ディスク装置
【課題】ディスク状記録媒体の破損やディスク装置の故障を防止しつつ、小さい直径のディスク状記録媒体の挿入を確実に防止する上で有利なディスク装置を提供する。
【解決手段】判別機構20によって第1のレバー22Aの回転角度を検出することにより、挿入排出口16に挿入されたディスク状記録媒体2が第1の直径を有する第1のディスク状記録媒体2Aか、あるいは第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体2Bかを判別する。この判別結果に基づいて第2のディスク状記録媒体2Bをディスク搬送機構18によって挿入排出口16から排出する。
【解決手段】判別機構20によって第1のレバー22Aの回転角度を検出することにより、挿入排出口16に挿入されたディスク状記録媒体2が第1の直径を有する第1のディスク状記録媒体2Aか、あるいは第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体2Bかを判別する。この判別結果に基づいて第2のディスク状記録媒体2Bをディスク搬送機構18によって挿入排出口16から排出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスク状記録媒体に対して記録および/または再生を行うディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、CD(コンパクトディスク)などのディスク状記録媒体として、直径が12cmのもの(以下大径ディスクという)と、直径が8cmのもの(以下小径ディスクという)とが用いられている。
また、ディスク状記録媒体に記録および/または再生を行うディスク装置として大径ディスクのみを使用可能とするものがある。
このように大径ディスクのみを使用するディスク装置が、スリット状の挿入排出口が筐体に設けられ、該挿入排出口を介してディスク状記録媒体が挿入および排出される、いわゆるスロットイン形式のディスク装置の場合、次の不都合がある。
すなわち、小径ディスクが誤って挿入排出口から挿入されてしまうと、小径ディスクが筐体内部から排出できなくなり、ディスク装置の故障や小径ディスクの破損を招くおそれがある。
そこで、ディスク状記録媒体の移送径路上にストッパを出没可能に設けたディス移送装置が提供されている(特許文献1参照)。
このディスク移送装置では、小径ディスクが挿入排出口に挿入された場合には、ストッパを移送径路上に突出させることで小径ディスクの挿入を阻止する。また、大径ディスクが挿入排出口に挿入された場合には、ストッパを移送径路上から退避させることで大径ディスクの挿入を許容する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−149688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来装置では、小径ディスクがストッパに当接した状態で無理に小径ディスクを挿入排出口に押し込んだ場合、小径ディスクが破損したり、あるいは、ストッパが故障するおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、ディスク状記録媒体の破損やディスク装置の故障を防止しつつ、小さい直径のディスク状記録媒体の挿入を確実に防止する上で有利なディスク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するため、本発明のディスク装置は、筐体と、前記筐体に設けられディスク状記録媒体の記録および/または再生を行う記録再生部と、前記筐体に設けられディスク状記録媒体が挿入および排出されるディスク状記録媒体の直径よりも大きな幅を有する挿入排出口と、前記筐体に設けられ前記挿入排出口と前記記録再生部との間でディスク状記録媒体を搬送するディスク搬送機構と、前記挿入排出口に挿入されるディスク状記録媒体が第1の直径を有する第1のディスク状記録媒体か、あるいは前記第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体かを判別する判別機構とを備え、前記判別機構は、前記筐体の内部で前記挿入排出口の幅方向の両側に設けられ前記挿入排出口に挿入される前記第1のディスク状記録媒体の外周部に当接する初期位置から前記第1のディスク状記録媒体の挿入により前記第1のディスク状記録媒体の径方向外側に第1の揺動角度に揺動しそれぞれレバー側係合部が形成された一対のレバーと、前記一対のレバーの間で回転可能に支持され前記一対のレバーの各レバー側係合部に係合可能なギア部材側係合部がそれぞれ形成され互いに噛合する一対のギア部材と、前記一対のレバーを前記初期位置の方向に付勢する付勢手段と、前記一対のレバーに当接してそれらレバーの前記初期位置を決定するストッパと、前記一対のレバーのうちの一方のレバーの回転角度が第1の角度に到達したことを検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段の検出動作に基づいて前記ディスク搬送機構を制御する制御手段とを備え、前記レバー側係合部と前記ギア部材側係合部とは前記初期位置において互いに係合しており、前記レバーの揺動により前記ギア部材が回転され、かつ、前記ギア部材の回転で前記ギア部材側係合部と前記レバー側係合部とが外れ前記ギア部材の回転および前記レバーの揺動を阻止するように構成され、前記制御手段は、第1の検出手段により前記一方のレバーの回転角度が第1の角度に到達したことが検出されると、前記ディスク搬送機構により前記ディスク状記録媒体を前記記録再生部に搬送し、第1の検出手段により前記一方のレバーの回転角度が第1の角度に到達しないことが検出されると、前記ディスク搬送機構により前記ディスク状記録媒体を前記挿入搬出口に排出する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、一方のレバーの回転角度を検出することにより、ディスク状記録媒体が第1の直径を有する第1のディスク状記録媒体か、あるいは第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体かを判別するようにした。
そして、第2のディスク状記録媒体をディスク搬送機構によって挿入排出口から排出するようにした。
したがって、ディスク状記録媒体の破損やディスク装置の故障を防止しつつ、第1の直径よりも直径が小さいディスク状記録媒体の挿入を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施の形態のディスク装置10の斜視図である。
【図2】本実施の形態のディスク装置10の平面図である。
【図3】上板1212をディスク装置10から取り外した図2のA矢視図である。
【図4】本実施の形態のディスク装置10の制御系の構成を示すブロック図である。
【図5】第1のディスク状記録媒体2Aの外周部が第1レバー22Aのピン2204Aと第2レバー22Bのピン2204Bに当接した状態を示す平面図である。
【図6】図5のA矢視図である。
【図7】図5のB矢視図である。
【図8】第2のディスク状記録媒体2Bの外周部が第1レバー22Aのピン2204Aと第2レバー22Bのピン2204Bとの双方に当接した状態を示す平面図である。
【図9】図8のA矢視図である。
【図10】図8のB矢視図である。
【図11】第2のディスク状記録媒体2Bの外周部が第1レバー22Aのピン2204Aにのみ当接した状態を示す平面図である。
【図12】図11のA矢視図である。
【図13】図11のB矢視図である。
【図14】第2のディスク状記録媒体2Bの外周部が第2レバー22Bのピン2204Bにのみ当接した状態を示す平面図である。
【図15】図14のA矢視図である。
【図16】図14のB矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、本発明の実施の形態について図1乃至図16を参照して説明する。
本実施の形態では、ディスク装置10が車載用のCDプレーヤー装置であり、ディスク状記録媒体2がオーディオ信号を記録したCDである場合について説明する。
図1乃至図3に示すように、ディスク装置10は、筐体12と、記録再生部14と、挿入排出口16と、ディスク搬送機構18と、判別機構20とを含んで構成されている。
【0009】
図1乃至図3に示すように、筐体12は、例えば、扁平な矩形板状を呈し、高さと、高さよりも大きな寸法の幅および長さを有している。
筐体12は、矩形状の底板1202と、底板1202の前縁から起立された前板1204と、底板1202の後縁から起立された後板1206と、底板1202の左右両側から起立された左右の側板1208、1210とを有している。さらに、筐体12は、前板1204、後板1206、側板1208、1210の上部を接続する上板1212とを有している。
【0010】
記録再生部14は、筐体12に設けられディスク状記録媒体2の記録および/または再生を行うものであり、本実施の形態では、ディスク状記録媒体2に記録されているオーディオ信号を再生するものである。
記録再生部14は、スピンドルモータ100、光ピックアップ102、信号処理部104(図4)、制御部106(図4)などを含んで構成されている。
図4に示すように、スピンドルモータ100は、ディスク状記録媒体2を回転駆動するものであり、ディスク状記録媒体2が装着されるターンテーブル108を有している。
光ピックアップ102は、スピンドルモータ100により回転駆動されるディスク状記録媒体2の記録面に対して光ビームを照射し、記録面で反射された反射光ビームを検出することで記録面に記録されている情報を再生し再生信号を得るものである。
図2に示すように、光ピックアップ102は、送り機構103によりディスク状記録媒体2の半径方向(トラッキング方向)に移動される。
【0011】
図4に示すように、信号処理部104は、光ピックアップ102から供給された再生信号に対してさまざまな信号処理を行うことにより、再生信号からオーディオ信号を生成するものである。
制御部106は、スピンドルモータ100の回転制御、送り機構103による光ピックアップ102の移動制御などを行う。
また、制御部106は後述するように搬送モータ1802の回転制御を行う。
なお、図4において、符号110は信号処理部104から出力されるオーディオ信号を増幅して外部のスピーカーに供給する出力部を示す。
また、符号112は、記録再生部14によるディスク状記録媒体2の再生にまつわる種々の操作を受け付ける操作部を示す。
