説明

タンタル凝集粒子およびその製造方法

【課題】ペレット化の際に不具合が生じにくく、キャパシタの容量を容易に大きくできるタンタル凝集粒子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のタンタル凝集粒子は、以下の粒子径分布を有する。(粒子径分布)体積基準の粒子径の分布曲線において、ピーク高さの1/2の高さでのピーク幅における大粒子径側端部の粒子径をd、小粒子径側端部の粒子径をd、モード径をdとした際に、(logd−logd)/(logd−logd)≦0.8である。本発明のタンタル凝集粒子の製造方法は、フッ化タンタル酸カリウムの還元により得た嵩密度0.2〜1.0g/cmのタンタル2次粒子に水を添加しながら攪拌して含水粉を得る工程と、該含水粉に水を添加せずに攪拌して造粒粉を得る工程と、該造粒粉を乾燥させて乾燥粉を得る工程と、該乾燥粉を焼結させる工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャパシタ用として好適なタンタル凝集粒子およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
小型で高容量であることから、近年、タンタル焼結体を備えたタンタルキャパシタが電子部品に広く使用されている。一般に、タンタル焼結体は、雌型の中にタンタル凝集粒子を充填し、これを雄型により加圧してペレット化し、そのペレットを焼結させることにより得られる。
タンタルキャパシタは、容量の安定性と共に小型高容量を大きな特徴としており、近年では1辺が1mmをはるかに下回る小型のペレットが使用されるに及んでいる。更にタンタル粉をインク塗料のごとく扱うことでインクプリント技術を応用して極薄のペレットを製造する技術も進められている。
【0003】
タンタル焼結体の作製に使用されるタンタル凝集粒子の製造方法としては、例えば、特許文献1に、バインダーを添加せずにタンタル微粉末を造粒して造粒体を形成する工程と、該造粒体を900〜1550℃で熱処理して焼結させる工程と、熱処理で得た多孔質粒体を粉砕し、篩い分けする工程とを有する方法が記載されている。
より具体的な方法として、特許文献1の第2の発明には、振動篩でタンタル微粉末を篩分け、初期造粒して粒径20〜2000μmのタンタル造粒粉末を形成する方法であって、初期造粒の前に又は初期造粒中にタンタル粉末に適量の水又はリン含有ドーパントの水溶液を添加する工程、得られた多孔質初期造粒体を加熱乾燥する工程、加熱乾燥した多孔質タンタル初期造粒体を真空又は不活性ガス雰囲気中にて900〜1550℃の温度で熱処理してタンタル初期造粒体を焼結させる工程、これにより得た粗鬆な多孔質粒体を粉砕し篩分けしてタンタル造粒粉末を形成する工程を有する方法が記載されている。
【0004】
特許文献2には、球状の造粒凝集された粒子を得る方法として、平均粒子径を50μm以下に粉砕して粉末を得る工程と、該粉末を造粒機の中で揮発性液を添加して造粒して湿粒子を得る工程と、該湿粒子を乾燥して嵩密度を増加させながら予備凝集粒子を得る工程と、該予備凝集粒子を熱処理する工程と、これにより得た熱処理粒子を篩分して球状の凝集粒子を得る工程とを有する方法が記載されている。
また、特許文献3には、フッ化タンタル酸カリウムの還元により得たタンタル2次粒子に水を含浸させた後、脱水、乾燥させ、その後、焼結、粉砕する方法が記載されている。
特許文献4には、フッ化タンタル酸カリウムのフッ化水素酸水溶液にアンモニアを用いて粒径分布を調整しながら水酸化タンタル粒子を析出沈殿させ、その析出した粒子を焼成し、これにより得た酸化タンタル粒子をマグネシウムで還元して、メディアン径が10〜80μmで球状の流動性タンタル凝集粒子を製造する方法が開示されている。
【特許文献1】中国特許出願公開第1073480号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/68341号明細書
【特許文献3】特許第2089652号公報
【特許文献4】特開2003−277811
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1,3に記載のキャパシタ用のタンタル凝集粒子は流動性が低く、型の中に充填することが困難であった。また、特許文献1〜3に記載のキャパシタ用タンタル凝集粒子では、平均粒子径を50μm以下にすることは難しいため、平均粒子径を小さくしようとすると、数μm以下の微細粒子が発生した。そのため、雌型と雄型の側面との隙間に、製造工程時に生じたまたは剥離等によって後から生じた微細粒子が入り込んで雄型が雌型から抜けなくなることがあった。したがって、タンタル焼結体を作製する際のペレット化にて不具合が生じやすかった。また、得られたペレットの空孔が少なくなるため、陰極構成物質を充分に含浸させて陰極抵抗を低下させることが難しかった。
