説明

データを処理するシステムおよび方法

【解決手段】放射線処理においてデータを処理する方法は、操作データを得る工程、および操作データを画像データのセットのフォーマットに合わせる工程を含み、操作データは、ガントレー角度、患者の位置、患者の向き、放射線量率、放射線量割合、ビームパルス繰返し数、ビームエネルギー、ビームの始動時間、ビームの停止時間、および必要であれば画像の読み取りの間のビームの変動のひとつまたはこれらの組み合わせである。機械の軸線の情報、機械の状態の情報、たとえばRPMシステムのような他のシステムからの操作データが含まれてもよい。放射線処置においてデータを処理する方法が、操作データを得る工程、画像データを得る工程、および操作データと画像データとを実質的にリアルタイムで組み合わせる工程を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデータ処理を行う方法およびシステムに関し、特に、放射線処理の間に得られたデータを処理するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線治療は、癌の腫瘍のような体の一部を放射線で選択的に晒す医学的な処理に関する。放射線治療の目的は、望ましくない組織を破壊するように、ターゲットに定めた生体組織に放射線を照射するためである。放射線は処理目的のために組織の画像を得るために使用することもできる。
【0003】
放射線治療計画では、放射線処理が患者に行われる前に、放射線処理計画がなされる。このことにより、患者に行われる放射線の量を正確かつ精密にすることができる。その放射線治療計画では、対象の位置、大きささらに形状のような設定データを、X線システムを使用して得ることができる。患者の画像はまたカメラのような画像デバイスを使用して得られ、その結果対象の生物学的な動きをモニターすることができる。治療計画のプロセスは、設定データと画像データとの同期に基づき放射線治療計画を生成する。より最適化するための処理計画の変更は、計画会議の間に行われる。
【0004】
放射線処置計画が決定されると、放射線の前照射が実行される前に、放射線処理計画が確認される。放射線処置計画が確認される間、患者は放射線吸収データを生成すべく、対象の画像、低エネルギーで低強度の放射線ビームを決定するために低エネルギーのX線画像ビームで照射される。患者が画像ビームでもって照射される間、放射線強度または吸収データ、ガントレー角度、患者の位置のような操作データが、放射線処理計画を確かめるために、直近の画像データと関連付けられる。
【0005】
放射線処置の会議の間、所望の量の放射線が、確認された照射線処置計画に従って患者に照射され、操作データや画像データが処置会議の間に得られる。操作データは、放射線の所定の分布、大きさが対象に正しく伝えられているかを確認すべく、直近のデータと関連付けられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在の方法では、画像データと操作データとの組み合わせ、関連付けはリアルタイムで行われていない。操作データは一般的に第一のシステムを使用して獲得され、時刻が記録され、第一のメモリーに記憶され、画像データは、第二のシステムにより獲得され、時刻が記録され、第二のメモリーに記憶される。直近の記憶された操作データおよび記憶された画像データは、第三のシステムを使用して補間され、互いに相関付けられる。そのため、現在の方法は画像データと操作データとの同期を行うために複数のシステムを必要とし、このことは実施を難しくそしてコスト高をもたらす。さらに、現在の方法は、画像データと操作データの同期の前に、技術者が収集された画像データおよび操作データを扱い、処理する必要があることから、収集されたデータは人的な誤りにより失われ、あるいはミスファイルされ得る。さらに、画像データと操作データとの相関付けは相当の人手を必要とし、常に正確性に欠ける。
【0007】
そこで、操作データと画像データとを組み合わせる改良されたシステムおよび方法は有用である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例にしたがって、放射線治療においてデータを処理する方法が、第一のセットの画像データを得る工程と、操作データを得る工程と、操作データを、第一のセットの画像データと同じフォーマットに合わせる工程と、操作データを第一のセットの画像データに付加する工程とを含む。一実施例では、第一のセットの画像データは、対象領域に処理ビームを向ける放射線処置の間に得られる。これに代えて、第一のセットの画像データは対象領域に画像用ビームを向ける非放射線処置に間に得られる。限定する例ではないが、操作データには、ガントレー角度、患者の位置、患者の向き、放射線量率、放射線量割合(radiation dose fraction)、ビームパルス繰返し数、ビームエネルギーレベル、ビームの始動時間、ビームの停止時間、機械の軸の情報、および機械の状態情報のひとつまたはこれらの組み合わせがある。一実施例では、操作データおよび第一のセットの画像データは得られ、実質的にリアルタイムで自動的に組み合わせられる。このことは、組み合わせデータを生成するために必要な多数のシステムを減少させ、操作データおよび第一のセットの画像データが自動的に処理されることから、データが失われること、データのミスファイル、データの誤った相関の危険性が防止ないしは減少する。操作データと画像データとの、実質的にリアルタイムでの組み合わせはまた、組み合わせられたデータが、直ぐにフィードバックさせるために利用できるという利点がある。
【0009】
本発明の他の実施例にしたがって、放射線処理においてデータを処理する方法は、操作データを得る工程、および操作データを画像データのセットのフォーマットに合わせる工程を含む。限定する例ではないが、操作データには、ガントレー角度、患者の位置、患者の向き、放射線量率、放射線量割合、ビームパルス繰返し数、ビームエネルギーレベル、ビームの始動時間、ビームの停止時間、機械の軸の情報、および機械の状態情報のひとつまたはこれらの組み合わせがある。画像データのセットは、放射線システムまたは個別の画像デバイスと関連付けられるように、画像検出器から読み出される他の画像データとともに記憶されてもよい。
【0010】
本発明の他の実施例にしたがって、放射線処理においてデータを処理する方法は、操作データを得る工程、画像データを得る工程、および実質的にリアルタイムで操作データと画像データとを組み合わせる工程を含む。限定する例ではないが、操作データには、ガントレー角度、患者の位置、患者の向き、放射線量率、放射線量割合、ビームパルス繰返し数、ビームエネルギーレベル、ビームの始動時間、ビームの停止時間、機械の軸の情報、および機械の状態情報のひとつまたはこれらの組み合わせがある。
