説明

テレビジョン受信装置および方法

【課題】 複数の視聴者に応じて適切と思われるユーザー特定処理をすることができるテレビジョン受信装置を提供する。
【解決手段】 視聴者の操作特性データを記憶する操作特性記憶部と、視聴している視聴者を検出する視聴者検出部と、前記視聴している視聴者の特性を、前記操作特性記憶部からの操作特性データから得る相関検出手段と、前記相関検出手段により検出された相関に応じて視聴者を評価し評価値を演算する視聴者評価部と、前記視聴者評価部により評価された評価値の高い視聴者を提示する提示手段とを備えたことを特徴とするテレビジョン受信装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、テレビジョン受信装置および方法に係わり、特にテレビジョン視聴者の判定技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からの課題としてこれまでのテレビは番組を提供するのみであり、特定のユーザーに向けたサービスを提供することができなかった。視聴しているユーザーを特定することができれば、視聴者が興味を持っている旅行情報の雑誌の紹介、ホームページの紹介など、個人向けの情報を提供することができる。
【0003】
しかし、そのためには現在視聴しているユーザーを特定する必要があった。TVを視聴している人を特定し、視聴しているユーザーに向けたサービスを実現させることが望まれているものである。
【0004】
これに対し、視聴者がID等を入力したりせずにテレビ側が指紋検出等で視聴者を識別し、それまでに蓄積した嗜好データに基づいたコンテンツ、CMなどを提供するものがあった。あるいは同様であるが、リモコンに指紋識別機能をもたせ、指紋によって視聴者を識別し、その視聴者の好みのチャンネルレイアウトを自動的にテレビ画面に表示させるというものがあった。しかしリモコン等に高度な指紋識別処理を行わせるという点で負荷が大きいという問題があった。
【0005】
また、ノートPCで番組を視聴する場合であって、ログインのアカウントにより視聴者を特定し、それまでの視聴履歴から求めた番組視聴割合に基づき今後の視聴プログラムを作成表示するというものもあった。これも一方であるがTVの視聴者にはログインという操作がいま一つ馴染まないという側面があった。
【0006】
また、視聴者認識装置により視聴者を特定すると、番組配信サーバは視聴者嗜好DBから得るその視聴者の嗜好傾向にあった番組欄、広告を提供するというものがある。これについては、カメラ等を用いた視聴者認識に依存するということにより確実性が低いという問題があた。
【0007】
なお、特許文献1に開示されている技術は、リモコンのスイッチを複数のスイッチ素子から構成し、そのスイッチ素子の押され方で指の大きさを予想し、子供と大人等のユーザー識別を行ない、適正な機器(テレビ)の制御を行なうというものである。これも一つの方法であるが、他のユーザー特性として力を用いる等、ここで目的としている一般的にユーザーを特定することとは、方向性が異なるものである。
【特許文献1】特開2006−186671号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように従来のテレビジョン受信装置においては、一般的にユーザーを特定するという目的に応じて適切な処理をすることはできないという問題があった。
この発明は、複数の視聴者に応じて適切と思われるユーザー特定処理をすることができるテレビジョン受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、この発明においては、視聴者の操作特性データを記憶する操作特性記憶部と、視聴している視聴者を検出する視聴者検出部と、前記視聴している視聴者の特性を、前記操作特性記憶部からの操作特性データから得る相関検出手段と、前記相関検出手段により検出された相関に応じて視聴者を評価し評価値を演算する視聴者評価部と、前記視聴者評価部により評価された評価値の高い視聴者を提示する提示手段とを備えたことを特徴とするテレビジョン受信装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、複数の視聴者に応じて適切と思われるユーザー特定処理をすることができるテレビジョン受信装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、この発明を適用したデジタルテレビジョン放送受信装置111の外観と、このデジタルテレビジョン放送受信装置111を中心として構成されるネットワークシステムの一例を概略的に示している。
【0012】
すなわち、デジタルテレビジョン放送受信装置111は、主として、薄型のキャビネット112と、このキャビネット112を起立させて支持する支持台113とから構成されている。そして、キャビネット112には、例えば液晶表示パネル等でなる平面パネル型の映像表示器114、スピーカ115、操作部116、リモートコントローラ117から送信される操作情報を受ける受光部118等が設置されている。
【0013】
また、このデジタルテレビジョン放送受信装置111には、例えばSD(Secure Digital)メモリカード、MMC(Multimedia Card)等の第1のメモリカード119が着脱可能となっており、この第1のメモリカード119に対して番組や写真等の情報の記録再生が行なわれるようになっている。
【0014】
さらに、このデジタルテレビジョン放送受信装置111には、例えば契約情報等の記録された第2のメモリカード(ICカード)120が着脱可能となっており、この第2のメモリカード120に対して情報の記録再生が行なわれるようになっている。
