説明

ディジタル信号記録再生装置

【課題】 ディジタル信号記録再生装置の小型化に伴い、記録再生アンプの基板上の配置位置が大幅に制約され、設計上、回転ドラム機構との接続が、本来の接続関係と逆にならざるを得ない場合がある。
【解決手段】 記録再生アンプ11と回転ドラム機構との接続が本来の接続と逆の場合、装置製造段階でCH切換回路12に対してCH識別信号切換制御を行い、CH切換信号を反転して入力した場合と同等の動作を行わせる(すなわち、CH識別信号の反対論理値で動作させる)。この結果、実際に記録されるディジタル信号及びATFパイロット信号と、回転ヘッドのチャンネルとの関係は、記録再生アンプ11と回転ドラム機構との接続が本来の接続の場合と同じ関係となる。よって、複数個の回転ヘッド21、22に接続される記録再生アンプ11の配置位置の制約を無くすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディジタル信号記録再生装置に係り、特に画像、音声、データ等に関するディジタル情報信号をパイロット信号と共に回転ヘッドにより磁気テープに記録し、また、磁気テープに記録されたディジタル情報信号をパイロット信号と共に回転ヘッドにより再生するディジタル信号記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像、音声、データ等に関するディジタル情報信号を回転ヘッドにより磁気テープに記録し、また、磁気テープに記録されたディジタル情報信号を回転ヘッドにより再生するディジタル信号記録再生装置では、回転ヘッドの再生時のトラッキングのために、ディジタル信号にATF(Automatic Track Finding)パイロット信号を多重して記録し、再生することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来のディジタル信号記録再生装置では、図6に示すようなトラックパターンを、磁気テープ1上に回転ヘッド2により形成する。同図において、回転ヘッド2により磁気テープ1の長手方向に対して傾斜したトラックをT1、T2、T3、・・・、T9、T10、・・・の順序で所定周期で順次に形成してディジタル信号を記録する。
【0004】
具体的には回転ヘッド2は、回転ドラムに180度対向して設けられた、互いにアジマス角度の異なる2個の回転ヘッドのうちの一方であり、一方のチャンネル1(CH1)の回転ヘッドによりトラックT1、T3、T5、・・・等の奇数番目のトラックを形成してディジタル信号を記録し、もう一方のチャンネル2(CH2)の回転ヘッドによりトラックT2、T4、T6、・・・等の偶数番目のトラックを形成してディジタル信号を記録する。
【0005】
また、この記録時には、図6に示すように、f0、f1、f2で示す3種類のATFパイロット信号が、f1、f0、f2、f0、f1、・・・というように、1トラック毎に交互に切り替えられて、かつ、4トラック周期で記録される。ここで、f0はATFパイロット信号が記録されないトラックであり、f1、f2は、それぞれ互いに異なる周波数f1、f2のATFパイロット信号が記録されるトラックであり、f0のトラックの間に周波数f1とf2のATFパイロット信号が交互に切り替わるように記録される。
【0006】
再生時には回転ヘッドは、図6に2で示すように、本来再生すべきトラックT2を中心として両側の隣接トラックT1、T3の一部もそれぞれ走査するため、隣接トラックT1、T3からクロストークとしてそれぞれATFパイロット信号も再生される。この隣接するトラックからクロストークとして再生されるATFパイロット信号のレベルは、回転ヘッド2のトラック走査面積に大略比例するので、ディジタル信号記録再生装置の再生系では、隣接トラックからクロストークとして再生される2つのATFパイロット信号のレベル差がほぼ等しくなるように、記録トラックに対する回転ヘッド2の走査位置を制御するトラッキング制御を行う。
【0007】
従って、上記のトラッキング制御を正常に行うためには、磁気テープ上の現在のトラックを走査中の回転ヘッドがCH1かCH2であるかを記録再生回路に識別させるためのCH識別信号と、そのトラックから再生されるATFパイロット信号の種類とが記録時と同一の関係にある必要がある。
【0008】
【特許文献1】特許第3433609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかるに、近年、ディジタル信号記録再生装置は益々小型化の要求が強まっており、そのため、集積回路化された記録再生回路(具体的には記録再生アンプ)の基板上の配置位置が大幅に制約され、設計上、回転ドラム機構との接続が、本来の接続関係と逆にならざるを得ない場合がある。この場合、正常な接続関係にある他のディジタル信号記録再生装置で記録された磁気テープを互換再生すると、正常なトラッキングができないこととなる。
