タンブル流を促進する燃焼室
【課題】対向ピストン中の燃焼室、ピストン頂部が、互いに接近するとき、これらがタンブル流を、ピストン頂部に規定した1つまたは2つの半球のスペース中に誘発するようデザインされる内燃機関を提示する。
【解決手段】燃焼室はシリンダー壁の中に取り付けてなる噴射装置サイドを更に含む。或る具体化例では、2つの半球内のタンブル流は同じ方向のものであるが、もう1つの具体化例では、反対方向のものである。更なるもう一つの具体化例の中に、その中にタンブル流が誘発される1台の噴射装置と1個の半球が存在する。
【解決手段】燃焼室はシリンダー壁の中に取り付けてなる噴射装置サイドを更に含む。或る具体化例では、2つの半球内のタンブル流は同じ方向のものであるが、もう1つの具体化例では、反対方向のものである。更なるもう一つの具体化例の中に、その中にタンブル流が誘発される1台の噴射装置と1個の半球が存在する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本公開特許は、内燃機関中の燃焼室の形と噴射装置のオリエンテーションに関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の熱効率とここから放出される排気ガスの量は、燃焼室の形、燃料用噴射ノズル、噴射圧を少数の例として含む多くの要因によって決まる。典型的なディーゼルエンジン用燃焼室について、多くのことが既知で、(今までに)多くのことが調べられてきた。しかし、慣例に従わないエンジンの場合、燃焼室のどんな形や燃料噴射のどんな特性が望みの混合やエンジンの性能を提供することができるかについては、ほとんど知られていない。
【0003】
慣例に従わないこのようなエンジンである対向ピストン、対向シリンダー(OPOC)エンジン10を、図1に等角図法により開示する。吸気ピストン12と排気ピストン14は、(容易に見えるように開示されていないシリンダーである)第1および第2シリンダーの各々の中で往復運動する。吸気ピストン12と排気ピストン14は、クランクシャフト20の(見えない)2本のジャーナルとプッシュロッド16を介して連結されている。吸気ピストン12と排気ピストン14は、クランクシャフト20の(見えない)2本のジャーナルと、2本のプルロッドを持つ各吸気ピストン12を使って、プルロッド18を介して連結されている。図1中のエンジンには、吸気ピストン12(または12’)のピストン頂部22と排気ピストン14(または14’)のピストン頂部24および(見えない)シリンダー壁の間に形成されてなる2つの燃焼室が付いている。両方のシリンダー中のピストンを図1中の中間位置に開示する。ピストンが互いに近づくと燃焼が開始される。図1中のピストンの頂部22と24は、望みの性能を提供するように最適化されないかもしれない。ピストン頂部24は、チャンバーの周囲に高架領域およびチャンバーの中間部に平らなボールをそれぞれ持っている。望みの圧縮率を達成するため、ピストンボールに含めるボリュームが規定される。ピストン頂部24は、この分野の技能に精通した人々の間に圧搾として有名な高架領域を持っている。圧搾領域の投影されたエリアは、ピストン頂部24の投影されたエリアの小さな部分である。但し、ボールは投影されたエリアのより大きい部分である。ボールが占める面積が大きいので、ボールの深さは制限される。このような浅いボールは、ピストン頂部の表面に顕著に影響を及ぼすことなく、噴射装置から燃焼室に入る燃料ジェットを収容するスペースを可能にしない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(本公開特許に基づき)タンブル流を誘発する燃焼室が開示される。燃焼室にはシリンダー壁、シリンダー壁の中に配置してなる吸気ピストン、シリンダー壁の中に配置してなる排気ピストンおよびシリンダー壁を貫通する開口部の中に配置してなる第1燃料噴射装置が含まれる。ピストンはシリンダー壁の内側で往復運動するため改造される。ピストンの頂部がそれらの最も近いアプローチにあるとき、ピストンの頂部の間に位置する燃焼室は第1領域と第2領域を形成する:第1領域は実質上、第1噴射装置に近接するコーンのチップを含む噴射装置に最も近いコーンおよび第1噴射装置から離れた部位のコーンのベースで、第2領域は実質上、コーンのベースとほぼ一致する半球の平面を含む半球である。ピストンは、上部位置と下部位置の間で往復運動するように配置設定され、コーンは、第1噴射装置のチップと半球の間に目視点検用の開口部を提供する。噴射装置を横切る部位から燃焼室の半球に向かって90度回転させたシリンダーの中心軸を横断して取ったピストンの断面は、燃焼室の半球状領域の各サイドにある2個のピストンの頂部が、ピストンが自身の最も近いアプローチに位置するとき、2つのピストンの間に存在する薄いリボンが、半球の周辺部と実質上正接するように傾斜していることを示す。ピストンがお互いに接近すると、2つのピストンの間のガスが竜巻を誘発している円錐形で且つ半球体の領域の中に詰め込まれる。竜巻はシリンダー壁の中心軸に実質上直角である回転の軸を持つタンブル流である。コーンのベースと同一なピストンの断面は、半球の両側にある2個のピストンの頂部が、ピストンがそれらの最も近いアプローチにあるとき、2個のピストンの頂部の間に存在する薄いリボンが、半球の周囲と実質上接するように傾いていることを示す。
【0005】
幾つかの具体化例では、シリンダー壁を貫通する第2開口部の中に配置してなる第2燃料噴射装置が含まれている。第2燃料噴射装置は、第1噴射装置と対向するように配置されている。ピストンの頂部がそれらの最も近いアプローチにあるとき、ピストンの頂部の間に位置する燃焼室は第3領域と第4領域を形成する: 第3領域は実質上、第3噴射装置により近い部位のコーンのチップを含む第2噴射装置に最も近いコーンであり、第4領域は実質上、第3領域のコーンのベースと同一な第4領域の半球の平面および第2噴射装置から離れた部位のコーンのベースを含む半球である。第4領域の半球と第2領域の半球は重なり合わない。第1領域のコーンのベースと一致するピストンの断面は、ピストンが自身の最も近いアプローチに位置するとき、ピストン頂部の間に存在している薄いリボンが事実上第2領域の半球の周囲と正接するように傾いていることを示し、第3領域のコーンのベースと一致するピストンの断面は、第4領域の半球の各サイドの上にある2本のピストンの頂部が、ピストンが自身の最も近いアプローチに位置するとき、ピストン頂部の間に存在している薄いリボンが事実上第4領域の半球の周囲と事実上正接するように傾いていることを示す。ピストンが互いに接近するとき、第2領域の半球の中に押し出される2本のピストンの間にあるガスは第1方向に動く回転流を生み出す。ピストンが互いに接近するとき、第4領域の半球の中に押し出される2本のピストンの間にあるガスは実質上第1方向に動く回転流を生み出す。代わりの具体化例では、ピストンが互いに接近するとき、第4領域の半球の中に押し出される2本のピストンの間にあるガスは実質上第1方向と対向するセンスを持つ方向のタンブル流を生み出す。
【0006】
燃焼室には、シリンダー壁;シリンダー壁の内側に配置してなる吸気ピストン;シリンダー壁の内側に配置してなる排気ピストン;および実質上互いに対向する第1および第2噴射装置を含むシリンダー壁を貫通する第1および第2開口部の中に配置してなる第1および第2噴射装置が含まれていることが開示される。ピストンはシリンダー壁の内側での往復運動に順応している。ピストンの頂部が自身の最も近いアプローチに位置するとき、ピストンの頂部の間にある燃焼室は、第1噴射装置のチップと実質上同じコーンのチップを含む第1コーンおよび第1噴射装置から離れた部位に位置するコーンのベース;第2噴射装置のチップと実質上同じコーンのチップを含む第2コーンおよび第2噴射装置から離れた部位に位置するコーンのベース;第2コーンのベースと同一な第1半球のベースを含む第1半球;および第2コーンのベースと同一な第2半球のベースを含む第2半球を定義する。ピストンの頂部が自身の最も近いアプローチに位置するとき、第1および第2半球は実質上、第1および第2噴射装置のチップによって規定された直径に沿って配置され、第1および第2半球は交差しない。ピストンが互いに接近するとき、第1および第2コ−ンの間でなくピストンの頂部の間にあるガス並びに第1および第2半球は、第1および第2コーンおよび第1および第2半球の中に押し込まれ;ピストンチップは、第1および第2半球の中に押し込まれたガスがタンブル流を生み出すように配置される。吸気ピストンは第1および第2噴射装置と交差し、シリンダーの中心軸と平行な面の一方の側に高架部分を持ち;排気ピストンは、面の一方の側に、対応する凹型の部分を持ち;吸入ピストンは、面の一方の側に凹型の部分を持ち;排気ピストンは、面の他の側に、対応する高架部分を持っている。第1半球のタンブル流は第2半球のタンブル流と実質同じ方向に回転する。ピストン頂部の第1、第2、第3および第4象限について考えると、吸気ピストンは第1象限と第4象限の中に凸部分を持ち、第1象限と第3象限の中に凹部を持ち、排気ピストンは第1象限と第3象限の中に凹部を持ち、第2事象と第4事象の中に凸部を持っている。凸部と凹部は、ピストン頂部の中に定義されたコーンと半球専用のものである。第2象限は第1象限と第3象限の間に位置している。第2半球中に第2方向を持ったタンブル流および第2半球中に第2方向を持ったタンブル流を発達させるため、ピストンの凸部を第1方向に関して反対のセンスの第2方向で、ピストンの凹部に添付する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】OPOCエンジンの等角投影図ある;
