説明

ダイレクトコンバータ回路を作動するための方法、およびその方法を実行するための装置

結合されたフェーズモジュール(1)のスイッチングセル(2)のパワー半導体スイッチは、制御信号(S1)によって制御される、制御信号(S1)は、フェーズモジュール(1)に関する電圧(UUR,UUS,UUT;UVR,UVS,UVT;UWR,UWS,UWT)に関連するリファレンス信号(Vref,UR,Vref,US,Vref,UT,Vref,VR,Vref,VS,Vref,VT,Vref,WR,Vref,WS,Vref,WT)とインダクタ(LUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWT)に関する電圧信号(VLUR,VLUS,VLUT,VLVR,VLVS,VLVT,VLWR,VLWS,VLWT)との間の差から、それぞれのフェーズモジュール(1)に対して形成される。インダクタ(LUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWT)に関する電圧信号(VLUR,VLUS,VLUT,VLVR,VLVS,VLVT,VLWR,VLWS,VLWT)は、フェーズモジュール(1)を通る電流(iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWT)に関連するリファレンス信号(iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WT)から形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術領域】
【0001】
本発明は、パワーエレクトロニクスの領域に関する。それは、独立請求項の前文に係る、ダイレクトコンバータ回路を作動するための方法およびその方法を実行するための装置に基づく。
【先行技術】
【0002】
これまでにおいて、ダイレクトコンバータ回路は、特にマトリックスコンバータにおいて、学術的に重要な傾向があった。しかしながら、今日、第1の振幅および第1の周波数の入力電圧または入力電流は、高価な中間のダイレクト電圧回路または中間のダイレクト電流回路を持たないダイレクトコンバータ回路によって、第2の振幅および第2の周波数の出力電圧または出力電流へ直接的に変換されることができるため、ダイレクトコンバータ回路は、特に産業的用途に対して、重要度が増加している。この種のダイレクトコンバータは、例えば、米国特許6900998B2に記されている。ここで、ダイレクトコンバータ回路は、n=3の入力フェーズ接続およびp=3の出力フェーズ接続を持つ。すなわち、米国特許6900998B2からのダイレクトコンバータ回路は、入力端および出力端で3フェーズの設計である。米国特許6900998B2からのダイレクトコンバータ回路は、さらに、それぞれに関して複数の極の間でポジティブおよびネガティブ電圧をスイッチするための2極スイッチングを持つ9つのフェーズモジュールを具備し、各出力フェーズ接続(コネクション)は、スイッチングセルによって直接に、それぞれに関して各入力フェーズ接続に対して直列に接続される。この種のスイッチングセルは、制御型単向電流伝達方向による制御可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積器とを持つ。
【0003】
米国特許6900998B2に係るダイレクトコンバータ回路の問題は、それぞれのブランチの、すなわちそれぞれのフェーズモジュールの、電圧は、連続的な電流フローがスイッチングセルによって達成できるように調整できず、結果としてそれぞれのブランチによるアクティブ電流セッティングが可能でない。結果として、個々のブランチの間の電気エネルギーの非常に制限された交換のみ、または、非交換が、米国特許6900998B2からのダイレクトコンバータ回路により可能である。しかしながら、もしダイレクトコンバータ回路が大量の電気エネルギーを送信することを可能にするつもりの場合、米国特許6900998B2のスイッチングセルのキャパシタンスは、相応して大きな規模でなければならず、結果として、この種類のダイレクトコンバータ回路によって必要とされる膨大なスペースと、かなりのコストを生じる。したがって、この種のダイレクトコンバータ回路により構成されるシステムは、同様に、相応してかなりの大きなスペースの必要性を持ち、相応して高価であろう。
【0004】
個々のフェーズモジュールのエネルギー変動は、結合されたスイッチングセルにおける容量性エネルギー蓄積器における電圧変動を生じる。しかしながら、信頼性がありかつ安全な作動のために、および、ダイレクトコンバータ回路の低コスト実現を可能にするために、フェーズモジュールの結合されるスイッチングセルのそれぞれ個別の容量性エネルギー蓄積器の最大電圧を、できるだけ小さい容量性エネルギー蓄積器による要求値へ制限することを可能にするために、フェーズモジュールでのエネルギー変動の振幅を制限および最小化することを可能にすべきである。
【0005】
「”チェーンリンク”コンバータを発展させるための方法論」EPE8,2009年9月において、ダイレクトコンバータ回路は、それぞれのフェーズモジュールがスイッチングセルの直接回路と直列なインダクタを持つことが示されている。
【0006】
WO2008/067788A1において、スイッチングセルのエネルギー内容を調節するWO2007/023064A1に係るコンバータ回路を作動するための方法が示されている。WO2008/067788A1に記述される方法は、あるシステムの3フェーズを他のシステムの2フェーズに接続するWO2007/023064A1に係るコンバータ回路の設計に対してのみ適用し、ダイレクトコンバータ回路の接続ターミナルにおける電流は、常にゼロである。
【0007】
「モジュラーマルチレベルコンバータの力学および電圧制御」EPE8,2009年9月において、コンバータ回路を作動するための方法が明記されており、その方法において、フェーズモジュールのバランシングは、その目的にために特に提供される制御の援助により達成される。
【発明の紹介】
【0008】
したがって、発明の目的は、フェーズモジュールの小さいエネルギー変動が達成可能なように、ダイレクトコンバータ回路を作動するための方法を示すことである。発明のさらなる目的は、その発明に係る方法が特にシンプルな仕様で実行されることができる装置を示すことである。
【0009】
これらの目的は、請求項1および請求項5の特徴で達成される。有利なさらなる発明の発展は、従属請求項に示される。
【0010】
