説明

ディスク装置

【課題】 何らかの原因でディスクがディスクトレイから位置ずれして浮き上がっても、そのディスクが横桁部の後方へ入り込んでしまって取り出せなくなるという事態を防ぐと共に、位置ずれしたディスクは、ディスクトレイがクローズ位置からオープン位置に移動することによって確実に排出されるようにする。
【解決手段】 クローズ位置に移動したディスクトレイ1の上方に位置するように設けられている横桁部4に下向き突部41を設けるのに対し、ディスクトレイ1に上向き係止突起12を追加する。さらに、下向き突部41に、ディスクトレイ1から浮き上がったディスクDの外周端部を摺動させて下向き突部41の下端から突出させることによりディスクDの外周端部を上向き係止突起12に対峙させる後下がりに傾斜したディスク押下げ案内面42を付設する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク装置、特に、ディスクトレイがクローズされているときに、何らかの原因でそのディスクトレイに載架されているディスクが所定のディスク載置領域の外側に位置ずれした場合でも、クローズ位置からオープン位置に移動させられたディスクトレイによってディスクが排出されるようにするための対策を講じたディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図5にディスク装置の従来例を説明的に示してある。同図には、クローズ位置のディスクトレイ1と、ターンテーブル2と、クランパ3を保持している横桁部4とが示されている。このディスク装置において、ディスクトレイ1は、図示のクローズ位置から矢印F方向に移動して図示していないオープン位置に達し、また、オープン位置から反矢印F方向に移動して図示のクローズ位置に達する。そして、オープン位置ではディスクトレイ1に凹入状に形成されたディスク載置領域Z1にディスクDが載架される。なお、図例のディスクトレイ1には、大サイズのディスクDに対応する上記ディスク載置領域Z1と、そのディスク載置領域Z1と同心位置に形成されて小サイズのディスク(不図示)に対応するディスク載置領域Z2が形成されていて、これら2つのディスク載置領域Z1,Z2がディスクのサイズに応じて使い分けられる。また、オープン位置からクローズ位置まで移動したディスクトレイ1に載架されているディスクDの下方に、上記ターンテーブル2が待機していて、そのターンテーブル2が上動すると、ディスクトレイ1のディスク載置領域Z1(又はディスク載置領域Z2)に載架されているディスクDをターンテーブル2が受け取ってディスクトレイ1から持ち上げる。こうしてターンテーブル2がディスクDを持ち上げると、その上方で待機している上記クランパ3に備わっている吸着機能が働いてそのクランパ3がディスクDの上面に重なり合うと共に、ディスクDをターンテーブル2に押し付ける。この一連の動作を通じてディスクDがターンテーブル2とクランパ3とによりチャッキングされる。この後、記録又は再生モードが選択されると、ターンテーブル2がディスクDと共に回転し、図示していない光ピックアップによるディスクDの記録面への書込み又は読取りが行われる。
【0003】
このディスク装置において、ディスクトレイ1は、図示していない構体にクローズ位置とオープン位置との間で移動可能に組み付けられていて、その構体には、上記横桁部4が樹脂で一体成形されている。
【0004】
ところで、図5に示したように横桁部4の後端には下向き突部41が形成されている。この下向き突部41は、ディスクトレイ1のディスク載置領域Z1(又はディスク載置領域Z2)に載架されているディスクDが何らかの原因でその領域Z1(又はZ2)から後方へ位置ずれして浮き上がった場合に、そのディスクDの外周端部を仮想線で示したように係止してそのディスクDが横桁部4の後方へ入り込んでしまうことを防ぐ作用を発揮する。
【0005】
これに対し、先行例には、ディスクトレイのディスク載置部から離脱したディスクをディスクトレイ上にとどめてディスクトレイの後方へ入り込まないようにする技術が記載されている(特許文献1参照)。この特許文献1に記載されているものは、ディスク装置の上面を覆うアウターカバーの内側に、ディスクトレイの上面に近接して対向するディスクストッパを設けておき、ディスクトレイのディスク載置部から離脱したディスクをそのディスクストッパに係止させてディスクトレイの後方へ入り込まないようにするというものである。
【0006】
