説明

タービン上流案内羽根の連結装置、連結装置を備えるタービン、及び、連結装置を備えるタービンが取り付けられた航空エンジン

【課題】簡略化された連結、特に、ボルト締め接続を使用しない連結を提供すること。
【解決手段】連結装置(20)はタービン上流案内羽根(8)を連結することを目的とし、上記上流案内羽根(8)は安定化部品(24)に取り付けられている支持部品(22)自体に連結されている。
連結装置(20)は、支持部品(22)の支持端(26)を安定化部品(24)の安定化端(30)と組み合わせるインターロック手段と、上記支持端(26)と上記安定化端(30)とを組み合わされた状態に保つための保持部品(60)とを備える。ターボジェットタービンの上流案内羽根(8)の連結へ適用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はターボジェットタービンに関する。特に、本発明はターボジェットタービンの上流案内羽根の連結に関する。
【0002】
本発明の対象は、タービンの上流案内羽根をこのタービンの固定構造体に連結する装置である。さらなる対象は、このような連結装置を備えるタービンである。最終的な対象は、少なくとも1台のこのような連結装置及び/又はこのようなタービンが取り付けられたターボジェットである。
【0003】
タービンは高圧タービンでもよい。
【0004】
ターボジェットタービンは、固定エレメント(ステータ)と可動エレメント(ロータ)を備える。可動エレメントは、固定エアフォイルのグリルの間に介挿された、上流案内羽根と呼ばれることもある、エアフォイルを支えるホイールである。上流案内羽根/ホイール組立体はタービン段を形成する。タービンをより簡単に設置できるようにするため、上流案内羽根は、時には少なくとも2つの上流案内羽根セクタを組み立てることにより得られる。各上流案内羽根セクタは、外側プラットフォームと呼ばれる外側リングと内側プラットフォームと呼ばれる内側リングとの間に分布しているいくらかの数の固定エアフォイルを備える。通常、内側プラットフォームは、上流案内羽根又は上流案内羽根セクタを支持部品に取り付けるために使用される連結フランジを介して半径方向内向きに延在している。以降の説明を簡単化するため、「上流案内羽根」という用語は、完全な上流案内羽根又は上流案内羽根セクタを指定するために利用される。
【背景技術】
【0005】
従来の連結装置の設計は、ターボジェットの一部を表現する図7に例示され、シャフト102と、燃焼室104と、ホイールがディスク106及び可動エアフォイル108からなり、上流案内羽根が固定エアフォイル110、下側プラットフォーム112及び連結フランジ114を備える高圧タービン段とを明らかにしている。
【0006】
従来の設計では、図7に図示されているように、上流案内羽根の連結は、支持部品として、インジェクタ116のケーシング122を使用する。この支持部品は、アブレイダブル材料で作られているサポート118の延長部124である固定構造部品への取り付けによって安定化されている。連結は、上記ケーシングと相対的な、及び/又は、上記延長部と相対的な連結フランジ114の掛止と、上記延長部124と上記ケーシング122との間のボルト締め接続126との組み合わせ動作によって実現されている。
【0007】
従来の設計によれば、連結フランジ114の掛止は、半径方向に設置され、上記延長部の外周段部を圧迫し、連結フランジを軸方向に上記ケーシングへ掛止するように設計されている第1のピンを備える掛止手段によって実現されている。同じ設計によれば、掛止手段は、上記ケーシングと上記連結フランジの両方を横切り、半径方向及び円周方向に連結フランジを掛止するように設計されている第2のピンをさらに備える。
【0008】
別の従来の設計によれば、各連結装置は上記ケーシングの掛止凹部を備え、上記凹部は半径方向外向きに開口し、上記連結フランジを収容し、かつ、上記連結フランジを半径方向内向きに掛止するような寸法にされている。この同じ別の既存の設計によれば、連結装置は、軸方向に設置され、連結フランジを半径方向及び円周方向に掛止するように設計されているピンをさらに備え、このピンが上記連結フランジと上記ケーシングの両方を横切り、上記延長部と軸方向に当接する。
【0009】