【0010】
上記の問題を解決するためには、CH1とCH2の回転ヘッドの配置関係が異なる2種類の回転ドラム機構を用意して、本来の接続関係となるような回転ドラム機構を選択すればよいが、コスト上の問題から2種類の回転ドラム機構を用意することは不経済であり、現実的ではない。
【0011】
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、記録再生アンプと回転ドラム機構との接続関係に関係なく、正常なトラッキング制御を行い得、もって記録再生アンプの配置位置の制約を無くすことができるディジタル信号記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は上記の目的を達成するため、トラッキング制御のための複数種類のパイロット信号を予め定めた複数のトラック周期で切り換えてディジタル情報信号と共に、複数個の回転ヘッドを巡回的に切り換えて磁気テープ上のトラックに記録し、記録ディジタル情報信号及びパイロット信号を複数個の回転ヘッドを巡回的に切り換えて磁気テープのトラックから再生するディジタル信号記録再生装置において、記録時は、複数種類のパイロット信号のうち、予め定めた複数のトラック周期で切り換えられた一の種類のパイロット信号とディジタル情報信号との多重信号を、複数個の回転ヘッドに対応して設けられた複数の端子へ、チャンネル識別信号に応じて順次切り換えて出力し、再生時は、複数の端子をチャンネル識別信号に応じて順次選択し、選択した一の端子からの再生信号を入力として処理する切換回路と、複数の端子に別々に接続された複数個の回転ヘッドが回転ドラムに取り付けられており、複数個の回転ヘッドのうち磁気テープ上を走査する一の回転ヘッドに対応したチャンネルを識別させるためのチャンネル識別信号を生成して切換回路へ出力する回転ドラム機構と、切換回路の複数の端子と回転ドラム機構の複数個の回転ヘッドとの接続状態に応じて、切換回路におけるチャンネル識別信号の極性を制御し、磁気テープに記録される複数種類のパイロット信号と複数個の回転ヘッドとの相関を接続状態に応じて切り換えるチャンネル識別信号切換制御手段とを有することを特徴とする。
【0013】
この発明では、記録時は一の種類のパイロット信号とディジタル情報信号との多重信号を、複数個の回転ヘッドに対応して設けられた複数の端子へ、チャンネル識別信号に応じて順次切り換えて出力し、再生時は複数の端子をチャンネル識別信号に応じて順次選択し、選択した一の端子からの再生信号を入力として処理する切換回路の、複数の端子と回転ドラム機構の複数個の回転ヘッドとの接続状態に応じて、切換回路におけるチャンネル識別信号の極性を制御し、磁気テープに記録される複数種類のパイロット信号と複数個の回転ヘッドとの相関を接続状態に応じて切り換えるようにしたため、切換回路の複数の端子と複数個の回転ヘッドとの接続状態に関係なく、磁気テープに記録される複数種類のパイロット信号と複数個の回転ヘッドとの相関を、常に予め定められた所定の関係にすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、切換回路におけるチャンネル識別信号の極性を制御することにより、切換回路の複数の端子と複数個の回転ヘッドとの接続状態に関係なく、磁気テープに記録される複数種類のパイロット信号と複数個の回転ヘッドとの相関を、常に予め定められた所定の関係にすることができるため、複数個の回転ヘッドに接続される切換回路の配置位置の制約を無くすことができ、これにより、機構設計及び基板設計が容易となり、ディジタル信号記録再生装置を小型化した場合に有効であり、また、複数種類の回転ドラム機構が不要であるので、コスト上昇を抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になるディジタル信号記録再生装置の一実施の形態の要部の構成図を示す。本実施の形態のディジタル信号記録再生装置は、ディジタル信号生成回路10と、記録再生用の回転ヘッド21及び22が相対向して取り付けられた回転ドラム20とを含む構成とされている。
【0016】
ディジタル信号生成回路10は、記録再生するディジタル信号を磁気テープの特性に合わせて最適化する記録再生アンプ11を含んでいる。この記録再生アンプ11は、記録再生特性に最適設計された集積回路であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)であり、チャンネル(CH)切換回路12と、CH1用増幅部13−1と、CH2用増幅部13−2とを搭載している。
