説明

ターンテーブル型入力装置、ターンテーブル型入力装置の入力操作判定方法及びターンテーブル型入力装置用プログラム

【課題】 スクラッチ操作と、ピッチベンド操作の両方を行うことができるターンテーブル型入力装置を安価に提供する。
【解決手段】
スライドディスク313に収納部361を設け、多軸感度の加速度センサを備えたグリップ型入力装置としてのグリップ型ゲーム用コントローラ363を収納する。グリップ型ゲーム用コントローラ363内に搭載された多軸感度の加速度センサを、回転検出部のセンサ部及び押圧操作検出部のセンサ部として機能させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DJが演出を練習するために使用したり、ゲーム機等に使用されるターンテーブル型入力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2002−18131号公報[特許文献1]には、音楽に合わせて演出操作を楽しむゲーム機に使用されるゲーム機用コントローラが開示されている。このゲーム機用コントローラは、DJ(ディスクジョッキー)が音楽に合わせて効果音を重ねるのに使用する装置を模しており、ターンテーブル型入力部と、キー入力部とを備えている。
【0003】
またパイオニア株式会社が、「DVJ−1000」の商品名で販売するDJ機器について説明するウェブサイト(非特許文献1)には、ターンテーブルを天面と側面との二重構造にすることにより、天面を使うスクラッチ操作と、側面を使うピッチベンド操作の使い分けが可能な入力装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−18131号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】http://pioneer.jp/cdj/products/dvjplayer/dvj1000.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の従来のゲーム機用コントローラに設けられたターンテーブル型入力部は、1枚のスライドディスクを単純にコントローラ本体に嵌め合わせる構造となっており、ターンテーブルが回転したか否か及びターンテーブルの回転速度を検出するように構成されている。そのため特許文献1のゲーム機用コントローラでは、レコード盤をレコード針と接触させつつ手で不規則に回転させて様々なスクラッチ音を発生させるいわゆるスクラッチプレイを模擬的に楽しむことはできる。しかしながら、自動回転しているターンテーブルの回転速度を変更するピッチベンド操作を楽しむことはできない。
【0007】
非特許文献1の入力装置は、ピッチベンド操作を可能にするために、スクラッチ操作を可能とする天板と、ピッチベンド操作を可能とする側面の回転検出部の2重構造となっている。また、天板にはタッチセンサを用いている。そのため、コントローラの製造コストが増加してしまい、家庭用ゲームのコントローラとして用いるには高価になってしまうという問題点があった。
【0008】
本発明の目的は、スクラッチ操作と、ピッチベンド操作の両方を行うことができるターンテーブル型入力装置を安価に提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、簡単な構成で、プレイヤの操作の意図を判定することができるターンテーブル型入力装置、ターンテーブル型入力装置の入力操作判定方法及びターンテーブル型入力装置用プログラムを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、回転体にプレイヤが手を触れているか否かを簡単な構成で検出することができるターンテーブル型入力装置、ターンテーブル型入力装置の入力操作判定方法及びターンテーブル型入力装置用プログラムを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、市販の家庭用ゲームに使用されるグリップ型ゲーム用コントローラを用いて回転体にプレイヤが手を触れているかを検出することができるターンテーブル型入力装置、ターンテーブル型入力装置の入力操作判定方法及びターンテーブル型入力装置用プログラムを提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、回転体が傾いているか否かにより、回転体にプレイヤが手を触れているかを検出することができるターンテーブル型入力装置、ターンテーブル型入力装置の入力操作判定方法及びターンテーブル型入力装置用プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、回転体と、回転検出部と、押圧操作検出部とを備えたターンテーブル型入力装置を改良の対象とする。回転体は、レコードのターンテーブルの形状を模した形状を有しており、回転中心を中心にして回転する。回転検出部は、回転体の回転を検出する。なお回転検出部は、回転体の回転速度や回転量を検出できるように構成してもよい。押圧操作検出部は、回転体にプレイヤが手を触れているか否かを検出する。回転体は、板面に外力が加わると、回転中心を中心にして傾斜するように支持構造によって支持されている。そしてターンテーブル型入力装置は、複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサを備え、加速度センサの検出結果を出力するように構成されている。本発明においては、押圧操作検出部が、加速度センサの出力から回転板に外力が加わって回転板が所定の角度以上傾斜していることを判定すると、回転板にプレイヤが手を触れていると判定する。本発明によれば、押圧操作判定部が、回転板に外力が加わって回転板が所定の角度以上傾斜していることを判定すると、回転板にプレイヤが手を触れていると判定するので、プレイヤは所定のスイッチを押しているといった感覚を待たずに、自然にプレイをすることができる。