ダイレクトコンバータ回路は、少なくとも2つのフェーズモジュールを備え、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズと第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズとの接続を取り扱う。
【0011】
さらに、それぞれのフェーズモジュールは、互いに直列に接続される複数の2極スイッチングセルを具備し、それぞれのスイッチングセルは、制御型単向電流伝達方向による制御可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積器とを備える。この方法において、結合されたフェーズモジュールのスイッチングセルのパワー半導体スイッチは、制御信号によって制御される。この発明において、それぞれのフェーズモジュールは、スイッチングセルの直列回路と直列なインダクタを備え、それぞれのフェーズモジュールについて、制御信号は、フェーズモジュールに関する電圧に関連するリファレンス信号とインダクタに関する電圧信号との間の差から形成され、ここでインダクタに関する電圧信号は、フェーズモジュールを通る電流に関連するリファレンス信号から形成される。次に、フェーズモジュールを通る電流に関連するリファレンス信号は、フェーズモジュールに接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズのフェーズパワーの平均値または瞬間値から、フェーズモジュールに接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズのフェーズパワーの平均値または瞬間値から、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズのフェーズパワーの瞬間値または平均値の合計から、および、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズのフェーズパワーの瞬間値または平均値の合計から、形成される。
【0012】
フェーズモジュールに接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズのフェーズパワーの平均値または瞬間値、フェーズモジュールに接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズのフェーズパワーの平均値または瞬間値、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズのフェーズパワーの瞬間値または平均値の合計、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズのフェーズパワーの瞬間値または平均値の合計は、最終的に、制御信号の形成に組み込まれ、フェーズモジュールでのエネルギー変動の低い振幅が達成されるように、フェーズモジュールの中ですべてのフェーズ電流および容量性エネルギー蓄積器の電流の分配が、有利に、達成され、この結果、ダイレクトコンバータ回路の信頼性があり安定した作動が達成され、スイッチングセルの容量性エネルギー蓄積器が小さくされ、したがって空間の削減および節約が行われる。
【0013】
ダイレクトコンバータ回路を作動するための方法を実行するための発明に係る装置は、制御信号の発生を取り扱うそれぞれのフェーズモジュールのための制御回路を備え、制御回路は、フェーズモジュールのスイッチングセルのパワー半導体スイッチと接続される。それぞれのフェーズモジュールに関して、フェーズモジュールに関する電圧に関連するリファレンス信号とインダクタに関する電圧信号との間の差は、制御信号を形成するために制御回路に供給される。さらに、共通の第1の計算ユニットは、フェーズモジュールを通る電流に関連するリファレンス信号から、インダクタに関する電圧信号を形成するために、すべてのフェーズモジュール(1)について、備えられる。さらに、共通の第2の計算ユニットは、フェーズモジュールに接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズのフェーズパワーの平均値または瞬間値から、フェーズモジュールに接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズのフェーズパワーの平均値または瞬間値から、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズのフェーズパワーの瞬間値または平均値の合計から、および、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズのフェーズパワーの瞬間値または平均値の合計から、フェーズモジュールを通る電流に関連するリファレンス信号を形成するために、すべてのフェーズモジュールについて、備えられる。
【0014】
したがって、ダイレクトコンバータ回路を作動するための方法を実行するための発明に係る装置は、とてもシンプルでコスト効率よく実現されることができ、同様に、この回路コストは非常に低く維持されることができ、さらに、少ない数のコンポーネントがセットアップのために必要とされる。その上で、発明に係る方法は、この装置によって特にシンプルな仕様で実行されることができる。
【0015】
これらのおよびさらなる、本発明の目的、効果、特徴は、図面と共に発明の好ましい実施形態の次の詳細な説明で開示される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、ダイレクトコンバータ回路を作動するための発明に係る方法を実行するための発明に係る装置の実施形態を示す。
【図2】図2は、ダイレクトコンバータ回路の実施形態を示す。 図面とそれらの意味に使用される参照番号は、参照番号リストに要約される。図面において、同一の部分は、本質的に、同一の参照符号で提供される。実施形態は、発明の主題の例として表し、限定の意図はない。
【発明を実現する方法】
【0017】