また、他の先行例には、所謂スロットインタイプの記録媒体再生装置において、先行して搬入されているディスクがある場合に、誤って別のディスクが重複して搬入されることを防ぐ対策を講じたものであって、この記録媒体再生装置では、ディスクの搬入にディスクトレイが用いられない(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−222847号公報
【特許文献2】特開2004−145912号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図5を参照して説明したディスク装置において、ディスクトレイ1から位置ずれして浮き上がったディスクDの外周端部が仮想線で示したように下向き突部41によって係止されているときに、ディスク排出モードが選択されてディスクトレイ1が図示のクローズ位置から矢印Fのようにオープン位置に移動した場合、ディスクDがディスクトレイ1によって排出されるとは限らず、ディスクDの傾きによってはディスクトレイ1だけがオープン位置まで移動してディスクDが構体内に取り残されてしまうという事態の起こるおそれがある。
【0008】
そこで、図6又は図7に示したように、ディスクトレイ1に上向き係止突起12を追加し、ディスクトレイ1がクローズ位置からオープン位置まで移動するときに、その上向き係止突起12が、当該ディスクトレイ1のディスク載置領域Z1(又はディスク載置領域Z2)から位置ずれして浮き上がったディスクDの外周端部に係止してそのディスクDをディスクトレイ1によって排出させようとするすることを試みた。
【0009】
しかしながら、ディスクトレイ1に上向き係止突起12を追加することによってディスクDが構体内に取り残されてしまうという事態を幾分かは改善できたけれども、そうした場合には次のような問題点が知見された。
【0010】
すなわち、図7のように、ディスクトレイ1から位置ずれして浮き上がることによりそのディスクDの外周端部が横桁部4の下向き突部41に係止されているときに、ディスク排出モードが選択されてディスクトレイ1が図示のクローズ位置からオープン位置に移動するときに、ディスクDの傾きによっては、上向き係止突起12がディスクDの外周端部を係止することなく仮想線で示したようにそのディスクDの下側を矢印F1のようにすり抜けてしまってディスクDが排出されないという事態が生じたり、場合によっては、その下向き係止突起12がディスクDの下側に噛み込んでディスクDが排出されなくなるばかりか、ディスクトレイ1の円滑な移動が損なわれたりするという事態の起こるおそれるあることが判った。
【0011】
この点に関し、特許文献1に記載されているものは、ディスク装置の上面を覆うアウターカバーの内側に設けたディスクストッパによってディスクの位置ずれを規制する技術を開示しているだけであり、そのディスクをディスクトレイと共に確実に排出するための対策については開示されていない。したがって、特許文献1によって開示された技術を適用しても、図7を参照して説明した上記事態の起こることを防ぐことができない。
【0012】
本発明は以上の問題や状況に鑑みてなされたものであり、何らかの原因でディスクトレイから位置ずれして浮き上がったディスクの外周端部がディスクトレイの下向き突部によって係止されているときに、ディスクトレイがクローズ位置からオープン位置に移動すると、そのディスクトレイによってディスクが確実に排出されるようになるディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係るディスク装置は、ディスクの載架されたディスクトレイがクローズ位置とオープン位置との間で移動可能に組み付けられた構体に、クローズ位置に移動した上記ディスクトレイの上方に位置するように横桁部が備わり、その横桁部に、上記ディスクトレイから浮き上がったディスクの外周端部を係止してそのディスクが当該横桁部の後方へ入り込むことを阻止する下向き突部が備わっている。そして、上記ディスクトレイに、このディスクトレイがクローズ位置からオープン位置まで移動するときに、当該ディスクトレイのディスク載置領域から位置ずれしたディスクの外周端部に係止してそのディスクを排出するための上向き係止突起が備わっていると共に、上記下向き突部に、上記ディスクトレイから浮き上がったディスクの外周端部を摺動させてその下向き突部の下端から突出させることによりそのディスクの外周端部を上記上向き係止突起に対峙させる後下がりに傾斜したディスク押下げ案内面が付設されている。
【0014】