【0014】
また特に本発明においては、押圧操作検出部のセンサ部及び回転検出部のセンサ部として、プレイヤにより握って使用されるグリップ型入力装置に備えられた加速度センサを利用することができる。この場合には、グリップ型入力装置は、少なくとも複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサ及び通信機能を備え、加速度センサの検出結果を出力するように構成されて、回転体に設けた収納部に操作可能に収納される。なお、グリップ型入力装置は、プッシュスイッチタイプ等の操作スイッチを備えていてもよいのは勿論である。通信機能は、加速度センサを回転検出部のセンサ部及びとして利用できることを可能にする。加速度センサは、複数軸(通常三軸)方向の加速度を検出できる多軸感度の加速度センサである。この場合には、グリップ型入力装置の加速度センサの複数軸方向の加速度信号の変化から、回転板に外力が加わって回転板が傾斜していることを判定することができる。具体的には、加速度センサとして三軸加速度センサが用いられる場合には、第1の軸を回転体の径方向に向け、第2の軸を径方向と直交する接線方向に向けるように配置する。そして第3の軸を回転中心が延びる方向と平行になるように配置するのが好ましい。このように配置すると第2の軸が延びる方向の加速度信号は、回転体の回転速度を検出するのに利用できる。また第1の軸が延びる方向の加速信号及び/または第3の軸が延びる方向の加速度信号の変化方向から回転板の傾斜を判定することができる。そこで加速度センサが出力する検出結果から回転板に外力が加わって回転板が傾斜していることを判定すると、回転板にプレイヤが手を触れていることを判定する押圧操作判定部を備えるように押圧操作検出部を構成する。なお回転体は、板面に外力が加わると、回転中心を中心にして傾斜するように支持する支持構造によって支持される。このように構成すると、回転体の回転を、回転体に外力が加えられて回転板が傾斜している状態と、回転体に外力が加えられずに回転板が傾斜していない状態とで別の操作と区別することができる。例えば回転板が傾斜している状態での回転体の回転をスクラッチ操作とし、回転板が傾斜していない状態での回転体の回転をピッチベンド操作とすることができる。特にグリップ型入力装置が、この操作スイッチプッシュスイッチタイプ等の操作スイッチを備えている場合には、グリップ型入力装置の操作スイッチを押圧操作検出部として使用していないので、操作スイッチを他の機能に利用することができる。また、グリップ型入力装置として例えば既に市場で存在しているグリップ型ゲーム用コントローラを利用することができるので、ターンテーブル型入力装置を簡単な構成とすることができる。
【0015】
市販のグリップ型入力装置は、ゲーム機本体との間で通信する機能を備えているため、その通信機能をそのまま用いてデータの授受を行うことができる。しかしターンテーブル型入力装置に、グリップ型入力装置と通信する通信機能を設けてもよいのは勿論である。このように構成すると、ターンテーブル型入力装置を介して、確実に操作スイッチの操作結果及び加速度センサの検出結果を出力することができる。特に、通信機能を収納部に設けると、ターンテーブル型入力装置と、グリップ型入力装置との通信を確実にすることができる。
【0016】
なお、回転体の回転と回転板の傾斜の有無との組み合わせを、いかなる操作が行われているとするかは、ターンテーブル型入力装置が使用される対象の内容によって適宜決定することができるのは勿論である。
【0017】
なお押圧操作判定部は、多軸感度の加速度センサから出力される二軸軸方向以上の加速度のうち、回転板に外力が加わって回転板が傾斜しているときに、出力が最も大きく変化する一軸方向の加速度または該一軸方向の加速度と他の軸方向の加速度の合成加速度が、予め定めた閾値を超える場合に、回転板が所定の角度以上傾斜していると判定するように構成することができる。このように構成すると、閾値を超える検出結果が得られなければ、押圧操作されているとは判定されないので、回転体を回転させるためだけにプレイヤが回転体に加えられた力を、誤ってプレイヤの押圧操作と判定するのを防ぐことができる。
【0018】
グリップ型入力装置を用いることなく、回転体に複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサを設ける場合には、ターンテーブルの表面にキートップが突出することがないので、ターンテーブルの外観及び触感を損ねることがない。
【0019】
本発明は、ターンテーブル型入力装置の入力操作判定方法としても把握することができる。ターンテーブル型入力装置が、複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサ及び通信機能を備え、加速度センサの検出結果を出力するように構成され且つプレイヤにより握って使用されるグリップ型入力装置と、グリップ型入力装置と通信する機能を有し、かつ、グリップ型入力装置を収納する収納部を有して、レコードのターンテーブルの形状を模した形状を有して回転中心を中心にして回転させられる回転体とからなり、回転体は板面に外力が加わると、回転中心を中心にして傾斜するように支持構造によって支持されているターンテーブル型入力装置である場合には、多軸感度の加速度センサのにより検出した加速度から、回転体の回転を検出する回転検出ステップと、多軸感度の加速度センサにより検出した加速度から、回転板に外力が加わって回転板が所定の角度以上傾斜していることを判定すると、回転板にプレイヤが手を触れていると判定する押圧操作判定ステップと、回転検出ステップの検出結果と、押圧操作判定ステップの判定結果とに基づいてプレイヤの操作を判定するプレイヤ操作判定ステップとを実行する。
【0020】
