説明

テレビ接続装置、冷却モジュール、電子機器

【課題】放熱性を向上することができるテレビ接続装置を提供する。
【解決手段】テレビ接続装置は、ケース33と、ファンユニット27と、フィンユニット28と、ヒートパイプと、を具備する。ファンユニット27は、ケース33と、ケース33内部に回転可能に設けられたファン本体34と、第2の壁部44の内面に固定されるとともにファン本体34を回転させるモータ35と、を有する。フィンユニット28は、ケース33の第1の側部46に隣接して設けられている。ヒートパイプは、回路部品に接続された第1の端部と、第1の端部とは反対側で第2の壁部44の近傍に設けられるとともにフィンユニット28に接続された第2の端部31Bと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、冷却モジュールを備えたテレビ接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の電子機器は、CPU等の高出力の回路部品を高い密度で内蔵している。このような半導体素子等の回路部品は、集積度が極めて高く、高速で情報処理を行なうため、多量の熱を発生する。このため、回路部品から放出される熱の処理方法が重要となっている。回路部品から発生する熱を放出するための構造として、ヒートパイプを用いることが一般的である。このヒートパイプは、回路部品で生じた熱をファンの近傍に設けられた放熱フィンまで送って、この放熱フィンに伝達された熱がファンからの送風によって装置外部に排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−239118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、回路部品の処理速度は日進月歩しているが、それに伴って、回路部品から生じた熱を装置外部に排出するための構造についても高効率化および低騒音化の要請がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のテレビ接続装置は、第1の吸気口部が設けられた第1の壁部と、この第1の壁部と対向するとともに第2の吸気口部が設けられた第2の壁部と、前記第1の壁部と前記第2の壁部とに連続するとともに排気口部が設けられた第1の側部と、を有したケースと、前記ケース内部に回転可能に設けられたファン本体と、前記第2の壁部の内面に固定されるとともに前記ファン本体を回転させるモータと、を有したファンユニットと、互いに平行になった複数の第1のフィンを有した第1のフィン群と、前記第1のフィンと交差する方向に延びて互いに平行になった複数の第2のフィンを有した第2のフィン群と、を有するとともに、前記ケースの前記第1の側部に隣接して設けられたフィンユニットと、回路部品に接続された第1の端部と、前記第1の端部とは反対側で前記第2の壁部の近傍に設けられるとともに前記フィンユニットに接続された第2の端部と、を有したヒートパイプと、を具備した。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】第1の実施形態に係る電子機器の一例であるテレビ接続装置を示した斜視図。
【図2】図1に示すテレビ接続装置の水平方向に沿った断面図。
【図3】図1に示すテレビ接続装置の冷却モジュールの水平方向に沿った断面図。
【図4】図3に示す冷却モジュールのF4−F4線に沿った断面図。
【図5】図3に示す冷却モジュールのF5−F5線に沿った断面図。
【図6】第2の実施形態に係る電子機器の一例であるポータブルコンピュータを示した斜視図。
【図7】図6に示すポータブルコンピュータの筐体の内部に収容されるプリント回路板および冷却モジュールを示した斜視図。
【図8】図7に示す冷却モジュールのF8−F8線に沿った断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、図1から図5を参照して、電子機器の一例であるテレビ接続装置の実施形態について説明する。このテレビ接続装置は、薄型テレビ等に接続されて使用されるものであり、例えば各種のテレビ番組を受信する機能および複数のテレビ番組を同時に録画したり、長時間番組を録画したりする機能を有する。このテレビ接続装置では、地上波デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送をそれぞれ受信して、これらの番組を録画することができる。
【0008】