また、符号114は、記録再生部14の動作状態や操作部112に対してなされた操作内容を表示する表示部を示す。
【0012】
図1、図2に示すように、挿入排出口16は、筐体12の前板1204に設けられディスク状記録媒体2が挿入および排出され、ディスク状記録媒体2の直径よりも大きな幅を有している。
【0013】
図1、図4に示すように、ディスク搬送機構18は、挿入排出口16と記録再生部14との間でディスク状記録媒体2を搬送するものである。
ディスク搬送機構18は、ディスク状記録媒体2の直線搬送と昇降搬送とを行う。
直線搬送は、挿入排出口16に対してディスク状記録媒体2を離間接近する方向に直線移動させる搬送である。この搬送により、ディスク状記録媒体2の挿入排出口16からの引き込み動作とディスク状記録媒体2の挿入排出口16への排出動作がなされる。
昇降搬送は、記録再生部14上でディスク状記録媒体2を昇降させる搬送である。
図1、図2に示すように、ディスク搬送機構18は、搬送モータ1802と、搬送ローラ1804と、不図示の駆動力伝達機構とを含んで構成されている。
駆動モータ1802は、制御部106の制御により正逆方向に回転されるものである。
搬送ローラ1804は、挿入排出口16の近傍で挿入排出口16の延在方向に平行して延在し、両端が不図示の搬送ローラ支持機構により回転可能に支持されている。
前記搬送ローラ支持機構は、搬送ローラ1804を、搬送位置と搬送位置よりも下方の退避位置とに上下移動させるように構成されている。
搬送位置は、搬送ローラ1804の外周面がディスク状記録媒体2の下面(光ピックアップ102側に位置する面)に接触する位置であり、退避位置は、搬送ローラ1804の外周面がディスク状記録媒体2の下面から下方に離間した位置である。
搬送ローラ1804の外周面は、ディスク状記録媒体2の下面に傷を付けることなく確実に搬送できるように、ディスク状記録媒体2よりも軟質で弾性を有し摩擦係数が高い材料で形成されている。このような材料としてゴムなどの従来公知のさまざまな材料が使用可能である。
搬送ローラ1804は、駆動モータ1802の駆動力が前記駆動力伝達機構を介して供給されることで正逆方向に回転される。
【0014】
搬送ローラ1804は、搬送位置に位置し外周面が挿入排出口16に挿入されたディスク状記録媒体2の下面に接触した状態で、正方向に回転することで挿入排出口16に挿入されたディスク状記録媒体2を挿入排出口16から記録再生部14に搬送する。
また、搬送ローラ1804は、前記搬送位置に位置し外周面が挿入排出口16に挿入されたディスク状記録媒体2の下面に接触した状態で、逆方向に回転することでディスク状記録媒体2を記録再生部14から挿入排出口16に搬送して挿入排出口16から排出する。
【0015】
なお、ディスク状記録媒体2がディスク搬送機構18によって挿入排出口16から記録再生部14に搬送されターンテーブル108上に載置されると、不図示のチャッキング機構がターンテーブル108の上方から下降してディスク状記録媒体2を押さえつける。言い換えると、ディスク状記録媒体2は、前記のチャッキング機構によりチャッキングされる。
この場合、前記チャッキング機構の下降に連動して搬送ローラ1804は搬送位置から退避位置に下降し、搬送ローラ1804の外周面はディスク状記録媒体2の下面から離間する。
これにより、ディスク状記録媒体2は、ターンテーブル108と共に一体的に回転駆動され、光ピックアップ102による信号再生が可能な状態とされる。
また、信号再生が終了したディスク状記録媒体2を再生記録部14から挿入排出口16から取り出す場合には、前記チャッキング機構が上昇してディスク状記録媒体2が搬送可能な状態とされる。
この場合、前記チャッキング機構の上昇に連動して搬送ローラ1804は退避位置から搬送位置に上昇し、搬送ローラ1804の外周面はディスク状記録媒体2の下面に接触する。
次いで、ディスク状記録媒体2がディスク搬送機構18によって記録再生部14から挿入排出口16に搬送され、筐体2の外部から取り出し可能な状態とされる。
なお、このようなディスク搬送機構18やチャッキング機構には、従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
【0016】
判別機構20は、挿入排出口16に挿入されるディスク状記録媒体2が第1の直径を有する第1のディスク状記録媒体2Aか、あるいは第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体2Bかを判別するものである。
本実施の形態では、第1のディスク状記録媒体2Aの第1の直径は12cmであり、第2のディスク状記録媒体2Bの直径が8cmである場合について説明する。
【0017】
図1、図2、図5乃至図7に示すように、判別機構20は、一対のレバー22と、一対のギア部材24と、付勢手段26と、ストッパ28と、第1の検出手段30と、前記の制御部106(制御手段に相当)とを備えている。
挿入排出口16の近傍で挿入排出口16から挿入されるディスク状記録媒体2の上方の箇所に、支持プレート36が配置されている。
支持プレート36は、挿入排出口16の近傍で挿入排出口16から挿入されるディスク状記録媒体2の上方の箇所に、直線搬送されるディスク状記録媒体2に対して平行して配置され、筐体12で支持されている。
一対のレバー22と、一対のギア部材24と、付勢手段26と、ストッパ28と、第1の検出手段30とは支持プレート36で支持されている。
また、一対のレバー22と、一対のギア部材24と、第1の検出手段30は、挿入排出口16に挿入されるディスク状記録媒体2と平行する面上で、互いに重ならないように並べて配置されている。
一対のレバー22は、挿入排出口16の幅方向の中心を通り、ディスク状記録媒体2の搬入、排出方向を通る仮想線に対して左右対称の位置に配置されている。
一対のレバー22は、第1のレバー22Aと第2のレバー22Bとで構成されている。
【0018】
図5、図6に示すように、第1のレバー22Aは、支持プレート36上で挿入排出口16の幅方向の一側に設けられている。
第1のレバー22Aは、基部が軸2202Aを介して支持プレート36上に揺動可能に支持されている。第1のレバー22Aの先部は支持プレート36の前縁よりも前方に突出し、この先部に下方に向けてピン2204Aが突設されている。
第1のレバー22Aの初期位置において、挿入排出口16に挿入される第1のディスク状記録媒体2Aの外周部にピン2204Aが当接する。
そして、第1のレバー22Aは、使用者の手による第1のディスク状記録媒体2Aの挿入により、挿入排出口16の幅方向の一側方向で第1のディスク状記録媒体2Aの径方向外側に第1の揺動角度で揺動する。
第1のレバー22Aの基部で第2のレバー22Bの基部に対向する箇所に、レバー側係合部が形成されている。
レバー側係合部は、第1の係合凹部2210Aと、第1の傾斜面2212Aとで構成されている。
第1の係合凹部2210Aは、後述する第1の係合凸部2410Aに係合可能に形成されている。
図14に示すように、第1の傾斜面2212Aは、第1の係合凹部2210Aに接続され第1の係合凸部2410Aが乗り上がることで第1のレバー22Aの揺動中心と第1のギア部材24Aの回転中心とを離す方向に付勢するように形成されている。
【0019】
図5、図6、図7に示すように、第2のレバー22Bは、支持プレート36上で挿入排出口16の幅方向の他側に設けられている。
第2のレバー22Bは、基部2202Bが軸を介して支持プレート36上に揺動可能に支持されている。第2のレバー22Bの先部は支持プレート36の前縁よりも前方に突出し、この先部に下方に向けてピン2204Bが突設されている。
第2のレバー22Bの初期位置において、挿入排出口16に挿入される第1のディスク状記録媒体2Aの外周部にピン2204Bが当接する。
そして、第2のレバー22Bは、使用者の手による第1のディスク状記録媒体2Aの挿入により、挿入排出口16の幅方向の他側方向で第1のディスク状記録媒体2Aの径方向外側に第1の揺動角度で揺動する。
第2のレバー22Bの基部で第1のレバー22Aの基部に対向する箇所にレバー側係合部が形成されている。
レバー側係合部は、第2の係合凹部2210Bと、第2の傾斜面2212Bとで構成されている。
第2の係合凹部2210Bは、後述する第2の係合凸部2410Bに係合可能に形成されている。
図11に示すように、第2の傾斜面2212Bは、第2の係合凹部2210Bに接続され第2の係合凸部2410Bが乗り上がることで第2のレバー22Bの揺動中心と第2のギア部材24Bの回転中心とを離す方向に付勢するように形成されている。
【0020】
一対のギア部材24は、一対のレバー22の間で回転可能に支持プレート36で支持され、互いに噛合している。
一対のギア部材24は、挿入排出口16の幅方向の中心を通り、ディスク状記録媒体2の搬入、排出方向を通る仮想線に対して左右対称の位置に配置されている。
一対のギア部材24は、第1のギア部材24Aと第2のギア部材24Bとで構成されている。
【0021】
第1のギア部材24Aは、第1のレバー22Aと第2のレバー22Bとの間で第1のレバー22A寄りに回転可能に支持されている。
第1のギア部材24Aには、ギア部材側係合部としての第1の係合凸部2410Aが形成されている。
第2のギア部材24Bは、第1のレバー22Aと第2のレバー22Bとの間で第2のレバー22B寄りに回転可能に支持されている。
第2のギア部材24Bには、ギア部材側係合部としての第2の係合凸部2410Bが形成されている。
【0022】
すなわち、レバー側係合部とギア部材側係合部とは初期位置において互いに係合している。そして、レバーの揺動によりギア部材が回転される。また、ギア部材の回転でギア部材側係合部とレバー側係合部とが外れギア部材の回転およびレバーの揺動を阻止するように構成されている。
より詳細に説明すると、第1の係合凹部2210Aと第1の係合凸部2410Aとは初期位置において互いに係合しており、第1のレバー22Aの揺動により第1のギア部材24Aが回転される。
また、第1のギア部材24Aの回転で第1の係合凸部2410Aが第1の係合凹部2210Aから外れる。そして、第1の係合凸部2410Aの先部が、第1の傾斜面2212Aに乗り上がり、第1のギア部材24Aの回転、第1のレバー22Aの揺動が阻止される。
また、第2の係合凹部2210Bと第2の係合凸部2410Bとは初期位置において互いに係合しており、第2のレバー22Bの揺動により第2のギア部材24Bが回転される。
