説明

テープ連結具及びテープ連結方法

【課題】専用品としての位置決めガイドを必要とすることなく2つの部品供給テープを真っ直ぐに連結することができ、かつ製造コストを安価にすることができるテープ連結具及びテープ連結方法を提供することを目的とする。
【解決手段】貼着面を有した第1の連結テープ11と、第1の連結テープ11の貼着面に貼り付けられた台紙13を備え、台紙13の一部(第1剥離部13a)を第1の連結テープ11から剥離すると第1の連結テープ11の貼着面が露出し、この露出した第1の連結テープ11の貼着面に、第1の連結テープ11上に残存する台紙13の残りの一部(第2剥離部13b)を位置決めガイドとして位置決めした両部品供給テープ1a,1bの一方側の面(電子部品収納面2a)が貼着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品を収納した2つの部品供給テープを連結するテープ連結具及びテープ連結方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
部品供給テープは、一方側の面(電子部品収納面)に並んで形成された多数の凹状部の各々に電子部品が収納されるとともに、各電子部品の凹状部からの脱落を防止するカバーテープが電子部品収納面に取り外し自在に取り付けられて成る。部品供給テープはリールに巻き付けられた状態で供給され、部品実装機のテープフィーダにセットされ、リールから繰り出されることによって、部品実装機が備える装着ヘッドのピックアップ位置に順次電子部品を供給する。このときカバーテープは部品供給テープの送り動作と連動して巻き取られ、カバーしている電子部品がピックアップ位置に到達する直前に電子部品収納面から取り外される。
【0003】
このような部品供給テープでは、送り動作の進行により収納している電子部品が少なくなってきたときには、部品が完全になくなる前に、新たな部品供給テープと連結する(繋ぎ合わせる)テープスプライシングが行われることがある。テープスプライシングには、連結する2つの部品供給テープの端部同士を突き合わせた状態で両部品供給テープに貼り付けられるテープ状の部材(連結テープ)が用いられ、連結テープは貼着面に貼り付けられたシート状部材を含んで成るテープ連結具として提供される。
【0004】
2つの部品供給テープを連結テープで連結するときは、2つの部品供給テープが真っ直ぐに(電子部品の配列ラインが一致するように)連結されるようにするために両部品供給テープ同士を十分に位置合わせしておく必要があるが、従来この位置合わせは、作業者が目視感覚で行うほか、別途設けた位置決めガイド(基準体)に2つの部品供給テープを当接させることによって行われていた(特許文献1)。
【特許文献1】特許第3969066号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記位置決めガイドは、部品供給テープの位置決めのための専用品として別個に製造されるものであり、製造コストが高くなるという問題点があった
【0006】
そこで本発明は、専用品としての位置決めガイドを必要とすることなく2つの部品供給テープを真っ直ぐに連結することができ、かつ製造コストを安価にすることができるテープ連結具及びテープ連結方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載のテープ連結具は、電子部品を収納した2つの部品供給テープを連結するテープ連結具であって、貼着面を有した連結テープと、連結テープの貼着面に貼り付けられたシート状部材とを備え、シート状部材の一部を連結テープから剥離すると連結テープの貼着面が露出し、この露出した連結テープの貼着面に、連結テープ上に残存するシート状部材の残りの一部を位置決めガイドとして位置決めした両部品供給テープの一方側の面が貼着されるようになっている。
【0008】
請求項2に記載のテープ連結具は、請求項1に記載のテープ連結具であって、シート状部材の一部を連結テープから剥離することによって露出した連結テープの貼着面に両部品
供給テープの一方側の面を貼着させた後、連結テープ上に残存するシート状部材の残りの一部を連結テープから剥離すると連結テープの新たな貼着面が露出し、この露出した連結テープの新たな貼着面に、両部品供給テープの一方側の面とは反対側の面が貼着されるようになっている。
【0009】
