説明

データ伝送回路及び液晶表示装置

【課題】消費電力を低減したデータ伝送回路及び液晶表示装置を提供することにある。
【解決手段】トランシーバ回路100から伝送線路を介して24ビットの表示データをレシーバ回路200に伝送し、液晶パネル4000に表示する。トランシーバ回路100は、8段のシフトレジスタからなる保持回路110を有しており、保持回路110に保持されたデータと異なるデータを伝送線路から伝送する際には、第1及び第2の出力回路160A,160Bを用いて、24ビットのデータを伝送線路に出力し、保持回路110に保持されたデータと同じデータを伝送線路から伝送する際には、保持回路の保持場所を示すデータを第2の出力回路160Bから出力する。レシーバ回路200は、第1の保持回路に保持場所を示すデータが伝送されると、保持回路220に保持されたデータを用いて伝送されたデータを復号する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データを伝送するデータ伝送回路及び表示データを伝送して液晶パネルに表する液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のデータ転送回路としては、例えば、日経エレクトロニクス、1992年6月8日号(No.556)日経BP社、pp.133−144に記載されているように、GTL(Gunning Transceiver Logic)やCTT(Center Tapped Termination)と言われる入出力インタフェースを備えたデータ転送回路が知られている。そして、従来の液晶表示装置は、入力される映像信号を液晶コントローラで液晶データドライバに入力するため表示データ信号に変換し、この表示データ信号を上述したようなデータ転送回路を用いて液晶データドライバに与え、液晶データドライバでは与えられた表示データ信号から液晶駆動電圧を生成して液晶パネルに出力することで画像の表示を行うようにしている。例えば、RGB×64階調、26万色表示の液晶表示装置では、1994年SID(SOCIETY FOR INFORMATION DISPLAY)INTERNATIONAL SYMPOSIUM DIGEST OF TECHNICAL PAPERS VOLUMEXXVの論文23.2に記載されているように、液晶コントローラで生成した表示データは、複数の液晶データドライバにRGB×6ビット合計18ビットのデータバスで接続し、各液晶データドライバに表示データを転送し、表示を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のデータ転送回路を用いた液晶表示装置においては、消費電力が増大するという問題があった。即ち、データ転送回路の出力回路としては、一般的にCMOS回路を用いるが、表示データの各ビットの値が変化すると駆動電流が流れ、電力を消費する。また、線路を終端したデータ伝送バスにおいても、定常電流が流れるため電力を消費する。
【0004】近年、液晶パネルが大型化するとともに、液晶パネルの画像解像度が高くなりつつあるが、それに伴って単位時間に液晶パネルに伝送するべき表示データのデータ量が増えるため、益々、消費電力が増大するという問題があった。
【0005】本発明の目的は、消費電力を低減したデータ伝送回路及び液晶表示装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成するために、本発明は、伝送線路により接続されたトランシーバ回路とレシーバ回路を有し、このトランシーバ回路からレシーバ回路にnビット(nは自然数)のパラレルデータを伝送するデータ伝送回路において、上記トランシーバ回路は、2m個(m<nの自然数)以下の複数個のデータを保持する第1の保持回路と、(n−m)ビットのパラレルデータを出力する第1の出力回路と、mビットのデータを出力する第2の出力回路とを備え、上記保持回路に保持されたデータと異なるデータを上記伝送線路から伝送する際には、上記第1及び第2の出力回路を用いて、nビットのデータを上記伝送線路に出力し、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、上記保持回路の保持場所を示すデータを上記第2の出力回路から出力するとともに、上記レシーバ回路は、上記第1の保持回路に保持されたデータと同じデータを保持する第2の保持回路を備え、上記第1の保持回路に保持場所を示すデータが伝送されると、上記第2の保持回路に保持されたデータを用いて伝送されたデータを復号するようにしたものである。かかる構成により、出力回路の中の第1の保持回路に保持されたデータを送る際には、nビットよりも少ないmビットのデータとして伝送できるため、消費電力を低減し得るものとなる。
【0007】(2)上記(1)において、好ましくは、上記第1及び第2の出力回路は、電源電圧の電圧振幅によりデータを伝送する出力回路であり、上記第1の出力回路は、入力したデータを保持するラッチ回路を備えており、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、上記ラッチ回路に保持されたデータを上記第1の出力回路から出力するようにしたものである。
【0008】(3)上記(1)において、好ましくは、上記第1及び第2の出力回路は、オープンドレイン回路であり、上記伝送線路は、終端抵抗を介して終端電圧に接続されており、上記第1の出力回路は、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、ハイレベルの出力を出力するようにしたものである。
【0009】(4)上記(1)において、好ましくは、上記第1及び第2の出力回路は、プッシュプル回路であり、上記伝送線路は、終端抵抗を介して終端電圧に接続されており、上記第1の出力回路は、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、終端電圧レベルの出力を出力するようにしたものである。
【0010】(5)また、上記目的を達成するために、本発明は、トランシーバ回路を有する液晶コントローラと、この液晶コントローラと伝送線路を介して接続されるとともに、伝送線路を介して伝送されたnビット(nは自然数)のパラレル表示データを受信するレシーバ回路を有するデータドライバと、このデータドライバによって受信された表示データを表示する液晶パネルを有する液晶表示装置において、上記トランシーバ回路は、2m個(m<nの自然数)以下の複数個のデータを保持する第1の保持回路と、(n−m)ビットのパラレルデータを出力する第1の出力回路と、mビットのデータを出力する第2の出力回路とを備え、上記保持回路に保持されたデータと異なるデータを上記伝送線路から伝送する際には、上記第1及び第2の出力回路を用いて、nビットのデータを上記伝送線路に出力し、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、上記保持回路の保持場所を示すデータを上記第2の出力回路から出力するとともに、上記レシーバ回路は、上記第1の保持回路に保持されたデータと同じデータを保持する第2の保持回路を備え、 上記第1の保持回路に保持場所を示すデータが伝送されると、上記第2の保持回路に保持されたデータを用いて伝送されたデータを復号するようにしたものである。かかる構成により、出力回路の中の第1の保持回路に保持されたデータを送る際には、nビットよりも少ないmビットのデータとして伝送できるため、消費電力を低減し得るものとなる。
【0011】(6)上記(5)において、好ましくは、上記第1及び第2の出力回路は、電源電圧の電圧振幅によりデータを伝送する出力回路であり、上記第1の出力回路は、入力したデータを保持するラッチ回路を備えており、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、上記ラッチ回路に保持されたデータを上記第1の出力回路から出力するようにしたものである。
【0012】(7)上記(5)において、好ましくは、上記第1及び第2の出力回路は、オープンドレイン回路であり、上記伝送線路は、終端抵抗を介して終端電圧に接続されており、上記第1の出力回路は、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、ハイレベルの出力を出力するようにしたものである。
