説明

テロップ表示制御装置およびテロップ表示制御方法

【課題】テロップの属性、例えば色、書体、装飾または言語により、テロップの表示速度を制御する装置を提供する。
【解決手段】テロップと、該テロップの属性データを記憶するテロップデータ記憶部と、前記テロップデータ記憶部に記憶された前記テロップの属性データを検出する属性データ検出部と、前記属性データ検出部の検出結果に基づいて、前記テロップの表示速度を制御する表示速度制御部と、前記表示速度制御部の表示速度制御に応じて前記テロップを表示する表示部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テロップの表示を制御する装置および方法に関し、特にテロップの属性により表示速度を制御するテロップ表示制御装置およびテロップ表示制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
映画、テレビ、カラオケにおいて、翻訳言語、台詞、場面説明、歌詞などを表示するためにテロップが表示画面に挿入される。あるいは表示画面に隣接して配置した表示部によりテロップが表示される。
テロップの表示制御技術が例えば、特許文献1〜6に開示されている。
特許文献1は、CAPTAIN(Character And Pattern Telephone Access Information Network)システムやCD−Gはデータレートが低いために短時間にダイナミックに変化する字幕が表示できなかった。そのため、色データを記憶するカラールックアップテーブルと、字幕の色データを記憶しているカラールックアップテーブルのアドレスを検出する検出手段を備え、検出手段によって検出されたアドレスを字幕の色情報として伝送する。これにより、色情報を、カラールックアップテーブルのアドレス情報によって伝送することができるので、データレートを低くすることができる。その結果、高品質の字幕をユーザの好みにより表示させることができるとともに、背景のビデオを劣化させずに、字幕の表示を高速で切換えることができるものである。
特許文献2は、演奏曲の歌詞テロップの切替表示タイミングで背景映像を切換えるものであり、映像切換予定時刻に合わせてテロップの表示速度を制御するものである。
【0003】
特許文献3は、曲演奏情報の中に、演奏用データと、歌詞テロップデータと、表示切替フラグを挿入し、CPUが表示切替フラグを認識すると、歌詞テロップと背景画像を同時に切り替えることにより、カラオケの演奏にあわせてテロップと映像を切り替えるものである。
特許文献4は、カラオケの歌詞テロップを表示する装置であって、文字サイズ設定手段を備え、設定された文字サイズで歌詞テロップを表示するものである。また楽曲のテンポ情報に基づいて画面に表示する文字数を変化させ、あるいは文字サイズを変化させるものである。
特許文献5は、各単語にそれぞれ関連づけられた色情報と時間情報からなる単語変換表を記憶し、入力された各単語について単語変換表にあるか検索し、検索された単語に単語変換表から読み出した色情報と時間情報からなるキーフレームを生成するものである。これにより、テロップ文字の色を変化させたり、表示時間を変化させたりするものである。
特許文献6は、字幕、メニュー、カラオケの歌詞表示などサブピクチャの表示形式をユーザが表示色、サイズ、位置またはスクロール速度を設定することにより変更できるものである。
【特許文献1】特開平7−231435号公報
【特許文献2】特開平7−319485号公報
【特許文献3】特開平7−319484号公報
【特許文献4】特開平7−334178号公報
【特許文献5】特開2000−32341号公報
【特許文献6】特開2001−78149号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1〜6やその他従来技術において、テロップは、テロップと同一画面に表示される映像または画像の附属として表示されるものであり、その場合、テロップは映像または画像の変化と同期して、表示が変化し、または切換えられる。すなわち、映画やテレビの場合は、俳優の口に合わせて翻訳語や台詞が表示され、また場面の切換えに同期して場面説明が表示される。カラオケの場合は、演奏に合わせて歌詞が表示される。またユーザがテロップに色をつけたり、表示速度を変えたりするものであった。
また従来のテロップ表示装置は、テロップの表示速度が一定であり、注目すべきテロップ部分の表示速度を変化させるものはなかった。
【0005】
本発明は上記のように映像または画像の附属として表示されるテロップではなく、映像または画像とは独立して、あるいは単独に表示されるようなテロップ表示装置の表示制御装置および方法に関する。例えば、本発明において、テロップは、広告塔に表示される広告や宣伝であり、またテレビ画面に、テレビ映像とは関係なく表示される臨時ニュースや速報あるいはお知らせ、注意事項のようなものである。またテロップは文字だけでなく、絵、写真や漫画のような静止画、或いはアニメーションや画像のような動画であってもよく、またテロップは表示領域上を上から下へ、右から左へのように一方向に流れるスクロール表示だけでなく、テロップの一区切りを切換えて表示するような態様も本発明の対象である。
すなわち、本発明は、テロップの属性、例えば色、書体、装飾または言語により、テロップの表示速度を制御する装置および方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のテロップ表示制御装置は上記課題を解決するために、テロップと、該テロップの属性データを記憶するテロップデータ記憶部と、前記テロップデータ記憶部に記憶された前記テロップの属性データを検出する属性データ検出部と、前記属性データ検出部の検出結果に基づいて、前記テロップの表示速度を制御する表示速度制御部と、前記表示速度制御部の表示速度制御に応じて前記テロップを表示する表示部とを備える。