請求項3に記載のテープ連結具は、請求項1又は2に記載のテープ連結具であって、連結テープは、部品供給テープの一方側の面に取り外し自在に取り付けられたカバーテープに貼着されるカバーテープ貼着部及び部品供給テープの一方側の面のカバーテープが取り付けられていない部分に貼着される主貼着部を有して成り、カバーテープに貼着されたカバーテープ貼着部はカバーテープが部品供給テープの一方側の面から取り外されるときに主貼着部との間の分離線に沿って主貼着部から分離されるようになっている。
【0010】
請求項4に記載のテープ連結具は、請求項3に記載のテープ連結具であって、連結テープの、カバーテープ貼着部が主貼着部からの分離を開始する側の端部に、先端が分離線上に向かうノッチが設けられている。
【0011】
請求項5に記載のテープ連結方法は、電子部品を収納した2つの部品供給テープを連結するテープ連結方法であって、連結テープの貼着面に貼り付けられたシート状部材の一部を連結テープから剥離して連結テープの貼着面を露出させる第1の貼着面露出工程と、両部品供給テープを、連結テープ上に残存するシート状部材の残りの一部を位置決めガイドとして位置決めを行う位置決め工程と、第1の貼着面露出工程によって露出した連結テープの貼着面に、位置決め工程によって位置決めを行った両部品供給テープの一方側の面を貼着させる第1の貼着工程とを含む。
【0012】
請求項6に記載のテープ連結方法は、請求項5に記載のテープ連結方法であって、第1の貼着工程の後、連結テープ上に残存するシート状部材の残りの一部を連結テープから剥離して連結テープの新たな貼着面を露出させる第2の貼着面露出工程と、露出した連結テープの新たな貼着面に両部品供給テープの一方側の面とは反対側の面を貼着させる第2の貼着工程とを含む。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、シート状部材の一部を連結テープから剥離することによって露出した連結テープの貼着面に両部品供給テープの一方の面を貼着させる際、連結テープ上に残存するシート状部材の残りの一部を位置決めガイドとして用いることができるので、2つの部品供給テープを真っ直ぐに連結することができる。また、2つの部品供給テープの位置決めを行う位置決めガイドは連結テープの貼着面に貼り付けられたシート状部材の一部であり、専用品ではないので、製造コストを安価にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1(a),(b)は本発明の一実施の形態におけるテープ連結具が適用される部品供給テープの斜視図、図2(a),(b)は本発明の一実施の形態におけるテープ連結具の斜視図、図3は本発明の一実施の形態におけるテープ連結具の分解斜視図、図4、図5(a),(b),(c)、図6、図7(a),(b),(c)、図8(a),(b),(c)、図9(a),(b),(c)及び図10(a),(b),(c)は本発明の一実施の形態におけるテープ連結具による部品供給テープの連結手順を示す図、図11(a),(b)は本発明の一実施の形態におけるテープ連結具により連結された部品供給テープの斜視図である。
【0015】
図1(a),(b)において、部品供給テープ1の電子部品収納面2a(図1では上面)には多数の凹状部3が部品供給テープ1の長手方向に一定間隔に並んで設けられており
、各凹状部3には図示しない電子部品が1つずつ収納されている。部品供給テープ1の電子部品収納面2aには、各凹状部3内から電子部品が脱落することを防止する透明のカバーテープ4が取り外し自在に取り付けられている。
【0016】
部品供給テープ1は図1(a),(b)に示すようにリールRに巻き付けられた状態で供給され、図示しない部品実装機のテープフィーダに設置されて使用される。部品供給テープ1の凹状部3の列と並行した位置には、テープフィーダが備えるスプロケットの外周歯が嵌入する送り穴5が一定間隔に並んで設けられている。
【0017】
図2(a),(b)及び図3は部品供給テープ1の連結に用いられるテープ連結具10を示している。このテープ連結具10は連結しようとする2つの部品供給テープ1の延びる方向に延びて一方側の面(図2(a)では下面)に貼着面を有した第1の連結テープ11及び第2の連結テープ12と、これら第1の連結テープ11及び第2の連結テープ12の貼着面に貼り付けられた台紙13(シート状部材)と、第1の連結テープ11及び第2の連結テープ12の貼着面とは反対側の非貼着面(図2(a)では上面)に貼り付けられた透明のフィルムシート14から成る。
【0018】