図1は、ダイレクトコンバータ回路を作動するための発明に係る方法を実行するための発明に係る装置の実施形態を示し、明瞭さのために、図1は、コンバータ回路のただ1つのフェーズモジュール1を示す。図1に係るダイレクトコンバータ回路は、概して、少なくとも2つのフェーズモジュール1を備え、それぞれのフェーズモジュール1は、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wと、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tとを接続することを与える。図1では、第1の電流システムまたは電圧システムが3つのフェーズU,V,Wを備え、第2の電流システムまたは電圧システムが同様に3つのフェーズR,S,Tを備えると仮定されており、任意の与えられた数のフェーズがシステムに関して自然に考えられる。それぞれのフェーズモジュール1は、互いに直列に接続される複数の2極(2ポール)スイッチングセル2を備え、それぞれのスイッチングセル2は、制御型単向電流伝達方向による制御可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積器とを備える。それぞれの制御可能パワー半導体スイッチは、それぞれに関して逆並列スイッチ型ダイオードを持つ、ターンオフサイリスタ(GTO−ゲートターンオフサイリスタ)として、または、転流制御電極(IGCT−集積型ゲート転流サイリスタ)を持つ集積型サイリスタとして、特に、設計される。しかしながら、また、例えば、付加的な逆並列接続ダイオードを持つパワーMOSFETとして、または、付加的な逆並列接続ダイオードを持つ絶縁処理されたゲート電極(IGBT)を持つバイポーラトランジスタとして、制御可能パワー半導体スイッチを設計することが考えられる。図2は、上記のフェーズモジュールを持つダイレクトコンバータの例の実施形態を示す。
【0018】
発明において、スイッチングセル2のパワー半導体スイッチは、それぞれのフェーズモジュール1に対する制御信号S1により制御される。それぞれのスイッチングセル2が有利に一時的にオフセット仕様で制御できるように、制御信号S1は、好ましくは、それぞれのスイッチングセルのための一時的にオフセットとする。発明にしたがって、それぞれのフェーズモジュール1は、スイッチングセルの直接回路と直列のインダクタLUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWTを持つ。それぞれのフェーズモジュール1について、制御信号S1は、フェーズモジュール1に関する電圧UUR,UUS,UUT;UVR,UVS,UVT;UWR,UWS,UWTに関連するリファレンス信号Vref,UR,Vref,US,Vref,UT,Vref,VR,Vref,VS,Vref,VT,Vref,WR,Vref,WS,Vref,WTと、インダクタLUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWTに関する電圧信号VLUR,VLUS,VLUT,VLVR,VLVS,VLVT,VLWR,VLWS,VLWTとの差から、それぞれのフェーズモジュール1に対して形成され、ここで、インダクタLUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWTに関する電圧信号VLUR,VLUS,VLUT,VLVR,VLVS,VLVT,VLWR,VLWS,VLWTは、フェーズモジュール1を通る電流iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWTに関連するリファレンス信号iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WTから形成される。フェーズモジュール1に関する電圧UUR,UUS,UUT;UVR,UVS,UVT;UWR,UWS,UWTに関連するリファレンス信号Vref,UR,Vref,US,Vref,UT,Vref,VR,Vref,VS,Vref,VT,Vref,WR,Vref,WS,Vref,WTは、好ましくは、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電流のための高オーダの電流レギュレータ、または、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電流のための高オーダの電流レギュレータにより、形成される。さらに、フェーズモジュール1を通る電流iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWTに関連するリファレンス信号iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WTは、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズパワーの平均値P ̄U,P ̄V,P ̄Wまたは瞬間値PU,PV,PWから、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズパワーの平均値P ̄R,P ̄S,P ̄Tまたは瞬間値PR,PS,PTから、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズパワーの瞬間値PUVWまたは平均値PUVWMの合計から、および、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズパワーの瞬間値PRSTまたは平均値PRSTMの合計から、形成される。
【0019】
フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズパワーの平均値P ̄U,P ̄V,P ̄Wまたは瞬間値PU,PV,PW、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズパワーの平均値P ̄R,P ̄S,P ̄Tまたは瞬間値PR,PS,PT、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズパワーの瞬間値PUVWまたは平均値PUVWMの合計、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズパワーの瞬間値PRSTまたは平均値PRSTMの合計は、ついに、制御信号S1の形成に組み込まれ、フェーズモジュール1のエネルギー変動の要求される低い振幅が達成されるように、フェーズモジュール1の中ですべてのフェーズ電流および容量性エネルギー蓄積器の電流の分配が、有利に、達成され、この結果、ダイレクトコンバータ回路の信頼性があり安定した作動が達成され、スイッチングセル2の容量性エネルギー蓄積器が小さくされ、したがって空間の削減および節約が行われる。
【0020】
次の数式は、一般に、関連するフェーズモジュール1のインダクタLXYに関する電圧信号VLXYを形成するために使用される:
【数1】

【0021】
ここで、一般に、インデックスXYは、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズYに対する第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズXの接続を示す。代替的に、関連するフェーズモジュール1のインダクタLXYに関する電圧信号VLXYは、例えば、フィードバックにより、形成されることもできる:
【数1a】

【0022】
ここで、Kは、選択可能な係数である。
【0023】
図1にしたがって、それぞれのスイッチングセル2のパワー半導体スイッチは、ブリッジ回路の仕様で接続され、容量性エネルギー蓄積器は、ブリッジ回路と並列に接続される。しかしながら、代替的に、ハーフブリッジ回路の仕様でそれぞれのスイッチングセル2のパワー半導体スイッチを接続することも考えられ、そのとき、容量性エネルギー蓄積器はハーフブリッジ回路と並列に接続される。
【0024】
それぞれのフェーズモジュール1について、フェーズモジュール1を通る電流iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWTに関連するリファレンス信号iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WTは、その上で、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電流iU,iV,iWから、および、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電流iR,iS,iTから、形成される。
【0025】
したがって、フェーズモジュール1を通る電流iXYに関するリファレンス信号iref,XYは、概して、次の数式により形成される:
【数2a】

【0026】
ここで、一般に、インデックスXは、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズであり、インデックスYは、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズであり、P ̄X,P ̄Yは、フェーズパワーPX,PYの平均値であり、P1Mは、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズパワーの平均値の合計であり、P2Mは、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズパワーの平均値の合計である。
【0027】
代替的に、フェーズモジュール1を通る電流iXYに関するリファレンス信号iref,XYは、次の数式によって形成されると考えることもできる:
【数2b】

【0028】
ここで、一般に、インデックスXは、また第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズであり、インデックスYは、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズであり、PX,PYは、フェーズパワーの瞬間値であり、P1は、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズパワーの瞬間値の合計であり、P2は、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズパワーの平均値の合計である。
【0029】
フェーズモジュール1と接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのそれぞれのフェーズ電流iU,iV,iWと、フェーズモジュール1と接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのそれぞれのフェーズ電流iR,iS,iTとは、好ましくは、瞬間値であり、この瞬間値は例えば測定を通して決定される。
【0030】
それぞれのフェーズモジュール1について、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,WのフェーズパワーPU,PV,PWの瞬間値は、例えば、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電流iU,iV,iWに関するリファレンス信号Iref,U,Iref,V,Iref,Wから、および、フェーズモジュール1と接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電圧uU,uV,uWに関するリファレンス信号Vref,U,Vref,V,Vref,Wから、形成される。しかしながら、代替的に、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,WのフェーズパワーPU,PV,PWの瞬間値が、例えば、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電流iU,iV,iWから、例えば測定値から、および、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電圧uU,uV,uWから、例えば測定値から、形成されることも考えられる。
【0031】
加えて、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,TのフェーズパワーPR,PS,PTの瞬間値は、例えば、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電流iR,iS,iTに関するリファレンス信号Iref,R,Iref,S,Iref,Tから、および、フェーズモジュール1と接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電圧UR,US,UTに関するリファレンス信号Vref,R,Vref,S,Vref,Tから、形成される。代替的には、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,TのフェーズパワーPR,PS,PTの瞬間値が、例えば、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電流iR,iS,iTから、例えば測定値から、および、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電圧uR,uS,uTから、例えば測定値から、形成されることも考えられる。
【0032】
フェーズモジュール1と接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,WのフェーズパワーPU,PV,PWのそれぞれの瞬間値、および、フェーズモジュール1と接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,TのフェーズパワーPR,PS,PTのそれぞれの瞬間値は、特に式[3a]にしたがって計算される:
【数3a】

【0033】
ここでまた、一般に、インデックスXは、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズであり、インデックスYは、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズである。
【0034】
フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電流iU,iV,iWに関するリファレンス信号Iref,U,Iref,V,Iref,Wまたは概してIref,X、フェーズモジュール1と接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電圧uU,uV,uWに関するリファレンス信号Vref,U,Vref,V,Vref,Wまたは概してVref,X、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電流iR,iR,iTに関するリファレンス信号Iref,R,Iref,S,Iref,Tまたは概してIref,Y、および、フェーズモジュール1と接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電圧uR,uS,uTに関するリファレンス信号Vref,R,Vref,S,Vref,Tまたは概してVref,Yは、それぞれに関して予め定義可能である。
【0035】
代替的に、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,WのフェーズパワーPU,PV,PWのそれぞれの瞬間値、および、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,TのフェーズパワーPR,PS,PTのそれぞれの瞬間値は、式[3b]にしたがって前記の計測値から計算される:
【数3b】

【0036】
ここでまた、一般に、インデックスXは、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズであり、インデックスYは、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズである。
【0037】
フェーズパワーPU,PV,PW,PR,PS,PTの上記瞬間値の前述の式は、他の方法でも達成できることは、明示的に述べられるのは当然である。
【0038】
図1にしたがって、ダイレクトコンバータ回路を作動するための方法を実行するための発明に係る装置は、制御信号S1の発生を取り扱うそれぞれのフェーズモジュール1のための制御回路3を持ち、前記制御回路3は、フェーズモジュール1のスイッチングセル2のパワー半導体スイッチに接続される。発明にしたがって、それぞれのフェーズモジュール1に関して、フェーズモジュール1に関する電圧UUR,UUS,UUT;UVR,UVS,UVT;UWR,UWS,UWTに関連するリファレンス信号Vref,UR,Vref,US,Vref,UT,Vref,VR,Vref,VS,Vref,VT,Vref,WR,Vref,WS,Vref,WTと、インダクタLUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWTに関する電圧信号VLUR,VLUS,VLUT,VLVR,VLVS,VLVT,VLWR,VLWS,VLWTとの差は、制御回路3へ供給され、制御信号S1を形成する。さらに、すべてのフェーズモジュール1に対して、共通の第1の計算ユニット4は、フェーズモジュール1を通る電流iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWTに関連するリファレンス信号iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WTから、特に式[1]にしたがって、インダクタLUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWTに関する電圧信号VLUR,VLUS,VLUT,VLVR,VLVS,VLVT,VLWR,VLWS,VLWTを形成するために備えられる。さらに、共通の第2の計算ユニット5は、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズパワーの平均値平均値P ̄U,P ̄V,P ̄Wまたは瞬間値PU,PV,PWから、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズパワーの平均値P ̄R,P ̄S,P ̄Tまたは瞬間値PR,PS,PTから、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズパワーの瞬間値PUVWまたは平均値PUVWMの合計から、および、第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズパワーの瞬間値PRSTまたは平均値PRSTMの合計から、特に式[2a]または[2b]にしたがって、フェーズモジュール1を通る電流iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWTに関連するリファレンス信号iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WTを形成するために、すべてのフェーズモジュール1に対して備えられる。
【0039】
共通の第2の計算ユニット5は、さらに、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電流iU,iV,iWから、および、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電流iR,iS,iTから、特に、式[2a]または[2b]にしたがって、フェーズモジュール1を通る電流iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWTに関連するリファレンス信号iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WTを形成する。
【0040】