【図2】本公開特許の具体化の要件を満たすシングル噴射装置とタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図3】本公開特許の具体化の要件を満たすシングル噴射装置とタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図4】本公開特許の具体化の要件を満たすシングル噴射装置とタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図5】実質同じ方向で回転する2つのタンブル流を誘発させる本公開特許の具体化の要件を満たす2重噴射装置およびタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図6】実質同じ方向で回転する2つのタンブル流を誘発させる本公開特許の具体化の要件を満たす2重噴射装置およびタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図7】図5〜図6の吸気ピストンの頂部の等角投影図である;
【図8】半球に対するカウンター回転、即ち反対方向のタンブル流を含む本公開特許の具体化の要件を満たし、実質同じ方向で回転する2つのタンブル流を誘発させる2重噴射装置およびタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図9】半球に対するカウンター回転、即ち反対方向のタンブル流を含む本公開特許の具体化の要件を満たし、実質同じ方向で回転する2つのタンブル流を誘発させる2重噴射装置およびタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図10】吸気ピストン頂部の等角投影図である;
【図11】それぞれカウンター回転しているタンブル流を含む図10の排気ピストン頂部の等角投影図である;
【図12】シングル燃料ジェットから起こる燃料スプレーと燃焼のイラストである;
【図13】1個の燃焼ボールが中心から分岐する代わりの具体化例を示す;
【図14】1個の燃焼ボールが中心から分岐する代わりの具体化例を示す;
【図15】本公開特許に基づきピストン頂部を形成する方法を説明するイラストである;
【図16】本公開特許に基づきピストン頂部を形成する方法を説明するイラストである;
【図17】本公開特許に基づきピストン頂部を形成する方法を説明するイラストである;
【図18】本公開特許に基づきピストン頂部を形成する方法を説明するイラストである;
【図19】本公開特許の幾つかの具体化の要件を満たすピストンの等角投影図である;
【図20】本公開特許の幾つかの具体化の要件を満たすピストンの等角投影図である;
【図21】本公開特許の幾つかの具体化の要件を満たすピストンの等角投影図である;
【図22】図21の具体化例の断面図;である
【図23】本公開特許の幾つかの具体化の要件を満たすピストンの等角投影図である;
【図24】本公開特許の実施形態の要件を満たすピストンを作る方法である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の分野に属する技術に関して熟練した普通の技能を有する人々が理解しているように、添付図面のいずれかを引用して例証され且つ説明された具体化礼例の持つ様々な特徴を、1つまたはそれ以上の他の図面の中に例証された特徴と組み合わせて、明確に例証または説明されていない代わりの具体化例を生成させることができる。例証された特徴の組み合わせは、典型的な応用に対する代表的な具体化例を提供する。しかし、本公開特許の教えと一致する特徴の様々な組み合わせや改良を特別な応用や実行に望むことができる。本発明の分野に属する技術に関して熟練した普通の技能を有する人々は、明確に説明あるいは例証されているか否かと関係なく、同等な応用な実行を認めてもよい。
【0009】
本公開特許の実施形態に基づく燃焼室を例証するOPOCエンジンの一部の断面図を図2に示す。吸気ピストン40の一部と排気ピストン42の一部をそれらの最も近い位置に示す。ピストンリングを取り付けるため、ピストン40は溝44と45を持ち、ピストン42は溝46と47を持っている。説明を便利にするため、ピストンリングは、図中の溝の中にも、ピストンを例証する以下の図にも開示しない。ピストン40およびピストン42はシリンダー壁の内側で往復運動する。燃焼室は、ピストン40と42およびシリンダー壁50の間に封じ込められたボリュームである。最も近い位置にあるピストンの頂部は、少なくとも0.5mm離す。この分野の技術に熟練した人々は、当該分離の最小幅が、サイズや許容範囲等を含むエンジンの明細によって変わることを高く評価している。このような範囲は、例として提供したもので、限定するよう意図したものではない。
【0010】
噴射装置60を使った単式噴射装置の具体化例を図2に示す。領域52中のピストン40と42の間にある開口部は噴射装置60に近い部位に位置するコーンのチップと実質上コニカルである。開口部の断面を、噴射装置60から出る増加した量の燃料ジェットを収容するため、増やす。領域54中では、噴射装置の末端であるピストン40と42の間の開口部は十分半球に近い。噴射装置60から出た燃料は、領域52を通って領域54に移動することができる勢いを持っている。しかし、燃料の多くは蒸発するので、液滴の勢いは、燃焼室内の圧縮ガスとの摩擦によって弱められる。噴射装置の穴のサイズおよび噴射の圧力等の特性を慎重に選ぶと、小滴は噴射装置から離れた部位に位置する燃焼室の壁に影響を及ぼさない。
【0011】
図2から90度回転させた代わりの断面を噴射装置のチップから見た図である図3に示す。図2の領域54の半球の形は、図3の中でもっと容易に見ることができる。位置40および42の頂部の形は、タンブル流、即ち、シリンダー壁50の中心軸66と実質上直角な回転の軸を持つ竜巻の発生を促進する。ピストン42の頂部の一部64は、軸66に向かって上向きに曲がっている。ピストン40の一部62は軸66に向かって下向きに曲がっている。ピストン40と42は互いに近づくように動くので、これらは、自身の間にガスを押して、矢印70が示すように接線方向に押し出す。同様に、ピストン40の頂部の一部56およびピストン42の頂部の一部58は圧縮ストローク中にガスを、矢印72が示すように接線方向に押し出させる。燃焼室の半球領域と交差する矢印70と72によって示されている流れは、矢印74によって示すようなタンブル流を生み出す。このようなタンブルガスは、燃焼効率を改善し、ディーゼル微粒子の発生を減らすため、燃料を空気と混合するのを助ける。
【0012】
図3の画面に示すような燃焼室は、燃焼室内に左から右に考えられるように、タンブル流を生成することを可能にする上向きのスロープを持っていることを示す。
【0013】
図5の中では、ジェット68は噴射装置60から燃焼室内に押し出される。ジェット68のチップは、図4に例証した時間に領域54に到達していない。図4の中では、見えるジェットによって塞がれている可能性のある追加ジェットと共に3つのジェットを見ることができる。しかしながら、どんな数のジェットも噴射装置60から出ることができる。
【0014】