【0007】
本発明において、前記属性データは、テロップの色、書体、装飾または言語であり、またこれらの任意の組み合わせを含むとよい。また本発明の前記属性データ検出部は、前記表示部に表示される範囲のテロップの属性データを抽出するとよい。また本発明は、前記属性データに優先順位を設定することが好ましい。また本発明の表示速度制御部は、テロップの表示途中で表示速度を変化させるものである。
【0008】
また本発明は別の観点によれば、テロップ表示制御方法であり、テロップと、該テロップの属性データを記憶するテロップデータ記憶部よりデータを取得するテロップデータ取得ステップと、前記テロップデータ取得ステップで取得されたテロップの属性データを検出する属性データ検出ステップと、前記属性データ検出ステップの検出結果に基づいて、前記テロップの表示速度を制御する表示速度制御ステップと、前記表示速度制御に応じて前記テロップを表示する表示ステップとを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、注意を引きたいテロップ部分や、強調したいテロップ部分の表示速度を、色、書体、装飾または言語のような属性に応じて、自動的に表示途中で変化させ、あるいは表示速度を連続的に変化させるので、視聴者に知らせたいテロップ部分を確実に視認させることができる。その結果、広告効果、宣伝効果を顕著にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(実施形態1)
図1は実施形態1の構成を示すブロック図である。
このブロック図において、本発明の特徴部分は、主としてテロップデータ蓄積部130、番組情報蓄積部140、テロップデータ解析部150、テロップ表示速度制御部160によって構成される。これら特徴部分が他の部分と協働して本発明のテロップ表示制御装置を構成する。
【0011】
以下に本発明のテロップ表示制御装置の各部分を説明する。
制御部10は、記録媒体に格納した本発明のプログラムを読み出して、本発明のフローチャートを実行することにより、本発明のテロップ表示制御装置全体を制御する。制御部10はCPUなどにより実現される部分である。
インターネットなどの外部ネットワーク20は、通信インターフェース30を介して、本発明のテロップ表示制御装置と接続され、相互に通信を行う。
入力部40は、キーボードのような文字入力装置、マウス、ポインティングデバイスなどからなる部分である。またネットワークなどから情報を取り込む通信部であってもよい。入力部40は、テロップ文字、絵、漫画、写真などを入力し、また外部ネットワーク20からテロップを取り込む。また入力部40は、本発明のテロップ表示制御装置に動作指示する、命令、指示または選択を入力する部分である。また、図4、図5により後述するように、表示すべきテロップを選択させ、選択されたテロップから検出すべき属性データを入力させる部分である。
【0012】
表示部50は、入力された映像信号を表示する部分であり、テロップとともに表示する表示画面である。この表示画面は、液晶モニタモジュール、ブラウン管表示装置、LED表示装置などにより構成される。
音声出力部60は、例えばスピーカであり、音声信号を音響振動に変換する部分である。
ROM70は、例えば本発明の制御プログラムや通信インターフェース30、入力部40、表示部50を制御するプログラムを格納する半導体装置、CDよりなる記憶媒体である。
RAM80は、制御部10によってデータアクセスされ、一時的にデータを記憶するワークメモリとして使用する高速書き込み、読み出しが可能な半導体装置よりなる記憶媒体である。
不揮発メモリ90は、設定データを記憶するために備えられ、電源が供給されなくてもデータを不揮発に保持可能な記憶媒体である。
【0013】
記録媒体100は、例えばハードディスクよりなり、本発明では、動画データ、画像データ、テロップデータ、番組情報のような大容量データを記憶する。これらデータは以下のような部分に仮想的に分けて蓄積される。
動画データ蓄積部110は、制御部10の制御指示に従って表示部50に表示するための動画データを格納する部分である。動画は、映画、テレビ、カラオケなどである。また本発明では、テロップとして表示するために使用する動画も含む。
画像データ蓄積部120は、制御部10の制御指示に従って表示部50に表示するための画像データ、特に静止画データを格納する部分である。静止画は、映画、テレビ、カラオケなどに使用される画像である。また本発明のテロップとして使用する静止画も含む。
【0014】
テロップデータ蓄積部130は、制御部10の制御指示に従って表示部50に表示するためのテロップデータを格納する部分である。例えば、図2(a)にテロップデータを示すように、テロップ1、テロップ2のようにテロップごとに、X座標、Y座標、幅、高さ、記述形式、文字方向、フォント種、フォントサイズ、文字色、背景色、表示方向、表示速度、言語種、テロップ文字列のように、テロップとその属性データがテーブル形式で格納される。更に、本発明では、テロップとして使用される絵、写真、漫画のような静止画、あるいはアニメーションや画像のような動画の画像データと、その属性データを格納する。絵の属性データとしては、モノクロ、カラー、サイズ、画家などである。写真の属性データとしては、モノクロ、カラー、セピア色、赤目補正、ドット数、枠あり、枠なしなどである。静止画の属性データとしては、モノクロ、カラー、大きさ、作者などがある。漫画、アニメーション、動画などの属性データとしては、モノクロ、カラー、表示時間(またはこま数)、著作者などがある。
【0015】
