説明

デジタルカメラ

【課題】 撮像素子で撮影した画像の一部のみを記録したり表示したりする機能を有するデジタルカメラの信号処理の効率化を図る。
【解決手段】 デジタルカメラに、撮像素子の全体に対応する画角の画像データを記録する全体記録モード、撮像素子の一部に対応する画角の画像データを記録する部分記録モード、記録用の画像データと同じ画角の画像を表示する等倍表示モード、記録用の画像データよりも小さい画角の画像を拡大して表示する拡大表示モードをもたせる。部分記録モードや拡大表示モードにおいては、撮像素子の所定領域のみの画素列の電荷を読み出し、あるいは撮像素子の全体から所定の間隔で画素列の電荷を読み出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデジタルカメラに関し、特に、撮影した画像を電子的に拡大する機能を有するデジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラは、画像を略一定の周期で繰り返し撮影し、その間に使用者より与えられる記録指示に応じて、撮影した画像を表す画像データを記録媒体に記録する。多くのデジタルカメラには液晶表示器等の表示装置が備えられており、表示装置は、撮影し記録した画像の再生表示と、撮影中の画像の表示に用いられている。使用者は表示される撮影中の画像すなわちライブビューを見ながら構図を設定したり合焦状態を確認したりすることができ、表示装置は電子ビューファインダとして機能する。
【0003】
一般に、撮像素子が光電変換によって蓄積した電荷は、画素列ごとに読み出されて、画像データの生成に用いられる。表示装置の大きさの縦横比は撮像素子の縦横比と同じであるが、表示装置の画素数は撮像素子の画素数の1/16〜1/25程度であり、したがって、画素列の数は1/4〜1/5程度である。このため、撮影した画像を記録せず表示のみに用いるときは、4〜5の画素列につき1画素列の割合となるよう間引きしながら、撮像素子の電荷を読み出すようにしている。
【0004】
デジタルカメラの中には、望遠レンズで撮影したような狭い画角の画像を提供するために、撮像素子の一部の領域のみの蓄積電荷を用いて記録用の画像データを生成する機能を備えるものがある。この機能はデジタルテレ機能と呼ばれている。また、合焦状態の確認を容易にするために、記録用の画像データよりも狭い画角の画像データを生成して、その画像を拡大して表示する機能を備えるデジタルカメラもある。この機能はマグニファイア機能と呼ばれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マグニファイア機能では、撮影した画像の一部を数倍以上に拡大して観察することができるが、その拡大率は、撮像素子の全体の大きさを基準として定められて、固定されている。したがって、デジタルテレ機能を用いると、記録する画像に対する拡大率は、デジタルテレ機能を用いないときよりも低下する。このため、デジタルテレ機能と併用すると、合焦状態の確認を容易にするというマグニファイア機能の目的が十分に達成されなくなる。
【0006】
しかも、表示のみに用いる画像を撮影するときは、マグニファイア機能を用いるか否かにかかわらず、撮像素子の電荷を一定の割合で間引きしながら読み出すから、マグニファイア機能で拡大して表示する画像は粗くなる。この点でも、マグニファイア機能の目的を十分に達成することができていない。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、合焦状態の確認を容易にするというマグニファイア機能を十分に発揮し得るデジタルカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明では、画素が2次元に配列された撮像素子を備え、撮像素子の各画素が光電変換により蓄積した電荷を読み出して、表示用の画像データを生成してその画像データが表す画像を表示することを繰り返し、その間に与えられる記録指示に応じて記録用の画像データを生成して記録するデジタルカメラであって、記録用の画像データの画角を撮像素子の略全体に対応する画角とする全体記録モードと、記録用の画像データの画角を撮像素子の一部に対応する画角とする部分記録モードと、表示用の画像データの画角を記録用の画像データの画角と同じにして、その画像を所定の大きさで表示する等倍表示モードと、表示用の画像データの画角を記録用の画像データの画角よりも小さくして、その画像を等倍表示モードと略同じ大きさで表示する拡大表示モードとを有するものにおいて、拡大表示モードでの表示用の画像データの画角は、全体記録モードと部分記録モードのいずれにおいても、記録用の画像データの画角に対して所定値に定められているものとする。
【0009】
このデジタルカメラは、全体記録モードと記録用の画像全体を表示する等倍表示モードに加え、デジタルテレ機能を実現する部分記録モードと、マグニファイア機能を実現する拡大表示モードを有する。拡大表示モードで生成する表示用の画像データの画角は、全体記録モードであるか部分記録モードであるかにかかわらず、記録用の画像データの画角に対して定められている。つまり、マグニファイア機能の拡大率は、デジタルテレ機能を併用するか否かによらず、記録される画像の大きさが基準となる。したがって、記録する画像の大きさに適する合焦状態であるか否かを拡大表示モードによって確実に知ることができる。