また、第2のギア部材24Bの回転で第2の係合凸部2410Bが第2の係合凹部2210Bから外れる。そして、第2の係合凸部2410Bの先部が、第2の傾斜面2212Bに乗り上がり、第2のギア部材24Bの回転、第2のレバー22Bの揺動が阻止される。
【0023】
図5に示すように、付勢手段26は、一対のレバー22を初期位置の方向に付勢するものである。
付勢手段26は、本実施の形態では、一対のレバー22の基部に掛け渡されたばね部材により構成されている。
ストッパ28は、一対のレバー22に当接してそれらレバー22の初期位置を決定するものである。
ストッパ28は、支持プレート36に膨出形成された壁部で構成されている。
ここで、一対のレバー22の初期位置とは次の位置である。
すなわち、挿入排出口16に挿入される第1のディスク状記録媒体2Aの外周部にピン2204A、2204Bが当接し、第1のディスク状記録媒体2Aの挿入により一対のレバー22が第1のディスク状記録媒体2Aの径方向外側に揺動できる位置である。
【0024】
第1の検出手段30は、一対のレバー22のうちの一方のレバー22の回転角度が第1の角度に到達したことを検出するものである。本実施の形態では、第1のレバー22Aの回転角度が第1の角度に到達したことを検出するものである。
本実施の形態では、一方のレバー22の回転角度が第1の揺動角度よりも小さい第2の角度に到達したことを検出する第2の検出手段32をさらに備えている。
図5に示すように、第1の検出手段30は、第1のレバー22Aの基部に設けられた第1の凸部2220によって押圧されることで接点がオン、または、オフするリミットスイッチで構成されている。
また、第2の第2の検出手段32は、第1のレバー22Aの基部の第1の凸部2220とは位相が異なる箇所に設けられた第2の凸部2222によって押圧されることで接点がオン、または、オフするリミットスイッチで構成されている。
【0025】
制御部106は、第1の検出手段30の検出動作に基づいてディスク搬送機構18を制御するものである。
制御部106は、第1の検出手段30により一方のレバー22(第1のレバー22A)の回転角度が第1の角度に到達しないことが検出されるとディスク搬送機構18を制御して挿入排出口16に挿入されるディスク状記録媒体2を挿入搬出口16に排出する。
本実施の形態では、制御部106は、第2の検出手段32により第2の角度に到達したことが検出されると、ディスク搬送機構18を制御し、挿入排出口16に挿入されたディスク状記録媒体2を記録再生部14へ引き込み始める。
そして、制御部106は、第1のレバー22Aの回転角度が第2の角度に到達したことが検出された時点から予め定められた所定時間以内に、第1の検出手段30により第1のレバー22Aの回転角度が第1の角度に到達したことが検出されたか否かを判定する。
この判定結果が肯定であれば、ディスク搬送機構18によるディスク状記録媒体2の引き込みを継続し、ディスク状記録媒体2を記録再生部14に搬送する。
また、上記の判定結果が否定であれば、ディスク搬送機構18によるディスク状記録媒体2の引き込みを停止すると共に、ディスク搬送機構18を制御して挿入排出口16に挿入されたディスク状記録媒体2を挿入搬出口16に排出する。
【0026】
次に、判別機構20の動作について詳細に説明する。
まず、第1のディスク状記録媒体2Aを挿入搬出口16に挿入した場合の判別機構20の動作について図5、図6、図7を参照して説明する。
第1、第2のレバー22A、22Bが初期位置に位置した状態で、第1のディスク状記録媒体2Aを挿入搬出口16に挿入すると、第1のディスク状記録媒体2Aの外周部にピン2204A、2204Bが当接する。
第1のディスク状記録媒体2Aの挿入により第1、第2のレバー22A、22Bが第1のディスク状記録媒体2Aの径方向外側に揺動される。
第1のレバー22Aの揺動により、第1のギア部材24Aが回転される。また、第2のレバー22Bの揺動により、第2のギア部材24Bが回転される。
したがって、互いに噛合した第1のギア部材24A、第2のギア部材24Bは同期して互いに反対の方向に回転する。
【0027】
第2の検出手段32により第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出されると、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第1のディスク状記録媒体2Aの引き込みを開始する。
第1のディスク状記録媒体2Aが引き込まれることにより、さらに第1のレバー22Aが揺動される(図5)。そして、第1の検出手段30により第1のレバー22Aの回転角度が第1の回転角度に到達したことが検出される。
すると、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第1のディスク状記録媒体2Aの引き込みを継続し、第1のディスク状記録媒体2Aを記録再生部14に搬送する。
記録再生部14に搬送された第1のディスク状記録媒体2Aは、ターンテーブル108に載置され、前記のチャッキング機構でチャッキングされ、第1のディスク状記録媒体2Aに対する再生動作が実行される。
【0028】
次に、第1のディスク状記録媒体2Aよりも直径が小さい第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16に挿入した場合の判別機構20の動作について説明する。
第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の幅方向の中央に挿入する場合、挿入搬出口16の幅方向の一方寄りに挿入する場合、挿入搬出口16の幅方向の他方寄りに挿入する場合の3通りが考えられる。
【0029】
まず、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の幅方向の中央に挿入する場合の動作について図8乃至図10を参照して説明する。
第1、第2のレバー22A、22Bが初期位置に位置した状態で、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の中央に挿入すると、第2のディスク状記録媒体2Bの外周部にピン2204A、2204Bの双方が当接する。
第2のディスク状記録媒体2Bの挿入により第1、第2のレバー22A、22Bが第2のディスク状記録媒体2Bの径方向外側に揺動される。
第1のレバー22Aの揺動により、第1のギア部材24Aが回転される。また、第2のレバー22Bの揺動により、第2のギア部材24Bが回転される。
したがって、互いに噛合した第1のギア部材24A、第2のギア部材24Bは同期して反対の方向に回転する。
【0030】
第2の検出手段32により第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出されると、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第2のディスク状記録媒体2Bの引き込みを開始する。
ここで、第2のディスク状記録媒体2Bが引き込まれるが、第2のディスク状記録媒体2Bの直径は第1のディスク状記録媒体2Aの第1の直径よりも小さいため、第1のレバー22Aの揺動角度は第1の回転角度に到達しない。
すなわち、第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出された時点から前記所定時間以内に第1の検出手段30によって第1のレバー22Aの回転角度が第1の回転角度に到達したことは検出されない。
したがって、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第2のディスク状記録媒体2Bの引き込みを停止し、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入排出口16に排出する。
【0031】
次に、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の幅方向の一方寄り(左寄り)に挿入する場合の動作について図11乃至図13を参照して説明する。
第1、第2のレバー22A、22Bが初期位置に位置した状態で、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の幅方向のうち左寄りに挿入すると、第2のディスク状記録媒体2Bの外周部に第1のレバー22Aのピン2204Aのみが当接する。
第2のディスク状記録媒体2Bの挿入により第1のレバー22Aが第2のディスク状記録媒体2Bの径方向外側に揺動される。
一方、第2のレバー22Bのピン2204Bは、第2のディスク状記録媒体2Bの外周部に当接しない。そのため、第2のディスク状記録媒体2Bが挿入されてもピン2204Bを介して第2のレバー22Bは揺動せず、第2のレバー22Bはギア部材24A、24Bを介して揺動される。
第2の検出手段32により第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出されると、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第2のディスク状記録媒体2Bの引き込みを開始する。
ここで、第1のレバー22Aの揺動により、第1のギア部材24Aが回転される。
また、第2のギア部材24Bは第1のギア部材24Aに追従して反対の方向に回転される。
【0032】
図11に示すように、第2のギア部材24Bが回転することによって第2の係合凸部2410Bに追従して第2の係合凹部2210Bが動かされ、したがって、第2のレバー22Bも揺動される。
しかしながら、さらなる第2のギア部材24Bの回転によって、第2の係合凸部2410Bは第2の係合凹部2210Bから外れて第2の傾斜面2212Bに乗り上がる。これにより、第2のギア部材24Bのそれ以上の回転と第2のレバー22Bの揺動が阻止される。
その結果、第1のギア部材24Aの回転も阻止され、これにより第1のレバー22Aの揺動も阻止される。
そのため、第1のレバー22Aの揺動角度は第1の回転角度に到達しない。
すなわち、第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出された時点から前記所定時間以内に、第1の検出手段30によって第1のレバー22Aの回転角度が第1の回転角度に到達したことは検出されない。
