説明

ディスク装置

【課題】ディスク装置において、スピンドルモータがショートにより故障しているか否かを正確に判定できるようにする。
【解決手段】ディスク装置1は、ディスク2を回転させるスピンドルモータ3と、スピンドルモータ3のオフセット電圧を検出電圧値として検出する差動オペアンプ5と、複数の検出電圧値の合計値を算出する算出手段13と、合計値に基づいてスピンドルモータ3が故障しているか否かを判定する故障判定部10を備える。故障判定部10は、スピンドルモータ3がディスク2を回転させており、かつディスク2の再生処理のポーズ時に、合計値が予め定められた閾値より大きいとき、スピンドルモータ3が故障していると判定する。これにより、故障判定部10は、検出電圧値の突発的な変化の影響を受けることなく、正確にスピンドルモータ3の故障を判定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクを回転させるDCモータを備えたディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スピンドルモータ等のDCモータを用いてCD、CD−R、またはDVDなどのディスクを回転させて、画像等を記録再生するディスク装置において、DCモータ内のブラシが磨耗することにより塵埃が発生し、この発生した塵埃によってDCモータ内の整流子がショートすることがある。整流子がショートするとスピンドルの回転が停止するため、ディスクの回転が停止する。ディスクの回転が停止すると、ディスク装置を制御する制御部は、スピンドルの回転速度を上げるためにDCモータを駆動させる駆動ICの出力電流を増加させる。駆動ICは、出力電流が増加することにより発熱する。駆動ICは、発熱により誤作動を起こし、アクチュエータに大電流を流す場合がある。また、ディスクの回転が停止することによって、制御部は、アクチュエータの正確な動作を把握できなくなる。そこで、制御部は、ディスクを回転させるために駆動ICを無理に動作させる。このとき、駆動ICからアクチュエータに大電流が流れ、これによって、アクチュエータのカバーが燃えることがあった。
【0003】
そこで、特許文献1には、駆動ICに大電流が流れないようにする手段が開示されており、特許文献2及び特許文献3には、駆動ICが温度センサーを備えることにより、駆動ICが所定の温度以上にならない状態で駆動ICを動作させる技術が開示されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1乃至特許文献3に示される技術においては、駆動ICに大電流が流れる原因となるスピンドルモータのショートによる故障を検出することができなかった。
【特許文献1】特開2004−127385号公報
【特許文献2】特開平10−112991号公報
【特許文献3】特開2004−334965号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、ディスクを回転させるスピンドルモータを備えたディスク装置において、スピンドルモータがショートにより故障しているか否かを正確に判定できるようにし、さらに、スピンドルモータがショートにより故障しているとき、スピンドルモータを駆動させないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、ディスクを回転させるDCモータと、2本の電圧供給線を介してDCモータにオフセット電圧を供給する駆動部と、駆動部にオフセット電圧の供給を指示する制御部と、ディスクに記録されているデータを読み出し、データに基づいて再生処理を行う再生部と、を備えたディスク装置において、2本の電圧供給線に接続され、DCモータがディスクを回転させている状態であって、再生部がディスクからデータの読み出しを停止してから再開するまでのポーズ時に、2本の電圧供給線の電圧の差を検出電圧値として少なくとも10回検出する検出器と、検出電圧値に基づいてDCモータが故障しているか否かを判定する故障判定部と、を備え、故障判定部は、検出電圧値を記憶する電圧記憶部と、電圧記憶部が記憶する少なくとも10個の検出電圧値の合計値を算出する算出手段と、をさらに備え、故障判定部は、合計値が予め定められた閾値より大きいときDCモータが故障していると判定し、制御部は、故障判定部によってDCモータが故障していると判定されたことに応じて、DCモータを駆動させないように駆動部を制御するようにしたものである。
【0007】