特許文献2に記載の方法では、特許文献1の第2の発明に記載された振動篩で原料となるタンタル微粉末を篩分ける工程を、平均粒子径を50μm以下に粉砕して原料となる粉末を得る工程に代えて、焼結後の粉砕工程を省いている。しかし、特許文献2に記載の方法で得たタンタル凝集粒子の流動性は特許文献4に記載のタンタル凝集粒子と同等であり、依然として製造工程時に生じたまたは剥離等によって後から生じた微細粒子が問題になった。しかも、原料とするタンタル粉を篩分するか粉砕する工程を必要とするため手間が掛かり、湿式粉砕原料使用時にバインダー量を調整するためには造粒前にろ過し乾燥する必要もあった。
特許文献4に記載のタンタル凝集粒子はペレットが焼結しにくいため、焼結温度を高くするなど、焼結条件を厳しくする必要があった。また平均粒子径の小さなタンタル凝集粒子を製造する際には、製造工程から微細粒子も同時に生成される問題があった。インクプリント技術によるペレット製造に使用されるインク状タンタルスラリーでも微細粒子の存在はスラリー粘度を増加させ、インク性能を損なうものであった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、ペレット化の際に不具合が生じにくく、キャパシタの容量を容易に大きくできるタンタル凝集粒子を提供することを目的とする。また、このようなタンタル凝集粒子を容易に製造できるタンタル凝集粒子の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らが検討した結果、タンタル凝集粒子の粒子径分布が小粒子径側で狭いと、流動性の低下や、雌型と雄型の側面との隙間への粒子の入り込み、更にはペレットの空孔閉塞を防止できることを見出した。また、タンタル焼結体を得る際に、予め焼結した粒子径が大きいタンタル凝集粒子を焼結させれば、結合させる粒子の数を少なくできるため、焼結条件を温和にできることを見出した。このような知見により、以下のタンタル凝集粒子およびその製造方法を発明した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の構成を包含する。
[1] 以下の粒子径分布を有することを特徴とするタンタル凝集粒子。
(粒子径分布)
体積基準の粒子径の分布曲線において、ピーク高さの1/2の高さでのピーク幅における大粒子径側端部の粒子径をd、小粒子径側端部の粒子径をd、モード径をdとした際に、(logd−logd)/(logd−logd)≦0.8である。
[2] モード径が10〜100μmである[1]に記載のタンタル凝集粒子。
[3] フッ化タンタル酸カリウムの還元により得た嵩密度0.2〜1.0g/cmのタンタル2次粒子を、水を添加しながら、攪拌翼と高速回転する破砕翼とを共に備えた造粒装置を用いて攪拌して含水粉を得る工程と、
該含水粉に水を添加せずに前記造粒装置により攪拌して造粒粉を得る工程と、
該造粒粉を乾燥させて乾燥粉を得る工程と、
該乾燥粉を焼結させる工程とを有することを特徴とするタンタル凝集粒子の製造方法。
[4] 前記含水粉を得る工程および前記造粒粉を得る工程で用いる造粒装置は、前記タンタル2次粒子を収容する容器と、該容器内に収容したタンタル2次粒子を攪拌する一つ以上の攪拌翼および一つ以上の破砕翼と、該容器内に水を噴霧する噴霧機とを備えている[3]に記載のタンタル凝集粒子の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明のタンタル凝集粒子は、ペレット化の際に不具合が生じにくく、キャパシタの容量を容易に大きくできる。
本発明のタンタル凝集粒子の製造方法によれば、上記本発明のタンタル凝集粒子を容易に製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(タンタル凝集粒子)
本発明のタンタル凝集粒子は、体積基準の粒子径の分布曲線(図1参照)において、ピーク高さの1/2の高さでのピーク幅における大粒子径側端部の粒子径をd、小粒子径側端部の粒子径をd、モード径をdとした際に、(logd−logd)/(logd−logd)≦0.8(80%)である。また、好ましくは、(logd−logd)/(logd−logd)≦0.7(70%)であり、より好ましくは、(logd−logd)/(logd−logd)≦0.6(60%)である。
ここで、体積基準の粒子径の分布曲線は、レーザー回折・散乱法により測定された分布曲線である。また、体積基準の粒子径の分布曲線の横軸は粒子径(μm)であり、縦軸は頻度(%)である。さらに、図1の分布曲線の横軸は対数スケールである。