【0017】
CH1用増幅部13−1の入出力端子は、コネクタ14及びCH1配線31及び図示しないロータリートランスを介してCH1の回転ヘッド21に接続される。同様に、CH2用増幅部13−2の入出力端子は、コネクタ14及びCH2配線32及び図示しないロータリートランスを介してCH2の回転ヘッド22に接続される。
【0018】
なお、ディジタル信号生成回路10には、記録する映像信号及び音声信号を、例えばDVCに定められた規格に従った所定のフォーマットのディジタル情報信号に変換し、そのディジタル情報信号を1トラック走査期間毎に図6に示した順番で切り換えられる3種類のATFパイロット信号のいずれかと多重した記録用ディジタル信号を生成する記録信号生成部(図示せず)と、再生ディジタル信号から映像信号及び音声信号を復調する復調部(図示せず)と、再生ディジタル信号から分離した再生ATFパイロット信号に基づいて、再生時の回転ヘッド21及び22の走査位置を、磁気テープの走行位相を制御するなどの公知の方法で制御するトラッキング制御部(図示せず)とを具備している。
【0019】
回転ドラム20と回転ヘッド21及び22を含む回転ドラム機構は、回転ドラム20と、回転ドラム20を所定の回転速度で回転する回転手段(図示せず)と、回転ドラム20の側面に約180度の角度範囲にわたって斜めに磁気テープ(図示せず)を巻回させる手段とを有している。回転ドラム20の回転面上には、アジマス角度がCH1で規定された値に設定されているCH1の回転ヘッド21と、アジマス角度がCH2で規定された値に設定されており、かつ、回転ヘッド21に対して180度対向する位置に配置されたCH2の回転ヘッド22とが取り付けられている。
【0020】
また、回転ドラム機構は、一定方向に走行する磁気テープ上を走査している回転ヘッドが、CH1の回転ヘッド21かCH2の回転ヘッド22かを検出するための周知の検出機構(図示せず)を備えており、それにより検出されたCH識別信号をCH切換回路12に供給するように接続されている。
【0021】
次に、本実施の形態の動作について説明する。記録時は、前記記録用ディジタル信号がCH切換回路12に供給される。CH切換回路12は前記ヘッド検出機構からCH識別信号が供給されており、このCH識別信号がハイレベルであるCH1の回転ヘッド21の1トラック走査期間中は、入力された記録用ディジタル信号をCH1用増幅部13−1へ選択入力して増幅させる。このCH1用増幅部13−1から出力された記録用ディジタル信号は、CH1配線31を介してCH1の回転ヘッド21に供給され、回転ヘッド21により図示しない磁気テープに記録される。
【0022】
次の1トラック走査期間中は、上記のCH識別信号がローレベルとなり、このときCH切換回路12は入力された記録用ディジタル信号をCH2用増幅部13−2へ選択入力して増幅させる。このCH2用増幅部13−2から出力された記録用ディジタル信号は、CH2配線32を介してCH2の回転ヘッド22に供給され、回転ヘッド22により図示しない磁気テープに記録される。以下、上記と同様の動作が1トラック走査期間毎に繰り返される。なお、3種類のATFパイロット信号は、図6と共に説明したように、1トラック走査期間毎に所定の順番で切り換えられる。
【0023】
再生時は、磁気テープ上にATFパイロット信号と共に記録されているディジタル信号が、回転ヘッド21及び22により交互にATFパイロット信号と共に再生される。ここで、CH1の回転ヘッド21が磁気テープ上の1本の記録トラックからディジタル信号及びATFパイロット信号を再生する期間はCH識別信号がハイレベルであり、これによりCH切換回路12は増幅部13−1で増幅された信号を選択して出力する。従って、このとき増幅部13−1で増幅された、回転ヘッド21からの再生ディジタル信号及びATFパイロット信号がCH切換回路12から出力される。
【0024】
同様に、CH2の回転ヘッド22が磁気テープ上の1本の記録トラックからディジタル信号及びATFパイロット信号を再生する期間はCH識別信号がローレベルであり、これによりCH切換回路12は増幅部13−2で増幅された信号を選択して出力する。従って、このとき増幅部13−2で増幅された、回転ヘッド22からの再生ディジタル信号及びATFパイロット信号がCH切換回路12から出力される。
【0025】
従って、以上の記録再生時の記録再生されるトラックの番号、CH識別信号、記録再生チャンネル及び記録再生されるATFパイロット信号の種類をまとめると、図2(A)〜(D)に示すようになる。なお、図2(D)に示す記録再生データパイロット信号、すなわち、ATFパイロット信号のf1、f0、f2は、図6に示した3種類のATFパイロット信号f1,f0,f2に相当する。