図1に示すように、テレビ接続装置11は、装置の外郭をなした箱状の筐体12を備えている。図2に示すように、テレビ接続装置11は、さらに、第1および第2のプリント回路板13、14と、後述する第2の回路部品26を冷却するための冷却モジュール15と、を筐体12の内部に備えている。また、テレビ接続装置11は、第1および第2の補助ファンユニット16、17と、映像を記憶するための記憶装置である第1および第2のハードディスクドライブ装置18、19と、認証用のカードを差し込み可能なカードホルダー20と、複数の電源回路部品21を実装した電源回路基板22と、を筐体12の内部に備えている。
【0009】
第1のプリント回路板13は、いわゆるチューナ基板であり、その一方の面には図示しない第1の回路部品(発熱部品)が固定されている。本実施形態において第1の回路部品は、例えば、チューナで構成される。
【0010】
第2のプリント回路板14は、第1のプリント回路板13よりも下側の位置に設けられている。第2のプリント回路板14は、いわゆるメイン基板(セル基板)であり、テレビ接続装置11の各部品の制御を統括している。第2のプリント回路板14は、第1のプリント回路板13との間に隙間を有して第1のプリント回路板13に対向している。
【0011】
図2に示すように、第2のプリント回路板14は、第2のプリント配線板25と、第2のプリント配線板25の一方の面(上面)に固定された第2の回路部品26(発熱部品)と、その他の図示しない発熱部品と、を備えている。
【0012】
第2の回路部品26は、例えばセルプロセッサと呼ばれる回路部品で構成される。その他の回路部品には、RAM等の回路部品が含まれている。
【0013】
図2から図4に示すように、冷却モジュール15は、第2の回路部品26から出た熱を開口12Aを介して装置外部に放出するためのファンユニット27と、ファンユニット27に隣接して設けられたフィンユニット28と、フィンユニット28に接続されたヒートパイプ31と、ファンユニット27のケース33とヒートパイプ31とを固定するためのブラケット32と、を有している。ブラケット32は、図7に示すブラケット32と同形態であり、例えばステンレス等の材料によって「L」字形をなして形成される。ブラケット32は、ファンユニット27とヒートパイプ31との両方に跨るように設けられている。ブラケット32は、ヒートパイプ31の第2の端部31Bにろう付け(半田付け)で固定されている。図5に示すように、ヒートパイプ31の後述する第2の端部31Bは、フィンユニット28とブラケット32との間に挟まれている。
【0014】
ヒートパイプ31は、銅により形成された管状のヒートパイプ本体の内部に、気体と液体との間で状態変化可能な作動流体が封入して形成されている。作動流体は、例えば水で構成されているが、これに限定されるものではない。作動流体は、例えばアルコール等のその他の媒体であってもよい。図2に示すように、ヒートパイプ31は、第2の回路部品26に熱的に接続された第1の端部31Aと、第1の端部31Aとは反対側に設けられるとともにフィンユニット28に熱的に接続された第2の端部31Bと、を有している。図4に示すように、第2の端部31Bは、後述するファンユニット27のケース33の第2の壁部44の近傍に配置されており、この位置でフィンユニット28と熱的に接続される。ヒートパイプ31の第2の端部31Bとフィンユニット28とは、例えばろう付け(半田付け)によって固定されている。
【0015】
図4に示すように、ファンユニット27は、その外殻をなした箱形のケース33と、ケース33内部に回転可能に設けられたファン本体34と、ファン本体34を回転駆動するモータ35と、を有している。ケース33は、第1の吸気口部41が設けられた第1の壁部42と、この第1の壁部42と対向するとともに第2の吸気口部43が設けられた第2の壁部44と、第1の壁部42と第2の壁部44とに連続するとともに排気口部45が設けられた第1の側部46と、を有している。図3に示すように、ケース33は、さらに、第1の側部46に対向する第2の側部47と、第1の壁部42、第2の壁部44、第1の側部46、および第2の側部47のぞれぞれに連続している第3の側部48と、第3の側部48と対向した第4の側部49と、を備えている。
【0016】
図3、4に示すように,第1の壁部42は、いわゆる天板であり、例えばアルミニウム製の板材によって形成されている。第2の壁部44は、底板であって、例えばアルミニウム製の板材によって形成されている。第1から第4の側部46、47、48、49は、例えば、合成樹脂材料によって枠状に一体に形成されている。本実施形態のケース33では、第1の壁部42および第2の壁部44がそれぞれアルミニウム製の板材によって形成されるため、第1の壁部42および第2の壁部44の厚み寸法が低減されている。このため、本実施形態のファンユニット27は、従来形のファンユニットに比して薄型化が実現されている。