【0011】
本発明の他の態様や特徴は、本発明を限定的ではなく例示する、以下の好適な実施例の説明から明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図面は、本発明の好適実施例を図示する(同様の要素には同じ符号が付されている)。本発明の利点や目的がどのように達成されるかが容易に分かるように、簡潔に説明する本発明の説明は特定の例をもって、図面を参照してなされている。図面は本発明の典型的な実施例を図示し、本発明を限定するものではないことは分かるであろう。本発明の詳細が図面を使用して説明されている。
【0013】
本発明の種々の実施例が下述のように図を参照して説明される。図において、同一要素が同じスケールで描かれていないが、同じ符号が付されていることに留意されたい。図は本発明の特定の実施例の説明を単に分かりやすくするためのものである。図は本発明の範囲を限定するものではない。さらに、本発明の特定の実施例に関連して説明された態様はその実施例に必ずしも限定されず、本発明の他の実施例でも成し遂げられ得る。
【0014】
図1は操作データおよび画像データの収集および組み合わせのためのシステム10を示す。システム10は放射線システム20(放射線ビーム源22および患者26を支持するプラットフォーム24を有する)、画像検出器40、画像検出器40により生成された画像データをフォーマット化するための画像フォーマッタ50、ならびに放射線システム20および画像検出器40に連結されたデータ積分モジュール55を含む。画像フォーマッタ50は、画像検出器40から収集された画像データを、その画像信号が後での処理のために使用できるように、調整しフォーマット化するために、構成されている。画像フォーマッタ50が他の実施例では別個の要素として示されているが、画像フォーマッタ50は画像検出器40の一部またはデータ積分モジュール55の一部であってもよい。
【0015】
放射線治療の会議の間、放射線ビーム源22はX線ビーム28をプラットフォーム24に向けて生成し、ビーム源22の正面にあるビームアジャスター29が、プラットフォーム24上の患者に到達するビーム28の形状、大きさ、強度および方向を調節するように機能する。一実施例では、ビームアジャスター29はひとつ以上のマルチプルリーフコリメータを有する。他の実施例では、ビームアジャスター29はひとつ以上のマルチプルリーフコリメータおよび/または一つ以上のジョーコリメータを含む。放射線システム20は、ビーム源22、プラットフォーム24およびビームアジャスター29に連結され、それらの操作を制御する制御モジュール(図示せず)も含む。図示の実施例では、放射線システム20はバリアン・メディカル・システムズ社(カリフォルニア州、パロ・アルト)から入手可能なRPMである。しかし、放射線システム20は、コンピュータ断層撮影(CT)装置、X線透視装置、シミュレータ、クリナック装置、または装置放射線源を含む適切なシステムであってもよい。
【0016】
一実施例では、ビーム源22は所望のエネルギーレベルで放射線ビームを生成するタイプのものでよい。これに代えて、ビーム源22は異なるエネルギーレベルの放射線ビームを生成することができるものでもよい。たとえば、一実施例では、ビーム源22は、キロ電子ボルト(keV)のエネルギーレベルからメガ電子ボルト(MeV)のエネルギーレベルをもつX線放射線ビームを生成するように構成されている。keVエネルギーレベルのX線放射線ビームは一般的に、患者26の組織の画像を形成するために使用されており、したがって、画像用ビームまたは診断用ビームとして参照されている。MeVレベルのX線放射線ビームは一般的に、患者26の組織などを処理するために使用されている。MeVエネルギーレベルのX線放射線ビームはまた患者26の画像を形成するためにも使用することができる。ビーム源22はひとつのビーム生成モジュールまたは多数のビーム生成モジュールを含むことができる。本発明の一実施例にしたがって、ビーム源22は二つのX線ビーム生成器を含み、一方のものがkeVのエネルギーレベルのX線画像ビームを生成し、他方のものがMeVのエネルギーレベルのX線放射線ビームを生成する。二つのビームの生成器は、互いに近接するが互いには離れているように配置される。たとえば、一実施例では、二つのビーム生成器は、互いに約90度の角度を付けられて、プラットフォーム26上の患者へと放射線ビームを発するように配置される。他の実施例では、ビーム源22はいろいろなエネルギーレベルをもつX線ビームを生成することができるひとつのX線ビーム生成器を含む。たとえば、特許文献1には、異なるエネルギーレベルをもつX線放射線ビームをもつシステムが開示されている(特許文献1は2001年11月2日に出願の米国特許出願で、名称が“RADIOTHERAPY APPARATUS EQUIPPED WITH AN ARTICULABLE GANTRY FOR POSITIONING AN IMAGINT UNIT”である。)この特許文献1はここに参考文献として組み込まれる。
【特許文献1】米国特許出願第10/033327号明細書
【0017】
画像検出器40が別個の要素として示されているが、画像検出器40は放射線システム20の一部であってもよい。図示の実施例では、画像検出器40はX線検出器またはアモルファスシリコン(aSi)検出器(放射線システム20に取り付けられる)のような投影検出器(検出器アレー)を含む。検出器アレーは、患者26を通過したX線を検知するように構成された複数のセンサー要素を有する。各センサー要素は患者26を通過したX線ビーム28の強度を表す電気信号を生成する。一実施例では、検出器アレーはX線を光に変換するように構成されたX線変換層を有してもよい。他の実施例では、検出器はX線に応答して電子−空孔対または電荷を生成する光伝導体を有してもより。検出器アレーは、異なる放射線ビーム源に対応する、異なる種類の放射線センサーを含むことができる。一実施例では、検出器1024×768の解像度をもち、したがって、768本(各線が1024ピクセルを有する)をもつ画像フレームを生成する。他の実施例では、検出器アレーは2048×1536の解像度をもつ。他の解像度をもつ検出器アレーもまた使用することができる。
【0018】
