説明

テスト領域の非光学的な読み取り

【課題】非光学的な方法でアッセイ細片を読み取ることができる代替の方法及びシステムを提供する。
【解決手段】一態様では、テスト領域(21)の読み取りは以下のように行われる。結合性物質(32)を試料にさらす。試料中の少なくとも1つの検体(31)と結合すると、結合性物質(32)は、電気的に検出可能な結合対物質又は磁気的に検出可能な結合対物質の何れかを形成する。そして結合対物質は、テスト領域(21)内に捕捉される。テスト領域(21)内に捕捉された結合対物質に関してテストを実施し、試料中の検体(31)を検出する。テストは、電気的測定若しくは磁気的測定である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、ラテラルフローアッセイテスト細片上のテスト領域の読み取りに関し、より詳細には、ラテラルフローアッセイテスト細片上のテスト領域の非光学的な読み取り(即ち、電気的及び/又は磁気的読み取り)に関する。
【背景技術】
【0002】
ラテラルフローアッセイテスト細片は、試料中の特定の検体の存在を検出するために有用である。典型的に、テスト時、テスト領域(例えば、テスト細片上のアッセイ細片)は、試料中に特定の検体が存在するかしないかに応じて外観が変化する。そして、人間の目あるいはイメージ化システムにより当該テスト領域を読み取ることにより、試料中に検体が存在するかどうかを判定することができる。ラテラルフローアッセイの特性に関するさらに詳しい情報は、例えば米国特許第6,136,610号を参照されたい。
【0003】
テスト領域の光学的読み取りは効果的ではあるものの、それには検査人や複雑なイメージ化システムが必要となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、テストシステム設計における柔軟性の向上並びにコストの削減のために、他の方法でアッセイ細片を読み取ることができる代替の方法及びシステムを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態によれば、テスト領域の読み取りは以下の通り実施される。試料を結合性物質にさらす。試料中の少なくとも1つの検体と結合すると、結合性物質は、電気的に検出可能な結合対物質若しくは磁気的に検出可能な結合対物質の何れかを形成する。当該結合対物質は、テスト領域内に捕捉される。そして、試料中の検体を検出するために、テスト領域内に捕捉された結合対物質に関して測定を行う。当該測定は、電気的測定あるいは磁気的測定である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、電気的あるいは磁気的な方法でテスト領域を読み取るための方法並びにシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、ラテラルフローアッセイテスト細片10の概略側面図を示している。ラテラルフローアッセイテスト細片10は、バッキング(支持層)11、感圧接着剤12、試料パッド13、結合性パッド14、膜15及び吸収性パッド16を含む。例えば、膜15は、ニトロセルロースから成る。
【0008】
図2は、ラテラルフローアッセイテスト細片10の概略平面図を示している。このラテラルフローアッセイテスト細片10の平面図は、捕捉テスト領域21及び比較対照領域22の存在を示している。
【0009】
図3及び図4は、ラテラルフローアッセイテスト細片10を用いたテストにおける、検体の結合並びに捕捉を図示している。図3に示すように、テスト前には、検体31は試料パッド13部に存在する。標識(結合性物質)32は、結合性パッド14上に存在する。標識32は、例えば、第1のタイプの抗体と標識粒子を含む。この第1のタイプの抗体は、検体31に結合する。例えば、標識粒子は、金粒子、又は所望の電気的/磁気的特性を有する他の粒子である。テスト領域21に結合した抗体33も第1のタイプの抗体であり、検体31に結合する。比較対照構造体34は、第2のタイプの物質であり、比較対照領域22に結合している。比較対照構造体34として選択された、この第2のタイプの物質は、第1のタイプの抗体に結合する。例えば、第2のタイプの物質は、抗原、又は第1のタイプの抗体に結合する他のタイプの物質である。矢印35は、検体31の毛管流れの向きを示している。
【0010】