また、請求項2の発明は、ディスクを回転させるDCモータと、2本の電圧供給線を介してDCモータにオフセット電圧を供給する駆動部と、駆動部にオフセット電圧の供給を指示する制御部と、ディスクに記録されているデータを読み出し、データに基づいて再生処理を行う再生部と、を備えたディスク装置において、2本の電圧供給線に接続され、DCモータがディスクを回転させている状態であって、再生部がディスクからデータの読み出しを停止してから再開するまでのポーズ時に、2本の電圧供給線の電圧の差を検出電圧値として所定の回数検出する検出器と、所定の回数検出された検出電圧値の合計値に基づいてDCモータが故障しているか否かを判定する故障判定部と、を備え、制御部は、故障判定部によってDCモータが故障していると判定されたことに応じて、DCモータを駆動させないように駆動部を制御するようにしたものである。
【0008】
また、請求項3の発明は、請求項2のディスク装置において、故障判定部は、検出電圧値を記憶する電圧記憶部と、電圧記憶部が記憶する所定の個数の検出電圧値の合計値を算出する算出手段と、をさらに備え、故障判定部は、合計値が予め定められた閾値より大きいときDCモータが故障していると判定するようにしたものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、DCモータがディスクを回転させている状態であって再生部がディスクからデータの読み出しを停止してから再開するまでのポーズ時に、故障判定部は、検出器が少なくとも10回検出した検出電圧値の合計値が、予め定められた閾値より大きいとき、DCモータが故障していると判定する。これにより、故障判定部は、ディスクに傷がついているとき、またはディスクが偏芯成分にぶれながら回転しているときに生じる検出電圧値の突発的な変化の影響を受けることなく、正確にDCモータが故障しているか否かを判定することができる。
【0010】
請求項2の発明によれば、ディスク装置のポーズ時に、故障判定部は、検出器が所定の回数検出した検出電圧値の合計値が、予め定められた閾値より大きいとき、DCモータが故障していると判定する。これにより、故障判定部は、正確にDCモータが故障しているか否かを判定することができる。また、制御部は、DCモータが故障していると判定されると、DCモータを駆動させないように駆動部を制御する。これにより、駆動部が故障しているDCモータに電流を流すことによりアクチュエータに大電流が流れることが回避されるので、アクチュエータのカバーが燃えることを防止することができる。
【0011】
請求項3の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、電圧記憶部は、記憶する検出電圧値の個数がディスク装置またはDCモータの特性に応じて決定されることにより、故障判定部は、DCモータが故障しているか否かを、ディスク装置またはDCモータの種類や状態に応じて正確に判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態に係るディスク装置について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るディスク装置の概略構成を示す。ディスク装置1は、ディスク2を回転させるスピンドルモータ3(DCモータ)と、スピンドルモータ3を駆動させる駆動IC4(駆動部)と、スピンドルモータ3と駆動IC4との間に接続された差動オペアンプ5(検出器)と、ディスク2に対して再生処理を行う再生部6と、ディスク装置1全体を制御する制御部7とを備える。再生部6は、ディスク2から情報を読み取るピックアップユニット8と、ピックアップユニット8が読み出した情報に対してデコード処理を行う信号処理部9とを備える。
【0013】
制御部7は、差動オペアンプ5から出力された検出電圧値に基づいてスピンドルモータ3が故障しているか否かを判定する故障判定部10と、故障判定部10の判定に応じて駆動IC4を制御するIC制御部11とを備える。故障判定部10は、複数の検出電圧値を記憶する電圧記憶部12と、電圧記憶部12が記憶する複数の検出電圧値の合計値を算出する算出手段13を備える。信号処理部9は、ピックアップユニット8がディスク2から読み出したデータを一時的に記憶するメモリ9aを備える。ここで、ディスク2は、例えばCDやDVDである。
【0014】
IC制御部11は、駆動IC4に対して、ピックアップユニット8から受信したディスク2の回転状態を表す信号に基づいて、基準電圧であるリファレンス電圧VREFを通知し、さらに、スピンドルモータ3を駆動させるために基準電圧からのずれを表すオフセット電圧Vfの供給を指示する。駆動IC4は、端子O1と、端子O2とを備える。端子O1は、電圧供給線SP+を介してスピンドルモータ3のブラシB1に接続され、端子O2は、電圧供給線SP−を介してスピンドルモータ3のブラシB2に接続されている。駆動IC4は、IC制御部11から指示されたリファレンス電圧VREF及びオフセット電圧Vfに基づいて、端子O1及び端子O2の電圧を設定する。差動オペアンプ5の非反転入力端子5aは、電圧供給線SP+に接続されており、反転入力端子5bは、電圧供給線SP−に接続されている。差動オペアンプ5は、非反転入力端子5aの電位と反転入力端子5bの電位との差であるブラシB1とブラシB2との間の電圧差を検出する。差動オペアンプ5は、検出した電圧差を検出電圧値として故障判定部10へ出力する。