連結装置の2つの従来の設計のうちの一方及び他方によれば、インジェクタケーシング及びアブレイダブル材料で作られている延長部サポートは、少なくとも1つのボルト締め接合によって一体的に取り付けられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、簡略化された連結、特に、ボルト締め接続を使用しない連結を提供することである。本発明の対象は、安定化部品に取り付けられている支持部品自体に連結されている、タービンの上流案内羽根の連結装置である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の態様によれば、本発明は、
支持部品の支持端を安定化部品の安定化端と組み合わせるインターロック手段と、
上記支持端と上記安定化端とを組み合わされた状態に保つための保持部品と、
を備える連結装置に関する。
【0012】
インターロック手段は、支持端のクランクと、安定化端の適合している形状及び寸法とを備える。
【0013】
連結装置は、支持端と安定化端の相対回転を防止する保持手段をさらに備える。
【0014】
上記保持手段は、支持端の面にくり抜かれた半円状断面を有する少なくとも1個の溝と、安定化端の面にくり抜かれた半円状断面を有する少なくとも1個の溝とを備え、2個の溝は、運転中に、両端が組み合わされているときに一体となってオリフィスを画定するように、互いに対向して配置されている。
【0015】
上記保持手段は、両端が組み合わされているときに上記オリフィスに挿入されるように設計されている少なくとも1個の保持ピンをさらに備える。
【0016】
保持部品は実質的にJ字型断面を有する環状部品である。保持部品は中央フレームワークを備え、中央フレームワークは、中央フレームワークと平行に延在する終端部を介して延在する放射状部を介して一端まで延在し、上記中央フレームワーク、放射状部、及び、終端部は、これらの間に保持凹部を画定し、上記中央フレームワークは、それ自体が実質的に垂直であり、かつ、放射状部及び終端部の上に突き出るカラーを介して他端まで延在する。
【0017】
保持部品は、上記中央フレームワークに対して保持凹部の反対側で、中央フレームワークから実質的に垂直方向へ延在するグリップ用フランジをさらに備える。
【0018】
連結装置は支持端及び保持部品をスナップ嵌合する手段をさらに備える。
【0019】
上記スナップ嵌合手段は、支持端の歯と、保持部品の適合する歯とを備える。支持端の歯は上記支持端のリムにある。保持部品の適合する歯は上記保持部品の終端部にある。
【0020】
連結装置は保持部品が支持端と相対的に回転することを防止する固定化手段をさらに備える。固定化手段は保持部品のドーム型の輪郭を備える。固定化手段は、実質的に同じ径を有する2つの孔である支持端を固定化する孔及び保持部品を固定化する孔と、これらの2つの固定化孔を横切るように設計されている固定化ピンとをさらに備える。保持部品を固定化する孔は保持部品の適合する歯のうちの1つにあり、支持端を固定化する上記孔は支持端の歯のうちの1つにある。
【0021】
連結装置は、実質的に環状かつ同心状である2個のプラットフォームの間に角度的に分布させられている固定エアフォイルを備える上記上流案内羽根を支持端と相対的に掛止する手段をさらに備える。上記掛止手段は、
曲率半径が小さい方のプラットフォームを越えて延在し、エアフォイルと相対的に上流案内羽根を連結するフランジと、
連結フランジの円周方向に分布させられ、上記連結フランジを横切る孔と、
半径方向外向きに開口し、支持端を掛止する凹部と、
上記掛止凹部の壁を横切る孔と、
連結フランジの上記孔及び掛止凹部の壁の上記孔の両方を横切るように設計されている掛止ピンと、
を備える。
【0022】
好ましくは、上記掛止ピンは座付きピンである。上記掛止ピンは、運転中に、支持端と保持部品との間に保持されている。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、支持部品はインジェクタケーシングからなり、安定化部品はアブレイダブル材料で作られているサポートの延長部からなる。
【0024】
第2の態様によれば、本発明は、第1の態様による少なくとも1台の上流案内羽根連結装置を備えるタービンに関する。
【0025】
第3の態様によれば、本発明は、第2の態様によるタービン、及び/又は、第1の態様による少なくとも1台の連結装置を備える航空エンジンに関する。
【0026】