図4は、標識32内の第1のタイプの抗体のいくつかと結合して結合対物質を形成している検体31分子を示している。この結合対物質は、抗体33により捕捉され、テスト領域21に結合する。利用されなかった(検体31と結合しなかった)標識32は、比較対照構造体34のところまで流れ、そして比較対照構造体34を形成している第2のタイプの物質により捕捉される。
【0011】
例えば、図3及び図4は、免疫アッセイを表している。免疫アッセイに関しては、通常、検体濃度が高いほど、捕捉ライン21から検出されるシグナルは強くなる。一方、競争免疫アッセイに関しては、通常、検体濃度が高くなると、捕捉ライン21から検出されるシグナルは弱くなる。
【0012】
抵抗、静電容量(電気容量)、複素インピーダンス、並びに誘電特性、誘電率特性及び透磁率特性を測定するために(絶対値、相対値又は微分値(あるいは差値)の測定を含む)、多くの既知の方法が利用できる。例えば、Dielectric Test Fixture 16451BとAgilent LCR Meter 4294A(両方ともアジレントテクノロジーズ社から入手可能)の組み合わせのような装置を用いることで、測定を実施することができる。測定はまた、集積回路、例えばADXL203加速度計(アナログデバイス社から入手可能)、及びAD7745Capasitance−to−Digital Converter(アナログデバイス社から入手可能)を用いて実施することもできる。
【0013】
図5は、ラテラルフローアッセイテスト細片10のようなテスト領域を非光学的に読み取るために用いられる電気回路を示す概略ブロック図である。当該電気回路には、刺激装置及びセンサ51、増幅器及びアナログ−デジタル変換器(ADC)52、メモリ53、シグナル処理装置54、ディスプレイ及びユーザインターフェース55、並びに電源、時計及び制御装置56が含まれる。
【0014】
刺激装置及びセンサ51内には、高感度の測定を実施し得る電気回路が用いられる。例えば、インピーダンスを測定する際には、種々のタイプのブリッジ回路を測定に用いることができる。図6、図7、及び図8には、刺激装置及びセンサ51内で使用し得るブリッジ回路の例を示している。
【0015】
図6は、電源回路65、計器60、抵抗体61、抵抗体62、抵抗体63及び可変抵抗体64を示す。可変抵抗体64は、計器60がゼロ値を検出するまで変化される。抵抗値が未知の抵抗体63の抵抗値は、抵抗体61及び抵抗体62の固定値並びに可変抵抗体64の可変値から決定し得る。
【0016】
同様に、図7は、電源回路75、計器70、抵抗体71、抵抗体72、及び可変抵抗74を示す。ギャップ73は、2つの接点間の隔たり(ギャップ)により形成され、検出すべき未知の抵抗値を表す。可変抵抗体74は、計器70がゼロ値を検出するまで変化される。未知の抵抗値は、抵抗体71及び抵抗体72の固定値並びに可変抵抗体74の可変値から決定し得る。
【0017】
図8は、電源回路85、計器80、複素インピーダンス81、複素インピーダンス82、及び可変複素インピーダンス84を示す。ギャップ83は、2つの接点間の隔たり(ギャップ)により形成され、検出すべき未知の値を表す。可変複素インピーダンス84は、計器80がゼロ値を検出するまで変化される。未知の値は、複素インピーダンス81及び複素インピーダンス82の固定値並びに可変複素インピーダンス84の可変値から決定し得る。
【0018】
微分測定(あるいは差測定)をもたらすために、図5、図6、図7及び図8記載の電気回路の変更形態や派生形態を構成することができる。
【0019】
図5記載の刺激装置及びセンサ51はまた、抵抗ではなく、静電容量を検知するよう構成することもできる。例えば、図9は、静電容量比較電気回路90を示している。静電容量91は、例えば、テスト領域を含む、測定される静電容量を表す。静電容量92は、例えば、比較対照領域を含む、測定される静電容量を表す。
【0020】
図5記載の刺激装置及びセンサ51によって、振幅周波数、位相及び/又は損失特性などの1つ又は複数の周期的シグナル特性を測定したり比較する場合には、抵抗、静電容量又は複素インピーダンスを用いることで、周期的シグナル(振動シグナル)を制御することができる。図10は、可変発振器(オシレータ)101及び参照発振器102を利用した周波数比較電気回路90を示している。周波数の測定は、多くの場合、最も高いレベルの解像度や感度をもたらす。周波数測定を利用する際には、可変発振器101を制御するコンデンサーの一部として捕捉テスト領域を用いる。そして発振器101により生成される周波数を測定することで、検体について検出することができる(例えば、検体の存在、検体の非存在及び/又は試料中の検体濃度)。任意に、発振器101からのシグナルを参照発振器102の周波数と組み合わせることができ、そしてその差異を第3の周波数(多くの場合、ビート周波数と称される)として測定することができる。ビート周波数の測定は、特に、参照発振器102に対する発振器101の周波数変化が小さい場合に有用である。