【0010】
上記のデジタルカメラにおいて、部分記録モードでの記録用の画像データの画角を可変とし、部分記録モードでの表示用の画像データの画角を、撮像素子の大きさを基準に定められた下限値以上に常に保つようにしてもよい。
【0011】
拡大表示モードの画角は記録用の画像データの画角に対して所定値に定められているから、部分記録モードで記録用の画像データの画角を小さくしていくと、表示される画像の範囲も小さくなっていく。ところが、あまりに微小な範囲を拡大して表示すると、撮影対象のどの部位に対応するのか判らなくなり、また、撮像素子の画素の境界が明瞭に現れることになって、合焦状態の確認をすることができなくなる。拡大表示モードで生成する表示用の画像データの画角の下限を撮像素子の大きさを基準に定めることで、表示する画像の範囲を合焦状態の確認を確実に行い得る大きさにとどめることが可能になる。
【0012】
上記目的を達成するために、本発明ではまた、画素が2次元に配列された撮像素子を備え、撮像素子の各画素が光電変換により蓄積した電荷を画素列ごとに読み出して、表示用の画像データを生成してその画像データが表す画像を表示することを繰り返し、その間に与えられる記録指示に応じて記録用の画像データを生成して記録するデジタルカメラであって、表示用の画像データの画角を記録用の画像データの画角と同じにして、その画像を所定の大きさで表示する等倍表示モードと、表示用の画像データの画角を記録用の画像データの画角よりも小さくして、その画像を等倍表示モードと略同じ大きさで表示する拡大表示モードとを有するものにおいて、等倍表示モードでは、撮像素子の全体から第1の所定数の画素列につき1画素列の割合で電荷を読み出して表示用の画像データを生成し、拡大表示モードでは、撮像素子の一部の領域から第1の所定数よりも小さい第2の所定数の画素列につき1画素列の割合で電荷を読み出して表示用の画像データを生成するものとする。
【0013】
このデジタルカメラは、等倍表示モードに加え、マグニファイア機能を実現する拡大表示モードを有する。等倍表示モードでは、画素列を間引きしながら撮像素子の全体から電荷を読み出して表示用の画像データを生成し、拡大表示モードでは、画素列を間引きしながら撮像素子の一部の領域から電荷を読み出して表示用の画像データを生成する。間引きの程度は等倍表示モードと拡大表示モードで異なり、電荷を読み出す画素列の割合は、等倍表示モードでは1/第1の所定数、拡大表示モードでは1/第2の所定数である。第2の所定数は第1の所定数よりも小さいから、電荷を読み出す画素列は拡大表示モードの方が等倍表示モードよりも密になる。これにより、拡大表示モードで表示する画像が粗くなるのが抑えられて、合焦状態の確認が容易になる。
【0014】
また、拡大表示モードでは、間引きの程度が低いものの、撮像素子の一部の領域の全ての画素列の電荷を読み出すのではないから、読み出しに要する時間が短くなり、等倍表示モードと同様に、次の画像の撮影を速やかに開始することができる。
【0015】
上記のデジタルカメラにおいて、第1の所定数、第2の所定数、および撮像素子の一部の領域の大きさを、画像を表示する速度が等倍表示モードと拡大表示モードとで等しくなるように設定するとよい。モードにかかわらず一般的な規格に従った速度で画像を表示することができる。
【0016】
第1の所定数、第2の所定数、および撮像素子の一部の領域の大きさを、表示する画像の大きさが等倍表示モードと拡大表示モードとで等しくなるように設定してもよい。このようにすると、拡大表示モードでは一般的な規格に従った速度で画像を表示することができなくなる場合もあるが、モードの切り換えにより表示する画像の大きさが変化するのを避けることが可能になる。
【発明の効果】
【0017】
記録用の画像データの画角を撮像素子の略全体に対応する画角とする全体記録モードと、記録用の画像データの画角を撮像素子の一部に対応する画角とする部分記録モードと、表示用の画像データの画角を記録用の画像データの画角と同じにして、その画像を所定の大きさで表示する等倍表示モードと、表示用の画像データの画角を記録用の画像データの画角よりも小さくして、その画像を等倍表示モードと略同じ大きさで表示する拡大表示モードとを有し、拡大表示モードでの表示用の画像データの画角が、全体記録モードと部分記録モードのいずれにおいても、記録用の画像データの画角に対して所定値に定められている本発明のデジタルカメラでは、拡大表示モードの拡大率が実際に記録される画像の大きさを基準に定められることになり、部分記録モードを併用するか否かにかかわらず、拡大表示モードで確実に合焦状態を確認することができる。
【0018】
ここで、部分記録モードでの記録用の画像データの画角を可変とし、部分記録モードでの表示用の画像データの画角を、撮像素子の大きさを基準に定められた下限値以上に常に保つようにすると、様々な画角の画像を撮影して記録することが可能になって使い勝手が大きく向上する上、あまりに微小な範囲を拡大して表示することが避けられて、合焦状態の確認を確実に行い得る画像を常に提供することが可能になる。
【0019】
