説明

デュアルポート圧力センサ

【課題】デュアルポート圧力センサを提供する。
【解決手段】デュアルポート圧力センサは、フラグと、リードと、フィンガとを有するリードフレームを備える。第1、第2の開口部はフラグを通じて延びている。フラグと、リードと、フィンガとの一部分の周りには封止材がある。センサは、封止材の底側においてフラグの底面を露出する底部キャビティと、封止材の上側における第1、第2の上部キャビティとを備える。第1の上部キャビティ内の第1の開口部は、フラグの第1の開口部に整合されており、フラグにおける第1の開口部より大きい。第2の上部キャビティ内の第2の開口部は、フラグの第2の開口部に整合されており、フラグにおける第2の開口部より大きい。デュアルポート圧力センサの上側におけるデュアルポートは、第1のキャビティおよび第2のキャビティに取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は圧力センサに関し、より詳細には、デュアルポート圧力センサに関する。
【背景技術】
【0002】
圧力センサは、数々の用途、特に自動車用途において、重要となっている。圧力センサは、典型的には、圧力に応答するトランスデューサと、その応答を解釈し、その圧力に関係した電気信号(アナログまたはデジタル)を与える集積回路(IC)との組み合わせである。
【0003】
特許文献1には、複数の圧力センサを有するトランスデューサについて開示されている。デュアルポートの場合、トランスデューサへの入口は2つあり、トランスデューサは、この2つの入口の差圧に応答する。実際のトランスデューサおよびICの組み合わせをどのように一緒に配置するかや、2つの入口に対する取付けの関係など、様々な要素が存在する。また、得られる組み合わせは、しばしばプリント回路基板に取り付けられ、どのようにして取り付けられているかが重要なことがある。例えば、プリント回路基板に注封材料が適用されることが重要な場合がある。そうした場合、入口が注封材料によって覆われないことも重要である。このため、両入口が組み合わせの上側に位置し、トランスデューサがどのようにして2つの入口から差圧を受けるかに関する問題が生じる。また、コストを減少するべく、ICおよびトランスデューサの両方は可能な限り小さいことが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,672,808号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、上述のうちの1つ以上の問題を改良する圧力センサの必要が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、圧力センサはフラグおよびリードを有する。フラグは一対のキャビティを有し、リードは取付けのために圧力センサの底部まで延びている。第1のキャビティは、フラグの上面にある第1の入口に露出されており、この第1の入口は圧力センサの上面にある。圧力センサトランスデューサはフラグの底部に取り付けられており、第1のキャビティを覆っている。第2の入口は、フラグの上面から第2のキャビティまで延びている圧力センサの上面にある。第2のキャビティはフラグの底部に開いている、したがって圧力センサトランスデューサに開いているので、トランスデューサは第1の入口および第2の入口に露出されている。集積回路がフラグの底部に取り付けられており、圧力センサトランスデューサに接続されている。このことは図面および以下の記載を参照することによって一層理解される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】一実施形態による処理の一段階における上部および2つの側面を示す圧力センサ構造の等角図。
【図2】図1の圧力センサ構造の底部の図。
【図3】処理の続く一段階における図1および2の圧力センサ構造の底部の図。
【図4】処理の続く一段階における図3の圧力センサ構造の底部の図。
【図5】図1および2の圧力センサ構造の上部の図。
【図6】完成した圧力センサとしての圧力センサ構造の上面および2つの側面を示す等角図。
【図7】図6の圧力センサ構造の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1には、圧力センサ構造10の上部および2つの側面を示す。圧力センサ構造10は、リードフレーム12と、封止材14と、上部にあるキャビティ16と、上部にあるキャビティ18と、キャビティ16と18との間の壁19と、キャビティ16の開口20と、キャビティ18の開口22とを有する。リードフレーム12は複数のリードを備える。リード24を代表的なリードとして示す。また、リードフレーム12は、キャビティ28,32,36の底部にそれぞれあるフィンガ26,30,34を備える。キャビティ28,32,36がキャビティ18内に形成されている。封止材14は集積回路パッケージに一般的に使用される成型樹脂であってよい。
【0009】