以下の説明では便宜上、図2(a),(b)及び図3に示すように、第1の連結テープ11及び第2の連結テープ12の延びる方向を「長手方向」、長手方向と直交するテープ連結具10の面内方向を「幅方向」と称し、テープ連結具10のフィルムシート14側の面を「表面」、台紙13側の面を「裏面」と称する。更に、テープ連結具10の長手方向のうち、第1の連結テープ11が下、第2の連結テープ12が上となる姿勢にしたテープ連結具10を表面側から見たときに左側となる側をテープ連結具10の「前端側」、右側となる側をテープ連結具10の「後端側」と称し、テープ連結具10の幅方向のうち、第1の連結テープ11側を「下縁側」、第2の連結テープ12側を「上縁側」と称する。
【0019】
図2(a),(b)及び図3において、第1の連結テープ11の表面の幅方向の中間部には長手方向に延びた分離線11Lが設けられている。この分離線11Lは切り込み線から成っている。
【0020】
第1の連結テープ11の分離線11Lよりも下縁側の領域には、長手方向に延びた第1のミシン目15が台紙13、第1の連結テープ11及びフィルムシート14に設けられている。また、第1の連結テープ11と第2の連結テープ12の間の領域には、長手方向に延びた第2のミシン目16が台紙13及びフィルムシート14に設けられている。
【0021】
上記のように台紙13は、第1のミシン目15及び第2のミシン目16によって区切られる3つの領域から成っており、第1のミシン目15よりも上縁側の領域を「第1剥離部13a」、第1のミシン目15よりも下縁側の領域を「第2剥離部13b」と称する。
【0022】
第1の連結テープ11は、第1のミシン目15及び分離線11Lによって区切られる3つの領域から成っており、第1のミシン目15と分離線11Lの間の領域を「主貼着部11a」、分離線11Lよりも上縁側の領域を「カバーテープ貼着部11b」、第1のミシン目15よりも下縁側の領域を「補助貼着部11c」と称する。
【0023】
第1の連結テープ11の主貼着部11aとカバーテープ貼着部11bを合わせた部分の幅方向寸法W0(図3)は、連結する部品供給テープ1の幅方向寸法T0(図1(a))とほぼ同じ長さになっており、そのうち、カバーテープ貼着部11bの幅方向寸法W(図3)は、連結する部品供給テープ1のカバーテープ4の幅方向寸法T(図1(a))とほぼ同じ長さになっている。
【0024】
図2(a),(b)において、第2の連結テープ12の上縁側の端部12eとフィルムシート14の上縁側の端部14eは幅方向に揃っているが、台紙13の(第1剥離部13aの)上縁側の端部13eは第2の連結テープ12の上縁側の端部12e及びフィルムシート14の上縁側の端部14eよりも外方に突出した状態となっている。
【0025】
図2(a),(b)及び図3において、テープ連結具10の前端側の端部には先端が分離線11L上に向かうノッチ17が設けられている。このノッチ17は、台紙13(第1剥離部13a)、第1の連結テープ11(主貼着部11aとカバーテープ貼着部11b)及びフィルムシート14に形成されている。このノッチ17の先端は、図2(a)に示すように、第1の連結テープ11の分離線11L上に向かっている。
【0026】
第1及び第2の両連結テープ11,12の貼着面の部品供給テープ1に対する貼着力は強力であるが、台紙13に対する接着力は非常に弱く、台紙13は両連結テープ11,12の貼着面から容易に剥離することができるようになっている。また、フィルムシート14の両連結テープ11,12との接触面には接着剤が塗布されているが、その接着力は非常に弱く、フィルムシート14は両連結テープ11,12から容易に剥離することができるようになっている。
【0027】
次に、図4〜図10を用いてテープ連結具10により2つの部品供給テープ1を連結(スプライシング)する手順を説明する。
【0028】
2つの部品供給テープ1を連結するには、先ず、図4に示すように、連結する側の部品供給テープ(符号1aとする)の先頭側の端部と、連結される側の部品供給テープ(符号1bとする)の後尾側の端部の双方をテープ切断具SZにより切断する。
【0029】