【0015】
また、このデジタルテレビジョン放送受信装置111は、第1のLAN(Local Area Network)端子121、第2のLAN端子122、USB(Universal Serial Bus)端子123及びi.LINK端子124を備えている。
【0016】
このうち、第1のLAN端子121は、LAN対応HDD専用ポートとして使用されるもので、接続されたNAS(Network Attached Storage)であるLAN対応のHDD125に対して、イーサネット(登録商標)により情報の記録再生を行なうために使用される。
【0017】
このように、LAN対応HDD専用ポートとしての第1のLAN端子121を設けることにより、他のネットワーク環境やネットワーク使用状況等に影響されることなく、HDD125に対してハイビジョン画質による番組の情報記録を安定して行なうことができる。
【0018】
また、第2のLAN端子122は、イーサネット(登録商標)を用いた一般的なLAN対応ポートとして使用されるもので、例えばハブ126を介して、LAN対応のHDD127、コンテンツサーバ128、HDD内蔵のDVD(Digital Versatile Disk)レコーダ129等の機器を接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0019】
なお、コンテンツサーバ128については、家庭内ネットワークにおいてコンテンツのサーバ機器として動作するための機能を持ち、さらにコンテンツのアクセスに必要なURI(Uniform Resource Identifier)情報を提供するサービスを備えたUPnP(ユニバーサルプラグアンドプレイ)対応機器として構成される。
【0020】
なお、DVDレコーダ129については、第2のLAN端子122を介して通信されるデジタル情報が制御系のみの情報であるため、デジタルテレビジョン放送受信装置111との間でアナログの映像及び音声情報を伝送するために、専用のアナログ伝送路130を設ける必要がある。
【0021】
さらに、この第2のLAN端子122は、ハブ126に接続されたブロードバンドルータ131を介して、例えばインターネット等のネットワーク132に接続し、このネットワーク132を介してコンテンツサーバ133や携帯電話134等と情報伝送を行なうために使用される。
【0022】
なお、コンテンツサーバ133についてはコンテンツのサーバ機器として動作するための機能を持ち、さらにコンテンツのアクセスに必要なURI情報を提供するサービスを備えたUPnP対応機器として構成される。
【0023】
また、上記USB端子123は、一般的なUSB対応ポートとして使用されるもので、例えばハブ135を介して、携帯電話136、デジタルカメラ137、メモリカードに対するカードリーダ/ライタ138、HDD139、キーボード140等のUSB機器を接続し、これらのUSB機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0024】
さらに、上記i.LINK端子124は、例えばAV−HDD141、D(Digital)−VHS(Video Home System)142等をシリアル接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0025】
図2は、上記したデジタルテレビジョン放送受信装置111の主要な信号処理系を示している。
すなわち、BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ243で受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子244を介して衛星デジタル放送用のチューナ245aに供給される。
【0026】
チューナ245aは、制御部261からの制御信号により所望のチャンネルの放送信号を選局し、この選局された放送信号をPSK(Phase Shift Keying)復調器245bに出力する。
【0027】
PSK復調器245bは、制御部261からの制御信号により、チューナ245aで選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリームを得て、TS復号器245cに出力する。
【0028】
TS復号器245cは、制御部261からの制御信号によりトランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信
【0029】
号処理部247内のSTDバッファ247fへ出力する。
また、TS復号器245cは、デジタル放送により送られているセクション情報を信号処理部247内のセクション処理部247hへ出力する。
また、地上波放送受信用のアンテナ248で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子249を介して地上デジタル放送用のチューナ250aに供給される。
【0030】
チューナ250aは、制御部261からの制御信号により所望のチャンネルの放送信号を選局し、この選局された放送信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器250bに出力する。
【0031】
OFDM復調器250bは、制御部261からの制御信号により、チューナ250aで選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリームを得て、TS復号器250cに出力する。
【0032】