ターンテーブル型入力装置が、レコードのターンテーブルの形状を模した形状を有して回転中心を中心にして回転させられる回転体からなり、回転体は、板面に外力が加わると、回転中心を中心にして傾斜するように支持構造によって支持され、かつ、複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサを備えて、加速度センサの検出結果を出力するように構成されたターンテーブル型入力装置である場合には、多軸感度の加速度センサにより検出した加速度から、回転体の回転を検出する回転検出ステップと、多軸感度の加速度センサにより検出した加速度から、回転板に外力が加わって回転板が所定の角度以上傾斜していることを判定すると、回転板にプレイヤが手を触れていると判定する押圧操作判定ステップと、回転検出ステップの検出結果と、押圧操作判定ステップの判定結果とに基づいてプレイヤの操作を判定するプレイヤ操作判定ステップとを実行する。
【0021】
本発明は、ターンテーブル型入力装置の操作を判定するために必要な機能を、ターンテーブル型入力装置内に設けられたコンピュータを用いて実現するプログラムとしても把握することができる。ターンテーブル型入力装置が、複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサ及び通信機能を備え、加速度センサの検出結果を出力するように構成され且つプレイヤにより握って使用されるグリップ型入力装置と、グリップ型入力装置と通信する機能を有し、かつ、グリップ型入力装置を収納する収納部を有して、レコードのターンテーブルの形状を模した形状を有して回転中心を中心にして回転させられる回転体とからなり、回転体は板面に外力が加わると、回転中心を中心にして傾斜するように支持構造によって支持されているターンテーブル型入力装置である場合には、ターンテーブル型入力装置の操作を判定するために、ターンテーブル型入力装置内に設けられたコンピュータ内に、グリップ型入力装置から送信された加速度センサの検出結果に基づいて回転体の回転を検出する回転検出機能と、グリップ型入力装置から送信された加速度センサの検出結果に基づいて回転板に外力が加わって回転板が所定の角度以上傾斜していることを判定すると、回転板にプレイヤが手を触れていると判定する押圧操作判定機能と、回転検出機能の検出結果と、押圧操作判定機能の判定結果とに基づいてプレイヤの操作を判定するプレイヤ操作判定機能とを実現させるターンテーブル型入力装置用プログラムとして把握することができる。
【0022】
また本発明は、ターンテーブル型入力装置が、レコードのターンテーブルの形状を模した形状を有して回転中心を中心にして回転させられる回転体からなり、回転体は、板面に外力が加わると、回転中心を中心にして傾斜するように支持構造によって支持され、かつ、複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサを備えて、加速度センサの検出結果を出力するように構成されたターンテーブル型入力装置である場合には、加速度センサの検出結果に基づいて、回転板が回転していることを検出する回転検出機能と、加速度センサの検出結果に基づいて、回転板に外力が加わって回転板が所定の角度以上傾斜していることを判定すると、回転板にプレイヤが手を触れていると判定する押圧操作判定機能と、回転検出機能の検出結果と、押圧操作判定機能の判定結果とに基づいてプレイヤの操作を判定するプレイヤ操作判定機能とをコンピュータ内に実現させるターンテーブル型入力装置用プログラムとして把握することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明のターンテーブル型入力装置と一部構造が共通する、本発明者が発明した他のターンテーブル型入力装置が搭載されたゲーム機用コントローラの平面図である。
【図2】図1のII−II線断面の一部を詳細に示す図である。
【図3】第1の実施の形態に使用される接点構造体の斜視図である。
【図4】第1の実施の形態に使用される回転検出部を示す図である。
【図5】本発明のターンテーブル型入力装置の第1の実施の形態の平面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面の一部を詳細に示す図である。
【図7】本発明のターンテーブル型入力装置の第2の実施の形態の断面の一部を詳細に示す図である。
【図8】ターンテーブル型入力装置及びゲーム機の内部に配置された信号処理装置の構成の一部を示すブロック図である。
【図9】図8の信号処理装置の主要部分をコンピュータを利用して実現する場合に使用するソフトウエアのアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施の形態の理解を容易にするために、本発明のターンテーブル型入力装置と一部構造が共通する本発明者が発明した他のターンテーブル型入力装置の構成について、予め図面を参照して説明する。図1には、ターンテーブル型入力装置が搭載されたゲーム機用コントローラ1が示されている。ゲーム機用コントローラ1は、7つの鍵盤キー3及び2つの選択スイッチ5からなるキー入力部7と、レコードのターンテーブルの形状を模したターンテーブル型入力装置9とを備えている。またゲーム機用コントローラ1は、ゲームを行うプレイヤがキー入力部7及びターンテーブル型入力装置9に対して行う各種入力に応じて入力信号をゲーム機(図示せず)に出力する。ゲーム機への出力は、コード等を介して有線で行ってもよく、また無線で行ってもよい。本実施の形態においては、無線で入力信号をゲーム機へ出力している。キー入力部7を構成する鍵盤キー3及び選択スイッチ5は、ゲーム機用コントローラ1の上面に設けられた押ボタンと、押ボタンの下部に配置されたスイッチ構造体とから構成されている。鍵盤キー3は、ゲームの進行に応じてプレイヤにより押圧操作されるキートップであり、選択スイッチ5は、ゲームの開始時またはゲームの選択時等にプレイヤにより押圧操作されるキートップを備えている。