表示用の画像データの画角を記録用の画像データの画角と同じにして、その画像を所定の大きさで表示する等倍表示モードと、表示用の画像データの画角を記録用の画像データの画角よりも小さくして、その画像を等倍表示モードと略同じ大きさで表示する拡大表示モードとを有し、等倍表示モードでは、撮像素子の全体から第1の所定数の画素列につき1画素列の割合で電荷を読み出して表示用の画像データを生成し、拡大表示モードでは、撮像素子の一部の領域から第1の所定数よりも小さい第2の所定数の画素列につき1画素列の割合で電荷を読み出して表示用の画像データを生成するようにした本発明のデジタルカメラでは、拡大表示モードで表示する画像が粗くなるのが抑えられて、合焦状態の確認が容易になる。しかも、拡大表示モードでも、読み出しに要する時間が短くなり、等倍表示モードと同様に、次の画像の撮影を速やかに開始することができる。
【0020】
ここで、第1の所定数、第2の所定数、および撮像素子の一部の領域の大きさを、画像を表示する速度が等倍表示モードと拡大表示モードとで等しくなるように設定すると、モードにかかわらず一般的な規格に従った速度で画像を表示し得るデジタルカメラとなる。
【0021】
また、第1の所定数、第2の所定数、および撮像素子の一部の領域の大きさを、表示する画像の大きさが等倍表示モードと拡大表示モードとで等しくなるように設定すると、モードの切り換えにより表示する画像の大きさが変化するのを避けることができて、使用者に違和感を与えることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明のデジタルカメラの一実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態のデジタルカメラ1の外観を図1〜図3に示し、その回路構成の概略を図4に模式的に示す。図1はデジタルカメラ1の正面図、図2は背面図、図3は上面図である。
【0023】
デジタルカメラ1は前面に撮影レンズ11を有し、背面に2つの表示部12、13を有する。上面には押しボタン式のシャッタースイッチ14、押しボタン式のスイッチ15およびスライド式のスイッチ16が設けられており、背面にはスライド式のスイッチ17が設けられている。図示しないが、デジタルカメラ1の底面には記録媒体であるメモリカード18(図4参照)を装着するための挿入口が設けられている。
【0024】
図4に示すように、撮影レンズ11の瞳位置には絞り11aが備えられており、また、撮影レンズ11の後方には撮像素子21が配置されている。デジタルカメラ1は、撮影レンズ11を透過した撮影対象からの光を撮像素子21で光電変換して電荷とすることにより画像を撮影し、撮像素子21が蓄積した電荷を後述の諸回路で処理することにより、画像を表す画像データを生成する。生成した画像データが表す画像は表示部12、13に表示され、また、シャッタースイッチ14の操作により与えられる記録指示に応じて、画像データはメモリカード18に記録される。画像の撮影や表示は略一定の周期、例えば1/30秒で繰り返し行われる。
【0025】
一方の表示部12は、大型の液晶表示器(LCD)より成り、記録用の画像データが表すと同じ画角の画像を表示する。使用者は数十cm以上離れたところから表示部12に表示された画像を観察することができる。以下、表示部12をモニターともいう。
【0026】
他方の表示部13は、小型のLCD13a、凸レンズ13bおよび反射ミラー13cより成る。LCD13aは、記録用の画像データが表す画像と同じ画角、またはそれより小さな画角の画像を表示する。使用者は数cm以下の距離からレンズ13bおよびミラー13cを介してLCD13aを見ることにより、表示された画像をさらに拡大して観察することができる。レンズ13bは接眼レンズである。以下、表示部13を電子ビューファインダあるいはファンイダともいう。
【0027】
使用者は、モニター12または電子ビューファインダ13に表示される画像を見ながら構図を設定したり、撮影対象に対する撮影レンズ11の合焦状態を確認したりすることができる。モニター12とファインダ13のどちらに画像を表示するかは切り換え可能であり、この切り換えはスイッチ17の設定により行われる。モニター12およびファインダ13のLCDはいずれも、水平(横)方向に640、垂直(縦)方向に480の画素を有する。
【0028】
撮像素子21は、水平方向に2560、垂直方向に1920の画素を有するエリアセンサである。各画素には赤色(R)光、緑色(G)光または青色(B)光を選択的に透過させるフィルターのいずれかが設けられており、全ての画素はR光用、G光用およびB光用の3種に分類される。これら3種の画素はベイヤー型に配列されている(図7参照)。
【0029】
デジタルカメラ1の回路構成について、図4を参照して説明する。デジタルカメラ1は、撮像素子21よりアナログ信号として出力される電荷を処理する相関二重サンプリング(CDS)回路22および自動ゲイン制御(AGC)回路23、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ24、デジタル信号を処理して撮影された画像を表す画像データを生成する画像処理CPU25、ならびに画像処理CPU25が一時的な記憶に利用する画像メモリ26を備えている。