TS復号器250cは、制御部261からの制御信号によりトランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部247内のSTDバッファ247fへ出力する。
【0033】
また、TS復号器250cは、デジタル放送により送られているセクション情報を信号処理部247内のセクション処理部247hへ出力する。
ここで、上記信号処理部247は、テレビ視聴時には、TS復号器245cおよびTS復号器250cからそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部254及び音声処理部255に出力している。また、信号処理部247は、コンテンツ再生時には、制御部261から入力されたコンテンツの再生信号を選択し、所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部254及び音声処理部255に出力している。
【0034】
制御部261には、信号処理部247から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)が入力されている。
【0035】
制御部261は、これら入力された情報からEPG,字幕を表示するため画像生成処理を行い、この生成した画像情報をグラフィック処理部254へ出力する。
セクション処理部247hは、TS復号器245c(250c)から入力されたセクション情報の中から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)を制御部
【0036】
261へ出力する。
グラフィック処理部254は、(1)信号処理部247内のAVデコーダ247gから供給されるデジタルの映像信号と、(2)OSD(On Screen Display)信号生成部257で生成されるOSD信号と、(3)データ放送による画像データと、(4)制御部261により生成されたEPG,字幕信号とを合成して映像処理部258へ出力する機能を有する。
【0037】
また、字幕放送による字幕を表示するとき、グラフィック処理部254は、制御部261からの制御による字幕情報に基づき、映像信号上に字幕情報を重畳する処理を行う。
【0038】
グラフィック処理部254から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部258に供給される。この映像処理部258は、入力されたデジタルの映像信号を、前記映像表示器114で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換した後、映像表示器114に出力して映像表示させるとともに、出力端子259を介して外部に導出させる。
【0039】
また、上記音声処理部255は、入力されたデジタルの音声信号を、前記スピーカ115で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換した後、スピーカ115に出力して音声再生させるとともに、出力端子260を介して外部に導出させる。
【0040】
ここで、このデジタルテレビジョン放送受信装置111は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部261によって統括的に制御されている。この制御部261は、CPU(Central Processing Unit)等を内蔵しており、前記操作部116からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ117から送出された操作情報を、前記受光部118を介して受信し、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0041】
この場合、制御部261は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)261aと、該CPUに作業エリアを提供するRAM(Random Access Memory)261bと、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ261cとを利用している。
【0042】
また、この制御部261は、カードI/F(Interface)265を介して、前記第1のメモリカード119が装着可能なカードホルダ266に接続されている。これによって、制御部261は、カードホルダ266に装着された第1のメモリカード119と、カードI/F265を介して情報伝送することができる。
【0043】
さらに、上記制御部261は、カードI/F267を介して、前記第2のメモリカード120が装着可能なカードホルダ268に接続されている。これにより、制御部261は、カードホルダ268に装着された第2のメモリカード120と、カードI/F267を介して情報伝送することができる。
【0044】
また、上記制御部261は、通信I/F269を介して第1のLAN端子121に接続されている。これにより、制御部261は、第1のLAN端子121に接続されたLAN対応のHDD125と、通信I/F269を介して情報伝送することができる。この場合、制御部261は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ機能を有し、第1のLAN端子121に接続されたLAN対応のHDD125にIP(Internet Protocol)アドレスを割り当てて制御している。
【0045】
さらに、上記制御部261は、通信I/F270を介して第2のLAN端子122に接続されている。これにより、制御部261は、第2のLAN端子122に接続された各機器(図1参照)と、通信I/F270を介して情報伝送することができる。
【0046】