したがって、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第2のディスク状記録媒体2Bの引き込みを停止し、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入排出口16に排出する。
【0033】
次に、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の幅方向の他方寄り(右寄り)に挿入する場合の動作について図14乃至図16を参照して説明する。
第1、第2のレバー22A、22Bが初期位置に位置した状態で、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の幅方向のうち右寄りに挿入すると、第2のディスク状記録媒体2Bの外周部に第2のレバー22Bのピン2204Bのみが当接する。
第2のディスク状記録媒体2Bの挿入により第2のレバー22Bが第2のディスク状記録媒体2Bの径方向外側に揺動される。
一方、第1のレバー22Aのピン2204Aは、第2のディスク状記録媒体2Bの外周部に当接していない。そのため、第2のディスク状記録媒体2Bが挿入されてもピン2204Aを介して第1のレバー22Aは揺動されず、第1のレバー22Aはギア部材24A、24Bを介して揺動される。
第2の検出手段32により第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出されると、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第2のディスク状記録媒体2Bの引き込みを開始する。
第2のレバー22Bの揺動により、第2のギア部材24Bが回転される。
また、第1のギア部材24Aは第2のギア部材24Bに追従して反対の方向に回転される。
【0034】
図14に示すように、第1のギア部材24Aが回転することによって第1の係合凸部2410Aに追従して第1の係合凹部2210Aが動かされ、したがって、第1のレバー22Aも揺動される。
しかしながら、さらなる第1のギア部材24Aの回転によって、第1の係合凸部2410Aは第1の係合凹部2210Aから外れて第1の傾斜面2212Aに乗り上がる。これにより、第1のギア部材24Aのそれ以上の回転と第1のレバー22Aの揺動が阻止される。
また、第2のギア部材24Bの回転も阻止され、これにより第2のレバー22Bの揺動も阻止される。
そのため、第1のレバー22Aの揺動角度は第1の回転角度に到達しない。
すなわち、第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出された時点から前記所定時間以内に、第1の検出手段30によって第1のレバー22Aの回転角度が第1の回転角度に到達したことは検出されない。
したがって、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第2のディスク状記録媒体2Bの引き込みを停止し、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入排出口16に排出する。
【0035】
本実施の形態によれば、一方のレバーの回転角度を検出することにより、ディスク状記録媒体2が第1の直径を有する第1のディスク状記録媒体2Aか、あるいは第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体2Bかを判別するようにした。
そして、第2のディスク状記録媒体2Bをディスク搬送機構18によって挿入排出口16から排出するようにした。
したがって、従来のようにディスク状記録媒体の移送径路上にストッパを出没させる構成に比較して、ディスク状記録媒体の破損やディスク装置の故障を防止しつつ、第1の直径よりも直径が小さい第2のディスク状記録媒体2Bの挿入を確実に防止できる。
【0036】
また、本実施の形態では、一対のレバー22と、一対のギア部材24と、第1の検出手段30とを用いて判別機構18を構成した。
このような構成であるから、それらの部材は、挿入排出口16に挿入されるディスク状記録媒体2と平行する面上で、互いに重ならないように並べて配置することが可能となる。
そのため、判別機構20の薄型化を図れ、ディスク装置10の薄型化を図る上でより一層有利となる。
また、一対のレバー22が厚さ方向において互いに重なり合った場合には、一方のレバー22が厚さ方向に変形すると、他方のレバー22の揺動動作を阻害する不都合が懸念される。本実施の形態によれば、一対のレバー22が互いに重ならないように配置されているので、そのような不都合を回避する上で有利となる。
【0037】
また、第2の検出手段32を設けるとさらに次の効果が奏される。
判別機構20は、ディスク状記録媒体2の直径の如何に拘わらず、挿入排出口16に手によって挿入されたディスク状記録媒体2をディスク搬送機構18により筐体12の内部にいったん引き込む。
そして、使用者が判断するのではなく、筐体12の内部で自動的に判断され、第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体2Bは挿入排出口16から自動的に排出される。
すなわち、第1の直径よりも直径が小さいディスク状記録媒体2Bの挿入を確実に防止する上で有利となる。
したがって、従来のようにディスク状記録媒体の移送径路上にストッパを出没させ、人の手に伝わる感触でディスク状記録媒体2の大きさを判断する必要が無くなり、ディスク状記録媒体2の破損やディスク装置の故障を防止する上で有利となる。
【0038】
なお、実施の形態では、ディスク装置10がCDプレーヤー装置である場合について説明したが、本発明は、ディスク状記録媒体2に記録および/または再生を行うディスク装置に広く適用可能である。
また、本実施の形態では、第1のディスク状記録媒体2Aが直径12cmのディスク状記録媒体であり、第2のディスク状記録媒体2Bが直径8cmのディスク状記録媒体である場合について説明した。しかしながら、本発明は、ディスク状記録媒体の直径に限定されるものではなく、直径の異なる2種類のディスク状記録媒体の挿脱に広く適用されるものである。
【符号の説明】
【0039】
2A……第1のディスク状記録媒体、2B……第2のディスク状記録媒体、10……ディスク装置、12……筐体、14……記録再生部、16……挿入排出口、18……ディスク搬送機構、20……判別機構、22……一対のレバー、2210A、2210B……係合凹部、24……一対のギア部材、2410A、2410B……係合凸部、26……付勢手段、28……ストッパ、30……第1の検出手段、106……制御部(制御手段)。
【技術分野】
【0001】
本発明はディスク状記録媒体に対して記録および/または再生を行うディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、CD(コンパクトディスク)などのディスク状記録媒体として、直径が12cmのもの(以下大径ディスクという)と、直径が8cmのもの(以下小径ディスクという)とが用いられている。
また、ディスク状記録媒体に記録および/または再生を行うディスク装置として大径ディスクのみを使用可能とするものがある。
このように大径ディスクのみを使用するディスク装置が、スリット状の挿入排出口が筐体に設けられ、該挿入排出口を介してディスク状記録媒体が挿入および排出される、いわゆるスロットイン形式のディスク装置の場合、次の不都合がある。
すなわち、小径ディスクが誤って挿入排出口から挿入されてしまうと、小径ディスクが筐体内部から排出できなくなり、ディスク装置の故障や小径ディスクの破損を招くおそれがある。
そこで、ディスク状記録媒体の移送径路上にストッパを出没可能に設けたディス移送装置が提供されている(特許文献1参照)。
このディスク移送装置では、小径ディスクが挿入排出口に挿入された場合には、ストッパを移送径路上に突出させることで小径ディスクの挿入を阻止する。また、大径ディスクが挿入排出口に挿入された場合には、ストッパを移送径路上から退避させることで大径ディスクの挿入を許容する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−149688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来装置では、小径ディスクがストッパに当接した状態で無理に小径ディスクを挿入排出口に押し込んだ場合、小径ディスクが破損したり、あるいは、ストッパが故障するおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、ディスク状記録媒体の破損やディスク装置の故障を防止しつつ、小さい直径のディスク状記録媒体の挿入を確実に防止する上で有利なディスク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するため、本発明のディスク装置は、筐体と、前記筐体に設けられディスク状記録媒体の記録および/または再生を行う記録再生部と、前記筐体に設けられディスク状記録媒体が挿入および排出されるディスク状記録媒体の直径よりも大きな幅を有する挿入排出口と、前記筐体に設けられ前記挿入排出口と前記記録再生部との間でディスク状記録媒体を搬送するディスク搬送機構と、前記挿入排出口に挿入されるディスク状記録媒体が第1の直径を有する第1のディスク状記録媒体か、あるいは前記第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体かを判別する判別機構とを備え、前記判別機構は、前記筐体の内部で前記挿入排出口の幅方向の両側に設けられ前記挿入排出口に挿入される前記第1のディスク状記録媒体の外周部に当接する初期位置から前記第1のディスク状記録媒体の挿入により前記第1のディスク状記録媒体の径方向外側に第1の揺動角度に揺動しそれぞれレバー側係合部が形成された一対のレバーと、前記一対のレバーの間で回転可能に支持され前記一対のレバーの各レバー側係合部に係合可能なギア部材側係合部がそれぞれ形成され互いに噛合する一対のギア部材と、前記一対のレバーを前記初期位置の方向に付勢する付勢手段と、前記一対のレバーに当接してそれらレバーの前記初期位置を決定するストッパと、前記一対のレバーのうちの一方のレバーの回転角度が第1の角度に到達したことを検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段の検出動作に基づいて前記ディスク搬送機構を制御する制御手段とを備え、前記レバー側係合部と前記ギア部材側係合部とは前記初期位置において互いに係合しており、前記レバーの揺動により前記ギア部材が回転され、かつ、前記ギア部材の回転で前記ギア部材側係合部と前記レバー側係合部とが外れ前記ギア部材の回転および前記レバーの揺動を阻止するように構成され、前記制御手段は、第1の検出手段により前記一方のレバーの回転角度が第1の角度に到達したことが検出されると、前記ディスク搬送機構により前記ディスク状記録媒体を前記記録再生部に搬送し、第1の検出手段により前記一方のレバーの回転角度が第1の角度に到達しないことが検出されると、前記ディスク搬送機構により前記ディスク状記録媒体を前記挿入搬出口に排出する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、一方のレバーの回転角度を検出することにより、ディスク状記録媒体が第1の直径を有する第1のディスク状記録媒体か、あるいは第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体かを判別するようにした。