【0021】
図11は、テスト領域を読み取るセンサ素子として構成されているフリンジ電界コンデンサ(fringe field capacitor)を示している。第1のフリンジ電界コンデンサは、電極113、電極114、並びにテスト細片110上のアッセイ層111内の誘電体物質から構成される。第2のフリンジ電界コンデンサは、電極115、電極116、並びにアッセイ層112内の誘電体物質から構成される。テスト領域が電極間に挟持されている平行板コンデンサもまた、センサ素子として用いることができる。
【0022】
フリンジコンデンサ(fringe capacitor)は、例えば、検出器若しくは指示標識がコロイド金属(例えば、金)であるか又はテスト細片とは著しく異なる誘電特性を有する他の材料である場合に有用である。この場合、テスト領域(例えば、アッセイ層)におけるコロイド金属の堆積若しくは減少は、当該領域に近接して配置された電極間に形成されたコンデンサの誘電性要素の特性変化として検出することができる。これは、有効誘電率の変化又は損失特性の変化として確認することができる。通常、コンデンサは、プレート間に誘電体が挟持された平行板素子として考えられる。しかしながら、当該プレートの端部の周囲に存在する電界は、すぐ近くにある誘電体物質と共にフリンジコンデンサを形成する。式(静電容量=誘電率×面積/間隔)は、フリンジ効果を考慮した有効面積を用いることで、両方について適用できる。
【0023】
静電容量や複素インピーダンスを測定することの利点の1つは、テスト細片への直接的な接触を回避し得ることである。アッセイでは、細片の誘電率特性はテスト溶液による濡れに起因して変化するものと考えられるため、比較対照領域を用いて基準を確立し、そして比較対照領域とテスト領域との間の差異が、目的とする測定値となる。比較対照領域は、一定濃度の指示標識が固定化されるように作製することができる。この濃度レベルは、閾値を設定するために用いることができる。比較対照領域はまた、非特異的結合の修正を支援する。濡れによる比較対照領域の変化を利用することで、アッセイの進度及び/又は完了を表示することができる。
【0024】
代替実施形態では、比較対照領域を用いることで、検体と結合しなかった標識を収集することができる。この場合、テスト領域内の標識濃度(Ctz)及び比較対照領域内の標識濃度(Ccz)の合計は、およそ、結合性パッドの初期標識濃度(Ccp)となるものと考えられ、相対濃度比(Ctz/Ccz)は、検体の存在に関する高感度の表示となり得る。
【0025】
図12は、誘電率(又は誘電率特性)に基づく測定の代わりに、透磁率(又は磁気特性)に基づく測定を利用する他の実施形態を示している。図12においては、上側磁心123に導線が巻かれており、当該導線に電流を流すことで磁束を生成することができる。上部磁心123と下部磁心124との間のギャップには、空気及びテスト細片120が含まれる。下部磁心124は、任意選択である。テスト領域121における金属粒子の堆積や減少によって、上部磁心123、下部磁心124及びそれらの間のギャップを含んで成る磁気回路の磁気抵抗及び束密度が変化する。
【0026】
図12から見てとれるように、透磁率の測定もまた、比較対照領域122を利用して実施することができる。上部磁心125と下部磁心126との間のギャップには、空気及びテスト細片120が含まれる。下部磁心126は、任意選択である。比較対照領域122における金属粒子の堆積や減少によって、上部磁心125、下部磁心126、及びそれらの間のギャップを含んで成る磁気回路の磁気抵抗及び束密度が変化する。磁気要素はまた、発振器の周波数を制御するために用いることができる。
【0027】