【0013】(8)上記(5)において、好ましくは、上記第1及び第2の出力回路は、プッシュプル回路であり、上記伝送線路は、終端抵抗を介して終端電圧に接続されており、上記第1の出力回路は、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、終端電圧レベルの出力を出力するようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図8を用いて、本発明の一実施形態によるデータ転送回路を用いた液晶表示装置の構成について説明する。最初に、図1を用いて、本実施形態による液晶表示装置の全体構成について説明する。なお、本実施形態においては、24ビット(RGB×8ビット)(256階調、16,777,216色表示)の表示データを、1画素毎にシリアルに伝送する場合について説明する。
【0015】本実施形態による液晶表示装置は、液晶コントローラ1000と、データドライバ2000と、走査ドライバ3000と、液晶パネル4000から構成されている。液晶コントローラ1000と、データドライバ2000及び走査ドライバ3000とは、伝送線路Lによって接続されている。
【0016】液晶コントローラ1000には、システム装置から転送されてきた表示信号DISPが入力する。液晶コントローラ1000は、入力した表示信号DISPに基づいて、液晶パネル4000に表示するための表示データDATAを生成する。トランシーバ回路100は、入力した表示データI−DATAに基づいて、伝送表示データT−DATA,表示データの伝送クロックT−CLK,水平同期信号H−SYNC,垂直同期信号V−SYNC,レジスタ有効信号REを生成して、データドライバ2000及び走査ドライバ3000に出力する。トランシーバ回路100の詳細構成については、図2R>2を用いて後述する。伝送表示データO−DATAは、データバス上を伝送され、データバスは、24ビットのパラレルバスである。水平同期信号H−SYNCは、後述するデータドライバ2000のタイミングを指示する同期信号である。垂直同期信号V−SYNCは、後述する走査ドライバ3000のタイミングを指示する同期信号である。レジスタ有効信号REは、本実施形態において新たに設けられたものであり、その詳細については、図2を用いて後述する。
【0017】データドライバ2000は、液晶コントローラ1000のトランシーバ回路100から伝送された伝送クロックT−CLK,水平同期信号H−SYNC,レジスタ有効信号REに基づいて、伝送表示データT−DATAを1画素毎に順次取込み、表示データに対応した液晶駆動電圧を生成するものである。データドライバ2000は、通常、液晶パネル4000の解像度に対応して、複数個のデータドライバ2000A,2000B,…,2000Nで構成されている。複数個のデータドライバ2000A,2000B,…,2000Nは、それぞれ、レシーバ回路200A,200B,…,200Nを備えており、伝送クロックT−CLK,水平同期信号H−SYNC,レジスタ有効信号REに基づいて、伝送表示データT−DATAを1画素毎に順次取込み、出力表示データO−DATAを生成する。なお、レシーバ回路200A,200B,…,200Nの詳細構成については、図4を用いて後述する。
【0018】走査ドライバ3000は、入力した垂直同期信号V−SYNCに基づいて、液晶パネル4000の順次選択電圧を生成する。
【0019】トランシーバ回路100と、レシーバ回路200と、両者を接続する伝送線路Lによって、データ伝送回路が構成されており、RGB×8ビット合計24ビットの表示データは、トランシーバ回路100から伝送線路Lの中のデータバスを介して、1画素毎にシリアルに、レシーバ回路200A,200B,…,200Nに伝送される。
【0020】次に、図2を用いて、本実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いるトランシーバ回路100の構成について説明する。トランシーバ回路100は、保持回路110と、8個の比較器CP0,CP1,…,CP7と、エンコーダ120と、OR回路130と、ラッチ回路140,145と、選択回路150と、出力回路160A,160B,160C,160Dとから構成されている。
【0021】保持回路110には、データ伝送の伝送クロックCLKと、RGB×8ビットで合計24ビットのパラレルの入力表示データI−DATAが入力する。保持回路110は、伝送クロックCLKのタイミングに同期して、入力した複数の入力表示データI−DATAを順次保持する。ここでは、保持回路110は、8個の入力表示データI−DATAを保持するものとし、かつ、後述する動作により、保持される入力表示データI−DATAは、それぞれ、異なる8種類のデータとなるように構成されている。そして、保持回路110は、保持した複数の表示データを、データRD0,RD1,…,RD7として出力する。なお、保持回路110の詳細構成については、図3を用いて後述する。
【0022】比較器CP0,CP1,…,CP7の一方の入力端子には、それぞれ、保持回路110が出力するデータRD0,RD1,…,RD7が入力し、他方の入力端子には、入力表示データI−DATAが入力する。比較器CP0,CP1,…,CP7は、データRD0,RD1,…,RD7と、入力表示データI−DATAをそれぞれ比較して、両者が一致するときハイレベルとなる一致信号AG0,AG1,…,AG7を出力する。
【0023】一致信号AG0,AG1,…,AG7は、エンコーダ120及びOR回路130に入力する。エンコーダ120は、8ビットの一致信号AG0,AG1,…,AG7を、3ビットの信号にエンコードする。例えば、一致信号AG0がハイレベルとなると、エンコーダ120の出力信号は、「000」の3ビット信号となり、一致信号AG1がハイレベルとなると、エンコーダ120の出力信号は、「001」の3ビット信号となり、一致信号AG2がハイレベルとなると、エンコーダ120の出力信号は、「010」の3ビット信号となる。エンコードされた3ビット信号は、3ビットのラッチ回路140によってラッチされる。
【0024】また、OR回路130は、一致信号AG0,AG1,…,AG7の論理和を演算して、一致信号AG0,AG1,…,AG7のいずれかがハイレベルとなると、出力される選択信号SELもハイレベルとなる。選択信号SELは、保持回路110及びラッチ回路145に入力する。ラッチ回路145によってラッチされた選択信号SELは、レジスタ有効信号REとして、出力回路160Aと、選択回路150と、出力回路160Cに入力する。
【0025】ここで、本実施形態においては、トランシーバ回路100に入力した24ビットの入力表示データI−DATAは、例えば、上位の21ビットの表示データと下位の3ビットの表示データとに分けるようにしている。なお、ビット分割の方法としては、下位の21ビットと上位の3ビットに分けてもよく、また、24ビットのデータの中から任意の3ビットを取り出すようにしてもよいものである。
【0026】レジスタ一致信号REがローレベルの場合、即ち、保持回路110に入力した入力表示データI−DATAが、保持回路110に保持されている8種類の表示データと一致しない場合には、出力回路160Aは、入力した21ビットの表示データをそのまま出力し、また、選択回路150は、3ビットの表示データが出力回路160Bに出力されるように選択する。即ち、24ビットの入力表示データI−DATAは、21ビットの伝送表示データT−DATA(21)として、出力回路160Aから出力され、また、3ビットの伝送表示データT−DATA(3)として、出力回路160Bから出力される。
【0027】それに対して、レジスタ一致信号REがハイレベルの場合、即ち、保持回路110に入力した入力表示データI−DATAが、保持回路110に保持されている8種類の表示データのいずれかと一致した場合には、出力回路160Aは、その前に入力した21ビットの表示データの出力を継続し、また、選択回路150は、ラッチ回路140にラッチされたエンコーダ120の出力データを出力するように選択される。即ち、3ビットのエンコードされたデータのみが、データT−DATA(3)として、出力回路160Bから出力する。
【0028】また、レジスタ有効信号REは、出力回路160Cから出力され、伝送クロックCLKは、出力回路160Dから出力される。
【0029】なお、図示する例において、(24),(21),(3)は、それぞれ、24ビット,21ビット,3ビットのパラレルデータであることを示しており、かかる表記は、図3以降においても同様である。
【0030】ここで、図3を用いて、本実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路のトランシーバ回路100に用いる保持回路110の構成について説明する。本実施形態における保持回路110は、8個の24ビットのレジスタSR0,SR1,…SR7と、8個の選択回路SL0,SL1,…,SL7とから構成されている。レジスタSR0,SR1,…SR7は、8段接続されており、シフトレジスタを構成している。