図2には、図1の圧力センサ構造10の底部を示す。図2には、封止材におけるキャビティ38と、リード24の底面と、フィンガ26,30,34と、リードフレーム12の一部であるフラグ40と、フラグ40における開口42,44とを示す。リードフレーム12は、リードフレーム12周りの型にしたがって封止されて、図1および2に示す圧力センサ構造10を生じる。封止材14は、フラグ40の一部とフィンガ(フィンガ26,30,34によって代表される)の一部を露出するように成形される。リードフレーム12は封止材14によって部分的に覆われており、型にしたがって封止される典型的なリードフレームである。少なくともリードフレーム12が複数のリードフレームの構造の一部となる前、また封止時には、リード24が一例である複数のリードと、フィンガ26,30,34と、フラグ40とは、物理的に一体に接続される。封止後、図1および2に示したように、この接続部は切断されてもよい。リードフレームは金属構造として考えられ、少なくとも封止前には、物理的に一体に接続されており金属である、リード、フィンガおよびフラグを有する。少なくとも一部のリードは、封止材の外に電気的接続を形成するためのものである。フラグは、1つ以上の集積回路および場合によっては他のデバイスに取付を行うためのものである。フィンガは、フラグに取り付けられた1つ以上のデバイスに接続するためのものである。フィンガは、リードとフラグ上の1つ以上のデバイスとに接続されるためのものである。フィンガはリードの連続部分であってもよいが、しかしながら、その形状はフラグ上の1つ以上のデバイスに接続する目的で決定される。この例では、フィンガはワイヤ接続されるためのものである。図1に示した封止材14におけるキャビティ28,32,36は、封止時に、型がリードフレーム12を所定の位置に保持することによって得られる。リード(例えば、リード24)は、圧力センサデバイス10の底部に向けて下方に曲がっている。リードは、必ずしも示したようにデュアルインライン型でなくてもよいが、しかしながら、リードは圧力センサ構造10の底部が面するに取り付けるためのものである。よって、リードは圧力センサ構造10の底部にある。
【0010】
開口42,44は開口20,22より小さく形成されており、これは開口42,44を金属構造により作成することによって可能となる。この場合の「金属」とは、構造の主な部分、すなわち少なくとも25%が、金属であることを意味する。銅は、リードフレーム12などのリードフレームの金属として特に有効である。金属含量は、100%が銅であってもよい。開口20は開口42に整合されている。開口22は開口44に整合されている。一方法では、開口42,44は、リードフレームの形成時に形成されてもよく、リードフレームの形成後に形成されることが好適な場合には、封止前に形成されてもよい。開口20,22は、型によって形成される封止工程の一部として形成されてもよい。一方、カプセル化が開口の形成前に行われてもよい。この場合、開口20,22を形成するべく、封止材14には、形成後に穿孔またはエッチングが行われる。これに代えて、封止後に開口42,44が穿孔によって形成されてもよい。開口20,22が型によって形成されない場合であっても、開口42,44は封止工程前に形成されてよい。このような場合、封止材が開口42,44から除去されることが必要となるか、あるいは、封止に先立って、開口42,44に除去可能なプラグを配置してもよい。少なくとも、費用効果に優れた方法でない場合、封止材では金属材料の場合程は穴の直径は小さくならない。この例では、「1つの開口が別の開口より大きい」という記載は、円筒状の開口同士を比較する場合には、大きい方の開口がより広いことを意味し、大きい方の開口がより大きな直径を有することを意味する。このように、圧力センサ構造10は、フラグ(フラグ40)が開口を有するリードフレームの封止によって得られ、この開口は、封止前(フラグの場合)、封止時(封止材の場合)、又は封止後(フラグ又は封止材の場合)に形成されてよい。トランスデューサが取り付けられるフラグの開口は、トランスデューサによって覆われるように十分に小さい必要があるが、しかしながら、この要件は、トランスデューサによって覆われる開口よりも大きなフラグの他の開口に対しては必ずしも適用されない。
【0011】
図3には、開口42の上方においてフラグ40に圧力センサトランスデューサ46が取り付けられ、集積回路48がフラグ40に取り付けられた後における圧力センサ構造10を示す。圧力センサトランスデューサ46は、開口20を覆うほどに十分大きくなくてもよい。圧力センサトランスデューサ46の面積は開口20の断面の面積と同程度であるが、開口20の断面と異なる形状を有するので、開口20を覆うほどに十分大きくない場合もある。圧力センサトランスデューサ46は、自身の底部および上部に圧力を受け、上部と底部との間の圧力差に基づく抵抗を与える。このように、圧力センサトランスデューサ46は、上面と呼ばれる1つの側面を有する。「上面」の「上」は、圧力センサ構造10に対して用いられる「上」または「下」と一致する。上面は、開口42に面している。したがって、トランスデューサ46の上部は開口42を通じて圧力を受ける。トランスデューサ46の底部は、開口44を通じてキャビティ38のより広い面積に別の圧力を受ける。キャビティ38は後の工程において封止される。集積回路48は、ワイヤ接続によって、フィンガ(フィンガ26,30、34など)と、トランスデューサ46とに接続される。これは電気接続を備えるための特に費用効果に優れた方法である。代表的なワイヤボンドはワイヤボンド50,52,54であり、それぞれフィンガ34,30,26に接続されるである。フィンガがリードに電気的に接続されると、集積回路48がリードに電気的に接続される。トランスデューサ46を集積回路48に電気的に接続するため、また集積回路48をリードに電気的に接続するための他の技術が使用されてもよい。集積回路48は、トランスデューサ46からの抵抗情報を処理して、圧力情報を、電気的な形式で、リードに与える。抵抗情報を有効に使用する一手法は、ブリッジ回路の使用である。ブリッジの一部はトランスデューサ46上にあってもよい。圧力を感知するために有効な別のトランスデューサは、圧力差に関連した静電容量を与えるトランスデューサである。