一実施例では、検出器アレーは、MeVのエネルギーレベルおよびkeVのエネルギーレベルのいずれかまたは両方をもつX線ビームにより形成される患者26の組織の画像を検出することができる。他の実施例にしたがって、検出器アレーは、多数のエネルギーレベルのビームにより形成された画像を検出することができる。たとえば、特許文献2には、多数のエネルギーレベルのX線画像を検出することができ、本発明にしたがって投影検出器として利用することができるX線画像検出装置が開示されている(特許文献2は2001年11月2日に出願の米国特許出願で、名称が“X-RAY IMAGE AXQUISITION APPARATUS”である。)この特許文献2はここに参考文献として組み込まれる。
【特許文献2】米国特許出願第10/013199号明細書
【0019】
放射線システム20はひとつの検出器アレーをもつものに限定されるわけではない。他の実施例では、放射線システム20はふたつ以上の画像検出器を含むことができる。たとえば、複数の画像検出器は、定位固定の画像データを与えるために使用することができる。一実施例では、検出器アレーは二つの検出器をもち、一方のものはkeVの画像用ビームにより形成される画像を検出し、他方のものはMeV放射線ビームにより形成される画像を検出するものである。画像検出器40はまた、他の実施例では他のタイプの検出器を含むこともできる。
【0020】
画像検出器40が放射線システム20の一部として説明されているが、画像検出器40は、放射線システム20から分離した画像装置の一部であってもよい。たとえば、画像検出器40はデジタルカメラ、赤外線カメラ、または他のタイプの画像装置であってもよい。
【0021】
図1に、データ積分モジュール55の詳細が示されている。データ積分モジュール55は、放射線システム20の操作に関連した操作データと画像検出器40により形成された画像データとを組み合わせるように構成され、組み合わされたデータをメモリー100に記憶する。メモリー100がデータ積分モジュール55とは別個の要素として示されているが、これに代えて、メモリー100はデータ積分システム55の一部であってもよい。データ積分モジュール55は、画像データが画像検出器40から収集されるタイミングを制御するトリガー制御器60、放射線システム20により生成される操作データの収集および/またはフォーマット化のためのインターフェース70、操作データと画像データとを組み合わせるための積分器80、ならびに組み合わされた操作データと画像データを処理するための画像プロセッサ90を含む。トリガー制御器60、インターフェース70、積分器80および画像プロセッサ90の組み合わせは、ハードウエア(たとえば、プロセッサ)、ソフトウエア、またはそれらの組み合わせを使用して行われる。たとえば、一実施例では、トリガー制御器60、インターフェース70および積分器80はユニバーサル制御カード(UCB)(バリアン・メディカル・システムズ社により開発されたPCIカードである)を使用して実施され、画像プロセッサ90はフレーム処理ボード(FPB)を使用して実行することができる。たとえば、UCBは、フィールドプログラマブル論理アレー(FPGA)を使用して実行される設定可能な論理回路であってもよい。図示の実施例では、トリガー制御器60、インターフェース70、積分器80および画像プロセッサ90は別々の要素として描かれているが、これに代えて、これら要素の組み合わせをひとつの要素になっていてもよい。たとえば、一実施例として、全体データ積分モジュール55は、プロセッサ、コンピュータ、またはハードウエアとソフトウエアの組み合わせを使用して実施されてもよい。
【0022】
システム10はデータ積分モジュール55に連結されたワークステーション30をさらに含んでもよい。ワークステーション30はデータまたは情報を示すディスプレー32、キーボードおよび/またはマウス(これらにより、ユーザーは、データ積分モジュール55および/または放射線システム20を制御して、操作することができる。)のようなユーザーインターフェースを有する。
【0023】
本発明にしたがったシステム10は、前述の構成に限定されないことは分かるであろう。たとえば、ビーム源22はkeVおよび/またはMeVのエネルギーレベルのX線を生成するものに限定されない。処置や適用の状況に応じて、放射線ビーム源22は他のエネルギースペクトルをもつX線を生成してもよく、あるいは他の種類のビーム(限定するわけではないが、ベータ線ビーム、陽電子ビーム、陽子ビーム、反陽子ビーム、中性子ビーム、重イオンビーム、たとえばアルファー線ビーム、炭素イオンビームなどを含む)を生成してもよいものである。
【0024】
システム10を使用する方法が下述される。図2は処置の間に、画像データおよび操作データを得て、そして組み合わせるためのプロセス200を示す。放射線処置でシステム10を使用して、放射線システム20のビーム源22が処理ビーム28(たとえば、メガ電子ボルト(MeV)の範囲にあるエネルギーレベルをもつ)を患者26の対象領域に向けると、その間、画像検出器40は対象領域の画像を獲得する(工程202)。図示の実施例では、画像検出器40は放射線システム20に取り付けられる検出器アレーを含む。処理ビーム28は一連の短いパルスであってもよい。一実施例では、処理ビーム28は約5usのパルス幅をもち、約2.8msのパルスギャップをもつものである。しかし、処理ビーム28は他のパルス幅、パルスギャップをもつものでもよい。
【0025】
放射線システム20が操作されている間、データ積分モジュール55のインターフェース70は放射線システム20からの操作データを獲得する。ここで使用している用語“操作データ”は、システム(たとえば、システム10)、機械(たとえば放射線システム20)、そのシステムまたは機械のサブシステムまたは要素、プロセッサの操作、状況、または条件に関連したデータまたは情報である。たとえば、操作データは、ガントレー角度、患者の位置、患者の向き、放射線量率、放射線量割合、ビームパルス繰返し数、ビームエネルギー、ビームの始動時間、ビームの停止時間、画像の読み出しの間のビームの変化(このようなことが生じたとき)、機械の軸の情報(たてえば、コーチの位置、支持アームの位置、コリメータの回転、コリメータの各リーフの位置)、機械の状態情報、RPMシステムのような同様の機械からの他の操作データのひとつまたはこれらの組み合わせを含み得る。一実施例として、インターフェース70および/またはトリガー制御器60は操作データがいつ、そしてどのように獲得するかを制御してもよい。たとえば、インターフェース70はビームパルスの立ち上がり端で(すなわち、ビームパルスが適用されたとき)、ガントレー角度を獲得してもよい。一方、インターフェース70は、全ビームパルスにわたって放射線量率の総和をとることにより、全放射線量率を得ることができる。ビームパルスの適用前、ビームパルスの適用の間、ビームパルスの適用後に操作データが獲得してもよく、または放射線システム20の操作の間、獲得されるべき所望の特定データまたは情報に依存して、時間間隔にわたって操作データの総和が取られてもよいことは、当業者には分かるであろう。操作データの獲得後、インターフェース70は操作データを所望のフォーマットに処理し、後で使用するために、操作データをRAMのようなメモリーに記憶する。一実施例として、操作データは積分器80に伝送される。