【0015】
故障判定部10は、検出電圧値を電圧記憶部12に記憶させる。算出手段13は、電圧記憶部12が記憶している所定の個数の検出電圧値の合計値を算出する。故障判定部10は、合計値に基づいてスピンドルモータ3が故障しているか否かを判定する。故障判定部10は、スピンドルモータ3が故障しているか否かを判定する基準として、合計値に関する予め定められた閾値を保持している。故障判定部10は、算出手段13によって算出された合計値が閾値より大きければスピンドルモータ3がショートにより故障していると判定し、スピンドルモータ3が故障していることを示す故障信号をIC制御部11に送信する。IC制御部11は、故障判定部10から故障信号を受信すると、駆動IC4に対してスピンドルモータ3を駆動させないように命令する。これにより、故障しているスピンドルモータ3は駆動しなくなるため、駆動IC4に大電流が流れることが回避され、アクチュエータのカバーが燃えることが防止される。
【0016】
図2は、本実施形態におけるスピンドルモータ3の概略構成を示す。スピンドルモータ3は、DCモータであって、正側の端子であるブラシB1と、負側の端子であるブラシB2と、整流子C1乃至C3と、コイルL1乃至L3とを備える。ブラシB1は電圧供給線SP+に接続され、ブラシB2は電圧供給線SP−に接続されている。駆動IC4が電圧供給線SP+及び電圧供給線SP−を介してブラシB1及びブラシB2に直流電圧を供給することにより、直流電流が、整流子C1乃至C3の一部とコイルL1乃至L3の一部とを介してブラシB1とブラシB2の間に流れる。これにより、スピンドルモータ3は回転する。
【0017】
スピンドルモータ3が回転することによりブラシB1及びB2が磨耗すると、ブラシB1及びブラシB2の塵埃が発生する。この塵埃が整流子C1乃至C3の間に入り込むことによりブラシB1とブラシB2との間がショートした状態となる。ブラシB1とブラシB2との間がショートした状態であるとき、差動オペアンプ5が故障判定部10に出力する検出電圧値は0に近い値となる。ここで、整流子C1乃至整流子C3の間に存在する3つの隙間のうち、全ての隙間かいずれか2つの隙間がショートしている状態のことを完全ショートとする。また、整流子C1乃至整流子C3の間に存在する3つの隙間のうち、1つの隙間だけがショートしている状態を部分ショートとする。スピンドルモータ3が完全ショートしているとき、ブラシB1とブラシB2とは常にショートした状態となるため、整流子C1乃至整流子C3は回転しない。一方、スピンドルモータ3が部分ショートしているとき、整流子C1乃至整流子C3が回転すると、ブラシB1とブラシB2とがショートしている状態と、ショートしていない状態とが交互に現れることになる。
【0018】
ここで、本実施形態における検出電圧値について説明する。図3は、本実施形態に係る検出電圧値の変化を示す。図3(a)はショートしていないスピンドルモータ3の検出電圧値の変化を示し、図3(b)は部分ショートしているスピンドルモータ3の検出電圧値の変化を示す。図3(a)(b)において、検出電圧値の変化を示すグラフを検出電圧値変化グラフとし、縦軸は検出電圧値を示し、横軸は検出電圧値が検出された回数を示す。図3(a)において、検出電圧値は、約150mVから約490mVまで段階的に増加した後、約150mVまで段階的に減少し、再び、約490mVまで増加する変化を繰り返す。一方、図3(b)において、検出電圧値は、約58mV〜約78mVの間の値を数回示した後、約520mV〜約570mVの間の値を数回示し、再び、約58mV〜約78mVの間の値を数回示す変化を繰り返す。検出電圧値が約58mV〜約78mVの間の値を示しているとき、ブラシB1とブラシB2はショートしている状態である。一方、検出電圧値が約520mV〜約570mVの間の値を示しているとき、ブラシB1とブラシB2はショートしていない状態である。
【0019】