テープ切断具SZにより両部品供給テープ1a,1bの端部を切断したら、テープ連結具10の裏面が上を向くようにしたうえで(図5(a))、台紙13の一部である第1剥離部13aを台紙13から(第2剥離部13bから)分離させ、第2の連結テープ12及び第1の連結テープ11から剥離して(図5(b))、第2の連結テープ12の貼着面12pの全部と、第1の連結テープ11の貼着面の一部(主貼着部11aの貼着面11ap及びカバーテープ貼着部11bの貼着面11bp)を露出させる(第1の貼着面露出工程。図5(c))。なお、前述のように、台紙13の(第1剥離部13aの)上縁側の端部13eは、第2の連結テープ12の上縁側の端部12e及びフィルムシート14の上縁側の端部14eよりも外方に突出した状態となっているため、台紙13のこの突出した部分を面外方向に反らせることにより(図5(a)中に示す矢印A1参照)、第1剥離部13aの剥離を容易に行うことができるようになっている。
【0030】
上記第1の貼着面露出工程において、第2の連結テープ12の貼着面12pと第1の連結テープ11の貼着面(主貼着部11aの貼着面11ap及びカバーテープ貼着部11bの貼着面11bp)と露出させたら、連結しようとする2つの部品供給テープ1a,1bを裏返してそれぞれの電子部品収納面2aが(すなわちカバーテープ4が)下方を向くようにし、かつ、連結する側の部品供給テープ1aがテープ連結具10の後端側、連結される側の部品供給テープ1bがテープ連結具10の前端側に位置させ、更に、両部品供給テープ1a,1bの送り穴5側の端部が第1の連結テープ11上に残存する第2剥離部13bの第1のミシン目15の部分に形成される端面13cと対向するようにする(図6)。そして、両部品供給テープ1a,1bの端部同士を突き合わせた状態にし、両部品供給テープ1a,1bの端部を、第2剥離部13bの端面13cをガイド面としてこれに当接させるようにして(図7(b))、すなわち第2剥離部13bを位置決めガイドとして、両部品供給テープ1a,1bの位置決めを行う(位置決め工程)。
【0031】
位置決め工程が終了したら、両部品供給テープ1a,1bそれぞれの電子部品収納面2aを、露出している第1の連結テープ11の貼着面(主貼着部11aの貼着面11ap及びカバーテープ貼着部11bの貼着面11bp)に貼着する(第1の貼着工程。図7(a))。
【0032】
第1の貼着工程において両部品供給テープ1a,1bを第1の連結テープ11の貼着面(主貼着部11aの貼着面11ap及びカバーテープ貼着部11bの貼着面11bp)に貼着したら、第2のミシン目16を折り目にしてフィルムシート14の上縁側を起こし(図7(c)中に示す矢印A2参照)、第2の連結テープ12の貼着面12pを両部品供給テープ1a,1bの電子部品収納面2aとは反対側の面(図7(c)では上面側の面)2bに貼着する(図8(a))。そして、第1の連結テープ11上に残存する第2剥離部13bを第1の連結テープ11から剥離して(図8(b))、第1の連結テープ11の新たな貼着面(補助貼着部11cの貼着面11cp)を露出させる(第2の貼着面露出工程。図8(c))。
【0033】
第2の貼着面露出工程において第1の連結テープ11の補助貼着部11cの貼着面11cpを露出させたら、第1のミシン目15を折り目にしてフィルムシート14の下縁側を起こし、両部品供給テープ1a,1bの側に折り返す(図9(a)中に示す矢印A3参照)。そして、補助貼着部11cの貼着面11cpを、両部品供給テープ1a,1bの電子部品収納面2aとは反対側の面2bに貼着する(第2の貼着工程。図9(b))。
【0034】
第2の貼着工程において連結テープ11の補助貼着部11cの貼着面11cpを両部品供給テープ1a,1bの電子部品収納面2aとは反対側の面2bに貼着したら、第1の連結テープ11及び第2の連結テープ12からフィルムシート14を剥離する。このフィルムシート14の剥離は、フィルムシート14の下縁側の端部を先ほどの折り返し方向とは反対の方向に、両部品供給テープ1a,1bの周りを回転させるようにして行う(図9(c)、図10(a)及び図10(b)中に示す矢印A4,A5,A6参照)。これにより部品供給テープ1a,1bには、第1の連結テープ11及び第2の連結テープ12のみが残される(図10(c))。
【0035】
ここで、前述のように、第1の連結テープ11の主貼着部11a及びカバーテープ貼着部11bから成る部分の幅方向寸法W0は、連結する部品供給テープ1の幅方向寸法T0とほぼ同じ長さとなっており、そのうち、カバーテープ貼着部11bの幅方向寸法Wは、連結する部品供給テープ1のカバーテープ4の幅方向寸法Tとほぼ同じ長さとなっているので、主貼着部11a及びカバーテープ貼着部11bから成る部分の貼着面(主貼着部11aの貼着面11ap及びカバーテープ貼着部11bの貼着面11bp)は両部品供給テープ1a,1bの電子部品収納面2aの幅方向ほぼ全域にわたって両部品供給テープ1a,1bの電子部品収納面2a(カバーテープ4を含む)に貼着しており、そのうち、カバーテープ貼着部11bの貼着面11bpは、カバーテープ4の幅方向の全域にわたってカバーテープ4の表面に貼着した状態となっている(図11(a))。