【0012】
図4には、圧力センサ構造10の底部に蓋部56が配置された後の圧力センサ構造10を示す。蓋部56は封止されているので、キャビティ38の圧力は開口44を通じて決定される。蓋部56によって、2つの圧力のうちの1つがトランスデューサ46に与えられるエンクロージャが完成する。キャビティ内のトランスデューサ46の場合、単に平坦な蓋部をキャビティの上に適用することによって、簡便にエンクロージャを形成することができる。可能な一代替では、トランスデューサ46および集積回路48がキャビティ内になく、蓋部56の形状は、トランスデューサ46と、集積回路48と、開口42との周りにおいてエンクロージャを封止するように決定される。キャビティ38の使用は、現在使用されており、やはりフラグ、リードおよびフィンガを適所に保持する封止材を用いて簡便に形成されるという利点を有する。
【0013】
図5には、フラグ40の開口42,44と同様、開口20,22を通じてフラグ40の一部が可視であるように直接上面から詳細を視認可能であることを除き、図2に示されたのと同様の圧力センサ構造10の上面図を示す。より多くのフィンガも視認可能である。ここでは、トランスデューサ46の取付前を示している。
【0014】
図6には、図5に示した圧力センサ構造10にデュアルポート51を取り付けた後の圧力センサ構造10を示す。これは、トランスデューサ46および集積回路48が取り付けられる前後のいずれに行われてもよく、蓋部56が取り付けられる前後のいずれに行われてもよい。デュアルポート51が、キャビティ18まで延びている開口57を有するポート53と、キャビティ16まで延びている開口58を有するポート55とを有する。デュアルポート51は、開口57および開口58を分離したままとするべくバリア19を用いて封止されており、デュアルポート51を通じてキャビティ16までの連絡は、開口58の上部を通じた連絡のみである。キャビティによってデュアルポート51の封止は簡便となるが、しかしながら、一代替では、キャビティ16,18は形成されず、単に封止材の上面の平坦な表面にデュアルポート51を封止することで、開口57,58に与えられる圧力差が消失することが妨げられる。
【0015】
図7には、完成したデュアルポート圧力センサとしての圧力センサ構造10の断面を示す。この図では、キャビティ16,18を形成するバリア19を備える、側壁の上部に封止されているデュアルポート51を示す。また、開口57からキャビティ18まで、開口22まで、開口44まで、キャビティ38まで、したがってトランスデューサ46の底面までの圧力の経路を示す。同様に、開口58からキャビティ16まで、開口20まで、開口42まで、したがってトランスデューサ46の上部までの圧力の経路を示す。デュアルポート51は単一の構造として示されているが、複数の構造を用いて得られてもよい。例えば、各ポートについて異なる部材が用いられ、キャビティ16,18を接続するために異なる構造が用いられてよく、そうした場合であってもデュアルポート機能を達成する複数の構造の群は依然としてデュアルポートと呼ばれる。いずれの場合であっても、1つのポートは1つのキャビティに封止され、別のポートは別のキャビティに封止されて、2つのキャビティの間の圧力差が保持されることが可能である。
【0016】
以上の結果、フラグの開口を用いてデュアルポート圧力センサを得ることを含む、パッケージング技術が効率的に使用される。両ポートはデュアルポート圧力センサの上面にある。
【0017】
以上、デュアルポートセンサが提供されることが認められる。このデュアルポートセンサは、フラグと、リードと、フィンガとを備えるリードフレームを備える。リードフレームにおいて、第1の開口部はフラグを通じて延びており、第2の開口部はフラグを通じて延びており、リードはデュアルポートセンサの底側に外部との接続部を提供する。デュアルポートセンサは、フラグと、リードと、フィンガとの一部分の周りの封止材を備える。この封止材は、封止材の底側においてフラグの底面とフィンガの底部とを露出する底部キャビティと、封止材の上側における第1の上部キャビティと、フラグの第1の開口部に整合されておりフラグにおける第1の開口部より大きい第1の上部キャビティ内の第1の開口部と、封止材の上側における第2の上部キャビティと、フラグの第2の開口部に整合されておりフラグにおける第2の開口部より大きい第2の上部キャビティ内の第2の開口部と、を有する。デュアルポートセンサは、第1のキャビティおよび第2のキャビティに取り付けられているデュアルポートセンサの上側におけるデュアルポートをさらに備える。