【0025】
ターンテーブル型入力装置9は、回転中心Cに設けられた回転軸11を中心にして回転する回転体としてのスライドディスク13を備えている。スライドディスク13の全体形状は、レコードのターンテーブルの形状を模した形状になっている。そしてスライドディスク13は、回転中心Cを中心として時計回り方向または反時計回り方向に回転するように操作される。
【0026】
本実施の形態のスライドディスク13には、円弧状の貫通孔15が4つ形成されている。4つの貫通孔15は、回転中心Cを中心にした仮想円に沿って連続して環状に並んで形成されている。
【0027】
本実施の形態のスライドディスク13にはさらに、押圧操作検出部として機能するプッシュスイッチ17が4つ設けられている。プッシュスイッチ17は、プレイヤにより押圧操作可能に回転体に配置されたキートップ19と、キートップ19により押圧操作される3つのスイッチ構造部21とをそれぞれ備えている。キートップ19は、貫通孔15に嵌合されてスライドディスク13の天面に押圧操作可能に露出している。本実施の形態においては、貫通孔15が回転中心Cを中心にした仮想円に沿って環状に並んで設けられているので、貫通孔15から露出する4つのキートップ19は、環状の1つのキートップ列を構成する。キートップ19をこのように配置すると、ゲームの進行に伴って回転体が回転した場合でも、回転中心から一定の位置に必ずキートップが存在している状態になるため、プレイヤはキートップの位置を目で確認しなくとも容易に押圧操作をすることができ、操作性を向上させることができる。また図1においては、キートップ19の下方に配置された3つのスイッチ構造部21は破線で示してある。なお、図1においては、キートップ19どうしの間隔を強調して示すために、キートップ19どうしの間隔(貫通孔15同士の間隔)を実際の寸法比率よりも大きく示してある。
【0028】
図2は、図1に示すゲーム機用コントローラ1のターンテーブル型入力装置9のII−II線断面の一部を詳細に示す図である。本実施の形態のターンテーブル型入力装置9は、ゲーム機用コントローラ1に含まれて上部に円形凹部22が形成されたベース23を備えている。スライドディスク13は、ベース23に形成された円形凹部22に緩く嵌め合わされている。スライドディスク13の中央部には、回転軸11が嵌合される貫通孔24が形成されている。またスライドディスク13の裏面の中央部には、内部に貫通孔24が延びる筒状のボス部13aが一体に形成されている。ボス部13aは回転軸11に固定されており、その結果、回転軸11とスライドディスク13とは一緒に回転する。ボス部13aの外側には、外周面に導電性を有する材料で形成された円弧状の2つの接点部が相互に電気的に絶縁された状態で配置された接点構造体25が嵌合されて固定されている。接点構造体25は、後述するフランジ部25bを備えており、2つの接点部はフランジ部25bに沿って延びている。接点構造体25の2つの接点部は、後述する2つのブラシ部材とそれぞれ接触して両者間に導電路を形成する。
【0029】
スライドディスク13の下面には、絶縁樹脂製の皿状のプレート27が設けられている。プレート27は、中心部分に孔部27aが設けられており、この孔部27aにボス部13aに嵌合された接点構造体25が挿入されている。またプレート27の外周端部には、プレート27をスライドディスク13にネジ止めするために用いられるフランジ部28が形成されている。プレート27は、フランジ部28が複数のネジ29によりスライドディスク13に固定されているので、スライドディスク13と一緒に回転する。プレート27の上面には、回路基板31が設けられている。回路基板31には、各プッシュスイッチ17のスイッチ構造部21の2つの端子が接続される2つの電極を含む回路パターンが形成されている。この回路パターンは、スイッチ構造部21の2つの端子をそれぞれ前述の2つの接点部に接続するものであり、キートップ19が押されてオン状態が形成されたときに2つの接点部が電気的につながるように構成されている。本実施の形態のプッシュスイッチ17は、1つのキートップ19に対して3つのスイッチ構造部21を備えた構造となっている。具体的には、円弧状のキートップ19の円周方向の両端部及び中心部に対応する位置にそれぞれスイッチ構造部21が配置されている。このように、1つのキートップに対して複数のスイッチ構造部を備えた構造とすると、キートップの大きさが大きくなり、キートップの端の位置をプレイヤが押圧操作をした場合でも、いずれかのスイッチ構造部がキートップによって操作されるので、操作を確実に行うことができる。なお、1つのスイッチ構造部21でプッシュスイッチ17のスイッチ操作を確実に行える場合には、1つのキートップ19に対して1つのスイッチ構造部21を備えた構造としてもよいのは勿論である。
【0030】
回路基板31上の回路パターンは、接点構造体25のフランジ部25bまで延びる2つの接点部25d及び25eにそれぞれ接続されている。
【0031】
図3は、接点構造体25の斜視図である。接点構造体25は、円柱状の本体部25aと、本体部25aの一方の端部に設けられたフランジ部25bとから構成されており、中心部には、スライドディスク13のボス13aが挿入される貫通孔25cが設けられている。本体部25aの外周面には、2つの接点部25d及び25eが2つの絶縁部25f(図3には一つの絶縁部25fだけが図示されている)を介して設けられている。図2に示すように、接点構造体25のフランジ部25bと、スライドディスク13の裏面との間には、ゴム製のリング部材35が設けられている。
【0032】