本発明の1つの利点は、上流案内羽根の連結がボルト締め接続を使用しないので、航空エンジンの総重量が削減されることにある。この結果は、航空機の飛行段階中の燃料節約によって達成される航空エンジンの運転コストの削減である。
【0027】
本発明の別の利点は、ボルト締め接続がないので、据え付け時間が短縮されることにある。この結果は、維持コストの削減である。
【0028】
本発明は、示唆として与えられ、決して限定的ではなく、そして、添付図面を用いて図示されている、本発明の特定の実施形態についての以下の詳細な説明を読めばより良く理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
最初に図1を参照すると、同図は、高圧タービン2と、低圧タービン3と、燃焼室4と、高圧圧縮機5と、ファン6とを備えるターボジェット1を概略的に表している。高圧タービン2は上流案内羽根8が設けられている。
【0030】
今度は図2を参照すると、同図は、タービン上流案内羽根8の連結装置20を表し、上流案内羽根8は、外側プラットフォーム(図示せず)と内側プラットフォーム12との間に分布した固定エアフォイル10を備える。連結フランジ14は、この内側プラットフォーム12から延在し、上記内側プラットフォームに関して固定エアフォイル10の反対側にある。
【0031】
上記の従来の連結装置の設計と同様に、上流案内羽根8は支持部品に連結され、この支持部品自体は安定化部品に取り付けられている。図示されている実施例では、支持部品はインジェクタ(図示せず)のケーシング22であり、安定化部品はアブレイダブル材料で作られているサポート18の延長部30である。
【0032】
本発明による連結装置20は、安定化部品30と支持部品22の取り付けに役立ち、かつ、上流案内羽根8の支持部品22への連結に役立つ保持部品60を使用する。
【0033】
上述されている従来の連結装置の設計のうちの1つと同様に、支持部品22に対する上流案内羽根8の掛止は、掛止ピン28を使ってインジェクタケーシング22の端26の掛止凹部16に掛止されている連結フランジ14を用いて実現されている。したがって、掛止凹部16の寸法は連結フランジ14の寸法に適合させられ、連結フランジ14は(図では見えない)連結フランジ孔が穿孔され、掛止凹部16の壁は、それぞれ、壁孔160が穿孔されている(図4を参照)。掛止ピン28は上記連結フランジ孔と上記壁孔を横切る。掛止ピン28は座付きピンであるので、掛止ピンは、図2において最も下流にある壁である掛止凹部16の壁の一方と当接する。
【0034】
連結フランジ14、掛止凹部16、掛止ピン28、及び、それぞれの孔は、本発明による連結装置20を掛止する手段を形成する。
【0035】
掛止手段14、16、28の他に、本発明による連結装置は、インジェクタケーシング22の一端26をアブレイダブル材料で作られたサポート18の延長部24の一端30と組み合わせる手段44と、延長部24に対するケーシング22の相対回転を防止する保持手段46、48、50、52と、ケーシング22と延長部24とを一体化した状態に保つ保持部品60と、保持部品60をケーシング22にスナップ嵌合する手段34、72と、ケーシング22と相対的な保持部品60の回転を防止する固定化手段76、78、80、82とを備える。
【0036】
以降の説明を簡単化するため、ケーシング22の端26は「支持端26」と呼ばれ、延長部24の端30は「安定化端30」と呼ばれる。
【0037】
図3に示されているように、支持端26は、上述された掛止凹部16を画定する2つの壁が半径方向外向きに延在するエンドボディ36を備え、軸方向の周りの回転部品である。エンドボディ36は、実質的に矩形状の軸方向断面を有する。エンドボディ36は、掛止凹部16の反対側に位置している内面38と、外面39と、半径方向に延在する後面40とを有する。
【0038】
凹部16の最も遠い後方壁は、ボディ36の後面40と相対的に後方へ延在するリム32を備える。このリム32は、凹部16の開口の方向とは反対方向へ平行に延在する。後方凹部42はリム32と後面40との間に形成されている。このリム32の自由端には、リム32の全周に亘って互いに続く歯34が切り出されている。これらの歯34は半径方向内側へ向けられている。
【0039】
内面38と後面40との接合部に、エンドボディ36は、後面40と実質的に平行である第1の面442と、上記第1の面442と実質的に垂直である第2の面444とを有するクランク44を有する。溝46は上記第2の面444に配置され、上記溝は軸方向に向けられ、実質的に半円状の輪郭を有する。