【0031】選択回路SL0は、入力表示データI−DATAと、レジスタSR0の出力Qを、選択信号SELによって選択して、レジスタSR0の入力端子Dに入力する。選択信号SELがローレベルの場合には、選択回路SL0は、入力表示データI−DATAを選択して、レジスタSR0にそのデータが保持される。選択信号SELがハイレベルの場合には、選択回路SL0は、レジスタSR0に保持されているデータを選択して、レジスタSR0に再びそのデータを保持する。レジスタSR0に保持されたデータは、データRD0として、出力される。
【0032】選択回路SL1は、レジスタSR0の出力Qと、レジスタSR1の出力Qを、選択信号SELによって選択して、レジスタSR1の入力端子Dに入力する。選択信号SELがローレベルの場合には、選択回路SL1は、レジスタSR0の出力Qを選択して、レジスタSR1にそのデータが保持される。選択信号SELがハイレベルの場合には、選択回路SL1は、レジスタSR1に保持されているデータを選択して、レジスタSR1に再びそのデータを保持するる。選択回路SL2,…,SL7の動作も、選択回路SL1と同様である。
【0033】ここで、図4及び図2,図3を用いて、具体的な入力表示データI−DATAに対する保持回路110の動作について説明する。図4(A)は、伝送クロックCLKを示しており、図4(B)は、伝送クロックCLKに同期して入力する24ビットの入力表示データI−DATAを示している。即ち、伝送クロックCLKのタイミングt0,t1,t2,t3,t4,t5,…に同期して、入力表示データI−DATAとして、「色1」,「色1」,色1」,「色1」,「色2」,…が、図2及び図3に示した保持回路110に順次入力する。
【0034】時刻t1では、図4(D)に示すように、レジスタSR0に「色1」が保持され、図2に示したデータRD0は「色1」となる。次に、時刻t2に、「色1」の入力表示データが保持回路110に入力すると、図2に示した比較器CP0は、データRD0と入力表示データI−DATAが一致するため、ハイレベルの一致信号AG0を出力する。従って、OR回路130が出力する選択信号SELはハイレベルとなり、図3に示した選択回路SL0,…,SL7をそれぞれレジスタSR0,…,SR7の出力Qを選択する。その結果、図4(D)の時刻2に示すように、レジスタSR0の保持内容は維持される。また、選択信号SELがハイレベルとなると、図4(C)に示すように、レジスタ有効信号REがハイレベルとなる。従って、選択回路150は、ラッチ回路140の出力を選択する。ここで、エンコーダ120の出力は、「000」となるため、出力回路160Bからは「000」出力される。このエンコードデータは、レジスタSR0を示すものであるため、図4(J)に示すように、「Reg0」を示すデータが出力回路160Bから出力されることになる。また、レジスタ有効信号REがハイレベルとなると、出力回路160Aはその前の出力を維持するため、図4(I)に示すように、時刻t1と同じ、「色1」を出力する。時刻t3,t4の動作は、時刻t2と同様である。
【0035】時刻t5において、入力表示データI−DATAとして、「色2」が保持回路110に入力すると、図2に示した比較器CP0の出力はローレベルとなるため、OR回路130が出力する選択信号SELは、ローレベルとなる。従って、図3に示した選択回路SL0は、入力データI−DATAを選択し、また、選択回路SL1は、レジスタSR0の出力を選択するため、図4R>4(D)に示すように、レジスタSR0には「色2」が保持され、図4(E)に示すように、レジスタSR1には「色1」がレジスタSR0からシフトして保持される。
【0036】時刻t6〜t8においては、図4(B)に示すように、入力表示データI−DATAは、順次、「色3」,「色4」,「色5」と変化するため、時刻t5に説明した動作と同様にして、レジスタSR0,SR1,SR2,SR3,SR4は順次シフトレジスタとして動作して、時刻t8においては、それぞれ、「色5」,「色4」,「色3」,「色2」,「色1」が保持される。
【0037】次に、時刻t9において、「色2」の入力表示データが保持回路110に入力すると、図4(G)に示すように、時刻t9においては、レジスタSR3に「色2」が保持されている。従って、図2に示した比較器CP3は、データRD3と入力表示データI−DATAがともに「色2」で一致するため、ハイレベルの一致信号AG3を出力する。従って、OR回路130が出力する選択信号SELはハイレベルとなり、図3に示した選択回路SL0,…,SL7をそれぞれレジスタSR0,…,SR7の出力Qを選択する。その結果、図4(D)〜(H)の時刻t9に示すように、時刻t8におけるレジスタSR0〜SR4の保持内容は維持される。また、選択信号SELがハイレベルとなると、図4(C)に示すように、レジスタ有効信号REがハイレベルとなる。従って、選択回路150は、ラッチ回路140の出力を選択する。ここで、エンコーダ120の出力は、「011」となるため、出力回路160Bからは「111」が出力される。このエンコードデータは、レジスタSR3を示すものであるため、図4(J)に示すように、「Reg3」を示すデータが出力回路160Bから出力されることになる。また、レジスタ有効信号REがハイレベルとなると、出力回路160Aはその前の出力を維持するため、図4(I)に示すように、時刻t8と同じ、「色2」を出力する。時刻t10では「色3」が、時刻t11では「色4」というように、時刻t14までは、既に保持回路110に保持されているものと同じ入力表示データI−DATAが入力するため、そのときの動作は、時刻t9と同様である。但し、保持されているレジスタの位置が異なるため、図4(J)に示すように、それぞれのレジスタ位置を示す3ビットデータが出力される。
【0038】即ち、図4(I),(J)に示すように、入力表示データI−DATAが保持回路110に保持されているデータと同じ場合(図4の時刻t2,t3,t4,t9,t10,t11,t12,t13,t14)においては、図4(I)に示す21ビットデータはその前のデータを保持し、3ビットデータを用いて、表示データを伝送することができる。即ち、24ビットの表示データの伝送を3ビットで行うものである。
【0039】次に、図5を用いて、本実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いるレシーバ回路200の構成について説明する。レシーバ回路200は、保持回路210と、入力回路220A,220B,220C,220Dと、ラッチ回路230,235と、選択回路240とから構成されている。
【0040】入力回路220Aには、図2に示した出力回路160Aが出力する21ビットの伝送表示データT−DATA(21)が入力する。入力回路220Bには、図2に示した出力回路160Bが出力する3ビットの伝送表示データT−DATA(3)が入力する。伝送表示データT−DATA(21)及び伝送表示データT−DATA(3)は、24ビットの表示データT−DATA(24)として、保持回路210に入力する。また、伝送表示データT−DATA(3)は、ラッチ回路230によって保持される。
【0041】入力回路220Cには、図2に示した出力回路160Cが出力するレジスタ有効信号REが入力する。レジスタ有効信号REは、ラッチ回路235に保持されるとともに、保持回路210に選択信号SELとして入力する。入力回路220dには、図2に示した出力回路160dが出力するクロックCLKが入力する。クロックCLKは、保持回路210と、ラッチ回路230,235に同期信号として入力する。
【0042】保持回路210には、データ伝送の伝送クロックCLKと、RGB×8ビットで合計24ビットのパラレルの伝送表示データT−DATAと、選択信号SELが入力する。保持回路210の構成は、伝送クロックCLKのタイミングに同期して、入力した複数の入力表示データI−DATAを順次保持する。ここでは、保持回路210は、8個の入力表示データI−DATAを保持するものとし、かつ、後述する動作により、保持される入力表示データI−DATAは、それぞれ、異なる8種類のデータとなるように構成されている。そして、保持回路210は、保持した複数の表示データを、データRD0,RD1,…,RD7として出力する。