【0026】
ビームパルスの適用後、次のパルスビームが開始する前に、画像データのラインが画像検出器40(工程204)から収集される。図示の実施例では、画像になるアーチファクトを減少させるために、画像データはビームパルスが適用されている間は収集されない。このような場合、トリガー制御器60は、いつ、そしてどのように画像データが画像検出器40から収集されるかを決定するために使用される。一実施例では、トリガー制御器60は、ビームパルスの後、画像検出器40からの画像データのラインを読む取る前の間(たとえば、0.5から2.0msの間)待つように設定される。このように待っていることで、検出器のセンサーでの光子が崩壊し、画像内のアーチファクトが防止され、または減少する。ビームパルス間にどれだけ多くの時間があるかに依存して、画像フレームの画像データのすべてのラインが収集できるとは限らない。たとえば、パルスギャップが2.8msで、待っている間が0.8msであるとすると、システム10は、ビームパルスの間で画像データを読む取るために残さされているのは2.0msのみである。2.0msは(たとえば検出器全体からの)画像データを読む取るためには十分ではない。このような場合、処理ビームのパルス繰り返し数およびパルスギャップ、ならびに画像読み取り率に基づいて画像検出器40から読み出すことができる画像データのラインの数を制御する。たとえば、画像データの三十本のラインを読み取るのに2.0msで十分であるとき、トリガー制御器60は第一のビームパルスの後、第一の待ち期間に画像データの1から30のラインを読み取り、第二のビームパルスの後、第二の待ち期間に画像データの31から60のラインを読み取り、画像データの最後のラインを読み取りまで続ける。処置の目的のためにシステム10を使用すると、トリガー制御器60は、処理ビーム28の適用が読み取り工程により影響を受けないように、画像データがどのように、そしていつ読み取られるかを調整している。こうして、所望のビームエネルギーが、患者26内の対象領域へと伝達される。
【0027】
操作データと画像データの収集方法について前述したのは例示であり、限定のためではないこと、使用される特定の放射線システム、使用される画像装置のタイプ、および/または特定の適用に依存して、操作データおよび画像データが他のアルゴリズムを使用して収集できることは分かるであろう。たとえば、他の実施例として、画像データは、一定期間待つことなくビームパルスの直後に収集することもできる。他の実施例としては、画像データは、ビームパルスが適用されている間収集することができる。
【0028】
図示の実施例では、画像データは積分器80を介して、画像フォーマッタ50からライン毎に、画像プロセッサ90へ送信される(工程206)。データ積分モジュール55は、画像フレームの最後のラインが画像プロセッサ90に送信されるとかどうかを判定する。画像フレームの最後のラインが画像プロセッサ90に送信されたと判定されると、積分器80は画像データの(ローまたはカラムのような)付加的なライン(少なくとも一部分は操作データを表す)を形成する。特に、画像データの付加的なラインの少なくとも一部分は、画像フレームの画像データと組み合わされるのが望ましい、獲得した操作データを表す。
【0029】
一実施例では、付加的なラインの各画素は16ビット値を表す。記憶された情報に依存して、各画素のデータは異なる情報を表してもよい。一実施例では、16ビット値が操作データを表す。たとえば、ビット0がビームのオンとオフの情報を表すことができる(1=ビームがオン、0=ビームがオフ)。他の実施例として、ビット2はビームの変化を表すことができる(1=ビームが読み取りの間変化、0=ビームが読み取りの間変化せず)。さらに他の実施例では、ビット15がケート信号を表すことができる(1=ゲートが閉鎖、0=ゲートが解放)。他の実施例では、操作データはふたつ以上の16ビット値により表される。
【0030】
ひとつ以上のビームパルスが画像の各フレームに対して適用されることから、付加的な画素が、画像の特定のフレームの間で生成される、異なるビームパルスと関連したデータまたは情報を表すために付加されてもよい。他の実施例では、操作データは、画像フレーム内の画素の複数のライン(たとえば、ローまたはカラム)により表すことができる。他の実施例では、操作データはマーカーを使用して、画像の特定のフレームと関連付けられ得る。データの組み合わせおよびデータの関連付けの方法は、操作データと画像データとの組み合わせまたは関連付けのために使用することができる。
【0031】
画像プロセッサ90は、画像データおよび画素の付加的なラインは画像フレームとして組み合わされ、記憶される(工程210)。これに代えて、画像データと画素の付加的なラインとは組み合わされ、積分器80に記憶され、組み合わされたデータは処理のために画像プロセッサ90に送信される。
【0032】
つぎに、画像プロセッサ90は組み合わされたデータを処理する(工程212)。たとえば、画像プロセッサ90は画素のオフセットおよび/または画素の利得差を修正できる。画像プロセッサ90はまた、画素の平均化を実施することなどにより、不所望の画素を所望の画素で置き換えることもできる。画像プロセッサ90はまた、当業者には知られている他のタイプの画像処理を行ってもよい。一実施例では、画像プロセッサ90は画像フレームにわたって、柱状図を形成し、放射線ビームの適用を制御するために、フィードバック信号を放射線システム20に与えてもよい。他の実施例では、工程212を必要としなくともよい。この場合、データ積分モジュール55は画像プロセッサ90を含まない。
【0033】
組み合わされたデータの処理後、組み合わされたデータはメモリー100に記憶される(工程214)。一実施例では、組み合わされたデータが記憶されると、操作データは、対応する画像フレームと関連したヘッダへと変換される。
【0034】