【0030】
CDS回路22は撮像素子21が出力するアナログ信号のノイズを低減させ、AGC回路23は、そのゲインによってCDS回路22からの全ての信号のレベルを調整する。A/Dコンバータ24は、AGC回路23からのアナログ信号を10ビットのデジタル信号に変換する。
【0031】
画像処理CPU25は、デジタル化された信号に画素補間25a、解像度変換25b、カラーバランス調整25c、およびガンマ補正25dの処理を行って、撮影された画像を表す画像データを生成する。また、メモリカード18に記録する画像データについては、画像圧縮25eの処理を行う。画像処理CPU25は、A/Dコンバータ24からのデジタル信号をまず画像メモリ26に書き込み、その後画像メモリ26からの信号の読み出しと画像メモリ26への信号の書き込みを行いながら画素補間25a〜画像圧縮25eの処理を進めていく。
【0032】
画素補間25aは、撮像素子21の各画素の位置において欠落する信号(例えばG光用の画素の位置でのRおよびBの信号)を周囲の画素の信号から生成するものである。これにより、各画素に対応してR、G、Bの3つの信号が得られる。Gの信号については4画素の信号の中間2値の平均値、RおよびBの信号については2画素の信号の平均値を求める。
【0033】
解像度変換25bは、画素補間後の信号から、水平方向および垂直方向のそれぞれについて、所定数の信号を抽出するものである。信号の抽出は、抽出した信号で構成される画像データの用途に応じて行われ、所定範囲内の連続する信号を抽出することもあれば、全範囲から所定の間隔で離間した信号を抽出する、すなわち間引くこともある。これにより、画像データが表す画像の範囲が定まる。解像度変換25bでは、水平方向および垂直方向の信号列の複写も行う。信号列の複写は、後述の拡大表示モードで表示する画像の解像度を変換するために利用される。
【0034】
カラーバランス調整25cは、適正なホワイトバランスとなるように、R、G、Bの信号群ごとの強度を調整するものである。具体的には、R、G、Bの信号の強度と分布に基づいて本来白色である部分を推測し、その部分について、R、G、Bの信号のそれぞれについての平均値を求めて、G/Rの強度比とG/Bの強度比からR、G、Bの各信号の強度を補正する。
【0035】
ガンマ補正25dは、モニター12、ファインダ13、あるいはメモリカード18を介して画像データを使用する外部機器に適合するように、信号強度に非線形化を施すものである。画像圧縮25eは、JPEG方式に従って離散コサイン変換(DCT)およびハフマン符号化を行い、画像データを圧縮するものである。なお、メモリカード18に記録した画像データを読み出してモニター12に再生表示することも可能であり、その場合、画像処理CPU25は、読み出した画像データに圧縮の逆処理を施して、圧縮前の画像データを再生する。
【0036】
デジタルカメラ1は、このほか、カメラ制御CPU31、絞りドライバ32、センサドライバ33、ビデオエンコーダ34、カードドライバ35を備えている。カメラ制御CPU31はデジタルカメラ1の全体を制御する。カメラ制御CPU31は、シャッタースイッチ14をはじめとする前述の諸スイッチを含む操作部36に接続されており、操作部36から与えられる信号に応じてデジタルカメラ1の動作を制御する。絞りドライバ32は絞り11aを駆動し、センサドライバ33は、光電変換によって蓄積した電荷の出力のタイミングを示す制御信号を生成して撮像素子21に与える。
【0037】
シャッタースイッチ14により記録指示が与えられるまでの撮影においては、絞り11aを開放した状態とし、撮像素子21の光電変換時間(電子シャッター速度)を調整することにより露光量を制御する。記録指示が与えられたとき、すなわち記録用の画像を撮影するときは、あらかじめ定められた関係に従って絞り11aの口径と光電変換時間を設定して、露光量を制御する。露光量の制御は、撮像素子21の中央部の一部の領域からの信号の強度に基づいて行う。
【0038】
ビデオエンコーダ34は画像処理CPU25から与えられる画像データを、NTSC方式またはPAL方式でエンコードして、モニター12およびファインダ13に出力する。カードドライバ35は、画像処理CPU25から与えられる画像データをメモリカード18に書き込み、また、メモリカード18から画像データを読み出して画像処理CPU25に与える。
【0039】
デジタルカメラ1は、画像データの記録に関して、全体記録モードと部分記録モードの2モードを有する。全体記録モードは、撮像素子21の全体に対応する大きな画角の画像を表す画像データを生成するものであり、部分記録モードは、撮像素子21の一部に対応する小さな画角の画像を表す画像データを生成するものである。部分記録モードによりデジタルテレ機能が実現される。
【0040】
部分記録モードの画角は、全体記録モードの画角の2/3、1/2および1/4の3つの画角の中から選択することができる。すなわち、部分記録モードの拡大率は1.5倍、2倍または4倍(面積では2.25倍、4倍または16倍)である。画角の切り換えは、スイッチ15を操作することにより行われる。スイッチ15を操作するごとに画角は順に変わり、選択された画角に対応する拡大率がモニター12またはファインダ13に暫時表示される。