【0043】保持回路210の構成は、図3に示した保持回路110と同様であるため、選択信号SELがローレベルのときは、入力した伝送表示データT−DATAを順次シフトしながら保持する8段のシフトレジスタとして動作する。そして、選択信号SELがハイレベルになると、その前のタイミングで保持している値をそのまま保持する。保持回路110と保持回路210は、伝送クロックCLKによって同期を取られているため、保持回路110を構成する8段のレジスタSR0,…,SR7が保持するデータが、図4(D)〜(H)のように変化すると、保持回路210を構成する8段のレジスタの内容も同じく変化する。
【0044】選択回路240は、レジスタ有効信号REがローレベルの場合には、保持回路210の出力RD0を選択して、出力表示データO−DATAとして出力する。出力RD0は、図3に示した出力RD0に相当するものであるため、レジスタSR0の保持データである。従って、図4(D)の時刻t5〜t8に示したように保持回路110のレジスタSR0のデータが、「色2」,「色3」,「色4」,「色5」と順次変化するときは、保持回路210の出力RD0も、同じく、「色2」,「色3」,「色4」,「色5」と順次変化する。
【0045】また、選択回路240は、レジスタ有効信号REがハイレベルの場合には、ラッチ回路230に保持されている3ビットデータをデコードした値によって示されるデータRD0,…,RD7を選択して、出力表示データO−DATAとして出力する。出力RD0,…,RD7は、図3に示した出力RD0,…,RD7に相当するものであるため、レジスタSR0,…,SR7の保持データである。従って、図4(J)の時刻t9に示したようにラッチ回路230に保持された3ビットデータが「Reg3」である場合には、図3のレジスタSR3に保持された値、即ち、保持回路210の出力データRD3を選択して、「色2」を出力する。
【0046】以上のようにして、入力表示データI−DATAが保持回路110に保持されているデータと同じ場合(図4の時刻t2,t3,t4,t9,t10,t11,t12,t13,t14)においては、図4(I)に示す21ビットデータはその前のデータを保持し、3ビットデータを用いて、表示データを伝送することができる。即ち、24ビットの表示データの伝送を3ビットで行うことができ、それに対して、レシーバ回路200は、保持回路210に保持されているデータを用いて伝送されてきた3ビットのデータを24ビットデータに復元することができる。
【0047】次に、図6及び図7を用いて、本実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路160Aと入力回路220Aの構成及び動作について説明する。出力回路160Aは、CMOSのスイッチング回路SW1,SW2と、選択回路162と、ラッチ回路164とによって構成されている。スイッチング回路SW1,SW2は、それぞれ、電源電圧Vccと接地電位GNDの間に直列接続されているとともに、スイッチング回路SW1のゲートは反転入力となっている。
【0048】入力データI−DATAは、選択回路162及びラッチ回路164に入力する。ラッチ回路164は、入力データI−DATAを保持して、選択回路162に出力する。選択回路162は、レジスタ有効信号REによって入力を選択する。レジスタ有効信号REがローレベルのときは、選択回路162は、入力データI−DATAをそのままスイッチング回路SW1,SW2に出力する。レジスタ有効信号REがハイレベルのときは、選択回路162は、ラッチ回路164に保持された入力データI−DATAをスイッチング回路SW1,SW2に出力する。かかる構成によって、図4(I)に示したように、例えば、時刻t2,t3,t4においては、その前の表示データ「色1」を維持したまま出力する。
【0049】入力データI−DATAがローレベルのときは、スイッチング回路SW1はオンとなり、スイッチング回路SW2がオフとなるので、図7に示すように、出力回路160Aから伝送線路Lに出力される伝送データT−DATAは、時刻tmにおいて電源電圧Vccのハイレベルとなる。また、入力データI−DATAがハイレベルのときは、スイッチング回路SW1はオフとなり、スイッチング回路SW2がオンとなるので、図7に示すように、出力回路160Aから出力される伝送データT−DATAは、時刻tm+1において接地電位GNDのローレベルとなる。
【0050】そして、本実施形態においては、図4(I)の時刻t8,t9に示したように、保持回路110に保持されているデータを送る場合には、前のデータを維持するようにしている。即ち、図7の時刻t8,t9に示すように、例えば、時刻t8においてハイレベルのとき、従来の方式では、時刻t9に波線で示すようにデータがローレベルになる場合でも、本実施形態では、実線で示すように前のデータ(ハイレベル)を保持している。CMOS回路からなる出力回路では、表示データのビット値が変化するデータの変化点において駆動電流が流れて、消費電力が増加するが、本実施形態のようにビット値が変化しないようにすることにより、駆動電流が流れず、消費電力も増大しないものである。
【0051】次に、図6に示すように、入力回路220Aは、CMOSのスイッチング回路SW3,SW4とによって構成されている。スイッチング回路SW3,SW4は、それぞれ、電源電圧Vccと接地電位GNDの間に直列接続されているとともに、スイッチング回路SW3のゲートは反転入力となっている。
【0052】伝送線路Lを介して入力する伝送データT−DATAがローレベルのときは、スイッチング回路SW3はオンとなり、スイッチング回路SW4がオフとなるので、入力回路220Aから出力される伝送データT−DATAは、電源電圧Vccのハイレベルとなる。また、伝送データI−DATAがハイレベルのときは、スイッチング回路SW3はオフとなり、スイッチング回路SW4がオンとなるので、伝送データT−DATAは、接地電位GNDのローレベルとなる。
【0053】次に、図8を用いて、本実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路160B,160C,160Dと入力回路220B,220C,220Dの構成及び動作について説明する。出力回路160B,160C,160Dは、CMOSのスイッチング回路SW1,SW2とによって構成されている。スイッチング回路SW1,SW2は、それぞれ、電源電圧Vccと接地電位GNDの間に直列接続されているとともに、スイッチング回路SW1のゲートは反転入力となっている。
【0054】入力データI−DATAがローレベルのときは、スイッチング回路SW1はオンとなり、スイッチング回路SW2がオフとなるので、出力回路160B,160C,160Dから伝送線路Lに出力される伝送データT−DATAは、電源電圧Vccのハイレベルとなる。また、入力データI−DATAがハイレベルのときは、スイッチング回路SW1はオフとなり、スイッチング回路SW2がオンとなるので、出力回路160B,160C,160Dから出力される伝送データT−DATAは、接地電位GNDのローレベルとなる。
【0055】次に、入力回路220B,220C,220Dは、CMOSのスイッチング回路SW3,SW4とによって構成されている。スイッチング回路SW3,SW4は、それぞれ、電源電圧Vccと接地電位GNDの間に直列接続されているとともに、スイッチング回路SW3のゲートは反転入力となっている。
【0056】伝送線路Lを介して入力する伝送データT−DATAがローレベルのときは、スイッチング回路SW3はオンとなり、スイッチング回路SW4がオフとなるので、入力回路220B,220C,220Dから出力される伝送データT−DATAは、電源電圧Vccのハイレベルとなる。また、伝送データI−DATAがハイレベルのときは、スイッチング回路SW3はオフとなり、スイッチング回路SW4がオンとなるので、伝送データT−DATAは、接地電位GNDのローレベルとなる。
【0057】以上説明したように、24ビットの表示データを伝送する際に、保持回路210に保持されているデータと同じデータを伝送する場合(例えば、図4の時刻t2,t3,t4,t9,…,t14)は、21ビットデータは、図4(I)に示すように、前のデータを保持するようにするため、出力回路の表示データのビット値が変化しないようにしているので、駆動電流が流れず、消費電力も増大しないものである。そして、3ビットのエンコードされたデータを用いて、保持回路110に保持された表示データの情報を、レシーバ回路200に伝送するため、レシーバ回路200の保持回路210に保持された表示データを復元して、24ビットデータを3ビットで伝送することができる。
【0058】なお、本実施形態においては、レジスタ有効信号として新たに1ビット伝送信号を追加しており、この分の消費電力は増加することになるが、21ビット分の消費電力を低減できるため、総体的には、消費電力を低減することができる。