そして、第2のディスク状記録媒体をディスク搬送機構によって挿入排出口から排出するようにした。
したがって、ディスク状記録媒体の破損やディスク装置の故障を防止しつつ、第1の直径よりも直径が小さいディスク状記録媒体の挿入を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施の形態のディスク装置10の斜視図である。
【図2】本実施の形態のディスク装置10の平面図である。
【図3】上板1212をディスク装置10から取り外した図2のA矢視図である。
【図4】本実施の形態のディスク装置10の制御系の構成を示すブロック図である。
【図5】第1のディスク状記録媒体2Aの外周部が第1レバー22Aのピン2204Aと第2レバー22Bのピン2204Bに当接した状態を示す平面図である。
【図6】図5のA矢視図である。
【図7】図5のB矢視図である。
【図8】第2のディスク状記録媒体2Bの外周部が第1レバー22Aのピン2204Aと第2レバー22Bのピン2204Bとの双方に当接した状態を示す平面図である。
【図9】図8のA矢視図である。
【図10】図8のB矢視図である。
【図11】第2のディスク状記録媒体2Bの外周部が第1レバー22Aのピン2204Aにのみ当接した状態を示す平面図である。
【図12】図11のA矢視図である。
【図13】図11のB矢視図である。
【図14】第2のディスク状記録媒体2Bの外周部が第2レバー22Bのピン2204Bにのみ当接した状態を示す平面図である。
【図15】図14のA矢視図である。
【図16】図14のB矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、本発明の実施の形態について図1乃至図16を参照して説明する。
本実施の形態では、ディスク装置10が車載用のCDプレーヤー装置であり、ディスク状記録媒体2がオーディオ信号を記録したCDである場合について説明する。
図1乃至図3に示すように、ディスク装置10は、筐体12と、記録再生部14と、挿入排出口16と、ディスク搬送機構18と、判別機構20とを含んで構成されている。
【0009】
図1乃至図3に示すように、筐体12は、例えば、扁平な矩形板状を呈し、高さと、高さよりも大きな寸法の幅および長さを有している。
筐体12は、矩形状の底板1202と、底板1202の前縁から起立された前板1204と、底板1202の後縁から起立された後板1206と、底板1202の左右両側から起立された左右の側板1208、1210とを有している。さらに、筐体12は、前板1204、後板1206、側板1208、1210の上部を接続する上板1212とを有している。
【0010】
記録再生部14は、筐体12に設けられディスク状記録媒体2の記録および/または再生を行うものであり、本実施の形態では、ディスク状記録媒体2に記録されているオーディオ信号を再生するものである。
記録再生部14は、スピンドルモータ100、光ピックアップ102、信号処理部104(図4)、制御部106(図4)などを含んで構成されている。
図4に示すように、スピンドルモータ100は、ディスク状記録媒体2を回転駆動するものであり、ディスク状記録媒体2が装着されるターンテーブル108を有している。
光ピックアップ102は、スピンドルモータ100により回転駆動されるディスク状記録媒体2の記録面に対して光ビームを照射し、記録面で反射された反射光ビームを検出することで記録面に記録されている情報を再生し再生信号を得るものである。
図2に示すように、光ピックアップ102は、送り機構103によりディスク状記録媒体2の半径方向(トラッキング方向)に移動される。
【0011】
図4に示すように、信号処理部104は、光ピックアップ102から供給された再生信号に対してさまざまな信号処理を行うことにより、再生信号からオーディオ信号を生成するものである。
制御部106は、スピンドルモータ100の回転制御、送り機構103による光ピックアップ102の移動制御などを行う。
また、制御部106は後述するように搬送モータ1802の回転制御を行う。
なお、図4において、符号110は信号処理部104から出力されるオーディオ信号を増幅して外部のスピーカーに供給する出力部を示す。
また、符号112は、記録再生部14によるディスク状記録媒体2の再生にまつわる種々の操作を受け付ける操作部を示す。
また、符号114は、記録再生部14の動作状態や操作部112に対してなされた操作内容を表示する表示部を示す。
【0012】
図1、図2に示すように、挿入排出口16は、筐体12の前板1204に設けられディスク状記録媒体2が挿入および排出され、ディスク状記録媒体2の直径よりも大きな幅を有している。
【0013】
図1、図4に示すように、ディスク搬送機構18は、挿入排出口16と記録再生部14との間でディスク状記録媒体2を搬送するものである。
ディスク搬送機構18は、ディスク状記録媒体2の直線搬送と昇降搬送とを行う。
直線搬送は、挿入排出口16に対してディスク状記録媒体2を離間接近する方向に直線移動させる搬送である。この搬送により、ディスク状記録媒体2の挿入排出口16からの引き込み動作とディスク状記録媒体2の挿入排出口16への排出動作がなされる。
昇降搬送は、記録再生部14上でディスク状記録媒体2を昇降させる搬送である。
図1、図2に示すように、ディスク搬送機構18は、搬送モータ1802と、搬送ローラ1804と、不図示の駆動力伝達機構とを含んで構成されている。
駆動モータ1802は、制御部106の制御により正逆方向に回転されるものである。
搬送ローラ1804は、挿入排出口16の近傍で挿入排出口16の延在方向に平行して延在し、両端が不図示の搬送ローラ支持機構により回転可能に支持されている。
前記搬送ローラ支持機構は、搬送ローラ1804を、搬送位置と搬送位置よりも下方の退避位置とに上下移動させるように構成されている。
搬送位置は、搬送ローラ1804の外周面がディスク状記録媒体2の下面(光ピックアップ102側に位置する面)に接触する位置であり、退避位置は、搬送ローラ1804の外周面がディスク状記録媒体2の下面から下方に離間した位置である。
搬送ローラ1804の外周面は、ディスク状記録媒体2の下面に傷を付けることなく確実に搬送できるように、ディスク状記録媒体2よりも軟質で弾性を有し摩擦係数が高い材料で形成されている。このような材料としてゴムなどの従来公知のさまざまな材料が使用可能である。
搬送ローラ1804は、駆動モータ1802の駆動力が前記駆動力伝達機構を介して供給されることで正逆方向に回転される。
【0014】
搬送ローラ1804は、搬送位置に位置し外周面が挿入排出口16に挿入されたディスク状記録媒体2の下面に接触した状態で、正方向に回転することで挿入排出口16に挿入されたディスク状記録媒体2を挿入排出口16から記録再生部14に搬送する。
また、搬送ローラ1804は、前記搬送位置に位置し外周面が挿入排出口16に挿入されたディスク状記録媒体2の下面に接触した状態で、逆方向に回転することでディスク状記録媒体2を記録再生部14から挿入排出口16に搬送して挿入排出口16から排出する。
【0015】
なお、ディスク状記録媒体2がディスク搬送機構18によって挿入排出口16から記録再生部14に搬送されターンテーブル108上に載置されると、不図示のチャッキング機構がターンテーブル108の上方から下降してディスク状記録媒体2を押さえつける。言い換えると、ディスク状記録媒体2は、前記のチャッキング機構によりチャッキングされる。
この場合、前記チャッキング機構の下降に連動して搬送ローラ1804は搬送位置から退避位置に下降し、搬送ローラ1804の外周面はディスク状記録媒体2の下面から離間する。
これにより、ディスク状記録媒体2は、ターンテーブル108と共に一体的に回転駆動され、光ピックアップ102による信号再生が可能な状態とされる。
また、信号再生が終了したディスク状記録媒体2を再生記録部14から挿入排出口16から取り出す場合には、前記チャッキング機構が上昇してディスク状記録媒体2が搬送可能な状態とされる。
この場合、前記チャッキング機構の上昇に連動して搬送ローラ1804は退避位置から搬送位置に上昇し、搬送ローラ1804の外周面はディスク状記録媒体2の下面に接触する。
次いで、ディスク状記録媒体2がディスク搬送機構18によって記録再生部14から挿入排出口16に搬送され、筐体2の外部から取り出し可能な状態とされる。
なお、このようなディスク搬送機構18やチャッキング機構には、従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
【0016】
判別機構20は、挿入排出口16に挿入されるディスク状記録媒体2が第1の直径を有する第1のディスク状記録媒体2Aか、あるいは第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体2Bかを判別するものである。
本実施の形態では、第1のディスク状記録媒体2Aの第1の直径は12cmであり、第2のディスク状記録媒体2Bの直径が8cmである場合について説明する。
【0017】
図1、図2、図5乃至図7に示すように、判別機構20は、一対のレバー22と、一対のギア部材24と、付勢手段26と、ストッパ28と、第1の検出手段30と、前記の制御部106(制御手段に相当)とを備えている。