【0041】
デジタルカメラ1はまた、画像の表示に関して、等倍表示モードと拡大表示モードの2モードを有する。等倍表示モードは、記録用の画像と同じ画角の画像をモニター12またはファインダ13の全体に表示するものであり、拡大表示モードは、記録用の画像よりも小さい画角の画像をファインダ13の全体に表示するものである。拡大表示モードによりマグニファイア機能が実現される。等倍表示モードと拡大表示モードはスイッチ17の設定により切り換えられる。
【0042】
拡大表示モードの画角は、等倍表示モードの画角の1/2および1/4の2つの画角の中から選択することができる。すなわち、拡大表示モードの拡大率は2倍または4倍(面積では4倍または16倍)である。画角の切り換えは、スイッチ16を操作することにより行われる。
【0043】
全体記録モードおよび部分記録モードと等倍表示モードおよび拡大表示モードの組み合わせは任意であり、使用者は4通りの組み合わせの中から自由に選択することができる。拡大表示モードでは、記録に関するモードが全体記録モードであるは部分記録モードであるかによらず、記録用の画像データの画角の1/2または1/4に相当する中央の範囲を表示する。すなわち、拡大表示モードの拡大率は、撮像素子21の物理的な大きさではなく、実際の画像の大きさを基準に定められる。
【0044】
ただし、拡大率4倍の部分記録モードと拡大率4倍の拡大表示モードを組み合わせると、撮像素子21に対しては16倍の拡大率となって、合焦状態の確認には不適切な、あまりに微小な範囲を表示することになる。すなわち、撮影対象のどの部位が表示されているのかが使用者に判らなくなり、また、撮像素子21の画素の境界が明瞭に現れてしまう。そこで、デジタルカメラ1では、拡大率4倍の部分記録モードと組み合わせるときには、拡大表示モードの画角を全体記録モードの画角の1/10未満になることがないように制限している。つまり、この場合の拡大表示モードの拡大率は2.5倍である。
【0045】
撮像素子21の構成を図5に模式的に示す。撮像素子21は、画素としてフォトダイオード21aを備えている。フォトダイオード21aは、前述のように、水平方向に2560、垂直方向に1920配列されている。フォトダイオード21aの垂直方向の列ごとに、電荷結合素子(CCD)として形成された垂直転送レジスタ21bが設けられており、各フォトダイオード21aは、光電変換によって蓄積した電荷(信号)を垂直転送レジスタ21bの対応部位に出力する。
【0046】
各垂直転送レジスタ21bは、同じくCCDとして形成された水平転送レジスタ21cに接続されており、各フォトダイオード21aが出力した信号を水平転送レジスタ21cの対応部位に順次出力する。また、水平転送レジスタ21cは増幅器21dに接続されており、水平転送レジスタ21cの出力は増幅器21dによって増幅されて、図外のCDS回路22に与えられる。
【0047】
フォトダイオード21aから垂直転送レジスタ21bへの信号の出力、垂直転送レジスタ21b内での信号の転送、水平転送レジスタ21c内での信号の転送は、前述のようにセンサドライバ33から与えられる制御信号によって制御される。一方、カメラ制御CPU31は、センサドライバ33を制御して、全体記録モードであるか部分記録モードであるかに応じて、また、等倍表示モードであるか拡大表示モードであるかに応じて、電荷を出力させるフォトダイオード21aや、垂直転送レジスタ21bおよび水平転送レジスタ21cの転送速度を変化させる。
【0048】
以下、撮像素子21の電荷の読み出しから画像データのメモリカード18への記録またはモニター12もしくはファインダ13への画像の表示までの処理について具体例を掲げて説明する。各例で使用する符号のうち、P1は撮像素子21から電荷を読み出す処理、P2は画像を表す画像データを生成する処理、P3はモニター12またはファインダ13に画像を表示する処理を表す。また、S1は撮像素子21に蓄積された電荷、S2は処理P1で読み出されデジタル化された信号、S3は処理P2で画像を表す画像データとされた信号を表す。
【0049】
第1の例の信号処理を図6に示す。この例は、全体記録モードにおいて、記録指示が与えられたときの信号処理である。この例では、撮像素子21の水平方向の全ての画素列の電荷を読み出して、読み出した全ての信号S2を画像データ生成処理P2で画像を表す信号S3とする。信号S3はメモリカード18に記録する。読み出し処理P1で電荷を読み出す画素列を図7に示す。
【0050】
また、読み出し処理P1でセンサドライバ33から撮像素子21に与える制御信号を図8に模式的に示す。VDはフォトダイオード21aに電荷の出力を指令するパルスであり、全てのフォトダイオードに与えられる。VTは垂直転送レジスタ21bに転送を指令するパルスである。転送指令パルスVTは全期間にわたって一定の周期で与えられる。
【0051】
第2の例の信号処理を図9に示す。この例は、全体記録モードかつ等倍表示モードにおいて、記録指示が与えられるまでの処理である。この例では、撮像素子21の水平方向の画素列の電荷を4列に1列の割合で読み出して、垂直方向の間引き処理を行う。また、読み出しに際し、垂直転送レジスタ21b上で隣合う同色の画素の電荷を加算する。