この構成であれば、ディスクトレイから浮き上がったディスクの外周端部が横桁部の下向き突部に係止されて当該横桁部の後方へ入り込むことが阻止される。そして、ディスクの外周端部は、上記下向き突部に付設されたディスク押下げ案内面と摺動してディスクトレイ側の上向き係止突起に対峙する。そのため、ディスクトレイがクローズ位置からオープン位置に移動すると、上向き係止突起がディスクの外周端面に係止してそのディスクがディスクトレイによって排出される。
【0015】
本発明では、ディスクトレイがクローズ位置とオープン位置との間で移動するときに、上記上向き係止突起が上記下向き突部と干渉せずにその下向き突部の下方を通過するようになっていることが望ましく、これによれば、上向き係止突起が上記下向き突部に干渉してディスクトレイの移動の円滑性が損なわれるという事態が起こらない。
【0016】
本発明では、上記下向き突部が、上記ディスク押下げ案内面の後端位置よりも下方に突出していてその突出部分の突出幅寸法が上記ディスクの外周端部の厚さ寸法よりも短く、かつ、その突出部分と上記上向き係止突起との垂直間隔寸法が、その突出部分が係止したディスクの外周端部の突出部分からの出幅寸法よりも短くなっていることが望ましい。これによれば、上向き係止突起が、ディスクの下側をすり抜けたりディスクの下側に噛み込むという事態の起こることが確実に防止される。
【0017】
本発明は、ディスクの載架されたディスクトレイがクローズ位置とオープン位置との間で移動可能に組み付けられた構体に、クローズ位置に移動した上記ディスクトレイの上方に位置するように横桁部が備わり、その横桁部に、上記ディスクトレイから浮き上がったディスクの外周端部を係止してそのディスクが当該横桁部の後方へ入り込むことを阻止する下向き突部が備わっているディスク装置において、クローズ位置のディスクトレイに載架されている上記ディスクを受け取ってそのディスクトレイから持ち上げるターンテーブルと、このターンテーブルによって持ち上げられたディスクをそのターンテーブルに押し付けるクランパとを備え、かつ、そのクランパが上記横桁部に保持されており、上記ディスクトレイに、このディスクトレイがクローズ位置からオープン位置まで移動するときに、当該ディスクトレイのディスク載置領域から位置ずれしたディスクの外周端部に係止してそのディスクを排出するための上向き係止突起が備わり、上記下向き突部に、上記ディスクトレイから浮き上がったディスクの外周端部を摺動させてその下向き突部の下端から突出させることによりそのディスクの外周端部を上記上向き係止突起に対峙させる後下がりに傾斜したディスク押下げ案内面が付設され、ディスクトレイがクローズ位置とオープン位置との間で移動するときに、上記上向き係止突起が上記下向き突部と干渉せずにその下向き突部の下方を通過するようになっていると共に、上記下向き突部が、上記ディスク押下げ案内面の後端位置よりも下方に突出していてその突出部分の突出幅寸法が上記ディスクの外周端部の厚さ寸法よりも短く、かつ、その突出部分と上記上向き係止突起との垂直間隔寸法が、その突出部分が係止したディスクの外周端部の突出部分からの出幅寸法よりも短くなっている、という構成を採用することによっていっそう具体化される。この発明の作用などについては後述する実施形態を参照して詳細に説明する。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば、何らかの原因でディスクがディスクトレイから位置ずれして浮き上がっても、そのディスクが横桁部の後方へ入り込んでしまって取り出せなくなるという事態が未然に防止されることは勿論、ディスクの外周端部がディスクトレイの下向き突部によって係止されているときに、ディスクトレイがクローズ位置からオープン位置に移動すると、そのディスクトレイによってディスクが確実に排出される。その結果、ディスク装置をユーザが使用しているときに、ディスクを排出できなくなって当該装置を分解しなければならないという事態の起こる余地がなくなり、併せて、ディスクトレイをクローズ位置からオープン位置に移動させることによってディスクが確実に排出されるようになって、安定したディスク排出性能が発揮されるようになってユーザにとっての使い勝手が向上する。また、横桁部の下向き突部に後下がりに傾斜したディスク押下げ案内面を付設するだけで済むので部品点数の増加によるコスト高をきたすこともなく、ディスク排出性能の安定したディスク装置を安価に提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1はディスク装置を概略的に示した外観図、図2はディスクトレイ1の平面図、図3は第1実施形態の要部の一部破断側面図、図4は図3のIV部拡大図である。