挿入排出口16の近傍で挿入排出口16から挿入されるディスク状記録媒体2の上方の箇所に、支持プレート36が配置されている。
支持プレート36は、挿入排出口16の近傍で挿入排出口16から挿入されるディスク状記録媒体2の上方の箇所に、直線搬送されるディスク状記録媒体2に対して平行して配置され、筐体12で支持されている。
一対のレバー22と、一対のギア部材24と、付勢手段26と、ストッパ28と、第1の検出手段30とは支持プレート36で支持されている。
また、一対のレバー22と、一対のギア部材24と、第1の検出手段30は、挿入排出口16に挿入されるディスク状記録媒体2と平行する面上で、互いに重ならないように並べて配置されている。
一対のレバー22は、挿入排出口16の幅方向の中心を通り、ディスク状記録媒体2の搬入、排出方向を通る仮想線に対して左右対称の位置に配置されている。
一対のレバー22は、第1のレバー22Aと第2のレバー22Bとで構成されている。
【0018】
図5、図6に示すように、第1のレバー22Aは、支持プレート36上で挿入排出口16の幅方向の一側に設けられている。
第1のレバー22Aは、基部が軸2202Aを介して支持プレート36上に揺動可能に支持されている。第1のレバー22Aの先部は支持プレート36の前縁よりも前方に突出し、この先部に下方に向けてピン2204Aが突設されている。
第1のレバー22Aの初期位置において、挿入排出口16に挿入される第1のディスク状記録媒体2Aの外周部にピン2204Aが当接する。
そして、第1のレバー22Aは、使用者の手による第1のディスク状記録媒体2Aの挿入により、挿入排出口16の幅方向の一側方向で第1のディスク状記録媒体2Aの径方向外側に第1の揺動角度で揺動する。
第1のレバー22Aの基部で第2のレバー22Bの基部に対向する箇所に、レバー側係合部が形成されている。
レバー側係合部は、第1の係合凹部2210Aと、第1の傾斜面2212Aとで構成されている。
第1の係合凹部2210Aは、後述する第1の係合凸部2410Aに係合可能に形成されている。
図14に示すように、第1の傾斜面2212Aは、第1の係合凹部2210Aに接続され第1の係合凸部2410Aが乗り上がることで第1のレバー22Aの揺動中心と第1のギア部材24Aの回転中心とを離す方向に付勢するように形成されている。
【0019】
図5、図6、図7に示すように、第2のレバー22Bは、支持プレート36上で挿入排出口16の幅方向の他側に設けられている。
第2のレバー22Bは、基部2202Bが軸を介して支持プレート36上に揺動可能に支持されている。第2のレバー22Bの先部は支持プレート36の前縁よりも前方に突出し、この先部に下方に向けてピン2204Bが突設されている。
第2のレバー22Bの初期位置において、挿入排出口16に挿入される第1のディスク状記録媒体2Aの外周部にピン2204Bが当接する。
そして、第2のレバー22Bは、使用者の手による第1のディスク状記録媒体2Aの挿入により、挿入排出口16の幅方向の他側方向で第1のディスク状記録媒体2Aの径方向外側に第1の揺動角度で揺動する。
第2のレバー22Bの基部で第1のレバー22Aの基部に対向する箇所にレバー側係合部が形成されている。
レバー側係合部は、第2の係合凹部2210Bと、第2の傾斜面2212Bとで構成されている。
第2の係合凹部2210Bは、後述する第2の係合凸部2410Bに係合可能に形成されている。
図11に示すように、第2の傾斜面2212Bは、第2の係合凹部2210Bに接続され第2の係合凸部2410Bが乗り上がることで第2のレバー22Bの揺動中心と第2のギア部材24Bの回転中心とを離す方向に付勢するように形成されている。
【0020】
一対のギア部材24は、一対のレバー22の間で回転可能に支持プレート36で支持され、互いに噛合している。
一対のギア部材24は、挿入排出口16の幅方向の中心を通り、ディスク状記録媒体2の搬入、排出方向を通る仮想線に対して左右対称の位置に配置されている。
一対のギア部材24は、第1のギア部材24Aと第2のギア部材24Bとで構成されている。
【0021】
第1のギア部材24Aは、第1のレバー22Aと第2のレバー22Bとの間で第1のレバー22A寄りに回転可能に支持されている。
第1のギア部材24Aには、ギア部材側係合部としての第1の係合凸部2410Aが形成されている。
第2のギア部材24Bは、第1のレバー22Aと第2のレバー22Bとの間で第2のレバー22B寄りに回転可能に支持されている。
第2のギア部材24Bには、ギア部材側係合部としての第2の係合凸部2410Bが形成されている。
【0022】
すなわち、レバー側係合部とギア部材側係合部とは初期位置において互いに係合している。そして、レバーの揺動によりギア部材が回転される。また、ギア部材の回転でギア部材側係合部とレバー側係合部とが外れギア部材の回転およびレバーの揺動を阻止するように構成されている。
より詳細に説明すると、第1の係合凹部2210Aと第1の係合凸部2410Aとは初期位置において互いに係合しており、第1のレバー22Aの揺動により第1のギア部材24Aが回転される。
また、第1のギア部材24Aの回転で第1の係合凸部2410Aが第1の係合凹部2210Aから外れる。そして、第1の係合凸部2410Aの先部が、第1の傾斜面2212Aに乗り上がり、第1のギア部材24Aの回転、第1のレバー22Aの揺動が阻止される。
また、第2の係合凹部2210Bと第2の係合凸部2410Bとは初期位置において互いに係合しており、第2のレバー22Bの揺動により第2のギア部材24Bが回転される。
また、第2のギア部材24Bの回転で第2の係合凸部2410Bが第2の係合凹部2210Bから外れる。そして、第2の係合凸部2410Bの先部が、第2の傾斜面2212Bに乗り上がり、第2のギア部材24Bの回転、第2のレバー22Bの揺動が阻止される。
【0023】
図5に示すように、付勢手段26は、一対のレバー22を初期位置の方向に付勢するものである。
付勢手段26は、本実施の形態では、一対のレバー22の基部に掛け渡されたばね部材により構成されている。
ストッパ28は、一対のレバー22に当接してそれらレバー22の初期位置を決定するものである。
ストッパ28は、支持プレート36に膨出形成された壁部で構成されている。
ここで、一対のレバー22の初期位置とは次の位置である。
すなわち、挿入排出口16に挿入される第1のディスク状記録媒体2Aの外周部にピン2204A、2204Bが当接し、第1のディスク状記録媒体2Aの挿入により一対のレバー22が第1のディスク状記録媒体2Aの径方向外側に揺動できる位置である。
【0024】
第1の検出手段30は、一対のレバー22のうちの一方のレバー22の回転角度が第1の角度に到達したことを検出するものである。本実施の形態では、第1のレバー22Aの回転角度が第1の角度に到達したことを検出するものである。
本実施の形態では、一方のレバー22の回転角度が第1の揺動角度よりも小さい第2の角度に到達したことを検出する第2の検出手段32をさらに備えている。
図5に示すように、第1の検出手段30は、第1のレバー22Aの基部に設けられた第1の凸部2220によって押圧されることで接点がオン、または、オフするリミットスイッチで構成されている。
また、第2の第2の検出手段32は、第1のレバー22Aの基部の第1の凸部2220とは位相が異なる箇所に設けられた第2の凸部2222によって押圧されることで接点がオン、または、オフするリミットスイッチで構成されている。
【0025】
制御部106は、第1の検出手段30の検出動作に基づいてディスク搬送機構18を制御するものである。
制御部106は、第1の検出手段30により一方のレバー22(第1のレバー22A)の回転角度が第1の角度に到達しないことが検出されるとディスク搬送機構18を制御して挿入排出口16に挿入されるディスク状記録媒体2を挿入搬出口16に排出する。
本実施の形態では、制御部106は、第2の検出手段32により第2の角度に到達したことが検出されると、ディスク搬送機構18を制御し、挿入排出口16に挿入されたディスク状記録媒体2を記録再生部14へ引き込み始める。
そして、制御部106は、第1のレバー22Aの回転角度が第2の角度に到達したことが検出された時点から予め定められた所定時間以内に、第1の検出手段30により第1のレバー22Aの回転角度が第1の角度に到達したことが検出されたか否かを判定する。
この判定結果が肯定であれば、ディスク搬送機構18によるディスク状記録媒体2の引き込みを継続し、ディスク状記録媒体2を記録再生部14に搬送する。
また、上記の判定結果が否定であれば、ディスク搬送機構18によるディスク状記録媒体2の引き込みを停止すると共に、ディスク搬送機構18を制御して挿入排出口16に挿入されたディスク状記録媒体2を挿入搬出口16に排出する。
【0026】
次に、判別機構20の動作について詳細に説明する。
まず、第1のディスク状記録媒体2Aを挿入搬出口16に挿入した場合の判別機構20の動作について図5、図6、図7を参照して説明する。
第1、第2のレバー22A、22Bが初期位置に位置した状態で、第1のディスク状記録媒体2Aを挿入搬出口16に挿入すると、第1のディスク状記録媒体2Aの外周部にピン2204A、2204Bが当接する。
第1のディスク状記録媒体2Aの挿入により第1、第2のレバー22A、22Bが第1のディスク状記録媒体2Aの径方向外側に揺動される。
第1のレバー22Aの揺動により、第1のギア部材24Aが回転される。また、第2のレバー22Bの揺動により、第2のギア部材24Bが回転される。
したがって、互いに噛合した第1のギア部材24A、第2のギア部材24Bは同期して互いに反対の方向に回転する。
【0027】
第2の検出手段32により第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出されると、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第1のディスク状記録媒体2Aの引き込みを開始する。
第1のディスク状記録媒体2Aが引き込まれることにより、さらに第1のレバー22Aが揺動される(図5)。そして、第1の検出手段30により第1のレバー22Aの回転角度が第1の回転角度に到達したことが検出される。
すると、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第1のディスク状記録媒体2Aの引き込みを継続し、第1のディスク状記録媒体2Aを記録再生部14に搬送する。