1台の噴射装置に燃料を燃焼室内に供給させることが望ましい。しかし、取り入れた空気を有効に利用するため、ジェット68が1台の噴射装置からシリンダー中の空気にアクセスすることが不可能な場合、第2の噴射装置をシリンダー中に取り付けてもよい。シリンダー150中に2台の噴射装置を含ませたこのような具体化の例を図5に示す。図2および図3の燃焼室の小型バージョンである2つの燃焼室の一部を図4に示す。噴射装置160に隣接している燃焼室の領域152は実質上コニカルである。噴射装置160の端末装置である燃焼装置の領域154は半球を形成する。
【0015】
図5中のピストンの代わりの画面を図6中に示す。代わりの画面は図5に関して90度回転させた画面、即ち、噴射装置160の1つのチップによって見られるような画面である。ピストン142の表面の一部162およびピストン140の一部164は上向きに右側に曲がっていので、圧縮ストローク中に、部分162と部分164の間のガスは、矢印170によって示すように、圧搾される。同様に、ピストン142の一部158およびピストン140の一部156は、一部156と一部158の間のガスが、矢印172が示す如く導かれるように、左から右に向かって上向きに傾いている。これらの流れは矢印170と172によって例証される如く、丸矢印によって示されるようなタンブル流を形成する。
【0016】
ピストン140の頂部を、2つのボール中のタンブルが同じ一般方向で回転する部分158お164を例証する図7中に等角投影図法で示す。
【0017】
反対方向に回転するタンブル流を含む代わりの具体化例を図8に示す。2つの噴射装置260がシリンダー250の中に配置され、ピストン240とピストン242の間のガスが2つの燃焼室を形成する。噴射装置260に最も近い燃焼室の領域252は本質的にコニカルで、噴射装置260から最も離れた場所に位置する燃焼室の領域254は実質的に半球を形成する。図5中の具体化例は、燃焼室の画面が、燃焼室の表面の主要な部分は吸気ピストンの中に形成されることを示す。図5〜図7はタンブル流が実質同じ方向に回転する同じ具体化例の異なった画面である。図8〜図11はタンブラー流が反対方向に回転する具体化例の画面である。図8の中に例証されている燃焼室の画面の中では、タンブル流は逆に回転している。図9の中に見ることができる燃焼室の一部は、ピストン240および242が圧縮行程中に互いに相手に向かって動くとき、押し出されるガス270と272のジェットからタンブル流274をもたらす。
【0018】
ピストン240の頂部を図10の中に示す。ピストンの凸部以外の部分が、図7中の場合のように、ピストンの一方の側にある場合、ピストン240の凸部280は(軸266に関して互いから交差して)互いに対向する、即ち、象限中で、中心軸266に関して、互いから交差する。ピストン240の中部の凹部282も互いに対向するように配置する。図11中に、排気ピストン242の等角投影図を燃焼室の部分の中に噴射するジェット286と一緒に示す。各噴射装置260から出る3つのジェットは図11の中で見ることが出来る。追加のジェットが噴射装置260から出ることもあるが、図11中で見ることができない。代わりに、より多いか少ないジェットを含む噴射装置を使うことができる。排気ピストン242は互いに完全に対向した凸部290および凹部292を持っている。排気ピストン242の凹部290は運転における往復運動中に吸気ピストン240の凸部280に向かって動く。吸気ピストン240の凹部282は排気ピストン242の凸部292に向かって動く。各ピストンの凹部が窪んだ部分と近接しているので、2つの燃焼室の一部の中のタンブル流の方向が反対のセンスかカウンター回転のものとなる。
【0019】
ディーゼルジェットの燃焼の表示を図12に示す。燃料は(開示されていない)燃料噴射装置のオリフィス300から生じる。液滴は気化が起こっている部分を含む領域302を通って移動する。燃料ジェットは領域304に広がり、燃料の気化によって、領域304の中に燃料を豊富に含むゾーンが発達する。ジェットは移動を続け、可燃混合物中の燃料と空気が自動着火を起こす温度が十分な期間持続する温度に到達すると、空気が混合された燃料の自動着火が後に続く。混合燃料が燃えた後、拡散炎が領域306中のジェットの周囲に形成される。領域308の中には、煤が形成されるが、多くの煤は空気と混ざって燃えてしまう。ジェットから生まれた燃料は実質、半球領域322と連結されている円錐領域320の中に安置される。本書に述べた燃焼室は実質、半球を持つ円錐体で、例えば、図12に示す燃料ジェットを含む封筒に類似している。
【0020】
燃焼室がなるべくピストン350の中に規定される具体化例を図13と図14に示す。図13中で、ピストン350は深いボールを持っているが、ピストン352は浅いボールを持っているのを見ることができる。図13に、(開示されていない)噴射装置から出た燃料ジェット354の端面図も開示する。図13中の例は、ジェットが重なる場所に位置する4台のジェット噴射装置である。図14は、噴射装置356を通して断面を取得する図13から90度回転させた部位で取得した断面である。
【0021】
燃焼室の説明を支援するため、ピストンには、図13と14中に示した具体化に導く一連の形が使われる。燃焼室のエリア中のものと異なる吸気ピストンと排気ピストンは十分円錐形のものである。図15中の断面の中に、ピストンのブランクを示す。ピストン370は(ポジテブなファッションの)円錐形で、ピストン372はネガテブな円錐形である。
【0022】
燃焼室が、図16中に例証されているように、排気ピストンの中心から取り出されている場合、タンブル流は生成されない。両側の圧搾流は、矢印によって示されているように、上向きに導かれる。燃焼室を一方の側に向けて遷移させることによって、流れにタンブル挙動を引き起こす機能を追加することができる。
【0023】
図17中に示された断面の中で、燃焼ボール360は、左に向かって中心軸358の左に補正される。燃焼ボール360の左手側で、両ピストンのピストン頂部は右上方向に傾斜する。燃焼室の右手側で、2本のピストンの間のインタフェースも右上に向かって傾斜する。しかし、これは純粋な円錐形から外れ、この事実は破線361によって示される。排気ピストン350の中にあった円錐形の部分、即ち、領域362によって示された部分は除去される。領域362は、吸気ピストン352の一部である。(しかし、図15の円錐形が残っていた場合、排気ピストンの一部であったはずである)。領域362によって示されたこの機能のメリットを、図18の中で例証する。これらが、燃焼ボール360の燃焼室の左手側で互いに接近するとき、吸気ピストン352と排気ピストン350の間にあるインタフェースから生成される圧搾流は、図16に示すものと同等な上向きの流れを引き起こす。矢印がこの上向きな流れを図18の中で例証している。燃焼ボール360の右手側で、ピストンが互いに接近するとき、下向きの流れが生成され、これによって、燃焼ボール17の中に円形矢印によって例証されるようなタンブル流が引き起こされる。
【0024】
ピストン350の等角投影図を図19中に示す。図17中のピストン350の断面図について述べたように、燃焼ボール360の一方の側のピストンの形は、他の側それとは異なっている。遷移領域364が噴射装置356から交差して提供される。望みのジオメトリーが燃料ジェットの大多数の弾道に沿って提供されるので、このような場所では、遷移領域はタンブル流の生成にほとんど影響を及ぼさない。
【0025】
ピストン352を等角投影法を使って図20に示す。当該ピストンは燃焼室の補正性を示し、燃焼室を別に示す。ピストン352を図20中の2次元図面から、凹形であると察知することは難しい。にもかかわらず、ピストン352は凹形である。従って、この分野の熟練した技能を持つ人々に、燃焼ボール356は、図2〜図11中の具体化例の場合より深くないと知らされる。これは、燃焼ボール領域を掃除するとき、メリットを提供するかもしれない。しかし、図2〜図11中の具体化例は軽く且つホットスポットを形成する可能性が高いので、別な幾つかの利点を持っているかもしれない、より少ない領域を持っている。燃焼室の形の選択は究極のアプリケーションに依存するかもしれない。
【0026】