【0036】
したがって、両部品供給テープ1a,1bのカバーテープ4にはカバーテープ貼着部11bが貼着され、両部品供給テープ1a,1bの電子部品収納面2aのカバーテープ4が取り付けられていない部分には第1の連結テープ11の主貼着部11aが貼着される(図11(a))。また両部品供給テープ1a,1bの電子部品収納面2とは反対側の面2bには第2の連結テープ12及び第1の連結テープ11の補助貼着部11cが貼着される。
【0037】
テープ連結具10によって連結された部品供給テープ1が部品実装機のテープフィーダによって使用され、カバーテープ4が電子部品収納面2aから取り外されるときには、図11(b)に示すように、カバーテープ貼着部11bは、主貼着部11aとの間の分離線
11Lに沿ってカバーテープ4と一体となって剥がれ、主貼着部11aから分離されるので、両部品供給テープ1a,1bは、第1の連結テープ11の残りの部分(主貼着部11a及び補助貼着部11c)と第2の連結テープ12によって連結状態が維持される。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態におけるテープ連結具10は、電子部品を収納した2つの部品供給テープ1(1a,1b)を連結するものであり、貼着面(主貼着部11aの貼着面11ap、カバーテープ貼着部11bの貼着面11bp及び補助貼着部11cの貼着面11cp)を有した第1の連結テープ11と、第1の連結テープ11の貼着面に貼り付けられた台紙13(シート状部材)を備え、台紙13の一部(第1剥離部13a)を第1の連結テープ11から剥離すると第1の連結テープ11の貼着面(主貼着部11aの貼着面11ap及びカバーテープ貼着部11bの貼着面11bp)が露出し、この露出した第1の連結テープ11の貼着面に、第1の連結テープ11上に残存する台紙13の残りの一部(第2剥離部13b)を位置決めガイドとして位置決めした両部品供給テープ1a,1bの一方側の面(電子部品収納面2a)が貼着されるようになっている。
【0039】
また、本実施の形態におけるテープ連結方法では、電子部品を収納した2つの部品供給テープ1(1a,1b)を連結するテープ連結方法であり、第1の連結テープ11の貼着面(主貼着部11aの貼着面11ap、カバーテープ貼着部11bの貼着面11bp及び補助貼着部11cの貼着面11cp)に貼り付けられた台紙13の一部(第1剥離部13a)を第1の連結テープ11から剥離して第1の連結テープ11の貼着面(主貼着部11aの貼着面11ap及びカバーテープ貼着部11bの貼着面11bp)を露出させる第1の貼着面露出工程と、両部品供給テープ1a,1bを、第1の連結テープ11上に残存する台紙13の残りの一部(第2剥離部13b)を位置決めガイドとして位置決めを行う位置決め工程と、第1の貼着面露出工程によって露出した第1の連結テープの貼着面に、位置決め工程によって位置決めを行って両部品供給テープ1a,1bの一方側の面(電子部品収納面2a)を貼着させる第1の貼着工程を含むものとなっている。
【0040】
すなわち、本実施の形態におけるテープ連結具10及びテープ連結方法では、台紙13の一部(第1剥離部13a)を第1の連結テープ11から剥離することによって露出した第1の連結テープ11の貼着面(主貼着部11aの貼着面11ap及びカバーテープ貼着部11bの貼着面11bp)に両部品供給テープ1a,1bの一方の面(電子部品収納面2a)を貼着させる際、第1の連結テープ11上に残存する台紙13の残りの一部(第2剥離部13b)を位置決めガイドとして用いることができるので、2つの部品供給テープ1a,1bを真っ直ぐに連結することができる。また、2つの部品供給テープ1a,1bの位置決めを行う位置決めガイドは第1の連結テープ11の貼着面に貼り付けられた台紙13の一部であり、専用品ではないので、製造コストを安価にすることができる。
【0041】
また、本実施の形態におけるテープ連結具10では、台紙13の一部(第1剥離部13a)を第1の連結テープ11から剥離することによって露出した第1の連結テープ11の貼着面(主貼着部11aの貼着面11ap及びカバーテープ貼着部11bの貼着面11bp)に両部品供給テープ1a,1bの一方側の面(電子部品収納面2a)を貼着させた後、第1の連結テープ11上に残存する台紙13の残りの一部(第2剥離部13b)を第1の連結テープ11から剥離すると第1の連結テープ11の新たな貼着面(補助貼着部11cの貼着面11cp)が露出し、この露出した第1の連結テープ11の新たな貼着面に、両部品供給テープ1a,1bの電子部品収納面2aとは反対側の面2bが貼着されるようになっている。