記録再生部14に搬送された第1のディスク状記録媒体2Aは、ターンテーブル108に載置され、前記のチャッキング機構でチャッキングされ、第1のディスク状記録媒体2Aに対する再生動作が実行される。
【0028】
次に、第1のディスク状記録媒体2Aよりも直径が小さい第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16に挿入した場合の判別機構20の動作について説明する。
第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の幅方向の中央に挿入する場合、挿入搬出口16の幅方向の一方寄りに挿入する場合、挿入搬出口16の幅方向の他方寄りに挿入する場合の3通りが考えられる。
【0029】
まず、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の幅方向の中央に挿入する場合の動作について図8乃至図10を参照して説明する。
第1、第2のレバー22A、22Bが初期位置に位置した状態で、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の中央に挿入すると、第2のディスク状記録媒体2Bの外周部にピン2204A、2204Bの双方が当接する。
第2のディスク状記録媒体2Bの挿入により第1、第2のレバー22A、22Bが第2のディスク状記録媒体2Bの径方向外側に揺動される。
第1のレバー22Aの揺動により、第1のギア部材24Aが回転される。また、第2のレバー22Bの揺動により、第2のギア部材24Bが回転される。
したがって、互いに噛合した第1のギア部材24A、第2のギア部材24Bは同期して反対の方向に回転する。
【0030】
第2の検出手段32により第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出されると、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第2のディスク状記録媒体2Bの引き込みを開始する。
ここで、第2のディスク状記録媒体2Bが引き込まれるが、第2のディスク状記録媒体2Bの直径は第1のディスク状記録媒体2Aの第1の直径よりも小さいため、第1のレバー22Aの揺動角度は第1の回転角度に到達しない。
すなわち、第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出された時点から前記所定時間以内に第1の検出手段30によって第1のレバー22Aの回転角度が第1の回転角度に到達したことは検出されない。
したがって、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第2のディスク状記録媒体2Bの引き込みを停止し、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入排出口16に排出する。
【0031】
次に、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の幅方向の一方寄り(左寄り)に挿入する場合の動作について図11乃至図13を参照して説明する。
第1、第2のレバー22A、22Bが初期位置に位置した状態で、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の幅方向のうち左寄りに挿入すると、第2のディスク状記録媒体2Bの外周部に第1のレバー22Aのピン2204Aのみが当接する。
第2のディスク状記録媒体2Bの挿入により第1のレバー22Aが第2のディスク状記録媒体2Bの径方向外側に揺動される。
一方、第2のレバー22Bのピン2204Bは、第2のディスク状記録媒体2Bの外周部に当接しない。そのため、第2のディスク状記録媒体2Bが挿入されてもピン2204Bを介して第2のレバー22Bは揺動せず、第2のレバー22Bはギア部材24A、24Bを介して揺動される。
第2の検出手段32により第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出されると、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第2のディスク状記録媒体2Bの引き込みを開始する。
ここで、第1のレバー22Aの揺動により、第1のギア部材24Aが回転される。
また、第2のギア部材24Bは第1のギア部材24Aに追従して反対の方向に回転される。
【0032】
図11に示すように、第2のギア部材24Bが回転することによって第2の係合凸部2410Bに追従して第2の係合凹部2210Bが動かされ、したがって、第2のレバー22Bも揺動される。
しかしながら、さらなる第2のギア部材24Bの回転によって、第2の係合凸部2410Bは第2の係合凹部2210Bから外れて第2の傾斜面2212Bに乗り上がる。これにより、第2のギア部材24Bのそれ以上の回転と第2のレバー22Bの揺動が阻止される。
その結果、第1のギア部材24Aの回転も阻止され、これにより第1のレバー22Aの揺動も阻止される。
そのため、第1のレバー22Aの揺動角度は第1の回転角度に到達しない。
すなわち、第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出された時点から前記所定時間以内に、第1の検出手段30によって第1のレバー22Aの回転角度が第1の回転角度に到達したことは検出されない。
したがって、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第2のディスク状記録媒体2Bの引き込みを停止し、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入排出口16に排出する。
【0033】
次に、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の幅方向の他方寄り(右寄り)に挿入する場合の動作について図14乃至図16を参照して説明する。
第1、第2のレバー22A、22Bが初期位置に位置した状態で、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入搬出口16の幅方向のうち右寄りに挿入すると、第2のディスク状記録媒体2Bの外周部に第2のレバー22Bのピン2204Bのみが当接する。
第2のディスク状記録媒体2Bの挿入により第2のレバー22Bが第2のディスク状記録媒体2Bの径方向外側に揺動される。
一方、第1のレバー22Aのピン2204Aは、第2のディスク状記録媒体2Bの外周部に当接していない。そのため、第2のディスク状記録媒体2Bが挿入されてもピン2204Aを介して第1のレバー22Aは揺動されず、第1のレバー22Aはギア部材24A、24Bを介して揺動される。
第2の検出手段32により第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出されると、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第2のディスク状記録媒体2Bの引き込みを開始する。
第2のレバー22Bの揺動により、第2のギア部材24Bが回転される。
また、第1のギア部材24Aは第2のギア部材24Bに追従して反対の方向に回転される。
【0034】
図14に示すように、第1のギア部材24Aが回転することによって第1の係合凸部2410Aに追従して第1の係合凹部2210Aが動かされ、したがって、第1のレバー22Aも揺動される。
しかしながら、さらなる第1のギア部材24Aの回転によって、第1の係合凸部2410Aは第1の係合凹部2210Aから外れて第1の傾斜面2212Aに乗り上がる。これにより、第1のギア部材24Aのそれ以上の回転と第1のレバー22Aの揺動が阻止される。
また、第2のギア部材24Bの回転も阻止され、これにより第2のレバー22Bの揺動も阻止される。
そのため、第1のレバー22Aの揺動角度は第1の回転角度に到達しない。
すなわち、第1のレバー22Aの回転角度が第2の回転角度に到達したことが検出された時点から前記所定時間以内に、第1の検出手段30によって第1のレバー22Aの回転角度が第1の回転角度に到達したことは検出されない。
したがって、制御部106はディスク搬送機構18を制御して第2のディスク状記録媒体2Bの引き込みを停止し、第2のディスク状記録媒体2Bを挿入排出口16に排出する。
【0035】
本実施の形態によれば、一方のレバーの回転角度を検出することにより、ディスク状記録媒体2が第1の直径を有する第1のディスク状記録媒体2Aか、あるいは第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体2Bかを判別するようにした。
そして、第2のディスク状記録媒体2Bをディスク搬送機構18によって挿入排出口16から排出するようにした。
したがって、従来のようにディスク状記録媒体の移送径路上にストッパを出没させる構成に比較して、ディスク状記録媒体の破損やディスク装置の故障を防止しつつ、第1の直径よりも直径が小さい第2のディスク状記録媒体2Bの挿入を確実に防止できる。
【0036】
また、本実施の形態では、一対のレバー22と、一対のギア部材24と、第1の検出手段30とを用いて判別機構18を構成した。
このような構成であるから、それらの部材は、挿入排出口16に挿入されるディスク状記録媒体2と平行する面上で、互いに重ならないように並べて配置することが可能となる。
そのため、判別機構20の薄型化を図れ、ディスク装置10の薄型化を図る上でより一層有利となる。
また、一対のレバー22が厚さ方向において互いに重なり合った場合には、一方のレバー22が厚さ方向に変形すると、他方のレバー22の揺動動作を阻害する不都合が懸念される。本実施の形態によれば、一対のレバー22が互いに重ならないように配置されているので、そのような不都合を回避する上で有利となる。
【0037】
また、第2の検出手段32を設けるとさらに次の効果が奏される。
判別機構20は、ディスク状記録媒体2の直径の如何に拘わらず、挿入排出口16に手によって挿入されたディスク状記録媒体2をディスク搬送機構18により筐体12の内部にいったん引き込む。
そして、使用者が判断するのではなく、筐体12の内部で自動的に判断され、第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体2Bは挿入排出口16から自動的に排出される。