【0010】
(logd−logd)/(logd−logd)≦0.8(80%)であることにより、小さい粒子の割合が小さくなるため、大きい粒子同士の隙間に小さい粒子が充填される形態が少なくなり、タンタル凝集粒子の充填密度が低くなる。その結果、各凝集粒子が動きやすくなるため、粉末でもスラリーでも流動性が高くなる。また、小さい粒子の割合が小さくなることで、雌型と雄型の側面との隙間に粒子が入り込みにくくなるから、雄型が雌型から抜けなくなることを防止できる。このようなタンタル凝集粒子を用いれば、ペレット化の際に不具合が生じにくい。
また、本発明のタンタル凝集粒子は、モード径より大粒子径側にブロードな粒子径分布を有しているため、タンタル焼結体を作製する際に結合させる粒子数が少なくなるため、温和な焼結条件で焼結できる。
さらに、本発明のタンタル凝集粒子は小粒子径の粒子が少ないため、このタンタル凝集粒子から作製したペレットは空孔が充分に確保されたものとなる。したがって、キャパシタの容量を容易に大きくすることできる。
【0011】
また、(logd−logd)/(logd−logd)≧0.5(50%)であることが好ましい。(logd−logd)/(logd−logd)≧0.5(50%)であれば、粒子径分布がブロードになりにくいタンタル凝集粒子を得ることができる。
【0012】
本発明のタンタル凝集粒子のモード径dは10〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。また、ペレット用途としては30〜100μmであることがより好ましく、スラリー用途としては10〜30μmがより好ましい。モード径が前記範囲にないタンタル凝集粒子は超小型または薄膜キャパシタ用として適さないことがある。
【0013】
(タンタル凝集粒子の製造方法)
本発明のタンタル凝集粒子の製造方法は、タンタル2次粒子に水を添加しながら攪拌して含水粉を得る工程(以下、第1の工程という。)、該含水粉に水を添加せずに攪拌して造粒粉を得る工程(以下、第2の工程という。)と、該造粒粉を乾燥させて乾燥粉を得る工程(以下、第3の工程という。)と、該乾燥粉を焼結させる工程(以下、第4の工程という。)とを有する。
また、本発明のタンタル凝集粒子の製造方法では、タンタル2次粒子をあらかじめ均一化する目的で、第1の工程の前にタンタル2次粒子を予備混合する工程(以下、予備混合工程という。)を有することが好ましい。
【0014】
[タンタル2次粒子]
第1の工程で使用するタンタル2次粒子は、フッ化タンタル酸カリウム(KTaF)を還元して得たものである。具体的には、フッ化タンタル酸カリウム(KTaF)を溶融塩中でナトリウム還元して調製したタンタル還元直後の1次粒子が凝集した還元直後の粒子を水洗、酸洗、乾燥して得たものである。
【0015】
タンタル2次粒子の製造方法における溶融塩としては、塩化カリウム(KCl)−フッ化カリウム(KF)系、塩化カリウム(KCl)−塩化ナトリウム(NaCl)系等の共晶塩を800〜900℃に加熱して溶融させたものが挙げられる。
【0016】
溶融塩中のフッ化タンタル酸カリウムの還元では、タンタル2次粒子を容易に製造できることから、還元剤であるナトリウムと、フッ化タンタル酸カリウムをそれぞれ連続的に添加することが好ましい。とりわけ、フッ化タンタル酸カリウムとナトリウムとをそれぞれ溶融塩中に少量ずつ交互に分割して投入し、互いに反応させることがより好ましい。
さらには、ナトリウム添加直前における溶融塩量が、常に溶融塩中のフッ化タンタル酸カリウムの40〜1000倍であることが好ましい。溶融塩量がフッ化タンタル酸カリウムの40倍未満であると、タンタル一次粒子を微細化させる反応が困難になる傾向にあり、1000倍を超えると、収率および生産効率が低くなる傾向にある。
【0017】
フッ化タンタル酸カリウムとナトリウムとを反応させた後、溶融塩を冷却し、これにより得た集塊を水洗し、酸洗して、溶融塩を除去し、乾燥させて、タンタル2次粒子を得る。酸洗の際に使用する酸としては、例えば、硝酸、塩酸、フッ酸等の鉱酸や過酸化水素水が挙げられる。
乾燥の際の乾燥温度は80〜150℃であることが好ましい。乾燥温度が80℃以上であれば、短時間で充分に乾燥させることができ、150℃以下であれば、乾燥時のエネルギー消費量を少なくできる。
【0018】
タンタル2次粒子の嵩密度は0.2〜1.0g/cmである。嵩密度が0.2g/cm未満のタンタル2次粒子をフッ化タンタル酸カリウムの還元で得ることは困難である。嵩密度が1.0g/cmを超えると、得られるタンタル凝集粒子の粒子径の調整が困難になるため、上記特定の粒子径分布のタンタル凝集粒子を得ることが困難になる。