図13は、テスト領域の読み取りを容易にするために、数珠つなぎにて接続された(連結された)テスト領域を有するテスト細片を示している。第1の連結群には、テスト領域131、テスト領域134、テスト領域135、及びテスト領域138が含まれ、それらは全てテスト細片130上に配置されている。第2の連結群には、比較対照領域132、比較対照領域133、比較対照領域136、及び比較対照領域137が含まれ、それらは全てテスト細片130上に配置されている。この連結は、1つ又は複数の検体の存在、非存在の判定が望まれる場合に有用である。これは、テスト領域のどれか1つが消耗して連結鎖が壊れることにより指示される。単純な抵抗測定では、センサ回路を連結鎖の端部に直に接触させることが必要となる。あるいはまた、連結鎖の端部への静電結合によって直接的な接触を回避できるが、この場合、複素インピーダンスの測定が必要となる。図13記載の特定の配置は、幾つかの検体のうち1つ又は複数の存在を検出するために適しており、薬剤テストにおいて有用である。
【0028】
誘電率特性や透磁率特性の変化を利用する場合には、テスト領域と比較対照領域との間に接続は必要とされず、センサ回路を直に接触させる必要もない。これに関しては、図14に図示している。図14は、テスト領域141、テスト領域143、テスト領域145及びテスト領域147を示しており、それらは全てテスト細片140上に配置されている。テスト細片140はまた、比較対照領域142、比較対照領域144、比較対照領域146及び比較対照領域148も含む。
【0029】
上記説明は、本発明の例示的な方法及び実施形態を開示、記載するにすぎない。当業者には理解されようが、本発明は、それらの趣旨や本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形態にて実施することができる。従って、本発明の上記開示は例示であり、本発明の範囲を限定する意はなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲において説明する。
【0030】
以下に、本発明の好ましい実施態様を説明する。
実施態様1)テスト領域を読み取る方法であって:
試料に結合性物質をさらすことであって、前記結合性物質が、前記試料中の少なくとも1つの検体と結合する際に以下のタイプの結合対物質:
電気的に検出可能な結合対物質、
磁気的に検出可能な結合対物質
のうちの一方を形成する、試料に結合性物質をさらすこと;
前記試料に前記結合性物質をさらすことにより生じた結合対物質をテスト領域内に捕捉すること;及び
検体を検出するために、前記テスト領域内に捕捉されている前記結合対物質に関して以下のタイプの測定:
電気的測定、
磁気的測定
のうち少なくとも一方を実行すること、
を包含する、方法。
実施態様2)前記結合対物質が、電気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体を検出するための測定のタイプが、インピーダンスを測定する電気的測定である、実施態様1に記載の方法。
実施態様3)前記結合対物質が、電気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体を検出するための測定のタイプが、誘電率特性を測定する電気的測定である、実施態様1に記載の方法。
実施態様4)検体を検出することが、前記試料中の検体濃度を決定することを包含する、実施態様1に記載の方法。
実施態様5)前記結合対物質が、磁気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体を検出するための測定のタイプが、透磁率特性を測定する磁気的測定である、実施態様1に記載の方法。
実施態様6)前記結合対物質が、電気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体を検出するための測定のタイプが、連結されたテスト領域のインピーダンスを測定する電気的測定である、実施態様1に記載の方法。
実施態様7)前記結合対物質が、電気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体を検出するための測定のタイプが、測定される周期的シグナル特性が誘電率若しくは透磁率特性によって制御される測定である、実施態様1に記載の方法。
実施態様8)検体を検出する前記タイプの測定の1つを実行する際に、比較測定のために少なくとも1つの比較対照領域を用いる、実施態様1に記載の方法。
実施態様9)検体と結合する際に以下のタイプの結合対物質:
電気的に検出可能な結合対物質、
磁気的に検出可能な結合対物質、
のうちの一方を形成する結合性物質と;
前記結合性物質が前記検体と結合する際に形成された結合対物質が捕捉されるところのテスト領域と;