ここで、図2(b)に示した凡例を参照すると、記述形式は、0がそのままを表し、1がHTML(Hyper Text Markup Language)形式を表す。文字方向は、0が横書き、1が縦書き表す。フォント種は、0が明朝体、1がゴシック体を表す。文字色は、0が黒色、1が赤色、2が青色、3が緑色を表す。背景色は、0が黒色、1が赤色、2が青色、3が緑色を表す。表示方向は、0が右から左へ、1が下から上へを表す。表示速度は、0が遅く、50が速いを0〜50の数値で表す。言語種は、0が日本語、1が英語、2が中国語、3が韓国語を表す。
図2(a)(b)に記載したテロップデータ、データ内容は一例であり、これ以上に、文字数、文字サイズ、表示エリアの大きさのようなデータおよびデータ内容があってもよく、またある場合にはテロップデータは、図2(a)(b)の全てのデータおよびデータ内容を備えなくてもよい。また絵、写真、漫画、アニメーションや動画の場合は、そのビットマップデータ及び絵、写真、漫画、アニメーションや動画の属性データを格納する。
【0016】
番組情報蓄積部140は、図4で後述するように、番組情報設定画面のレイアウト情報を格納する部分である。また動画データ蓄積部110に格納している動画データ、画像データ蓄積部120に格納している画像データ、テロップデータ蓄積部130に格納しているテロップデータを組合せて、テロップデータと表示タイミングを制御するための番組情報を格納する部分である。
テロップデータ解析部150は、テロップデータ蓄積部130に格納されているテロップデータの属性、例えば色、書体、装飾または言語を解析する部分である。この他に文字数、文字サイズ、表示エリアの大きさを解析する部分であってもよい。またテロップが絵、写真、漫画、アニメーションや動画の場合は、それらの属性データを解析する部分である。
【0017】
テロップ表示速度制御部160は、テロップデータ解析部150の解析結果情報に基づいてテロップの表示速度を制御する部分である。
テロップ表示時間制御部170は、テロップデータ解析部150の解析結果情報に基づいてテロップの表示時間を制御する部分である。
テロップ表示方向制御部180は、テロップデータ解析部150の解析結果情報に基づいてテロップの表示方向を制御する部分である。
なお、テロップデータ解析部150、テロップ表示速度制御部160、テロップ表示時間制御部170、テロップ表示方向制御部180は、本発明のテロップ表示制御装置が動作することにより仮想的に実現される機能部分である。
【0018】
図3は本発明のテロップ表示制御装置によって表示部50に表示されるテロップを説明する図であり、図3は、画面表示部の上方にテロップ2のテロップ表示領域があり、下方の左半分にテロップ1のテロップ表示領域があり、テロップを表示する。表示画面中央左半分に表示枠2、右半分に表示枠1があり、動画または静止画の画像を表示する。図3に示した画面レイアウトは一例であり、画像表示領域と、テロップ表示領域はどのように配置してもよい。例えば、テロップ表示領域は1つでもよく、画面の右側または左側のように縦方向に配置してもよい。また画像表示領域は1つでもかまわない。この他、任意のレイアウトが可能である。
また本発明のテロップ表示制御装置は、図3に示したように画像表示領域と組合せずに、独立したテロップ表示装置に利用されるものである。
【0019】
図4は、番組設定画面―レイアウト設定画面の一例を示す。図4において、≪番組情報設定画面―レイアウト≫は、図3に示した表示画面に対応するモニター画面全体を表し、左側に表示部画面上のレイアウトイメージを示し、右側にレイアウト設定画面を示す。この図4では、レイアウトイメージは、画面上部にテロップ2の表示枠があり、画面下部の左半分にテロップ1の表示枠がある。そして画面中央部左半分に画像の表示枠2があり、画面中央部右側に画像の表示枠1が配置される。
このような表示枠に対して、レイアウト設定画面は、表示枠1、表示枠2、テロップ1及びテロップ2について、それぞれX座標、Y座標、幅および高さを数値で表している。したがってこの数値を変更することにより、左側のレイアウトイメージを変更することができる。逆に、左側のレイアウトイメージの表示枠を変更することにより、レイアウト設定画面の数値が変更される。
独立したテロップ表示装置の場合は、図4のように画像の表示枠1及び2がなく、テロップ1、2の幅、高さの設定画面を備えればよい。
【0020】
図5は、番組設定画面―テロップ設定画面の一例であり、図4に示したテロップ2に表示するテロップを作成するための画面≪番組情報設定画面―テロップ2≫を示す。図5の左側は図4に示したテロップ2のエリアにスクロール表示する文字列を示している。このようなテロップは、入力部30から入力してもよいし、ネットワーク10から取得してもよい。ここでは「大感謝祭セール・・・・・発売中です。」が入力されたことを示している。
図5の右側には、テロップ2の属性データを設定するための入力画面を示し、この入力画面はデフォルトにより入力するようになっている。図5の右側には、記述形式、文字方向、フォント種、フォントサイズ、文字色、言語種、背景色、表示方向、表示速度などが設定できるようになっている。
【0021】
記述形式の「そのまま」とは、左画面に表示されたテロップをそのままに表示する場合を設定するものであり、「HTML形式」とは、テロップ2の表示をHTML形式により設定し、その書体、装飾または言語を設定するものである。文字方向は、テロップを形成する文字の並び方向を設定するものであり、デフォルトは縦書きと横書きを表示し、図5は横書きが選択された場合を示している。フォント種は明朝体、ゴシック体、楷書体などである。図では明朝体が選択されている。フォントサイズは、1文字のサイズを表すドット数であり、例えば、7〜500が設定可能であり、図は180ドットを設定している。文字色は、赤色、青色、緑色、蛍光色などであり、図は黒色を表している。背景色は、テロップ2を表示する表示領域の背景色、例えば文字色の反対色を設定する。図は白色が設定されたことを表している。表示方向はテロップのスクロール方向であり、デフォルトは右から左と、下から上があり、図では右から左が選択されている。表示速度は、テロップのスクロールの移動速度であり、テロップ画面上をテロップを形成するドットの1秒間当りのスクロール速度である。図は遅いと、速いの間をつまみ移動させてスクロール速度を設定する例を表している。