タンタル2次粒子の嵩密度の上限値は、好ましくは0.75g/cmであり、より好ましくは0.65g/cmであり、特に好ましくは0.55g/cmである。
タンタル2次粒子の嵩密度の下限値は、好ましくは0.3g/cmである。
【0019】
フッ化タンタル酸カリウムの還元にてタンタル2次粒子の嵩密度を0.2〜1.0g/cmにする方法としては、例えば、特開2001−223141号公報、特開2003−55702号公報、国際公開WO2006/62234号公報等に記載の、還元反応時に窒素を、目的とする1次粒子径および2次粒子径に合わせて適宜添加して調整する方法が挙げられる。
【0020】
[造粒装置]
第1の工程における造粒では、攪拌翼と高速回転する破砕翼とを共に備える造粒装置を用いる。上記粒子径分布のタンタル凝集粒子を容易に製造できる点では、タンタル2次粒子を収容する容器と、該容器内に収容したタンタル2次粒子を攪拌する一つ以上の攪拌機および一つ以上の破砕翼と、該容器内に水を噴霧する噴霧機とを備える造粒装置を用いることが好ましい。
上記造粒装置としては、例えば、図2に示すような、円筒状の容器11と、該容器11の内周壁に沿って攪拌翼12aが移動する第1の攪拌機12と、容器11の中心にて回転する第2の攪拌機13(破砕翼)と、容器11内に水を噴霧する噴霧機14を備えた不二パウダル社製スパルタン・リューザーが挙げられる。
また、上記造粒装置としては、図3に示すような、円筒状の容器21と、該容器21の底面近傍にて複数の回転羽根22aが回転する第1の攪拌機22と、第1の攪拌機22の上方に設置され、容器21の直径方向に沿った回転軸23aおよび回転軸23aに取り付けられた攪拌羽根23b(破砕翼)を複数有する第2の攪拌機23と、容器21内に水を噴霧する噴霧機24を備えた深江パウテック社製ハイフレックスグラルが挙げられる。
【0021】
[予備混合工程]
造粒装置として不二パウダル社製スパルタン・リューザーを用いた場合、予備混合工程における第1の攪拌機12の周速は15〜25m/秒であることが好ましい。第1の攪拌機12の周速が15m/秒以上であれば、容器11内のタンタル2次粒子を充分に均一化できるが、25m/秒を超えても攪拌効果が向上しないため、無益である。
予備混合工程における第2の攪拌機13の回転数は3000〜6000回転/分(rpm)であることが好ましい。第2の攪拌機13の回転数が3000回転/分以上であれば、容器11内のタンタル2次粒子を充分に均一化できるが、6000回転/分を超えても攪拌効果が向上しないため、無益である。
【0022】
造粒装置として深江パウテック社製ハイフレックスグラルを用いた場合、予備混合工程における第1の攪拌機22の回転数は120〜250回転/分であることが好ましい。第1の攪拌機22の回転数が120回転/分以上であれば、容器21内のタンタル2次粒子を充分に均一化できるが、250回転/分を超えても攪拌効果が向上しないため、無益である。
予備混合工程における第2の攪拌機23の回転数は2000〜6000回転/分(rpm)であることが好ましい。第2の攪拌機23の回転数が2000回転/分以上であれば、容器21内のタンタル2次粒子を充分に均一化できるが、6000回転/分を超えても攪拌効果が向上しないため、無益である。
【0023】
予備混合の時間は2〜10分であることが好ましい。予備混合時間が2分以上であれば、充分に均一化できる。ただし、10分を超えて混合しても混合時間に応じた効果が生じにくくなるため、無益である。
【0024】
[第1の工程]
第1の工程では、添加した水がバインダーとして働いてタンタル2次粒子同士が結合すると共に、一部の水はタンタル2次粒子内に含浸される。この段階での粒子の結合は乾燥によって分解してしまう程度に弱く、この段階で破砕翼を使用して攪拌しないと部分的に凝集が進んで粗大粒子が生成してしまうことがある。
造粒装置として不二パウダル社製スパルタン・リューザーを用いた場合、第1の工程における第1の攪拌機12の周速は15〜25m/秒であることが好ましい。第1の攪拌機12の周速が15m/秒以上であれば、容器11内のタンタル2次粒子を充分に均一化でき、25m/秒以下であれば、過剰な破砕を抑制できるため、上記特定の粒子径分布のタンタル凝集粒子を容易に得ることができる。
第1の工程における第2の攪拌機13の回転数は3000〜6000回転/分(rpm)であることが好ましい。第2の攪拌機13の回転数が3000回転/分以上であれば、容器11内のタンタル2次粒子を充分に均一化でき、6000回転/分以下であれば、過剰な破砕を抑制できるため、上記特定の粒子径分布のタンタル凝集粒子を容易に得ることができる。
【0025】