検体を検出するために、前記テスト領域内に捕捉されている前記結合対物質に関して以下のタイプの測定:
電気的測定、
磁気的測定、
のうちの少なくとも一方を実行するところの測定回路と、
を含んで成る、テストシステム。
実施態様10)比較測定のために用いられる比較対照領域をさらに含む、実施態様9に記載のテストシステム。
実施態様11)前記結合対物質が、電気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体を検出するための測定のタイプが、インピーダンスを測定する電気的測定である、実施態様9に記載のテストシステム。
実施態様12)前記結合対物質が、電気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体を検出するための測定のタイプが、誘電率特性を測定する電気的測定である、実施態様9に記載のテストシステム。
実施態様13)前記結合対物質が、電気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体を検出するための測定のタイプが、フリンジコンデンサを用いて静電容量を測定する電気的測定である、実施態様9に記載のテストシステム。
実施態様14)前記結合対物質が、磁気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体を検出するための測定のタイプが、透磁率特性を測定する磁気的測定である、実施態様9に記載のテストシステム。
実施態様15)前記結合対物質が、電気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体を検出するための測定のタイプが、連結されたテスト領域のインピーダンスを測定する電気的測定である、実施態様9に記載のテストシステム。
実施態様16)前記結合対物質が、電気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体を検出するための測定のタイプが、測定される周期的シグナル特性が誘電率若しくは透磁率特性によって制御される測定である、実施態様9に記載のテストシステム。
実施態様17)前記結合性物質がさらに他の検体と結合し、それによって複数の検体に関するテストが可能である、実施態様9に記載のテストシステム。
実施態様18)前記結合性物質が、テスト細片の結合性パッド内に備え付けられている、実施態様9に記載のテストシステム。
実施態様19)前記テスト領域が、テスト細片上にある捕捉ラインである、実施態様9に記載のテストシステム。
実施態様20)比較測定に用いられる比較対照領域をさらに含む実施態様9に記載のテストシステムであって、
前記テスト領域(21)が、テスト細片上にある捕捉ラインであり;且つ
前記比較対照領域(22)が、前記テスト細片上にある比較対照ラインである、テストシステム。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態による、テスト領域を非光学的に読み取るのに用いられるラテラルフローアッセイテスト細片の概略側面図
【図2】本発明の一実施形態による、テスト領域を非光学的に読み取るのに用いられるラテラルフローアッセイテスト細片の概略平面図
【図3】本発明の一実施形態による、テスト領域を非光学的に読み取るために調製されたラテラルフローアッセイテスト細片を用いたテストにおける、検体の結合及び捕捉を示す図
【図4】本発明の一実施形態による、テスト領域を非光学的に読み取るために調製されたラテラルフローアッセイテスト細片を用いたテストにおける、検体の結合及び捕捉を示す図
【図5】本発明の一実施形態による、テスト領域を非光学的に読み取るのに用いられる電気回路の概略ブロック図
【図6】本発明の一実施形態による、テスト領域を読み取るのに有用なブリッジ回路
【図7】本発明の一実施形態による、テスト領域を読み取るのに有用なブリッジ回路
【図8】本発明の一実施形態による、テスト領域を読み取るのに有用なブリッジ回路
【図9】本発明の一実施形態による、テスト領域を読み取るように構成された静電容量比較電気回路
【図10】本発明の一実施形態による、テスト領域を読み取るように構成された周波数比較電気回路
【図11】本発明の一実施形態による、テスト領域を読み取るように構成されたフリンジ電界コンデンサ
【図12】本発明の一実施形態による、テスト領域を読み取るように構成された磁気読み取り器