【0052】
電荷を読み出す画素列を図10に示す。16画素列ごとに4画素列の電荷が読み出され、これらの画素列の中には、G光用の画素とR光用の画素を含む2つの画素列と、G光用の画素とB光用の画素を含む2つの画素列が含まれる。R光用の2画素の電荷は加算され、B光用の2画素の電荷も加算され、G光用の4画素の電荷も2画素ずつ加算される。結局、読み出し後の信号S2の水平方向の列の数は240になる。この読み出し処理P1は第1の例の読み出し処理の8倍の速度で行うことができる。
【0053】
画像データ生成処理P2では、水平方向の信号列それぞれについて、4画素に1画素の割合で信号を抽出して、信号S3の数を水平方向640、垂直方向240とする。この水平方向の信号数はモニター12やファインダ13のLCDの水平方向の画素数に一致し、垂直方向の信号数はLCDの垂直方向の画素数の半分になる。そこで、表示処理P3では、水平方向の各信号列を2回ずつ出力する。これで、撮像素子21の全体に対応する画角の画像が、モニター12やファインダ13の全体に表示される。
【0054】
第3の例の信号処理を図11に示す。この例は、拡大率2倍の部分記録モードにおいて、記録指示が与えられたときの信号処理である。読み出し処理P1では、撮像素子21の垂直方向中央部の960の全ての画素列の電荷を読み出す。画像データ生成処理P2では、読み出した信号S2に含まれる各信号列の中央部の1280の信号を全て抽出して、画像を表す信号S3とする。信号S3はメモリカード18に記録する。
【0055】
読み出し処理P1でセンサドライバ33から撮像素子21に与える制御信号を図12に模式的に示す。図12において、駆動指令パルスVTのうちHを付した部分は、他の部分よりも周期が短く、高速駆動を指令するものである。出力指令パルスVDにより全ての画素列から電荷を垂直転送レジスタ21bに出力させる。しかし、上部の480の画素列分と下部の480の画素列分に相当する電荷は、垂直転送レジスタ21bを高速で駆動して(H)、読み出しを行わない。一方、中央の960の画素列の電荷については、水平転送レジスタ21cとの同期をとって垂直転送レジスタ21bを通常の速度で駆動して、読み出す。したがって、読み出し処理に要する時間は、第1の例の半分程度となる。
【0056】
第4の例の信号処理を図13に示す。この例は、拡大率2倍の部分記録モードかつ拡大率2倍の拡大表示モードにおいて、記録指示が与えられるまでの信号処理である。読み出し処理P1は第2の例と同様に行う。すなわち、4画素列に1画素列の割合で電荷を読み出して、同色の2画素の電荷を加算する。画像データ生成処理P2では、読み出した信号S2の中央部の水平方向640、垂直方向120の信号を抽出し、さらに水平方向の各信号列を複写して2倍にし、画像を表す信号S3とする。表示処理P3では、信号S3に含まれる各信号列を2回ずつ出力する。図14に、撮像素子21の画角A1、記録する画像の画角A2、および表示する画像の画角A3の関係を示す。
【0057】
この信号処理では、全体記録モードと同じ方法で読み出し処理P1を行うため、センサドライバ33から撮像素子21に与える制御信号を別途用意する必要がなく、センサドライバ33や撮像素子21の構成が複雑になることはない。また、感度の変更を伴わないため、等倍表示モードと拡大表示モードの切り換えを容易に行うことができる。表示する画像の垂直方向の分解能は記録用に撮影される画像の半分しかないが、水平方向の分解能は同じであるから、合焦状態の確認を容易にする機能が大きく低下することはない。
【0058】
第5の例の信号処理を図15に示す。この例も、拡大率2倍の部分記録モードかつ拡大率2倍の拡大表示モードにおいて、記録指示が与えられるまでの信号処理である。読み出し処理P1では、撮像素子21の垂直方向中央部の画素列の電荷を、2列に1列の割合で、240画素列分読み出す。画像データ生成処理P2では、信号S2に含まれる各信号列の中央部の640の信号を抽出して、画像を表す信号S3とする。表示処理P3では、信号S3に含まれる各信号列を2回ずつ出力する。読み出し処理P1で電荷を読み出す画素列を図16に示す。撮像素子21の画角A1、記録する画像の画角A2、および表示する画像の画角A3の関係は図14に示したものと同じである。
【0059】
読み出し処理P1は第3の例と同様な方法で行う。すなわち、撮像素子21の上部および下部の各720の画素列の電荷については高速で転送を行って、中央部の画素列の電荷だけを通常の速度で水平転送レジスタに出力させる。したがって、読み出し処理はきわめて短時間で行うことができる。
【0060】
第6の例の信号処理を図17に示す。この例は、拡大率2倍の部分記録モードかつ拡大率4倍の拡大表示モードにおいて、記録指示が与えられるまでの信号処理である。読み出し処理P1では、撮像素子21の垂直方向中央部の240の画素列の電荷を全て読み出す。画像データ生成処理P2では、信号S2に含まれる各信号列の中央部の320の信号を抽出し、抽出した信号に含まれる垂直方向の各信号列を複写して、画像を表す信号S3とする。表示処理P3では、信号S3に含まれる水平方向の各信号列を2回ずつ出力する。図18に、撮像素子21の画角A1、記録する画像の画角A2、および表示する画像の画角A3の関係を示す。