当業者には明らかなように、データ積分モジュール55を使用して実質的にリアルタイムで(読み取る時間および処理時間に規定されるが、データが生成された直後)操作データおよび画像データを獲得し、それらを組み合わせることは、組み合わされたデータを生成するために必要なシステムの数を減少させるために有益である。同じ放射線照射の間に操作データと画像データとを組み合わせることはまた、組み合わされたデータが直後のフィードバックのために利用可能であることから有用である。上記のシステムおよび方法はまた、収集されたデータがシステム10により自動的に処理されることから、データの損失、データのミスファイル、誤ったデータの相関関係の危険性を防止または減少させる。さらに、異なる機械からの異なるデータセットの組み合わせに関連する互換性の問題も減少する。
【0035】
図3は、診断、放射線処理計画のような非処理期間、または処置計画確認期間の間、画像データおよび操作データを獲得し、組み合わせるプロセス300を示す。非処置期間に、システム10を使用するとき、トリガー制御器60は、所定の期間の間、ビーム源26を稼働するように放射線システム20をトリガーする(工程302)。一実施例では、画像ビームは約10ミリ秒のパルス幅をもつビームパルスからなる。しかし、画像ビームは、所望の質をもつ画像が得られるような間隔のパルス幅をもってもよい。ビーム源26は稼働すると、ビーム源26は患者の対象領域に(たとえば、キロ電子ボルト(keV)の範囲にあるエネルギーレベルをもつ)画像用ビームを向けている間に、画像検出器40が対象領域の画像を獲得する。前述したのと同様に、放射線システム20が操作されている間、データ積分モジュール55のインターフェース70は放射線システム20から操作データを獲得し、RAMのようなメモリーに獲得した操作データを記憶する。
【0036】
ビームパルスが所定の期間、適用された後、全画像フレームの画像データは、画像検出器40から読み取られ(工程304)、画像データは獲得された操作データとともに、積分器80に送信される(工程208)。特に、画像フレームの画像データと組み合わされるのが望ましい獲得した操作データは、積分器80に送信される。必要であれば、画像フレームは積分器80に送信される前に時刻が記録されてもよい。
【0037】
つぎに、放射線システム20からの操作データは画像検出器40からの画像データで組み合わされる(工程310)。前述したのと同様に、操作データは、画像フレームの画素のラインとして加えられ、画像フレームの画素の複数のラインにより表され、またはマーカーを使用して画像の特定のフレームと関連付けら得る。データの組み合わせおよびデータの関連づけの他の方法が、操作データと画像データとを組み合わせ、または関連付けるために使用され得る。
【0038】
つぎに、組み合わされたデータはさらに処理される(工程312)。前述したのと同様に、画像プロセッサ90は画素のオフセットを修正し、画素の利得差を修正し、不所望の画素を所望の画素で置き換え、さらに/または当業者には知られている他のタイプの画像処理を実行してもよい。一実施例では、画像プロセッサ90は画像フレームにわたって柱状図を形成し、放射線ビームの適用を制御するために、フィードバック信号を放射線システム20に与える。
【0039】
組み合わされたデータの処理後、組み合わされたデータはメモリー100に記憶される(工程314)。一実施例では、組み合わされたデータが記憶されたとき、操作データは対応する画像フレームと関連したヘッダに変換される。
【0040】
操作データと画像データの収集方法について前述したのは例示であり、限定のためではないこと、使用される特定の放射線システム、使用される画像装置のタイプ、および/または特定の適用に依存して、操作データおよび画像データが他のアルゴリズムを使用して収集できることは分かるであろう。たとえば、他の実施例として、画像データは、画像用ビームパルスが適用されている間、連続して収集されてもよい。他の実施例として、操作データおよび画像データは、画像用ビームパルスが適用されているかどうかにかかわらず、連続して収集されてもよい。この場合、放射線システム20と画像検出器40とで同期または調整は不要であり、システム10はトリガー制御器60を含まなくともよい。ビーム源22が稼働しているかどうかに関する情報は、操作データとして画像とともに記憶されてもよい。
【0041】
コンピュータシステムアーキテクチャ
図4は、本発明の実施例を実行するコンピュータシステム400の実施例を示すブロック図である。コンピュータシステム400は情報の通信のためにバス402または他の通信機構、情報処理のためのバス402に連結したプロセッサ404を含む。コンピュータシステム400はまた、バス402に連結したUCB440およびFPB450を含む。ここで説明するように、USB440はトリガー制御器60、インターフェース70および積分器80の実施のために使用され、FPB450は一実施例として、画像プロセッサ70を実施するために使用される。コンピュータシステム400はさらに、プロセッサ404により実行される情報や指示を記憶するための、バス402に連結した、ランダムアクセスメモリー(RAM)または他のダイナミック記憶デバイスのような主メモリー406を含む。主メモリー406はまた、プロセッサ404により実行される指示の実行中に一時的な変数または他の中間情報を記憶するために使用されてもよい。コンピュータシステム400はさらに、プロセッサ404のための情報や指示を記憶するための、バス402に連結された、リードオンリーメモリー(ROM)408または他の静的記憶デバイスを含む。磁気ディスクまたは光学的ディスクのようなデータ記憶デバイス410が、情報や指示を記憶するために、バス402に連結されている。
【0042】
コンピュータシステム400は情報をユーザーに表示するための、陰極線管(CRT)のようなディスプレー412に、バス402を介して連結されてもよい。アルファベットまたは他のキーを含む入力機器414が、プロセッサ404に情報や命令選択を通信するために、バス402に連結されている。他のタイプのユーザー入力機器が、情報や命令選択をプロセッサ404へと直接通信するための、さらにディスプレー412上でのカーソルの動きを制御するための、マウス、トラックボールまたはカーソル向きキーのようなカーソル制御器416である。この入力機器は典型的に、ふたつの軸(第一の軸(たとえばx)、第二の軸(たとえば、y))で二つの自由度をもち、このことにより、機器は平面上の位置を特定できる。
【0043】
コンピュータシステム400はデータを処理するために使用することができる。本発明の一実施例にしたがって、このような使用は、主メモリー406に含まれるひとつ以上の指示のひとつ以上のシーケンスを実行するプロセッサ404に応答して、コンピュータシステム400により行われる。このような指示は、記憶デバイス410のような他のコンピュータ読み取り可能な媒体から、または他のメモリーユニットから主メモリー406へと読み込まれる。主メモリー406に含まれる指示のシーケンスの実行により、プロセッサ404はここで説明したプロセス工程を遂行する。多重処理を行うひとつ以上のプロセッサもまた、主メモリー406に含まれる指示のシーケンスを実行するために利用することができる。他の実施例として、配線回路が、本発明を実施するために、ソフトウエア指示に代え、またはその指示とともに使用することができる。したがって、本発明の実施例はハードウエア回路とソフトウエアの特定の組み合わせに限定されるものではない。