【0017】
ファン本体34は、その周囲に放射状に突出した複数のファン片34Aを有している。モータ35は、第2の壁部44の内面(内側)に固定されている。モータ35は、回転軸35Aを有しており、回転軸35Aの先端にファン本体34が取り付けられている。モータ35は、ケース33の第2の側部47の近傍にあるファン片34Aを、第3の側部48の近傍を通り、第1の側部46の近傍に至らせる方向、つまり図3中では反時計回り方向にファン本体34を回転させる。
【0018】
図3から図5に示すように、フィンユニット28は、ケース33の第1の側部46に隣接して設けられている。フィンユニット28は、ケース33の第3の側部48に近い位置に設けられた第1のフィン群51と、ケース33の第3の側部48から遠い位置に設けられた第2のフィン群52と、を有している。つまり、第1のフィン群51は、ケース33の第3の側部48に対して、第2のフィン群52よりも近い位置に設けられている。第1のフィン群51および第2のフィン群52は、一体に形成されており、一つのフィンユニット28を形成している。
【0019】
第1のフィン群51は、互いに平行になった複数の第1のフィン53(縦フィン)を有している。第1のフィン53は、それぞれ例えばアルミニウム製の方形の薄板によって形成されている。各第1のフィン53は、例えば、ケース33の第3の側部48と平行になっている。複数の第1のフィン53は、ケース33の第3の側部48に近づくにつれて密になるように配置されている。
【0020】
第2のフィン群52は、互いに平行になった複数の第2のフィン54(横フィン)と、複数の第2のフィン54を支持するとともにこれらをヒートパイプ31に熱的に接続する複数の接続壁55と、第2のフィン群52の端部に設けられた支持壁56と、を有している。
【0021】
各第2のフィン54は、第1のフィン53と交差する方向、より具体的には、直交する方向に設けられている。各第2のフィン54は、ケース33の第1の壁部42とそれぞれ平行になっている。第2のフィン54は、それぞれ例えばアルミニウム製の方形の薄板によって形成されている。複数の第2のフィン54は、例えば、ケース33の第1の壁部42とそれぞれ平行に設けられている。接続壁55は、例えばアルミニウム材料で形成された板材であり、例えば、第1のフィン53の延びる方向に対して斜めになっている。すなわち、接続壁55は、ファン本体34から送られる風の方向に沿った方向に延びており、ファン本体34からの風の流れが妨げられないようになっている。また、支持壁56は、第2のフィン54と交差(直交)する方向に延びている。支持壁56は、第2のフィン群52のうち、第1のフィン群51と隣接した一方の端部52Aとは反対側の他方の端部52Bに設けられている。
【0022】
発明者らは、本実施形態の冷却モジュール15の設計に先立って、ファンユニット27の排気口部45の各位置おいて、排気風の風量(流量)について調査を行なった。まず、ファンユニット27に対して何も処置を加えない場合には、ファンユニット27に5Vの通電をしたときの風量は150 L/minであった。そして、排気口部45のうちのファンユニット27の厚み方向の上半分を塞いで、ファンユニット27の厚み方向の下半分、つまり第2の壁部44に近い方である第2の半部45Bについて風量(流量)を調査したところ、93 L/minであった。これに対して、排気口部45のうちのファンユニット27の厚み方向の下半分を塞いで、ファンユニット27の厚み方向の上半分、つまり第1の壁部42に近い方である第1の半部45Aについて風量(流量)を調査したところ、102 L/minであった。この調査結果から、排気口部45から排気される風量には差があることが判明し、第1の壁部42に近い方である第1の半部45Aのほうが風量が大きいことが確認された。
【0023】