【0040】
図4は支持端26と安定化端30との間のインターロックを説明している。したがって、安定化端30の先端は、支持端26のクランク44の形状及び寸法と適合している形状及び寸法を有する。特に、安定化端30は、それぞれが支持端26の上記第1の面442及び第2の面444と接触するように設計されている第1の面及び第2の面を備える。溝48は上記第2の面に配置され、上記溝48は軸方向に向けられ、実質的に半円状の輪郭を有する。
【0041】
運転中に、支持端26及び安定化端30は、ほぞ穴とほぞのタイプのインターロックを用いて互いに組み合わされている。このインターロックは、支持端26のそれぞれの第1の面442及び第2の面444を安定化端30のそれぞれの第1の面及び第2の面と当接することによって実現されている。インターロックは、一体的に保持オリフィス50を形成するために、支持端26の第2の面444の溝46が安定化端30の第2の面の溝48と向かい合いように実現されている。保持ピン52は、上記支持端26と上記安定化端30が互いに相対的に軸方向に回転することを防止するために上記保持オリフィスの中に挿入されている。
【0042】
連結装置20のインターロック手段は、支持端26の上記クランク44と、安定化端30の適合している形状及び寸法とを備える。
【0043】
連結装置20を保持する手段は、支持端26の上記溝46と、安定化端30の上記溝48と、上記保持オリフィス50と、上記保持ピン52とを備える。
【0044】
支持端26と安定化端30との間のインターロックは、図5に示されている保持部品60を用いて保持されている。
【0045】
保持部品60は軸方向の周りの回転環である部品である。保持部品は直線状中央フレームワーク62を備える。中央フレームワークは放射状部64を介して一端まで延在し、放射状部自体は、中央フレームワーク62まで戻り中央フレームワークと平行に延在する終端部66を介して延在する。中央フレームワーク62、放射状部64及び終端部66は、それらの間に、保持凹部68を画定し、上記中央フレームワーク62は直線状カラー70を介して他端まで延在し、カラー自体は実質的に垂直であり、上記放射状部64及び上記終端部66の上に張り出している。軸方向断面では、保持部品60は、垂直方向の棒が中央フレームワーク62と対応し、水平方向の棒がカラー70と対応している、実質的にJ字型断面を有する。
【0046】
中央フレームワーク62は、後述されるように、保持部品60の弾性変形ゾーンを形成し、弾性変形ゾーンは保持部品が作業者によって取り付けられることを可能にさせる。
【0047】
終端部66の自由端上では、この終端部66の全周に亘って次々に続く歯72が切り出されている。歯72の形状及び寸法は、支持端26のリム32の歯34の形状及び寸法と適合している。
【0048】
保持部品60は、上記中央フレームワーク62に対して保持凹部68と反対側で、中央フレームワーク62から延在し、カラー70と相対的に僅かにオフセットさせられている、グリップ用フランジ74を備える。このグリップ用フランジ74は、互いに対して角度的にオフセットさせられ、作業者がより容易にこのグリップ用フランジ74を握り、中央フレームワーク62を変形させることができるようにする2つの連続ゾーンを備える。
【0049】
図6は、保持部品60を用いる2端26、30のインターロックの保持を半径方向断面図で示している。保持部品60は、部分的にしか示されていない支持端26にスナップ嵌合している。
【0050】
スナップ嵌合動作は以下の方法で行われる。作業者は保持部品60をそのグリップ用フランジ74を用いて握る。作業者は、保持部品60の適合する-歯72をリム32の歯34の間に設置することにより保持部品60の終端部66の自由端を端26のボディ36の後方凹部42に挿入する。同時に、支持端26のリム32が保持部品60の保持凹部68に挿入される。この挿入は保持部品60の弾性ゾーンの存在によって容易化されている。作業者は次にグリップ用フランジ74を離す。保持部品60の中央フレームワーク62は次に支持端26のリム32に押圧され、保持部品60のカラー70は支持端26の外面39に押圧される。作業者は次に軸方向回転によって支持端26と相対的に保持部品60を回転させる。リム32の歯34と保持部品60の適合する歯72は、重なり合い、支持端26及び保持部品60が互いに分離することを防止する。このようにして達成されるスナップ嵌合はバヨネットロックタイプである。