【0044】
用語“コンピュータ読み取り可能な媒体”は実行のために、指示をプロセッサ404に与えるのに適した媒体をいう。このような媒体は、限定のためではないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、および送信媒体を含むあらゆる形態をとることができるものである。非揮発性媒体にはたとえば、記憶デバイス410のような光学または磁気ディスクなどがある。揮発性媒体には、主メモリー406のようなダイナミックメモリーなどがある。送信媒体には、同軸ケーブル、銅線および光学ファイバー、バス402を有するワイヤがある。送信媒体はまた、ラジオ波および赤外線データ通信の間に生成されるような、音響または光波の形態を取り得る。
【0045】
一般的な形態のコンピュータ読み取り可能な媒体には、たとえば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープや他の磁気媒体、CD-ROM、他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、他の物理的な媒体(パターンをもつ孔を有する)、RAM、PROM、EPROM、PLASH-EPROM、他のメモリーチップ、カートリッジ、下述する搬送波、またはコンピュータが読み取れる他の媒体がある。
【0046】
いろいろな形態のコンピュータ読み取り可能な媒体には、実行のためにプロセッサ404にひとつ以上の指示のひとつ以上のシーケンスを伝えるものもある。たとえば、指示は最初に、リモートコンピュータの磁気ディスクに伝えられる。リモートコンピュータはダイナミックメモリーに指示をロードし、モデムを介して電話線で指示を送る。コンピュータシステム400にあるモデムが電話線からデータを受信し、赤外線送信機を使用して、データを赤外線信号に変換する。バス402に連結された赤外線検出器が、赤外線信号で伝えられた信号を受信し、バス402でデータを得る。バス402は主メモリー406へとデータを伝え、プロセッサ404は、そこから指示を取り出して実行する。主メモリー406から受信した指示は、プロセッサ404による実行の前または後に、光学的に記憶デバイス410に記憶される。
【0047】
コンピュータシステム400はまた、バス402に連結された通信インターフェース418を有する。通信インターフェース418はローカルネットワーク422に接続されたネットワークリング420に双方向通信連結を行う。たとえば、通信インターフェース418はデータ通信接続を、対応するタイプの電話線に行うための、総合デジタル通信網(ISDN)カードまたはモデムである。他の例では、通信インターフェース418は、データ通信接続を互換性のあるローカルエリアネットワーク(LAN)に行うためのLANカードである。ワイヤレスリンクもまた実施できる。このような実施では、通信インターフェース418は、いろいろなタイプの情報を表すデータストリームを伝える電気的、電磁気的または光学的な信号を送受信する。
【0048】
ネットワークリンク420は典型的に、ひとつ以上のネットワークを介してデータ通信を他の装置に与える。たとえば、ネットワークリンク420はローカルネットワーク422を介して通信データを、ホストコンピュータ424、または放射線ビーム源もしくは放射線ビーム源に連結されたスイッチのような医療設備426に与える。ネットワークリンク420を経て移されたデータストリームは、電気的、磁気的または光学的信号からなる。いろいろなネットワークを経た信号、ネットワークリンク420上および通信インターフェース418(コンピュータシステム400にそしてそこからデータを運ぶ)を経た信号は情報を移す搬送波の形態をもつ。コンピュータシステム400はネットワーク、ネットワークリンク420、そして通信インターフェース418を介して、メッセージを送り、プログラムコードを含むデータを受信する。
【0049】
システム420および方法200、300が操作データと画像データの収集および組み合わせに関して説明されているが、本発明はこれに限定されない。他の実施例として、同様のシステムおよび方法を、他のタイプのデータを収集し、組み合わせるために使用することができる。たとえば、他の実施例では、システムはカメラやX線透視装置(またはCTシステム)を含むことができる。カメラは、患者の外部に配置されたマーカーを検知するために使用することができ、このことにより患者の生物学的な動きをモニターすることができ、X線透視装置は患者の内部組織の画像を獲得するために使用される。カメラからの画像データは収集され、上記方法またはこのような方法を使用して、X線透視装置(またはCTシステム)からの画像データと組み合わされる。カメラおよびマーカーブロックを使用して患者の動きをモニターすることは特許文献3、特許文献4に説明されている(開示の全部をここに参考文献として組み込まれる)
【特許文献3】米国特許出願第09/178383号明細書
【特許文献3】米国特許出願第10/234658号明細書
【0050】
本発明の特定の実施例を記述しているが、本発明をその好適な実施例に限定するものではなく、当業者であれば、本発明の思想、範囲から逸脱することなく、種々の修正、変更をなし得ることは分かるであろう。たとえば、データ積分モジュール55により実施される操作は、本発明の範囲のハードウエア、ソフトウエア、これらの組み合わせにより達成することができるが、特定の定義の“プロセッサ”をもつ特定の実施例に限定されない。したがって、本明細書および図面は説明のためのものである。本発明は、特許請求の範囲により画定される本発明の思想、範囲内で変更したもの、修正したもの、これと均等なものを包含する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は操作データおよび画像データの収集および組み合わせのためのシステムを示す。
【図2】図2は本発明の一実施例にしたがった操作データおよび画像データの収集および組み合わせのプロセスを示すフローチャートである。
【図3】図3は本発明の他の実施例にしたがった操作データおよび画像データの収集および組み合わせのプロセスを示すフローチャートである。