【0026】
記録再生アンプ11と回転ヘッド21及び22との接続関係が、規格により定められた関係である時には、記録再生チャンネルと記録再生データパイロット信号とは、上記の図2(C)、(D)に示す関係にある。
【0027】
しかしながら、記録再生アンプ11の基板上の配置位置が大幅に制約され、例えば、設計上、基板の裏面(反対面)に記録再生アンプ11を配置することにより、回転ドラム機構との接続が、上記の本来の接続関係と逆になった場合は、例えば、トラック番号1にATFパイロット信号f1が多重されたディジタル信号を記録/再生する場合は、記録再生アンプ11は、図2に示した接続関係である従来と同じようにCH1の増幅部13−1に切り換えてCH1配線31と接続するが、CH1配線31はCH−2の回転ヘッド22に接続されているため、回転ヘッド22が磁気テープ上を走査してATFパイロット信号f1が多重されたディジタル信号を記録/再生することとなる。
【0028】
同様に次のトラック番号2にATFパイロット信号f0と共にディジタル信号を記録/再生する場合は、記録再生アンプ11は、CH2の増幅部13−2に切り換えてCH2配線31と接続するが、CH2配線31はCH1の回転ヘッド21に接続されているため、回転ヘッド21が磁気テープ上を走査してATFパイロット信号f0が多重されたディジタル信号を記録/再生することとなる。すなわち、上記の場合は、図2に示した本来の記録再生チャンネルと記録再生データパイロット信号との関係が得られない。
【0029】
そこで、本実施の形態では、図3(B)に示すように、記録再生アンプ11と回転ドラム機構との接続が、上記の本来の接続関係と逆になる場合は、装置製造段階でCH切換回路12に対してCH識別信号切換制御を行い、CH切換信号を反転して入力した場合と同等の動作を行わせる(すなわち、CH識別信号の反対論理値で動作させる)。
【0030】
これにより、例えば、トラック番号1にATFパイロット信号f1が多重されたディジタル信号を記録/再生する期間は、磁気テープ上をCH−1の回転ヘッド21が走査するため、本来はハイレベルのCH識別信号がCH切換回路12に入力されるが、これを反転させることにより、CH切換回路12は、CH−2の回転ヘッド22が磁気テープ上を走査しているものと判断して、CH2の増幅部13−2に切り換えてCH2配線32と接続する動作を行う。ここで、CH2配線32はCH−1の回転ヘッド21に接続されているため、従来と同様に、回転ヘッド21が磁気テープ上を走査してATFパイロット信号f1が多重されたディジタル信号を記録/再生することとなる。
【0031】
同様に、例えばトラック番号2にATFパイロット信号f0が多重されたディジタル信号を記録/再生する期間は、磁気テープ上をCH−2の回転ヘッド22が走査するため、本来はローレベルのCH識別信号がCH切換回路12に入力されるが、これを反転させることにより、CH切換回路12は、CH1の増幅部13−1に切り換えてCH1配線31と接続する動作を行う。ここで、CH1配線31はCH−2の回転ヘッド22に接続されているため、従来と同様に、回転ヘッド22が磁気テープ上を走査してATFパイロット信号f0が多重されたディジタル信号を記録/再生することとなる。以下、同様の動作を繰り返す。
【0032】
従って、本実施の形態によれば、以上の記録再生時の記録再生されるトラックの番号、CH識別信号、CH切換回路12における記録再生チャンネル及び記録再生されるATFパイロット信号の種類をまとめると、図3(A)〜(D)に示すようになる。この結果、実際に記録されるディジタル信号及びATFパイロット信号と、回転ヘッドのチャンネルとの関係は、図2(A)〜(D)と共に説明した本来の関係となる。よって、回転ドラム機構を2種類用意しなくても、本実施の形態で記録した磁気テープを他のディジタル信号記録再生装置で再生することができ、また、他のディジタル信号記録再生装置で記録した磁気テープから正常にディジタル信号を再生することができ、互換再生を確保できる。
【0033】
なお、上記の実施の形態では記録再生アンプ11と回転ドラム機構との接続が本来の接続と逆の場合の構成及び動作について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図4に示すように、記録再生アンプ11を搭載したチップ51が、ボンディングワイヤ52、53を介してリード54、55に接続されたQFP(Quad Flat Package)パッケージ50のリード54、55を所定の端子と接続することにより、回転ドラム機構に接続される場合に、記録再生されるディジタル信号及びATFパイロット信号と、回転ヘッドのチャンネルとの関係が、前述した図2(A)〜(D)と共に説明した本来の関係となる場合に、図5に示すように、チップ51が逆向きに実装されるQFN(Quad Flat Non-leaded package)パッケージにも適用できる。