【0020】
図1のように、このディスク装置は、樹脂成形体でなる構体100にディスクトレイ1が組み付けられていて、そのディスクトレイ1が構体100内のクローズ位置と構体100の外側のオープン位置との間で移動可能になっている。また、構体100には、横桁部4が樹脂で一体成形されていて、その横桁部4が、クローズ位置に移動したディスクトレイ1の上方に位置するようになっていると共に、その横桁部4には、図5を参照して説明したクランパ3が保持されているのに対し、そのクランパ3と共働してディスクをチャッキングするターンテーブル2(図5参照)が構体100内に配備されている。また、図3又は図4のように、横桁部4には下向き突部41が一体成形されていて、その下向き突部41が、クローズ位置のディスクトレイ1のディスク載置領域Z1(又はディスク載置領域Z2)から位置ずれして浮き上がったディスクDの外周端部を係止してそのディスクDが当該横桁部4の後方へ入り込むことを阻止し得るようになっている。以上説明した構成は、図5を参照して説明した従来のディスク装置の構成と同様である。
【0021】
また、図2のように、ディスクトレイ1には、大サイズディスク用のディスク載置領域Z1と小サイズディスク用のディスク載置領域Z2が同心位置に凹入状に形成されていると共に、それらのディスク載置領域Z1,Z2の後方部位には上向き係止突起12が樹脂で一体成形されている。この構成は、図6又は図7を参照して説明したディスク装置の構成と同様である。
【0022】
この実施形態では、図3又は図4のように、横桁部4に備わっている下向き突部41に、後下がりに傾斜したディスク押下げ案内面42が付設されている。このディスク押下げ案内面42は、ディスクトレイ1のディスク載置領域Z1(又はディスク載置領域Z2)から位置ずれして浮き上がったディスクDの外周端部を摺動させて下向き突部41の下端41aから突出させることによって、図4のようにそのディスクDの外周端部をディスクトレイ1側の上向き係止突起12に対峙させる作用を発揮する。図例では、下向き突部41がディスク押下げ案内面42の後端位置42aよりも下方に突出していて、その突出部分の突出幅寸法aがディスクDの外周端部の厚さ寸法tよりも短く、かつ、その突出部分と上向き係止突起12との垂直間隔寸法bが、その突出部分が係止したディスクDの外周端部の突出部分からの出幅寸法cよりも短くなっている。
【0023】
以上のように構成されたディスク装置によると、クローズ位置のディスクトレイ1のディスク載置領域Z1(又はディスク載置領域Z2)からディスクDが位置ずれして浮き上がっても、そのディスクDの外周端部が図3又は図4のように横桁部4の下向き突部41に係止されて当該横桁部4の後方へ入り込むという事態が起こらない。また、万一、ディスクDが下向き突部41の下側をすり抜けたとしても、ディスクトレイ1側の上向き係止突起12がそのディスクDの外周端部を係止するので、この点からもディスクDが横桁部4の後方へ入り込んでしまうという事態が起こらない。そのため、ディスク装置を分解してそのディスクトレイ1を構体100から取り外さなければディスクDを取り出せなくなるというような事態が起こらないことを意味している。
【0024】
図3又は図4のように、ディスクDの外周端部が横桁部4の下向き突部41に係止されている状態は、ディスクDの外周端部がディスク押下げ案内面42を後方へ摺動した場合に起こる。そのため、そのディスク押下げ案内面42の作用によって、下向き突部41に係止されているディスクDの外周端部は、その一部が出幅寸法cだけ下向き突部41の下端41aの下方に突き出してディスクトレイ1側の上向き係止突起12に水平方向(ディスクトレイ1の移動方向)で対峙する。したがって、ディスクトレイ1がクローズ位置からオープン位置に移動すると、上向き係止突起12が図4仮想線で示したようにディスクDの外周端面に係止してそのディスクDがディスクトレイ1によって構体100の外側に排出される。なお、ディスクトレイ1がクローズ位置とオープン位置との間で移動するときには、上向き係止突起12が下向き突部41と干渉せずにその下向き突部41の下方を通過するようになっている。したがって、上向き係止突起12が下向き突部41に干渉してディスクトレイ1の移動の円滑性が損なわれるという事態は起こらない。
【0025】
なお、図1〜図7においては、理解を助けるために同一又は相応する部分には同一符号を付してある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ディスク装置を概略的に示した外観図である。