造粒装置として深江パウテック社製ハイフレックスグラルを用いた場合、第1の工程における第1の攪拌機22の回転数は120〜250回転/分であることが好ましい。第1の攪拌機22の回転数が120回転/分以上であれば、容器21内のタンタル2次粒子を充分に均一化でき、250回転/分以下であれば、過剰な破砕を抑制できるため、上記特定の粒子径分布のタンタル凝集粒子を容易に得ることができる。
第1の工程における第2の攪拌機23の回転数は3000〜6000回転/分(rpm)であることが好ましい。第1の工程における第2の攪拌機23の回転数が2000回転/分以上であれば、容器21内のタンタル2次粒子を充分に均一化でき、6000回転/分以下であれば、過剰な破砕を抑制できるため、上記特定の粒子径分布のタンタル凝集粒子を容易に得ることができる。
【0026】
第1の工程における水の添加速度は、目的の粒子径分布を得やすいことから、一定であることが好ましい。また、水の添加速度は、容器内のタンタル2次粒子の量、目的とする造粒粉の大きさ等により適宜選択される。通常、タンタル2次粒子の単位質量あたりの水の量が多くなる速度になる程、粒子径が大きくなる傾向にある。
水の添加量はタンタル2次粒子を100質量部に対して10〜20質量部であることが好ましい。水の添加量を10質量部以上かつ20質量部以下とすれば、目的とする粒子径分布のタンタル凝集粒子を容易に得ることができる。なお、水の添加量が多い程、平均粒子径が大きくなる傾向にある。更にタンタル2次粒子の嵩密度によっても水の添加量は異なり、例えば平均粒子径を30〜40μmにする場合、嵩密度が0.47g/cmでは水の添加量は18〜19質量部、嵩密度が0.71g/cmでは16.5〜17.5質量部、嵩密度が0.92g/cmでは14.5〜15.5質量部であることが好ましい。嵩密度が大きいほど、水の添加量が多くなるにつれて平均粒子径が大きくなる傾向が顕著となり調整が難しい。例えば、タンタル2次粒子の嵩密度が0.47g/cmの場合は水の添加量が20質量部、嵩密度が0.71g/cmの場合は18質量部、0.92g/cmの場合は16質量部で急激に粗大化し、粒子径の制御が困難になる。
【0027】
第1の工程の時間は1〜6分であることが好ましい。第1の工程の時間が1分以上であれば、タンタル2次粒子を充分に造粒できる。ただし、6分を超えても攪拌時間に応じた造粒効果が生じにくくなるため、無益である。
【0028】
また、第1の工程では、後工程の熱処理後に高表面積を維持しながら熱凝集させることができることから、タンタル2次粒子に水と同時にリンを添加することが好ましい。ここで加えるリンの形態としては、リン酸、六フッ化リンアンモニウム等が挙げられる。
【0029】
[第2の工程]
第2の工程では、水を添加せずに攪拌翼と破砕翼によって攪拌する。この工程により、第1の工程により得た含水粉の内部に含まれた水が表面に染み出し、この水がバインダーとなってタンタル2次粒子同士がさらに結合する。このタンタル2次粒子の結合によって、造粒粉が得られる。ここで、破砕翼を作用させないと、バインダーの効果が強く現れて粗大化する粒子と、バインダーが充分作用せず微細なまま残存する粉末とに分かれ易く、粒子径分布が広くなるだけでなく、破砕翼を作用させた場合には適切であったバインダー量でも造粒が進行しない場合がある。破砕翼を作用させずにバインダーを多く含浸させた後に途中から破砕翼を作用させると造粒が急激に進行して巨大な粒子に凝集してしまう。
【0030】
第2の工程の時間は5〜30分であることが好ましく、5〜15分であることがより好ましい。第2の工程の時間が5分以上であれば、充分に造粒させることができるため、上記特定の粒子径分布のタンタル凝集粒子を容易に得ることができる。ただし、30分を超えて攪拌しても時間に応じた効果が生じにくくなるため、無益であるだけでなく、凝集が進む粒子と破砕される粒子とに分かれ易く、粒子径分布が広くなる傾向にある。
【0031】
第2の工程において、造粒装置として不二パウダル社製スパルタン・リューザーを用いた場合の第1の攪拌機12の周速、第2の攪拌機13の回転数は第1の工程と同様である。また、造粒装置として深江パウテック社製ハイフレックスグラルを用いた場合の第1の攪拌機22の回転数、第2の攪拌機23の回転数は第1の工程と同様である。
【0032】
必要に応じて、第1の工程と第2の工程を繰り返すことも可能であるが、通常は一回が好ましい。しかし、原料となるタンタル2次粒子と目的とする造粒粒子径に応じたバインダー量および造粒時間の最適値は非常に限られた範囲にあるため、最適なバインダー量を把握する目的で第1の工程と第2の工程を繰り返すことがある。最適値が不明確なままバインダーを過剰に添加してしまうと、急激に造粒が進行して粒子径制御が不能になり、粗大な塊を生成してしまい、別途粉砕するか脱水解砕する必要が生じる。繰り返しにより確認されたバインダー量の合計量は、一回で実施する場合より多くなる傾向にあることも考慮して、最適値を決めることができる。