プレート27の下面には、スライドディスク13の回転中心Cを中心として、半径の異なる3つの環状リブ37が一体に設けられている。またベース23には、環状リブ37に対応する位置に、3つの環状リブ39が一体に設けられている。また、ベース23には、3つの環状リブ39よりも外側に、3つの環状リブ39よりも高さの高い環状のストッパ壁部41が設けられている。環状リブ39と環状リブ37との間には、スライドディスク13の回転を円滑にさせる手段としての円形リング状の樹脂板43が2枚設けられている。ストッパ壁部41は、2枚の樹脂板43がスライドディスクの回転に伴って位置がずれることを防止する。
【0033】
図2に戻って、プレート27と、ベース23との間には、スライドディスク13の回転方向や回転速度などの回転に関する情報を検出するための回転検出部として機能する回転検出部品45が設けられている。本実施の形態で用いる回転検出部品45は、2つの光エンコーダ45A及び45Bによって構成されている。図4に示すように、光エンコーダ45A及び45Bは、それぞれプレート27の下面側にプレート27と一体に形成された円筒状のスリット部47と、スリット部47を挟むように設けられた発光部49A及び受光部49Bとから構成されている。回転検出部品45は、樹脂板43と接触しないように、樹脂板43が存在しない位置に設けられる。本実施の形態においては、円形リング状の樹脂板の内側に設けられている。スリット部47の下端には、多数のスリット47aが周方向に一定の角ピッチで形成されている。発光部49A及び受光部49Bは、スリット部47を間に介して発光部49Aから受光部49Bへ向かって所定の光を照射し、受光部49Bにおける受光強度の大小に応じて所定のオン・オフ信号を出力する。このように構成すると、スライドディスク13を回転させるとスリット部47が回転し、受光部49Bからの出力信号が回転速度に応じた周期でオン・オフを繰り返す。この繰り返しの周期を検出することによりスライドディスク13の回転速度を割り出すことができる。なお、スライドディスク13のを回転方向を検出したい場合には、図4に示すように2つの光エンコーダ45A及び45Bをスリットのピッチの1/4だけ周方向にずれるように配置する。このように構成すると、2つの光エンコーダ45A及び45Bからの出力信号の位相差、具体的にはオン・オフが切り替わる時期のずれに基づいてスライドディスク13の回転方向を判別することが可能となる。
【0034】
回路基板51上に設けられた信号処理回路の回路パターンには、一対のブラシ部53が固定されている。一対のブラシ部53は、接点構造体25に設けた2つの接点部25d及び25eにそれぞれ接触するように構成されている。その結果、回路基板31の回路パターンと回路基板51の回路パターンとが電気的に接続される。回路基板51上の信号処理回路は、キートップ19の押圧操作に応じた電気信号及び光エンコーダ45A及び45Bが出力する回転速度及び回転方向についての情報を、電気信号に変換してゲーム機に出力する。本実施の形態においては、電気信号を無線でゲーム機に出力している。無線でゲーム機に電気信号を出力する具体的な構成については、従来の無線型のゲーム機用コントローラに採用されている構成を適宜採用することができるものであり、本明細書においては詳細な説明を省略する。
【0035】
次に、このように構成されたターンテーブル型入力装置9の操作について説明する。プレイヤはゲーム機のモニタに表示された指示に従って、スライドディスク13を回転操作する。例えば、ゲームにおいてスクラッチプレイを指示された場合には、プレイヤはキートップ19を押圧しながらスライドディスク13を回転操作する。またゲーム機のモニタにピッチベンドプレイをすることが指示されている場合には、プレイヤはスライドディスク13のキートップ19が配置されていない部分で、スライドディスクを回転操作する。ゲーム機は、スライドディスク13が回転操作された際に、キートップ19が押圧操作されてプッシュスイッチ17が押圧されているか否かにより、プレイヤによる回転操作がスクラッチプレイかピッチベンドプレイかを決定して、再生する音楽に重ねる効果音を変更する。なお、スライドディスク(回転体)の回転とプッシュスイッチの押圧の有無の組み合わせとを、ゲームにおいて、いかなる操作が行われているとするかは、ゲームの内容によって適宜決定することができるのは勿論である。
【0036】
図5は、本発明のターンテーブル型入力装置の第1の実施の形態の構成を示す図であり、図6は、図5に示すターンテーブル型入力装置のVI−VI線断面の一部を詳細に示す図である。なお、図5及び図6においては、図1乃至図4に示した、本発明者が発明した他の発明のテーブル型入力装置の構成と同様の部分に、図1乃至図4に付した符号の数に300の数を加えた数の符号を付して詳細な説明を省略する。本実施例においては、スライドディスク313に収納部361を設け、この収納部361に、グリップ型入力装置としてのグリップ型ゲーム用コントローラ363が収納されている。グリップ型ゲーム用コントローラ363は、操作スイッチ315と、図示しない多軸感度の加速度センサ及び通信機能を備えているものであり、既に市場で販売されているものを利用することができる。なお加速度センサ及び通信機能実現手段は、グリップ型ゲーム用コントローラ363の内部に搭載されているものであるから、図示を省略する。グリップ型ゲーム用コントローラ363は、プレイヤが操作スイッチ315を操作可能な姿勢でのみ収納部361に収納される。またグリップ型ゲーム用コントローラ363内に搭載された多軸感度の加速度センサは、押圧操作検出部のセンサ部及び回転検出部のセンサ部として機能する。グリップ型ゲーム用コントローラ363は、加速度センサの検出結果を図示しない通信機能を介して出力する。スライドディスク313の収納部361には、グリップ型ゲーム用コントローラと通信する図示しない通信機能が設けられており、加速度センサの検出結果が入力される。本実施の形態のターンテーブル型入力装置と、グリップ型ゲーム用コントローラ363との通信は、例えば無線通信や赤外線通信とすることができる。三軸加速度センサは、第1の軸がスライドディスクの径方向に向き、第2の軸が径方向と直交する接線方向に向き、第3の軸が回転中心の延びる方向と平行になるように配置する。