【図2】ディスクトレイの平面図である。
【図3】第1実施形態の要部の一部破断側面図である。
【図4】図3のIV部拡大図である。
【図5】従来例の説明図である。
【図6】試行例の説明図である。
【図7】試行例の問題点を示した説明図である。
【符号の説明】
【0027】
D ディスク
Z1,Z2 ディスク載置領域
1 ディスクトレイ
2 ターンテーブル
3 クランパ
4 横桁部
12 上向き係止突起
41 下向き突部
42 ディスク押下げ案内面
100 構体
a 突出部分の突出幅寸法
b 突出部分と上向き係止突起との垂直間隔寸法
c ディスクの外周端部の突出部分からの出幅寸法
t ディスクの外周端部の厚さ寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクの載架されたディスクトレイがクローズ位置とオープン位置との間で移動可能に組み付けられた構体に、クローズ位置に移動した上記ディスクトレイの上方に位置するように横桁部が備わり、その横桁部に、上記ディスクトレイから浮き上がったディスクの外周端部を係止してそのディスクが当該横桁部の後方へ入り込むことを阻止する下向き突部が備わっているディスク装置において、
クローズ位置のディスクトレイに載架されている上記ディスクを受け取ってそのディスクトレイから持ち上げるターンテーブルと、このターンテーブルによって持ち上げられたディスクをそのターンテーブルに押し付けるクランパとを備え、かつ、そのクランパが上記横桁部に保持されており、
上記ディスクトレイに、このディスクトレイがクローズ位置からオープン位置まで移動するときに、当該ディスクトレイのディスク載置領域から位置ずれしたディスクの外周端部に係止してそのディスクを排出するための上向き係止突起が備わり、上記下向き突部に、上記ディスクトレイから浮き上がったディスクの外周端部を摺動させてその下向き突部の下端から突出させることによりそのディスクの外周端部を上記上向き係止突起に対峙させる後下がりに傾斜したディスク押下げ案内面が付設され、
ディスクトレイがクローズ位置とオープン位置との間で移動するときに、上記上向き係止突起が上記下向き突部と干渉せずにその下向き突部の下方を通過するようになっていると共に、上記下向き突部が、上記ディスク押下げ案内面の後端位置よりも下方に突出していてその突出部分の突出幅寸法が上記ディスクの外周端部の厚さ寸法よりも短く、かつ、その突出部分と上記上向き係止突起との垂直間隔寸法が、その突出部分が係止したディスクの外周端部の突出部分からの出幅寸法よりも短くなっていることを特徴とするディスク装置。
【請求項2】
ディスクの載架されたディスクトレイがクローズ位置とオープン位置との間で移動可能に組み付けられた構体に、クローズ位置に移動した上記ディスクトレイの上方に位置するように横桁部が備わり、その横桁部に、上記ディスクトレイから浮き上がったディスクの外周端部を係止してそのディスクが当該横桁部の後方へ入り込むことを阻止する下向き突部が備わっているディスク装置において、
上記ディスクトレイに、このディスクトレイがクローズ位置からオープン位置まで移動するときに、当該ディスクトレイのディスク載置領域から位置ずれしたディスクの外周端部に係止してそのディスクを排出するための上向き係止突起が備わっていると共に、上記下向き突部に、上記ディスクトレイから浮き上がったディスクの外周端部を摺動させてその下向き突部の下端から突出させることによりそのディスクの外周端部を上記上向き係止突起に対峙させる後下がりに傾斜したディスク押下げ案内面が付設されていることを特徴とするディスク装置。
【請求項3】
ディスクトレイがクローズ位置とオープン位置との間で移動するときに、上記上向き係止突起が上記下向き突部と干渉せずにその下向き突部の下方を通過するようになっている請求項2に記載したディスク装置。
【請求項4】
上記下向き突部が、上記ディスク押下げ案内面の後端位置よりも下方に突出していてその突出部分の突出幅寸法が上記ディスクの外周端部の厚さ寸法よりも短く、かつ、その突出部分と上記上向き係止突起との垂直間隔寸法が、その突出部分が係止したディスクの外周端部の突出部分からの出幅寸法よりも短くなっている請求項3に記載したディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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