【0042】
また、本実施の形態におけるテープ連結方法では、第1の貼着工程の後、第1の連結テープ11上に残存する台紙13の残りの一部(第2剥離部13b)を第1の連結テープ11から剥離して第1の連結テープ11の新たな貼着面(補助貼着部11cの貼着面11c
p)を露出させる第2の貼着面露出工程と、露出した第1の連結テープ11の新たな貼着面に両部品供給テープ1a,1bの電子部品収納面2aとは反対側の面2bを貼着させる第2の貼着工程を含むものとなっている。このため部品供給テープ1a,1bの両面に、簡単に連結テープ(第1の連結テープ11)を貼着することができる。
【0043】
また、本実施の形態におけるテープ連結具10では、第1の連結テープ11は、部品供給テープ1a,1bの一方側の面(電子部品収納面2a)に取り外し自在に取り付けられたカバーテープ4に貼着されるカバーテープ貼着部11b及び部品供給テープ1a,1bの電子部品収納面2aのカバーテープ4が取り付けられていない部分に貼着される主貼着部11aを有して成り、一つのテープ状の部材(第1の連結テープ11)によって2つの部品供給テープ1のカバーテープ4同士とカバーテープ4を除いた部分同士の双方を連結できるようになっている。一方、カバーテープ4に貼着されたカバーテープ貼着部11bは、カバーテープ4が部品供給テープ1の電子部品収納面2aから取り外されるときに主貼着部11aとの間の分離線11Lに沿って主貼着部11aから分離されるようになっているので、主貼着部11aとカバーテープ貼着部11bが一体になっていることが部品供給テープ1からのカバーテープ4の取り外しの妨げになることはない。
【0044】
また、本実施の形態におけるテープ連結具10では、第1の連結テープ11の、カバーテープ貼着部11bが主貼着部11aからの分離を開始する側(前端側)の端部に、先端が分離線11L上に向かうノッチ17が設けられており、部品供給テープ1からカバーテープ4が取り外されるとき、その取り外しのときの力をノッチ17の先端部に集中させることができるので、カバーテープ貼着部11bを主貼着部11aから容易に分離させることができる。なお、ノッチ17の形状は図2に示すような形に限定されず、例えばV字型等であってもよい。
【0045】
これまで本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上述の実施の形態に示したものに限定されない。例えば、上述の実施の形態では、テープ連結具10が第1の連結テープ11のほかに第2連結テープ12を備えたものとなっていたが、この第2連結テープ12は必ずしも備えていなくてもよい。また、上述の実施の形態では、第1の連結テープ11の一部が補助貼着部11cとなっており、これが部品供給テープ1の電子部品収納面2aとは反対側の面2bに貼着されるようになっていたが、これは必須の構成要件ではない。また、上述の実施の形態において示した第1の連結テープ11や台紙13等の形状は一例に過ぎず、上述したものに限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0046】
専用品としての位置決めガイドを必要とすることなく2つの部品供給テープを真っ直ぐに連結することができ、かつ製造コストを安価にすることができるテープ連結具及びテープ連結方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】(a)(b)本発明の一実施の形態におけるテープ連結具が適用される部品供給テープの斜視図
【図2】(a)(b)本発明の一実施の形態におけるテープ連結具の斜視図
【図3】本発明の一実施の形態におけるテープ連結具の分解斜視図
【図4】本発明の一実施の形態におけるテープ連結具による部品供給テープの連結手順を示す図
【図5】(a)(b)(c)本発明の一実施の形態におけるテープ連結具による部品供給テープの連結手順を示す図
【図6】本発明の一実施の形態におけるテープ連結具による部品供給テープの連結手順を示す図
【図7】(a)(b)(c)本発明の一実施の形態におけるテープ連結具による部品供給テープの連結手順を示す図
【図8】(a)(b)(c)本発明の一実施の形態におけるテープ連結具による部品供給テープの連結手順を示す図
