のタンク直付け式濾過機によれば、タンク内に収容された液体(被濾過液)を濾過するにあたり、ポンプやホースが不要で、濾過作業の準備、濾過終了後の洗浄作業が簡単となり、濾過製品の損出が少なく、さらに敷地スペースを有効に利用することができ、かつ省エネルギーにも役立つ濾過機となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のタンク直付け式濾過機の一実施態様の構造を示す側面図及び平面図である。
【図2】図1のタンク直付け式濾過機の一実施態様の内部構造の側部概念図及び底部概念図である。
【図3】図1のタンク直付け式濾過機の他の実施態様の内部構造の側部概念図である。
【図4】従来の濾過機の内部構造の側部概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明のタンク直付け式濾過機を実施するための形態について、図1〜3を参考に説明する。
この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、本発明を限定するものではない。
【0015】
図1は、本発明のタンク直付け式濾過機の一実施態様の構造を示す側面図(a)及び平面図(b)である。
本発明の濾過機1は、本体部2と蓋部3とからなっており、本体部2と蓋部3とは、本体部フランジ6及び蓋部フランジ7に設けられたボルト孔12にボルト8を通しナット9により固着されるようになっている。
なお、この実施態様では、本体部2と蓋部3とを固着する手段として、フランジ、ボルト、ナットを用いたが、これに限らず、本体部2と蓋部3とを固着できる方法であれば、特に限定されるものではない。
【0016】
蓋部3の頂部には被濾過液入口4が設けられており、この被濾過液入口4は、図示しないタンク内の被濾過液を本体部2に流入させるための流入口であり、図示しないタンクの底部に設けられた排出口に直接取り付けることができるようになっている。また、本体部2の底部には濾液出口5が設けられており、この濾液出口5は、後記するフィルターによって濾過された濾液を取り出すための流出口であり、この濾液出口5は、図示しない充填機に直接又はホースにより接続することができるようになっている。
【0017】
そして、被濾過液入口4と濾液出口5とは、それぞれの中心線が略同一となる位置、すなわち、被濾過液入口4と濾液出口5とが直列に配置されている。これにより、濾過時の圧損(液の流れの抵抗)を小さくすることができ、タンク内の液体(被濾過液)の圧力(自重)により本体部2被濾過液を加圧することができる。
また、被濾過液入口4の口径は、タンクの底部に設けられた排出口に直接取り付けるため、タンクの底部に設けられた排出口と略等しい口径とするのが好ましい。これにより、濾過時の圧損(液の流れの抵抗)をさらに小さくすることができ、タンク内の液体(被濾過液)の圧力(自重)をさらに有効に利用できるようになる。
したがって、本発明の濾過機1を用いれば、被濾過液を加圧するポンプを用いなくても、被濾過液を効率よく濾過することが可能となる。また、濾過時間をさらに短縮することを目的として、タンクに窒素ガス等により圧力を加えてもよい。
【0018】
濾液出口5は濾液を流出させるための口であり、ここでは、液体の圧力損失の影響は受けないので、その口径は特に限定されず、充填機の口径、ホースの口径等にあわせて適宜決定することができる。
本体部2の形状は特に限定されないが、円筒型であることが好ましい。円筒型の本体部2の円筒部分の内部高さと内径は、特に限定されないが、その比が1:1〜1:5であることが好ましく、1:1〜1:3がさらに好ましい。これは、内部高さに対して内径を大きくすることにより、加圧面積を大きくすることができ、タンク内の液体(被濾過液)の圧力(自重)を効率的に利用することができるからである。
また、本体部2の側面にはフランジ7を保持するためのフランジ保持材10が設けられており、蓋部3の上面には蓋部補強材11が設けられている。
【0019】
図2は、図1のタンク直付け式濾過機の一実施態様の内部構造の側部概念図(a)及び底部概念図(b)である。
本体部2の内部では、円筒型の空間が形成されており、その下方で、台座支持具15及びパッキン16によって、脱着可能な台座14が固定されている。そして、台座14の所定の箇所に筒状のカートリッジ型フィルター13を複数個装着できるようになっている。
図2では、(b)に示すように、台座14の中央部分には、カートリッジ型フィルター13が存在しないようにして、カートリッジ型フィルター13が6個配置されている。このようにカートリッジ型フィルター13を配置することにより、被濾過液入口4の直下にはカートリッジ型フィルター13が存在しないようしている。これにより、被濾過液が本体部2内に流入しても次側被濾過液入口4の直下にはカートリッジ型フィルター13が存在しないので、被濾過液の圧力損失の発生を少なくすることができる。