テロップが小さい部分に分割して表示される場合には、上記表示速度に代えて各テロップ部分の切換え表示時間を設定する。
【0022】
図5に示した属性データは一例であり、テロップが絵、写真、漫画、アニメーションや動画の場合は、この他の属性データを入力してもよいし、またある場合には図5の属性データを全部入力しなくてもかまわない。
以上のように、図3に示した画面レイアウトは、図4の画面によりレイアウトが設定されると、そのレイアウト情報は番組情報蓄積部140に蓄積され、図5の画面によりテロップが設定されると、そのテロップデータは、テロップデータ蓄積部130、に蓄積される。
また図4、図5の画面により、ユーザが表示させたいテロップを選択し、選択されたテロップから検出したい属性データを入力する入力画面としても利用することができる。テロップデータ蓄積部130にテロップが1つだけ記憶され、かつ予め検出する属性データが設定されているような場合は、テロップを選択したり、属性データを入力したりする必要はなく、テロップ表示表示装置により、表示を指示するだけで、テロップが選択され、予め設定された属性データが検出されて、その属性データを含む部分の表示速度が制御される。またテロップデータ蓄積部130にテロップが複数記憶されている場合でも、テロップを選択する順番、検出する属性データが予め設定されているような場合は、表示を指示するだけで自動的に順次表示することができる。
【0023】
図6(a)は、テロップの横書きスクロールを説明する図であり、上1行に示したテロップから順次下方のように表示され、その結果、表示領域にテロップが左から右方向へスクロール表示される様子を示している。図6(b)は、テロップの縦書きスクロールを説明する図であり、左側1行に示したテロップから順次右側に示すように、下から上方向へスクロール表示される様子を示している。
本発明において、テロップが「大感謝際セール開催中!!期間中に御来店の方にはもれなく・・・・」のようにお知らせであり、特に「期間中」を重要事項として注目させるために赤色文字である場合、テロップの表示画面に最初の1文字「期」が表示されたときから最後の1文字「中」が表示されなくなるまでの間、赤色文字に設定された表示速度で表示する。このような表示速度の制御は一例であり、「期間中」がテロップ表示画面にある間だけ、または「期間中」がテロップ表示画面の所定の中央領域にある間だけであってもよい。
【0024】
次に本発明のテロップ表示制御装置の動作をフローチャートにしたがって説明する。
図7は、図4、図5の設定画面により入力されたテロップを、表示エリアに特定のテロップ部分、例えば赤色の表示文字がある場合に、表示速度を制御する場合を説明するフローチャートである。このフローチャートは、制御部が本発明の記録媒体100に格納したプログラムを読み出して、順次各ステップを実行することにより実現される。以下に説明するフローチャートも同様である。
【0025】
ユーザまたはテロップ表示装置によってテロップ表示が指示されると、ステップS501で、テロップを表示速度(V50)で表示するよう設定する。ここで設定される表示速度(V50)は、図5の設定画面で特定の文字色以外の文字、例えば黒色文字について、表示速度がデフォルトとして設定されている値である。V50は、例えばテロップを形成するドットが、表示画面上を1秒間に50mm移動する速度である。次にステップS502では、テロップ表示エリアに赤色表示の文字があるかどうか判定する。赤色文字がない場合は、ステップS501に戻る。
表示エリアに赤色文字がある場合は、ステップS503で、予め赤色文字に設定されている表示速度(V51)に表示速度を変更する。V51は、例えばテロップを形成するドットが1秒間に40mm移動する速度である。その後、ステップS502に戻り、続けてテロップ表示エリアに赤色表示の文字があるか監視する。ステップS502で、テロップ表示エリアに赤色表示の文字がないと判断されれば、ステップS502でデフォルトの表示速度(V50)に戻る。
このように、表示エリアに赤色文字がある場合に、自動的に赤色に設定された表示速度に制御することができる。このフローチャートでは、赤色文字がある場合に表示速度V50からV51に瞬時に速度制御するが、その表示速度の変化を例えば、2〜3秒かけて徐々に連続的に変化するように制御してもよい。また表示速度制御は、赤色文字が1字現れたときに行ってもよいし、全部現れたときに行ってもよい。
ここでは、表示色について説明したが、その他の属性、例えば書体、装飾または言語の場合もステップS502の属性を変えることにより、同様のフローチャートにより処理することができる。
【0026】
(実施形態2)
図8は、テロップが複数の表示色で表示され、その表示色に対応して表示速度を制御する場合を説明するフローチャートである。図1のブロック図、図2のテロップデータ、図3のテロップの表示形態、図4および図5の番組情報設定画面、図6のテロップのスクロールは、実施形態1と同じである。以下の実施形態も同様である。