【0059】RGB各8ビットの24ビットの表示データを用いる液晶表示装置においても、一般的なOA用途のアプリケーションソフトであるワードプロセッサや表計算ソフトを液晶パネルに表示する場合には、表示色数は256色モードであり、実際に表示に使用する色数は10色〜20色程度である。このようなOA用途のアプリケーションソフトの表示では、前の表示データと同じ表示データが伝送され、保持回路210を3段のシフトレジスタで構成した場合(即ち、保持する表示データが3種類の場合)でも、ヒット率が90%以上であることが判明した。即ち、図3に示した例では、保持回路210を8段のシフトレジスタにより構成したが、表示データに対応して、シフトレジスタの段数を削減して構成しても消費電力を低減することができる。
【0060】以上説明したように、本実施形態によれば、データ伝送回路及び液晶表示装置の消費電力を低減することができる。
【0061】次に、図9〜図12を用いて、本発明の第2の実施形態データ転送回路を用いた液晶表示装置の構成及び動作について説明する。なお、本実施形態による液晶表示装置の全体構成は、図1に示したものと同様であり、液晶表示装置のデータ伝送回路に用いるトランシーバ回路100の構成は、図2に示したものと同様であり、トランシーバ回路100に用いる保持回路110の構成についても、図3に示したものと同様である。また、本実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いるレシーバ回路200の構成についても、図5に示したものと同様である。
【0062】本実施形態においては、特に、出力回路160及び入力回路220の構成が異なるものとであり、この点について、図9〜図12を用いて説明する。本実施形態においては、出力回路として、オープンドレイン回路とし、線路は終端抵抗により終端し、入力回路としては差動回路を用いている。
【0063】ここで、図9及び図10を用いて、本実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路160Aと入力回路220Aの構成及び動作について説明する。出力回路160Aは、CMOSのスイッチング回路SW1と、反転回路INVと、ノア回路NORとによって構成されている。スイッチング回路SW1のドレインは、伝送線路LのインピーダンスZ0及び終端抵抗Rtを介して、終端電圧Vtに接続され、ソースは接地電位GNDに接続されている。なお、終端電圧Vtは、電源電圧Vccよりも低い電圧である。
【0064】また、入力回路220Aは、CMOSのスイッチング回路SW3,SW4,SW5,SW6と、定電流源Iによって構成されている。スイッチング回路SW3,SW4は、それぞれ、定電流源Iと接地電位GNDの間に直列接続され、スイッチング回路SW5,SW6は、それぞれ、定電流源Iと接地電位GNDの間に直列接続されている。スイッチング回路SW3のゲートの反転入力には伝送表示データT−DATAが入力し、スイッチング回路SW5のゲートの反転入力には参照電圧Vrefが入力しており、スイッチング回路SW3,SW4と、スイッチング回路SW5,SW6とによって差動回路を構成している。
【0065】スイッチング回路SW1のゲート入力が、ローレベルのとき、スイッチング回路SW1はオフとなり、伝送線路Lに電流は流れず、伝送線路Lの電位は、図10の時刻tmに示すように、終端電圧Vtに等しくなる。また、スイッチング回路SW1のゲート入力が、ハイレベルになると、スイッチング回路SW1はオンして、伝送線路Lに電流が流れ、伝送線路Lの電位は、図1010の時刻tm+1に示すように、終端電圧Vtから終端抵抗Rtの電圧ドロップ分低い電圧となる。
【0066】図9において、レジスタ有効信号REがローレベルのときは、入力表示データI−DATAは、反転回路INVで反転された後、ノア回路NORで反転されるため、そのままスイッチング回路SW1のゲートに入力する。それに対して、レジスタ有効信号REがハイレベルとなると、ノア回路NORの出力は、入力表示データI−DATAのレベルに拘わらず、常に、ローレベルとなる。
【0067】従って、図10に示すように、例えば、時刻t8において、伝送表示データT−DATAが終端電圧Vtに等しいハイレベルHとする。時刻t9において、従来は、波線で示すように、入力表示データが変化したとすると、本実施形態においては、そのとき、レジスタ有効信号REをハイレベルとすることにより、実線で示すように、終端電圧Vtに等しいハイレベルHを維持するようにしている。スイッチング回路SW1がオフのときは、伝送線路Lに駆動電流が流れないため、消費電力を低減することができる。
【0068】ここで、図11を用いて、本実施形態により伝送される表示データの一例について説明する。図11R>1(A)は、伝送クロックCLKを示しており、図11(B)は、伝送クロックCLKに同期して入力する24ビットの入力表示データI−DATAを示している。即ち、伝送クロックCLKのタイミングt0,t1,t2,t3,t4,t5,…に同期して、入力表示データI−DATAとして、「色1」,「色1」,色1」,「色1」,「色2」,…が、図2及び図3に示した保持回路110に順次入力する。
【0069】時刻t1では、図11(D)に示すように、図3のレジスタSR0に「色1」が保持され、図2に示したデータRD0は「色1」となる。
【0070】次に、時刻t2に、「色1」の入力表示データが保持回路110に入力すると、図2に示した比較器CP0は、データRD0と入力表示データI−DATAが一致するため、ハイレベルの一致信号AG0を出力する。従って、OR回路130が出力する選択信号SELはハイレベルとなり、図3に示した選択回路SL0,…,SL7をそれぞれレジスタSR0,…,SR7の出力Qを選択する。その結果、図11(D)の時刻t2に示すように、レジスタSR0の保持内容は維持される。また、選択信号SELがハイレベルとなると、図11(C)に示すように、レジスタ有効信号REがハイレベルとなる。従って、選択回路150は、ラッチ回路140の出力を選択する。ここで、エンコーダ120の出力は、「000」となるため、出力回路160Bからは「000」出力される。このエンコードデータは、レジスタSR0を示すものであるため、図11(E)に示すように、「Reg0」を示すデータが出力回路160Bから出力されることになる。また、レジスタ有効信号REがハイレベルとなると、図9に示した出力回路160Aのスイッチング回路SW1はオフとなるため、図11(D)に示すように、ハイレベルHを出力する。時刻t3,t4の動作は、時刻t2と同様である。
【0071】時刻t5において、入力表示データI−DATAとして、「色2」が保持回路110に入力すると、図2に示した比較器CP0の出力はローレベルとなるため、OR回路130が出力する選択信号SELは、ローレベルとなる。従って、図3に示した選択回路SL0は、入力データI−DATAを選択し、また、選択回路SL1は、レジスタSR0の出力を選択するため、図1111(D)に示すように、レジスタSR0には「色2」が保持され、図11(E)に示すように、レジスタSR1には「色1」がレジスタSR0からシフトして保持される。
【0072】時刻t6〜t8においては、図11(B)に示すように、入力表示データI−DATAは、順次、「色3」,「色4」,「色5」と変化するため、時刻t5に説明した動作と同様にして、レジスタSR0,SR1,SR2,SR3,SR4は順次シフトレジスタとして動作して、時刻t8においては、それぞれ、「色5」,「色4」,「色3」,「色2」,「色1」が保持される。
【0073】次に、時刻t9において、「色2」の入力表示データが保持回路110に入力すると、時刻t9においては、レジスタSR3に「色2」が保持されている。従って、図2に示した比較器CP3は、データRD3と入力表示データI−DATAがともに「色2」で一致するため、ハイレベルの一致信号AG3を出力する。従って、OR回路130が出力する選択信号SELはハイレベルとなり、図3に示した選択回路SL0,…,SL7をそれぞれレジスタSR0,…,SR7の出力Qを選択する。その結果、時刻t8におけるレジスタSR0〜SR4の保持内容は維持される。また、選択信号SELがハイレベルとなると、図11(C)に示すように、レジスタ有効信号REがハイレベルとなる。従って、選択回路150は、ラッチ回路140の出力を選択する。ここで、エンコーダ120の出力は、「011」となるため、出力回路160Bからは「111」が出力される。このエンコードデータは、レジスタSR3を示すものであるため、図11(E)に示すように、「Reg3」を示すデータが出力回路160Bから出力されることになる。また、レジスタ有効信号REがハイレベルとなると、出力回路160Aのスイッチング回路SW1はオフとなるため、図11(D)に示すように、ハイレベルHを出力する。