【図4】図4は本発明の実施例を実施するコンピュータハードウエアシステムのブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線処理においてデータを処理する方法であって、
第一のセットの画像データを得る工程と、
操作データを得る工程と、
操作データを、第一のセットの画像データのフォーマットと同じフォーマットに合わせる工程と、
操作データを第一のセットの画像データに付加する工程と、
を含む方法。
【請求項2】
第一のセットの画像データを得る工程が、第一のセットの画像データを検出器アレーから読み取ることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第一のセットの画像データを得る工程が、第一のセットの画像データをカメラから収集することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
操作データが、ガントレー角度、患者の位置、患者の向き、放射線量率、放射線量割合、ビームパルス繰返し数、ビームエネルギー、ビームの始動時間、ビームの停止時間、画像の読み取り間のビームの変動、機械の軸の情報、および機械の状態情報のひとつまたはこれらの組み合わせからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
フォーマットに合わせる工程が、操作データを、第二のセットの画像のフォーマットと同じフォーマットに合わせることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
フォーマットに合わせる工程が、操作データを画素のラインに変換することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
操作データを得る工程が、放射線システムを使用して放射線ビームパルスを適用すること、および放射線システムの操作と関連したデータを収集することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
放射線ビームパルスがキロ電子ボルトの範囲のエネルギーレベルをもつ、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
放射線ビームパルスがメガ電子ボルトの範囲のエネルギーレベルをもつ、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
放射線ビームパルスが放射線治療量を患者に供給するために使用される、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
第一のセットの画像データを得る工程が、一定期間内で検出器アレーから読み取られる、多数のラインの画像データを決定することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
一定期間が放射線ビームパルスとその次の放射線ビームパルスとの間の時間間隔からなる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
一定期間が放射線ビームパルスとその次の放射線ビームパルスとの間の時間間隔から待ちの時間間隔を引くことにより決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
画像データのラインの数を検出器アレーから読み取ることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
放射線ビームパルスが、対象のX線画像を得るために使用される、請求項7に記載の方法。
【請求項16】
第一のセットの画像データを得る工程が、放射線ビームパルスの適用後、検出器アレーから画像データのすべのラインを読み取ることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
第一のセットの画像データを得る工程が、放射線ビームパルスの適用の間、画像データを読み取ることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
第一のセットの画像データを得る工程が、放射線ビームパルスが適用されていない間、画像データを読み取ることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
付加する工程が実質的にリアルタイムで行う、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
放射線処理においてデータを処理する装置であって、
放射線システムと、
第一のセットの画像データを生成するための画像検出器と、
放射線システムに連結されたプロセッサと、
操作データを第一のセットの画像データとともに記憶するメモリーと、
を含み、プロセッサは、放射線システムの操作に関連した操作データを受信し、操作データを、第一のセットの画像のフォーマットと同じフォーマットに合わせる、ところのシステム。
【請求項21】
画像検出器が放射線システムの一部である検出器アレーからなる、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
画像検出器が、放射線システムとは別個の画像デバイスの一部である、請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
放射線システムがコンピュータ断層撮影(CT)システムからなる、請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
放射線システムがシミュレータからなる、請求項20に記載のシステム。
【請求項25】
操作データが、ガントレー角度、患者の位置、患者の向き、放射線量率、放射線量割合、ビームパルス繰返し数、ビームエネルギー、ビームの始動時間、ビームの停止時間、画像の読み取り間のビームの変動、機械の軸の情報、および機械の状態情報のひとつまたはこれらの組み合わせからなる、請求項20に記載のシステム。
【請求項26】
プロセッサが操作データを、第二のセットの画像のフォーマットに合わせる、請求項20に記載のシステム。
【請求項27】
操作データが、放射線システムにより生成されるひとつ以上の個々の放射線ビームパルスに関連したひとつ以上のデータからなる、請求項20に記載のシステム。
【請求項28】
放射線処理においてデータを処理するシステムであって、
第一のセットの画像データを得る手段と、
操作データを得る手段と、
操作データを、第一のセットの画像データのフォーマットと同じフォーマットに合わせる手段と、