すなわち、第1の直径よりも直径が小さいディスク状記録媒体2Bの挿入を確実に防止する上で有利となる。
したがって、従来のようにディスク状記録媒体の移送径路上にストッパを出没させ、人の手に伝わる感触でディスク状記録媒体2の大きさを判断する必要が無くなり、ディスク状記録媒体2の破損やディスク装置の故障を防止する上で有利となる。
【0038】
なお、実施の形態では、ディスク装置10がCDプレーヤー装置である場合について説明したが、本発明は、ディスク状記録媒体2に記録および/または再生を行うディスク装置に広く適用可能である。
また、本実施の形態では、第1のディスク状記録媒体2Aが直径12cmのディスク状記録媒体であり、第2のディスク状記録媒体2Bが直径8cmのディスク状記録媒体である場合について説明した。しかしながら、本発明は、ディスク状記録媒体の直径に限定されるものではなく、直径の異なる2種類のディスク状記録媒体の挿脱に広く適用されるものである。
【符号の説明】
【0039】
2A……第1のディスク状記録媒体、2B……第2のディスク状記録媒体、10……ディスク装置、12……筐体、14……記録再生部、16……挿入排出口、18……ディスク搬送機構、20……判別機構、22……一対のレバー、2210A、2210B……係合凹部、24……一対のギア部材、2410A、2410B……係合凸部、26……付勢手段、28……ストッパ、30……第1の検出手段、106……制御部(制御手段)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体に設けられディスク状記録媒体の記録および/または再生を行う記録再生部と、
前記筐体に設けられディスク状記録媒体が挿入および排出されるディスク状記録媒体の直径よりも大きな幅を有する挿入排出口と、
前記筐体に設けられ前記挿入排出口と前記記録再生部との間でディスク状記録媒体を搬送するディスク搬送機構と、
前記挿入排出口に挿入されるディスク状記録媒体が第1の直径を有する第1のディスク状記録媒体か、あるいは前記第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体かを判別する判別機構とを備え、
前記判別機構は、
前記筐体の内部で前記挿入排出口の幅方向の両側に設けられ前記挿入排出口に挿入される前記第1のディスク状記録媒体の外周部に当接する初期位置から前記第1のディスク状記録媒体の挿入により前記第1のディスク状記録媒体の径方向外側に第1の揺動角度に揺動しそれぞれレバー側係合部が形成された一対のレバーと、
前記一対のレバーの間で回転可能に支持され前記一対のレバーの各レバー側係合部に係合可能なギア部材側係合部がそれぞれ形成され互いに噛合する一対のギア部材と、
前記一対のレバーを前記初期位置の方向に付勢する付勢手段と、
前記一対のレバーに当接してそれらレバーの前記初期位置を決定するストッパと、
前記一対のレバーのうちの一方のレバーの回転角度が第1の角度に到達したことを検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段の検出動作に基づいて前記ディスク搬送機構を制御する制御手段とを備え、
前記レバー側係合部と前記ギア部材側係合部とは前記初期位置において互いに係合しており、前記レバーの揺動により前記ギア部材が回転され、かつ、前記ギア部材の回転で前記ギア部材側係合部と前記レバー側係合部とが外れ前記ギア部材の回転および前記レバーの揺動を阻止するように構成され、
前記制御手段は、第1の検出手段により前記一方のレバーの回転角度が第1の角度に到達したことが検出されると、前記ディスク搬送機構により前記ディスク状記録媒体を前記記録再生部に搬送し、第1の検出手段により前記一方のレバーの回転角度が第1の角度に到達しないことが検出されると、前記ディスク搬送機構により前記ディスク状記録媒体を前記挿入搬出口に排出する、
ディスク装置。
【請求項2】
前記一対のレバーのうちの一方のレバーの回転角度が前記第1の角度よりも小さい第2の角度に到達したことを検出する第2の検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記第2の検出手段により前記一方のレバーの回転角度が前記第2の角度に到達したことが検出されると、前記ディスク搬送機構による前記ディスク状記録媒体の搬送を開始し、
前記制御手段は、前記第2の検出手段の前記検出がなされた時点から予め定められた所定時間以内に前記第1の検出手段による前記検出がなされない場合に、前記ディスク搬送機構による前記ディスク状記録媒体の前記挿入搬出口への排出を実行する、
請求項1記載のディスク装置。
【請求項3】
前記ギア部材側係合部は、係合凸部で構成され、
前記レバー側係合部は、前記係合凸部に係合可能な係合凹部と、前記係合凹部に接続され前記係合凸部が乗り上がることで前記レバーの揺動中心と前記ギア部材の回転中心とを離す方向に付勢する傾斜面とで構成されている、
請求項1記載のディスク装置。
【請求項4】
前記一対のレバーは、前記挿入排出口の幅方向の中心を通り前記ディスク状記録媒体の搬入、排出方向を通る仮想線に対して左右対称の位置に配置され、
前記一対のギア部材は、前記仮想線に対して左右対称の位置に配置されている、
請求項1記載のディスク装置。
【請求項5】
前記ディスク搬送機構は、前記挿入排出口に対して前記ディスク状記録媒体を離間接近する方向に直線移動させる直線搬送と、前記記録再生部上で前記ディスク状記録媒体を昇降させる昇降搬送とを行い、
前記挿入排出口の近傍で前記挿入排出口から挿入される前記ディスク状記録媒体の上方の箇所に、前記直線搬送される前記ディスク状記録媒体に対して平行する支持プレートが配置され、
前記一対のレバーと前記一対のギア部材は前記支持プレートに支持されている、
請求項1記載のディスク装置。
【請求項1】
筐体と、
前記筐体に設けられディスク状記録媒体の記録および/または再生を行う記録再生部と、
前記筐体に設けられディスク状記録媒体が挿入および排出されるディスク状記録媒体の直径よりも大きな幅を有する挿入排出口と、
前記筐体に設けられ前記挿入排出口と前記記録再生部との間でディスク状記録媒体を搬送するディスク搬送機構と、
前記挿入排出口に挿入されるディスク状記録媒体が第1の直径を有する第1のディスク状記録媒体か、あるいは前記第1の直径よりも小さい直径の第2のディスク状記録媒体かを判別する判別機構とを備え、
前記判別機構は、
前記筐体の内部で前記挿入排出口の幅方向の両側に設けられ前記挿入排出口に挿入される前記第1のディスク状記録媒体の外周部に当接する初期位置から前記第1のディスク状記録媒体の挿入により前記第1のディスク状記録媒体の径方向外側に第1の揺動角度に揺動しそれぞれレバー側係合部が形成された一対のレバーと、
前記一対のレバーの間で回転可能に支持され前記一対のレバーの各レバー側係合部に係合可能なギア部材側係合部がそれぞれ形成され互いに噛合する一対のギア部材と、
前記一対のレバーを前記初期位置の方向に付勢する付勢手段と、
前記一対のレバーに当接してそれらレバーの前記初期位置を決定するストッパと、
前記一対のレバーのうちの一方のレバーの回転角度が第1の角度に到達したことを検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段の検出動作に基づいて前記ディスク搬送機構を制御する制御手段とを備え、
前記レバー側係合部と前記ギア部材側係合部とは前記初期位置において互いに係合しており、前記レバーの揺動により前記ギア部材が回転され、かつ、前記ギア部材の回転で前記ギア部材側係合部と前記レバー側係合部とが外れ前記ギア部材の回転および前記レバーの揺動を阻止するように構成され、
前記制御手段は、第1の検出手段により前記一方のレバーの回転角度が第1の角度に到達したことが検出されると、前記ディスク搬送機構により前記ディスク状記録媒体を前記記録再生部に搬送し、第1の検出手段により前記一方のレバーの回転角度が第1の角度に到達しないことが検出されると、前記ディスク搬送機構により前記ディスク状記録媒体を前記挿入搬出口に排出する、
ディスク装置。
【請求項2】
前記一対のレバーのうちの一方のレバーの回転角度が前記第1の角度よりも小さい第2の角度に到達したことを検出する第2の検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記第2の検出手段により前記一方のレバーの回転角度が前記第2の角度に到達したことが検出されると、前記ディスク搬送機構による前記ディスク状記録媒体の搬送を開始し、
前記制御手段は、前記第2の検出手段の前記検出がなされた時点から予め定められた所定時間以内に前記第1の検出手段による前記検出がなされない場合に、前記ディスク搬送機構による前記ディスク状記録媒体の前記挿入搬出口への排出を実行する、
請求項1記載のディスク装置。
【請求項3】
前記ギア部材側係合部は、係合凸部で構成され、
前記レバー側係合部は、前記係合凸部に係合可能な係合凹部と、前記係合凹部に接続され前記係合凸部が乗り上がることで前記レバーの揺動中心と前記ギア部材の回転中心とを離す方向に付勢する傾斜面とで構成されている、
請求項1記載のディスク装置。
【請求項4】
前記一対のレバーは、前記挿入排出口の幅方向の中心を通り前記ディスク状記録媒体の搬入、排出方向を通る仮想線に対して左右対称の位置に配置され、
前記一対のギア部材は、前記仮想線に対して左右対称の位置に配置されている、
請求項1記載のディスク装置。
【請求項5】
前記ディスク搬送機構は、前記挿入排出口に対して前記ディスク状記録媒体を離間接近する方向に直線移動させる直線搬送と、前記記録再生部上で前記ディスク状記録媒体を昇降させる昇降搬送とを行い、
前記挿入排出口の近傍で前記挿入排出口から挿入される前記ディスク状記録媒体の上方の箇所に、前記直線搬送される前記ディスク状記録媒体に対して平行する支持プレートが配置され、
前記一対のレバーと前記一対のギア部材は前記支持プレートに支持されている、
請求項1記載のディスク装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−18389(P2011−18389A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−160615(P2009−160615)
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]