【0074】時刻t10では「色3」が、時刻t11では「色4」というように、時刻t14までは、既に保持回路110に保持されているものと同じ入力表示データI−DATAが入力するため、そのときの動作は、時刻t9と同様である。但し、保持されているレジスタの位置が異なるため、図11(E)に示すように、それぞれのレジスタ位置を示す3ビットデータが出力される。
【0075】即ち、図11(D),(E)に示すように、入力表示データI−DATAが保持回路110に保持されているデータと同じ場合(図11の時刻t2,t3,t4,t9,t10,t11,t12,t13,t14)においては、図11(D)に示す21ビットデータはハイレベルの出力となり、3ビットデータを用いて、表示データを伝送することができる。即ち、24ビットの表示データの伝送を3ビットで行うものである。
【0076】次に、図12を用いて、本実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路160B,160C,160Dと入力回路220B、220C,220Dの構成及び動作について説明する。出力回路160B,160C,160Dは、CMOSのスイッチング回路SW1から構成されている。スイッチング回路SW1のドレインは、伝送線路LのインピーダンスZ0及び終端抵抗Rtを介して、終端電圧Vtに接続され、ソースは接地電位GNDに接続されている。なお、終端電圧Vtは、電源電圧Vccよりも低い電圧である。
【0077】また、入力回路220B、220C,220Dは、CMOSのスイッチング回路SW3,SW4,SW5,SW6と、定電流源Iによって構成されている。スイッチング回路SW3,SW4は、それぞれ、定電流源Iと接地電位GNDの間に直列接続され、スイッチング回路SW5,SW6は、それぞれ、定電流源Iと接地電位GNDの間に直列接続されている。スイッチング回路SW3のゲートの反転入力には伝送表示データT−DATAが入力し、スイッチング回路SW5のゲートの反転入力には参照電圧Vrefが入力しており、スイッチング回路SW3,SW4と、スイッチング回路SW5,SW6とによって差動回路を構成している。
【0078】スイッチング回路SW1のゲート入力が、ローレベルのとき、スイッチング回路SW1はオフとなり、伝送線路Lに電流は流れず、伝送線路Lの電位は、終端電圧Vtに等しくなる。また、スイッチング回路SW1のゲート入力が、ハイレベルになると、スイッチング回路SW1はオンして、伝送線路Lに電流が流れ、伝送線路Lの電位は、終端電圧Vtから終端抵抗Rtの電圧ドロップ分低い電圧となる。
【0079】以上説明したように、本実施形態によれば、出力回路としてオープンドレイン回路を用い、線路は終端抵抗により終端し、入力回路としては差動回路を用いる構成として、入力表示データがローレベルとなることにより、伝送線路に駆動電流が流れて電力消費するような場合でも、前と同じ表示データを伝送する際に、21ビットはハイレベルとして、3ビットを用いてエンコードされた表示データの情報を伝送するようにすることにより、データ伝送回路及び液晶表示装置の消費電力を低減することができる。
【0080】次に、図13〜図16を用いて、本発明の第3の実施形態データ転送回路を用いた液晶表示装置の構成及び動作について説明する。なお、本実施形態による液晶表示装置の全体構成は、図1に示したものと同様であり、液晶表示装置のデータ伝送回路に用いるトランシーバ回路100の構成は、図2に示したものと同様であり、トランシーバ回路100に用いる保持回路110の構成についても、図3に示したものと同様である。また、本実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いるレシーバ回路200の構成についても、図5に示したものと同様である。
【0081】本実施形態においては、特に、出力回路160及び入力回路220の構成が異なるものとであり、この点について、図13〜図16を用いて説明する。本実施形態においては、出力回路として、プッシュプル回路とし、線路は終端抵抗により終端し、入力回路としては差動回路を用いていることにより、高速動作を可能にしている。
【0082】ここで、図13及び図14を用いて、本実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路160Aと入力回路220Aの構成及び動作について説明する。出力回路160Aは、CMOSのスイッチング回路SW1,SW2と、反転回路INVと、ノア回路NORと、オア回路ORによって構成されている。スイッチング回路SW1,SW2は、電源電圧Vccと接地電位GNDの間に直列接続されている。入力表示データI−DATAは、反転回路INVを介してノア回路NORの一方の入力端子に入力するとともに、オア回路ORの一方の入力端子に入力する。レジスタ有効信号REは、ノア回路NOR及びオア回路ORの他方の入力端子に入力している。ノア回路NORの出力は、スイッチング回路SW2のゲートに入力し、オア回路ORの出力は、スイッチング回路SW1のゲートに入力する。
【0083】伝送線路Lは、終端抵抗Rtを介して、終端電圧Vtに接続されている。なお、終端電圧Vtは、電源電圧Vccよりも低い電圧である。
【0084】また、入力回路220Aは、CMOSのスイッチング回路SW3,SW4,SW5,SW6と、定電流源Iによって構成されている。スイッチング回路SW3,SW4は、それぞれ、電源電圧Vccと定電流源Iの間に直列接続され、スイッチング回路SW5,SW6は、それぞれ、電源電圧Vccと定電流源Iの間に直列接続されている。スイッチング回路SW4のゲートには伝送表示データT−DATAが入力し、スイッチング回路SW6のゲートには終端電圧Vtが入力しており、スイッチング回路SW3,SW4と、スイッチング回路SW5,SW6とによって差動回路を構成している。
【0085】スイッチング回路SW1がオンで、スイッチング回路SW2がオフすると、電源電圧Vccから伝送線路L及び終端抵抗Rtを介して終端電圧Vt方向に電流が流れるため、伝送線路Lの電位は、図14の時刻tmに示すように、終端電圧Vtより終端抵抗分高い電圧となる。また、スイッチング回路SW1がオフで、スイッチング回路SW2がオンすると、終端電圧Vtから終端抵抗Rt及び伝送線路Lを介して接地電位GND方向に電流が流れるため、伝送線路Lの電位は、図14の時刻tm+1に示すように、終端電圧Vtより終端抵抗分低い電圧となる。
【0086】さらに、本実施形態においては、スイッチング回路SW1及びスイッチング回路SW2が共にオフするようにしており、このとき、伝送線路Lには電流が流れるため、伝送線路Lの電位は、終端電圧Vtと等しくなるようにしている。
【0087】図9において、レジスタ有効信号REがローレベルのときは、入力表示データI−DATAは、反転回路INVで反転された後、ノア回路NORで反転されるため、そのままスイッチング回路SW2のゲートに入力するとともに、スイッチング回路SW1には、反転入力する。それに対して、レジスタ有効信号REがハイレベルとなると、ノア回路NORの出力は、入力表示データI−DATAのレベルに拘わらず、常に、ローレベルとなり、オア回路ORの出力はハイレベルとなるため、スイッチング回路SW1,SW2は、ともにオフとなる。
【0088】従って、図14に示すように、例えば、時刻t8において、伝送表示データT−DATAが終端電圧Vtよりも高いハイレベルHとする。時刻t9において、従来は、波線で示すように、入力表示データが変化したとすると、本実施形態においては、そのとき、レジスタ有効信号REをハイレベルとすることにより、実線で示すように、終端電圧Vtに等しい電圧とするようにしている。スイッチング回路SW1,SW2がオフのときは、伝送線路Lに駆動電流が流れないため、消費電力を低減することができる。
【0089】ここで、図15を用いて、本実施形態により伝送される表示データの一例について説明する。図15R>5(A)は、伝送クロックCLKを示しており、図15(B)は、伝送クロックCLKに同期して入力する24ビットの入力表示データI−DATAを示している。即ち、伝送クロックCLKのタイミングt0,t1,t2,t3,t4,t5,…に同期して、入力表示データI−DATAとして、「色1」,「色1」,色1」,「色1」,「色2」,…が、図2及び図3に示した保持回路110に順次入力する。
【0090】時刻t1では、図15(D)に示すように、図3のレジスタSR0に「色1」が保持され、図2に示したデータRD0は「色1」となる。