また、上記制御部261は、USB I/F271を介して前記USB端子123に接続されている。これにより、制御部261は、USB端子123に接続された各機器(図1参照)と、USB I/F271を介して情報伝送することができる。
【0047】
さらに、上記制御部261は、i.LINK I/F272を介してi.LINK端子124に接続されている。これにより、制御部261は、i.LINK端子124に接続された各機器(図1参照)と、i.LINK I/F272を介して情報伝送することが
【0048】
できる。
ところで、この実施形態ではHDD125に、初期登録時のHDD125、HDD127、コンテンツサーバ128、DVDレコーダ129それぞれに割り当てられたストレージID(IPアドレス、機器名を含む)を記述した登録ファイルを記憶保持している。
【0049】
また、不揮発性メモリ261cに、HDD125、HDD127、コンテンツサーバ128、DVDレコーダ129それぞれのストレージIDを記憶している。
また、制御部261は、この発明に係わる機能として、UPnPを利用した(1)サーバ機器発見機能261dと、(2)UPnPを利用したコンテンツ情報取得機能261eと、(3)コンテンツアクセス制御機能261fとを備えている。
【0050】
(1)制御部261は、サーバ機器発見機能261dにより、UPnPのディスカバリ機能を用いてネットワーク上のUPnP対応機器を発見する。例えばサーバ機器発見機能261dは、UPnPのディスカバリ機能を用いてコンテンツサーバ128を発見する。
【0051】
(2)制御部261は、コンテンツ情報取得機能261eにより、UPnPのコントロール機能を用いてUPnP対応機器をコントロールし、UPnP対応機器内のコンテンツをアクセスするために必要なURI情報を取得する。例えばコンテンツ情報取得機能261eは、コンテンツサーバ128をコントロールし、コンテンツサーバ128内のHDD等に蓄積されているコンテンツをアクセスするために必要なURI情報をコンテンツサーバ128から取得する。
【0052】
(3)制御部261は、コンテンツアクセス制御機能261fにより、サーバ機器発見機能261dにより取得したサーバ機器のIPアドレス情報と、コンテンツ情報取得機能261eにより取得したURI情報から得たIPアドレス情報と、デジタルテレビジョン放送受信装置111のLAN端子122に割り当てられたIPアドレスとネットマスクに基づいてコンテンツへのアクセス可否判定を行う。そして制御部261は、アクセス可と判断した場合にはコンテンツアクセスを許可するが、否と判断した場合には許可できない旨を映像表示器114にOSDにより表示させる。
【0053】
[リモコン操作による視聴者の特定方法]
本実施例では、初めてそのテレビを利用する視聴者に関しては、まずユーザー情報を登録する。そして、テレビにユーザーが新規登録された場合、そのユーザーのリモコン操作情報が一定量集まるまではリモコン操作後に図3のようなユーザーアイコンの一覧を表示する。
【0054】
図3は、リモコン操作後のユーザー確認画面である。TV画面Tの中、向かって右下に4つのユーザーアイコンが並んでいる。ユーザーとアイコンの図柄とは直接の関係はないが、左から2番目のものは家族の中の母のアイコンMをまたその右のものは兄のアイコンBを表している。TV画面Tの下方にあるハッチングで示した部位は、リモコンに代わる操作手段が配置されている部分を表している。
【0055】
ここでユーザーはアイコンを確認し、それぞれのアイコンに対応したボタンを押す事によって各ユーザーのリモコン操作情報が蓄積される。
また、ユーザーがチャンネルを切り替えてアイコンに対応したボタンを押したときは、更に5分以内にリモコン操作があったときは同一人物がチャンネル操作をしたと認識してリモコン操作情報を蓄積させる。
【0056】
新規登録されたユーザーのリモコン操作情報が一定量蓄積された、又は新規登録されたユーザーのリモコン操作情報が一定期間与えられなかったときは画面右下のアイコン表示をやめる。
【0057】
各ユーザーがテレビを視聴している際に、これまでのリモコン操作情報から点数を計算する。
計算された点数が最も1に近いユーザーを視聴者と特定し、現在視聴している番組に関連した(旅行番組であれば旅行に関連した)雑誌やホームページなどの情報を提供することができる。
【0058】
ユーザーがリモコン操作をすることによって個人の特徴を学習するアルゴリズムは以下の通りである。
1.テレビがユーザーのリモコン操作から学習する項目は、ボタンを押す強さ、ボタンを押す長さ、ザッピングの頻度、チャンネル切り替えの早さ(何秒以内に切り替えるか)などである(図4参照)。
【0059】
2.リモコン操作が行われたときには、各項目について点数を計算し、全ての項目の平均値が最も1に近い値を示していたユーザーを視聴者と特定する。
例えば、『ボタンを押す長さ:0.6[sec]』、『ボタンを押す強さ:0.1』、『ザッピングの頻度:15.4』、『チャンネル切り替えの早さ:8.3』のときは図5のような結果となる。
【0060】
計算式は『リモコン操作情報で記録されている各ユーザーのリモコン操作データ』/『現在の視聴者のリモコン操作データ』である。
[視聴割合による視聴者の特定方法]
本実施例では、ユーザーは録画の際にユーザー情報(誰が録画したか)を指定するなどの方法で、各ユーザーの視聴割合の情報を収集する。
各ユーザーがテレビを視聴している際に、テレビは現在視聴している番組と視聴割合の情報を比較して、何パーセントの確率でユーザーを特定できるか計算する。
現在視聴している番組と視聴割合の情報を比較する要素はジャンルと出演者の情報である。