初めに、ユーザまたはテロップ表示装置によって、テロップ表示が指示されると、ステップS510で、テロップを表示速度(V50)で表示するよう設定する。表示速度(V50)は、例えば黒色文字のように通常文字である場合に、デフォルトとして設定されている表示速度である。次にステップS511では、変数iを1に初期化する。ステップS512では、Ciに、速度制御テーブルのi番目の“表示色”の値を挿入する。
【0027】
例えば、図8(b)に示す速度制御テーブルを参照して、表示色1〜3の値を挿入する。速度制御テーブルは、番号と、表示色の値と、表示速度の一覧表であって、例えば番号1には、表示色3が表示速度V53であることが記述されている。表示色3は、凡例に示すように緑色である。また同様に、番号2は、表示色2、即ち凡例より青色が表示速度V52であることを示し、番号3は、表示色1(凡例より赤色)が表示速度V51であることが記述されている。この速度制御テーブルでは、例えばV50は表示速度が50mm/sec、V51は40mm/sec、V52は30mm/sec、V53は20mm/secを表す。
【0028】
なお、表示色には優先順位があり、ここでは表示色3の優先順位が高く、表示色1の優先順位が低い。従って、表示エリアに複数の表示色が存在する場合は、その優先順位の高い表示色が検出されると、テロップの表示速度は、優先順位の高い速度に制御される。これは、ステップS511にて、変数iを1に初期化して、速度制御テーブルの最も優先順位の高い表示色から存在するかを判断することにより実現される。
またその他の属性、例えば書体、装飾または言語の場合にもそれぞれ優先順位が付与されており、ステップS512の属性を変えることにより、同様のフローチャートにより処理することができ、優先順位の高い速度に制御することができる。
【0029】
その後、ステップS513に進み、CiがFFFF、即ちエンドセパレートであるかどうかチェックする。エンドセパレートであれば、テロップ表示エリア内に表示速度を変更すべき表示色の文字がないと言うことなので、ステップS514に進み、初めのステップS510で設定されていた表示速度V50でテロップを表示するよう制御して、ステップS511に戻る。
しかし、エンドセパレートでなければ、ステップS515で、表示中のテロップ表示エリアにステップS512で取得したCiの表示色の文字があるかどうか判定する。もしなければ、ステップS516に進み、変数iに1を加えて、次に優先順位の高い表示色が存在するかどうかの判定を行うために、ステップS512に戻る。ステップS515で、yesの場合は、ステップS517に進み、速度制御テーブルのi番目の“表示速度”の値(Vx)を読み出し、その値を設定する。そして、ステップS518でテロップをその設定された表示速度(Vx)で表示し、このフローを終了する。
【0030】
(実施形態3)
次に、テロップの表示文字の色がHTML形式で指定されている場合を説明する。
テロップの表示文字の色がHTML形式で記述されている例を図9に示す。即ち、テロップが図9(a)に示すように、「大感謝祭セール・・・・・発売中です。」である場合、「豪華商品」がHTML形式で赤色に指定され、「大型液晶テレビ」がHTML形式で青色に指定されている。このテロップは、テロップ表示エリアで、図9(b)に示すように表示される。図9(b)は、太字で表示した「豪華商品」が赤色、斜体で表示した「大型液晶テレビ」が青色であることを表している。
図9、図10は、文字色をHTML形式で指定する場合を説明しているが、書体やフォント種、太文字、斜体文字、下線付きなど装飾もHTML形式で指定することができ、文字色の場合と同様に処理することができる。
【0031】
図9(a)のように記述されたHTML形式のテロップ表示文字データ、および図9(b)のように表示されるテロップは、図10に示すフローチャートにより解析され、表示制御される。図10はテロップ表示の実現方法を説明するフローチャートであり、仮想空間への表示イメージの展開の処理フローである。
【0032】
ユーザまたはテロップ表示制御装置によって、HTML形式の処理フローが指示されると、ステップS520では、テロップデータ蓄積部130から“記述形式”の設定値を取得し、HTML形式とそのまま表示を判別する。この場合、HTML形式が設定されているので、図2(b)の凡例からHTML記述形式の設定値1を取得する。そのまま表示形式の場合は、0を取得する。次のステップS521では、文字色の設定値をテロップデータ蓄積部130から取得する。ここでは文字色が黒に設定されているので、図2(b)の凡例を参照して、その設定値0をCLに入れる。このCLは、図10のフローチャートの処理により、途中でHTML形式での文字色の変更があれば、その文字色の設定値に変更され、表示色は変更される。
次に、ステップS522で、テロップデータ蓄積部130の“文字列”格納エリアの先頭位置にポインタ(Pt)をセットする。
【0033】
次に、ステップS523で、ポインタを移動させて、ポインタの中身が空かどうか判定する。空である場合は、処理を終了する。中身がある場合は、ポインタを移動させながら中身を解析する。ステップS524で、その中身が前括弧“<”かどうか判定する。前括弧である場合は、ステップS525で、HTML形式かどうか解析する。HTML形式でない場合は、ステップS533で、その前括弧をステップS521に設定されている文字色でRAM80の仮想空間へイメージ展開する処理を行う。
前括弧“<”がHTML形式である場合は、ステップS526で、以降の文字列はHTMLタグであるかどうかチェックする。HTMLタグである場合は、ステップS527で、HTMLタグは文字色を指定しているかチェックする。HTMLタグが文字色を指定している場合は、ステップS531で、イメージ展開色をHTMLタグに指定されている文字色の設定値に変更する。つまり、CLをHTMLタグに指定された文字色の設定値にセットする。その後、ステップS532で、HTMLタグの終了(“>”)まで、ポインタ(pt)を移動する。