第1の実施形態によれば、テレビ接続装置11は、第1の吸気口部41が設けられた第1の壁部42と、この第1の壁部42と対向するとともに第2の吸気口部43が設けられた第2の壁部44と、第1の壁部42と第2の壁部44とに連続するとともに排気口部45が設けられた第1の側部46と、を有したケース33と、ケース33内部に回転可能に設けられたファン本体34と、第2の壁部44の内面に固定されるとともにファン本体34を回転させるモータ35と、を有したファンユニット27と、互いに平行になった複数の第1のフィン53を有した第1のフィン群51と、第1のフィン53と交差する方向に延びて互いに平行になった複数の第2のフィン54を有した第2のフィン群52と、を有するとともに、ケース33の第1の側部46に隣接して設けられたフィンユニット28と、回路部品に接続された第1の端部31Aと、第1の端部31Aとは反対側で第2の壁部44の近傍に設けられるとともにフィンユニット28に接続された第2の端部31Bと、を有したヒートパイプ31と、を具備した。
【0024】
この構成によれば、モータ35が設けられるケース33の第2の壁部44に近い位置にヒートパイプ31の第2の端部31Bが配置されるため、排気口部45の風量の小さい方にヒートパイプ31を配置することができる。これによって、ファン本体34からの風がヒートパイプ31によって遮られることがないため、ファンユニット27から発生する騒音を低減することができる。
【0025】
また、ケース33は、第1の側部46に対向した第2の側部47と、第1の壁部42、第2の壁部44、第1の側部46、および第2の側部47に連続した第3の側部48と、を有し、ファン本体34は、複数のファン片34Aを有するとともに、第2の側部47の近傍にあるファン片34Aを、第3の側部48の近傍を通り、第1の側部46の近傍に至らせる方向に回転し、複数の第1のフィン53は、第3の側部48とそれぞれ平行に設けられるとともに、第3の側部48に近づくにつれて密になっている。
【0026】
この構成によれば、風量の大きい箇所である第3の側部48の近傍において、第1のフィン53の密度を高くすることができる。これによって、第1のフィン群51において放熱性を向上することができ、フィンユニット28全体としても放熱性を向上することができる。
【0027】
また、複数の第2のフィン54は、第1の壁部42とそれぞれ平行に設けられるとともに、第1の壁部42に近づくにつれて密になっている。この構成によれば、風量の大きい箇所である第1の壁部42の近傍において第2のフィン54の密度を高くして、第2のフィン群52の放熱性を向上することができる。これによって、フィンユニット28全体としても放熱性を向上することができる。
【0028】
さらに、テレビ接続装置11は、ケース33とヒートパイプ31とを固定するためのブラケット32を具備し、ヒートパイプ31は、フィンユニット28とブラケット32との間に挟まれている。これによれば、ファンユニット27のケース33に対してヒートパイプ31の位置がずれることを防止できる。これによって、ヒートパイプ31の位置がずれてファンユニット27からの騒音の発生原因となることを防止することができる。
【0029】
第2のフィン群52は、第2のフィン54と交差する方向に延びる支持壁56を有し、この支持壁56は、第1のフィン群51と隣接した一方の端部52Aとは反対側の他方の端部52Bに設けられる。この構成によれば、第2のフィン群52において機械的な強度を向上することができる。
【0030】
続いて、図6から図8を参照して、電子機器の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、電子機器の一例として、ポータブルコンピュータ61に適用した場合を例に説明する。ポータブルコンピュータ61は、外観および全体構成が第1の実施形態とは異なっているが、冷却モジュール15の基本構造は第1の実施形態と共通している。このため、主として異なる部分について説明し、共通する部分については共通の符号を付して説明を省略する。
【0031】
ポータブルコンピュータ61は、本体ユニット62と、表示ユニット63と、本体ユニット62と表示ユニット63との間に設けられるヒンジ部64と、を備えている。ヒンジ部64は、表示ユニット63を回転可能に支持している。
【0032】
表示ユニット63は、ディスプレイ65と、ディスプレイ65の周囲を取り囲む合成樹脂製のディスプレイケース66と、を有している。
【0033】
本体ユニット62は、例えば、合成樹脂によって箱状に形成される筐体67と、筐体67の上面に取り付けられたキーボードユニット68と、筐体67の上面に設けられたタッチパッド69と、筐体67の内部に収められたプリント回路板72と、を備えている。キーボードユニット68に含まれるキー68Aは、一部のみが示されている。
【0034】
プリント回路板72は、プリント配線板73と、プリント配線板73上に実装された第1の回路部品74(発熱部品)および第2の回路部品75(発熱部品)と、を備えている。第1の回路部品74は、例えば、CPUで構成される。また、第2の回路部品75は、グラフィックスチップで構成される。