352は上に述べたように、ピストンの頂部中に規定されたコーンの始まり、即ち、ネガテブコーンであると見なすことができる。しかし、タンブル流を促進する願望により、領域361を図17に示すように構築する。幾つかの具体化例では、ピストン352用のピストンブランクはネガテブコーンでなく、領域361中に形成された追加の材料を持っているものである。領域361は、排気ピストン350に向かって下向きに延びるかなり鋭い先端を持っている。これはピストン352の中にうねを形成する。燃焼ボール360を、領域361中のうねが、燃焼ボール360が中央に位置していたら、位置していたと思われるよりもっと中央に近い部位に位置するよう補正することは有利である。このようにして、領域361のうねによって起こる吸気流の干渉が最小化される。
【0027】
上の説明中で、1つまたはそれ以上のオリフィスを持つ噴射装置について述べ、様々な図を開示した。代わりに、外向きに開いているピントルの付いた噴射装置を使うことができる。このような噴射装置は中空コーンのスプレーを提供する。コーンの角度は、噴射装置のチップの幾何学的配置を変更するとによって変えることができる。排気ピストン350の等角投影図を、燃焼ボール362の中に導かれる円錐スプレー382と一緒に図21に示す。ピストンおよび円錐スプレーの断面も、図22の中で例証する。このようなスプレーは、空気が円錐スプレーの内面と外面にアクセスすることを可能にすることによって、気化に役立つかもしれない。いかなる具体化例でも、多口噴射装置の代わりに、ピントル型噴射装置を使うことができる。
【0028】
図2〜図4は、シングル噴射装置の具体化例を示すが、図5〜図7は図2〜図4の具体化例と同類な2重噴射装置の具体化例を示す。即ち、図5〜図7中の燃焼ボールは、図2〜図4中に示すボールの2つを収容するため、相対的に縮小される。図13〜図14中に示したシングル噴射装置の具体化は、同様に2重噴射装置の具体化に拡張することができる。
【0029】
ピストン350を等角投影図を使って図23中に示す。燃焼ボールは、球体380の凹部および(噴射装置が開示されていない)噴射装置の先端領域390から球体380までをカバーする通路を提供する円錐領域382で構成されている。361の領域中の空のピストンから材料が除去される。これは、ピストンと協力して、ガスを下向きに導いて燃焼ボール360に入れる能力を提供することが、図18に示されている。
【0030】
ピストンを作る1つの方法を図24に示す。凸状円錐形400の頂部を持つピストンが形成される。垂直に姿勢を保った中心軸の付いたピストンを調べるとき、討議を目的としてこれが参照される。ピストンは、単体であっても、複数の要素で造られたものであってもよい。ピストン頂部を含むピストンにはコーンが含まれる。球形燃焼ボールはコーンの中に形成され、中心場所402から埋め込まれる。図23に開示した具体化例の場合、排気ピストン中に形成された燃焼ボールの一部は凹型である。燃焼ボールの一部も(開示されない)吸気ピストンの中に形成されるので、排気ピストンの中に規定される球体は、切り落とされた球体である。水平に整えられた円錐形の通路がピストン頂部404の中に定義される。コーンのチップは球と一致するコーンのベースを含む噴射装置のチップの近くに配備される。コーンは、噴射装置を出た後、膨張している燃料ジェットを燃焼ボールにアクセス可能にするため、燃焼ボールに開かれる。残っているコーンの部分が、窪みを提供するため、燃焼ボールの一方の側で除去される。吸気ピストン上に対応するビルトアップエリアを含む排気ピストン中の窪みは、(図23中に開示されているように)流れを燃焼ボールの中まで下向きに導いて、タンブル流を促進する。図24中のプロセス402〜プロセス204をどんな順序でも実施することができる。
【0031】
特定具体化例に関して、最良モードを明細に説明してきたが、この分野の技能に精通している人々は様々な代わりのデザインおよび具体化例を以下の特許請求範囲の中に認める;様々な具体化例が、1つまたはそれ以上の望まれた特徴に関するその他の具体化例より利益を提供するかより好適なものとして説明されてきたが、この分野の技能に精通している人々は、システムの望みの属性を達成するため、特別な応用や実行に頼る1つまたはそれ以上の特徴が妥協されてもよいことに気づいている。これらの属性には、以下が限定されることなく含まれる: コスト、強さ、耐久性、ライフサイクルコスト、市場性、容姿外観、梱包、サイズ、有用性、重量、製造性、組み立ての容易さ等。本書に述べた具体化例であって、他の具体化あるいは従来技術の実行より望ましくないと格付けされたものは、本公開特許の範囲の外のものでなく、特別な応用に望ましいものであるかもしれない。
【技術分野】
【0001】
本公開特許は、内燃機関中の燃焼室の形と噴射装置のオリエンテーションに関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の熱効率とここから放出される排気ガスの量は、燃焼室の形、燃料用噴射ノズル、噴射圧を少数の例として含む多くの要因によって決まる。典型的なディーゼルエンジン用燃焼室について、多くのことが既知で、(今までに)多くのことが調べられてきた。しかし、慣例に従わないエンジンの場合、燃焼室のどんな形や燃料噴射のどんな特性が望みの混合やエンジンの性能を提供することができるかについては、ほとんど知られていない。
【0003】
慣例に従わないこのようなエンジンである対向ピストン、対向シリンダー(OPOC)エンジン10を、図1に等角図法により開示する。吸気ピストン12と排気ピストン14は、(容易に見えるように開示されていないシリンダーである)第1および第2シリンダーの各々の中で往復運動する。吸気ピストン12と排気ピストン14は、クランクシャフト20の(見えない)2本のジャーナルとプッシュロッド16を介して連結されている。吸気ピストン12と排気ピストン14は、クランクシャフト20の(見えない)2本のジャーナルと、2本のプルロッドを持つ各吸気ピストン12を使って、プルロッド18を介して連結されている。図1中のエンジンには、吸気ピストン12(または12’)のピストン頂部22と排気ピストン14(または14’)のピストン頂部24および(見えない)シリンダー壁の間に形成されてなる2つの燃焼室が付いている。両方のシリンダー中のピストンを図1中の中間位置に開示する。ピストンが互いに近づくと燃焼が開始される。図1中のピストンの頂部22と24は、望みの性能を提供するように最適化されないかもしれない。ピストン頂部24は、チャンバーの周囲に高架領域およびチャンバーの中間部に平らなボールをそれぞれ持っている。望みの圧縮率を達成するため、ピストンボールに含めるボリュームが規定される。ピストン頂部24は、この分野の技能に精通した人々の間に圧搾として有名な高架領域を持っている。圧搾領域の投影されたエリアは、ピストン頂部24の投影されたエリアの小さな部分である。但し、ボールは投影されたエリアのより大きい部分である。ボールが占める面積が大きいので、ボールの深さは制限される。このような浅いボールは、ピストン頂部の表面に顕著に影響を及ぼすことなく、噴射装置から燃焼室に入る燃料ジェットを収容するスペースを可能にしない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(本公開特許に基づき)タンブル流を誘発する燃焼室が開示される。燃焼室にはシリンダー壁、シリンダー壁の中に配置してなる吸気ピストン、シリンダー壁の中に配置してなる排気ピストンおよびシリンダー壁を貫通する開口部の中に配置してなる第1燃料噴射装置が含まれる。ピストンはシリンダー壁の内側で往復運動するため改造される。ピストンの頂部がそれらの最も近いアプローチにあるとき、ピストンの頂部の間に位置する燃焼室は第1領域と第2領域を形成する:第1領域は実質上、第1噴射装置に近接するコーンのチップを含む噴射装置に最も近いコーンおよび第1噴射装置から離れた部位のコーンのベースで、第2領域は実質上、コーンのベースとほぼ一致する半球の平面を含む半球である。ピストンは、上部位置と下部位置の間で往復運動するように配置設定され、コーンは、第1噴射装置のチップと半球の間に目視点検用の開口部を提供する。噴射装置を横切る部位から燃焼室の半球に向かって90度回転させたシリンダーの中心軸を横断して取ったピストンの断面は、燃焼室の半球状領域の各サイドにある2個のピストンの頂部が、ピストンが自身の最も近いアプローチに位置するとき、2つのピストンの間に存在する薄いリボンが、半球の周辺部と実質上正接するように傾斜していることを示す。ピストンがお互いに接近すると、2つのピストンの間のガスが竜巻を誘発している円錐形で且つ半球体の領域の中に詰め込まれる。竜巻はシリンダー壁の中心軸に実質上直角である回転の軸を持つタンブル流である。コーンのベースと同一なピストンの断面は、半球の両側にある2個のピストンの頂部が、ピストンがそれらの最も近いアプローチにあるとき、2個のピストンの頂部の間に存在する薄いリボンが、半球の周囲と実質上接するように傾いていることを示す。