【0033】
[第3の工程]
第3の工程における造粒粉の乾燥方法としては、例えば、加熱乾燥法、真空乾燥法、真空加熱乾燥法、水蒸気乾燥法等を適用することができる。水蒸気乾燥法における加熱温度は110〜150℃であることが好ましい。加熱温度が110℃であれば、短時間で充分に乾燥できるが、150℃を超えると、必要以上に加熱するため、エネルギーの浪費になる。
【0034】
乾燥により、粒子径250μm以上の粗大粒子が形成されてしまった場合には、その粗大粒子を粉砕し嵩密度0.2〜1.0g/cmのものを篩い分けて、第1の工程におけるタンタル2次粒子に混ぜて再利用してもよい。
また、第3の工程(乾燥)前であれば、予備混合工程(水を添加する前)に投入することで、2次粒子を凝集させている水分を、水分を含まない他の粒子に分散させて、解砕させて再利用してもよい。
【0035】
[第4の工程]
第4の工程における乾燥粉の焼結では、焼結温度が800〜1250℃であることが好ましい。焼結温度が800℃であれば、短時間で充分に焼結できるが、1250℃を超えると、必要以上に加熱するため、一次粒子の好ましくない粗大化が生じると共にエネルギーの浪費になる。
焼結時間は10分〜2時間であることが好ましい。焼結時間が10分以上であれば、充分に焼結させることができるが、2時間で焼結はほぼ完結しているため、それ以上の焼結するのは無益である。
【0036】
[その他の工程]
タンタル凝集粒子としては酸素が含まれないことが求められるため、上記製造方法では、脱酸素処理を適宜行うことが好ましい。脱酸素処理の方法としては、例えば、いずれかの工程で得た粉体にマグネシウム等の還元剤を添加し、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中あるいは真空中で、還元剤の融点以上沸点以下の温度で加熱する方法などが挙げられる。
【0037】
本発明者らが調べた結果、上述した製造方法によれば、上述した特定の粒子径分布を有するタンタル凝集粒子を容易に得ることができる。
また、本発明者らが調べた結果、この製造方法は、水の添加量を変更することによって、充分に多孔質にしつつ任意の平均粒子径のタンタル凝集粒子を製造できるという利点も有することが判明した。
さらに、本発明者らが調べた結果、この製造方法によれば、衝撃を受けて粉砕されても10μm以下、特に5μm以下の微粒子が発生しにくいタンタル凝集粒子を製造できることが判明した。
【実施例】
【0038】
(実施例1)
造粒装置として、不二パウダル社製スパルタン・リューザーを用意した。該造粒装置の容器(直径;20cm)内にフッ化タンタル酸カリウムの還元により得た嵩密度0.71g/cmのタンタル2次粒子1420gを入れた。次いで、容器内のタンタル2次粒子を第1の攪拌機および第2の攪拌機により2分間攪拌して予備混合した。その際、第1の攪拌機の回転数を27回転/分(周速;17m/秒)、第2の攪拌機の回転数を5400回転/分とした。
次いで、噴霧機により水213gを一定速度で噴霧しながら容器内のタンタル2次粒子を4分間攪拌した。その後、水を添加せずに10分間攪拌した。このときも、第1の攪拌機の回転数を27回転/分、第2の攪拌機の回転数を5400回転/分とした。
上記のようにして得た造粒粉を、70℃で11時間真空乾燥させて、乾燥粉を得た。そして、その乾燥粉を900℃、1時間更に1150℃、30分間、真空中で焼結させて、タンタル凝集粒子を得た。
得られたタンタル凝集粒子について、体積基準の粒子径の分布曲線をレーザー回折・散乱法(測定装置;日機装社製マイクロトラックMT3000)により求めた(図1参照)。このタンタル凝集粒子での(logd−logd)/(logd−logd)は0.65(65%)、モード径は11.0μm、メディアン径は13.1μmであった。
【0039】
(実施例2)
予備混合後、噴霧機により水142gを一定速度で噴霧しながら容器内のタンタル2次粒子を2分45秒間攪拌し、その後、水を添加せずに10分間攪拌したこと以外は実施例1と同様にして、タンタル凝集粒子を得た。実施例1と同様に、体積基準の粒子径の分布曲線を求めた(図4参照)ところ、(logd−logd)/(logd−logd)は0.78(78%)、モード径は7.8μm、メディアン径は9.0μmであった。
【0040】
(実施例3)
予備混合後、噴霧機により水241gを一定速度で噴霧しながら容器内のタンタル2次粒子を4分45秒間攪拌し、その後、水を添加せずに10分間攪拌したこと以外は実施例1と同様にして、タンタル凝集粒子を得た。実施例1と同様に、体積基準の粒子径の分布曲線を求めた(図5参照)ところ、(logd−logd)/(logd−logd)は0.55(55%)、モード径は31.1μm、メディアン径は36.5μmであった。