【0035】
第2の実施形態の冷却モジュール15は、図3から図5に示すものと基本的に同一の構成を有する。冷却モジュール15は、第1の回路部品74および第2の回路部品75から出た熱を外部に放出するためのファンユニット27と、ファンユニット27に隣接して設けられたフィンユニット28と、フィンユニット28に接続されたヒートパイプ31と、ヒートパイプ31とファンユニット27とを固定するためのブラケット32と、を有している。ブラケット32は、例えばステンレス等の材料によって「L」字形をなして形成される。ブラケット32は、ファンユニット27とヒートパイプ31との両方に跨るように設けられている。ヒートパイプ31の後述する第2の端部31Bは、フィンユニット28とブラケット32との間に挟まれている。
【0036】
ヒートパイプ31は、第1の回路部品74に熱的に接続された第1の端部31Aと、第1の端部31Aとは反対側の第2の端部31Bでフィンユニット28に熱的に接続された第2の端部31Bと、を有している。ヒートパイプ31は、その途中の位置で、第2の回路部品75とも熱的に接続されている。第2の端部31Bは、後述するファンユニット27のケース33の第2の壁部44の近傍に配置されており、この位置でフィンユニット28と熱的に接続される。
【0037】
フィンユニット28は、ケース33の第3の側部48に近い位置に設けられた第1のフィン群51と、ケース33の第3の側部48からは遠い位置に設けられた第2のフィン群52と、を有している。つまり、第1のフィン群51は、ケース33の第3の側部48に対して、第2のフィン群52よりも近い位置に設けられている。第1のフィン群51と第2のフィン群52とは一体になった一つのフィンユニット28を形成している。
【0038】
第1のフィン群51は、互いに平行になった複数の第1のフィン53(縦フィン)を有している。各第1のフィン53は、例えば、ケース33の第3の側部48と平行になっている(図3参照)。複数の第1のフィン53は、ケース33の第3の側部48に近づくにつれて密になるように配置されている。図8に示すように、第1のフィン53は、切欠部57を有しており、切欠部57の内側にヒートパイプ31の第2の端部31Bが収めされている。第1のフィン53は、第2のフィン54よりも端に近い位置で、第2の端部31Bと熱的に接続されている。また、第1のフィン53の切欠部57は、ブラケット32と協同してヒートパイプ31の第2の端部31Bの周囲を取り囲んで保持している。
【0039】
第2のフィン群52は、互いに平行になった複数の第2のフィン54(横フィン)を有している。それぞれの第2のフィン54は、第1のフィン53と交差する方向、より具体的には、直交する方向に設けられている。複数の第2のフィン54は、例えば、ケース33の第1の壁部42とそれぞれ平行に設けられている(図4参照)。
【0040】
第2の実施形態によれば、フィンユニット28から騒音が生じることを防止できる。また、風量の多い箇所である第3の側部48の近傍で第1のフィン53を密に配置できるとともに、同じく風量の多い箇所である第1の壁部42の近傍において第2のフィン54を密に配置することができる。これによって、フィンユニット28における放熱性能を向上することができる。
【0041】
電子機器は、上記実施形態に示したテレビ接続装置11、ポータブルコンピュータ61に限らず、例えば携帯電話機のようなその他の電子機器に対しても当然に実施可能である。その他、電子機器は、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは勿論である。
【符号の説明】
【0042】
11…テレビ接続装置、15…冷却モジュール、26…第2の回路部品、27…ファンユニット、28…フィンユニット、31…ヒートパイプ、31A…第1の端部、31B…第2の端部、32…ブラケット、33…ケース、34…ファン本体、34A…ファン片、35…モータ、41…第1の吸気口部、42…第1の壁部、43…第2の吸気口部、44…第2の壁部、45…排気口部、46…第1の側部、47…第2の側部、48…第3の側部、51…第1のフィン群、52…第2のフィン群、52A…一方の端部、52B…他方の端部、53…第1のフィン、54…第2のフィン、56…支持壁、61…ポータブルコンピュータ、74…第1の回路部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の吸気口部が設けられた第1の壁部と、この第1の壁部と対向するとともに第2の吸気口部が設けられた第2の壁部と、前記第1の壁部と前記第2の壁部とに連続するとともに排気口部が設けられた第1の側部と、を有したケースと、前記ケース内部に回転可能に設けられたファン本体と、前記第2の壁部の内面に固定されるとともに前記ファン本体を回転させるモータと、を有したファンユニットと、