デュアルポートセンサは、フラグの底部に取り付けられており、フラグの第1の開口部を覆っている圧力センサトランスデューサをさらに備える。デュアルポートセンサは、フラグの底部に取り付けられており、フラグの第2の開口部から離間しており、フィンガおよび圧力センサトランスデューサに電気的に接続されている集積回路をさらに備える。デュアルポートセンサは、デュアルポートセンサの底側における底部キャビティを封止するキャップと、をさらに備える。デュアルポートセンサは、以下によってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポートセンサは、リードが、封止材から外側に横方向に延びるとともに、封止材の底部に向けて下方に延びていることによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポートセンサは、集積回路が特定用途向け集積回路(ASIC)であるによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポートセンサは、単一の本体を備えることによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポートセンサは、第1の上部キャビティの上方において封止材に接続される第1のポートと、第2の上部キャビティの上方において封止材に接続される第2のポートとを備えることによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポートセンサは、集積回路が第1の複数のワイヤボンドによって圧力センサトランスデューサに接続されていることによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポートセンサは、集積回路が第2の複数のワイヤボンドによってリードに接続されていることによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポートセンサは、リードがデュアルインライン型であるによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポートセンサは、圧力センサトランスデューサが抵抗ブリッジ型であることによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポートセンサは、圧力センサトランスデューサが、第1の上部キャビティ内の第1の開口部を覆うには十分大きくないことによってさらに特徴付けられてもよい。
【0018】
また、リードフレームの一部を覆う封止材であって、該リードフレームはリード、フィンガおよびフラグを備える封止材を備えるデュアルポートセンサについても記載する。ここで、フラグはフラグを通じる第1の開口部とフラグを通じる第2の開口部とを有する。リードはフィンガに接続されている。リードは封止材の底面の表面に接続するべく、封止材から外に延びている。封止材は、フラグの第1の開口部に整合した第1の開口部を有する第1のキャビティを有する。封止材は、フラグの第2の開口部に整合した第2の開口部を有する第2のキャビティを有する。第1および第2のキャビティはフラグの上部の上方にある。圧力センサトランスデューサは、フラグの底部に付けられており、フラグの第1の開口部を覆っている。集積回路は、フラグの底部に付けられており、フラグの第2の開口部から離間しており、圧力センサトランスデューサおよびフィンガに電気的に接続されている。デュアルポート圧力センサは、フラグおよびリードが第3のキャビティにあり、第3のキャビティが、封止材の底部にあり、前記デュアルポートセンサが、第3のキャビティを覆っている蓋部をさらに備えることによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポート圧力センサは、第1のキャビティの第1の開口部がフラグの第1の開口部より大きく、圧力センサトランスデューサが、第1のキャビティの第1の開口部を覆うのに十分なほどには大きくないことによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポート圧力センサは、封止材の上部に付けられているデュアルポートをさらに備え、デュアルポートは第1のキャビティに封止されている第1のポートと第2のキャビティに封止されている第2のポートとを有し、第1のキャビティと第2のキャビティとの間の圧力差が維持されることによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポート圧力センサは、第1のポートと第2のポートとの間の圧力における差が圧力センサトランスデューサに接続されており、ここで第1の圧力は、第1のキャビティを通じて、第1のキャビティの第1の開口部を通じて、またフラグの第1の開口部を通じて、圧力センサトランスデューサの上面まで接続されており、第2の圧力は、第2のキャビティを通じて、第2のキャビティの第2の開口部を通じて、フラグの第2の開口部を通じて、また第3のキャビティを通じて、圧力センサトランスデューサの底面まで接続されている。
【0019】