【0041】
(実施例4)
造粒装置の容器内にフッ化タンタル酸カリウムの還元により得た嵩密度0.45g/cmのタンタル2次粒子900gを入れた。次いで、容器内のタンタル2次粒子を第1の攪拌機および第2の攪拌機により2分間攪拌して予備混合した。次いで、噴霧機により水162gを一定速度で噴霧しながら容器内のタンタル2次粒子を3分間攪拌した。その後、水を添加せずに10分間攪拌した。その際、第1の攪拌機の回転数を27回転/分、第2の攪拌機の回転数を5400回転/分とした。
それ以外は実施例1と同様にして、タンタル凝集粒子を得た。実施例1と同様に、体積基準の粒子径の分布曲線を求めた(図6参照)ところ、(logd−logd)/(logd−logd)は0.67(67%)、モード径は22.0μm、メディアン径は23.7μmであった。
得られた粉末0.15gを直径3.0mmで密度5.5g/cmのペレットに加工し、1200℃で20分間焼結させた後にオートポアにて空孔測定したところ、0.1〜0.3μmと1〜4μm、特に2〜3μmに明確な空孔が測定された。
マイクロトラックによる強度測定を実施したところ、D50(メディアン径)が24μm付近から20μm付近に変化したが、5μm以下の微粒子の発生は測定されなかった。
【0042】
(実施例5)
造粒装置の容器内にフッ化タンタル酸カリウムの還元により得た嵩密度0.92g/cmのタンタル2次粒子1840gを入れた。次いで、容器内のタンタル2次粒子を第1の攪拌機および第2の攪拌機により2分間攪拌して予備混合した。次いで、噴霧機により水276gを一定速度で噴霧しながら容器内のタンタル2次粒子を5分30秒間攪拌した。その後、水を添加せずに10分間攪拌した。その際、第1の攪拌機の回転数を27回転/分、第2の攪拌機の回転数を5400回転/分とした。
それ以外は実施例1と同様にして、タンタル凝集粒子を得た。実施例1と同様に、体積基準の粒子径の分布曲線を求めた(図7参照)ところ、(logd−logd)/(logd−logd)は0.72(72%)、モード径は31.0μm、メディアン径は40.1μmであった。
【0043】
(比較例1)
フッ化タンタル酸カリウムの還元により得た嵩密度0.71g/cmのタンタル2次粒子1500gを水600gと共にコニカルブレンダーに投入しアルゴン封印して10分間回転混合した。これをタンタル製皿に充填し120℃で2時間水蒸気乾燥し、皿のまま900℃、1時間更に1150℃で30分間真空焼結した。これをスピードミルで数ミリに破砕した後、ロールグラニュレータで解砕して80〜325メッシュで篩分した。
実施例1と同様に、体積基準の粒子径の分布曲線を求めた(図8参照)ところ、(logd−logd)/(logd−logd)は1.13(113%)、モード径は148.0μm、メディアン径は107.7μmであった。
得られた粉末0.15gを直径3.0mmで密度5.5g/cmのペレットに加工し、1200℃で20分間焼結させた後にオートポアにて空孔測定したところ、0.1〜0.2μmに空孔が測定されたが、それ以外の空孔は殆ど測定されなかった。
【0044】
(比較例2)
市販の平均粒子径D50が約1μmの水酸化タンタル1000gを水1000gに投入してスラリーとしたものを、ディスクアトマザを備えたスプレードライヤにて入口温度150℃で噴霧乾燥させて、D50が28μmの球状粒子を得た。これをタンタル皿に10mmの厚みで充填し、その下にマグネシウムを入れたタンタル皿を敷き2段としてアルゴン30kPaの雰囲気中950℃で2時間還元した。
実施例1と同様に、体積基準の粒子径の分布曲線を求めた(図9参照)ところ、(logd−logd)/(logd−logd)は0.9(90%)、モード径は28.5μm、メディアン径は27.8μmであった。
マイクロトラックによる強度測定を実施したところ、D50が28μmから26μmに変化しただけであったが、10μm以下の微粒子、特に1μm前後の微粒子の発生が確認された。
【0045】
(比較例3)
フッ化タンタル酸カリウムの還元により得た嵩密度0.55g/cmのタンタル2次粒子を粉砕し、D50が約8μmの粉砕粉を製造した。この粉砕粉1000gを水350gと共にコニカルブレンダーに投入しアルゴン封印して60分間回転混合した。これを破砕翼の装備しない造粒機で攪拌しながら粒子を回転流動させ、1mm以下の球状粒子となるように造粒した後、120℃で2時間水蒸気乾燥し、皿のまま900℃、1時間更に1050℃で30分間真空焼結した。これを80〜325メッシュで篩分した。
実施例1と同様に、体積基準の粒子径の分布曲線を求めたところ、(logd−logd)/(logd−logd)は1.89(189%)、モード径は140.0μm、メディアン径は105.5μmであった。