【0034】
上記ステップS527で、HTMLタグが文字色を指定していない場合は、ステップS528で、HTMLタグは終了タグかどうか判定する。終了タグでない場合は、ステップS529に進み、他のHTMLタグ種のチェックと処理を実施する。終了タグである場合は、ステップS530で、テロップ文字データ蓄積部130から“文字色”の設定値を取得して、その設定値をCLにセットする。
上記ステップS529、S530、S531の後、ステップS532で、ポインタをHTMLタグの終了、即ち“>”まで移動させる。
上記ステップS524およびS525、S526において、判定結果がnoの場合、ステップS533で、ポインタの中身の文字をCLに設定されている文字色でRAM上の仮想空間へイメージを展開する。その後、およびステップS532の処理後、ステップS534で、ポインタを次の文字位置へ進め、ステップS523に戻る。
【0035】
図10のフローチャートは、文字色をRAM上の仮想空間へイメージ展開する処理を説明したが、同様にその他の属性、例えばフォント種、フォントサイズのような書体や斜体文字、下線付き、強調文字などの装飾および言語種についても仮想空間へイメージ展開すると、図13(a)に示すようなテロップ文字属性テーブルが得られる。この図13(a)の属性テーブルは、テロップを6つのテロップ部分に分割し、テロップ番号No.1〜No.6について解析されている。図13(b)の凡例を参照すると、テロップ番号No.1は、文字色が黒色、フォント種が明朝体、斜体なし、下線なし、強調なしであることが分かる。テロップNo.2は文字色が赤色、テロップNo.4は文字色が青色であり、かつフォント種がゴシック体、テロップNo.5およびNo.6は斜体文字であることが分かる。このようにして、属性テーブルを得ることにより、テロップの解析が行われる。属性テーブルは、この他の属性を備えてもよいし、他の場合は、この表に示した属性を全て備えなくてもよい。
【0036】
(実施形態4)
次に、テロップ表示エリア内に表示されるテロップに特定の文字色があることを判別する方法を説明する。この特定の文字色の判別方法を説明する前に、図11により、テロップの文字属性を確認する範囲を、仮想空間の座標を用いて説明する。つまり、テロップ表示部に表示される範囲のテロップ部分について属性データが解析される。
【0037】
図11は1文字が100ドットであり、65文字からなるテロップが6つのテロップ部分に区切られた仮想空間を示す。6つのテロップ部分は、テロップNo.1〜No.6とする。この仮想空間において、テロップNo.1は26文字あり、座標0から2599まで、No.2は4文字あり、座標2600から2999までである。同様にNo.3が3000から、No.4が4800から、No.5が5500から、No.6が6000から6500までである。そして、現在の表示エリアは、初めの座標x1が2700であり、終わりの座標x2が5900であり、座標x1からx2までが表示範囲であるとする。
座標x1と座標x2の範囲が、テロップに対して、相対的に左から右へ移動することにより、表示エリアにはテロップがスクロールしたように表示される。
この場合、確認すべきテロップ部分の文字座標は、表示されるエリアの外側、即ちテロップNo.2〜No.5(即ち、座標の変数はCH1=2、CH2=5)の範囲となるので、この範囲のテロップ部分を抽出して文字色をチェックすれば、表示中の文字の色が認知できる。
【0038】
図11に示した処理を、図12のフローチャートにより説明する。まずステップS540では、テロップ表示されている部分の仮想空間上の座標(x1〜x2)を取得する。ここでは、座標x1は2700、座標x2は5900である。即ち、テロップ表示エリアの幅をWドット、高さをHドット、テロップの表示速度をvドット/秒とすると、t秒後に転送するエリア、即ち表示されるエリアの仮想空間でのX座標は、
vt≦Wの範囲では、0〜vt
vt>Wの範囲では、(vt−W)〜vt
のエリアとなる。
【0039】
次に、ステップS541では、図13(a)に示すテロップ文字属性テーブルにおいて、テロップNo.の最大値、即ち、6を取得する。次に、ステップS542では、i番目のx座標が,テロップ表示する仮想空間の座標x1より小かどうか判定する。即ち、i番目の座標xが6000であれば、座標x1(2700)より大きいので、ステップS543でiから1を減じて、ステップS542に戻る。しかしx1より小さくなれば、ステップS544に進み、iをCH1にして、ステップS545に進む。この場合、表示エリアの座標x1は2700であるので、テロップNo.2で表示エリアのx1座標2700以下になるので、CH1は、2になる。
【0040】
ステップS545では、i番目のx座標が表示エリアの座標x2より大かどうか判定する。x2より小さければ、ステップS546でiに1を加えて、ステップS545に戻る。しかしx2より大きくなれば、ステップS547に進み、i―1をCH2にして、処理を終了する。この場合表示エリアの座標x2は5900であるので、テロップNo.6の座標6000で、座標5900より大きくなり、したがって6から1を引いて、CH2を5にする。
以上の処理により、図11に示した表示エリアの座標x1(2700)〜x2(5900)を表示する場合に、図13(a)のテロップ文字属性テーブルは、テロップNo.2〜No.5を参照すればよいことが分かる。
【0041】
(実施形態5)