加えて、共通の第3の計算ユニット6は、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電流iU,iV,iWに関するリファレンス信号Iref,U,Iref,V,Iref,Wから、および、フェーズモジュール1と接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電圧uU,uV,uWに関するリファレンス信号Vref,U,Vref,V,Vref,Wから、特に式[3a]にしたがって、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,WのフェーズパワーPU,PV,PWの瞬間値を形成するために、および、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電流iR,iR,iTに関するリファレンス信号Iref,R,Iref,S,Iref,Tから、および、フェーズモジュール1と接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電圧uR,uS,uTに関するリファレンス信号Vref,R,Vref,S,Vref,Tから、特に式[3a]にしたがって、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,TのフェーズパワーPR,PS,PTの瞬間値を形成するために、すべてのフェーズモジュール1に対して備えられる。
【0041】
代替的に、共通の第3の計算ユニット6は、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電流iU,iV,iWから、および、フェーズモジュール1と接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,Wのフェーズ電圧uU,uV,uWから、特に式[3b]にしたがって、フェーズモジュール1に接続される第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズU,V,WのフェーズパワーPU,PV,PWの瞬間値を形成するために、および、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電流iR,iS,iTから、および、フェーズモジュール1と接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,Tのフェーズ電圧uR,uS,uTから、特に式[3b]にしたがって、フェーズモジュール1に接続される第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズR,S,TのフェーズパワーPR,PS,PTの瞬間値を形成するために、すべてのフェーズモジュール1に対して備えられる。
【0042】
回路の費用はとても低く、さらに、少ないコンポーネント数だけが構築に必要とされるため、ダイレクトコンバータ回路を作動するための発明に係る方法を実行するための本発明に係る、特に図1に係る装置は、とてもシンプルでコスト効率よく実現されることができることが、理解可能である。したがって、本発明に係る方法は、特にシンプルなやり方でこれらの装置によって実行できる。
【参照番号のリスト】
【0043】
1 フェーズモジュール
2 スイッチングセル
3 制御回路
4 第1の計算ユニット
5 第2の計算ユニット
6 第3の計算ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイレクトコンバータ回路を作動するための方法であって、
前記ダイレクトコンバータ回路は、少なくとも2つのフェーズモジュール(1)を備え、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズ(U,V,W)と第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズ(R,S,T)との接続を取り扱い、それぞれのフェーズモジュール(1)は、互いに直列に接続される複数の2極スイッチングセル(2)を具備し、それぞれのスイッチングセル(2)は、制御型単向電流伝達方向による制御可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積器とを備え、
結合されたフェーズモジュール(1)のスイッチングセル(2)のパワー半導体スイッチは、制御信号(S1)によって制御され、それぞれのフェーズモジュール(1)は、前記スイッチングセルの直列回路と直列なインダクタ(LUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWT)を備え、
それぞれのフェーズモジュール(1)について、前記制御信号(S1)は、前記フェーズモジュール(1)に関する電圧(UUR,UUS,UUT;UVR,UVS,UVT;UWR,UWS,UWT)に関連するリファレンス信号(Vref,UR,Vref,US,Vref,UT,Vref,VR,Vref,VS,Vref,VT,Vref,WR,Vref,WS,Vref,WT)と前記インダクタ(LUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWT)に関する電圧信号(VLUR,VLUS,VLUT,VLVR,VLVS,VLVT,VLWR,VLWS,VLWT)との間の差から形成され、
前記インダクタ(LUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWT)に関する前記電圧信号(VLUR,VLUS,VLUT,VLVR,VLVS,VLVT,VLWR,VLWS,VLWT)は、前記フェーズモジュール(1)を通る電流(iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWT)に関連するリファレンス信号(iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WT)から形成され、
前記フェーズモジュール(1)を通る前記電流(iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWT)に関連する前記リファレンス信号(iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WT)は、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズ(U,V,W)のフェーズパワーの平均値(P ̄U,P ̄V,P ̄W)または瞬間値(PU,PV,PW)から、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズ(R,S,T)のフェーズパワーの平均値(P ̄R,P ̄S,P ̄T)または瞬間値(PR,PS,PT)から、前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)の前記フェーズパワーの前記瞬間値(PUVW)または前記平均値(PUVWM)の合計から、および、前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)の前記フェーズパワーの前記瞬間値(PRST)または前記平均値(PRSTM)の合計から、形成される、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1で請求された方法において、