【0051】
今説明されたスナップ嵌合の結果として、安定化端30は保持部品60の終端部66によって支持端26の第1の面442へ軸方向に押圧される。
【0052】
連結装置20のスナップ嵌合手段は、支持端26のリム32の歯34と保持部品60の適合する歯72とを備える。
【0053】
連結装置20は、支持端26の望ましくない離脱を生じることになる支持端26と相対的な保持部品60の逆回転を防止するように設計されている固定化手段をさらに備える。
【0054】
これらの固定化手段は、中央フレームワーク62の僅かにドーム型の輪郭76を備え、この僅かにドーム型の輪郭76は保持凹部68の側に位置している(図5を参照)。この僅かにドーム型の輪郭76は保持部品60に軸方向の張力を生じ、この張力が上記保持部品60と支持端26の後面40との間に摩擦を生じさせ、これらの2つの部品の相対回転を防止する(図6を参照)。
【0055】
補助的な固定化手段は図3及び図5に示されている。固定化手段は、リム32の歯34のうちの1つに穿孔され、支持端26を固定化する孔78を備える。固定化手段は、適合する歯72のうちの1つに穿孔され、保持部品60を固定化する孔80をさらに備える。最後に、固定化手段は、実質的に同じ径を有することになるこれらの2個の固定化孔78、80に挿入されるように設計されている固定化ピン82をさらに備える。好ましくは、固定化ピン82は座付きピンである(図3を参照)。スナップ嵌合動作中に、作業者は、これらの2つの固定化孔78、80が穿孔されている2つの歯を必ず互いに一致させて取り付け、固定化ピン82をこのようにして整列させられた2つの固定化孔78、80の中に挿入することにより2つのスナップ嵌合した部品を固定化する。
【0056】
本発明は上述された特定の実施形態だけに制限されていない。本発明は当業者の範囲内で等価的な実施形態にも適用される。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明による連結装置が設けられたタービンが取り付けられているターボジェットを示す軸方向断面概略図である。
【図2】本発明による連結装置を示す軸方向断面図である。
【図3】支持端、インターロック手段及びスナップ嵌合手段を示す斜視図である。
【図4】支持端と安定化端とのインターロックと、保持手段とを示す斜視図である。
【図5】保持部品と、スナップ嵌合手段及び固定化手段とを示す斜視図である。
【図6】支持端と安定化端とのインターロックと、保持部品を用いるこれらの保持とを示す半径方向断面図である。
【図7】従来技術の連結装置を説明するターボジェットの一部分を示す軸方向断面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 ターボジェット
2 高圧タービン
3 低圧タービン
4 燃料室
5 高圧圧縮機
6 ファン
8 上流案内羽根
10 固定エアフォイル
12 内側プラットフォーム
14 連結フランジ
16 掛止凹部
18 サポート
20 連結装置
22 ケーシング(支持部品)
24 延長部(安定化部品)
26 支持端
28 掛止ピン
30 安定化端
32 リム
34、72 歯
36 エンドボディ
38 内面
39 外面
40 後面
42 後方凹部
44 クランク
46、48 溝
50 保持オリフィス
52 保持ピン
60 保持部品
62 中央フレームワーク
64 放射状部
66 終端部
68 保持凹部
70 カラー
74 グリップ用フランジ
76 ドーム型輪郭
78、80 固定化孔
82 固定化ピン
160 壁孔
442 第1の面
444 第2の面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
安定化部品に取り付けられている支持部品自体に連結されているタービンの上流案内羽根の連結装置であって、
支持部品の支持端を安定化部品の安定化端と組み合わせるインターロック手段と、
前記支持端と前記安定化端とを組み合わされた状態に保つための保持部品と、
を備え、