【0005】
幾つかの具体化例では、シリンダー壁を貫通する第2開口部の中に配置してなる第2燃料噴射装置が含まれている。第2燃料噴射装置は、第1噴射装置と対向するように配置されている。ピストンの頂部がそれらの最も近いアプローチにあるとき、ピストンの頂部の間に位置する燃焼室は第3領域と第4領域を形成する: 第3領域は実質上、第3噴射装置により近い部位のコーンのチップを含む第2噴射装置に最も近いコーンであり、第4領域は実質上、第3領域のコーンのベースと同一な第4領域の半球の平面および第2噴射装置から離れた部位のコーンのベースを含む半球である。第4領域の半球と第2領域の半球は重なり合わない。第1領域のコーンのベースと一致するピストンの断面は、ピストンが自身の最も近いアプローチに位置するとき、ピストン頂部の間に存在している薄いリボンが事実上第2領域の半球の周囲と正接するように傾いていることを示し、第3領域のコーンのベースと一致するピストンの断面は、第4領域の半球の各サイドの上にある2本のピストンの頂部が、ピストンが自身の最も近いアプローチに位置するとき、ピストン頂部の間に存在している薄いリボンが事実上第4領域の半球の周囲と事実上正接するように傾いていることを示す。ピストンが互いに接近するとき、第2領域の半球の中に押し出される2本のピストンの間にあるガスは第1方向に動く回転流を生み出す。ピストンが互いに接近するとき、第4領域の半球の中に押し出される2本のピストンの間にあるガスは実質上第1方向に動く回転流を生み出す。代わりの具体化例では、ピストンが互いに接近するとき、第4領域の半球の中に押し出される2本のピストンの間にあるガスは実質上第1方向と対向するセンスを持つ方向のタンブル流を生み出す。
【0006】
燃焼室には、シリンダー壁;シリンダー壁の内側に配置してなる吸気ピストン;シリンダー壁の内側に配置してなる排気ピストン;および実質上互いに対向する第1および第2噴射装置を含むシリンダー壁を貫通する第1および第2開口部の中に配置してなる第1および第2噴射装置が含まれていることが開示される。ピストンはシリンダー壁の内側での往復運動に順応している。ピストンの頂部が自身の最も近いアプローチに位置するとき、ピストンの頂部の間にある燃焼室は、第1噴射装置のチップと実質上同じコーンのチップを含む第1コーンおよび第1噴射装置から離れた部位に位置するコーンのベース;第2噴射装置のチップと実質上同じコーンのチップを含む第2コーンおよび第2噴射装置から離れた部位に位置するコーンのベース;第2コーンのベースと同一な第1半球のベースを含む第1半球;および第2コーンのベースと同一な第2半球のベースを含む第2半球を定義する。ピストンの頂部が自身の最も近いアプローチに位置するとき、第1および第2半球は実質上、第1および第2噴射装置のチップによって規定された直径に沿って配置され、第1および第2半球は交差しない。ピストンが互いに接近するとき、第1および第2コ−ンの間でなくピストンの頂部の間にあるガス並びに第1および第2半球は、第1および第2コーンおよび第1および第2半球の中に押し込まれ;ピストンチップは、第1および第2半球の中に押し込まれたガスがタンブル流を生み出すように配置される。吸気ピストンは第1および第2噴射装置と交差し、シリンダーの中心軸と平行な面の一方の側に高架部分を持ち;排気ピストンは、面の一方の側に、対応する凹型の部分を持ち;吸入ピストンは、面の一方の側に凹型の部分を持ち;排気ピストンは、面の他の側に、対応する高架部分を持っている。第1半球のタンブル流は第2半球のタンブル流と実質同じ方向に回転する。ピストン頂部の第1、第2、第3および第4象限について考えると、吸気ピストンは第1象限と第4象限の中に凸部分を持ち、第1象限と第3象限の中に凹部を持ち、排気ピストンは第1象限と第3象限の中に凹部を持ち、第2事象と第4事象の中に凸部を持っている。凸部と凹部は、ピストン頂部の中に定義されたコーンと半球専用のものである。第2象限は第1象限と第3象限の間に位置している。第2半球中に第2方向を持ったタンブル流および第2半球中に第2方向を持ったタンブル流を発達させるため、ピストンの凸部を第1方向に関して反対のセンスの第2方向で、ピストンの凹部に添付する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】OPOCエンジンの等角投影図ある;
【図2】本公開特許の具体化の要件を満たすシングル噴射装置とタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図3】本公開特許の具体化の要件を満たすシングル噴射装置とタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図4】本公開特許の具体化の要件を満たすシングル噴射装置とタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図5】実質同じ方向で回転する2つのタンブル流を誘発させる本公開特許の具体化の要件を満たす2重噴射装置およびタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図6】実質同じ方向で回転する2つのタンブル流を誘発させる本公開特許の具体化の要件を満たす2重噴射装置およびタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図7】図5〜図6の吸気ピストンの頂部の等角投影図である;
【図8】半球に対するカウンター回転、即ち反対方向のタンブル流を含む本公開特許の具体化の要件を満たし、実質同じ方向で回転する2つのタンブル流を誘発させる2重噴射装置およびタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図9】半球に対するカウンター回転、即ち反対方向のタンブル流を含む本公開特許の具体化の要件を満たし、実質同じ方向で回転する2つのタンブル流を誘発させる2重噴射装置およびタンブル流を誘発する燃焼室の断面図である;
【図10】吸気ピストン頂部の等角投影図である;
【図11】それぞれカウンター回転しているタンブル流を含む図10の排気ピストン頂部の等角投影図である;
【図12】シングル燃料ジェットから起こる燃料スプレーと燃焼のイラストである;
【図13】1個の燃焼ボールが中心から分岐する代わりの具体化例を示す;
【図14】1個の燃焼ボールが中心から分岐する代わりの具体化例を示す;
【図15】本公開特許に基づきピストン頂部を形成する方法を説明するイラストである;
【図16】本公開特許に基づきピストン頂部を形成する方法を説明するイラストである;
【図17】本公開特許に基づきピストン頂部を形成する方法を説明するイラストである;
【図18】本公開特許に基づきピストン頂部を形成する方法を説明するイラストである;
【図19】本公開特許の幾つかの具体化の要件を満たすピストンの等角投影図である;
【図20】本公開特許の幾つかの具体化の要件を満たすピストンの等角投影図である;
【図21】本公開特許の幾つかの具体化の要件を満たすピストンの等角投影図である;
【図22】図21の具体化例の断面図;である
【図23】本公開特許の幾つかの具体化の要件を満たすピストンの等角投影図である;
【図24】本公開特許の実施形態の要件を満たすピストンを作る方法である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の分野に属する技術に関して熟練した普通の技能を有する人々が理解しているように、添付図面のいずれかを引用して例証され且つ説明された具体化礼例の持つ様々な特徴を、1つまたはそれ以上の他の図面の中に例証された特徴と組み合わせて、明確に例証または説明されていない代わりの具体化例を生成させることができる。例証された特徴の組み合わせは、典型的な応用に対する代表的な具体化例を提供する。しかし、本公開特許の教えと一致する特徴の様々な組み合わせや改良を特別な応用や実行に望むことができる。本発明の分野に属する技術に関して熟練した普通の技能を有する人々は、明確に説明あるいは例証されているか否かと関係なく、同等な応用な実行を認めてもよい。