それぞれのフェーズモジュール(1)について、前記フェーズモジュール(1)を通る前記電流(iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWT)に関連する前記リファレンス信号(iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WT)は、さらに、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)のフェーズ電流(iU,iV,iW)から、および、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)のフェーズ電流(iR,iS,iT)から、形成される、
ことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2で請求された方法において、
それぞれのフェーズモジュール(1)について、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)の前記フェーズパワー(PU,PV,PW)の前記瞬間値は、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)の前記フェーズ電流(iU,iV,iW)に関するリファレンス信号(Iref,U,Iref,V,Iref,W)から、および、前記フェーズモジュール(1)と接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)のフェーズ電圧(UU,UV,UW)に関するリファレンス信号(Vref,U,Vref,V,Vref,W)から、形成され、
前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)の前記フェーズパワー(PR,PS,PT)の前記瞬間値は、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)の前記フェーズ電流(iR,iS,iT)に関するリファレンス信号(Iref,R,Iref,S,Iref,T)から、および、前記フェーズモジュール(1)と接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)のフェーズ電圧(UR,US,UT)に関するリファレンス信号(Vref,R,Vref,S,Vref,T)から、形成される、
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2で請求された方法において、
それぞれのフェーズモジュール(1)について、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)の前記フェーズパワー(PU,PV,PW)の前記瞬間値は、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)のフェーズ電流(iU,iV,iW)から、および、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)のフェーズ電圧(uU,uV,uW)から、形成され、
前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)の前記フェーズパワー(PR,PS,PT)の前記瞬間値は、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)のフェーズ電流(iR,iS,iT)から、および、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)のフェーズ電圧(uR,uS,uT)から、形成される
ことを特徴とする方法。
【請求項5】
ダイレクトコンバータ回路を作動するための方法を実行する装置であって、
前記ダイレクトコンバータ回路は、少なくとも2つのフェーズモジュール(1)を備え、第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズ(U,V,W)と第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズ(R,S,T)との接続を取り扱い、それぞれのフェーズモジュール(1)は、互いに直列に接続される複数の2極スイッチングセル(2)を具備し、それぞれのスイッチングセル(2)は、制御型単向電流伝達方向による制御可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積器とを備え、
それぞれのフェーズモジュール(1)に対する制御回路(3)は、制御信号(S1)の発生を取り扱い、前記制御回路(3)は、前記フェーズモジュール(1)の前記スイッチングセル(2)の前記パワー半導体スイッチと接続され、それぞれのフェーズモジュール(1)は、前記スイッチングセルの直列回路と直列なインダクタ(LUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWT)を備え、
それぞれのフェーズモジュール(1)に関して、前記フェーズモジュール(1)に関する電圧(UUR,UUS,UUT;UVR,UVS,UVT;UWR,UWS,UWT)に関連するリファレンス信号(Vref,UR,Vref,US,Vref,UT,Vref,VR,Vref,VS,Vref,VT,Vref,WR,Vref,WS,Vref,WT)と前記インダクタ(LUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWT)に関する電圧信号(VLUR,VLUS,VLUT,VLVR,VLVS,VLVT,VLWR,VLWS,VLWT)との間の差は、前記制御信号(S1)を形成するために前記制御回路(3)に供給され、
すべてのフェーズモジュール(1)について、共通の第1の計算ユニット(4)は、前記フェーズモジュール(1)を通る電流(iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWT)に関連するリファレンス信号(iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WT)から、前記インダクタ(LUR,LUS,LUT;LVR,LVS,LVT;LWR,LWS,LWT)に関する前記電圧信号(VLUR,VLUS,VLUT,VLVR,VLVS,VLVT,VLWR,VLWS,VLWT)を形成するために備えられ、