互いに平行になった複数の第1のフィンを有した第1のフィン群と、前記第1のフィンと交差する方向に延びて互いに平行になった複数の第2のフィンを有した第2のフィン群と、を有するとともに、前記ケースの前記第1の側部に隣接して設けられたフィンユニットと、
回路部品に接続された第1の端部と、前記第1の端部とは反対側で前記第2の壁部の近傍に設けられるとともに前記フィンユニットに接続された第2の端部と、を有したヒートパイプと、
を具備したことを特徴とするテレビ接続装置。
【請求項2】
前記ケースは、前記第1の側部に対向した第2の側部と、前記第1の壁部、前記第2の壁部、前記第1の側部、および前記第2の側部に連続した第3の側部と、を有し、
前記ファン本体は、複数のファン片を有するとともに、前記第2の側部の近傍にある前記ファン片を、前記第3の側部の近傍を通り、前記第1の側部の近傍に至らせる方向に回転し、
前記複数の第1のフィンは、前記第3の側部とそれぞれ平行に設けられるとともに、前記第3の側部に近づくにつれて密になったことを特徴とする請求項1に記載のテレビ接続装置。
【請求項3】
前記複数の第2のフィンは、前記第1の壁部とそれぞれ平行に設けられるとともに、前記第1の壁部に近づくにつれて密になったことを特徴とする請求項2に記載のテレビ接続装置。
【請求項4】
前記ケースと前記ヒートパイプとを固定するためのブラケットを具備し、
前記ヒートパイプは、前記フィンユニットと前記ブラケットとの間に挟まれたことを特徴とする請求項3に記載のテレビ接続装置。
【請求項5】
前記第2のフィン群は、前記第2のフィンと交差する方向に延びる支持壁を有し、この支持壁は、前記第1のフィン群と隣接した一方の端部とは反対側の他方の端部に設けられたことを特徴とする請求項4に記載のテレビ接続装置。
【請求項6】
第1の吸気口部が設けられた第1の壁部と、この第1の壁部と対向するとともに第2の吸気口部が設けられた第2の壁部と、前記第1の壁部と前記第2の壁部とに連続するとともに排気口部が設けられた第1の側部と、を有したケースと、前記ケース内部に回転可能に設けられたファン本体と、前記第2の壁部の内面に固定されるとともに前記ファン本体を回転させるモータと、を有したファンユニットと、
互いに平行になった複数の第1のフィンを有した第1のフィン群と、前記第1のフィンと交差する方向に延びて互いに平行になった複数の第2のフィンを有した第2のフィン群と、を有するとともに、前記ケースの前記第1の側部に隣接して設けられたフィンユニットと、
回路部品に接続された第1の端部と、前記第1の端部とは反対側で前記第2の壁部の近傍に設けられるとともに前記フィンユニットに接続された第2の端部と、を有したヒートパイプと、
を具備したことを特徴とする冷却モジュール。
【請求項7】
第1の吸気口部が設けられた第1の壁部と、この第1の壁部と対向するとともに第2の吸気口部が設けられた第2の壁部と、前記第1の壁部と前記第2の壁部とに連続するとともに排気口部が設けられた第1の側部と、を有したケースと、前記ケース内部に回転可能に設けられたファン本体と、前記第2の壁部の内面に固定されるとともに前記ファン本体を回転させるモータと、を有したファンユニットと、
前記ケースの前記第1の側部に隣接して設けられたフィンユニットと、
回路部品に接続された第1の端部と、前記第1の端部とは反対側で前記第2の壁部の近傍に設けられるとともに前記フィンユニットに接続された第2の端部と、を有したヒートパイプと、
を具備したことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−223352(P2011−223352A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−90890(P2010−90890)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【特許番号】特許第4751475号(P4751475)
【特許公報発行日】平成23年8月17日(2011.8.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】