また、加速度センサの出力からスライドディスクに外力が加わってスライドディスクが傾斜していることを判定すると、スライドディスクにプレイヤが手を触れていると判定する押圧操作判定部を押圧操作検出部に設ける。具体的には、押圧操作判定部は、第1の軸が延びる方向の加速信号乃至第3の軸が延びる方向の加速度信号のうち、回転板に外力加わって回転板が傾斜しているときに、出力が最も大きく変化する一軸方向の加速度または該一軸方向の加速度と他の軸方向の加速度の合成加速度が、予め定めた値を超えた場合に、回転板が所定の角度以上傾斜していると判断する。そしてスライドディスク313の中心にゴム等の材料で形成されて、スライドディスク313が回転中心を中心にして傾斜するように支持する支持構造367を軸部311の周囲に設ける。本実施の形態のターンテーブル型入力装置では、例えば、スライドディスク313の回転操作により、加速度センサからの出力が検出されたときに、スライドディスク313が所定の角度以上傾斜している場合には、加速度センサからの出力によって、押圧操作判定部は、スライドディスク313にプレイヤがスクラッチ操作のために手を触れていると判定して、スクラッチプレイの効果音を再生する音楽に重ね合わせる。また、加速度センサからの出力が検出されたときに、スライドディスク313が所定の角度以上傾斜していない場合には、加速度センサからの出力によって押圧操作判定部は、スライドディスク313にプレイヤがスクラッチ操作のために手を触れていないと判定して、ピッチベンドプレイの効果音を再生する音楽に重ね合わせる。このように構成すると、グリップ型ゲーム用コントローラ363の操作スイッチ315を押圧操作検出部として使用していないので、操作スイッチ315を他の機能に利用することができる。本実施例においては、収納部に通信機能を設けて、グリップ型ゲーム用コントローラと通信を行っているが、ターンテーブル型入力装置の他の部分に通信機能を設けてもよい。または、ターンテーブル型入力装置に通信機能を設けなくともよい。
【0037】
図7は、本発明の第2の実施の形態のターンテーブル型入力装置について、図2と同様の断面の一部を示す図である。なお、図7においては、本願発明者が発明した他の発明のターンテーブル型入力装置を構成する部分と同様の部分に、図1乃至図4に付した符号の数に400の数を加えた数の符号を付して詳細な説明を省略する。本実施の形態においては、スライドディスク413にネジ止めされたプレート427上の回路基板431に、複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサとしての三軸加速度センサ471が実装されている。なお、三軸加速度センサは、第1の軸がスライドディスクの径方向に向き、第2の軸が径方向と直交する接線方向に向き、第3の軸が回転中心の延びる方向と平行になるように配置する。また、加速度センサの出力からスライドディスクに外力が加わってスライドディスクが傾斜していることを判定すると、スライドディスクにプレイヤが手を触れていると判定する押圧操作判定部を押圧操作検出部に設ける。具体的には、押圧操作判定部は、第1の軸が延びる方向の加速信号乃至第3の軸が延びる方向の加速度信号のうち、回転板に外力が加わって回転板が傾斜しているときに、出力が最も大きく変化する一軸方向の加速度または該一軸方向の加速度と他の軸方向の加速度の合成加速度が、予め定めた値を超えた場合に、回転板が所定の角度以上傾斜していると判断する。そしてスライドディスク413の中心にゴム等の材料で形成されて、スライドディスク413が回転中心を中心にして傾斜するように支持する支持構造467を軸部411の周囲に設ける。本実施の形態のターンテーブル型入力装置によれば、ターンテーブルの表面にキートップが突出することがないので、ターンテーブルの外観及び触感を損ねることがない。
【0038】
図8は、本発明のターンテーブル型入力装置とゲーム機の内部に配置された信号処理装置の構成の一部を示すブロック図である。この信号処理装置は、回転検出部501と、押圧操作判定部503を備えた押圧操作検出部505とを少なくともターンテーブル型入力装置9に備えており、プレイヤ操作判定部507と、効果音信号生成部509とが少なくともゲーム機511に備えられている。回転検出部501は、加速度センサの出力に基づいて、回転体の回転を検出して検出した結果をゲーム機511のプレイヤ操作判定部507に出力する。押圧操作検出部505の押圧操作判定部503は、加速度センサの出力に基づいて、スライドディスクに外力が加えられたか否かを判定して、スライドディスクにプレイヤが手を触れているか否かを判定する。そして押圧操作判定部503は、判定結果をプレイヤ操作判定部507に出力する。プレイヤ操作判定部507は、回転検出部501の検出結果と、押圧操作検出部505の押圧操作判定部503の判定結果とに基づいて、プレイヤの操作を判定して、判定結果を効果音信号生成部509に出力する。効果音信号生成部509は、プレイヤ操作判定部507の判定結果に応じて、再生中の音楽に重ねる効果音を決定して、効果音信号を生成する。効果音信号生成部509で生成された効果音信号は、ゲーム機511に接続されたモニタ等に出力されて、モニタ等に設けられているスピーカから効果音を出す。なお、プレイヤ操作判定部507及び効果音信号生成部509を、ターンテーブル型入力装置309内に設けるように構成してもよいのは勿論である。
【0039】