また、第1の開口部と第2の開口部とを有するフラグを有するリードフレームを備えるデュアルポート圧力センサについても記載する。デュアルポート圧力センサは、リードフレームを保持する封止材であって、封止材はフラグの上部の上方にあり、フラグの底部は封止材によって覆われておらず、封止材の第1の開口部はフラグの第1の開口部に整合しているとともにフラグの第1の開口部より大きく、封止材の第2の開口部はフラグの第2の開口部に整合している、封止材を更に備える。デュアルポート圧力センサは、フラグの底部に付けられ、フラグの第1の開口部を覆っており、上面に受ける第1の圧力と下面に受ける第2の圧力とに基づく圧力差に対する電気的に検出可能な相関を備える圧力センサトランスデューサをさらに備える。デュアルポート圧力センサは、フラグの底部に取り付けられており、圧力センサに電気的に接続されている集積回路をさらに備える。デュアルポート圧力センサは、フラグの底部とエンクロージャを形成する蓋部を備える。圧力センサトランスデューサは、封止材の第1の開口部とフラグの第1の開口部とを通じる第1の圧力と、封止材の第2の開口部とフラグの第2の開口部とエンクロージャとを通じる第2の圧力とを受ける。デュアルポート圧力センサは、封止材が、封止材の第1の開口部周りの第1のキャビティと、封止材の第2の開口部周りの第2のキャビティとを有することによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポート圧力センサは、封止材の第1の開口部の上方の第1の開口部と、封止材の第2の開口部の上方の第2の開口部とを有するデュアルポートをさらに備えることによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポート圧力センサは、フラグが底部キャビティ内にあり、蓋部はエンクロージャを形成するべく底部キャビティを覆っていることによってさらに特徴付けられてもよい。デュアルポート圧力センサは、第1の開口部が第1の上部キャビティ内に形成され、第2の開口部が第2の上部キャビティ内に形成され、第1および第2のキャビティが、第1および第2の圧力を分離させて保持するバリアとして機能する共通の壁を共有することによってさらに特徴付けられてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアルポート圧力センサにおいて、
フラグと、リードと、フィンガとを備えるリードフレームであって、
第1の開口部はフラグを通じて延びており、第2の開口部はフラグを通じて延びており、
リードはデュアルポート圧力センサの底側に外部との接続部を提供する、リードフレームと、
フラグと、リードと、フィンガとの一部分の周りの封止材であって、
封止材の底側においてフラグの底面とフィンガの底部とを露出する底部キャビティと、
封止材の上側における第1の上部キャビティと、
フラグの第1の開口部に整合されておりフラグにおける第1の開口部より大きい第1の上部キャビティ内の第1の開口部と、
封止材の上側における第2の上部キャビティと、
フラグの第2の開口部に整合されておりフラグにおける第2の開口部より大きい第2の上部キャビティ内の第2の開口部と、を有する封止材と、
第1のキャビティおよび第2のキャビティに取り付けられているデュアルポート圧力センサの上側におけるデュアルポートと、
フラグの底部に取り付けられており、フラグの第1の開口部を覆っている圧力センサトランスデューサと、
フラグの底部に取り付けられており、フラグの第2の開口部から離間しており、フィンガおよび圧力センサトランスデューサに電気的に接続されている集積回路と、
デュアルポート圧力センサの底側における底部キャビティを封止するキャップと、を備える、デュアルポート圧力センサ。
【請求項2】
リードは、封止材から外側に横方向に延びるとともに、封止材の底部に向けて下方に延びている、請求項1に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項3】
集積回路は特定用途向け集積回路(ASIC)である、請求項1に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項4】
デュアルポートは単一の本体を備える、請求項1に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項5】
デュアルポートは、第1の上部キャビティの上方において封止材に接続される第1のポートと、第2の上部キャビティの上方において封止材に接続される第2のポートとを備える、請求項1に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項6】
集積回路は第1の複数のワイヤボンドによって圧力センサトランスデューサに接続されている、請求項1に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項7】
集積回路は第2の複数のワイヤボンドによってリードに接続されている、請求項6に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項8】
リードはデュアルインライン型である、請求項1に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項9】
圧力センサトランスデューサは抵抗ブリッジ型である、請求項1に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項10】