【図13】本発明の一実施形態による、テスト領域の非光学的な読み取りを容易とする、連結されたテスト領域を有するテスト細片
【図14】本発明の一実施形態による、誘電率特性又は透磁率特性を利用したテスト領域の読み取りのために配置されたテスト領域を有するテスト細片
【符号の説明】
【0032】
21 テスト領域
22 比較対照領域
31 検体
32 結合性物質(標識)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テスト領域を読み取る方法であって:
試料に結合性物質(32)をさらすことであって、前記結合性物質(32)が、前記試料中の少なくとも1つの検体(31)と結合する際に以下のタイプの結合対物質:
電気的に検出可能な結合対物質、
磁気的に検出可能な結合対物質
のうちの一方を形成する、試料に結合性物質(32)をさらすこと;
前記試料に前記結合性物質(32)をさらすことにより生じた結合対物質をテスト領域(21)内に捕捉すること;及び
検体(31)を検出するために、前記テスト領域(21)内に捕捉されている前記結合対物質に関して以下のタイプの測定:
電気的測定、
磁気的測定
のうち少なくとも一方を実行すること、
を包含する、方法。
【請求項2】
前記結合対物質が、電気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体(31)を検出するための測定のタイプが、インピーダンス、誘電率特性、連結したテスト領域のインピーダンスのうちの1つを測定する電気的測定である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記結合対物質が、磁気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体(31)を検出するための測定のタイプが、透磁率特性を測定する磁気的測定である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記結合対物質が、電気的に検出可能な結合対物質であり、且つ検体(31)を検出するための測定のタイプが、測定される周期的シグナル特性が誘電率若しくは透磁率特性によって制御される測定である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
検体(31)を検出する前記タイプの測定の1つを実行する際に、比較測定のために少なくとも1つの比較対照領域(22)を用いる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
検体(31)と結合する際に以下のタイプの結合対物質:
電気的に検出可能な結合対物質、
磁気的に検出可能な結合対物質、
のうちの一方を形成する結合性物質(32)と;
前記結合性物質(32)が前記検体(31)と結合する際に形成された結合対物質が捕捉されるところのテスト領域(21)と;
検体(31)を検出するために、前記テスト領域(21)内に捕捉されている前記結合対物質に関して以下のタイプの測定:
電気的測定、
磁気的測定、
のうちの少なくとも一方を実行するところの測定回路(51)と、
を含んで成る、テストシステム。
【請求項7】
前記結合性物質(32)がさらに他の検体と結合し、それによって複数の検体に関するテストが可能である、請求項6に記載のテストシステム。
【請求項8】
前記結合性物質(32)が、テスト細片の結合性パッド内に備え付けられている、請求項6に記載のテストシステム。
【請求項9】
前記テスト領域(21)が、テスト細片上にある捕捉ラインである、請求項6に記載のテストシステム。
【請求項10】
比較測定に用いられる比較対照領域をさらに含む請求項6に記載のテストシステムであって、
前記テスト領域(21)が、テスト細片上にある捕捉ラインであり;且つ
前記比較対照領域(22)が、前記テスト細片上にある比較対照ラインである、テストシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−343336(P2006−343336A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−160605(P2006−160605)
【出願日】平成18年6月9日(2006.6.9)
【出願人】(506076606)アバゴ・テクノロジーズ・ジェネラル・アイピー(シンガポール)プライベート・リミテッド (129)
【Fターム(参考)】