【0020】
また、カートリッジ型フィルター13の上部にはフィルター抑え具17が設けられている。
そして、蓋部3には、カートリッジ型フィルター13が存在する位置に対応するようにスプリング18が設けられており、このスプリング18によりフィルター抑え具17に力を加え、カートリッジ型フィルター13が台座14から外れる等を防止している。
なお、カートリッジ型フィルター13は、特に限定されるものではなく、筒状のカートリッジ型フィルター13に限らず、被濾過液の種類、粘度等に応じて適宜選択することができる。
そして、被濾過液入口4から流入した被濾過液は、台座14上の空間19に溜まる。溜まった被濾過液は、随時カートリッジ型フィルター13の側面からフィルターの内部に浸透することにより濾過され、カートリッジ型フィルター13の中心部の下方から台座14の下の空間20に濾液が流出し、濾液出口5から濾液を取り出すことができ、これにより濾過が終了する。
【0021】
図3は、図1のタンク直付け式濾過機の他の実施態様の内部構造の側部概念図である。
この態様は、フィルターとして、金網バスケットフィルター21を用いたものである。この場合、カートリッジ型フィルター13を用いる場合と異なり、脱着可能な台座14及びパッキン16は脱着され、金網バスケットフィルター21は、台座支持具15により直接支持されている。そして、金網バスケットフィルター21により濾過された濾液は、空間20に流出し、濾液出口5から濾液を取り出すことができる。もちろん、金網バスケットフィルター21を台座支持具15により直接支持する方法に限らず、パッキン16や複数の空孔が形成された台座14を用いて、台座14上に金網バスケットフィルター21を配置する方法を採用してもよい。
金網バスケットフィルター21は、金網により微細な空孔が形成されているものであり、この空孔の大きさを適宜選択することにより、濾過する被濾過液の種類、粘度、除去する異物の大きさにより適宜選択することができる。金網バスケットフィルター21の自体の大きさは、特に限定されないが、金網バスケットフィルター21の底面及び側面から濾液を流出させることが好ましいので、本体部2の内径及び高さよりやや小さい直径及び高さを有するものを選択するのが好ましい。
【0022】
このように、本発明のタンク直付け式濾過機では、使用するフィルターの種類は限定されないので、一台の濾過機により濾過する液体の種類、粘度等に応じてフィルターを使い分けることができるという利点もある。
なお、カートリッジ型フィルターは、被濾過液が0.5Pa・s以下程度の低粘度の性状の場合に好適に用いられ、金網バスケットフィルターは、被濾過液が0.5Pa・s以下程度の低粘度、及び0.5Pa・s〜1.8Pa・s程度の中粘度の性状の場合に好適に用いられる。
【0023】
次に、本発明のタンク直付け式濾過機の使用方法について説明する。
本発明のタンク直付け式濾過機では、フィルターとして、筒状のカートリッジ型フィルター、金網バスケットフィルター等を使用することが可能であるが、図1及び2に基づいて筒状のカートリッジ型フィルター13を使用した場合を例に説明する。
【0024】
まず、濾過機1の本体部2に筒状のカートリッジ型フィルター13を設置し、本体部2の上部に蓋部3を置き、ボルト8及びナット9等の固着手段により、本体部2と蓋部3とを固着させる。
次に、蓋部3の頂部に設けられている被濾過液入口4とタンクの底部に設けられた排出口(図示せず)とを例えばワンタッチ継ぎ手で接続できるようにしておき、被濾過液入口4をタンクの底部に設けられた排出口に接続させることにより、濾過機1をタンクに直付けする。
このように、本発明のタンク直付け式濾過機は、ポンプを用いなくてすむので、短時間で濾過機1を設置することが可能となる。また、濾液出口5に充填機(図示せず)を直接又はホースにより接続する。
【0025】
次に、濾過機1が設置されたら、タンクの底部に設けられた排出口を開き、タンク内に収容されている被濾過液を濾過機1の本体部の台座14上の空間19内に流入させる。そして、空間19内に溜まった被濾過液は、随時カートリッジ型フィルター13の側面からフィルターの内部に浸透することにより濾過され、カートリッジ型フィルター13の中心部の下方から台座14下の空間20に濾液が流出し、濾液出口5から濾液を取り出す。これにより濾過が終了する。
【0026】