【0034】
すなわち、図5に示すQFNパッケージは、記録再生アンプ11を搭載したチップ51が、QFPパッケージ50内とは表面と裏面とを逆にしてボンディングワイヤ62、63を介してリード64、65に接続されたQFNパッケージのリード64、65を所定の端子と接続することにより、回転ドラム機構に接続される場合は、チップ51に搭載されている記録再生アンプ11のCH切換回路12をCH識別信号の反転論理値で動作するように設定することにより、記録再生されるディジタル信号及びATFパイロット信号と、回転ヘッドのチャンネルとの関係が、前述した図2(A)〜(D)と共に説明した本来の関係となる。この場合は、ディジタル信号記録再生装置の製品化後においては、パッケージの変更が可能である。
【0035】
なお、本発明はDVCやDーVHS(登録商標)などのヘリカルスキャン方式のディジタル信号記録再生装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のディジタル信号記録再生装置の一実施の形態の要部の構成図である。
【図2】記録再生アンプと回転ドラム機構との接続が本来の接続関係にある場合の、記録再生されるトラックの番号、CH識別信号、記録再生チャンネル及び記録再生されるATFパイロット信号の種類の関係を示す図である。
【図3】記録再生アンプと回転ドラム機構との接続が本来の接続関係と逆である場合の、本発明により記録再生されるトラックの番号、CH識別信号、記録再生チャンネル及び記録再生されるATFパイロット信号の種類の関係を示す図である。
【図4】QFPパッケージの一例の断面図である。
【図5】QFNパッケージの一例の断面図である。
【図6】記録トラックとATFパイロット信号との関係の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
10 ディジタル信号生成回路
11 記録再生アンプ
12 CH切換回路
13−1 CH1の増幅部
13−2 CH2の増幅部
14 コネクタ
20 回転ドラム
21 CH1の回転ヘッド
22 CH2の回転ヘッド
50 QFPパッケージ
60 QFNパッケージ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
トラッキング制御のための複数種類のパイロット信号を予め定めた複数のトラック周期で切り換えてディジタル情報信号と共に、複数個の回転ヘッドを巡回的に切り換えて磁気テープ上のトラックに記録し、記録ディジタル情報信号及びパイロット信号を前記複数個の回転ヘッドを巡回的に切り換えて前記磁気テープのトラックから再生するディジタル信号記録再生装置において、
記録時は、前記複数種類のパイロット信号のうち、前記予め定めた複数のトラック周期で切り換えられた一の種類のパイロット信号と前記ディジタル情報信号との多重信号を、前記複数個の回転ヘッドに対応して設けられた複数の端子へ、チャンネル識別信号に応じて順次切り換えて出力し、再生時は、前記複数の端子を前記チャンネル識別信号に応じて順次選択し、選択した一の端子からの再生信号を入力として処理する切換回路と、
前記複数の端子に別々に接続された前記複数個の回転ヘッドが回転ドラムに取り付けられており、前記複数個の回転ヘッドのうち前記磁気テープ上を走査する一の回転ヘッドに対応したチャンネルを識別させるための前記チャンネル識別信号を生成して前記切換回路へ出力する回転ドラム機構と、
前記切換回路の前記複数の端子と前記回転ドラム機構の前記複数個の回転ヘッドとの接続状態に応じて、前記切換回路における前記チャンネル識別信号の極性を制御し、前記磁気テープに記録される前記複数種類のパイロット信号と前記複数個の回転ヘッドとの相関を前記接続状態に応じて切り換えるチャンネル識別信号切換制御手段と
を有することを特徴とするディジタル信号記録再生装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−252665(P2006−252665A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−67578(P2005−67578)
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】