次に、属性テーブルを使用して、テロップ表示エリア内に特定の文字色があるか否か判別する方法を図14のフローチャートにより説明する。テロップ表示エリア内の特定文字色の判別が指示されると、ステップS550で、確認したい色をC0に入れる。ここでは赤色を判定したいので、図13(b)の凡例より1を入れる。次にステップS551で変数CH1をjに入れる。ここでは変数CH1は2である。次にステップS552では、jはCH2より大きいか判定し、大きければステップS555でテロップ表示エリア内に目的の文字色はなしであるとして、処理を終了する。
しかしステップS552でjがCH2より小さければ、ステップS553で、j番目の“文字色”の値がステップS550で設定された値であるかどうか判定する。ここでは赤色を判定するので、1であれば、ステップS556で、テロップ表示エリア内に目的の文字色ありとして、処理を終了する。ステップS553でj番目の“文字色”が目的の文字色でなければ、ステップS554でインクリメントして、ステップS552に戻る。
【0042】
(実施形態6)
図15は、テロップ中に存在する文字種、例えばゴシック体文字が存在する場合に表示速度を制御する処理を説明するフローチャートである。
このフローチャートにおいて、テロップ表示が指示されると、ステップS601で、通常の文字種の場合に設定されている表示速度V60でテロップを表示する。この場合通常の文字種とは、明朝体である。次にステップS602で、テロップ表示エリアにゴシック体の文字があるか否か判定する。ゴシック体文字が存在すれば、ステップS603に進み、ゴシック体文字に設定されている表示速度V61でテロップを表示するよう制御する。もし、表示エリアにゴシック文字が存在しなければ、ステップS604に進み、テロップ表示エリアに明朝体の文字があると判定し、yesであれば、ステップS605に進み、明朝体文字の表示速度V60でテロップを表示するよう制御する。明朝体文字がなければ、ステップS601に戻る。
このようにして、文字種を判別して、その文字種に設定された表示速度でテロップを表示するように制御する。
【0043】
(実施形態7)
次に、テロップ表示エリアに複数の文字種が存在する場合に、表示速度を制御する処理を図16(a)に示すフローチャートにより説明する。
テロップ表示が指示されると、ステップS610で、通常の文字種の場合に設定されている表示速度V60でテロップを表示する。この場合通常の文字種とは、図16(b)の速度制御テーブルに示すように明朝体である。次にステップS611で、変数iを1に初期化し、図16(b)の速度制御テーブルの優先順位の高い順に調べるため、ステップS612では、Diに、速度制御テーブルのi番目の“文字種”の値を挿入する。この場合、優先順位の高い文字種の値は、図16(b)の速度制御テーブルを参照すると、文字種51(強調あり)であり、その値(1)を入れる。
【0044】
その後、ステップS613に進み、エンドセパレートか否か判断し、yesであれば、テロップ表示エリア内に表示速度を変更すべき文字種がないと言うことであるので、ステップS614、初めに設定されている表示速度V60でテロップを表示するように制御して、ステップS611に戻る。noであれば、ステップS615で、表示中のテロップ表示エリアに図16(b)の速度制御テーブルのi番目の“文字種”があるか否か判定する。ない場合は、ステップS616で、変数iに1を加えて、次に優先順位の高い文字種が存在するかどうか判定するため、ステップS612に戻る。ステップS615で、速度制御テーブルのi番目の“文字種”がある場合は、ステップS617で、速度制御テーブルの“表示速度”の値(Vx)を読み出し、その値を設定し、ステップS618でその表示速度Vxで表示する。
このようにして、優先順位の高い文字種に設定された表示速度でテロップを表示することができる。
【0045】
(実施形態8)
次に表示エリア内に特定の属性データを有するテロップがあることを判別するフローチャートを図17により説明する。
表示エリア内に特定の属性を有するテロップ部分があるか、判別する指示がされると、ステップS620では、確認したいテロップの属性の値をK0に入れる。テロップの属性の値は、図13(b)の凡例から取得する。次にステップS621で、jをCH1にして、ステップS622に進み、j>CH2を判断する。yesであれば、ステップS628に進み、表示エリア内に目的の属性はなしとして、この処理を終了する。noであれば、ステップS623に進み、j番目の“フォント種”の値が確認したい属性の値(K0)と同じか判定する。noであれば、ステップS624で、j番目の斜体の値が確認したい属性の値(K0)と同じか判定し、noであれば、ステップS625で、j番目の下線付きの値が確認したい属性の値(K0)と同じか判定し、ステップS626で、j番目の強調文字の値が確認したい属性の値(K0)と同じか判定する。noであれば、ステップS627で、インクリメントして、ステップS622に戻る。
ステップS623、S624、S625またはS626において、yesであれば、ステップS629で、テロップ表示エリアに確認したい目的の属性ありとして、処理を終了する。
【0046】
(実施形態9)
図18は、テロップの言語種によって表示速度を制御する処理を説明するフローチャートである。
テロップ表示が指示されると、ステップS701でテロップデータ蓄積部130から言語種の設定値を取得し、これをLxに入れる。次にステップS702でiを初期化し、ステップS703で、図18(b)に示した速度制御テーブルからi番目の“言語種“の値をLiに入れる。ステップS704ではエンドセパレートかどうか判定し、yesであれば、ステップS705をスキップしてステップS706に進む。noであれば、ステップS705で、Li=Lxを判定し、noであれば、ステップS706でインクリメントして、ステップS703に戻る。yesであれば、ステップS707で図18(b)のi番目の”表示速度“の値をVxに入れて、ステップS708で、テロップを表示速度Vxに制御する。
【0047】