【0009】
本公開特許の実施形態に基づく燃焼室を例証するOPOCエンジンの一部の断面図を図2に示す。吸気ピストン40の一部と排気ピストン42の一部をそれらの最も近い位置に示す。ピストンリングを取り付けるため、ピストン40は溝44と45を持ち、ピストン42は溝46と47を持っている。説明を便利にするため、ピストンリングは、図中の溝の中にも、ピストンを例証する以下の図にも開示しない。ピストン40およびピストン42はシリンダー壁の内側で往復運動する。燃焼室は、ピストン40と42およびシリンダー壁50の間に封じ込められたボリュームである。最も近い位置にあるピストンの頂部は、少なくとも0.5mm離す。この分野の技術に熟練した人々は、当該分離の最小幅が、サイズや許容範囲等を含むエンジンの明細によって変わることを高く評価している。このような範囲は、例として提供したもので、限定するよう意図したものではない。
【0010】
噴射装置60を使った単式噴射装置の具体化例を図2に示す。領域52中のピストン40と42の間にある開口部は噴射装置60に近い部位に位置するコーンのチップと実質上コニカルである。開口部の断面を、噴射装置60から出る増加した量の燃料ジェットを収容するため、増やす。領域54中では、噴射装置の末端であるピストン40と42の間の開口部は十分半球に近い。噴射装置60から出た燃料は、領域52を通って領域54に移動することができる勢いを持っている。しかし、燃料の多くは蒸発するので、液滴の勢いは、燃焼室内の圧縮ガスとの摩擦によって弱められる。噴射装置の穴のサイズおよび噴射の圧力等の特性を慎重に選ぶと、小滴は噴射装置から離れた部位に位置する燃焼室の壁に影響を及ぼさない。
【0011】
図2から90度回転させた代わりの断面を噴射装置のチップから見た図である図3に示す。図2の領域54の半球の形は、図3の中でもっと容易に見ることができる。位置40および42の頂部の形は、タンブル流、即ち、シリンダー壁50の中心軸66と実質上直角な回転の軸を持つ竜巻の発生を促進する。ピストン42の頂部の一部64は、軸66に向かって上向きに曲がっている。ピストン40の一部62は軸66に向かって下向きに曲がっている。ピストン40と42は互いに近づくように動くので、これらは、自身の間にガスを押して、矢印70が示すように接線方向に押し出す。同様に、ピストン40の頂部の一部56およびピストン42の頂部の一部58は圧縮ストローク中にガスを、矢印72が示すように接線方向に押し出させる。燃焼室の半球領域と交差する矢印70と72によって示されている流れは、矢印74によって示すようなタンブル流を生み出す。このようなタンブルガスは、燃焼効率を改善し、ディーゼル微粒子の発生を減らすため、燃料を空気と混合するのを助ける。
【0012】
図3の画面に示すような燃焼室は、燃焼室内に左から右に考えられるように、タンブル流を生成することを可能にする上向きのスロープを持っていることを示す。
【0013】
図5の中では、ジェット68は噴射装置60から燃焼室内に押し出される。ジェット68のチップは、図4に例証した時間に領域54に到達していない。図4の中では、見えるジェットによって塞がれている可能性のある追加ジェットと共に3つのジェットを見ることができる。しかしながら、どんな数のジェットも噴射装置60から出ることができる。
【0014】
1台の噴射装置に燃料を燃焼室内に供給させることが望ましい。しかし、取り入れた空気を有効に利用するため、ジェット68が1台の噴射装置からシリンダー中の空気にアクセスすることが不可能な場合、第2の噴射装置をシリンダー中に取り付けてもよい。シリンダー150中に2台の噴射装置を含ませたこのような具体化の例を図5に示す。図2および図3の燃焼室の小型バージョンである2つの燃焼室の一部を図4に示す。噴射装置160に隣接している燃焼室の領域152は実質上コニカルである。噴射装置160の端末装置である燃焼装置の領域154は半球を形成する。
【0015】
図5中のピストンの代わりの画面を図6中に示す。代わりの画面は図5に関して90度回転させた画面、即ち、噴射装置160の1つのチップによって見られるような画面である。ピストン142の表面の一部162およびピストン140の一部164は上向きに右側に曲がっていので、圧縮ストローク中に、部分162と部分164の間のガスは、矢印170によって示すように、圧搾される。同様に、ピストン142の一部158およびピストン140の一部156は、一部156と一部158の間のガスが、矢印172が示す如く導かれるように、左から右に向かって上向きに傾いている。これらの流れは矢印170と172によって例証される如く、丸矢印によって示されるようなタンブル流を形成する。
【0016】
ピストン140の頂部を、2つのボール中のタンブルが同じ一般方向で回転する部分158お164を例証する図7中に等角投影図法で示す。
【0017】
反対方向に回転するタンブル流を含む代わりの具体化例を図8に示す。2つの噴射装置260がシリンダー250の中に配置され、ピストン240とピストン242の間のガスが2つの燃焼室を形成する。噴射装置260に最も近い燃焼室の領域252は本質的にコニカルで、噴射装置260から最も離れた場所に位置する燃焼室の領域254は実質的に半球を形成する。図5中の具体化例は、燃焼室の画面が、燃焼室の表面の主要な部分は吸気ピストンの中に形成されることを示す。図5〜図7はタンブル流が実質同じ方向に回転する同じ具体化例の異なった画面である。図8〜図11はタンブラー流が反対方向に回転する具体化例の画面である。図8の中に例証されている燃焼室の画面の中では、タンブル流は逆に回転している。図9の中に見ることができる燃焼室の一部は、ピストン240および242が圧縮行程中に互いに相手に向かって動くとき、押し出されるガス270と272のジェットからタンブル流274をもたらす。
【0018】
ピストン240の頂部を図10の中に示す。ピストンの凸部以外の部分が、図7中の場合のように、ピストンの一方の側にある場合、ピストン240の凸部280は(軸266に関して互いから交差して)互いに対向する、即ち、象限中で、中心軸266に関して、互いから交差する。ピストン240の中部の凹部282も互いに対向するように配置する。図11中に、排気ピストン242の等角投影図を燃焼室の部分の中に噴射するジェット286と一緒に示す。各噴射装置260から出る3つのジェットは図11の中で見ることが出来る。追加のジェットが噴射装置260から出ることもあるが、図11中で見ることができない。代わりに、より多いか少ないジェットを含む噴射装置を使うことができる。排気ピストン242は互いに完全に対向した凸部290および凹部292を持っている。排気ピストン242の凹部290は運転における往復運動中に吸気ピストン240の凸部280に向かって動く。吸気ピストン240の凹部282は排気ピストン242の凸部292に向かって動く。各ピストンの凹部が窪んだ部分と近接しているので、2つの燃焼室の一部の中のタンブル流の方向が反対のセンスかカウンター回転のものとなる。
【0019】
ディーゼルジェットの燃焼の表示を図12に示す。燃料は(開示されていない)燃料噴射装置のオリフィス300から生じる。液滴は気化が起こっている部分を含む領域302を通って移動する。燃料ジェットは領域304に広がり、燃料の気化によって、領域304の中に燃料を豊富に含むゾーンが発達する。ジェットは移動を続け、可燃混合物中の燃料と空気が自動着火を起こす温度が十分な期間持続する温度に到達すると、空気が混合された燃料の自動着火が後に続く。混合燃料が燃えた後、拡散炎が領域306中のジェットの周囲に形成される。領域308の中には、煤が形成されるが、多くの煤は空気と混ざって燃えてしまう。ジェットから生まれた燃料は実質、半球領域322と連結されている円錐領域320の中に安置される。本書に述べた燃焼室は実質、半球を持つ円錐体で、例えば、図12に示す燃料ジェットを含む封筒に類似している。
【0020】
燃焼室がなるべくピストン350の中に規定される具体化例を図13と図14に示す。図13中で、ピストン350は深いボールを持っているが、ピストン352は浅いボールを持っているのを見ることができる。図13に、(開示されていない)噴射装置から出た燃料ジェット354の端面図も開示する。図13中の例は、ジェットが重なる場所に位置する4台のジェット噴射装置である。図14は、噴射装置356を通して断面を取得する図13から90度回転させた部位で取得した断面である。