図9は、図8の信号処理装置の主要部分をコンピュータを利用して実現する場合に使用するソフトウエアのアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。まずステップST1で、加速度センサの出力に基づいて回転体が回転しているか否かを回転検出部501が検出する。ステップST2では、加速度センサの出力に基づいて、回転板が所定の角度以上傾斜していること判定するか否かにより、押圧操作検出部505の押圧操作判定部503はスライドディスクに外力が加えられたか否かを判定する。ステップST2で、外力が加えられたと判定した場合(YES)には、ステップST3で押圧操作判定部503はさらに、スライドディスクにプレイヤが手を触れていると判定し、この判定結果に基づいてプレイヤ操作判定部がプレイヤの操作をスクラッチプレイの操作であると判定して、ステップST4で効果音信号生成部509が、スクラッチプレイの効果音信号を生成して、ゲーム機511が接続されたモニタのスピーカからスクラッチプレイの効果音を発生する。
【0040】
ステップST2で外力が加えられなかったと判定した場合(NO)には、ステップST5で押圧操作判定部503は、スライドディスクにプレイヤが手を触れていないと判定し、この判定結果に基づいてプレイヤ操作判定部507がプレイヤの操作をピッチベンドプレイの操作であると判定して、ステップST6で効果音信号生成部509が、ピッチベンドプレイの効果音信号を生成して、ゲーム機511が接続されたモニタのスピーカからピッチベンドプレイの効果音を出す。ステップST7で終了か否かを判定し、終了しない場合には、ステップST1に戻って再度回転体の回転を検出する。なお、プレイヤ操作判定部507は、キートップが押圧操作されているときをピッチベンドプレイと判定し、キートップが押圧操作されていないときをスクラッチプレイと判断するように構成してもよいのは勿論である。
【0041】
本明細書においては、グリップ型入力装置としてグリップ型ゲーム用コントローラを用いた例について説明をしたが、グリップ型入力装置は、グリップ型ゲーム用コントローラに限定されるものではない。
【0042】
また本明細書においては、ターンテーブル型入力装置をゲーム機用コントローラの一部として使用する例について説明をしたが、ターンテーブル型入力装置は、ゲーム機用コントローラとしての使用に限定されるものではなく、例えば、DJが演出を練習するために使用するDJ機器等の他の用途に適用してもよいのは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明によれば、回転体にプレイヤが手を触れているか否かを検出する接触検出部を、回転体に押圧操作可能にキートップが配置された1以上のプッシュスイッチから構成したので、スクラッチ操作と、ピッチベンド操作の両方を行うことができるターンテーブル型入力装置を簡単な構成とすることができる。
【符号の説明】
【0044】
309 ターンテーブル型入力装置
313 スライドディスク(回転板)
315 操作スイッチ
323 ベース
361 収納部
363 グリップ型ゲーム用コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レコードのターンテーブルの形状を模した形状を有して回転中心を中心にして回転させられる回転体と、
前記回転体の回転を検出する回転検出部と、
前記回転体にプレイヤが手を触れているか否かを検出する押圧操作検出部とを備えたターンテーブル型入力装置であって、
前記回転体は、板面に外力が加わると、前記回転中心を中心にして傾斜するように支持構造によって支持されており、
複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサ及び通信機能を備え、前記加速度センサの検出結果を出力するように構成され且つプレイヤにより握って使用されるグリップ型入力装置が、前記回転体に設けた収納部に操作可能に収納され、前記加速度センサを前記押圧操作検出部のセンサ部及び前記回転検出部のセンサ部として利用し、
前記押圧操作検出部が、前記加速度センサが出力する検出結果から前記回転板に外力が加わって前記回転板が所定の角度以上傾斜していることを判定すると、前記回転板にプレイヤが手を触れていると判定する押圧操作判定部を備えていることを特徴とするターンテーブル型入力装置。
【請求項2】
前記ターンテーブル型入力装置は、前記グリップ型入力装置と通信する通信機能を備えていることを特徴とする請求項1に記載のターンテーブル型入力装置。
【請求項3】
前記通信機能は、前記収納部に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のターンテーブル型入力装置。
【請求項4】
レコードのターンテーブルの形状を模した形状を有して回転中心を中心にして回転させられる回転体と、
前記回転体の回転を検出する回転検出部と、
前記回転体にプレイヤが手を触れているか否かを検出する押圧操作検出部とを備えたターンテーブル型入力装置であって、
前記回転体は、板面に外力が加わると、前記回転中心を中心にして傾斜するように支持構造によって支持され、かつ、複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサを備えて、前記加速度センサの検出結果を出力するように構成されており、
前記押圧操作検出部が、前記加速度センサの出力から前記回転板に外力が加わって前記回転板が所定の角度以上傾斜していることを判定すると、前記回転板にプレイヤが手を触れていると判定する押圧操作判定部を備えていることを特徴とするターンテーブル型入力装置。
【請求項5】
前記押圧操作検出部は、前記多軸感度の加速度センサから出力される二軸軸方向以上の加速度のうち、前記回転板に外力が加わって前記回転板が傾斜しているときに、出力が最も大きく変化する一軸方向の加速度または該一軸方向の加速度と他の軸方向の加速度の合成加速度が、予め定めた閾値を超える場合に、前記回転板が前記所定の角度以上傾斜していると判定することを特徴とする請求項1または4に記載のターンテーブル型入力装置。
【請求項6】
複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサ及び通信機能を備え、前記加速度センサの検出結果を出力するように構成され且つプレイヤにより握って使用されるグリップ型入力装置と、