テレビで図6のようなジャンルと出演者の視聴割合の情報を保持しておき、例えばジャンルがスポーツでCさんが出演していた番組を視聴しているときの視聴予想確率は図7のようになる。
【0061】
ここで算出された値は『ジャンルの視聴割合の確率』と『出演者の視聴割合の確率』の平均値である。
視聴予想確率が最も高いユーザーを視聴者と特定し、現在視聴している番組に関連した(旅行番組であれば旅行に関連した)雑誌やホームページなどの情報を提供することができる。
【0062】
上記の2方法で確実にユーザーを特定することができない場合は、カメラや各ユーザーが視聴する時間帯などの方法と併用してユーザーを特定してもよい。
リモコン操作(ボタンを押す強さ、長さ、ザッピング頻度等)、視聴内容(番組ジャンル、出演者など)から視聴者を判定して視聴者が興味を示すと予想される関連情報を提供する。あるいは、各ユーザーがテレビを視聴している際に、テレビは現在視聴している番組と視聴割合の情報を比較して、何パーセントの確率でユーザーを特定できるか計算する。特定されたユーザーへ現在視聴している番組に関連した(旅行番組であれば旅行に関連した)雑誌やホームページなどの情報を提供することができる。
【0063】
図8は、表示例である。旅行番組の画面311に旅行に関連した雑誌情報312が表示されている。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明を適用したデジタルテレビジョン放送受信装置111の外観と、このデジタルテレビジョン放送受信装置111を中心として構成されるネットワークシステムを説明するための図。
【図2】デジタルテレビジョン放送受信装置111の主要な信号処理系を示す図。
【図3】リモコン操作後のユーザー確認画面を説明するための図。
【図4】リモコン操作情報評価例を説明するための図。
【図5】リモコン操作情報から計算された点数を示す図。
【図6】ユーザの視聴割合の情報を説明するための図。
【図7】現在視聴している番組の視聴予想確率提示例を示す図。
【図8】本発明の一実施形態に係る放送受信装置における番組関連情報表示画面の一例を示す説明図。
【符号の説明】
【0065】
111…デジタルテレビジョン放送受信装置、112…キャビネット、113…支持台
、114…映像表示器、115…スピーカ、116…操作部、117…リモートコントロ
ーラ、118…受光部、119…第1のメモリカード、120…第2のメモリカード、1
21…第1のLAN端子、122…第2のLAN端子、123…USB端子、124…i
.LINK端子、125,127,139…HDD、126,135…ハブ、128,1
33…コンテンツサーバ、129…DVDレコーダ、130…アナログ伝送路、131…
ブロードバンドルータ、132…ネットワーク、134,136…携帯電話、137…デ
ジタルカメラ、138…カードリーダ/ライタ、140…キーボード、141…AV−H
DD、142…D−VHS。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
視聴者の操作特性データを記憶する操作特性記憶部と、
視聴している視聴者を検出する視聴者検出部と、
前記視聴している視聴者の特性を、前記操作特性記憶部からの操作特性データから得る相関検出手段と、
前記相関検出手段により検出された相関に応じて視聴者を評価し評価値を演算する視聴者評価部と、
前記視聴者評価部により評価された評価値の高い視聴者を提示する提示手段
とを備えたことを特徴とするテレビジョン受信装置。
【請求項2】
前記視聴者評価部は、相関毎に正規化された評価値を演算することを特徴とする請求項1記載のテレビジョン受信装置。
【請求項3】
視聴者の番組選好データを記憶する番組選好記憶部と、
視聴している視聴者を検出する視聴者検出部と、
前記視聴している視聴者の特性を、前記番組選好記憶部からの番組選好データから得る相関検出手段と、
前記相関検出手段により検出された相関に応じて視聴者を評価し評価値を演算する視聴者評価部と、
前記視聴者評価部により評価された評価値の高い視聴者を提示する提示手段
とを備えたことを特徴とするテレビジョン受信装置。
【請求項4】
前記視聴者評価部は、相関毎に割合化された評価値を演算することを特徴とする請求項3記載のテレビジョン受信装置。
【請求項5】
操作特性記憶部により、視聴者の操作特性を示す操作特性データを記憶し、
視聴者検出部により、視聴している視聴者を検出し、
相関検出手段により、前記視聴している視聴者の特性を、前記操作特性記憶部からの操作特性データから得、
視聴者評価部により、前記相関検出手段により検出された相関に応じて視聴者を評価し評価値を演算し、
前記視聴者評価部により評価された評価値の高い視聴者を提示することを特徴とするテレビジョン受信方法。
【請求項6】
番組選好記憶部により、視聴者の番組選好を示す番組選好データを記憶し、
視聴者検出部により、視聴している視聴者を検出し、
相関検出手段により、前記視聴している視聴者の番組選好を、前記番組選好記憶部からの番組選好データから得、
視聴者評価部により、前記相関検出手段により検出された相関に応じて視聴者を評価し評価値を演算し、
前記視聴者評価部により評価された評価値の高い視聴者を提示することを特徴とするテレビジョン受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−277995(P2008−277995A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−117116(P2007−117116)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】