すべてのフェーズモジュール(1)について、共通の第2の計算ユニットは、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムのフェーズ(U,V,W)のフェーズパワーの平均値(P ̄U,P ̄V,P ̄W)または瞬間値(PU,PV,PW)から、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムのフェーズ(R,S,T)のフェーズパワーの平均値(P ̄R,P ̄S,P ̄T)または瞬間値(PR,PS,PT)から、前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)の前記フェーズパワーの前記瞬間値(PUVW)または前記平均値(PUVWM)の合計から、および、前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)の前記フェーズパワーの前記瞬間値(PRST)または前記平均値(PRSTM)の合計から、前記フェーズモジュール(1)を通る前記電流(iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWT)に関連する前記リファレンス信号(iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WT)を形成するために備えられる、
ことを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項5で請求された装置において、
前記共通の第2の計算ユニットは、さらに、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)のフェーズ電流(iU,iV,iW)から、および、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)のフェーズ電流(iR,iS,iT)から、前記フェーズモジュール(1)を通る前記電流(iUR,iUS,iUT;iVR,iVS,iVT;iWR,iWS,iWT)に関連する前記リファレンス信号(iref,UR,iref,US,iref,UT,iref,VR,iref,VS,iref,VT,iref,WR,iref,WS,iref,WT)を形成する、
ことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6で請求された装置において、
すべてのフェーズモジュール(1)について、共通の第3の計算ユニット(6)は、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)の前記フェーズ電流(iU,iV,iW)に関するリファレンス信号(Iref,U,Iref,V,Iref,W)から、および、前記フェーズモジュール(1)と接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)のフェーズ電圧(UU,UV,UW)に関するリファレンス信号(Vref,U,Vref,V,Vref,W)から、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)の前記フェーズパワー(PU,PV,PW)の前記瞬間値を形成するために、および、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)の前記フェーズ電流(iR,iS,iT)に関するリファレンス信号(Iref,R,Iref,S,Iref,T)から、および、前記フェーズモジュール(1)と接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)のフェーズ電圧(UR,US,UT)に関するリファレンス信号(Vref,R,Vref,S,Vref,T)から、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)の前記フェーズパワー(PR,PS,PT)の前記瞬間値を形成するために、備えられる、
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項6で請求された装置において、
すべてのフェーズモジュール(1)について、共通の第3の計算ユニット(6)は、前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)のフェーズ電流(iU,iV,iW)から、および、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)のフェーズ電圧(uU,uV,uW)から、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第1の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(U,V,W)の前記フェーズパワー(PU,PV,PW)の前記瞬間値を形成するために、および、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)のフェーズ電流(iR,iS,iT)から、および、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)のフェーズ電圧(uR,uS,uT)から、前記フェーズモジュール(1)に接続される前記第2の電流システムまたは電圧システムの前記フェーズ(R,S,T)の前記フェーズパワー(PR,PS,PT)の前記瞬間値を形成するために、備えられる、
ことを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−514752(P2013−514752A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543617(P2012−543617)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際出願番号】PCT/EP2010/069277
【国際公開番号】WO2011/082935
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(505056845)アーベーベー・シュバイツ・アーゲー (34)
【Fターム(参考)】