図3(b)において、駆動IC4は、故障しているスピンドルモータ3を一定の回転数で回転させようとする。ブラシB1とブラシB2とがショートしている状態のとき、駆動IC4がスピンドルモータ3にリファレンス電圧VREF及びオフセット電圧Vfを印加しても、スピンドルモータ3は回転しない。そこで、駆動IC4は、スピンドルモータ3を一定の回転数で回転させるため、スピンドルモータ3に高いリファレンス電圧VREF及びオフセット電圧Vfを印加する。これにより、ブラシB1とブラシB2がショートしていない状態での検出電圧値(約520mV〜約570mV)は、図3(a)における故障していないスピンドルモータ3の検出電圧値の最大値(約490mV)より大きくなる。
【0020】
本実施形態における故障判定部10は、図3(a)(b)が示す故障しているスピンドルモータ3と、故障していないスピンドルモータ3の検出電圧値の特性を利用することによって、10個以上の検出電圧値の合計値に基づいて、正確にスピンドルモータ3が故障しているか否かを判定することができる。ここで、故障判定部10は、10個の検出電圧値の合計値に基づいてスピンドルモータ3が故障しているか否かを判定する。例えば、図3(a)における1回目から10回目までの検出電圧値の合計値は「3089.7mV」で、図3(b)における1回目から10回目までの検出電圧値の合計値は「3634.8mV」である。また、図3(a)における5回目から14回目までの検出電圧値の合計値は「3212.2mV」で、図3(b)における5回目から14回目までの検出電圧値の合計値は「3633.1mV」である。このように、故障しているスピンドルモータ3の10個の検出電圧値の合計値は、故障していないスピンドルモータ3の10個の検出電圧値の合計値より大きくなる。これにより、故障判定部10は、10個の検出電圧値の合計値が予め定められた閾値より大きいとき、スピンドルモータ3が故障していると判定する。ここで、例えば、閾値は「3300mV」であることが望ましい。
【0021】
図4は、本実施形態に係るスピンドルモータ3の故障判定処理フローを示す。再生部6が再生処理を開始すると、故障判定部10は、差動オペアンプ5が検出電圧値を検出した回数をカウントするのに用いられる変数i、及び電圧記憶部12が記憶している値をそれぞれ0にする初期化を行う(S101)。制御部7は、信号処理部9からポーズコマンドが出力されたか否かを判定する(S102)。ここで、ポーズコマンドとは、ピックアップユニット8がディスク2からデータを読み出すことを停止させるコマンドである。信号処理部9がデコード処理を行う速度は、ピックアップユニット8がディスク2からデータを読み出す速度より遅い。そこで、信号処理部9は、ピックアップユニット8によって読み出されたデータをメモリ9aに一時的に記憶させ、メモリ9aが一杯になると制御部7に対してピックアップユニット8がディスク2からのデータの読み出しを停止させるポーズコマンドを出力する。これにより、ピックアップユニット8は、メモリ9aに空き容量ができるまでディスク2からデータの読み出しを停止する。
【0022】
ステップS102において、信号処理部9からポーズコマンドが出力されると(S102でYes)、差動オペアンプ5は、電圧供給線SP+上の電圧と電圧供給線SP−上の電圧との差を検出電圧値として検出し故障判定部10に出力する(S103)。故障判定部10は、検出電圧値を電圧記憶部12に記憶させる(S104)。電圧記憶部12は、新たに検出された検出電圧値を既に記憶している検出電圧値と共に記憶することにより複数の検出電圧値を記憶する。
【0023】
次に、故障判定部10は、変数iに1を加え(S105)、変数iが11であるか否かを判定する(S106)。変数iが11でないとき(S106でNo)、差動オペアンプ5は、再び検出電圧値を検出し故障判定部10に出力する(S103)。一方、ステップS106において、変数iが11であるとき(S106でYes)、算出手段13は、電圧記憶部12が記憶している10個の検出電圧値の合計値を算出する(S107)。故障判定部10は、合計値がスピンドルモータ3の故障の判定基準となる閾値より大きいか否かを比較する(S108)。
【0024】
ステップS108において、合計値が閾値より大きくないとき、故障判定部10は、スピンドルモータ3が故障していないと判断する(S108でNo)。このとき、スピンドルモータ3は故障していないため、再生部6は再生処理を継続し(S109)、スピンドルモータ3の故障判定処理を終了する。一方、ステップS108において、合計値が閾値より大きいとき、故障判定部10は、スピンドルモータ3が故障していると判断する(S108でYes)。スピンドルモータ3が故障していると判定されると、IC制御部11は、駆動IC4にスピンドルモータ3を駆動させないように命令し、制御部7は、再生部6に再生処理を停止させ(S110)、スピンドルモータ3の故障判定処理を終了する。
【0025】