操作データを第一のセットの画像データに付加する手段と、
を含む処理システム。
【請求項29】
操作データを得る手段が、放射線ビームパルスを適用する放射線システム、および放射線システムの操作に関連したデータを収集するためのインターフェースを含む、請求項28に記載の処理システム。
【請求項30】
放射線ビームパルスが放射線治療量を患者に供給するために使用される、請求項29に記載の処理システム。
【請求項31】
第一のセットの画像データを得る手段が、一定期間内で検出器アレーから読み取られる、多数のラインの画像データを決定するプロセッサを含む、請求項29に記載の処理システム。
【請求項32】
放射線ビームパルスが、対象のX線画像を得るために使用される、請求項29に記載の処理システム。
【請求項33】
第一のセットの画像データを得る手段が、放射線ビームパルスの適用後、検出器アレーから画像データのすべのラインを読み取る手段を含む、請求項32に記載の処理システム。
【請求項34】
第一のセットの画像データを得る手段が、放射線ビームパルスの適用の間、画像データを読み取る手段を含む、請求項32に記載の処理システム。
【請求項35】
第一のセットの画像データを得る手段が、放射線ビームパルスが適用されていない間、画像データを読み取る手段を含む、請求項32に記載の処理システム。
【請求項36】
同じフォーマットとする手段が、操作データを、第二のセットの画像のフォーマットを合わせる、請求項28に記載の処理システム。
【請求項37】
処理を実行するためのコンピュータ装置であって、
処理が、
第一のセットの画像データを得ること、
操作データを得ること、
操作データを、第一のセットの画像データのフォーマットと同じフォーマットに合わせること、および
操作データを第一のセットの画像データに付加すること
を含む、ところのコンピュータ装置。
【請求項38】
付加することが、実質的にリアルタイムで行う、請求項37に記載のコンピュータ装置。
【請求項39】
放射線処理においてデータを処理する方法であって、
操作データを得る工程と、
操作データを第一のセットの画像データのフォーマットに合わせる工程と、
を含み、
操作データは、ガントレー角度、患者の位置、患者の向き、放射線量率、放射線量割合、ビームパルス繰返し数、ビームエネルギー、ビームの始動時間、ビームの停止時間、画像の読み取り間のビームの変動、機械の軸の情報、および機械の状態情報のひとつまたはこれらの組み合わせからなる、ところの処理方法。
【請求項40】
操作データを得る工程が、放射線システムを使用して放射線ビームパルスを適用すること、および放射線システムの操作と関連したデータを収集することを含む、請求項1に記載の処理方法。
【請求項41】
放射線ビームパルスが放射線治療量を患者に供給するために使用される、請求項40に記載の処理方法。
【請求項42】
放射線ビームパルスが、対象のX線画像を得るために使用される、請求項40に記載の処理方法。
【請求項43】
操作データが、放射線システムにより生成されるひとつ以上の個々の放射線ビームパルスに関連したひとつ以上のデータからなる、請求項39に記載の処理方法。
【請求項44】
フォーマットに合わせる工程は、操作データをひとつ以上の画素で表すことができるように、操作データを処理することを含む、請求項39に記載の処理方法。
【請求項45】
フォーマットに合わせる工程が、操作データを画素の一本以上のラインに変換することを含む、請求項39に記載の処理方法。
【請求項46】
画素の一本以上のラインが画素のローまたはカラムからなる、請求項45に記載の処理方法。
【請求項47】
フォーマットに合わせる工程が実質的にリアルタイムで行う、請求項1に記載の方法。
【請求項48】
放射線処理においてデータを処理するシステムであって、
操作データを得る手段と、
操作データを第一のセットの画像データのフォーマットに合わせる手段と、
を含み、
操作データは、ガントレー角度、患者の位置、患者の向き、放射線量率、放射線量割合、ビームパルス繰返し数、ビームエネルギー、ビームの始動時間、ビームの停止時間、画像の読み取り間のビームの変動、機械の軸の情報、および機械の状態情報のひとつまたはこれらの組み合わせからなる、ところの処理システム。
【請求項49】
画像データのセットがひとつ以上のデータからなる、請求項48に記載の処理システム。
【請求項50】
処理を実行するためのコンピュータ装置であって、
処理が、
操作データを得る工程と、
操作データをセットの画像データのフォーマットに合わせる工程と、
を含み、
操作データは、ガントレー角度、患者の位置、患者の向き、放射線量率、放射線量割合、ビームパルス繰返し数、ビームエネルギー、ビームの始動時間、ビームの停止時間、画像の読み取り間のビームの変動、機械の軸の情報、および機械の状態情報のひとつまたはこれらの組み合わせからなる、ところのコンピュータ装置。
【請求項51】
セットの画像データが、ひとつ以上のデータを含む、請求項50に記載のコンピュータ装置。
【請求項52】
放射線処置におけるデータ処理方法であって、
操作データを得る工程と、
画像データを得る工程と、
操作データと画像データとを実質的にリアルタイムで組み合わせる工程と、
を含む処理方法。
【請求項53】
操作データが、ガントレー角度、患者の位置、患者の向き、放射線量率、放射線量割合、ビームパルス繰返し数、ビームエネルギー、ビームの始動時間、ビームの停止時間、画像の読み取り間のビームの変動、機械の軸の情報、および機械の状態情報のひとつまたはこれらの組み合わせからなる、請求項52に記載の処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−505654(P2007−505654A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526422(P2006−526422)
【出願日】平成16年9月15日(2004.9.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/030157
【国際公開番号】WO2005/029248
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(506087244)バリアン・メディカル・システムズ・イメージング・ラボラトリー・ゲーエムベーハー (1)
【氏名又は名称原語表記】VARIAN MEDICAL SYSTEMS IMAGING LABORATORY GmbH
【住所又は居所原語表記】Neuenhoferstrasse 107 CH−5400 Baden Switzerland
【Fターム(参考)】