前記保持手段が、運転中に、両端が組み合わされているときに一体となって保持オリフィスを画定するように、互いに対向して配置されている2個の溝であって、支持端の面にくり抜かれた半円状断面を有する少なくとも1個の溝と安定化端の面にくり抜かれた半円状断面を有する少なくとも1個の溝とを備え、支持端と安定化端の相対回転を防止する
連結装置。
【請求項2】
前記保持手段が、両端が組み合わされているときに前記保持オリフィスに挿入されるように設計されている少なくとも1個の保持ピンをさらに備える、請求項1に記載の連結装置。
【請求項3】
前記保持部品が実質的にJ字型断面を有する環状部品である、請求項1又は2に記載の連結装置。
【請求項4】
前記保持部品が、中央フレームワークと平行に延在する終端部を介してそれ自体が延在する放射状部を介して一端まで延在する中央フレームワークを備え、前記中央フレームワーク、放射状部、及び、終端部が、これらの間に保持凹部を画定し、前記中央フレームワークが、それ自体が実質的に垂直であり、かつ、放射状部及び終端部の上に突き出るカラーを介して他端まで延在する、請求項3に記載の連結装置。
【請求項5】
前記保持部品が、前記中央フレームワークに対して保持凹部の反対側で、中央フレームワークから実質的に垂直方向へ延在するグリップ用フランジをさらに備える、請求項4に記載の連結装置。
【請求項6】
支持端及び保持部品をスナップ嵌合する手段をさらに備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の連結装置。
【請求項7】
前記スナップ嵌合手段が、支持端の歯と、これに適合する保持部品の歯とを備える、請求項6に記載の連結装置。
【請求項8】
支持端の前記歯が前記支持端のリムにある、請求項7に記載の連結装置。
【請求項9】
保持部品の前記適合する歯が前記保持部品の終端部にある、請求項7と5に記載の連結装置。
【請求項10】
保持部品が支持端と相対的に回転することを防止する固定化手段をさらに備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の連結装置。
【請求項11】
前記固定化手段が、保持部品のドーム型の輪郭を備える、請求項10に記載の連結装置。
【請求項12】
前記固定化手段が、実質的に同じ径を有する2つの孔である支持端を固定化する孔及び保持部品を固定化する孔と、これらの2つの固定化孔を横切るように設計されている固定化ピンとをさらに備える、請求項11に記載の連結装置。
【請求項13】
保持部品を固定化する前記孔が保持部品の適合する歯のうちの1つにあり、支持端を固定化する前記孔が支持端の歯のうちの1つにある、請求項12に記載の連結装置。
【請求項14】
実質的に環状かつ同心状である2個のプラットフォームの間に角度的に分布させられている固定エアフォイルを備える上流案内羽根を支持端と相対的に掛止する手段をさらに備える、請求項1から13のいずれか一項に記載の連結装置。
【請求項15】
前記掛止手段が、
曲率半径が小さい方のプラットフォームを越えて延在し、エアフォイルと相対的に上流案内羽根を連結するフランジと、
連結フランジの円周方向に分布させられ、前記連結フランジを横切る孔と、
半径方向外向きに開口し、支持端を掛止する凹部と、
前記掛止凹部の壁を横切る孔と、
連結フランジの前記孔及び掛止凹部の壁の前記孔の両方を横切るように設計されている掛止ピンと、
を備える、請求項14に記載の連結装置。
【請求項16】
前記掛止ピンが、座付きピンである、請求項15に記載の連結装置。
【請求項17】
前記掛止ピンが、運転中に、支持端と保持部品との間に保持されている、請求項15又は16に記載の連結装置。
【請求項18】
前記支持部品がインジェクタケーシングからなる、請求項1から17のいずれか一項に記載の連結装置。
【請求項19】
前記安定化部品がアブレイダブル材料で作られているサポートの延長部からなる、請求項1から18のいずれか一項に記載の連結装置。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか一項に記載の少なくとも1台の上流案内羽根連結装置を備える、タービン。
【請求項21】
請求項20に記載のタービン、及び/又は、請求項1から19のいずれか一項に記載の少なくとも1台の連結装置を備える、航空エンジン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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