本発明のタンク直付け式濾過機では、ポンプ及びタンクの底部に設けられた排出口と被濾過液入口4と接続するためのホースは使用していないで済むので、濾過作業の準備、濾過終了後の洗浄作業が簡単となる。また、従来の濾過機ではさけることができなかったこれらの中に残存する被濾過液の損失をなくすことができ、全体として被濾過液の損失少なくすることができる。さらに、敷地スペースを有効に利用することができ、かつエネルギーの省力化が可能となり、CO2の削減にも貢献することができる。
さらに、タンク内の被濾過液を濾過し終えたら、必要により濾過機1を洗浄するが、この洗浄では、実質的に濾過機1の洗浄だけで済み、従来の濾過機に比べ洗浄時間も大幅に短縮することができる。
【実施例】
【0027】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例
濾過機として、図1及び2に示すような濾過機1を使用した。この濾過機1の本体部2の円筒部の内部高さは0.21mであり、内径は0.28mであり、内部高さと内径との比は、1:1.3であった。また、被濾過液入口4の口径は8.1cm、濾液出口5の口径は、8.1cmであった。
【0028】
そして、図2の(b)に示すように、台座14の中央部分には、カートリッジ型フィルター13が存在しないようにすることにより、被濾過液入口4の直下にはカートリッジ型フィルター13が存在しないようにして、カートリッジ型フィルター13を6個配置した。
被濾過液として、粘度50Pa・sの水性塗料を2000リットル収容したタンクの底部に設けられた口径が8.1cmの排出口(図示せず)と、上記濾過機1の被濾過液入口4とをワンタッチ継ぎ手により直接接続し、濾過機1をタンクに直付けした。
また、濾液を充填するために、濾液出口5に充填機(図示せず)を直接接続した。
【0029】
この結果、実施例の濾過機1を用いて濾過した場合、従来の濾過機より、濾過作業の準備から濾過終了後までの時間を短縮することができた。
また、実施例では、濾過機1内に付着した水性塗料が損失として生じた程度であり、水性塗料の損失を大幅に低減することができた。
さらに、濾過終了後の洗浄は、濾過機1内を洗浄するだけ済むので、洗浄時間も短縮することができ、洗浄水や排水等の量を大幅に低減することができた。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明のタンク直付け式濾過機によれば、ポンプやホースが不要なので、タンク内に収容された高粘度製品を除く塗料、インキ製品、薬品等の濾過製品を少ない損失で濾過することができる。そして、濾過作業の準備、濾過終了後の洗浄作業が簡単で、敷地スペースを有効に利用することができ、かつ省エネルギーにも役立つ濾過機として好ましく用いることができる。
【符号の説明】
【0031】
1 濾過機
2 本体部
3 蓋部
4 被濾過液入口
5 濾液出口
13 カートリッジ型フィルター
21 金網バスケットフィルター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被濾過液を収容するタンクの底部に設けられた排出口から流入する被濾過液を濾過する濾過機であって、当該濾過機はフィルターを装着した濾過機本体と蓋部とが固着されてなり、当該蓋部の頂部には被濾過液入口が設けられ、当該濾過機本体の底部には濾液出口が設けられ、当該被濾過液入口と当該濾液出口は、それぞれの中心線が略同一となる位置に配置され、当該被濾過液入口が当該排出口に直接取り付けることが可能なタンク直付け式濾過機。
【請求項2】
前記被濾過液入口の口径が、前記排出口の口径と略等しい口径である請求項1に記載のタンク直付け式濾過機。
【請求項3】
前記濾過機が円筒型の濾過機であり、当該濾過機の円筒部分の内部高さと内径との比が1:1〜1:5である請求項1又は2のいずれかに記載のタンク直付け式濾過機。
【請求項4】
前記フィルターが筒状のカートリッジ型フィルターであり、前記被濾過液入口の直下には当該カートリッジ型フィルターが存在しないようにして当該カートリッジ型フィルターが濾過機本体の台座に複数配置されている請求項1〜3のいずれかに記載のタンク直付け式濾過機。
【請求項5】
前記フィルターが金網バスケットフィルターである請求項1〜3のいずれかに記載のタンク直付け式濾過機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−125809(P2011−125809A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−287848(P2009−287848)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(599112478)昭永ケミカル株式会社 (1)
【Fターム(参考)】