【0061】
読み出し処理P1では、撮像素子21の上部および下部の各840の画素列の電荷については高速で転送を行って、中央部の画素列の電荷だけを通常の速度で水平転送レジスタに出力させる。したがって、読み出し処理はきわめて短時間で完了する。なお、処理P2で垂直方向の画素列の複写を行っているが、記録用の画像と同じ分解能で画像を表示することができるため、合焦状態の確認を容易にする機能の低下は皆無である。
【0062】
第7の例の信号処理を図19に示す。この例は、拡大率4倍の部分記録モードにおいて、記録指示が与えられたときの信号処理である。読み出し処理P1では、撮像素子21の垂直方向中央部の960の画素列の電荷を全て読み出す。画像データ生成処理P2では、信号S2のうち中央部の水平方向640、垂直方向480の信号を抽出して、画像を表す信号S3とする。信号S3はメモリカード18に記録する。
【0063】
この例でも、撮像素子21の上部および下部の各480の画素列の電荷については高速で転送を行って、中央部の画素列の電荷だけを通常の速度で水平転送レジスタに出力させる。したがって、読み出し処理P1に要する時間は短い。
【0064】
第8の例の信号処理を図20に示す。この例は、拡大率1.5倍の部分記録モードにおいて、記録指示が与えられたときの信号処理である。読み出し処理P1では、撮像素子21の全ての画素列の電荷を読み出す。画像データ生成処理P2では、信号S2のうち中央部の水平方向1706、垂直方向1280の信号を抽出して、画像を表す信号S3とする。信号S3はメモリカード18に記録する。
【0065】
第9の例の信号処理を図21に示す。この例は、全体記録モードかつ拡大率4倍の拡大表示モードにおいて、記録指示が与えられるまでの信号処理である。読み出し処理P1では、撮像素子21の垂直方向中央部の画素列の電荷を、2列に1列の割合で、240画素列分読み出す。画像データ生成処理P2では、信号S2に含まれる各信号列の中央部の640の信号を抽出して、画像を表す信号S3とする。表示処理P3では、信号S3に含まれる各信号列を2回ずつ出力する。読み出し処理P1で電荷を読み出す画素列は、図16に示したものと同じである。
【0066】
第10の例の信号処理を図22に示す。この例も、全体記録モードかつ拡大率4倍の拡大表示モードにおいて、記録指示が与えられるまでの信号処理である。ただし、垂直方向の拡大率は4倍よりもやや小さい。読み出し処理P1では、撮像素子21の垂直方向中央部の画素列の電荷を、2列に1列の割合で、220画素列分読み出す。画像データ生成処理P2では、信号S2に含まれる各信号列の中央部の640の信号を抽出して、画像を表す信号S3とする。表示処理P3では、信号S3に含まれる各信号列を2回ずつ出力する。表示する画像は、第9の例で表示する画像から、上端部と下端部のそれぞれ4%程度を除いたものとなる。読み出し処理P1で電荷を読み出す画素列は、図16に示したものと同様である。
【0067】
この例で垂直方向の拡大率を4倍よりもやや小さくしているのは、拡大表示モードで等倍表示モードと同じかそれを超える速度で画像を表示し得るようにするためである。本実施形態のデジタルカメラ1では、撮像素子21の垂直方向の画素数は1920であって特別多くないから、第9の例でも拡大表示モードの表示速度が等倍表示モードよりも遅くなることはない。しかし、撮像素子21として画素数がきわめて多いものを使用する構成では、拡大表示モードの表示速度を高めるために、この信号処理の方法は有用である。
【0068】
なお、本実施形態のデジタルカメラ1では、表示部としてモニター12とファインダ13の2つを備えているが、ファインダ13を省略することも可能である。その場合、等倍表示モードと拡大表示モードの切り換えに応じて、モニター12に表示する画像を切り換えるようにする。また、ここでは、画素、処理対象とする信号、拡大率等の具体的な数値を示したが、これらは例にすぎず、他の値とすることもできる。今後もより多くの画素を有する撮像素子が開発されると期待されるが、処理対象とする信号数や拡大率は撮像素子の画素数に応じて定めればよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の一実施形態のデジタルカメラの正面図。
【図2】上記デジタルカメラの背面図。
【図3】上記デジタルカメラの上面図。
【図4】上記デジタルカメラの回路構成の概略を模式的に示すブロック図。
【図5】上記デジタルカメラの撮像素子の構成を模式的に示す図。
【図6】上記デジタルカメラの信号処理の第1の例を示す図。
【図7】上記撮像素子の画素の配置および第1の例で読み出す画素列を示す図。
【図8】第1の例の読み出し処理で撮像素子に与える制御信号を模式的に示す図。
【図9】上記デジタルカメラの信号処理の第2の例を示す図。
【図10】第2の例で読み出す画素列を示す図。
【図11】上記デジタルカメラの信号処理の第3の例を示す図。
【図12】第3の例の読み出し処理で撮像素子に与える制御信号を模式的に示す図。
【図13】上記デジタルカメラの信号処理の第4の例を示す図。
【図14】第4の例における撮像素子の画角、記録する画像の画角、および表示する 画像の画角の関係を示す図。