【0091】次に、時刻t2に、「色1」の入力表示データが保持回路110に入力すると、図2に示した比較器CP0は、データRD0と入力表示データI−DATAが一致するため、ハイレベルの一致信号AG0を出力する。従って、OR回路130が出力する選択信号SELはハイレベルとなり、図3に示した選択回路SL0,…,SL7をそれぞれレジスタSR0,…,SR7の出力Qを選択する。その結果、図15(D)の時刻t2に示すように、レジスタSR0の保持内容は維持される。また、選択信号SELがハイレベルとなると、図15(C)に示すように、レジスタ有効信号REがハイレベルとなる。従って、選択回路150は、ラッチ回路140の出力を選択する。ここで、エンコーダ120の出力は、「000」となるため、出力回路160Bからは「000」出力される。このエンコードデータは、レジスタSR0を示すものであるため、図15(E)に示すように、「Reg0」を示すデータが出力回路160Bから出力されることになる。また、レジスタ有効信号REがハイレベルとなると、図13に示した出力回路160Aのスイッチング回路SW1,SW2はオフとなるため、図15(D)に示すように、伝送線路Lの電圧は終端電圧Vtとなる。時刻t3,t4の動作は、時刻t2と同様である。
【0092】時刻t5において、入力表示データI−DATAとして、「色2」が保持回路110に入力すると、図2に示した比較器CP0の出力はローレベルとなるため、OR回路130が出力する選択信号SELは、ローレベルとなる。従って、図3に示した選択回路SL0は、入力データI−DATAを選択し、また、選択回路SL1は、レジスタSR0の出力を選択するため、図1515(D)に示すように、レジスタSR0には「色2」が保持され、図15(E)に示すように、レジスタSR1には「色1」がレジスタSR0からシフトして保持される。
【0093】時刻t6〜t8においては、図15(B)に示すように、入力表示データI−DATAは、順次、「色3」,「色4」,「色5」と変化するため、時刻t5に説明した動作と同様にして、レジスタSR0,SR1,SR2,SR3,SR4は順次シフトレジスタとして動作して、時刻t8においては、それぞれ、「色5」,「色4」,「色3」,「色2」,「色1」が保持される。
【0094】次に、時刻t9において、「色2」の入力表示データが保持回路110に入力すると、時刻t9においては、レジスタSR3に「色2」が保持されている。従って、図2に示した比較器CP3は、データRD3と入力表示データI−DATAがともに「色2」で一致するため、ハイレベルの一致信号AG3を出力する。従って、OR回路130が出力する選択信号SELはハイレベルとなり、図3に示した選択回路SL0,…,SL7をそれぞれレジスタSR0,…,SR7の出力Qを選択する。その結果、時刻t8におけるレジスタSR0〜SR4の保持内容は維持される。また、選択信号SELがハイレベルとなると、図15(C)に示すように、レジスタ有効信号REがハイレベルとなる。従って、選択回路150は、ラッチ回路140の出力を選択する。ここで、エンコーダ120の出力は、「011」となるため、出力回路160Bからは「111」が出力される。このエンコードデータは、レジスタSR3を示すものであるため、図15(E)に示すように、「Reg3」を示すデータが出力回路160Bから出力されることになる。また、レジスタ有効信号REがハイレベルとなると、図13に示した出力回路160Aのスイッチング回路SW1,SW2はオフとなるため、図15(D)に示すように、伝送線路Lの電圧は終端電圧Vtとなる。
【0095】時刻t10では「色3」が、時刻t11では「色4」というように、時刻t14までは、既に保持回路110に保持されているものと同じ入力表示データI−DATAが入力するため、そのときの動作は、時刻t9と同様である。但し、保持されているレジスタの位置が異なるため、図15(E)に示すように、それぞれのレジスタ位置を示す3ビットデータが出力される。
【0096】即ち、図15(D),(E)に示すように、入力表示データI−DATAが保持回路110に保持されているデータと同じ場合(図15の時刻t2,t3,t4,t9,t10,t11,t12,t13,t14)においては、図15(D)に示す21ビットデータは終端電圧VTの出力となり、3ビットデータを用いて、表示データを伝送することができる。即ち、24ビットの表示データの伝送を3ビットで行うものである。
【0097】次に、図16を用いて、本実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路160B,160C,160Dと入力回路220B、220C,220Dの構成及び動作について説明する。
【0098】出力回路160A,160C,160Dは、CMOSのスイッチング回路SW1,SW2によって構成されている。スイッチング回路SW1,SW2は、電源電圧Vccと接地電位GNDの間に直列接続されている。入力表示データI−DATAは、スイッチング回路SW2のゲート及び、スイッチング回路SW1のゲートの反転入力に入力する。伝送線路Lは、終端抵抗Rtを介して、終端電圧Vtに接続されている。なお、終端電圧Vtは、電源電圧Vccよりも低い電圧である。
【0099】また、入力回路220B、220C,220Dは、CMOSのスイッチング回路SW3,SW4,SW5,SW6と、定電流源Iによって構成されている。スイッチング回路SW3,SW4は、それぞれ、電源電圧Vccと定電流源Iの間に直列接続され、スイッチング回路SW5,SW6は、それぞれ、電源電圧Vccと定電流源Iの間に直列接続されている。スイッチング回路SW4のゲートには伝送表示データT−DATAが入力し、スイッチング回路SW6のゲートには終端電圧Vtが入力しており、スイッチング回路SW3,SW4と、スイッチング回路SW5,SW6とによって差動回路を構成している。
【0100】スイッチング回路SW1がオンで、スイッチング回路SW2がオフすると、電源電圧Vccから伝送線路L及び終端抵抗Rtを介して終端電圧Vt方向に電流が流れるため、伝送線路Lの電位は、終端電圧Vtより終端抵抗分高い電圧となる。また、スイッチング回路SW1がオフで、スイッチング回路SW2がオンすると、終端電圧Vtから終端抵抗Rt及び伝送線路Lを介して接地電位GND方向に電流が流れるため、伝送線路Lの電位は、終端電圧Vtより終端抵抗分低い電圧となる。
【0101】以上説明したように、本実施形態によれば、出力回路としてプッシュプル回路を用い、線路は終端抵抗により終端し、入力回路としては差動回路を用いる構成として、入力表示データがハイレベル若しくはローレベルとなることにより、伝送線路に駆動電流が流れて電力消費するような場合でも、前と同じ表示データを伝送する際に、21ビットは終端電圧レベルとして、3ビットを用いてエンコードされた表示データの情報を伝送するようにすることにより、データ伝送回路及び液晶表示装置の消費電力を低減することができる。
【0102】なお、以上の各実施形態では、シフトレジスタの段数を8段にして説明を行ったが、段数はこの限りではなく消費電力が最小となるよう設定可能である。また、以上の各実施形態では、液晶コントローラと液晶ドライバ間のデータ伝送について説明を行ったが、この限りではなく、表示データをシリアルに伝送するトランシーバ回路、レシーバ回路に適応可能である。
【0103】
【発明の効果】本発明によれば、データ伝送回路及び液晶表示装置の消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による液晶表示装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いるトランシーバ回路の構成を示す回路図である。
【図3】本発明の一実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路のトランシーバ回路に用いる保持回路の構成を示す回路図である。
【図4】本発明の一実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路のトランシーバ回路に用いる保持回路の動作の説明図である。
【図5】本発明の一実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いるレシーバ回路の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の一実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路と入力回路の構成を示す回路図である。
