説明

デジタルドアロック装置

【課題】指紋及びテンキー兼用方式のデジタルドアロック装置において、中央処理部が故障してもどちらか1つの方式による開閉は可能にする。
【解決手段】指紋センサー部100と、指紋センサー部と連結し、指紋センサー部から転送した信号が入力される指紋専用中央処理部102と、テンキー入力部104と、テンキー入力部104と連結し、テンキー入力部から転送した信号が入力されるテンキー専用中央処理部106と、指紋専用中央処理部102及びテンキー専用中央処理部106と連結しているモータードライブ回路部108と、モータードライブ回路部108に連結している開閉駆動モーター110を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルドアロック装置に関するものである。より具体的に言えば、指紋及びテンキー兼用方式のデジタルドアロック装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、指紋及びテンキー兼用方式のデジタルドアロック装置は、図1のような構造を有している。即ち、1つの中央処理部(CPU)が存在し、これに指紋センサー部及びテンキー入力部が連結されており、1つの中央処理部で指紋関連制御操作及びテンキー関連制御操作がすべて行われ、このような単一の中央処理部がモータードライブ回路と連結し、モーターを駆動してドアの開閉を制御するように構成されている。
【0003】
このような従来の技術は、すでに実際に適用され使用されているが、これは深刻な問題をかかえていた。即ち、中央処理部が故障した場合、指紋認識動作によっても、テンキー入力動作によってもドアが開かなくなるという問題があった。従って、使用者は中に入ることが出来ない状態でアフターサービスを申請することになり、アフターサービス担当者は、即出動しなければならないという大変な不都合を甘受しなければならなかった。特に大部分の故障は中央処理部で発生するという点を考え合わせれば、このような問題はきわめて深刻なものだと言わざるを得ない。
【0004】
このため、アフターサービスの受理と出動の間に時間的な余裕を持つことが不可能となって、これは製造業者及びアフターサービス担当者側に多大な負担を負わせることになり、事後管理費用の大幅な上昇をもたらすと同時に、使用者にも大きな不便を与えてしまった。
【0005】
更にはこのようなアフターサービスの不都合を解消するために、従来の一般的な錠を使用して開閉できるようシリンダー錠式開閉装置を追加することもしてきたが、これが追加製造費用の上昇をもたらした。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来の技術の問題点を克服する為のものであり、中央処理部が故障したとしても、指紋認識によるドアの開閉か、テンキー方式によるドア開閉か、どちらか1つは可能にすることにより、アフターサービスの受理後、処理するまでの時間を確保出来るようにすることを目的とする。
【0007】
一方、本発明は、中央処理部が故障したとしても、指紋認識によるドアの開閉か、テンキー方式によるドアの開閉か、どちらか1つは可能にすることにより、シリンダー錠方式の非常開閉手段が無い時に故障した場合でも、ドアを開け中に入れるようにして、消費者の不便さを取り除くことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、指紋及びテンキー兼用方式のデジタルドアロック装置において、指紋センサー部(100)と上記指紋センサー部と連結して上記指紋センサー部から転送した信号を入力される指紋専用中央処理部(102)と、テンキー入力部(104)と上記テンキー入力部(104)と連結して上記指紋センサー部から転送した信号を入力されるテンキー専用中央処理部(106)と、上記指紋専用中央処理部(102)または上記テンキー専用中央処理部(106)と連結しているモータードライブ回路部と、上記モータードライブ回路部(108)に連結している開閉駆動モーター(110)とを備えたデジタルドアロック装置に関するものである。
【0009】
ここにおいて、上記指紋専用中央処理部(102)及び上記テンキー専用中央処理部(106)は、電気的機能上、相互に分離されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、従来の技術の問題点を克服する為のものとして、中央処理部が故障したとしても指紋認識を通したドアの開閉や、テンキー方式を通したドア開閉のどちらか1つは可能にすることにより、アフターサービスの受理後処理するまでの時間を確保出来るようにすることを目的とする。

一方、本発明は、中央処理部が故障したとしても、指紋認識によるドア開閉やテンキー方式によるドア開閉のどちらか1つは可能にすることにより、シリンダー錠式の非常開閉手段を用いずとも、故障した場合にもドアを開けて内部に入ることができるように消費者の不便を取り除く効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来技術のブロック図である。
【図2】本発明の一実施例のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下添付図面を参照し、本発明を詳細に説明する。
【0013】
本発明は、図2のブロック図に示されている通り、指紋専用中央処理部(102)とテンキー専用中央処理部(106)が別々に具備されている。ここで、指紋専用中央処理部(102)は指紋センサー部(100)と連結して、指紋を認識する指紋センサー部から転送した信号を入力処理しドアの開閉可否を決定し、ドアを開ける場合には、それに関するドアの開放信号をモータードライブ回路部(108)に転送し、ドアオープンに関連したモーターが駆動するようになるものである。
【0014】
一方、テンキー専用中央処理部(106)は、テンキー入力部(104)と連結しテンキー入力部から転送した信号を入力処理し、ドアの開閉可否を決定し、ドアを開ける場合には、それに関するドアの開放信号をモータードライブ回路部(108)に転送し、ドアオープンに関連したモーターが駆動することになる。
【0015】
即ち、指紋専用中央処理部(102)とテンキー専用中央処理部(106)が互いに電気的に分離されていて、その中のどちらか1つが故障したとしても残った1つは動作を継続させることが出来る。
【0016】
つまり、指紋専用中央処理部(102)が故障すればテンキー方式でドアを開けることができ、テンキー専用中央処理部が故障すれば指紋方式でドアを開けることができるようにすることにより、中央処理部が故障してもドアをとりあえず開けて内部に入ることで問題がなくなるのである。
【0017】
従って、故障した時、アフターサービスを即時に受けず、翌日受けてもさほど支障はないので、故障発見後、修理まで充分な時間を確保し、修理日程を調整できるようになる。
【0018】
以上で説明した本発明の実施例は本発明の実施様態中1つの例を挙げたものであり、本発明はこれに限定することなく、この等価物、均等物を含めることを明言しておく。
【符号の説明】
【0019】
100:指紋センサー部
102:指紋専用中央処理部
104:テンキー入力部
106:テンキー専用中央処理部
108:モータードライブ回路部
110:開閉駆動モーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指紋及びテンキー兼用方式のデジタルドアロック装置において、指紋センサー部と上記指紋センサー部と連結して上記指紋センサー部から転送した信号を入力する指紋専用中央処理部(102)と、テンキー入力部(104)と上記テンキー入力部(104)と連結して上記指紋センサー部から転送した信号を入力するテンキー専用中央処理部(106)と、上記指紋専用中央処理部(102)及び上記テンキー専用中央処理部(106)と連結しているモータードライブ回路部(108)と、上記モータードライブ回路部(108)に連結している開閉駆動モーター(110)を含むデジタルドアロック装置。
【請求項2】
上記指紋専用中央処理部(102)及び上記テンキー専用中央処理部(106)は電気的機能上、相互に分離されていることを特徴とする請求項1に記載のデジタルドアロック装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2011−117265(P2011−117265A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−104769(P2010−104769)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(510120481)
【Fターム(参考)】