圧力センサトランスデューサは、第1の上部キャビティ内の第1の開口部を覆うには十分大きくない、請求項1に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項11】
デュアルポート圧力センサにおいて、
リードフレームの一部を覆う封止材であって、該リードフレームはリード、フィンガおよびフラグを備え、
フラグはフラグを通じる第1の開口部とフラグを通じる第2の開口部とを有し、
リードはフィンガに接続されており、
リードは封止材の底面の表面に接続するべく、封止材から外に延びており、
封止材は、フラグの第1の開口部に整合した第1の開口部を有する第1のキャビティを有し、
封止材は、フラグの第2の開口部に整合した第2の開口部を有する第2のキャビティを有し、
第1および第2のキャビティはフラグの上部の上方にある、封止材と、
フラグの底部に付けられており、フラグの第1の開口部を覆っている圧力センサトランスデューサと、
フラグの底部に付けられており、フラグの第2の開口部から離間しており、圧力センサトランスデューサおよびフィンガに電気的に接続されている集積回路と、を備える、デュアルポート圧力センサ。
【請求項12】
フラグおよびリードは第3のキャビティにあり、第3のキャビティは、封止材の底部にあり、前記デュアルポート圧力センサは、第3のキャビティを覆っている蓋部をさらに備える、請求項11に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項13】
第1のキャビティの第1の開口部はフラグの第1の開口部より大きく、圧力センサトランスデューサは、第1のキャビティの第1の開口部を覆うのに十分なほどには大きくない、請求項12に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項14】
封止材の上部に付けられているデュアルポートをさらに備え、デュアルポートは第1のキャビティに封止されている第1のポートと第2のキャビティに封止されている第2のポートとを有し、第1のキャビティと第2のキャビティとの間の圧力差が維持される、請求項13に記載のデュアルポートセンサ。
【請求項15】
第1のポートと第2のポートとの間の圧力における差は圧力センサトランスデューサに接続されており、ここで第1の圧力は、第1のキャビティを通じて、第1のキャビティの第1の開口部を通じて、またフラグの第1の開口部を通じて、圧力センサトランスデューサの上面まで接続されており、第2の圧力は、第2のキャビティを通じて、第2のキャビティの第2の開口部を通じて、フラグの第2の開口部を通じて、また第3のキャビティを通じて、圧力センサトランスデューサの底面まで接続されている、請求項14に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項16】
デュアルポート圧力センサであって、
第1の開口部と第2の開口部とを有するフラグを有するリードフレームと、
リードフレームを保持する封止材であって、封止材はフラグの上部の上方にあり、フラグの底部は封止材によって覆われておらず、封止材の第1の開口部はフラグの第1の開口部に整合しているとともにフラグの第1の開口部より大きく、封止材の第2の開口部はフラグの第2の開口部に整合している、封止材と、
フラグの底部に付けられ、フラグの第1の開口部を覆っており、上面に受ける第1の圧力と下面に受ける第2の圧力とに基づく圧力差に対する電気的に検出可能な相関を備える圧力センサトランスデューサと、
フラグの底部に取り付けられており、圧力センサに電気的に接続されている集積回路と、
フラグの底部とエンクロージャを形成する蓋部と、を備え、
圧力センサトランスデューサは、封止材の第1の開口部とフラグの第1の開口部とを通じる第1の圧力と、封止材の第2の開口部とフラグの第2の開口部とエンクロージャとを通じる第2の圧力とを受ける、デュアルポート圧力センサ。
【請求項17】
封止材は、封止材の第1の開口部周りの第1のキャビティと、封止材の第2の開口部周りの第2のキャビティとを有する、請求項16に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項18】
封止材の第1の開口部の上方の第1の開口部と、封止材の第2の開口部の上方の第2の開口部とを有するデュアルポートをさらに備える、請求項16に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項19】
フラグは底部キャビティ内にあり、蓋部はエンクロージャを形成するべく底部キャビティを覆っている、請求項18に記載のデュアルポート圧力センサ。
【請求項20】
第1の開口部は第1の上部キャビティ内に形成され、第2の開口部は第2の上部キャビティ内に形成され、第1および第2のキャビティは、第1および第2の圧力を分離させて保持するバリアとして機能する共通の壁を共有する、請求項19に記載のデュアルポート圧力センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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