【図7】本発明の一実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路と入力回路の動作説明図である。
【図8】本発明の一実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路と入力回路の構成を示す回路図である。
【図9】本発明の第2の実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路と入力回路の構成を示す回路図である。
【図10】本発明の第2の実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路と入力回路の動作説明図である。
【図11】本発明の第2の実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路のトランシーバ回路に用いる保持回路の動作の説明図である。
【図12】本発明の第2の実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路と入力回路の構成を示す回路図である。
【図13】本発明の第3の実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路と入力回路の構成を示す回路図である。
【図14】本発明の第3の実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路と入力回路の動作説明図である。
【図15】本発明の第3の実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路のトランシーバ回路に用いる保持回路の動作の説明図である。
【図16】本発明の第3の実施形態による液晶表示装置のデータ伝送回路に用いる出力回路と入力回路の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
100…トランシーバ回路
110,210…保持回路
160…出力回路
200…レシーバ回路
220…入力回路
1000…液晶コントローラ
2000…データドライバ
3000…走査ドライバ
4000…液晶パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】伝送線路により接続されたトランシーバ回路とレシーバ回路を有し、このトランシーバ回路からレシーバ回路にnビット(nは自然数)のパラレルデータを伝送するデータ伝送回路において、上記トランシーバ回路は、2m個(m<nの自然数)以下の複数個のデータを保持する第1の保持回路と、(n−m)ビットのパラレルデータを出力する第1の出力回路と、mビットのデータを出力する第2の出力回路とを備え、上記保持回路に保持されたデータと異なるデータを上記伝送線路から伝送する際には、上記第1及び第2の出力回路を用いて、nビットのデータを上記伝送線路に出力し、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、上記保持回路の保持場所を示すデータを上記第2の出力回路から出力するとともに、上記レシーバ回路は、上記第1の保持回路に保持されたデータと同じデータを保持する第2の保持回路を備え、上記第1の保持回路に保持場所を示すデータが伝送されると、上記第2の保持回路に保持されたデータを用いて伝送されたデータを復号することを特徴とするデータ伝送回路。
【請求項2】請求項1記載のデータ伝送回路において、上記第1及び第2の出力回路は、電源電圧の電圧振幅によりデータを伝送する出力回路であり、上記第1の出力回路は、入力したデータを保持するラッチ回路を備えており、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、上記ラッチ回路に保持されたデータを上記第1の出力回路から出力することを特徴とするデータ伝送回路。
【請求項3】請求項1記載のデータ伝送回路において、上記第1及び第2の出力回路は、オープンドレイン回路であり、上記伝送線路は、終端抵抗を介して終端電圧に接続されており、上記第1の出力回路は、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、ハイレベルの出力を出力することを特徴とするデータ伝送回路。
【請求項4】請求項1記載のデータ伝送回路において、上記第1及び第2の出力回路は、プッシュプル回路であり、上記伝送線路は、終端抵抗を介して終端電圧に接続されており、上記第1の出力回路は、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、終端電圧レベルの出力を出力することを特徴とするデータ伝送回路。
【請求項5】トランシーバ回路を有する液晶コントローラと、この液晶コントローラと伝送線路を介して接続されるとともに、伝送線路を介して伝送されたnビット(nは自然数)のパラレル表示データを受信するレシーバ回路を有するデータドライバと、このデータドライバによって受信された表示データを表示する液晶パネルを有する液晶表示装置において、上記トランシーバ回路は、2m個(m<nの自然数)以下の複数個のデータを保持する第1の保持回路と、(n−m)ビットのパラレルデータを出力する第1の出力回路と、mビットのデータを出力する第2の出力回路とを備え、上記保持回路に保持されたデータと異なるデータを上記伝送線路から伝送する際には、上記第1及び第2の出力回路を用いて、nビットのデータを上記伝送線路に出力し、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、上記保持回路の保持場所を示すデータを上記第2の出力回路から出力するとともに、上記レシーバ回路は、上記第1の保持回路に保持されたデータと同じデータを保持する第2の保持回路を備え、上記第1の保持回路に保持場所を示すデータが伝送されると、上記第2の保持回路に保持されたデータを用いて伝送されたデータを復号することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項6】請求項5記載の液晶表示装置において、上記第1及び第2の出力回路は、電源電圧の電圧振幅によりデータを伝送する出力回路であり、上記第1の出力回路は、入力したデータを保持するラッチ回路を備えており、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、上記ラッチ回路に保持されたデータを上記第1の出力回路から出力することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項7】請求項5記載の液晶表示装置において、上記第1及び第2の出力回路は、オープンドレイン回路であり、上記伝送線路は、終端抵抗を介して終端電圧に接続されており、上記第1の出力回路は、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、ハイレベルの出力を出力することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項8】請求項5記載の液晶表示装置において、上記第1及び第2の出力回路は、プッシュプル回路であり、上記伝送線路は、終端抵抗を介して終端電圧に接続されており、上記第1の出力回路は、上記保持回路に保持されたデータと同じデータを上記伝送線路から伝送する際には、終端電圧レベルの出力を出力することを特徴とする液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図10】
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【図14】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図12】
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【図11】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2000−112438(P2000−112438A)
【公開日】平成12年4月21日(2000.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−280262
【出願日】平成10年10月1日(1998.10.1)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000233136)株式会社日立画像情報システム (76)
【Fターム(参考)】