【図15】上記デジタルカメラの信号処理の第5の例を示す図。
【図16】第5の例で読み出す画素列を示す図。
【図17】上記デジタルカメラの信号処理の第6の例を示す図。
【図18】第6の例における撮像素子の画角、記録する画像の画角、および表示する 画像の画角の関係を示す図。
【図19】上記デジタルカメラの信号処理の第7の例を示す図。
【図20】上記デジタルカメラの信号処理の第8の例を示す図。
【図21】上記デジタルカメラの信号処理の第9の例を示す図。
【図22】上記デジタルカメラの信号処理の第10の例を示す図。
【符号の説明】
【0070】
1 デジタルカメラ
11 撮影レンズ
11a 絞り
12 モニター
13 電子ビューファインダ
13a LCD
13b 接眼レンズ
14 シャッタースイッチ
15〜17 スイッチ
18 メモリカード
21 撮像素子
21a フォトダイオード
21b 垂直転送レジスタ
21c 水平転送レジスタ
22 CDS回路
23 AGC回路
24 A/Dコンバータ
25 画像処理CPU
25a 画素補間処理
25b 解像度変換処理
25c カラーバランス調整処理
25d ガンマ補正処理
25e 画像圧縮処理
26 画像メモリ
31 カメラ制御CPU
32 絞りドライバ
33 センサドライバ
34 ビデオエンコーダ
35 カードドライバ
36 操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素が2次元に配列された撮像素子を備え、撮像素子の各画素が光電変換により蓄積した電荷を読み出して、表示用の画像データを生成してその画像データが表す画像を表示することを繰り返し、その間に与えられる記録指示に応じて記録用の画像データを生成して記録するデジタルカメラであって、
記録用の画像データの画角を撮像素子の略全体に対応する画角とする全体記録モードと、記録用の画像データの画角を撮像素子の一部に対応する画角とする部分記録モードと、表示用の画像データの画角を記録用の画像データの画角と同じにして、その画像を所定の大きさで表示する等倍表示モードと、表示用の画像データの画角を記録用の画像データの画角よりも小さくして、その画像を等倍表示モードと略同じ大きさで表示する拡大表示モードとを有するものにおいて、
拡大表示モードでの表示用の画像データの画角は、全体記録モードと部分記録モードのいずれにおいても、記録用の画像データの画角に対して所定値に定められていることを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】
部分記録モードでの記録用の画像データの画角は可変であり、
部分記録モードでの表示用の画像データの画角を、撮像素子の大きさを基準に定められた下限値以上に常に保つことを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
【請求項3】
画素が2次元に配列された撮像素子を備え、撮像素子の各画素が光電変換により蓄積した電荷を画素列ごとに読み出して、表示用の画像データを生成してその画像データが表す画像を表示することを繰り返し、その間に与えられる記録指示に応じて記録用の画像データを生成して記録するデジタルカメラであって、
表示用の画像データの画角を記録用の画像データの画角と同じにして、その画像を所定の大きさで表示する等倍表示モードと、表示用の画像データの画角を記録用の画像データの画角よりも小さくして、その画像を等倍表示モードと略同じ大きさで表示する拡大表示モードとを有するものにおいて、
等倍表示モードでは、撮像素子の全体から第1の所定数の画素列につき1画素列の割合で電荷を読み出して表示用の画像データを生成し、拡大表示モードでは、撮像素子の一部の領域から第1の所定数よりも小さい第2の所定数の画素列につき1画素列の割合で電荷を読み出して表示用の画像データを生成することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項4】
第1の所定数、第2の所定数、および撮像素子の一部の領域の大きさは、画像を表示する速度が等倍表示モードと拡大表示モードとで等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項3に記載のデジタルカメラ。
【請求項5】
第1の所定数、第2の所定数、および撮像素子の一部の領域の大きさは、表示する画像の大きさが等倍表示モードと拡大表示モードとで等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項3に記載のデジタルカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2006−14363(P2006−14363A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−222475(P2005−222475)
【出願日】平成17年8月1日(2005.8.1)
【分割の表示】特願2000−88561(P2000−88561)の分割
【原出願日】平成12年3月24日(2000.3.24)
【出願人】(303050159)コニカミノルタフォトイメージング株式会社 (1,066)
【Fターム(参考)】