【図9】(a)(b)(c)本発明の一実施の形態におけるテープ連結具による部品供給テープの連結手順を示す図
【図10】(a)(b)(c)本発明の一実施の形態におけるテープ連結具による部品供給テープの連結手順を示す図
【図11】(a)(b)本発明の一実施の形態におけるテープ連結具により連結された部品供給テープの斜視図
【符号の説明】
【0048】
1,1a,1b 部品供給テープ
2a 電子部品収納面(一方側の面)
2b 反対側の面
4 カバーテープ
10 テープ連結具
11 第1の連結テープ(連結テープ)
11a 主貼着部
11ap 主貼着部の貼着面(連結テープの貼着面)
11b カバーテープ貼着部
11bp カバーテープ貼着部の貼着面(連結テープの貼着面)
11cp 補助貼着部の貼着面(連結テープの貼着面、連結テープの新たな貼着面)
11L 分離線
13 台紙(シート状部材)
13a 第1剥離部(シート状部材の一部)
13b 第2剥離部(シート状部材の残りの一部)
17 ノッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品を収納した2つの部品供給テープを連結するテープ連結具であって、貼着面を有した連結テープと、連結テープの貼着面に貼り付けられたシート状部材とを備え、シート状部材の一部を連結テープから剥離すると連結テープの貼着面が露出し、この露出した連結テープの貼着面に、連結テープ上に残存するシート状部材の残りの一部を位置決めガイドとして位置決めした両部品供給テープの一方側の面が貼着されるようになっていることを特徴とするテープ連結具。
【請求項2】
シート状部材の一部を連結テープから剥離することによって露出した連結テープの貼着面に両部品供給テープの一方側の面を貼着させた後、連結テープ上に残存するシート状部材の残りの一部を連結テープから剥離すると連結テープの新たな貼着面が露出し、この露出した連結テープの新たな貼着面に、両部品供給テープの一方側の面とは反対側の面が貼着されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のテープ連結具。
【請求項3】
連結テープは、部品供給テープの一方側の面に取り外し自在に取り付けられたカバーテープに貼着されるカバーテープ貼着部及び部品供給テープの一方側の面のカバーテープが取り付けられていない部分に貼着される主貼着部を有して成り、カバーテープに貼着されたカバーテープ貼着部はカバーテープが部品供給テープの一方側の面から取り外されるときに主貼着部との間の分離線に沿って主貼着部から分離されるようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のテープ連結具。
【請求項4】
連結テープの、カバーテープ貼着部が主貼着部からの分離を開始する側の端部に、先端が分離線上に向かうノッチが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のテープ連結具。
【請求項5】
電子部品を収納した2つの部品供給テープを連結するテープ連結方法であって、連結テープの貼着面に貼り付けられたシート状部材の一部を連結テープから剥離して連結テープの貼着面を露出させる第1の貼着面露出工程と、両部品供給テープを、連結テープ上に残存するシート状部材の残りの一部を位置決めガイドとして位置決めを行う位置決め工程と、第1の貼着面露出工程によって露出した連結テープの貼着面に、位置決め工程によって位置決めを行った両部品供給テープの一方側の面を貼着させる第1の貼着工程とを含むことを特徴とするテープ連結方法。
【請求項6】
第1の貼着工程の後、連結テープ上に残存するシート状部材の残りの一部を連結テープから剥離して連結テープの新たな貼着面を露出させる第2の貼着面露出工程と、露出した連結テープの新たな貼着面に両部品供給テープの一方側の面とは反対側の面を貼着させる第2の貼着工程とを含むことを特徴とする請求項5に記載のテープ連結方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−189008(P2010−189008A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−32175(P2009−32175)
【出願日】平成21年2月16日(2009.2.16)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】