前記グリップ型入力装置と通信する機能を有し、かつ、前記グリップ型入力装置を収納する収納部を有して、レコードのターンテーブルの形状を模した形状を有して回転中心を中心にして回転させられる回転体とからなり、前記回転体は板面に外力が加わると、前記回転中心を中心にして傾斜するように支持構造によって支持されているターンテーブル型入力装置の入力操作判定方法であって、
前記多軸感度の加速度センサにより検出した加速度から、前記回転体の回転を検出する回転検出ステップと、
前記多軸感度の加速度センサにより検出した加速度から、前記回転板に外力が加わって前記回転板が所定の角度以上傾斜していることを判定すると、前記回転板にプレイヤが手を触れていると判定する押圧操作判定ステップと、
前記回転検出ステップの検出結果と、前記押圧操作判定ステップの判定結果とに基づいてプレイヤの操作を判定するプレイヤ操作判定ステップとからなるターンテーブル型入力装置の入力操作判定方法。
【請求項7】
レコードのターンテーブルの形状を模した形状を有して回転中心を中心にして回転させられる回転体からなり、前記回転体は、板面に外力が加わると、前記回転中心を中心にして傾斜するように支持構造によって支持され、かつ、複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサを備えて、前記加速度センサの検出結果を出力するように構成されたターンテーブル型入力装置の入力操作判定方法であって、
前記多軸感度の加速度センサにより検出した加速度から、前記回転体の回転を検出する回転検出ステップと、
前記多軸感度の加速度センサにより検出した加速度から、前記回転板に外力が加わって前記回転板が所定の角度以上傾斜していることを判定すると、前記回転板にプレイヤが手を触れていると判定する押圧操作判定ステップと、
前記回転検出ステップの検出結果と、前記押圧操作判定ステップの判定結果とに基づいてプレイヤの操作を判定するプレイヤ操作判定ステップとからなるターンテーブル型入力装置の入力操作判定方法。
【請求項8】
前記操作判定ステップは、プレイヤの操作をピットベンド操作またはスクラッチ操作のいずれかであると判定することを特徴とする請求項6または7に記載の入力操作判定方法。
【請求項9】
複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサ及び通信機能を備え、前記加速度センサの検出結果を出力するように構成され且つプレイヤにより握って使用されるグリップ型入力装置と、
前記グリップ型入力装置と通信する機能を有し、かつ、前記グリップ型入力装置を収納する収納部を有して、レコードのターンテーブルの形状を模した形状を有して回転中心を中心にして回転させられる回転体とからなり、前記回転体は板面に外力が加わると、前記回転中心を中心にして傾斜するように支持構造によって支持されているターンテーブル型入力装置の操作を判定するために必要な機能を、前記ターンテーブル型入力装置内に設けられたコンピュータを用いて実現するプログラムであって、
前記グリップ型入力装置から送信された前記加速度センサの検出結果に基づいて回転体の回転を検出する回転検出機能と、
前記グリップ型入力装置から送信された前記加速度センサの検出結果に基づいて回転板に外力が加わって回転板が所定の角度以上傾斜していることを判定すると、回転板にプレイヤが手を触れていると判定する押圧操作判定機能とを実現させることを特徴とするターンテーブル型入力装置用プログラム。
【請求項10】
レコードのターンテーブルの形状を模した形状を有して回転中心を中心にして回転させられる回転体からなり、前記回転体は、板面に外力が加わると、前記回転中心を中心にして傾斜するように支持構造によって支持され、かつ、複数軸方向の加速度を検出することができる多軸感度の加速度センサを備えて、前記加速度センサの検出結果を出力するように構成されたターンテーブル型入力装置の操作を判定するために必要な機能を前記ターンテーブル型入力装置内に設けられたコンピュータを用いて実現するプログラムであって、
前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記回転板が回転していることを検出する回転検出機能と、
前記加速度センサの検出結果に基づいて、前記回転板に外力が加わって前記回転板が所定の角度以上傾斜していることを判定すると、前記回転板にプレイヤが手を触れていると判定する押圧操作判定機能とを実現させることを特徴とするターンテーブル型入力装置用プログラム。
【請求項11】
前記回転検出機能で検出した結果と、前記押圧操作検出機能で検出した結果とに基づいてプレイヤの操作を判定するプレイヤ操作判定機能を更に実現させることを特徴とする請求項9または10に記載のターンテーブル型入力装置用プログラム。
【請求項12】
前記プレイヤ操作判定機能は、プレイヤの操作を、前記加速度センサの検出結果及び前記プッシュスイッチの操作結果に基づいて、ピッチベンド操作またはスクラッチ操作のいずれかであると判定する機能であることを特徴とする請求項11に記載のターンテーブル型入力装置用プログラム。
【請求項13】
前記プレイヤ操作判定機能の判定結果に基づいて再生する効果音の効果音信号を生成すする効果音信号生成機能を更に実現させることを特徴とする請求項11または12に記載のターンテーブル型入力装置用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−234033(P2010−234033A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−88512(P2009−88512)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】