【0021】
燃焼室の説明を支援するため、ピストンには、図13と14中に示した具体化に導く一連の形が使われる。燃焼室のエリア中のものと異なる吸気ピストンと排気ピストンは十分円錐形のものである。図15中の断面の中に、ピストンのブランクを示す。ピストン370は(ポジテブなファッションの)円錐形で、ピストン372はネガテブな円錐形である。
【0022】
燃焼室が、図16中に例証されているように、排気ピストンの中心から取り出されている場合、タンブル流は生成されない。両側の圧搾流は、矢印によって示されているように、上向きに導かれる。燃焼室を一方の側に向けて遷移させることによって、流れにタンブル挙動を引き起こす機能を追加することができる。
【0023】
図17中に示された断面の中で、燃焼ボール360は、左に向かって中心軸358の左に補正される。燃焼ボール360の左手側で、両ピストンのピストン頂部は右上方向に傾斜する。燃焼室の右手側で、2本のピストンの間のインタフェースも右上に向かって傾斜する。しかし、これは純粋な円錐形から外れ、この事実は破線361によって示される。排気ピストン350の中にあった円錐形の部分、即ち、領域362によって示された部分は除去される。領域362は、吸気ピストン352の一部である。(しかし、図15の円錐形が残っていた場合、排気ピストンの一部であったはずである)。領域362によって示されたこの機能のメリットを、図18の中で例証する。これらが、燃焼ボール360の燃焼室の左手側で互いに接近するとき、吸気ピストン352と排気ピストン350の間にあるインタフェースから生成される圧搾流は、図16に示すものと同等な上向きの流れを引き起こす。矢印がこの上向きな流れを図18の中で例証している。燃焼ボール360の右手側で、ピストンが互いに接近するとき、下向きの流れが生成され、これによって、燃焼ボール17の中に円形矢印によって例証されるようなタンブル流が引き起こされる。
【0024】
ピストン350の等角投影図を図19中に示す。図17中のピストン350の断面図について述べたように、燃焼ボール360の一方の側のピストンの形は、他の側それとは異なっている。遷移領域364が噴射装置356から交差して提供される。望みのジオメトリーが燃料ジェットの大多数の弾道に沿って提供されるので、このような場所では、遷移領域はタンブル流の生成にほとんど影響を及ぼさない。
【0025】
ピストン352を等角投影法を使って図20に示す。当該ピストンは燃焼室の補正性を示し、燃焼室を別に示す。ピストン352を図20中の2次元図面から、凹形であると察知することは難しい。にもかかわらず、ピストン352は凹形である。従って、この分野の熟練した技能を持つ人々に、燃焼ボール356は、図2〜図11中の具体化例の場合より深くないと知らされる。これは、燃焼ボール領域を掃除するとき、メリットを提供するかもしれない。しかし、図2〜図11中の具体化例は軽く且つホットスポットを形成する可能性が高いので、別な幾つかの利点を持っているかもしれない、より少ない領域を持っている。燃焼室の形の選択は究極のアプリケーションに依存するかもしれない。
【0026】
352は上に述べたように、ピストンの頂部中に規定されたコーンの始まり、即ち、ネガテブコーンであると見なすことができる。しかし、タンブル流を促進する願望により、領域361を図17に示すように構築する。幾つかの具体化例では、ピストン352用のピストンブランクはネガテブコーンでなく、領域361中に形成された追加の材料を持っているものである。領域361は、排気ピストン350に向かって下向きに延びるかなり鋭い先端を持っている。これはピストン352の中にうねを形成する。燃焼ボール360を、領域361中のうねが、燃焼ボール360が中央に位置していたら、位置していたと思われるよりもっと中央に近い部位に位置するよう補正することは有利である。このようにして、領域361のうねによって起こる吸気流の干渉が最小化される。
【0027】
上の説明中で、1つまたはそれ以上のオリフィスを持つ噴射装置について述べ、様々な図を開示した。代わりに、外向きに開いているピントルの付いた噴射装置を使うことができる。このような噴射装置は中空コーンのスプレーを提供する。コーンの角度は、噴射装置のチップの幾何学的配置を変更するとによって変えることができる。排気ピストン350の等角投影図を、燃焼ボール362の中に導かれる円錐スプレー382と一緒に図21に示す。ピストンおよび円錐スプレーの断面も、図22の中で例証する。このようなスプレーは、空気が円錐スプレーの内面と外面にアクセスすることを可能にすることによって、気化に役立つかもしれない。いかなる具体化例でも、多口噴射装置の代わりに、ピントル型噴射装置を使うことができる。
【0028】
図2〜図4は、シングル噴射装置の具体化例を示すが、図5〜図7は図2〜図4の具体化例と同類な2重噴射装置の具体化例を示す。即ち、図5〜図7中の燃焼ボールは、図2〜図4中に示すボールの2つを収容するため、相対的に縮小される。図13〜図14中に示したシングル噴射装置の具体化は、同様に2重噴射装置の具体化に拡張することができる。
【0029】
ピストン350を等角投影図を使って図23中に示す。燃焼ボールは、球体380の凹部および(噴射装置が開示されていない)噴射装置の先端領域390から球体380までをカバーする通路を提供する円錐領域382で構成されている。361の領域中の空のピストンから材料が除去される。これは、ピストンと協力して、ガスを下向きに導いて燃焼ボール360に入れる能力を提供することが、図18に示されている。
【0030】
ピストンを作る1つの方法を図24に示す。凸状円錐形400の頂部を持つピストンが形成される。垂直に姿勢を保った中心軸の付いたピストンを調べるとき、討議を目的としてこれが参照される。ピストンは、単体であっても、複数の要素で造られたものであってもよい。ピストン頂部を含むピストンにはコーンが含まれる。球形燃焼ボールはコーンの中に形成され、中心場所402から埋め込まれる。図23に開示した具体化例の場合、排気ピストン中に形成された燃焼ボールの一部は凹型である。燃焼ボールの一部も(開示されない)吸気ピストンの中に形成されるので、排気ピストンの中に規定される球体は、切り落とされた球体である。水平に整えられた円錐形の通路がピストン頂部404の中に定義される。コーンのチップは球と一致するコーンのベースを含む噴射装置のチップの近くに配備される。コーンは、噴射装置を出た後、膨張している燃料ジェットを燃焼ボールにアクセス可能にするため、燃焼ボールに開かれる。残っているコーンの部分が、窪みを提供するため、燃焼ボールの一方の側で除去される。吸気ピストン上に対応するビルトアップエリアを含む排気ピストン中の窪みは、(図23中に開示されているように)流れを燃焼ボールの中まで下向きに導いて、タンブル流を促進する。図24中のプロセス402〜プロセス204をどんな順序でも実施することができる。
【0031】
特定具体化例に関して、最良モードを明細に説明してきたが、この分野の技能に精通している人々は様々な代わりのデザインおよび具体化例を以下の特許請求範囲の中に認める;様々な具体化例が、1つまたはそれ以上の望まれた特徴に関するその他の具体化例より利益を提供するかより好適なものとして説明されてきたが、この分野の技能に精通している人々は、システムの望みの属性を達成するため、特別な応用や実行に頼る1つまたはそれ以上の特徴が妥協されてもよいことに気づいている。これらの属性には、以下が限定されることなく含まれる: コスト、強さ、耐久性、ライフサイクルコスト、市場性、容姿外観、梱包、サイズ、有用性、重量、製造性、組み立ての容易さ等。本書に述べた具体化例であって、他の具体化あるいは従来技術の実行より望ましくないと格付けされたものは、本公開特許の範囲の外のものでなく、特別な応用に望ましいものであるかもしれない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下:
シリンダー壁;
シリンダー壁の内側に配置してなる吸気ピストン;
シリンダー壁の内側に配置してなる排気ピストン;
シリンダー壁を貫通する開口部の中に配置してなる第1燃料噴射装置を含み、
ピストンはシリンダー壁の内側での往復運動に順応している;
ピストンの頂部が自身の最も近いアプローチ上に位置するとき、ピストンの間のボリュームは第1および第2領域を持つ燃焼室を形成する:
第1領域は実質上、第1噴射装置に近接するコーンのチップを含む噴射装置に最も近いコーンおよび第1噴射装置から離れた部位のコーンのベースで、第2領域は実質上、コーンのベースとほぼ一致する半球の平面を含む半球であることを特徴とする内燃機関。
【請求項2】
噴射装置を横切る部位から燃焼室の半球に向かって90度回転させたシリンダーの中心軸を横断して取ったピストンの断面が、燃焼室の半球状領域の各サイドにある2個のピストンの頂部が、ピストンが自身の最も近いアプローチに位置するとき、2つのピストンの間に存在する薄いリボンが、半球の周辺部と実質上接するように傾斜していることを示すことを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
【請求項3】
ピストンがお互いに接近すると、2つのピストンの間のガスが竜巻を含む円錐領域および半球領域中に詰め込まれ、当該竜巻は、タンブル流を含み、当該タンブル流の回転の軸はシリンダー壁の中心軸に実質上直角であるものとすることを特徴とする、請求項1に記載のエンジン。
【請求項4】
コーンのベースと同一なピストンの断面が、半球の両側にある2個のピストンの頂部がピストンが自身の最も近いアプローチに位置するとき、2個のピストンの頂部の間に存在する薄いリボンが、半球の周囲と実質上接するように傾いていることを示すことを特徴とする、請求項1に記載のエンジン。
【請求項5】
噴射装置が第1噴射装置で、燃焼室が以下:
シリンダー壁を貫通する開口部中に配置してなる第2燃料噴射装置をさらに含み、
第2燃料噴射装置は、第1噴射装置と対向するように配置されているものとするし、
ピストンの頂部がそれらの最も近いアプローチにあるとき、ピストンの頂部の間に位置する燃焼室も第3領域と第4領域を形成する:第3領域は実質上、第3噴射装置により近い部位のコーンのチップを含む第2噴射装置に最も近いコーンであり、第4領域は実質上、第3領域のコーンのベースと同一な第4領域の半球の平面および第2噴射装置から離れた部位のコーンのベースを含む半球であることを特徴とする、請求項1に記載のエンジン。
【請求項6】
第4領域の半球と第2領域の半球は重なり合わないことを特徴とする、請求項5に記載のエンジン。
【請求項7】
第1領域のコーンのベースと一致するピストンの断面は、ピストンが自身の最も近いアプローチにあるとき、ピストン頂部の間に存在している薄いリボンが事実上第2領域の半球の周囲と接するように傾いていることを示し、第3領域のコーンのベースと一致するピストンの断面は、第4領域の半球の各サイドの上にある2本のピストンの頂部が、ピストンが自身の最も近いアプローチに位置するとき、ピストン頂部の間に存在している薄いリボンが事実上第4領域の半球の周囲と事実上接するように傾いていることを示すことを特徴とする、請求項5に記載のエンジン。
【請求項8】
ピストンが互いに接近するとき、第2領域の半球の中に押し出される2本のピストンの間にあるガスは第1方向に動くタンブル流を生み出すことを特徴とする、請求項7に記載のエンジン。
【請求項9】
ピストンが互いに接近するとき、第4領域の半球の中に押し出される2本のピストンの間にあるガスが第1方向に動くタンブル流を生み出すことを特徴とする、請求項8に記載のエンジン。
【請求項10】
ピストンが互いに接近するとき、第4領域の半球の中に押し出される2本のピストンの間にあるガスは実質上第1方向と対向するセンスを持つ方向のタンブル流を生み出すことを特徴とする、請求項8に記載のエンジン。
【請求項1】
以下:
シリンダー壁;
シリンダー壁の内側に配置してなる吸気ピストン;
シリンダー壁の内側に配置してなる排気ピストン;
シリンダー壁を貫通する開口部の中に配置してなる第1燃料噴射装置を含み、
ピストンはシリンダー壁の内側での往復運動に順応している;
ピストンの頂部が自身の最も近いアプローチ上に位置するとき、ピストンの間のボリュームは第1および第2領域を持つ燃焼室を形成する:
第1領域は実質上、第1噴射装置に近接するコーンのチップを含む噴射装置に最も近いコーンおよび第1噴射装置から離れた部位のコーンのベースで、第2領域は実質上、コーンのベースとほぼ一致する半球の平面を含む半球であることを特徴とする内燃機関。
【請求項2】
噴射装置を横切る部位から燃焼室の半球に向かって90度回転させたシリンダーの中心軸を横断して取ったピストンの断面が、燃焼室の半球状領域の各サイドにある2個のピストンの頂部が、ピストンが自身の最も近いアプローチに位置するとき、2つのピストンの間に存在する薄いリボンが、半球の周辺部と実質上接するように傾斜していることを示すことを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
【請求項3】
ピストンがお互いに接近すると、2つのピストンの間のガスが竜巻を含む円錐領域および半球領域中に詰め込まれ、当該竜巻は、タンブル流を含み、当該タンブル流の回転の軸はシリンダー壁の中心軸に実質上直角であるものとすることを特徴とする、請求項1に記載のエンジン。
【請求項4】
コーンのベースと同一なピストンの断面が、半球の両側にある2個のピストンの頂部がピストンが自身の最も近いアプローチに位置するとき、2個のピストンの頂部の間に存在する薄いリボンが、半球の周囲と実質上接するように傾いていることを示すことを特徴とする、請求項1に記載のエンジン。
【請求項5】
噴射装置が第1噴射装置で、燃焼室が以下:
シリンダー壁を貫通する開口部中に配置してなる第2燃料噴射装置をさらに含み、
第2燃料噴射装置は、第1噴射装置と対向するように配置されているものとするし、
ピストンの頂部がそれらの最も近いアプローチにあるとき、ピストンの頂部の間に位置する燃焼室も第3領域と第4領域を形成する:第3領域は実質上、第3噴射装置により近い部位のコーンのチップを含む第2噴射装置に最も近いコーンであり、第4領域は実質上、第3領域のコーンのベースと同一な第4領域の半球の平面および第2噴射装置から離れた部位のコーンのベースを含む半球であることを特徴とする、請求項1に記載のエンジン。
【請求項6】
第4領域の半球と第2領域の半球は重なり合わないことを特徴とする、請求項5に記載のエンジン。
【請求項7】
第1領域のコーンのベースと一致するピストンの断面は、ピストンが自身の最も近いアプローチにあるとき、ピストン頂部の間に存在している薄いリボンが事実上第2領域の半球の周囲と接するように傾いていることを示し、第3領域のコーンのベースと一致するピストンの断面は、第4領域の半球の各サイドの上にある2本のピストンの頂部が、ピストンが自身の最も近いアプローチに位置するとき、ピストン頂部の間に存在している薄いリボンが事実上第4領域の半球の周囲と事実上接するように傾いていることを示すことを特徴とする、請求項5に記載のエンジン。
【請求項8】
ピストンが互いに接近するとき、第2領域の半球の中に押し出される2本のピストンの間にあるガスは第1方向に動くタンブル流を生み出すことを特徴とする、請求項7に記載のエンジン。
【請求項9】
ピストンが互いに接近するとき、第4領域の半球の中に押し出される2本のピストンの間にあるガスが第1方向に動くタンブル流を生み出すことを特徴とする、請求項8に記載のエンジン。
【請求項10】
ピストンが互いに接近するとき、第4領域の半球の中に押し出される2本のピストンの間にあるガスは実質上第1方向と対向するセンスを持つ方向のタンブル流を生み出すことを特徴とする、請求項8に記載のエンジン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2013−29105(P2013−29105A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−164684(P2012−164684)
【出願日】平成24年7月25日(2012.7.25)
【出願人】(511225631)エコモータース インターナショナル インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年7月25日(2012.7.25)
【出願人】(511225631)エコモータース インターナショナル インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】
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