(実施形態10)
次に、テロップ表示エリア内に複数の言語種がある場合に、優先順位の高い言語種に設定された表示速度に制御する方法を図19のフローチャートにより説明する。
テロップ表示エリア内の言語種の判別が指示されると、ステップS710で、通常の言語種の場合に設定されている表示速度V70でテロップを表示する。この場合通常の言語種とは、図18(b)の速度制御テーブルに示すように日本語である。次にステップS711で、変数iを1に初期化し、図18(b)の速度制御テーブルより、優先順位の高い順に調べるため、ステップS712で、Eiに速度制御テーブルのi番目の“言語種”の値(1)を挿入する。
【0048】
その後、ステップS713に進み、エンドセパレートか否か判断し、yesであれば、ステップS714で、表示速度V70でテロップを表示するように制御して、ステップS711に戻る。noであれば、ステップS715で、表示中のテロップ表示エリアに図18(b)の速度制御テーブルのi番目の“言語種”があるか否か判定する。ない場合は、ステップS716で、iに1を加えて、ステップS712に戻る。ステップS715で、速度制御テーブルのi番目の“言語種”がある場合は、ステップS717で、速度制御テーブルの“表示速度”の値(Vx)を読み出し、その値を設定し、ステップS718でその表示速度Vxで表示する。
このようにして、優先順位の高い言語種に設定された表示速度でテロップを表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】テロップ表示速度制御装置のブロック図である。
【図2】テロップデータの説明図である。
【図3】テロップの表示形態の説明図である。
【図4】テロップの番組情報設定画面―レイアウトの設定図である。
【図5】テロップの番組情報設定画面―テロップ2の設定図である。
【図6】テロップのスクロール説明図である。
【図7】テロップの文字色によって表示速度を制御するフローチャートである。
【図8】テロップに複数の文字色がある場合に表示速度を制御するフローチャートである。
【図9】テロップの表示を説明する図である。
【図10】HTML形式で記述されたテロップをイメージ展開するフローチャートである。
【図11】テロップと表示エリアの関係を説明する図である。
【図12】表示エリアに含まれるテロップ部分を抽出するフローチャートである。
【図13】表示エリア中のテロップと属性データの関係を説明するテーブルである。
【図14】表示エリア中のテロップに目的の文字色があるかどうかを判定するフローチャートである。
【図15】テロップの文字種によって速度制御するフローチャートである。
【図16】テロップに複数の文字種がある場合に表示速度を制御するフローチャートである。
【図17】表示エリア中のテロップに目的の文字種があるかどうかを判定するフローチャートである。
【図18】テロップの言語種によって速度制御するフローチャートである。
【図19】テロップに複数の言語種がある場合に表示速度を制御するフローチャートである。
【符号の説明】
【0050】
10 制御部
40 入力部
50 表示部
70 ROM
80 RAM
90 不揮発メモリ
100 記憶媒体
110 動画データ蓄積部
120 画像データ蓄積部
130 テロップデータ蓄積部
140 番組情報蓄積部
150 テロップデータ解析部
160 テロップ表示速度制御部
170 テロップ表示時間制御部
180 テロップ表示方向制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テロップと、該テロップの属性データを記憶するテロップデータ記憶部と、
前記テロップデータ記憶部に記憶された前記テロップの属性データを検出する属性データ検出部と、
前記属性データ検出部の検出結果に基づいて、前記テロップの表示速度を制御する表示速度制御部と、
前記表示速度制御部の表示速度制御に応じて前記テロップを表示する表示部と
を備えることを特徴とするテロップ表示制御装置。
【請求項2】
前記属性データは、テロップの色、書体、装飾または言語を含むことを特徴とする請求項1に記載のテロップ表示制御装置。
【請求項3】
前記属性データ検出部は、前記表示部に表示される範囲のテロップの属性データを抽出することを特徴とする請求項1または2に記載のテロップ表示制御装置。
【請求項4】
前記属性データに優先順位を設定したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のテロップ表示制御装置。
【請求項5】
前記表示速度制御部は、テロップの表示途中で表示速度を変化させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のテロップ表示制御装置。
【請求項6】
テロップと、該テロップの属性データを記憶するテロップデータ記憶部よりデータを取得するテロップデータ取得ステップと、
前記テロップデータ取得ステップで取得されたテロップの属性データを検出する属性データ検出ステップと、
前記属性データ検出ステップの検出結果に基づいて、前記テロップの表示速度を制御する表示速度制御ステップと、
前記表示速度制御に応じて前記テロップを表示する表示ステップと、
を備えることを特徴とするテロップ表示制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−76521(P2008−76521A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−253014(P2006−253014)
【出願日】平成18年9月19日(2006.9.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】