このように、本実施形態においては、故障判定部10は、10個の検出電圧値の合計値が閾値より大きいとき、スピンドルモータ3が故障していると判定する。これにより、故障判定部10は、検出電圧値の突発的な変化の影響を受けることなく正確にスピンドルモータ3の判定することがきる。さらに、制御部7は、スピンドルモータ3が故障していると判定されると、スピンドルモータ3を駆動させないように駆動IC4を制御する。これにより、駆動IC4が故障しているスピンドルモータ3に電流を流すことによりアクチュエータに大電流が流れることが回避されるので、アクチュエータのカバーが燃えることを防止することができる。
【0026】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能であり、例えば、差動オペアンプ5が検出電圧値を10回検出する構成ではなく、検出電圧値を10回以上検出する構成であっても構わない。また、故障判定部10は、10個の検出電圧値の合計値ではなく、10個以上の検出電圧値の合計値に基づいて、スピンドルモータ3が故障しているか否かを判定する構成であっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態に係るディスク装置の概略を示す構成図。
【図2】本実施形態に係るスピンドルモータの概略を示す構成図。
【図3】本実施形態に係る検出電圧値の変化を示す図。
【図4】本実施形態に係る故障判定処理フローチャート。
【符号の説明】
【0028】
1 ディスク装置
2 ディスク
3 スピンドルモータ(DCモータ)
4 駆動IC(駆動部)
5 差動オペアンプ(検出器)
6 再生部
7 制御部
10 故障判定部
12 電圧記憶部
13 算出手段
Vf オフセット電圧
SP+ 電圧供給線
SP− 電圧供給線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクを回転させるDCモータと、
2本の電圧供給線を介して前記DCモータにオフセット電圧を供給する駆動部と、
前記駆動部に前記オフセット電圧の供給を指示する制御部と、
前記ディスクに記録されているデータを読み出し、該データに基づいて再生処理を行う再生部と、を備えたディスク装置において、
前記2本の電圧供給線に接続され、前記DCモータが前記ディスクを回転させている状態であって、前記再生部が前記ディスクから前記データの読み出しを停止してから再開するまでのポーズ時に、該2本の電圧供給線の電圧の差を検出電圧値として少なくとも10回検出する検出器と、
前記検出電圧値に基づいて前記DCモータが故障しているか否かを判定する故障判定部と、を備え、
前記故障判定部は、
前記検出電圧値を記憶する電圧記憶部と、
前記電圧記憶部が記憶する少なくとも10個の前記検出電圧値の合計値を算出する算出手段と、をさらに備え、
前記故障判定部は、前記合計値が予め定められた閾値より大きいとき前記DCモータが故障していると判定し、
前記制御部は、前記故障判定部によって前記DCモータが故障していると判定されたことに応じて、前記DCモータを駆動させないように前記駆動部を制御することを特徴としたディスク装置。
【請求項2】
ディスクを回転させるDCモータと、
2本の電圧供給線を介して前記DCモータにオフセット電圧を供給する駆動部と、
前記駆動部に前記オフセット電圧の供給を指示する制御部と、
前記ディスクに記録されているデータを読み出し、該データに基づいて再生処理を行う再生部と、を備えたディスク装置において、
前記2本の電圧供給線に接続され、前記DCモータが前記ディスクを回転させている状態であって、前記再生部が前記ディスクから前記データの読み出しを停止してから再開するまでのポーズ時に、該2本の電圧供給線の電圧の差を検出電圧値として所定の回数検出する検出器と、
所定の回数検出された前記検出電圧値の合計値に基づいて前記DCモータが故障しているか否かを判定する故障判定部と、を備え、
前記制御部は、前記故障判定部によって前記DCモータが故障していると判定されたことに応じて、前記DCモータを駆動させないように前記駆動部を制御することを特徴としたディスク装置。
【請求項3】
前記故障判定部は、
前記検出電圧値を記憶する電圧記憶部と、
前記電圧記憶部が記憶する所定の個数の前記検出電圧値の合計値を算出する算出手段と、をさらに備え、
前記故障判定部は、前記合計値が予め定められた閾値より大きいとき前記DCモータが故障していると判定することを特徴とした請求項2に記載のディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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