【0046】
粒子径の分布曲線における(logd−logd)/(logd−logd)が0.8(80%)以下であった実施例1〜5のタンタル凝集粒子は、平均粒子径が50μm程度と小さくても微細な粒子が少ない。そのため、流動性が高く、型の中に充填しやすく、ペレットに加工した際に1μm前後の空孔径が確保されやすいと推測される。
また、破砕翼を作用させた造粒により、微粉の発生原因となる弱い凝集部分が残り難くなるため、熱処理、脱酸、篩分等、タンタル凝集粒子の取り扱い時の微粉の発生を防止できる。そのため、成形の際に雌型と雄型の側面との隙間に微細粒子が入り込みにくく、雄型が雌型から抜けなくなることを防止できると推測される。
さらに、粒子径分布は大粒子径側にブロードであり、焼結させる際に結合させる箇所が少なくなるため、焼結しやすいと推測される。また、ペレットに加工焼結した際に、陰極材の含浸に適していると考えられる1〜3μm径の空孔を確保することができる。
【0047】
これに対し、(logd−logd)/(logd−logd)が0.8(80%)を超えていた比較例1,3のタンタル凝集粒子は平均粒子径が100μm以上あり、これを50μm以下にすると流動性が低くなるため、型の中に充填しにくくなると推測される。
また、比較例1〜3のタンタル凝集粒子は微粉の発生原因となる弱い凝集部分が残っているため、粉末の取り扱いの際に微細粒子が発生しやすい。そのため、成形の際に雌型と雄型の側面との隙間に粒子が入り込みやすく、雄型が雌型から抜けなくなるおそれがあると推測される。
さらに、比較例2のタンタル凝集粒子は、焼結させる際に結合させる箇所が多くなる上に、タンタル凝集粒子の形状維持安定化に高温での熱処理を必要としているため、焼結しにくいと推測される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】実施例1のタンタル凝集粒子における体積基準の粒子径の分布曲線である。
【図2】本発明のタンタル凝集粒子の製造方法で用いられる造粒装置の一例を示す概略図である。
【図3】本発明のタンタル凝集粒子の製造方法で用いられる造粒装置の他の例を示す概略図である。
【図4】実施例2のタンタル凝集粒子における体積基準の粒子径の分布曲線である。
【図5】実施例3のタンタル凝集粒子における体積基準の粒子径の分布曲線である。
【図6】実施例4のタンタル凝集粒子における体積基準の粒子径の分布曲線である。
【図7】実施例5のタンタル凝集粒子における体積基準の粒子径の分布曲線である。
【図8】比較例1のタンタル凝集粒子における体積基準の粒子径の分布曲線である。
【図9】比較例2のタンタル凝集粒子における体積基準の粒子径の分布曲線である。
【符号の説明】
【0049】
11,21 容器
12,22 第1の攪拌機
13,23 第2の攪拌機
14,24 噴霧機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の粒子径分布を有することを特徴とするタンタル凝集粒子。
(粒子径分布)
体積基準の粒子径の分布曲線において、ピーク高さの1/2の高さでのピーク幅における大粒子径側端部の粒子径をd、小粒子径側端部の粒子径をd、モード径をdとした際に、(logd−logd)/(logd−logd)≦0.8である。
【請求項2】
モード径dが10〜100μmである請求項1に記載のタンタル凝集粒子。
【請求項3】
フッ化タンタル酸カリウムの還元により得た嵩密度0.2〜1.0g/cmのタンタル2次粒子を、水を添加しながら、攪拌翼と高速回転する破砕翼とを共に備えた造粒装置を用いて攪拌して含水粉を得る工程と、
該含水粉に水を添加せずに前記造粒装置により攪拌して造粒粉を得る工程と、
該造粒粉を乾燥させて乾燥粉を得る工程と、
該乾燥粉を焼結させる工程とを有することを特徴とするタンタル凝集粒子の製造方法。
【請求項4】
前記含水粉を得る工程および前記造粒粉を得る工程で用いる造粒装置は、前記タンタル2次粒子を収容する容器と、該容器内に収容したタンタル2次粒子を攪拌する一つ以上の攪拌翼および一つ以上の破砕翼と、該容器内に水を噴霧する噴霧機とを備えている請求項3に記載のタンタル凝集粒子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−102680(P2009−102680A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−273684(P2007−273684)
【出願日】平成19年10月22日(2007.10.22)
【出願人】(000186887)キャボットスーパーメタル株式会社 (18)
【Fターム(参考)】